JP3827846B2 - 配線基板の製造方法と配線基板 - Google Patents

配線基板の製造方法と配線基板 Download PDF

Info

Publication number
JP3827846B2
JP3827846B2 JP36165097A JP36165097A JP3827846B2 JP 3827846 B2 JP3827846 B2 JP 3827846B2 JP 36165097 A JP36165097 A JP 36165097A JP 36165097 A JP36165097 A JP 36165097A JP 3827846 B2 JP3827846 B2 JP 3827846B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating layer
wiring board
layer
wiring
insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP36165097A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11177208A (ja
Inventor
悟 倉持
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP36165097A priority Critical patent/JP3827846B2/ja
Publication of JPH11177208A publication Critical patent/JPH11177208A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3827846B2 publication Critical patent/JP3827846B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • H01L2224/161Disposition
    • H01L2224/16151Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/16221Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/16225Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation

Landscapes

  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線パターン基板に関するもので、特に量産性に優れた配線パターン基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の高密度化に伴い、これに用いられる配線基板においても、高密度化の要求に対応するため、金属配線の片面配線から両面配線への転換、更に多層化、薄型化も進められている。
このような中、配線基板の金属配線の形成は、一般には、絶縁性の基板の上全面に金属配線部を形成するための金属層を形成しておき、これをエッチング等により金属層の所定領域を除去して配線部を形成するサブトラクティブ法、あるいはめっき等により形成された金属配線部を直接ないし間接的に絶縁性の基板に、付け加え形成していくアディティブ法が用いられている。
サブトラクティブ法の場合は、通常、絶縁性基板に貼りつけられた金属層(銅箔)をエッチング加工により配線部を形成するもので、技術的に完成度が高く、コストも安いが、金属層の厚さ等によるる制約から配線部の微細加工が難しいという問題がある。
一方、アディティブ法の場合は、めっきにより金属配線部を形成するため、配線部の微細化は可能であるが、コスト信頼性の面で難がある。
尚、配線基板のベース基板としてはBTレジン基板等の、ガラスクロスをその中に含んだ絶縁性のエポキシ樹脂基板が一般に用いられる。そして、ベース基板の一面ないし両面に金属配線部を形成したものが単層の配線基板である。
【0003】
多層配線基板は、ベース基板の片面ないし両面に金属配線部を形成した単層の配線基板、複数層を、各単層の配線基板間にガラス布にエポキシ樹脂等を含浸させた半硬化状態のプリプレグを置き、加圧積層したものである。
多層配線基板の単層配線基板同志の接続は、通常、ドリル加工により作成されたスルホール内部に無電界メッキを施す等により行っており、その作製が煩雑で製造コスト面でも問題があった。
また、バイアホールを作成することにより層間接続を行う場合には、複雑なフォトリソグラフィー工程が必要であり、製造コストの低減の妨げとなっていた。
【0004】
結局、サブトラックティブ法により作製された多層基板は、配線の微細化に限界があるという理由で高密度化には限界があり、且つ、製造面や製造コスト面でも問題があった。
これに対応するため、基材上に、めっきにより形成された金属層(銅めっき層)をエッチングすることにより作成された金属配線(配線部)と絶縁層とを順次積層して作製する多層基板の作製方法が試みられるようになってきた。
この方法の場合には、高精細の配線と任意の位置での金属配線間の接続が可能となる。
絶縁性の基材上ないし絶縁層上への金属層(銅めっき層)からなる配線部の形成は、通常、絶縁性の基材上ないし絶縁層上へスパッタリング、蒸着、無電解めっき等で導通層となる金属薄膜を直接形成した後、電気めっき等により全面に厚付け金属層を形成し、次いで該金属層上にレジストを所定のパターンに形成して、該レジストを耐腐蝕マスクとしてレジストの開口部から露出した部分のみをエッチングすることにより行う。
しかし、この多層基板の作製方法は、金属層のめっき形成工程、レジストのパターニング工程、エッチング工程を交互に複数回行うため、工程が複雑となる。
また、基材上に金属配線(配線部)、絶縁層を1層づつ積み上げる直接プロセスのため、中間工程でトラブルが発生すると、製品の再生が困難となり、製造コストの低減に支障を来すという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の配線部を複数層設けた多層配線基板としては、その作製方法から、配線の微細化に対応でき、且つ量産性に優れた構造のものは得られていなかった。
本発明は、これに対応するもので、配線の微細化に対応でき、量産性に優れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板を提供しようとするものである。
