JP3365728B2 - 自動定速走行装置 - Google Patents

自動定速走行装置

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JP3365728B2
JP3365728B2 JP25068797A JP25068797A JP3365728B2 JP 3365728 B2 JP3365728 B2 JP 3365728B2 JP 25068797 A JP25068797 A JP 25068797A JP 25068797 A JP25068797 A JP 25068797A JP 3365728 B2 JP3365728 B2 JP 3365728B2
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藤 芳 之 安
藤 晃 伊
尚 人 千
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の走行速度
を任意に設定した目標車速に自動的に保持することがで
き、アクセルペダルを操作しなくても設定した一定の速
度で自動車を走行させることのできる自動定速走行装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の速度を任意に設定した目
標車速に保持するための自動定速走行装置としては、種
々のものが提案、開発されているが、概略、次のような
機能を備えたものが知られている。
【0003】すなわち、自動車の走行中において、所望
の速度になったとき、ドライバーが装置のスイッチパネ
ルに備えたセットスイッチを操作すると、クルーズ指令
信号が発生し、車速センサにより検出されたそのときの
実車速信号が目標車速としてコントローラに記憶され
る。これによって定速走行制御が開始され、コントロー
ラは、車速センサが発生する実車速信号を目標車速とし
て記憶している車速信号と常時比較し、その差に応じた
制御演算を行うことによって、アクチュエータを介して
スロットルバルブの開度を調整し、実車速信号が記憶車
速信号に一致するように制御を行う。
【0004】定速走行制御中に、ブレーキ操作を行う
と、前記セット操作によって記憶された記憶車速信号を
消去することなく、定速走行制御がキャンセルされ、ド
ライバーのアクセルペダル操作による通常の運転状態に
移行する。
【0005】こののち、スイッチパネルに備えたリジュ
ームスイッチを操作すると、車速を先に記憶させた目標
車速に復帰させる制御がなされ、車速が目標車速に復帰
したのち、ブレーキ操作をする前と同様な定速走行制御
が再開される。
【0006】また、定速走行制御中にアクセラレートス
イッチを操作すると、定加速制御による加速が開始さ
れ、希望の速度になったときにスイッチをオフ操作する
ことによって、オフ操作時の実車速信号が新たな目標車
速としてコントローラに記憶され、新たに記憶されたオ
フ操作時の車速を目標とする定速走行制御が行われる。
【0007】定速走行制御中にタップアップスイッチを
操作すると、そのときの実車速信号に所定のタップアッ
プ速度に相当する信号値を加算した信号値が新たな目標
車速としてコントローラに記憶されると共に、そのとき
の実車速に応じたタップアップ制御信号(タップアップ
イニシャライズ)によりアクチュエータを加速方向に駆
動し、タップアップ操作時の速度よりも所定のタップア
ップ速度(例えば1.6km/h)だけ高い速度での定
速走行制御が開始される。
【0008】さらに、定速走行制御中にコーストダウン
スイッチを操作すると、アクチュエータを介してスロッ
トルバルブが閉方向に駆動されて減速が開始され、希望
の速度になったときにスイッチをオフ操作することによ
って、オフ操作時の実車速信号が新たな目標車速として
コントローラに記憶され、新たに記憶されたオフ操作時
の車速を目標とする定速走行制御が行われる。
【0009】定速走行制御中にタップダウンスイッチを
操作すると、そのときの実車速信号から所定のタップダ
ウン速度に相当する信号値を減算した信号値が新たな目
標車速としてコントローラに記憶されると共に、そのと
きの実車速に応じたタップダウン制御信号(タップダウ
ンイニシャライズ)によりアクチュエータを減速方向に
駆動し、タップダウン操作時の速度よりも所定のタップ
ダウン速度(例えば1.6km/h)だけ低い速度での
定速走行制御が開始される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した自動定速走行
装置においては、タップアップスイッチあるいはタップ
ダウンスイッチの操作に応じて、そのときの実車速に応
じたタップアップ制御信号あるいはタップダウン制御信
号をその都度出力して、アクチュエータを加速方向ある
いは減速方向に駆動するようにしている。
【0011】しかしながら、タップアップ制御信号ある
いはタップダウン制御信号は、定速走行中にそれぞれの
車速から所定のタップアップ速度あるいはタップダウン
速度(例えば1.6km/h)だけ高める、あるいは低
下させるに適したアクチュエータ駆動量のデータをマイ
クロコンピュータ内にマップ化しておき、タップアップ
指令信号あるいはタップダウン指令信号に応じて算出さ
れるものであるからして、タップアップスイッチあるい
はタップダウンスイッチが連続して操作された場合に
は、最初の操作によって既に加速あるいは減速を開始し
ている状態において、定速走行中からの加速あるいは減
速を前提として算出されたタップアップあるいはタップ
ダウン制御信号が2回目以降の操作によって連続的に出
力される結果、車速が目標車速よりも増速あるいは減速
してしまうという問題点があり、このような問題点を解
消して、目標車速への追従性を向上させることが従来の
自動定速走行装置における課題となっていた。
【0012】
【発明の目的】本発明は、従来の自動定速走行装置にお
ける上記課題に着目してなされたものであって、タップ
アップスイッチあるいはタップダウンスイッチを連続的
に操作した場合にも、車速が目標車速を大幅に外れるよ
うなことがなく、タップアップあるいはタップダウン操
作によって更新された目標車速に車速を速やかに収束さ
せることができる自動定速走行装置を提供することを目
