JP3834348B2 - X線撮影システム及びその制御方法 - Google Patents

X線撮影システム及びその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線撮影装置撮影システム及びその制御方法に係り、特に、多方向から患者のX線透視及びX線撮影を行うことが可能なX線撮影装置と他のX線装置、診断装置等とを組み合わせたX線撮影システム及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターペンショナルラジオロジィ(以下IVRという)と呼ばれる技術が著しく普及し、血管内へカテーテルを導入して血管系のみならず非血管系疾患の治療を行う手段が開発され利用されている。このIVRの普及に伴い、循環器のX線撮影を行うX線撮影装置と、他のX線撮影装置、例えば、回転立体撮影装置、CT装置等を同時に使用してX線検査・治療を行う場合が増加している。そのため、同一のX線撮影室に複数のX線撮影装置を設置する必要が有り、前記複数のX線撮影装置はそれぞれ、天井面や床面に固定されて使用されているのが一般的である。
【0003】
しかし、X線検査・治療は、IVRのみではなく循環器系のX線撮影を行うX線撮影装置や他のX線撮影装置を単独で使用して行われる場合もある。このような場合、X線撮影室にストレッチャー等により運ばれてきた被検者は、検診台に移し変えられ、所定のX線撮影装置に検診台の動きにより被検者のX線検査部位が、X線撮影装置のX線撮像部に位置決めされてX線検査・治療を受けることになる。
【0004】
また、引き続いて他のX線撮影装置を使用したX線検査・治療を行う場合、被検者は、一旦ストレッチャーに移され、検診台と共に使用するX線撮影装置の近傍に運ばれ、そこで再度、検診台に移され、所定のX線撮影装置に検診台の動きにより被検者のX線検査部位が、X線撮影装置のX線撮像部に位置決めされてX線検査・治療を受けることになる。
【0005】
そして、最近、X線撮影室内のスペースを有効に利用するために、天井面に設置された循環器のX線撮影を行うX線撮影装置を、天井面に設置された天井レールに沿って、手動または電動によりX線検査、治療に邪魔にならない位置に退避させ、床面に設置された他のX線撮影装置を、床面に設置した床面レールに沿って、手動または電動により検査に必要な位置に移動させることができる技術が提案されている。
【0006】
なお、回転立体撮影装置に関する従来技術として、例えば、特開平06−269436号公報等に記載された技術が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術は、使用しないX線撮影装置が、使用中の他のX線撮影装置のX線検査・治療の邪魔になり、また、術者が被検者に十分に接近することができない。このため、使用していない、例えば、天井面に設置された循環器のX線撮影を行うX線撮影装置の移動を手動または電動により行うが、その際に、他のX線撮影装置や壁面に衝突させないように十分な注意を払う必要があり、また、移動のための多くの時間を費やすことになる。さらに、使用しない装置が床面に設置されたX線撮影装置等の場合、その移動の操作性が悪く、その都度、退避位置や検査位置を確認しながら行う移動を行う必要がある。
【0008】
前述したように従来技術は、使用しないX線撮影装置等の撮影位置から退避位置への移動、その逆である退避位置から検査位置への移動の操作に多くの時間と神経を費やすことになり、X線検査・治療の迅速化を図ることが困難であるという問題点を有している。
【0009】
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、天井面に設置されたX線撮影装置と、他のX線撮影装置とを同一なX線撮影室に設置して、組み合わせて使用する場合においても、また、これらのX線撮影装置を単独で使用する場合においても、操作性が良く、被検者の広範囲なX線検査・治療部位を確保することができる循環器のX線撮影を行うX線撮影装置を提供し、この循環器のX線撮影を行うX線撮影装置を他のX線撮影装置、診断装置と組み合わせたX線撮影システム及びその制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば前記目的は、
(a)被検査者を乗せる天板を備えた検診台と、
(b)C字型アームに設けられたX線照射手段、及び、前記C字型アームの前記X線照射手段と対向する位置に設けられた撮像手段を備え、前記天板の横方向に設置されて、被検査者を撮影するX線撮影装置と、
(c)前記天板の長方向に設置される他の医療診断装置と、
(d)前記X線撮影装置を前記方向に移動させる第1の移動手段と、
(e)前記他の医療診断装置を前記長方向に移動させる第2の移動手段と、
(f)前記X線撮影装置及び他の医療診断装置の退避位置と撮影位置、及び、前記X線撮影装置または他の医療診断装置が、前記退避位置から前記撮影位置、または、前記撮影位置から退避位置に移動する動作順を記憶する記憶手段を有する制御手段とを備え、
(g)前記X線撮影装置の前記撮影位置は、前記X線照射手段と前記撮像手段との間に前記天板が位置する前記横方向の一方の位置であり、前記X線撮影装置の前記退避位置は前記横方向の他方の位置であり、
(h)前記他の医療診断装置の前記撮影位置は、前記天板の長手方向の一方の位置であり、前記他の医療診断装置の前記退避位置は前記長手方向の他方の位置であり、