同時に、そのような配線基板の製造方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板の製造方法は、ベース基板上に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層を介して、めっき形成された金属配線層が転写形成されており、該絶縁層は金属配線層下にのみに形成され、且つベース基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板の製造方法であって、順次、(a)ベース基板上に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、(b)絶縁層を介して、ベース基板上にめっき形成された金属配線層を転写形成する転写工程とを有し、且つ転写時には、絶縁層に溶剤を残存した状態で転写することを特徴とするものである。
そして、上記において、絶縁層はそのガラス転移温度Tg以下で熱処理され、降温時の熱膨張係数がベース基板の熱膨張係数±15ppmであることを特徴とするものである。
そしてまた、上記における絶縁層形成工程は、ベース基板上に感光性絶縁性レジストを全面塗布し、塗布された感光性絶縁性レジストをパターンニングしてこれを絶縁層とするものであることを特徴とするものであり、該感光性絶縁性レジストの塗布をスクリーン印刷で行うことを特徴とするものである。
また、上記における絶縁層の形成工程は、スクリーンマスクあるいはメタルマスクを用いて、ベース基板上へ絶縁層を直接パターン形成するものであることを特徴とするものである。
また、上記における絶縁層の形成工程は、ベース基板上に感光性レジストを全面塗布し、塗布された感光性レジストをパターンニングした後、パターンニングにより形成された凹部に、所定の絶縁材料を形成し、さらにパターンニングにされた感光性レジストのみを除去して、前記所定の絶縁材料からなる絶縁層を形成するものであることを特徴とするものであり、該凹部への絶縁層の形成を、電着法により行うことを特徴とするものである。
【0007】
本発明の配線基板は、上記本発明の配線基板の製造方法により製造されたことを特徴とするものであり、配線基板のベース基板がステンレス基板(SUS304)あるいはガラスクロス入りのエポキシ基板であり、絶縁層は、重量5%減少の熱分解温度を、絶縁層が配線基板作製のためにさらされる処理温度や配線基板を実使用したときにさらされる処理温度の中で一番高い温度Tpm以上とするもので、前記温度Tpm以下の絶縁部がさらされる温度のもとで熱膨張係数が、ベース基板の熱膨張係数±15ppmであることを特徴とするものである。
【0008】
尚、ベース基板とは、ここでは、配線基板を作製する上でベースとなる基板を言っている。
また、熱分解温度についてはJIS K7120に規定される。
熱膨張係数は、JIS用語331に規定されるもので、1°C当たりの熱膨張を示す係数である。
尚、ここでは、セイコー電子工業株式会社製のTMA−SSにより、加重2gにて0°Cから350°Cの範囲で熱膨張係数を測定した。
【0009】
【作用】
本発明の配線基板の製造方法は、このような構成にすることにより、配線の微細化に対応でき、量産性に優れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板の提供を可能としている。
詳しくは、ベース基板上に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層を介して、めっき形成された金属配線層が転写形成されており、該絶縁層は金属配線層下にのみに形成され、且つベース基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板の製造方法であって、順次、(a)ベース基板上に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、(b)絶縁層を介して、ベース基板上にめっき形成された金属配線層を転写形成する転写工程とを有し、且つ転写時には、絶縁層に溶剤を残存した状態で転写することにより、これを達成している。
即ち、アディティブ法により金属配線部を製造するために配線部の微細化に対応でき、転写工程により作製するために量産性の良いものとしており、且つ、転写時には、絶縁層に溶剤を残存した状態で転写することにより転写性を良いものとしている。
更に具体的には、絶縁層はそのガラス転移温度Tg以下で熱処理され、降温時の熱膨張係数がベース基板の熱膨張係数±15ppmであることにより、即ち、配線基板のベース基板と絶縁層の熱膨張係数をできるだけ近くしていることにより、微細化された配線部(金属配線部)が、基板から絶縁層とともに剥がれたり、ソルことがないようにしている。
【0010】
本発明の配線基板は、本発明の配線基板の製造方法により製造されるもので、配線の微細化に対応でき、量産性に優れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板の製造を可能としている。
また、絶縁層の重量5%減少の熱分解温度を、絶縁層がさらされる最高温度Tpm以上とし、且つ絶縁層の熱膨張係数を、温度Tpm以下の絶縁層がさらされる温度のもとで、配線基板のベース基板の熱膨張係数に近くしておくことにより、品質的にも、配線部の剥がれやソリが発生しないようにしている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明を図面を参照にして説明する。
図1は本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第1の例の工程、第2の例の工程を示した断面図である。図2は実施の形態の第3の例の工程、第4の工程を示した断面図である。
図1、図2中、100、105は配線基板、110はベース基板(ステンレス基板)、120は絶縁層、120Aは感光性絶縁性レジスト、120B絶縁材料、130は金属配線層(めっき形成金属配線層)、140はステンレス基板、150、170は感光性のレジストである。
まず、本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第1の例を説明する。
第1の例は、ベース基板上に絶縁層を介して、めっき形成された金属配線層が転写形成されており、該絶縁層は金属配線層下にのみに形成され、且つベース基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板の製造方法である。そして、順次、(a)ベース基板上に直接、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、(b)絶縁層を介して、ベース基板上にめっき形成された金属配線層を転写形成する転写工程とを有するものである。そして、転写時には、絶縁層に溶剤を残存した状態で転写するものである。
第1の例においては、絶縁層形成工程として、ベース基板上に感光性絶縁性レジストを全面塗布し、塗布された感光性絶縁性レジストをパターンニングしてこれを絶縁層とする工程を採っている。
また、ベース基板110、金属配線層130を、それぞれ、ステンレス基板(SUS304)、銅めっきにより形成されるめっき銅配線層とするものである。