的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る自動定速走行装置は、自動車の現車速に比例した車速
信号を発生する車速センサと、操作に応じてクルーズ指
令信号,タップアップ指令信号を選択的に発生するスイ
ッチ手段と、前記車速センサとスイッチ手段に接続さ
れ、スイッチ手段からのクルーズ指令信号に応じて前記
車速センサが発生する車速信号を目標車速として記憶す
る車速記憶手段と、車速センサが発生する車速信号と前
記車速記憶手段に記憶された記憶車速信号とを比較し、
両者の差に応じたアクチュエータ駆動信号を発生する演
算手段を有する制御手段と、前記制御手段からのアクチ
ュエータ駆動信号により車両のスロットルバルブの開度
を調整するアクチュエータを備えた自動定速走行装置で
あって、前記制御手段は、前記スイッチ手段からのタッ
プアップ指令信号に応じて、信号発生時の車速信号に基
づいてタップアップ制御信号(タップアップイニシャラ
イズ出力)を算出するタップアップ制御信号算出手段
(タップアップイニシャライズ算出手段)と、前記スイ
ッチ手段からタップアップ指令信号が連続して発生する
と、最初のタップアップ指令信号発生時の車速信号また
は記憶車速信号にあらかじめ定められたタップアップ車
速に相当する信号値を加算して得られた信号値を新たな
目標車速として前記車速記憶手段に記憶させると共に、
前記タップアップ制御信号算出手段により算出されたタ
ップアップ制御信号によりアクチュエータを加速方向に
駆動し、現車速が新たな目標車速域に到達する前に2回
目以降のタップアップ指令信号が再発生すると、再発生
時の車速信号または記憶車速信号に前記タップアップ車
速に相当する信号値を加算して得られた信号値を新たな
目標車速として前記車速記憶手段に記憶させると共に、
前記タップアップ制御信号算出手段により算出されたタ
ップアップ制御信号の値に1より小さい所定の係数を乗
じて得られた補正タップアップ制御信号によりアクチュ
エータを加速方向に駆動するタップアップ制御手段を備
えている構成とし、請求項2に係わる自動定速走行装置
において、タップアップ制御手段は、現車速が新たな目
標車速域に到達したのちに2回目以降のタップアップ指
令信号が再発生すると、再発生時の車速信号または記憶
車速信号に前記タップアップ車速に相当する信号値を加
算して得られた信号値を新たな目標車速として前記車速
記憶手段に記憶させると共に、前記タップアップ制御信
号算出手段により算出されたタップアップ制御信号によ
りアクチュエータを加速方向に駆動する構成としたこと
を特徴としており、このような自動定速走行装置の構成
を前述した従来の課題を解決するための手段としてい
る。
【0014】本発明の請求項3に係わる自動定速走行装
置は、自動車の現車速に比例した車速信号を発生する車
速センサと、操作に応じてクルーズ指令信号,タップダ
ウン指令信号を選択的に発生するスイッチ手段と、前記
車速センサとスイッチ手段に接続され、スイッチ手段か
らのクルーズ指令信号に応じて前記車速センサが発生す
る車速信号を目標車速として記憶する車速記憶手段と、
車速センサが発生する車速信号と前記車速記憶手段に記
憶された記憶車速信号とを比較し、両者の差に応じたア
クチュエータ駆動信号を発生する演算手段を有する制御
手段と、前記制御手段からのアクチュエータ駆動信号に
より車両のスロットルバルブの開度を調整するアクチュ
エータを備えた自動定速走行装置であって、前記制御手
段は、前記スイッチ手段からのタップダウン指令信号に
応じて、信号発生時の車速信号に基づいてタップダウン
制御信号(タップダウンイニシャライズ出力)を算出す
るタップダウン制御信号算出手段(タップダウンニシャ
ライズ算出手段)と、前記スイッチ手段からタップダウ
ン指令信号が連続して発生すると、最初のタップダウン
指令信号発生時の車速信号または記憶車速信号からあら
かじめ定められたタップダウン車速に相当する信号値を
減算して得られた信号値を新たな目標車速として前記車
速記憶手段に記憶させると共に、前記タップダウン制御
信号算出手段により算出されたタップダウン制御信号に
よりアクチュエータを減速方向に駆動し、現車速が新た
な目標車速域に到達する前に2回目以降のタップダウン
指令信号が再発生すると、再発生時の車速信号または記
憶車速信号から前記タップダウン車速に相当する信号値
を減算して得られた信号値を新たな目標車速として前記
車速記憶手段に記憶させると共に、前記タップダウン制
御信号算出手段により算出されたタップダウン制御信号
の値に1より小さい所定の係数を乗じて得られた補正タ
ップダウン制御信号によりアクチュエータを減速方向に
駆動するタップダウン制御手段を備えている構成とし、
請求項4に係わる自動定速走行装置において、タップア
ップ制御手段は、現車速が新たな目標車速域に到達した
のちに2回目以降のタップダウン指令信号が再発生する
と、再発生時の車速信号または記憶車速信号から前記タ
ップダウン車速に相当する信号値を減算して得られた信
号値を新たな目標車速として前記車速記憶手段に記憶さ
せると共に、前記タップダウン制御信号算出手段により
算出されたタップダウン制御信号によりアクチュエータ
を減速方向に駆動する構成とし、このような自動定速走
行装置の構成を前述した従来の課題を解決するための手
段としたことを特徴としている。
【0015】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わる自動定速走行
装置は、タップアップ指令信号発生時の車速信号に基づ
いてタップアップ制御信号(タップアップイニシャライ
ズ出力)を算出するタップアップ制御信号算出手段(タ
ップアップイニシャライズ算出手段)と、タップアップ
制御手段を備え、タップアップ制御手段は、スイッチ手
段のタップアップ操作によってタップアップ指令信号が
発生すると、発生時の車速信号または記憶車速信号に所
定のタップアップ車速に相当する信号値を加算して得ら
れた信号値を新たな目標車速として車速記憶手段に書き
込むと共に、タップアップ制御信号算出手段により算出
されたタップアップ制御信号によりアクチュエータを加
速方向に駆動する。そして、この新たな目標車速域に車
速が到達する前にタップアップ指令信号が再発生したと
きには、再発生時の車速信号または記憶車速信号にタッ
プアップ車速に相当する信号値を加算して得られた信号