(i)前記制御手段は、退避要求あるいは撮影要求に応答して、予め記憶手段に記憶された前記動作順に基づいて、前記X線撮影装置と前記他の医療診断装置との両方を、互いに衝突を回避させるように、前記記憶手段に記憶された所定の退避位置あるいは撮影位置に移動させる機能を備えていることにより達成される。
【0011】
また、前記目的は、前述において、
前記第1の移動手段は、前記横方向に加えて長手方向とC字型アームの回転移動を行う駆動機構部を備え、
前記記憶手段は、前記退避位置から前記撮影位置、または、前記撮影位置から退避位置に移動する位置変化の過程の動作順を記憶し、
他の医療診断装置を用いて診断を行う際、前記制御手段は、前記予め記憶された位置変化の過程の動作順に基づいて、前記X線撮影装置を、直線移動と、C字型アームの回転移動とにより、前記他の医療診断装置の移動範囲外の退避位置に移動させることにより達成される。
【0012】
また、前記目的は、前記台車の直線移動位置と前記支柱の回転角度とを前記記憶手段への記憶を、前記支柱をパワーアシストを受け、あるいは、パワーアシストを受けることなく手動により移動させながら行うようにすることにより、また、前記C字型アームを、支柱の一端に固定された回転支持部とスライド支持部とによって、回転可能に、また、C字型部に沿ってスライド可能に支持することにより、さらに、前記スライド支持部を、回転支持部に支持される回転中心部に切欠部を設けて構成し、C字型アームがスライド支持部内をスライドしたとき、撮影手段のC字型アームからの出っ張り部が前記切欠部内に位置するようにすることにより達成される。
【0013】
また、前記目的は、前記走行台車の直線移動と、前記支柱の回転を操作するための操作器を、少なくとも2個所に設け、そのうちの1個所を前記支柱上とすることにより達成される。
【0014】
また、前記目的は、前記他の医療診断装置を床面上に床面と水平な面内で移動可能とし、前記他の医療診断装置の床面上の移動位置を記憶し、この記憶された位置に、前記他の医療診断装置を移動させる制御手段を前記X線撮影装置に備えることにより達成される。
【0015】
また、前記目的は、前記X線撮影装置の撮影のための移動の指示に基づき、前記他の医療診断装置が、前記ベッド位置における前記アームの回転範囲外の退避エリアに前記他の方向に移動し、次に、X線撮影装置が前記一方の方向に移動して前記撮影のための位置に移動するように制御することにより達成される。
【0016】
また、前記目的は、前記X線撮影装置は、移動の指示に基づいて移動し、前記他の医療診断装置は、前記X線撮影装置の移動に基づきこのX線撮影装置から所定以上を距離を置いて移動するように制御することにより達成される。
【0017】
さらに、前記目的は、前記X線撮影装置に対する退避の指示により、前記X線撮影装置のアームが所定の回転位置に移動して、X線撮影装置が退避位置への移動を終了すると、前記X線撮影装置が退避位置にあることを表示し、また、前記X線撮影装置が移動中、前記他の医療診断装置の移動を禁止され、X線撮影装置が退避位置に達したとき、前記他の医療診断装置の移動の禁止を解除するようにすることにより達成される。
【0018】
前述したように構成される本発明のX線撮影装置システムは、例えば、X線撮影装置を他の医療診断装置、例えば、回転立体撮影装置と同一の部屋に設置してこれと組み合せて使用するシステムに適用した場合、X線撮影装置を使用せずに回転立体撮影装置単独で行うX線検査の際に、X線撮影装置を検査の障害とならない位置へ容易に退避させることができる。すなわち、天井レールが被検者の体軸方向と直交する向きに配設され、天井レール内に設置された内部レールに沿って、X線撮影装置が被検者長手方向と直角に移動可能であるので、検診台の被検者長手方向の動作により、X線撮影装置に邪魔されることなく、回転立体撮影装置のX線撮影域の被検者への位置決めを行うことが可能である。このため、被検者の頭頂部から足先までの範囲を、X線検査・治療の対象部位とすることができる。
【0019】
また、内部レール及び台車の直線移動位置と支柱の水平な面内での回転位置とを制御手段内の記憶手段に記憶させておき、制御手段が、操作器からの移動の指示により、これらの情報を使用してX線撮影装置の移動、すなわち、X線撮影装置の撮影位置から退避位置への移動、退避位置から撮影位置への移動を行う場合、X線撮影装置とX線検査室の壁面、回転立体撮影装置との衝突がないように移動させることができる。例えば、X線撮影装置が退避位置にあるときに、撮影位置へ移動するように制御手段に指示が与えられると、制御手段は、記憶された動作順と動作位置とにより、天井レールに沿った内部レールによる台車の直線移動と支柱の回転とを制御して、X線撮影装置を撮影位置へ電動移動させる。このため、本発明は、退避位置と撮影位置との間のX線撮影装置の移動を操作性良く短時間で行わせることができ、X線検査・治療の迅速化をはかることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるのX線撮影システムの実施形態を図面により詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明の一実施形態に使用する天井懸垂式のX線撮影装置の構成を示す図である。図1において、51はX線管装置、52は絞り装置、53はイメージインテンシファイア(I.I)、54はテレビカメラ、55はC字型アーム、56は支柱、57は台車、58は天井レール、Tは検診台、Pは被検者、59は天井面、60は内部レール、61は床面、62はスライド支持部、63は回転支持部、64、65はローラ、66は取付枠である。