【0012】
以下、第1の例を図1をもとに説明する。
まず、ステンレス(SUS304)基板140(図1(a))上に絶縁性の感光性レジスト150を全面に塗布し(図1(b))、これを金属配線130に対応する形状の所定のパターン版を用いて露光して、現像処理して、所定形状とする。(図1(c))
感光性のレジスト150としては、特に限定されないが、処理性の良いものが好ましい。
また、感光性のレジスト150の塗布方法としては、スクリーン印刷によるベース基板上への全面塗布、ロールコーター、ダイコーター等が挙げられる。
次いで、ステンレス(SUS304)基板140の感光性のレジスト150から露出した部分に、所定の硫酸銅めっき浴にて、銅めっきを施し、金属配線層130を得る。(図1(d))
通常、金属配線層130は、図1(d)に示すように、ステンレス基板140の感光性のレジスト150から露出した幅よりも大きい幅に、感光性のレジスト150の厚さよりも厚く、めっきを施し、めっき部の断面形状をいわゆるマッシュルーム型とする。
【0013】
一方、別のステンレス(SUS304)からなる配線基板のベース基板110(図1(e1))の配線形成側の面上に、感光性絶縁レジスト120Aを全面に塗布し(図1(f1))、これを金属配線130に対応する形状の所定のパターン版を用いて露光して、現像処理して所定形状とし、これを絶縁層120とする。(図1(g1))
感光性のレジストとしては、特に限定されないが、処理性の良いものが好ましく、更に、所定形状とされて作製する配線基板の絶縁層120となるため、重量5%減の熱分解温度が、配線基板作製中でさらされる温度や実使用される際にさらされる温度の中で最高の温度Tpm以上であり、且つ、熱膨張係数がこの温度Tpm以下の絶縁層120がさらされる温度のもとでベース基板110の熱膨張係数±15ppmの範囲に入っているものが好ましい。
【0014】
次いで、絶縁層120が溶剤を含んだ状態で、所定の熱および圧をかけて(図1(h))、ステンレス(SUS301)基板140の金属配線130を、別のステンレス(SUS304)からなる配線基板のベース基板110へ、絶縁層120介して転写して、配線基板100を得る。(図1(i))
絶縁層120に溶剤を含ませた態状態で転写することにより、転写性の良いものとしている。
この後、絶縁層120はそのガラス転移温度Tg以下で熱処理されるが、降温時の熱膨張係数がベース基板の熱膨張係数±15ppmである。
尚、Tpmは絶縁層120のガラス転移温度Tgより下で、熱処理はTpm以下で行われることは言うまでもない。
【0015】
次いで、本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第2の例を説明する。
第2の例は、第1の例とは、絶縁層形成工程が異なるもので、図1(e1)〜図1(g1)の工程に代え、スクリーンマスクあるいはメタルマスクを用いて、図1(e2)〜図1(g2)に示すように、ベース基板110上へ絶縁層を直接パターン形成するもので、この場合は絶縁層となる素材は感光性である必要はない。
【0016】
次いで、本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第3の例を説明する。
第3の例は、第1の例、第2の例とは、絶縁層形成工程が異なるもので、ベース基板110上に感光性レジストを全面塗布し、塗布された感光性レジストをパターンニングした後、パターンニングにより形成された凹部に、所定の絶縁材料を形成し、さらにパターンニングにされた感光性レジストのみを除去して、前記所定の絶縁材料からなる絶縁層を形成するものである。他の工程については第1の例と同じで、ここでは説明を省略する。
以下、絶縁層形成工程を図2に基づいて説明する。
先ず、ステンレス(SUS304)からなる配線基板のベース基板110(図2(e))の配線形成側の面上に、感光性レジスト170を全面に塗布し(図2(f))、該感光性レジスト170を金属配線に対応する形状の所定のパターン版を用いて露光、現像処理して所定形状とする。(図2(g))
次いで、感光性レジスト170のパターンニングにより形成された凹部に、所定の絶縁材料120を埋め込む。(図2(h))
次いで、埋め込まれた絶縁材料120Bを残し、感光性レジスト170部を所定の剥離液により除去し、残った絶縁材料120Bを絶縁層120として形成する。(図2(e))
感光性レジスト170部の除去を、場合によっては、絶縁材料120Bを焼成する際に、焼き飛ばして行っても良い。
【0017】
次いで、本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第4の例を挙げる。
第4の例は、第3の例において、感光性レジスト220のパターンニングにより形成された凹部に、電着により絶縁層120を形成する(図2(i))もので、それ以外は第3の例と同じである。
尚、電着により形成される絶縁層120は、電着性を持ち、常温もしくは、加熱により粘着性を示すものであれば良く、例えば、使用する高分子としては、粘着性を有するアニオン性、またはカチオン性合成高分子樹脂を挙げることができる。 アニオン性合成高分子樹脂としては、アクリル性樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン化油樹脂、ボリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あるいは、これらの樹脂の任意の組合せによる混合物として使用できる。さらに、上記のアニオン性合成樹脂とメラミン樹脂、フエノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂とを併用しても良い。
また、カチオン性合成高分子樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あるいは、これらの任意の組合せによる混合物として使用できる。さらに、上記のカチオン性合成高分子樹脂とポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂を併用しても良い。
また、上記の高分子樹脂に粘着性を付与するために、ロジン系、テルペン系、石油樹脂等の粘着性付与樹脂を必要に応じて添加することも可能である。
上記高分子樹脂は、後述する製造方法においてアルカリ性または酸性物質により中和して水に可溶化された状態、または水分散状態で電着法に供される。すなわち、アニオン性合成高分子樹脂は、トリメチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアミン類、アンモニア、苛性カリ等の無機アルカリで中和する。カチオン性合成高分子樹脂は、酢酸、ぎ酸、プロピオン酸、乳酸等の酸で中和する。そして、中和された水に可溶化された高分子樹脂は、水分散型または溶解型として水に希釈された状態で使用される。