値を新たな目標車速として車速記憶手段に書き込むと共
に、タップアップ制御信号算出手段により算出されたタ
ップアップ制御信号の値に1より小さい係数を乗じて得
られた補正タップアップ制御信号によりアクチュエータ
を加速方向に駆動するようにしているので、タップアッ
プ操作が連続して行われた場合でも、2回目以降のタッ
プアップ操作によるタップアップ制御信号が過剰なもの
とはならず、タップアップ操作によって更新された目標
車速への収束が速やかなものとなる。
【0016】請求項2に係わる自動定速走行装置おい
て、タップアップ制御手段は、車速が新たな目標車速域
に到達したのちにタップアップ指令信号が再発生したと
きには、再発生時の車速信号または記憶車速信号に前記
タップアップ車速に相当する信号値を加算して得られた
信号値を新たな目標車速として車速記憶手段に書き込む
と共に、タップアップ制御信号算出手段により算出され
たタップアップ制御信号によりアクチュエータを加速方
向に駆動する。すなわち、車速が新たな目標車速域に到
達したのちのタップアップ指令信号に対しては、加速が
終了したものとして、タップアップ指令信号再発生時の
車速信号に基づく本来のタップアップ制御信号を出力す
るようにしているので、制御信号が不足するようなこと
がなく、新たな目標車速に車速が速やかに収束すること
になる。
【0017】本発明の請求項3に係わる自動定速走行装
置は、タップダウン指令信号発生時の車速信号に基づい
てタップダウン制御信号(タップダウンイニシャライズ
出力)を算出するタップダウン制御信号算出手段(タッ
プダウンイニシャライズ算出手段)と、タップダウン制
御手段を備え、タップダウン制御手段は、スイッチ手段
からタップダウン指令信号が発生すると、発生時の車速
信号または記憶車速信号から所定のタップダウン車速に
相当する信号値を減算して得られた信号値を新たな目標
車速として車速記憶手段に書き込むと共に、タップダウ
ン制御信号算出手段により算出されたタップダウン制御
信号によりアクチュエータを減速方向に駆動する。そし
て、現車速が新たな目標車速域に到達する前にタップダ
ウン指令信号が再発生したときには、再発生時の車速信
号または記憶車速信号からタップダウン車速に相当する
信号値を減算して得られた信号値を新たな目標車速とし
て車速記憶手段に書き込むと共に、タップダウン制御信
号算出手段により算出されたタップダウン制御信号の値
に1より小さい係数を乗じて得られた補正タップダウン
制御信号によりアクチュエータを減速方向に駆動するよ
うにしているので、タップダウン操作が連続して行われ
た場合でも、2回目以降のタップダウン操作によるタッ
プダウン制御信号が過剰なものとはならず、タップダウ
ン操作により更新された目標車速への収束が速やかなも
のとなる。
【0018】請求項4に係わる自動定速走行装置おい
て、タップダウン制御手段は、車速が新たな目標車速域
に到達したのちにタップダウン指令信号が再発生したと
きには、再発生時の車速信号または記憶車速信号から前
記タップアップ車速に相当する信号値を減算して得られ
た信号値を新たな目標車速として車速記憶手段に書き込
むと共に、タップダウン制御信号算出手段により算出さ
れたタップダウン制御信号によりアクチュエータを減速
方向に駆動するようにしている。すなわち、減速が終了
したのちには、タップダウン指令信号再発生時の車速信
号に基づく本来のタップダウン制御信号を出力するよう
にしているので、制御信号が不足するようなことがな
く、更新された目標車速への収束が速やかなものとな
る。
【0019】なお、本発明において目標車速域とは、目
標車速の上下に設定した所定の速度幅(例えば±0.5
km/h)を意味し、タップアップの場合には、例えば
目標車速−0.5km/hに増速されたとき、タップダ
ウンの場合には、例えば目標車速+0.5km/hに減
速されたときに目標車速域に到達したこととなる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明
する。
【0021】図1ないし図4は、本発明の一実施例に係
わる自動定速走行装置の構成および制御を説明するため
ものであって、図1は当該自動定速走行装置の回路構成
図である。
【0022】図に示す自動定速走行装置1は、車速セン
サ2、セット操作とコーストダウン操作とタップダウン
操作スイッチを兼用したセットコーストスイッチ3aお
よびリジューム操作とアクセラレート操作とタップアッ
プ操作スイッチを兼用したリジュームアクセラレートス
イッチ3bを備えたスイッチ手段3、図示しないエンジ
ンのスロットルバルブに連結されたアクチュエータ4、
前記車速センサ2およびスイッチ手段3に連結された制
御手段5から主に構成され、制御手段5は、車速記憶手
段6a,演算手段6b,タップアップ制御信号算出手段
(タップアップイニシャライズ算出手段)6c,タップ
ダウン制御信号算出手段(タップダウンイニシャライズ
算出手段)6d,タップアップ制御手段6eおよびタッ
プダウン制御手段6fを内蔵したマイクロコンピュータ
6を備えている。
【0023】制御手段5は、さらに定電圧回路7、リセ
ット回路8、インターフェースAからF、トランジスタ
TR1およびTR2を備えたアクチュエータ電源回路9
a、トランジスタTR3を備えたバキュームバルブスイ
ッチング回路9b、トランジスタTR4を備えたベント
バルブスイッチング回路9c、さらにトランジスタTR
5を備えたクルーズランプ給電回路10を備えており、
定電圧回路7およびリセット回路8は、イグニッション
スイッチ51およびメインスイッチ11を介して電源5
0に接続され、イグニッションスイッチ51およびメイ
ンスイッチ11を入れることによって定電圧回路7によ
り設定された定電圧電源がマイクロコンピュータ6に供
給される。そして、リセット回路8は、メインスイッチ
11がオンされた際にマイクロコンピュータ6を初期状
態にリセットするようになっている。
【0024】インターフェースAは、前記車速センサ2
とマイクロコンピュータ6の間にあって、車速センサ2
からの車速信号をマイクロコンピュータ6に入力すると
共に、インターフェースBおよびCは、スイッチ手段3
を構成するセットコーストスイッチ3aおよびリジュー
ムアクセラレートスイッチ3bと、マイクロコンピュー
タ6の間に介在してスイッチ手段3の操作に基づく信号