【0022】
図1において、X線管装置51は、X線を発生して被検者PにそのX線を照射するためのものであり、X線管装置51の前面には、X線照射野を絞り込むための絞り装置52が取り付けられている。イメージインテンシファイア53は、被検者Pを透過したX線を光学像に変換するためのものであり、テレビカメラ54はイメージインテンシファイア53により変換された光学像を撮像する。
【0023】
C字型アーム55は、C字型状を成しており、その一端にX線管装置51、絞り装置52から成るX線照射部、他端にイメージインテンシファイア53及びテレビカメラ54から成るX線撮像部が支持、固定されている。被検者Pが乗せられる検診台Tは、X線照射部とX線撮像部とを結ぶ直線の中心(X線照射中心)に、被検者Pの撮影対象部位が位置するように高さ等の位置が調整される。
【0024】
前述のC字型アーム55は、スライド支持部62によって、矢印C、Dの方向にスライド移動可能に支持されており、このスライド支持部62は、支柱56の一端に固定された回転支持部63によって、矢印C、Dに直交する方向に回転可能に支持されている。そして、C字型アーム55は、これらのスライド移動及び回転によって、被検者Pに対して角度付けされる。
【0025】
支柱56の他端は、台車57により、回転中心軸Zを中心として矢印A及びBの方向に回転可能に支持されている。そして、C字型アーム55を含むX線撮影装置全体が、回転中心軸Zを中心として、図示しない公知の回転駆動機構により電動により回動可能となっている。回転駆動機構は、例えば、支柱56の回転中心軸上に平歯車を設け、その平歯車に、サーボモータ軸に固定した他の平歯車を噛み合わせた機構等であってもよい。このサーボモータは、後述するように、回転位置検出のためのエンコーダ70aが組み込まれて構成され、台車57上に取付けられている。
【0026】
台車57には、複数個のローラ64が設けられており、それらのローラ64は、内部レール60をガイドとして、矢印E及びFの方向に移動可能である。台車57は、この機構により被検者Pの体軸方向に直線移動可能とされている。同様に、内部レール60には、複数個のローラ65が設けられており、それらのローラ65は、天井レール58をガイドとして、図1の紙面に垂直な方向に前後に移動可能とされている。そして、内部レール60は、天井レール58によって被検者Pの体軸と直交する方向に直線移動可能に支持されている。
【0027】
前述した台車57及び内部レール60の直線移動は、図示しない公知の直線移動駆動機構によって電動により移動可能となっている。この駆動機構は、例えば、ラックとピニオンとによる機構等により構成され、ラックは固定側に、ピニオンは移動側に設けられたサーボモータ軸に取付けられている。各サーボモータは、後述するように、移動位置検出用のエンコーダ70b、70cが組み込まれて構成されている。
【0028】
前述の天井レール58には、複数個の取付枠66が固定されており、この取付枠66が天井面59から突出して設置された図示しない吊下げボルトに固定されている。X線撮影装置は、この吊下げボルトへの固定によって、天井懸垂式としてX線検査室内に設置されることになる。
【0029】
図2は本発明の一実施形態に使用するX線撮影装置の制御系統を示すブロック図である。図2において、70a、70b、70cはサーボモータに組み込まれたエンコーダ、71は姿勢制御器、72は操作器であり、他の符号は図1の場合と同一である。
【0030】
図2において、エンコーダ70aは、支柱56を水平面内で回転させるサーボモータに組み込まれたエンコーダ、エンコーダ70bは、台車57を内部レール60に沿って直線移動させるサーボモータに組み込まれたエンコーダ、エンコーダ70cは、内部レール60を天井レール58に沿って直線移動させるサーボモータに組み込まれたエンコーダである。各エンコーダ70a、70b、70cは、それぞれが組み込まれたサーボモータによる移動位置を姿勢制御器71へ知らせるよう接続されている。
【0031】
この姿勢制御器71は、操作器72からの操作者による操作信号によって、前述したC字型アーム55の被検者Pに対する角度付け制御を行うと共に、支柱56の水平面内での回転、及び、台車57、内部レール60の直線移動の位置を、操作器72から入力された操作信号によって駆動制御し、さらに、エンコーダ70a、70b、70cからの位置検出信号を受けて、前記支柱56、台車57、内部レール60のそれぞれの位置、及び、位置変化の過程を、操作器72から記憶指示信号が発生された場合に記憶するように構成されたもので、CPU、記憶手段等を備えて構成される。そして、姿勢制御器71は、操作器72を通じて入力される操作者からの各種の操作指令を受けて、前述した位置の制御を行う。
【0032】
次に、前述したように構成された本発明の一実施形態によるX線撮影装置の動作を、公知の医療診断装置である回転立体撮影装置と同一の部屋に設置して組合せて使用できるようにしたシステムを例にして説明する。
【0033】
図3、図4は本発明の一実施形態によるX線撮影システムの構成を説明する図であり、X線撮影装置を回転立体撮影装置と組合せて配置した状態を示し、図3(b)は正面図、図3(a)は天井方向から見た平面図、図5は本発明の他の実施形態によるX線撮影システムの構成を説明する図であり、X線撮影装置を回転立体撮影装置及び公知の医療診断装置であるCT装置の両者と組み合せて配置した状態を示す図である。図3〜図5において、101はX線撮影装置、102はCT装置、103は回転立体撮影装置、105は床レールであり、他の符号は、図1の場合と同一である。
