JP3843295B2 - 建築用シャッター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル、工場等の建築物の開口部等に設けられる建築用シャッターの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ビルや工場等の出入り口部や大部屋あるいは地下通路等には、火災等の異常時に対処するため、防火防煙区画を設定して類焼等を防止し被害の拡大を抑えることが計られる。そしてこのようなものとして、建築用防火シャッターを建付けることが提唱されるが、間口が幅広である場合、一連ではなく複数連のシャッターカーテンを並設する必要がある。この場合に、中柱(ガイドレール)が必要になるが、この中柱を固定式にしたのでは平常時に該中柱が邪魔になるという問題がある。
これに対し、中柱を吊りローラで吊持したハンガータイプとし、平常時は間口の左右に形成される収納スペースに収納した中柱を、非常時に所定位置に移動するようにした可動式のものを採用することが提唱される。ところがこのものは、中柱を所定位置まで移動させてからでないとシャッターカーテンの閉作動を開始することができず、シャッターカーテンを一刻も早く閉作動させたい非常時にも拘わらずこれができないという問題がある。
そこで、ガイドレールの上端を躯体天井部に揺動自在に軸支して天井部に収納される水平姿勢と開口部に垂下する垂下姿勢とに揺動変姿可能とし、シャッターカーテンの閉作動に合わせ垂下姿勢に変姿するガイドレールによりシャッターカーテンの閉作動をガイドするように構成し、これによって迅速な閉作動が行えるようにすることが提唱される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記ガイドレールを揺動変姿可能に構成したものにおいて、該ガイドレールおよびシャッターカーテンは、開口部上方の天井収納部に収納されることで開口部を開放し、また天井収納部と開口部とのあいだに開設されるマグサ部から垂下することで開口部を閉鎖することになるが、この場合、上記マグサ部は、ガイドレールが出入りできるよう少なくともガイドレールの前後幅だけの奥行きが必要となり、このためマグサ部の奥行きは幅広に設定される。しかるに、この幅広のマグサ部は、ガイドレールおよびシャッターカーテンが天井収納部に収納される開口部開放状態では開口しており、外観上好ましくないという問題がある。
一方、前述したように、シャッターカーテンおよびガイドレールは火災等の異常時に開口部を閉鎖して類焼等を防止するが、この場合、シャッターカーテンは、ガイドレールに対して移動できるよう遊嵌状に嵌合しているため、シャッターカーテンとガイドレールとのあいだに形成される間隙から煙が逃げてしまう惧れがあって、防煙性の向上を計ることが望ましく、これらに本発明が解決しようとする課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、ガイドレールを、該ガイドレールの上端を躯体天井部に揺動自在に軸支してマグサ部上方の天井収納部に収納される水平姿勢と開口部に垂下する垂下姿勢とに揺動変姿可能に構成して、シャッターカーテンを、該シャッターカーテンの閉作動に合わせて垂下姿勢に変姿する前記ガイドレールによりシャッターカーテンの閉作動をガイドするように構成してなる建築用シャッターにおいて、前記マグサ部を閉鎖する閉鎖姿勢と、天井部から垂下してマグサ部を開放する開放姿勢とに揺動変姿自在に軸支されたパネル体を設けるにあたり、パネル体の閉鎖姿勢から開放姿勢への揺動変姿は、天井収納部に収納されているガイドレールが垂下することに連繋してなされると共に、パネル体を閉鎖姿勢に保持するための係止装置は、閉鎖姿勢のパネル体の上面にブラケットを介して軸回り方向回動自在に支持される左右方向を向いた支軸と、該支軸の左右両端部に一体的に設けられるラッチと、マグサ部側に設けられ、パネル体が閉鎖姿勢のときに前記左右ラッチがそれぞれ係脱自在に係止する係止受け片とを用いて構成され、ガイドレールが垂下することに連繋する左右いずれか一方のラッチを解除姿勢に変姿することで他方のラッチも解除姿勢に変姿するように構成したことを特徴とする建築用シャッターである。