をマイクロコンピュータ6に入力する。
【0025】また、インターフェースDおよびEは、自
動車のブレーキペダルの操作に連動するブレーキスイッ
チ12の常開接点12a(ブレーキペダルの踏み込み操
作によってオン状態となる)および常閉接点12b(ブ
レーキペダルの踏み込み操作によってオフ状態となる)
と、マイクロコンピュータ6の間に介在して、ブレーキ
操作に基づく信号をマイクロコンピュータ6に入力す
る。
【0026】インターフェースFは、自動車のクラッチ
ペダルの操作に連動するクラッチスイッチ13(オート
マチックトランスミッションの場合にはインヒビタース
イッチ)とマイクロコンピュータ6の間に介在して、ク
ラッチ操作に基づく信号をマイクロコンピュータ6に入
力する。
【0027】アクチュエータ電源回路9aは、ブレーキ
スイッチ12の常閉接点12bを介して電源50に接続
され、制御手段5のマイクロコンピュータ6からの出力
によってトランジスタTR1およびTR2がオン状態に
なると、後述するアクチュエータ4のバキュームバルブ
4a,ベントバルブ4bおよびセーフティバルブ4cの
各ソレノイドに電源を供給する。なお、ブレーキ操作に
よってブレーキスイッチ12の常閉接点12bが開く
と、アクチュエータ電源回路9aが遮断され、各電磁バ
ルブ4a,4b,4cへの給電が断たれるため、後述す
るようにバキュームバルブ4aが閉じ、ベントバルブ4
bおよびセーフティバルブ4cが開くことによって、ア
クチュエータ4のダイヤフラム内に大気が導入され、ス
ロットルバルブが閉じる側に駆動されることになる。
【0028】バキュームバルブスイッチング回路9b
は,マイクロコンピュータ6からの出力によってトラン
ジスタTR3がオン状態になると、バキュームバルブ4
aの接地回路を形成してバキュームバルブ4aを開く。
また、ベントバルブスイッチング回路9cは、同様にマ
イクロコンピュータ6からの出力によってトランジスタ
TR4がオン状態になると、ベントバルブ4bの接地回
路を形成してベントバルブ4bを閉じるようになってい
る。
【0029】当該自動定速走行装置1は、さらにブレー
キランプ14,クルーズランプ15,ホーン16を備え
ている。すなわち、ブレーキランプ14は、ブレーキス
イッチ12の常開接点12aとインターフェースDの間
に接続されて、ブレーキペダルの操作によって常開接点
12aが閉じられると点灯する。クルーズランプ15
は、スピードメータ内に配設してあり、定速走行制御の
実行中にマイクロコンピュータ6からの出力に応じてク
ルーズランプ給電回路10のトランジスタTR5がオン
状態となることによって点灯し、自動車が定速走行制御
によって自動走行していることをドライバーに知らせる
ことができるようになっている。また、ホーン16は、
リレー16aを介して電源50に接続され、ホーンスイ
ッチ16bのプッシュ操作に基づくリレー16aの作動
によって警笛が鳴る。
【0030】さらに、前記セットコーストスイッチ3a
およびリジュームアクセラレートスイッチ3bを配設し
たスイッチパネル(例えば、ステアリングホイールに配
置)には、キャンセルスイッチ17が設けてあり、ダイ
オードD,Dを介してインターフェースBおよびCに接
続され、制御手段5はインターフェースBおよびCから
の信号が同時に入力されることによってキャンセルスイ
ッチ17の操作を検知し(キャンセル指令信号)、これ
に基づいて定速走行制御のキャンセル処理を行うように
なっている。なお、キャンセル処理は、ブレーキ操作や
クラッチ操作によるキャンセル指令信号によっても実行
される。
【0031】前記車速センサ2は、スピードメータに内
蔵されており、自動車の走行時に、現車速に比例したパ
ルス数を備えた車速信号を常時発生し、この車速信号
は、前述のようにインターフェースAを介して、制御手
段5のマイクロコンピュータ6に入力される。
【0032】スイッチ手段3のセットコーストスイッチ
3aは、前述のように、リジュームアクセラレートスイ
ッチ3bおよびキャンセルスイッチ17と共に、例えば
ステアリングホイールに取付けられたスイッチパネルに
配置された自動復帰型のスイッチであって、自動車の走
行が開始されたのち、セットコーストスイッチ3aを操
作することによって、この信号がインターフェースBを
介して制御手段5のマイクロコンピュータ6に入力され
(クルーズ指令信号)、これに基づいて、スイッチ操作
時の車速を目標車速とする定速走行制御が開始される。
【0033】また、セットコーストスイッチ3aを定速
走行制御中にオン操作すると、この操作に基づく信号が
同じくインターフェースBを介してマイクロコンピュー
タ6に入力され(タップダウン指令信号)、オン操作し
たときの車速から所定のタップダウン車速Vtap (この
実施例においては、1.6km/h)を減じた車速を新
たな目標車速とする定速走行が開始される。さらに、セ
ットコーストスイッチ3aがオフされることなく、オン
操作が継続すると車速が徐々に低下し(コースト指令信
号)、セットコーストスイッチ3aがオフ操作される
と、オフ操作時の車速を新たな目標車速とする定速走行
が始まる。
【0034】リジュームアクセラレートスイッチ3b
は、同じくスイッチパネル内に配置された自動復帰型の
スイッチであって、定速走行制御中にオン操作すると、
この操作に基づく信号がインターフェースCを介してマ
イクロコンピュータ6に入力され(タップアップ指令信
号)、オン操作時の車速に上記した所定のタップアップ
車速Vtap を加えた車速を新たな目標車速とする定速走
行が開始される。さらに、このリジュームアクセラレー
トスイッチ3bのオン操作が継続すると、オフ操作され
るまで車速が徐々に増加し(アクセラレート指令信
号)、リジュームアクセラレートスイッチ3bがオフ操
作されると、オフ操作された時点の車速を新たな目標車
速とする定速走行が開始される。
【0035】また、キャンセルスイッチ17の操作、ブ
レーキ操作、クラッチ操作などによって、定速走行制御
がキャンセルされた状態において、リジュームアクセラ
レートスイッチ3bを操作すると、この操作に基づく信
号がインターフェースCを介してマイクロコンピュータ
6に入力され(リジューム指令信号)、これによって、
定速走行制御がキャンセルされた時の目標車速に車速を
復帰させる制御が開始される。