【0034】
図3において、X線撮影装置と共に使用される回転立体撮影装置103は、公知のように、床面61上に設置された床レール105上を被検者Pの体軸方向に走行移動できるようになっている。そして、X線撮影装置は、そのX線照射域を被検者Pに対して位置決めし得る撮影位置にあり、支柱56は、回転立体撮影装置103と干渉しないよう、図1に示す状態から矢印Aの方向へ90°回転移動された位置にある。
【0035】
前述の状態において、X線管装置51から透視X線が照射され、被検者Pの透過X線がイメージインテンシファイア53によって光学像に変換され、その光学像がテレビカメラ54によって撮像される。この撮像された光学像は、図示しない公知のテレビモニタ上に被検者PのX線透視像として表示される。医師等の術者は、そのX線透視像をガイドにして、被検者Pの血管内へカテーテルを挿入し、検査対象部位までカテーテルを導入する。このとき、常に、カテーテル先端をテレビモニタ上に表示しておくために、検診台Tを被検者Pの体軸方向あるいは体軸と直交方向へ動作させて被検者Pの位置決めが行われる。
【0036】
しかし、検診台Tの動作のみでは、被検者PをX線照射域に位置決めすることができないこともある。その場合、操作者は、操作器72から姿勢制御器71へ指令を与える。姿勢制御器71は、その指令を受けて台車57を図3に示す矢印E及びFの方向に移動させ、あるいは、内部レール60を矢印C及びDの方向に移動させるように、それぞれの直線移動駆動機構に動作信号を発して、X線撮影装置のX線照射域を被検者Pに対して位置決めする。
【0037】
検査対象部位までのカテーテル導入が終了した後、通常、検診台Tを被検者Pの体軸方向へ動作させて、被検者Pの検査部位を回転立体撮影装置103のX線撮影域へ位置決めする。さらに、その後、図示しない公知の造影剤注入装置からカテーテルを経て被検者Pに造影剤が注入され、回転立体撮影が行われる。
【0038】
この回転立体撮影装置103による撮影時、X線撮影装置は使用されないが、X線撮影装置が撮影位置にあると、イメージインテンシファイア53、X線管装置51が被検者Pの近傍にあるため、回転立体撮影装置103を使用している術者の手枝実行、操作者の操作の障害となる。この障害を回避するため、X線撮影装置は、図3(a)に退避位置として示す位置に移動させられる。
【0039】
この撮影位置から退避位置への移動は、被検者Pの検査前に、操作者が、操作器72を操作しながら、支柱56の水平面内での回転移動(図3の矢印Bの方向への移動)、台車57の直線移動(図3の矢印EあるいはFの方向への移動)、内部レール60の直線移動(図3の矢印Cの方向への移動)を、検査室内の壁面104、回転立体撮影装置103に衝突させないようにパワーアシストを受けながら手動で動作させ、その動作順と停止位置とを姿勢制御器71内の記憶手段に記憶させておき、実際の被検者Pの検査時、記憶されている動作順と停止位置とを使用して制御される。
【0040】
すなわち、姿勢制御器71は、被検者Pの検査前に操作器72から入力された各駆動モータへの動作アクティブ信号の発生順と、エンコーダ70a、70b、70cから発生される位置検出信号の変化過程と、時間当りの変化率とにより、撮影位置から退避位置への移動を記憶している。
【0041】
このため、回転立体撮影のために、X線撮影装置を退避位置に移動させようとして、操作者が、操作器72上の図示しない退避位置移動スイッチを押すと、姿勢制御器71は、その操作信号を受けて、支柱56の回転移動用モータ、台車57の直線移動用モータ及び内部レール60の直線移動用モータに動作信号を、予め記憶された動作順に従って発生させて、X線撮影装置を退避位置へ向って移動させる。それぞれのモータに組み込まれているエンコーダ70a、70b、70cからの位置検出信号が姿勢制御器71に送信され、その位置信号が、姿勢制御器71が記憶している退避位置のものと同一となった時点で、姿勢制御器71は、各動作用モータに停止信号を与えてモータの回転を停止させる。これらの動作により、X線撮影装置は、X線検査室の壁面104に回転立体撮影装置103に衝突することなく、撮影位置から退避位置へ移動することができる。
【0042】
また、X線撮影装置が退避位置にあるとき、操作者が操作器72上の図示しない撮影位置移動スイッチを押すと、姿勢制御器71は、記憶している撮影位置から退避位置への移動と、逆の動作順により逆方向への直線移動、回転動作を行う指令を、支柱56の回転移動用モータ、台車57の直線移動用モータ及び内部レール60の直線移動用モータへ発し、X線撮影装置を予め記憶された撮影位置へ移動させる。
【0043】
本発明の一実施形態によれば、前述により、X線撮影装置の撮影位置と退避位置との間の移動を、部屋の壁面や回転立体撮影装置への衝突を気にせず実施することができるので、各装置の移動に関する操作を簡易にかつ正確に実行することができ、また、術者が、X線検査・治療に専念することができ、迅速にかつ正確なX線検査・治療を行うことができる。
【0044】