【0018】
尚、図1、図2に示す例では、ベース基板上に、絶縁層120を介して、めっき形成された金属配線層130を転写形成する場合を示してあるが、金属配線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、めっき形成された金属配線層130を転写形成する場合についても同様に、絶縁層120を該ベース基板上に形成し、これを介して、めっき形成された金属配線層を転写できる。
【0019】
次に、本発明の配線基板の実施の形態の例を挙げて図に基づいて説明する。
図3は第1の例を示した断面図であり、図4は第2の例を示した断面図である。
図3、図4中、300、400は配線基板、310、410は基板(ベース基板)、320、420は絶縁層、330、430、435は(めっきにより形成された)金属配線である。
【0020】
まず、本発明の配線基板の実施の形態の第1の例について説明する。
図3に示す第1の例の配線基板300は、図1、図2に示す本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第1の例〜第4の例により作製されるもので、基板(ベース基板)310上に直接、縁層320を介して、めっきにより形成された金属配線層330が配設され、且つ基板310と金属配線層330とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板である。絶縁層320は金属配線層330の下にのみ形成されている。
そして、絶縁層320が配線基板作製中、および実使用においてさらされる最高温度Tpm以下の絶縁部120がさらされる温度のもとで、金属配線層330に剥がれや、ソリが生じないように、温度Tpm以下で絶縁層320の熱膨張係数が、配線基板300のベース基板310の熱膨張係数と近くしてある。
例えば、ベース基板310としてステンレス基板(SUS 304)を用い、金属配線層330としてめっき銅を用いることにより、基板310と金属配線層330とがほぼ同じ熱膨張係数を持つようにできるが、第1の例は更に、温度Tpm以下の絶縁層320がさらされる温度のもとでこれら(金属配線層330や基板(ベース基板)310)の熱膨張係数に絶縁層320の熱膨張係数を合わしたものである。
また、配線基板の品質的な安定性の面から、絶縁層320は、重量5%減少の熱分解温度を、絶縁層が配線基板作製のためにさらされる処理温度や配線基板を実使用したときにさらされる処理温度の中で一番高い温度Tpm以上とするものである。
【0021】
絶縁層320は、基本的には金属配線層330の絶縁性、耐熱性などの信頼性を確保するとともに、基板310上の位置を確保するものであり、基板上において絶縁層320を境として基板310から剥がれたり、金属配線層330にソリが生じることは許されない。
第1の例で、例えば、ベース基板310としてステンレス基板(SUS304)を用い、金属配線層330としてめっき銅を用いた場合、金属配線層330の剥がれやソリを防止するために、絶縁層320としては、重量5%減少の熱分解温度を、温度Tpm(熱処理温度350°C)以上で、且つ、温度Tpm(350°C)以下の絶縁層320がさらされる温度のもとで、ステンレス基板(SUS304)の膨張係数17ppmに近いものが用いられる。ベース基板の熱膨張係数±15ppmの範囲、即ち、この場合は、熱膨張係数が2〜32ppmの範囲のものが用いられる。
図3に示す第1の例においては、基板310と絶縁層320との間に接着剤層を設けていないため、絶縁層320としては、常温もしくは加熱により接着性を示すものである必要がある。
熱可塑性樹脂はもちろんのこと、熱硬化性樹脂でも良い。また、塗膜の強度を出すために有機あるいは無機のフィラーを含むものでも良い。
具体的には、絶縁層320としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾイミダゾール樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂などが挙げられ、スクリーン印刷法やマスクを介して塗布する方法、ディスペンス法などの加工方法に応じ、粘度や流動特性を調節して適用する。
また、絶縁層320として、感光性絶縁性レジストをパターンニングして形成したものを用いた場合には、製造工程を簡単化できる。
【0022】
基板(ベース基板)310としては、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン等の導電性の金属板、あるいは、ガラス板、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレン、アクリル等の絶縁性樹脂基板等が挙げられる。
尚、配線基板の金属配線330として銅が用いられる場合には、ベース基板の材質としては、銅の熱膨張係数に近い熱膨張係数をもつもの、例えばステンレス(SUS304)やBTレジン等のプリント基板に用いられるガラスクロス入りのエポキシ樹脂が用いられる。
ステンレス(SUS304)やBTレジン等のプリント基板に用いられるガラスクロス入りのエポキシ樹脂の熱膨張係数は、銅とほぼ同じで、17ppmである。
【0023】
次に、本発明の配線基板の実施の形態の第2の例について説明する。
図4に示す第2の例の配線基板400も、図1、図2に示す本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第1の例〜第4の例により作製されるもので、基板(ガラスクロス入りの基板(BTレジン)をベース基板410として、その上に金属配線層435を設けた配線基板に対し、更に金属配線層435上にめっき形成された金属配線層430を絶縁層420を介して設けたもので、配線層が2層の多層配線基板である。
基板(ベース基板)410と金属配線層430とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板で、絶縁層420は金属配線層430の下にのみに形成されている。
そして、第2の例も、第1の例の場合と同様、絶縁層420を介して、めっき形成された金属配線層430が形成された配線基板で、絶縁層420が配線基板作製中、および実使用においてさらされる最高温度Tpmが250°C(ハンダ処理の温度)の配線基板であり、Tpm(250°C)以下の絶縁層420がさらされる温度のもとで、金属配線層430に剥がれや、ソリが生じないように、温度Tpm以下の絶縁層420がさらされる温度のもとで、絶縁層420の熱膨張係数がベース基板410の熱膨張係数と近くしてある。
尚、絶縁層420としては、重量5%減少の熱分解温度を、温度Tpm(ハンダ処理の温度250°C)以上としている。
尚、ベース基板410の熱膨張係数に近い熱膨張係数を持つ金属配線層430の材質としてと、銅が挙げられる。