そして、この様にすることにより、シャッターカーテンおよびガイドレールが天井収納部に収納されている状態では、閉鎖姿勢のパネル体によってマグサ部を閉鎖できることになって、外観上好ましいものにすることができる一方、開放姿勢のパネル体は、マグサ部を開放すると共に、開口部の上部を塞いで火災等の場合に煙の拡散を防止する防煙パネルの機能をはたすことになり、防煙性に優れたものになる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図面において、1は大開口部に左右方向に複数並設された建築用防火シャッターのシャッターカーテンであって、各シャッターカーテン1は、開口部の上方に設けられた天井収納部2に収納される巻取り軸3がブレーキ付の開閉機4の正逆駆動に基づいて正逆回転することに伴って巻取り、巻出されることにより、前記天井収納部2に収納されて開口部を開放する開放姿勢と、天井収納部2と開口部とのあいだに開設されるマグサ部5から垂下して開口部を閉鎖する開放姿勢とに変姿するように構成されている。因みに、これらシャッターカーテン1は、図示しない操作スイッチの操作に基づいて開閉作動を行うが、シャッターカーテン1の開放状態において火災等が発生した場合では、異常検知手段の異常検知に伴いブレーキ解除がなされると共に開閉機4に内装されるガバナの働きでシャッターカーテン1が調速された状態で自重降下して開口部を閉鎖するように設定されている。
【0006】
一方、6は各シャッターカーテン1を案内する可動式のガイドレールであって、該ガイドレール6は、間隙(後述する貫通ガイド)6aを存して対向し、かつ基端部(上端部)および先端部(下端部)が一体的に連結される前後一対のガイド片6b、6cを用いて構成されると共に、基端部が天井収納部2に設けられるブラケット7に支軸6dを介して揺動自在に軸承されていて、天井収納部2に収納される水平姿勢と、先端部が自然垂下する垂下姿勢とに揺動変姿するようになっている。また、各ガイド片6b、6cの前後方向内側面の先端部には、互いに対向する状態で支持ローラ8がピン軸8aを介してそれぞれ回動自在に軸承されているが、これらピン軸8aには作動アーム9の基端部がそれぞれ揺動自在に軸承されており、さらに各作動アーム9の先端部には補助輪10がそれぞれ回動自在に軸承されるいる。
【0007】
また、11は前記シャッターカーテン1の最下端に位置する座板であって、該座板11の前後面部には、前記ガイドレール6側の支持ローラ8および補助輪10が抜け止め状に内嵌して転動するローラガイド11aが形成されているが、該ローラガイド11aの左右両側部には、上側辺が切欠かれた切欠き部11bが形成されており、該切欠き部11bから前記支持ローラ8がローラガイド11aに出入りできるように設定されている。さらに、該切欠き部11bの左右外方部位のローラガイド11aの底面には、山形状の傾斜ガイド11dが形成されている。またさらに、上記傾斜ガイド11dの左右外側端部には、前記補助輪10の左右外側方へのこれ以上の移動が規制されるストッパ部11cが起立形成されている。
【0008】
そして、シャッターカーテン1の開放状態において、ガイドレール6は、支持ローラ8が天井収納部2に収納されている座板11のローラガイド11aに支持されることで下降規制されており、これによってガイドレール6は水平姿勢となって天井収納部2に収納される構成となっている。このとき、前記作動アーム9は、支持ローラ8および補助輪10がローラガイド11aに支持され、基端部が左右方向内方側に位置する倒伏姿勢となっている。
この状態から、シャッターカーテン1が巻出されると、ガイドレール6は、支持ローラ8および補助輪10がローラガイド11aを左右外方側に転動しながら座板11と共に下降することにより徐々に垂下姿勢側に向けて揺動する。この状態で、シャッターカーテン1は、前記ガイド片6b、6c間の間隙が貫通ガイド6aとなってここを左右方向に貫通する状態でガイドされるようになっている。そうして、シャッターカーテン1が全閉に近づくと、支持ローラ8は、ローラガイド11aの切欠き部11bから外れて座板11から自由になるが、これにタイミングを合わせるようにして、補助輪10が前記ストッパ部11cに当接し、これ以上の左右方向外方への移動が規制されるように設定されている(図2(A))。