【0036】アクチュエータ4は、図示しないダイヤフ
ラムを備えたダイヤフラム式のものであって、ダイヤフ
ラムによって形成される室内に一端側が連通するバキュ
ームバルブ4a,ベントバルブ4bおよびセーフティバ
ルブ4cを備え、バキュームバルブ4aの他端側は、エ
ンジンのインテークマニホールド(負圧源)に連結され
ると共に、ベントバルブ4bおよびセーフティバルブ4
cの他端側はそれぞれ大気開放されている。
【0037】これらバルブ4a,4b,4cは、いずれ
もソレノイドを備えた電磁バルブであって、通電によっ
てそれぞれのソレノイドが励磁されると、バキュームバ
ルブ4aについては開き、ベントバルブ4bおよびセー
フティバルブ4cについては閉じるようになっている。
【0038】したがって、定速走行制御が開始される
と、マイクロコンピュータ6からの出力によってトラン
ジスタTR1がオン状態となり、電源がトランジスタT
R2を介して各バルブ4a,4b,4cに供給される。
このときセーフティバルブ4cについては、直接接地さ
れているのでソレノイドに通電されてバルブ4cが閉じ
ることになる。そして、この状態において、マイクロコ
ンピュータ6からの出力によってトランジスタTR3お
よびTR4がオン状態となり、バキュームバルブ4aお
よびベントバルブ4bの接地回路が形成されると、これ
らバルブのソレノイドが励磁されることによってバキュ
ームバルブ4aが開き、ベントバルブ4bが閉じられ
る。
【0039】これによって、ダイヤフラムによって形成
される室内がベントバルブ4bおよびセーフティバルブ
4cの閉作動によって大気から遮断され、バキュームバ
ルブ4aから負圧が導入され、ダイヤフラム室内の空気
がバキュームバルブ4aを通じて排除されるために、ダ
イヤフラムが室内の容積を小さくする方向に移動し、こ
れによって、ダイヤフラムに取付けられた出力部材を介
して連結されたスロットルバルブを開方向、すなわち加
速方向に駆動する。
【0040】また、マイクロコンピュータ6からの出力
を中断してトランジスタTR3およびTR4をオフ状態
とすると、バキュームバルブ4aが閉じ、ベントバルブ
4bが開くことによって大気がダイヤフラム室内に導入
されることから、ダイヤフラムが室内の容積を大きくす
る方向に作動し、出力部材を介してスロットルバルブが
閉方向、すなわち減速方向に駆動される。すなわち、マ
イクロコンピュータ6からのトランジスタTR3(バキ
ュームバルブスイッチング回路9b)およびトランジス
タTR4(ベントバルブスイッチング回路9c)への出
力を調整することによって車速を一定に制御することが
できる。また、大幅な減速制御を行う場合や、キャンセ
ル指令信号によるキャンセル処理の場合には、トランジ
スタTR1(アクチュエータ電源回路9a)への出力を
中断することにより、バキュームバルブ4aが閉じると
共に、ベントバルブ4bおよびセーフティバルブ4cを
同時に開くことによって、大気を速やかにダイヤフラム
室内に導入してスロットルバルブを閉方向に駆動する制
御が行われる。
【0041】次に、このような構造および機能を備えた
自動定速走行装置1の制御について説明する。
【0042】自動車の走行が開始され、所望の車速とな
ったところで、メインスイッチ11を入れ、そしてセッ
トコーストスイッチ3aを操作すると、この操作によっ
てセットコーストスイッチ3aからの信号、すなわちク
ルーズ指令信号がインターフェースBを介して制御手段
5のマイクロコンピュータ6に入力される。クルーズ指
令信号に応じて制御手段5は、アクチュエータ電源回路
9aのトランジスタTR1に出力を行い、トランジスタ
TR1をオン状態とする。これによってトランジスタT
R2が導通状態となって、アクチュエータ4の各電磁バ
ルブ4a,4b,4cに電源50が接続され、セーフテ
ィバルブ4cが閉じる。
【0043】そして、制御手段5は、セットコーストス
イッチ3aのオフ操作時に車速センサ2から発生してい
る車速信号を目標車速としてマイクロコンピュータ6内
の車速記憶手段6aに書き込むと共に、オフ操作時の車
速に応じた初期制御信号(セットイニシャライズ)をマ
イクロコンピュータ6のリードオンリーメモリー(RO
M)から求め、この初期制御信号出力でのアクチュエー
タ駆動信号によってバキュームバルブスイッチング回路
9bのトランジスタTR3およびベントバルブスイッチ
ング回路9cのトランジスタTR4をオン状態として、
バキュームバルブ4aを開き、ベントバルブ4bを閉じ
ることにより、アクチュエータ4をスロットルバルブの
開度に一致させたのち、車速センサ2が発生している車
速信号を目標車速として車速記憶手段6aが記憶してい
る記憶車速信号に一致させる定速制御が行われる。
【0044】定速走行制御中に、リジュユームアクセラ
レートスイッチ3bが操作されて、タップアップ指令信
号が発生すると、マイクロコンピュータ6内のタップア
ップ制御手段6eが作動し、図2に示すような制御が開
始される。
【0045】すなわち、ステップ101において、現在
定速走行制御中であるか否かの判別がなされており、定
速走行制御中でなければ(NO)他の制御に移行する。
【0046】現在定速走行制御中であれば(YES)、
ステップ102においてリジュームアクセラレートスイ
ッチ3bがオン操作されてタップアップ指令信号が発生
したがどうかが信号の上昇エッジ(ポジティブゴーイン
グエッジ)を検出することによって判別される。
【0047】まだスイッチが操作されておらずタップア
ップ指令信号が発生していない場合(NO)にはステッ
プ103に移行し、ステップ103において信号の下降
エッジ(ネガティブゴーイングエッジ)を検出すること
によってリジュームアクセラレートスイッチ3bがオフ
操作されてタップアップ指令信号が消滅したがどうかが
判別される。この場合、前述のように、スイッチはまだ
操作されておらずタップアップ指令信号は発生も消滅も
していない(NO)ので、ステップ105において現車
速Va が目標車速域に到達したか否か、すなわち記憶車
速Vm から所定の車速判定値Vjt(この実施例において
は0.5km/h)を引いた値(Vm −Vjt)以上かど
うかが判別され、判別結果に応じて、ステップ106に
おいてタップアップカウンタCtuがクリヤされたのち、
あるいはステップ106を飛び越して、制御はスタート
に戻り、リジュームアクセラレートスイッチ3bがオン