絶縁層420の各層等の材質としては、第1の例において挙げたものの中で、適宜選ぶことができる。
【0024】
【実施例】
(実施例1)
実施例1は、図3に示す配線基板300を図1に示す第1の例の配線基板の製造方法にて作製したものである。
図1に基づいて説明する。
先ず、ステンレス(SUS304)基板140(図1(a))の配線形成側の面上に、感光性絶縁レジスト150としてOMR−83(東京応化株式会社製)を全面に塗布し(図1(b))、これをめっき形成される金属配線に対応する形状の所定のパターン版を用いて露光して、現像処理して、所定形状とした。(図1(c))
感光性絶縁レジスト150は乾燥後1μ厚に塗布し、露光量60mj(光源は超高圧水銀灯、405nm)で、指定現像液にて現像した。
次いで、下記のめっき浴組成、条件にて硫酸銅めっきを行い、レジスト150から露出した部分に厚さ10μmの銅めっきを施し金属配線430を形成した。(図1(d))
〔電解めっきの液組成および条件〕
硫酸銅(5水塩) 75 g/l
硫酸 190 g/l
塩素イオン 60 mg/l
スルカップAC−90M 2.5 ml/l
温度 25 ℃
電流密度 2.5A/dm2
但し、スルカップAC−90Mは上村工義製の添加剤
【0025】
一方、別のステンレス(SUS304)からなる配線基板のベース基板(ステンレス基板)110(図1(e1))の配線形成側の面上に、感光性絶縁性レジスト120Aを全面に塗布し(図1(f1))、これを金属配線130に対応する形状の所定のパターン版を用いて露光して、現像処理して所定形状とし、100°C、30秒間プレ乾燥を行い、これを絶縁層120とした。(図1(g1))
感光性絶縁性レジスト120Aとしては 熱分解温度400°C、熱膨張係数15ppm、ガラス転移温度Tgが350°Cの株式会社日本ゼオン製の感光性ポリイミドZFPI6000を用いた。
硬化後の膜厚を7μmとした。
【0026】
次いで、絶縁層120に溶剤を含ませた態状態でベース基板110の絶縁層120とステンレス(SUS304)基板140のめっき銅からなる金属配線130とを位置合わせしながら両基板(110と140)を合わせ、温度180°C、圧1Kg/cm2 を1分間かけ(図1(h))、ステンレス(SUS304)基板140から金属配線130を絶縁層120を介してステンレス(SUS304)基板410へ転写し、この後N2 雰囲気下で340°Cで熱処理を施し、絶縁層120を硬化して配線基板100を得た。(図1(i))
【0027】
(実施例2)
実施例2は、実施例1において感光性絶縁性レジスト120Aとして熱分解温度350°C、熱膨張係数30ppmの日立化成株式会社製のPL8009xを用いたものである。硬化後の膜厚を5μmとした。
転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で300°Cとした。
その他については、実施例1と同様に行った。
【0028】
(比較例1)
比較例1は、実施例1において感光性絶縁性レジスト120Aとして熱分解温度400°C、熱膨張係数10ppm、ガラス転移温度Tgが350°Cの株式会社日本ゼオン製のZFPI6000、100部に低膨張性フィラー、フューズレックスFF(熱膨張係数0.5ppm、龍森株式会社製)を20部分散混合して、熱膨張係数を3ppmとした絶縁層を用いたものである。硬化後の膜厚を7μmとした。
転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で400°Cとした。
その他については、実施例1と同様に行った。
【0029】
(比較例2)
比較例2は、実施例1において感光性絶縁性レジスト120Aとして熱分解温度400°C、熱膨張係数40ppm、の株式会社東レ製のUR3140を用いたものである。硬化後の膜厚を6μmとした。
転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で300°Cとした。
その他については、実施例1と同様に行った。
【0030】
(実施例3)
実施例3は、実施例1におけるステンレス(SUS304)基板110上への感光性絶縁性レジスト120Aに代え感光性絶縁性ペーストの全面塗布をスクリーン印刷により行ったものであり、印刷後の感光性絶縁性ペースト(120Aに相当)を金属配線130に対応する形状の所定のパターン版を用いて露光して、現像処理して所定形状とし、これを絶縁層120として形成したものである。即ち、実施の形態の第2の例の配線基板の製造方法にて、図1に示す配線基板の実施の形態の第1の例を作製したものである。
その他については、実施例1と同様に行ったのである。
スクリーン印刷は、スクリーン印刷機34GX(ニューロング社製)を用い、250メッシュのステンレスからなるスクリーン版を用い、印圧押込み1.0mmで、熱分解温度350°C、熱膨張係数25ppm、ガラス転移温度Tgが300°Cの株式会社東レ製のUR5100の絶縁性のペーストを印刷して、硬化させ6μmの膜厚に感光性絶縁性ペースト(120A)をステンレス(SUS304)基板110上に全面塗布した。
転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で300°Cとした。
その他については、実施例1と同様に行った。
【0031】
(比較例3)
比較例3は、実施例4におけるスクリーン印刷用の絶縁性のペーストとして熱分解温度240°C、熱膨張係数20ppmの株式会社日本ペイント製のプロピコート5000インクを用いたものである。この場合は熱処理をN2 雰囲気下で250°Cで熱処理をしたが、後の工程処理中にガス発生し、所望の絶縁層は得られなかった。
その他については、実施例1と同様に行った。
【0032】
(実施例4)
実施例4は、実施例1におけるステンレス(SUS304)基板110上への絶縁層120の形成を、基板110上に膜厚30μmの感光性レジストTHB−37(日本合成ゴム株式会社製)を全面塗布し、塗布された感光性レジストをパターンニングした後、パターンニングにより形成された凹部に、所定の絶縁材料SP042(株式会社東レ製)を埋め込み、さらにパターンニングにされた感光性レジストのみを除去して、絶縁材料セミコンファインSP042からなる絶縁層120を厚さ8μmに形成したものである。即ち、実施の形態の第3の例の配線基板の製造方法にて、図1に示す配線基板の実施の形態の第1の例を作製したものである。
絶縁材料セミコンファインSP042の熱分解温度は370°C、熱膨張係数19ppmである。
転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で300°Cとした。
それ他については、実施例1と同様に行った。
【0033】
(実施例5)
実施例5において、凹部に埋め込む絶縁材料として絶縁材料PLX3500(日立化成製)を絶縁層120を厚さ5μmに形成したものである。