そしてこの移動規制がなされた以降は、補助輪10が座板11に支持された状態で下降することにより作動アーム9は次第に起立し、これによりガイドレール6は、作動アーム9を介して座板11に支持された状態で下方に揺動して垂下姿勢となるが、この時点で、シャッターカーテン1は全閉となる少し前の状態となっていて、座板11と床面とのあいだに、空気流通を可能とする間隙Sが形成されている(図2(B))。そして、該間隙Sが形成されている状態で、前記垂下姿勢のガイドレール6は、図示しないラッチピンにより躯体床面に固定されるようになっており、これによって、火災等により生じた風圧が全閉直前のシャッターカーテン1に大きく働く以前の段階でガイドレール6の確実な固定ができる構成となっている。
さらに、ガイドレール6が垂下姿勢となって躯体側に固定された以降、シャッターカーテン1の閉作動が継続されることに伴い補助輪10がストッパ部11cから離間して作動アーム9は自由垂下状態となり、そうして、シャッターカーテン1が全閉状態となる(図2(C))。
【0009】
これに対し、全閉状態のシャッターカーテン1を開放する場合、まずガイドレール6と躯体床面との固定を解除してからシャッターカーテン1を開放させると、座板11が上動して補助輪10に当接するが、このとき補助輪10は、傾斜ガイド11dにより受け止められてストッパ部11cに向けて転がり降りる状態で誘導され、これにより作動アーム9は、垂下姿勢のガイドレール6に対し、補助輪10が軸承される先端部側が基端部側に対して左右外方に位置する傾斜姿勢となる。そしてガイドレール6は、作動アーム9を介して座板11に支持された状態で持ち上げられるが、この場合、作動アーム9はガイドレール6に対して前述したように傾斜姿勢となっており、これによって座板11の上動力は、作動アーム9に対し、基端側が左右方向内方に向く倒伏姿勢に変姿する方向に作用するようになって、作動アーム9が次第に倒伏姿勢になると共に、ガイドレール6が上方に揺動する構成となっている。
そして、前記状態からさらにシャッターカーテン1が巻取られると、支持ローラ8が前記切欠き部11bからローラガイド11aに嵌合し、これによってガイドレール6は、作動アーム9を介する状態から支持ローラ8を介する状態となって座板11からの支持を受け、以降、この状態でシャッターカーテン1が全開姿勢となることに伴い、ガイドレール6は前記水平姿勢に変姿して天井収納部2に収納されるように構成されている。
尚、図中、12は躯体側に固定される固定ガイドレールである。
【0010】
一方、13は前記マグサ部5を開閉すべく左右方向に複数並設されるパネル体であって、各パネル体13は、基端部がマグサ部5の前側壁面14に支軸15を介して上下揺動自在に軸承されていて、水平方向に突出してマグサ部5を閉鎖する閉鎖姿勢と、下方に垂下してマグサ部5を開放する開放姿勢とに変姿揺動できるようになっている。そして、前記シャッターカーテン1およびガイドレール6が天井収納部2に収納されている状態では、上記パネル体13を閉鎖姿勢とすることによりマグサ部5を閉鎖することができ、またシャッターカーテン1およびガイドレール6がマグサ部5から垂下している状態では、パネル体13を開放姿勢とすることによりマグサ部5を開放できると共に、該開放姿勢のパネル体13が開口部の上部を塞いで防煙区画を形成するようになっており、これによって火災等の場合に煙の拡散を防止する防煙パネルとなるように配慮されている。
尚、図中、16はパネル体13と前側壁面14とのあいだに介装されるエアシリンダであって、該エアシリンダ16によりパネル体13の開閉を軽く且つ衝撃緩衝された状態で行えるようになっている。
【0011】
また、17は前記パネル体13を閉鎖姿勢に保持するための係止装置であって、該係止装置17は、支軸18、ラッチ19、係止受け片20等の部材を用いて構成されている。
つまり、前記支軸18は、パネル体13の上面(閉鎖姿勢で上側となる面)の先端部にブラケット21を介して軸回り方向回動自在に支持される左右方向を向いた軸であって、該支軸18の左右両側部には左右一対のラッチ19が一体的に取り付けられている。ここで本実施の形態では、支軸18は螺子軸により形成され、該支軸18に螺装したナット18aにより位置移動自在にラッチ19が固定される構成となっている。一方、マグサ部5の後側壁面22には、パネル体13が閉鎖姿勢のときに前記左右のラッチ19に形成される係止突起19aがそれぞれ係脱自在に係止できる係止受け片20が止着されている。