また、X線撮影装置が撮影位置にある場合、図4に示すように、回転立体撮影装置103を被検者Pの体軸方向の頭側の奥に床レール105上を走行させて、回転立体撮影装置103を退避させ、その後、支柱56を図3(b)に示す状態から矢印Bに示す方向に90°回転させると、図4に示すように、C字形アーム55を被検者Pの頭側から差し入れることができる。この状態においても、台車57を図4の矢印E及びFの方向に移動させることができ、また、C字形アーム55を回転支持部63により回転させ、また、スライド支持部62内をスライド移動させて、被検者Pに対して角度付けすることができるので、検診台Tの被検者Pの長手方向の動作範囲に加えてX線撮影装置を移動させての、被検者へのX線照射域の位置決めが可能であり、被検者Pの広範囲な部位をX線検査・治療の対象とすることができる。
【0045】
前述した本発明の一実施形態は、X線撮影装置の退避位置と撮影位置とをそれぞれ1つとして説明したが、本発明は、複数の退避位置、撮影位置を記憶するようにすることが可能であり、これにより、より一層の使い勝手の改良を図ることが可能である。
【0046】
例えば、回転立体撮影装置103の床面上の走行移動をX線撮影装置の姿勢制御器71を通して、床走行位置の記憶、設定を行うようにすれば、回転立体撮影装置103を自動的に移動させて、図4に示す状態をX線撮影装置の撮影位置の1つとして、記憶及び再現することが可能となる。
【0047】
また、図5に示すように、1つの部屋にX線撮影装置と回転立体撮影装置103とCT装置102とを設置した場合に、X線撮影装置を回転立体撮影装置103と組合せて使用するための第1の撮影位置と、X線撮影装置をCT装置102と組合せて使用する第2の撮影位置とを記憶させるようにすることにより、必要な場合に、X線撮影装置を適宜な撮影位置へ、簡易に迅速に設定することができる。さらに、CT装置102、回転立体撮影装置103を単独で使用する場合、X線撮影装置を、CT装置102、回転立体撮影装置103の使用時に操作の障害とならない位置に自動的に退避させることができるように、X線撮影装置の退避位置を設定、記憶し、その位置へX線撮影装置を移動し得るようにしておくことができる。
【0048】
また、本発明は、前述した操作器72の他に、支柱56の水平回転移動、台車57の直線移動、内部レール60の直線移動を行うための操作器を、例えば、支柱57の下部等に別に設けるようにすることができる。これにより、姿勢制御器71への記憶の際の撮影位置と退避位置との間の移動操作を、検査室内の壁面104、回転立体撮影装置103にへ衝突させないように、より容易に行うことが可能となる。
【0049】
図6、図7は本発明の実施形態によるX線撮影システムに使用する他の形態のX線撮影装置の構成を示す正面図、及び斜視図である。
【0050】
図6、図7に示すX線撮影装置は、支柱56に設けられている回転支持部63とスライド支持部62との形状を前述した図1により説明したX線撮影装置と相違させた例である。そして、この例は、スライド支持部62の回転支持部63に支持される回転中心部に切欠部62’を設けたものである。これにより、C字型アーム55が、スライド支持部62内を矢印Dの方向にスライドしたとき、テレビカメラ54のC字型アーム55からの出っ張り部をスライド支持部62の切欠部62’内に位置させることができる。
【0051】
これにより、X線照射部とX線撮像部とを結ぶ軸線を容易に水平にすることができ、このX線撮影装置を、被検者Pの体側部から位置付ける場合に、被検者Pの水平方向の撮影を行うことが可能になる。
【0052】
また、このX線撮影装置は、支柱56に設けられている回転支持部63の底面とスライド支持部62の底面とが直線状になるようにし、その延長がC字型アーム55の接線方向と一致するようにるようにされているので、全体の形状をスマートなものとしてデザイン的に優れたものとすることができる。
【0053】
次に、前述で説明した本発明の一実施形態によるX線撮影システムを、X線撮影装置に回転立体撮影装置と組合せて配置したものとして、各装置の位置の設定動作をフローチャートを参照して説明する。
【0054】
なお、以下に説明する位置の設定動作は、予め手動により各機器を移動させて各位置を記憶させておき、操作器72からの指示に従って自動的に行われるものである。また、各機器の移動を行う場合、その動作は、図示しない移動用の駆動源によりパワーアシストを受けて行うようにしてもよい。さらに、X線透視及び撮影前の撮影条件の設定、絞りによるX線照射視野の絞り込みの設定は、予め行っておいてもよく、あるいは、検査の途中でX線透視を行いながら行うようにしてもよい。
【0055】
図8、図9はX線撮影装置が退避位置Bにあって回転立体撮影装置103が撮影位置Cにあり、この状態からX線撮影装置をセット位置Aに移動させ、回転立体撮影装置による撮影を行う場合の動作を説明するフローチャートであり、以下、これについて説明する。
【0056】
(1)被検者Pの検査の開始時、術者は、まず、操作器72上のオートポジションのセット位置Aを示すボタンを押す。ボタンを押し続けることにより、C字型アーム55を支持している支柱56は、天井に設けられる移動機構によりレールに沿って長手方向及び横方向に移動制御されると共に、回転機構により回転制御される。なお、途中でボタンから手を離すと、その位置で移動が停止する。これにより、不用意に室内に持ち込まれている機器等との衝突を防止することができる(ステップ801〜804)。
【0057】
(2)ステップ802〜804の移動により、X線撮影装置が、予め記憶されているセット位置Aに移動を完了すると、移動が完了したことを、例えば“ピッ”という音を発生させ、また、図示しない表示器上に表示灯を点灯させる等により術者に知らせる。術者は、これにより、移動が完了したことを知り、操作器72のボタンから手を離す(ステップ805、806)。
【0058】
(3)C字型アームに設けられているイメージインテンシファイア53を、後述する処理により、所定の位置に位置付けられている被検者Pに接近させ、X線撮影装置の図示しないX線透視スイッチを押し、被検者Pを透視しながらカテーテルを被検者Pの診断部まで導入する(ステップ807、808)。
【0059】
(4)一方、被検者Pの検査の開始時、被検者Pは、検診台Tに乗せられ、検診台Tの天板の上下方向、長手方向、横方向の操作を行って、被検者PをX線撮影装置のX線照射領域に位置決めする。この位置決めは、前述したステップ806の操作が行われるまでの間に行われてもよく、また、ステップ806の終了後に行われてもよい(ステップ809、810)。
【0060】
(5)ステップ808によるカテーテルを被検者Pの診断部への導入が済むと、被検者Pが乗せられている検診台Tの天板を長手方向に移動させて、被検者Pを回転立体撮影装置のX線照射領域に送りこむ(ステップ811)。
【0061】
(6)回転立体撮影装置の図示しないX線透視スイッチを押し、被検者Pの撮影位置を確認する。このとき、検診台Tの天板を上下方向、長手方向、横方向に移動させて被検者Pの撮影位置を確定する(ステップ816、813)。
【0062】
(7)被検者Pに造影剤注入器より造影剤を注入し、検診台Tの天板を長手方向に位置決めして、回転立体撮影装置のX線撮影ボタンを押して、回転立体撮影を行い、回転立体撮影装置による撮影を終了する(ステップ817、813、818、819)。
【0063】
(8)回転立体撮影装置による撮影が終了すると、検診台Tの天板を長手方向に移動させて、被検者Pを回転立体撮影装置から離し、さらに、天板を長手方向、横方向に移動させて、X線撮影装置による透視位置に位置決めして、X線撮影装置のX線透視スイッチを押し、被検者Pを透視しながらカテーテルを被検者Pの診断部から引き抜く(ステップ813、815、820)。
【0064】
(9)以上により、被検者Pの検査のための撮影が終了するので、術者は、操作器72上のオートポジションスイッチの退避位置Bを示すボタンを押す。ボタンを押し続けることにより、C字型アーム55を支持している支柱56は、天井に設けられる移動機構によりレールに沿って長手方向及び横方向に移動制御されると共に、回転機構により回転制御される(ステップ821〜824)。
【0065】
(10)ステップ822〜824の移動により、X線撮影装置が、予め記憶されている退避位置Bに移動を完了すると、移動が完了したことを、例えば“ピッ”という音を発生させ、また、図示しない表示器上に表示灯を点灯させる等により術者に知らせる。術者は、これにより、移動が完了したことを知り、操作器72のボタンから手を離す(ステップ825、826)。
【0066】
(11)一方、回転立体撮影装置による撮影の終了からステップ826までの間に、被検者Pを乗せている検診台Tの天板は、上下方向、長手方向、横方向の操作が行われて、被検者PをX線撮影装置のX線照射領域から退避させて天板から降ろし、検査を終了する(ステップ827、828)。
【0067】
図10、図11はX線撮影装置が退避位置Bにあって回転立体撮影装置103が撮影位置Cにあり、この状態からX線撮影装置を被検者Pの頭側からのセット位置Dに移動させ、X線撮影装置による撮影を行う場合の動作を説明するフローチャートであり、以下、これについて説明する。
【0068】
(1)被検者Pの検査の開始時、術者は、まず、操作器72上のオートポジションのセット位置Dを示すボタンを押す。ボタンを押し続けることにより、回転立体撮影装置は、床レール105上を退避位置Eの方向に移動制御される。この場合、回転立体撮影装置が、退避位置Eに移動を完了したとき、移動の完了を知らせるため、例えば“ピッ”という音を発生させるようにすることができる。これにより、術者等に、次にC字型アーム55を支持している支柱56の移動が開始されることを知ることができ、支柱56の移動に注意を払うことができる(ステップ1001〜1003)。
【0069】
(2)次に、C字型アーム55を支持している支柱56は、天井に設けられる移動機構によりレールに沿って長手方向及び横方向に移動制御されると共に、回転機構により回転制御される。なお、途中でボタンから手を離すと、その位置で移動が停止する。これにより、不用意に室内に持ち込まれている機器等との衝突を防止することができる(ステップ1004〜1006)。
【0070】
(3)ステップ1004〜1006の移動により、X線撮影装置が、予め記憶されているセット位置Dに移動を完了すると、移動が完了したことを、例えば“ピッ”という音を発生させ、また、図示しない表示器上に表示灯を点灯させる等により術者に知らせる。術者は、これにより、移動が完了したことを知り、操作器72のボタンから手を離す(ステップ1007、1008)。
【0071】
(4)一方、被検者Pの検査の開始時、被検者Pは、検診台Tに乗せられ、検診台Tの天板の上下方向、長手方向、横方向の操作を行って、被検者PをX線撮影装置のX線照射領域に位置決めする。この位置決めは、前述したステップ1008の操作が行われるまでの間に行われてもよく、また、ステップ1008の終了後に行われてもよい(ステップ1011、1012)。
【0072】
(5)C字型アーム55に設けられているイメージインテンシファイア53を、被検者Pに接近させ、X線撮影装置の図示しないX線透視スイッチを押し、被検者Pを透視しながらカテーテルを被検者Pの診断部まで導入する。このとき、カテーテルの先端を追うために、検診台Tの天板の移動による位置決めが繰り返される(ステップ1009、1010、1013)。
【0073】
(6)C字型アーム55をスライドさせて観察方向を傾斜させて、診断部位を最もよく観察することのできる角度にX線撮像系を被検者Pに対して角度付けする(ステップ1014)。
【0074】
(7)被検者Pに造影剤注入器より造影剤を注入し、X線撮影装置のX線撮影ボタンを押して、X線撮影を行い、X線撮影装置による撮影を終了する(ステップ1015〜1017)。
【0075】
(8)X線撮影装置による撮影が終了すると、X線撮影装置のX線透視スイッチを押し、被検者Pを透視しながらカテーテルを被検者Pの診断部から引き抜く(ステップ1018)。
【0076】
(9)以上により、被検者Pの検査のための撮影が終了するので、術者は、操作器72上のオートポジションスイッチの退避位置Bを示すボタンを押す。ボタンを押し続けることにより、C字型アーム55を支持している支柱56は、天井に設けられる移動機構によりレールに沿って長手方向及び横方向に移動制御されると共に、回転機構により回転制御される。また、回転立体撮影装置は、床レール105上を撮影位置Cの方向に床レール上を移動制御される(ステップ1018〜1023)。
【0077】
(10)ステップ1020〜1022の移動により、X線撮影装置が、予め記憶されている退避位置Bに移動を完了し、回転立体撮影装置が、撮影位置Cに移動を完了すると、これらの移動が完了したことを、例えば“ピッ”という音を発生させ、また、図示しない表示器上に表示灯を点灯させる等により術者に知らせる。術者は、これにより、移動が完了したことを知り、操作器72のボタンから手を離す(ステップ1024〜1027)。
【0078】
(11)一方、X線撮影装置による撮影の終了からステップ1027までの間に、被検者Pを乗せている検診台Tの天板は、上下方向、長手方向、横方向の操作が行われて、被検者PをX線撮影装置のX線照射領域から退避させて天板から降ろし、検査を終了する(ステップ1028、1029)。
【0079】
図12は、さらに他の動作例として、2つのX線撮影装置を検査位置に移動させて撮影を行う場合の動作を説明するフローチャートである。
【0080】
以下に説明する例は、図8に示すフローのステップ806と807との間で、2つの撮影装置を任意に検査位置に移動させて撮影を行うものとしている。
【0081】
(1)ステップ806で、X線撮影装置がセット位置Aに位置付けられた後、この状態から他のX線撮影装置である回転立体撮影装置を撮影位置Cからさらに別の撮影位置に移動させて被検者の撮影を行おうとするものとする。この場合、X線撮影装置の自動追尾ボタンを押し、回転立体撮影装置を新たなセット位置に移動させる指示ボタンを押す(ステップ1201)。
【0082】
(2)回転立体撮影装置が移動を開始すると、この移動に伴う移動データを検知して、X線撮影装置が回転立体撮影装置から一定の距離だけ離れるように、X線撮影装置を移動退避させる(ステップ1202)。
【0083】
(3)回転立体撮影装置が新たな撮影位置にセットされたことを信号音等により確認した後、X線撮影装置の追尾ボタンを切り、回転撮影装置による撮影を行う(ステップ1203)。
【0084】
(4)また、ステップ806で、X線撮影装置がセット位置Aに位置付けられた後、この状態からさらにX線撮影装置を別の撮影位置に移動させて被検者の撮影を行おうとする場合、他のX線撮影装置の自動追尾ボタンを押し、X線撮影装置を新たなセット位置に移動させる指示ボタンを押す(ステップ1201)。
【0085】
(5)X線撮影装置が移動を開始すると、この移動に伴う移動データを検知して、回転立体撮影装置がX線撮影装置から一定の距離だけ離れるように、回転立体撮影装置を移動退避させる(ステップ1202)。
【0086】
(6)X線撮影装置が新たな撮影位置にセットされたことを信号音等により確認した後、回転立体撮影装置の追尾ボタンを切り、X線装置による撮影を行う(ステップ1203)。
【0087】
前述した追尾動作は、動作モードとして予め制御器71内に組み込まれており、一方の装置の動作に応じて、他方の装置の位置が相手装置から所定以上の距離だけ離れるように制御するものであり、このモードを設定することにより、必要な装置を手動等により移動させた場合にも、他方の装置と衝突することを回避することができ、常に、必要な装置を適確な撮影位置に位置付けして撮影を行うことができる。
【0088】
なお、前述では、ステップ806の後の移動として説明したが、この移動の開始は、これに限らず、2つの装置が任意の位置にあるときに行うことができる。また、前述の追尾モードは、1つの部屋に設置されるX線撮影装置が2台以上になった場合にも、1台の装置の移動に伴って他の装置を移動させるようにすることができる。
【0089】
また、前述した各動作例において、表示器上の表示灯の点灯により、各機器の移動の完了を知らせるとしたが、表示器には、その他に、電源のオン、オフを示す表示、X線撮影の条件を示す表示、X線撮影装置の配置関係を示す示す表示、移動中のX線撮影装置を示す表示等のための表示器が設けられている。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、本発明によるX線撮影装置を回転立体撮影装置、CT装置等と組み合せて使用する場合にも、被検者の広い範囲の部位を検査可能であり、しかも、撮影位置と退避位置との間の移動操作を、移動中に障害物に衝突させることなく容易に行うことができるので、被検者のX線検査・治療を操作性よく迅速に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に使用する天井懸垂式のX線撮影装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に使用するX線撮影装置の制御系統を示すブロック図である。
【図3】X線撮影装置と回転立体撮影装置と組合せて構成した本発明の一実施形態によるX線撮影システムの配置を示す図である。
【図4】X線撮影装置と回転立体撮影装置と組合せて構成した本発明の一実施形態によるX線撮影システムの配置を示す図である。
【図5】X線撮影装置と回転立体撮影装置及びCT装置の両者と組み合せて構成した本発明の他の実施形態によるX線撮影システムの配置を示す図である。
【図6】本発明の実施形態によるX線撮影システムに使用する他の形態のX線撮影装置の構成を示す正面図である。
【図7】本発明の実施形態によるX線撮影システムに使用する他の形態のX線撮影装置の構成を示す斜視図である。
【図8】X線撮影装置が退避位置にあって回転立体撮影装置が撮影位置にあり、この状態からX線撮影装置をセット位置に移動させ、回転立体撮影装置による撮影を行う場合の動作を説明するフローチャート(その1)である。
【図9】X線撮影装置が退避位置にあって回転立体撮影装置が撮影位置にあり、この状態からX線撮影装置をセット位置に移動させ、回転立体撮影装置による撮影を行う場合の動作を説明するフローチャート(その2)である。
【図10】X線撮影装置が退避位置にあって回転立体撮影装置が撮影位置にあり、この状態からX線撮影装置を被検者の頭側からのセット位置に移動させ、X線撮影装置による撮影を行う場合の動作を説明するフローチャート(その1)である。
【図11】X線撮影装置が退避位置にあって回転立体撮影装置が撮影位置にあり、この状態からX線撮影装置を被検者の頭側からのセット位置に移動させ、X線撮影装置による撮影を行う場合の動作を説明するフローチャート(その2)である。
【図12】2つのX線撮影装置を検査位置に移動させて撮影を行う場合の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
T 検診台
P 被検者
51 X線管装置
52 絞り装置
53 イメージインテンシファイア(I.I)
54 テレビカメラ
55 C字形アーム
56 支柱
57 台車
58 天井レール
59 天井面
60 内部レール
61 床面
62 スライド支持部
63 回転支持部
64、65 ローラ
66 取付枠
70a、70b、70c サーボモータに組み込まれたエンコーダ
71 姿勢制御器
72 操作器
101 X線撮影装置
102 CT装置
103 回転立体撮影装置
105 床レール

Claims (2)

  1. (a)被検査者を乗せる天板を備えた検診台と、
    (b)C字型アームに設けられたX線照射手段、及び、前記C字型アームの前記X線照射手段と対向する位置に設けられた撮像手段を備え、前記天板の横方向に設置されて、被検査者を撮影するX線撮影装置と、
    (c)前記天板の長方向に設置される他の医療診断装置と、
    (d)前記X線撮影装置を前記方向に移動させる第1の移動手段と、
    (e)前記他の医療診断装置を前記長方向に移動させる第2の移動手段と、
    (f)前記X線撮影装置及び他の医療診断装置の退避位置と撮影位置、及び、前記X線撮影装置または他の医療診断装置が、前記退避位置から前記撮影位置、または、前記撮影位置から退避位置に移動する動作順を記憶する記憶手段を有する制御手段とを備え、
    (g)前記X線撮影装置の前記撮影位置は、前記X線照射手段と前記撮像手段との間に前記天板が位置する前記横方向の一方の位置であり、前記X線撮影装置の前記退避位置は前記横方向の他方の位置であり、
    (h)前記他の医療診断装置の前記撮影位置は、前記天板の長手方向の一方の位置であり、前記他の医療診断装置の前記退避位置は前記長手方向の他方の位置であり、
    (i)前記制御手段は、退避要求あるいは撮影要求に応答して、予め記憶手段に記憶された前記動作順に基づいて、前記X線撮影装置と前記他の医療診断装置との両方を、互いに衝突を回避させるように、前記記憶手段に記憶された所定の退避位置あるいは撮影位置に移動させる機能を備えていることを特徴とするX線撮影システム。
  2. 前記請求項1記載のX線撮影システムにおいて、
    前記第1の移動手段は、前記横方向に加えて長手方向とC字型アームの回転移動を行う駆動機構部を備え、
    前記記憶手段は、前記退避位置から前記撮影位置、または、前記撮影位置から退避位置に移動する位置変化の過程の動作順を記憶し、
    他の医療診断装置を用いて診断を行う際、前記制御手段は、前記予め記憶された位置変化の過程の動作順に基づいて、前記X線撮影装置を、直線移動と、C字型アームの回転移動とにより、前記他の医療診断装置の移動範囲外の退避位置に移動させることを特徴とするX線撮影システム。
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