絶縁材料PLX3500の熱分解温度は350°C、熱膨張係数30ppmである。
転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で300°Cとした。
その他については、実施例4と同様に行った。
【0034】
(比較例4)
実施例4において、凹部に埋め込み絶縁材料として絶縁材料ユピファインST(宇部興産株式会社製)100部に低膨張性フィラー、フューズレックスFF(熱膨張係数0.5ppm、龍森株式会社製)を100部分散混合して、熱膨張係数を1ppmとしたものを用い、絶縁層120を厚さ7μmに形成したものである。
絶縁材料コピファインSTの熱分解温度は600°C、熱膨張係数1ppmである。
転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で300°Cとした。
その他については、実施例4と同様に行った。
【0035】
(比較例5)
実施例4において、凹部に埋め込み絶縁材料として絶縁材料セミコファインSP433(株式会社東京レ製)を絶縁層120を厚さ6μmに形成したものである。
絶縁材料セミコファインSP433(株式会社式会社東レ製)の熱分解温度は400°C、熱膨張係数40ppmである。
転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で300°Cとした。
その他については、実施例4と同様に行った。
【0036】
(実施例6)
実施例6は、実施例1におけるステンレス(SUS304)基板110上への絶縁層420の形成を、スクリーン印刷にて直接所定形状に形成したものである。即ち、実施の形態の第2の例の配線基板の製造方法にて、図1に示す配線基板の実施の形態の第1の例を作製したものである。
スクリーン印刷用ペーストとしてはTOBCOAT7012N(日本エイブルステック株式会社製)を用い6μmの厚さに形成した。
TOBCOAT7012N(絶縁層120)の熱分解温度は350°C、熱膨張係数20ppmである。
転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で300°Cとした。
それ他については、実施例1と同様に行った。
【0037】
(実施例7)
実施例4において、凹部に埋め込む絶縁材料のSP042の代わりに、電着形成により絶縁層120をベース基板110上の金属配線層130に対応する形状の感光性レジスト170から露出した部分に形成したものである。
即ち、実施の形態の第4の例の配線基板の製造方法にて、図1に示す配線基板の実施の形態の第1の例を作製したものである。
電着は、下記に示す液調整法により電着液を作り、これを用いたもので、熱分解温度400°C、ガラス転移温度Tg360°C、熱膨張係数α=20ppmの電着絶縁層120をベース基板110上に形成した。
【0038】
液調整は、固形分濃度20%のポリイミド溶液100gにNMP400gを加え攪拌した後、低膨張性フィラー、フューズレックスFF(熱膨張係数0.5ppm、龍森株式会社製)を20g添加し、ビーズミルにて分散混合した。中和剤として、エタノールアミンを2g添加して十分に攪拌し、更に水50gを加え攪拌を一昼夜行った。
尚、液調整に先立ち、モノマー、ビス(4(4−(アミノフェノキシ)フェノキシ)フェニル)スルホン30.835g(0.05mol)およびピロメリット酸二無水物10.9g(0.05mol)を仕込み、それぞれのモル比のモノマー材料とトルエン、NMP(N−メチル−ユーピロリドン)240gを仕込み、窒素雰囲気下で、10時間、還流し、熱イミド化してポリイミド溶液を合成した。
合成した溶液の対数粘度は(NMPを溶媒とし、温度35°C、濃度0.5g/100mlで測定)1.7dl/gであった。
電着条件は、ステンレス基板からなるベース基板110全体を電着液に浸漬させ、ベース基板110を陽極として、同面積のステンレス板を陰極として両極間を50mmに対向させ、50Vで10分間連続電圧を印加することにより、ベース基板110上にポリイミド膜からなる電着絶縁層120を電着形成した。
【0039】
上記実施例および比較例の配線基板に、熱処理を施した場合の配線部のソリを検査した結果を図5、図6に示す。
図5、図6に示す検査結果からも分かるように、絶縁層120の熱分解温度が絶縁層120がさらされる温度以上で、且つ、熱処理温度が絶縁層のガラス転移温度より低い場合で、熱膨張係数がベース基板(ここではステンレス基板)の熱膨張率17±15ppmの範囲である各実施例の配線基板にはソリの発生がみられなかった。
これに対し、熱処理温度が絶縁層のガラス転移温度より高い場合か、あるいは、熱処理温度が絶縁層のガラス転移温度より低く、熱分解温度が絶縁層120がさらされる温度以下でも、熱膨張係数がベース基板(ここではステンレス基板)110の熱膨張率17±15ppmの範囲の外である場合である、比較例1、比較例2、比較例4、比較例5の配線基板にはソリの発生がみられた。
比較例1の場合は、熱処理温度(400°C)がガラス転移温度Tg(350°C)よりも高く、比較例2、比較例4、比較例5の場合は、絶縁層120の熱膨張係数がベース基板(ここではステンレス基板)110の熱膨張率17±15ppmの範囲の外である。
また、熱分解温度が絶縁層120がさらされる温度以下の比較例3の配線基板基板の場合には、熱処理により絶縁層120がガス発生し、重量5%以上減少し、所望の膜厚が得られなかった。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、上記のように、配線の微細化に対応でき、量産性に優れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板の提供を可能としている。
同時に、そのような配線基板の製造方法の提供を可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第1の例、第2の例を示した工程断面図
【図2】本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第3の例、第4の例を示した工程断面図
【図3】本発明の配線基板の実施の形態の第1の例を示した断面図
【図4】本発明の配線基板の実施の形態の第2の例を示した断面図
【図5】実施例および比較例の配線基板の作製条件および検査結果を示した図
【図6】実施例および比較例の配線基板の作製条件および検査結果を示した図
【符号の説明】
100、105 配線基板
110 ベース基板(ステンレス基板)
120 絶縁層
120A 感光性絶縁性レジスト
120B 絶縁材料
130 金属配線
140 ステンレス基板
150、170 感光性のレジスト
300、400 配線基板
310、410 基板(配線基板のベース基板)
321、421 絶縁層
330、430、435 金属配線