そして前記左右のラッチ19は、支軸18を軸として、前記係止突起19aが係止受け片20に係止する係止姿勢と、係止突起19aの係止受け片20に対する係止が外れる解除姿勢とに揺動変姿するようになっているが、この場合、左右のラッチ19は支軸18を介して一連状に連結されているため、同時に揺動変姿するように設定されている。さらにこれらラッチ19は、ブラケット21とのあいだに介装される捩りコイルばね23の付勢力により前記係止姿勢側に常時付勢されており、これによってパネル体13を閉鎖姿勢に保持できるようになっている。
一方、前記係止姿勢のラッチ19は、ガイドレール6が水平姿勢から垂下姿勢に変姿揺動するとき、該下降するガイドレール6の後側ガイド片6cがラッチ19に形成される接当片19bに接当して下方に押圧する(この状態を、図4に仮想線で示す)ことにより、前記捻りコイルばね23の付勢力に抗して解除姿勢側に揺動変姿するようになっている。さらに、前記下降するガイドレール6がラッチ19を下側に押圧し、これによってパネル体13の先端部側が下側に押圧されてパネル体13は自動的に開放姿勢に揺動変姿するようになっている。
ここで、前記下降するガイドレール6は、左右のラッチ19のうちガイドレール6の先端部側に位置している一方のラッチ19に先に接当して該ラッチ19を解除姿勢側に揺動変姿せしめるが、この場合、前述したように左右のラッチ19は同時に揺動変姿するため、一方のラッチ19が解除されているのに他方のラッチ19が未だ係止状態となっているような不具合を回避できるようになっている。
【0012】
一方、開放姿勢のパネル体13を閉鎖する場合には、パネル体13の先端部側を閉鎖姿勢側に向けて押しやれば、パネル体13は閉鎖姿勢となってマグサ部5を閉鎖する。このとき、前記係止受け片20にラッチ19の係止突起19aの上面が下側から接当するが、該係止突起19aの上面には傾斜状のガイド面19cが形成されており、該ガイド面19cにガイドされる状態で係止突起19aが係止受け片20を越えることができるようになっている。
【0013】
さらに、前記パネル体13は、前述したように左右方向に複数並設されているが、これらパネル体13は、殆ど同時的に閉鎖姿勢から開放姿勢に揺動変姿するように構成されている。
つまり、24は左右方向に隣接するパネル体13間に設けられる連結装置であって、該連結装置24は、ガイドレール6の先端部側に位置する一方のパネル体13Rに設けられる押圧体25と、該パネル体13Rよりもガイドレール6の基端部側に位置する他方のパネル体(あるいは固定ガイドレール12側に位置していて、下降するガイドレール6によるラッチ19の解除がなされない他方のパネル体)13Lに設けられるラッチ解除部材26とを用いて構成されている。さらに上記押圧体25は、一方のパネル体13Rの上面から立設される脚片25aと、該脚片25aから他方のパネル体13L側に向けて突出する押圧片25bとを有しているが、該押圧片25bの突出位置は、一方のパネル体13Rの外側縁を越えないように設定されている。
【0014】
また、前記ラッチ解除部材26は、揺動体27、作動体28等から構成されており、そして上記揺動体27は、基端部が前記係止装置17の支軸18の端部に前記ラッチ19と同様、ナット18aにより一体的に取付けられ、かつ先端部が前記一方のパネル体13R側に向けて突出しているが、該突出位置は、他方のパネル体13Lの外側縁を越えないように設定されている。また作動体28は、基端部が前記揺動体27の先端部にピン軸29を介して上下揺動自在に軸承されている。そしてこの作動体28は、上記ピン軸29を支軸として、先端部が前記一方のパネル体13R側の押圧片25bの下方に突出する連結姿勢と、先端部が上方を向く退避姿勢とに揺動変姿できるようになっているが、該退避姿勢の作動体28は、他方のパネル体13Lの外側縁を越えないように設定されている。さらに作動体28は、弾機28aによって常時連結姿勢側に付勢されていると共に、該連結姿勢のときには作動体28に形成される係止片28bが揺動体27の先端部に上側から係止していて、これ以上の作動体28のピン軸29を軸とする下動が規制されるようになっている。