操作されるまでこれらステップが繰り返される。なお、
ステップ105およびステップ106については、まだ
実質的なタップアップ制御が開始されていないので、制
御には何ら影響しない。
【0048】図3に示すように、リジュームアクセラレ
ートスイッチ3bの1回目のオン操作がなされ、ステッ
プ102において信号の上昇エッジが検出されて、タッ
プアップ指令信号が発生した(YES)と判別される
と,ステップ107において、車速センサ2からの車速
信号が読み込まれ、読み込んだ現車速に最も近い上下の
値に対応するタップアップ制御信号(タップアップイニ
シャライズ)値をマイクロコンピュータ6のデータマッ
プから読取り、ステップ108において直線補間するこ
とによって、現車速、すなわちタップアップ指令信号発
生時の車速に対応するタップアップ制御信号Tu が求め
られる。
【0049】次に、制御はステップ109に移行し、タ
ップアップカウンタCtuが0であるか否かが判別され
る。この時点ではタップアップカウンタCtuはリセット
された状態にある(YES)ので、ステップ110に進
み、現車速Vaにあらかじめ定められたタップアップ車
速Vtap を加えた車速が新たな目標車速として車速記憶
手段6aに記憶される。つまり、タップアップ指令信号
発生時の車速センサ2がらの車速信号にタップアップ車
速Vtap に相当する信号値を加算して得られた信号値が
車速記憶手段6aに書き込まれる。
【0050】そして、ステップ111において、ステッ
プ107および108において求められたタップアップ
制御信号Tu が出力され、スタートに戻る。
【0051】リジュームアクセラレートスイッチ3bが
オン操作されたままで、タップアップ指令信号が発生し
続けている場合、ステップ101において(YES)と
判別され、ステップ102においては上昇エッジが検出
されない(NO)ので、制御はステップ103に進む。
ステップ103およびステップ104においては、それ
ぞれ(NO)および(YES)と判別され、これらステ
ップ101,102,103,104がリジュームアク
セラレートスイッチ3bがオフ操作されるまで繰り返さ
れる。
【0052】リジュームアクセラレートスイッチ3bが
オフ操作されてタップアップ指令信号が消滅すると、ス
テップ103においてタップアップ指令信号の下降エッ
ジが検出され(YES)、ステップ112においてタッ
プアップカウンタCtuがインクリメントされ、制御がス
タートに戻る。
【0053】そして次には、ステップ101(YE
S)、ステップ102(NO)を経て、ステップ103
に進み、このときには既にタップアップ指令信号が消滅
しており信号変化(エッジ)はない(NO)ので、ステ
ップ104に移行する。
【0054】ステップ104においては、(NO)と判
別されてステップ105に進み、ステップ105におい
て現車速Va が目標車速域に到達したか否か、すなわち
記憶車速Vm から所定の車速判定値Vjtを引いた値(V
m −Vjt)以上かどうかが判別される。そして、現車速
Va が目標車速域に到達しない(NO)うちはステップ
106を飛び越してスタートに戻り、この判別が次のタ
ップアップ指令信号が発生するまでステップ105の判
別が繰り返され、現車速Va が目標車速域に到達したと
きには、ステップ106においてタップアップカウンタ
Ctuがクリヤされる。
【0055】次に、図3に示すように、リジュームアク
セラレートスイッチ3bの2回目のオン操作がなされる
と、ステップ102において(YES)と判別され,ス
テップ107および108において、現車速、すなわち
タップアップ指令信号発生時の車速に対応するタップア
ップ制御信号Tu が求められる。
【0056】そして、ステップ109に進み、タップア
ップカウンタCtuが0であるか否かが判別される。図3
に示した例では、2回目のタップアップ指令信号が発生
した時点において、現車速Va が目標車速域に到達して
おらず、タップアップカウンタCtuはステップ112に
おいてインクリメントされたままクリヤされていない
(NO)ので、ステップ113に移行し、記憶車速Vm
にあらかじめ定められたタップアップ車速Vtap を加え
た車速が新たな目標車速として車速記憶手段6aに記憶
されたのち、ステップ114において、ステップ107
および108において求めたタップアップ制御信号Tu
に所定の係数A(この実施例においては0.5)が乗ぜ
られ、ステップ115において、ステップ114におい
て半減値とされた補正タップアップ制御信号Tu が出力
される。
【0057】2回目のタップアップ指令信号が消滅する
と、ステップ102,103を経てステップ112に進
み、ステップ112においてタップアップカウンタCtu
がインクリメントされたのち、制御がスタートに戻り、
次のタップアップ指令信号が発生するまでステップ10
5の判別が同様に繰り返され、次のタップアップ指令信
号が発生するまでの間に、現車速Va が目標車速域に1
回でも到達すれば、ステップ106においてタップアッ
プカウンタCtuがクリヤされる。
【0058】図3に示した例では、続いてリジュームア
クセラレートスイッチ3bの3ないし5回目の操作が行
われるが、いずれも現車速Va が目標車速域に到達する
前のオン操作であるため、タップアップカウンタCtuが
クリヤされることなく、上記と同様の制御が行われ、ス
テップ107および108において、タップアップ指令
信号発生時の車速にそれぞれ対応するタップアップ制御
信号Tu に所定の係数Aを乗じた補正タップアップ制御
信号がステップ115において出力される。
【0059】そして、リジュームアクセラレートスイッ
チ3bの6回目の操作が行われるが、図3に示した例で
は、5回目のタップアップ操作後、タップアップ指令信
号が消滅している間に現車速Va が目標車速域に到達し
たことから、現車速Va が目標車速域に到達した時点に
おいて、ステップ105における判別結果が(YES)
となって、ステップ106においてタップアップカウン
タCtuがクリヤされる。
【0060】したがって、6回目のタップアップ指令信
号が発生すると、ステップ109において(YES)と
判別され、ステップ110において現車速Vaにタップ
アップ車速Vtap を加えた車速が新たな目標車速として
車速記憶手段6aに記憶されたのち、指令信号発生時の
車速信号に基づいてステップ107および108におい
て算出されたタップアップ制御信号Tu が、半減される
ことなくそのままステップ111において出力される。
【0061】そして、図3に示すように、現車速Va が
目標車速域に到達する前に、リジュームアクセラレート
スイッチ3bの操作がさらに連続的に行われた場合に
は、ステップ107および108において算出されたタ
ップアップ制御信号に所定の係数Aを乗じた、すなわち
通常の半分の補正タップアップ制御信号が出力されるこ
とになる。
【0062】このように、上記した自動定速走行装置に
おいては、タップアップ操作が連続して行われた場合、
すなわち最初のタップアップ操作によって更新された目
標車速に実車速が追い付く前に、次のタップアップ操作
がなされた場合には、通常のタップアップ制御信号の半
分の補正制御信号を出力し、車速が更新された目標車速
に到達した後のタップアップ操作に対しては通常のタッ
プアップ制御信号を出力するようにしているので、連続
操作によるタップアップ制御信号出力が過剰なものとな
ることがなく、車速の目標車速への収束が速やかなもの
となる。
【0063】定速走行制御中に、セットコーストスイッ
チ3aが操作されて、タップダウン指令信号が発生する
と、マイクロコンピュータ6内のタップダウン制御手段
6fが作動し、図4に示す制御が開始されるが、タップ
ダウン車速の減算およびアクチュエータの駆動方向が減
速方向となることを除いて、図2および図3で説明した
制御と原則的に変わらないので、フローチャートを示す
ことによって説明に替える。
【0064】なお、上記実施例においては、最初のタッ
プアップあるいはタップアップ操作に際しては、タップ
車速Vtap を現車速Va に加算あるいは現車速Va から
減算し、2回目以降のタップアップあるいはタップアッ
プ操作に際しては、タップ車速Vtap を記憶車速Vm に
加算あるいは記憶車速Vm から減算するようにした例を
示したが、最初の操作に際してタップ車速Vtap を記憶
車速Vm に加算あるいは記憶車速Vm から減算し、2回
目以降の操作に際してはタップ車速Vtap を現車速Va
に加算あるいは現車速Va から減算するようにしてもよ
い。また、操作の順序に係わりなく、いずれの操作に際
しても現車速Va あるいは記憶車速Vmに対して加算あ
るいは減算するようになすことも可能である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係わる自動定速走行装置において、タップアップ制御
手段は、前回のタップアップ操作によって更新された目
標車速に現車速が到達する前にタップアップ指令信号が
再発生したときには、タップアップ制御信号算出手段に
よって算出されたタップアップ制御信号に1より小さい
係数を乗じて得られる補正タップアップ制御信号によっ
てアクチュエータを加速方向に駆動するようにしている
ので、タップアップ操作が連続して行われた場合でも、
2回目以降のタップアップ操作による過剰なタップアッ
プ制御信号の出力を防止することができ、タップアップ
操作によって更新された目標車速への車速収束を速やか
に行うことができるという極めて優れた効果がもたらさ
れる。また、請求項2に係わる自動定速走行装置おい
て、タップアップ制御手段は、車速が前回のタップアッ
プ操作によって更新された目標車速域に到達したのちに
タップアップ指令信号が再発生したときには、タップア
ップ制御信号算出手段により算出されたタップアップ制
御信号、すなわちタップアップ指令信号再発生時の車速
信号に基づく本来のタップアップ制御信号により、アク
チュエータを加速方向に駆動するようにしているので、
制御信号が不足するようなことがなく、新たな目標車速
に車速を速やかに収束させることができる。
【0066】本発明の請求項3に係わる自動定速走行装
置において、タップダウン制御手段は、前回のタップダ
ウン操作によって更新された目標車速に現車速が到達す
る前にタップダウン指令信号が再発生したときには、タ
ップダウン制御信号算出手段によって算出されたタップ
ダウン制御信号に1より小さい係数を乗じて得られる補
正タップダウン制御信号によってアクチュエータを減速
方向に駆動するようにしているので、タップダウン操作
が連続して行われた場合でも2回目以降のタップダウン
操作によるタップダウン制御信号出力が過剰なものとな
らず、タップダウン操作によって更新された目標車速へ
の車速収束を速やかに行うことができるという極めて優
れた効果がもたらされる。請求項4に係わる自動定速走
行装置おいて、タップダウン制御手段は、車速が前回の
タップダウン操作による新たな目標車速域に到達したの
ちにタップダウン指令信号が再発生したときには、タッ
プダウン制御信号算出手段により算出されたタップダウ
ン制御信号をそのまま出力することにより、アクチュエ
ータを減速方向に駆動するようにしているので、制御信
号が不足するようなことがなく、新たな目標車速に車速
を速やかに収束させることができるという効果がもたら
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる自動定速走行装置の
回路構成図である。
【図2】図1に示した自動定速走行装置におけるタップ
アップ制御を説明するフローチャートである。
【図3】図1に示した自動定速走行装置のタップアップ
制御におけるスイッチ操作とタップアップ出力および車
速との関係を示す説明図である。
【図4】図1に示した自動定速走行装置におけるタップ
ダウン制御を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 自動定速走行装置 2 車速センサ 3 スイッチ手段 4 アクチュエータ 5 制御手段 6a 車速記憶手段 6b 演算手段 6c タップアップ制御信号算出手段(タップアップイ
ニシャライズ算出手段) 6d タップダウン制御信号算出手段(タップダウンイ
ニシャライズ算出手段) 6e タップアップ制御手段 6f タップダウン制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊 藤 晃 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社 本田技術研究所 内 (72)発明者 千 尚 人 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社 本田技術研究所 内 (56)参考文献 特開 平7−25266(JP,A) 特開 昭63−101141(JP,A) 特開 平9−207619(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 31/00 F02D 29/02 301 F02D 41/14 320

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の現車速に比例した車速信号を発
    生する車速センサと、 操作に応じてクルーズ指令信号,タップアップ指令信号
    を選択的に発生するスイッチ手段と、 前記車速センサとスイッチ手段に接続され、スイッチ手
    段からのクルーズ指令信号に応じて前記車速センサが発
    生する車速信号を目標車速として記憶する車速記憶手段
    と、車速センサが発生する車速信号と前記車速記憶手段
    に記憶された記憶車速信号とを比較し、両者の差に応じ
    たアクチュエータ駆動信号を発生する演算手段を有する
    制御手段と、 前記制御手段からのアクチュエータ駆動信号により車両
    のスロットルバルブの開度を調整するアクチュエータを
    備えた自動定速走行装置であって、 前記制御手段は、前記スイッチ手段からのタップアップ
    指令信号に応じて、信号発生時の車速信号に基づいてタ
    ップアップ制御信号を算出するタップアップ制御信号算
    出手段と、 前記スイッチ手段からタップアップ指令信号が連続して
    発生すると、最初のタップアップ指令信号発生時の車速
    信号または記憶車速信号にあらかじめ定められたタップ
    アップ車速に相当する信号値を加算して得られた信号値
    を新たな目標車速として前記車速記憶手段に記憶させる
    と共に、前記タップアップ制御信号算出手段により算出
    されたタップアップ制御信号によりアクチュエータを加
    速方向に駆動し、現車速が新たな目標車速域に到達する
    前に2回目以降のタップアップ指令信号が再発生する
    と、再発生時の車速信号または記憶車速信号に前記タッ
    プアップ車速に相当する信号値を加算して得られた信号
    値を新たな目標車速として前記車速記憶手段に記憶させ
    ると共に、前記タップアップ制御信号算出手段により算
    出されたタップアップ制御信号の値に1より小さい所定
    の係数を乗じて得られた補正タップアップ制御信号によ
    りアクチュエータを加速方向に駆動するタップアップ制
    御手段を備えていることを特徴とする自動定速走行装
    置。
  2. 【請求項2】 タップアップ制御手段は、現車速が新た
    な目標車速域に到達したのちに2回目以降のタップアッ
    プ指令信号が再発生すると、再発生時の車速信号または
    記憶車速信号に前記タップアップ車速に相当する信号値
    を加算して得られた信号値を新たな目標車速として前記
    車速記憶手段に記憶させると共に、前記タップアップ制
    御信号算出手段により算出されたタップアップ制御信号
    によりアクチュエータを加速方向に駆動することを特徴
    とする請求項1記載の自動定速走行装置。
  3. 【請求項3】 自動車の現車速に比例した車速信号を発
    生する車速センサと、 操作に応じてクルーズ指令信号,タップダウン指令信号
    を選択的に発生するスイッチ手段と、 前記車速センサとスイッチ手段に接続され、スイッチ手
    段からのクルーズ指令信号に応じて前記車速センサが発
    生する車速信号を目標車速として記憶する車速記憶手段
    と、車速センサが発生する車速信号と前記車速記憶手段
    に記憶された記憶車速信号とを比較し、両者の差に応じ
    たアクチュエータ駆動信号を発生する演算手段を有する
    制御手段と、 前記制御手段からのアクチュエータ駆動信号により車両
    のスロットルバルブの開度を調整するアクチュエータを
    備えた自動定速走行装置であって、 前記制御手段は、前記スイッチ手段からのタップダウン
    指令信号に応じて、信号発生時の車速信号に基づいてタ
    ップダウン制御信号を算出するタップダウン制御信号算
    出手段と、 前記スイッチ手段からタップダウン指令信号が連続して
    発生すると、最初のタップダウン指令信号発生時の車速
    信号または記憶車速信号からあらかじめ定められたタッ
    プダウン車速に相当する信号値を減算して得られた信号
    値を新たな目標車速として前記車速記憶手段に記憶させ
    ると共に、前記タップダウン制御信号算出手段により算
    出されたタップダウン制御信号によりアクチュエータを
    減速方向に駆動し、現車速が新たな目標車速域に到達す
    る前に2回目以降のタップダウン指令信号が再発生する
    と、再発生時の車速信号または記憶車速信号から前記タ
    ップダウン車速に相当する信号値を減算して得られた信
    号値を新たな目標車速として前記車速記憶手段に記憶さ
    せると共に、前記タップダウン制御信号算出手段により
    算出されたタップダウン制御信号の値に1より小さい所
    定の係数を乗じて得られた補正タップダウン制御信号に
    よりアクチュエータを減速方向に駆動するタップダウン
    制御手段を備えていることを特徴とする自動定速走行装
    置。
  4. 【請求項4】 タップダウン制御手段は、現車速が新た
    な目標車速域に到達したのちに2回目以降のタップダウ
    ン指令信号が再発生すると、再発生時の車速信号または
    記憶車速信号から前記タップダウン車速に相当する信号
    値を減算して得られた信号値を新たな目標車速として前
    記車速記憶手段に記憶させると共に、前記タップダウン
    制御信号算出手段により算出されたタップダウン制御信
    号によりアクチュエータを減速方向に駆動することを特
    徴とする請求項3記載の自動定速走行装置。
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