Claims (9)

  1. ベース基板上に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層を介して、めっき形成された金属配線層が転写形成されており、該絶縁層は金属配線層下にのみ形成され、且つベース基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板の製造方法であって、順次、(a)ベース基板上に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、(b)絶縁層を介して、ベース基板上にめっき形成された金属配線層を転写形成する転写工程とを有し、且つ転写時には、絶縁層に溶剤を残存した状態で転写することを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 請求項1において、絶縁層はそのガラス転移温度Tg以下で熱処理され、降温時の熱膨張係数がベース基板の熱膨張係数±15ppmであることを特徴とする配線基板の製造方法。
  3. 請求項1ないし2における絶縁層形成工程は、ベース基板上に感光性絶縁性レジストを全面塗布し、塗布された感光性絶縁性レジストをパターンニングしてこれを絶縁層とするものであることを特徴とする配線基板の製造方法。
  4. 請求項3における感光性絶縁性レジストの塗布をスクリーン印刷で行うことを特徴とする配線基板の製造方法。
  5. 請求項1ないし2における絶縁層の形成工程は、スクリーンマスクあるいはメタルマスクを用いて、ベース基板上へ絶縁層を直接パターン形成するものであることを特徴とする配線基板の製造方法。
  6. 請求項1ないし2における絶縁層の形成工程は、ベース基板上に感光性レジストを全面塗布し、塗布された感光性レジストをパターンニングした後、パターンニングにより形成された凹部に、所定の絶縁材料を形成し、さらにパターンニングにされた感光性レジストのみを除去して、前記所定の絶縁材料からなる絶縁層を形成するものであることを特徴とする配線基板の製造方法。
  7. 請求項6における凹部への絶縁層の形成を、電着法により行うことを特徴とする配線基板の製造方法。
  8. 請求項1ないし7により製造されたことを特徴とする配線基板。
  9. 請求項8において、配線基板のベース基板がステンレス基板(SUS304)あるいはガラスクロス入りのエポキシ基板であり、絶縁層は、重量5%減少の熱分解温度を、絶縁層が配線基板作製のためにさらされる処理温度や配線基板を実使用したときにさらされる処理温度の中で一番高い温度Tpm以上とするもので、前記温度Tpm以下の絶縁部がさらされる温度のもとで熱膨張係数が、ベース基板の熱膨張係数±15ppmであることを特徴とする配線基板。
JP36165097A 1997-12-11 1997-12-11 配線基板の製造方法と配線基板 Expired - Fee Related JP3827846B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36165097A JP3827846B2 (ja) 1997-12-11 1997-12-11 配線基板の製造方法と配線基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36165097A JP3827846B2 (ja) 1997-12-11 1997-12-11 配線基板の製造方法と配線基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11177208A JPH11177208A (ja) 1999-07-02
JP3827846B2 true JP3827846B2 (ja) 2006-09-27