而して、上記連結姿勢の作動体28の先端部が下方に押圧された場合、前述したように作動体28のピン軸29を軸とする下動が規制されているため連結姿勢の作動体28と共に揺動体27の先端部も一体的に下動するが、連結姿勢の作動体28の先端部が上方に押圧された場合には、作動体28のみがピン軸29を軸として上方に揺動して退避姿勢となるように構成されている。また、上記揺動体27の先端部が下動することにより、該揺動体27の基端部に一体的に取り付けられている支軸18が回動するが、この場合に支軸18は、前記ラッチ19を係止姿勢から解除姿勢に変姿せしめる側に回動するように設定されている。
【0015】
そして、前述したようにガイドレール6が水平姿勢から垂下姿勢に揺動変姿するとき、まずガイドレール6の先端部側に位置する一方のパネル体13Rのラッチ19にガイドレール6が接当し、これにより一方のパネル体13Rは閉鎖姿勢から開放姿勢に自動的に揺動変姿するが、このとき下降する一方のパネル体13Rの押圧片25bが他方のパネル体13Lの作動体28の先端部を下方に押圧し、これによって前述したように揺動体27の先端部が下動して支軸18をラッチ19が解除姿勢となる側に回動せしめるようになっており、而して他方のパネル体13Lも、前記一方のパネル体13Rと殆ど同時的に閉鎖姿勢から開放姿勢に自動的に変姿するようになっている。
【0016】
一方、開放姿勢のパネル体13を閉鎖する場合、前述したようにパネル体13を閉鎖姿勢側に向けて押しやれば良いが、このとき、他方のパネル体13Lの作動体28が連結姿勢になっていて一方のパネル体13R側に突出していると、該作動体28が邪魔になって他方のパネル体13Lを閉鎖することができないが、この場合、作動体28を手等で退避姿勢にすることにより、何ら支障なく閉鎖することができるようになっている。
【0017】
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、シャッターカーテン1およびガイドレール6は、開口部の開放時には天井収納部2に収納され、また開口部の閉鎖時にはマグサ部5から垂下することになるが、該マグサ部5は、開閉自在なパネル体13によって塞ぐことができるようになっている。この結果、前記ガイドレール6の出入りを許容すべくマグサ部5の奥行き幅を幅広に形成したものであっても、シャッターカーテン1およびガイドレール6が天井収納部2に収納されているときには前記パネル体13によってマグサ部5を塞ぐことができることになって、従来のようにマグサ部5が開口したままとなってしまうことがなく、外観上好ましいものとすることができる。
【0018】
さらに、前記パネル体13は、シャッターカーテン1およびガイドレール6がマグサ部5から垂下している状態では開放姿勢となってマグサ部5を開放することになるが、この場合に、上記開放姿勢のパネル体13は、開口部の上部を塞いで防煙区画を形成し、これによって火災等の場合に煙の拡散を防止する防煙パネルの機能をはたすことになり、防煙性にも優れた防火シャッターを提供できる。
【0019】
しかも、前記パネル体13の閉鎖姿勢から開放姿勢への揺動変姿は、前述したようにガイドレール6が水平姿勢から垂下姿勢に揺動変姿することに連繋して自動的になされるから、火災等の非常時にシャッターカーテン1が異常検知手段の検知により自動的に閉鎖したときにパネル体13が閉鎖姿勢のままになっているような不具合を回避できるうえ、パネル体13をいちいち開放する手間も必要ない。
【0020】
さらにこのものにおいて、パネル体13を閉鎖姿勢に保持するための左右一対のラッチ19は、支軸18を介して一連状に連結されていて、係止姿勢と解除姿勢とに同時に揺動変姿する構成となっているため、一方のラッチ19が解除されているのに他方のラッチ19が未だ係止しているような不具合を回避できて好都合である。尚、本実施の形態では一枚のパネル体に対し左右二個のラッチが設けられているが、三個以上のラッチが設けられている場合においても、同様にして同時に揺動変姿する構成にすることができる。
【0021】
さらにまた、前記パネル体13は左右方向に複数並設されているが、これらパネル体13は、前述したように、ガイドレール6の先端部側に位置するパネル体13がまずガイドレール6に接当して開放するが、該開作動に連繋して隣接するパネル体13も殆ど同時に開放することになり、而してガイドレール6の下降開始と殆ど同時に複数のパネル体13が一斉に開放して開口部上部を閉鎖することになって、火災等の非常時において、煙の拡散を速やかに防止できる。
【0022】
尚、複数のパネル体13の同時的なラッチの係止解除を行うための連結装置を、図9に示す第二の実施の形態のように構成することもできる。つまり、該第二の実施の形態において、先行してラッチの解除がなされる一方のパネル体13Rには、前述の第一の実施の形態と同様に押圧体30が設けられるが、該押圧体30に形成される押圧片30aは、他方のパネル体13Lに設けられる揺動体31の先端部の上方に至るまで突出している。また、他方のパネル体13Lには第一の実施の形態と同様の揺動体31が設けられるが、作動体は設けられず、そして、前記一方のパネル体13Rのラッチが解除されて閉鎖姿勢から開放姿勢に揺動変姿するとき、該一方のパネル体13Rの押圧片30aが他方のパネル体13Lの揺動体31の先端部を下動せしめることで、前記第一の実施の形態と同様にして他方のパネル体13Lのラッチ解除がなされるように構成されている。そして、この第二の実施の形態のものは部品点数を少なくできるという利点があるが、このものにおいてパネル体13を閉鎖する場合には、押圧片30aが設けられる一方のパネル体13Rを他方のパネル体13Lに先行して閉鎖すれば良く、この様な順序で閉鎖すれば押圧片30aが他方のパネル体13Lの閉鎖を邪魔するようなことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】建築用シャッターの概略正面図である。
【図2】図2(A)、(B)、(C)はシャッターカーテンの閉作動過程における座板とガイドレールとの関係を示す説明図である。
【図3】シャッターカーテンの開閉作動過程におけるガイドレール部の断面図である。
【図4】閉鎖姿勢のパネル体を示す天井収納部の一部切欠き側面図である。
【図5】開放姿勢のパネル体を示す天井収納部の側面図である。
【図6】係止装置および連結装置の平面図である。
【図7】図7(A)、(B)は図6のX矢視図であって、(A)は両パネル体が閉鎖姿勢のとき、(B)は押圧体が作動体を押圧している状態を示す。
【図8】図8(A)、(B)は図6のY矢視図であって、(A)は両パネル体が閉鎖姿勢のとき、(B)は押圧体が作動体を押圧している状態を示す。
【図9】第二の実施の形態における連結装置の正面図である。
【符号の説明】
1 シャッターカーテン
2 天井収納部
5 マグサ部
6 ガイドレール
13 パネル体
17 係止装置
18 支軸
19 ラッチ
20 係止受け片
24 連結装置
25 押圧体
26 ラッチ解除部材
Claims (1)
- ガイドレールを、該ガイドレールの上端を躯体天井部に揺動自在に軸支してマグサ部上方の天井収納部に収納される水平姿勢と開口部に垂下する垂下姿勢とに揺動変姿可能に構成して、シャッターカーテンを、該シャッターカーテンの閉作動に合わせて垂下姿勢に変姿する前記ガイドレールによりシャッターカーテンの閉作動をガイドするように構成してなる建築用シャッターにおいて、前記マグサ部を閉鎖する閉鎖姿勢と、天井部から垂下してマグサ部を開放する開放姿勢とに揺動変姿自在に軸支されたパネル体を設けるにあたり、パネル体の閉鎖姿勢から開放姿勢への揺動変姿は、天井収納部に収納されているガイドレールが垂下することに連繋してなされると共に、パネル体を閉鎖姿勢に保持するための係止装置は、閉鎖姿勢のパネル体の上面にブラケットを介して軸回り方向回動自在に支持される左右方向を向いた支軸と、該支軸の左右両端部に一体的に設けられるラッチと、マグサ部側に設けられ、パネル体が閉鎖姿勢のときに前記左右ラッチがそれぞれ係脱自在に係止する係止受け片とを用いて構成され、ガイドレールが垂下することに連繋する左右いずれか一方のラッチを解除姿勢に変姿することで他方のラッチも解除姿勢に変姿するように構成したことを特徴とする建築用シャッター。
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