Family

ID=18474418

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36165097A Expired - Fee Related JP3827846B2 (ja) 1997-12-11 1997-12-11 配線基板の製造方法と配線基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3827846B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1656612A (zh) 2002-05-23 2005-08-17 肖特股份公司 用于高频的玻璃材料

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11177208A (ja) 1999-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102050646B1 (ko) 캐리어 부착 동박
EP1002638B1 (en) Method of manufacturing a flexible circuit board
KR20040095716A (ko) 배선 회로 기판의 제조 방법
TW201527086A (zh) 附載體銅箔、積層體、印刷配線板、及印刷配線板之製造方法
JP3827846B2 (ja) 配線基板の製造方法と配線基板
JP3953616B2 (ja) 配線基板とその製造方法
JP2002212419A (ja) 配線回路基板用樹脂組成物、配線回路基板用基材および配線回路基板
JP4124297B2 (ja) 多層配線基板とその製造方法
JP4240597B2 (ja) 多層配線基板とその製造方法
JP4287000B2 (ja) 多層配線基板とその製造方法
TW202044958A (zh) 半導體元件搭載用封裝基板之製造方法
JP3447029B2 (ja) プリント配線板製造方法
JP3265366B2 (ja) 多層プリント配線板およびその製造方法
JPH0918119A (ja) 配線パターン層およびその製造方法
JP3953622B2 (ja) 多層配線基板とその製造方法
JPH11204919A (ja) 配線基板の製造方法と配線基板
JPH10335779A (ja) パターン形成方法
JPH11266069A (ja) 転写用部材の製造方法及び転写用部材
JP2000091719A (ja) 絶縁被膜付き部材とそれを用いた配線基板、及び絶縁被膜付き部材の製造方法と配線基板の製造方法
JP3953621B2 (ja) 多層配線基板とその製造方法
JPH11261223A (ja) 多層配線基板の製造方法と多層配線基板
JPH11261222A (ja) 多層配線基板の製造方法
JP2001085822A (ja) 転写版の作製方法と転写版、および配線基板の製造方法と配線基板
JPH11274724A (ja) 配線基板およびその製造方法
JP2000101239A (ja) 転写方法および転写用部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060705

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090714

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100714

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100714

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110714

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120714

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120714

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130714

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees