JPH11204919A - 配線基板の製造方法と配線基板 - Google Patents
配線基板の製造方法と配線基板Info
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- JPH11204919A JPH11204919A JP1194098A JP1194098A JPH11204919A JP H11204919 A JPH11204919 A JP H11204919A JP 1194098 A JP1194098 A JP 1194098A JP 1194098 A JP1194098 A JP 1194098A JP H11204919 A JPH11204919 A JP H11204919A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 配線の微細化に対応でき、量産性に優れ、且
つ多層配線にも対応できる配線基板を提供する。 【解決手段】 (a)ベース基板上110に直接、ある
いは金属配線130層が設けられたベース基板110の
金属配線130層上に、絶縁層120を形成する絶縁層
形成工程と、(b)絶縁層120を介して、ベース基板
110上に、めっき版140Aに設けられためっき形成
された金属配線130層を転写形成する転写工程と、
(c)転写後に絶縁層120を硬化させる硬化工程とを
有し、絶縁層120は、5%減少の熱分解温度を絶縁層
が配線基板作製のためにさらされる温度のもとで一番高
い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程の前には、処理
によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾性率1×109
dyne/cm2 以下である。
つ多層配線にも対応できる配線基板を提供する。 【解決手段】 (a)ベース基板上110に直接、ある
いは金属配線130層が設けられたベース基板110の
金属配線130層上に、絶縁層120を形成する絶縁層
形成工程と、(b)絶縁層120を介して、ベース基板
110上に、めっき版140Aに設けられためっき形成
された金属配線130層を転写形成する転写工程と、
(c)転写後に絶縁層120を硬化させる硬化工程とを
有し、絶縁層120は、5%減少の熱分解温度を絶縁層
が配線基板作製のためにさらされる温度のもとで一番高
い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程の前には、処理
によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾性率1×109
dyne/cm2 以下である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線パターン基板
に関するもので、特に量産性に優れた配線パターン基板
とその製造方法に関する。
に関するもので、特に量産性に優れた配線パターン基板
とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の高密度化に伴い、これに用い
られる配線基板においても、高密度化の要求に対応する
ため、金属配線の片面配線から両面配線への転換、更に
多層化、薄型化も進められている。このような中、配線
基板の金属配線の形成は、一般には、絶縁性の基板の上
全面に金属配線部を形成するための金属層を形成してお
き、これをエッチング等により金属層の所定領域を除去
して配線部を形成するサブトラクティブ法、あるいはめ
っき等により形成された金属配線部を直接ないし間接的
に絶縁性の基板に、付け加え形成していくアディティブ
法が用いられている。サブトラクティブ法の場合は、通
常、絶縁性基板に貼りつけられた金属層(銅箔)をエッ
チング加工により配線部を形成するもので、技術的に完
成度が高く、コストも安いが、金属層の厚さ等による制
約から配線部の微細加工が難しいという問題がある。一
方、アディティブ法の場合は、めっきにより金属配線部
を形成するため、配線部の微細化は可能であるが、コス
ト信頼性の面で難がある。尚、配線基板のベース基板と
してはBTレジン基板等の、ガラスクロスをその中に含
んだ絶縁性のエポキシ樹脂基板が一般に用いられる。そ
して、ベース基板の一面ないし両面に金属配線部を形成
したものが単層の配線基板である。
られる配線基板においても、高密度化の要求に対応する
ため、金属配線の片面配線から両面配線への転換、更に
多層化、薄型化も進められている。このような中、配線
基板の金属配線の形成は、一般には、絶縁性の基板の上
全面に金属配線部を形成するための金属層を形成してお
き、これをエッチング等により金属層の所定領域を除去
して配線部を形成するサブトラクティブ法、あるいはめ
っき等により形成された金属配線部を直接ないし間接的
に絶縁性の基板に、付け加え形成していくアディティブ
法が用いられている。サブトラクティブ法の場合は、通
常、絶縁性基板に貼りつけられた金属層(銅箔)をエッ
チング加工により配線部を形成するもので、技術的に完
成度が高く、コストも安いが、金属層の厚さ等による制
約から配線部の微細加工が難しいという問題がある。一
方、アディティブ法の場合は、めっきにより金属配線部
を形成するため、配線部の微細化は可能であるが、コス
ト信頼性の面で難がある。尚、配線基板のベース基板と
してはBTレジン基板等の、ガラスクロスをその中に含
んだ絶縁性のエポキシ樹脂基板が一般に用いられる。そ
して、ベース基板の一面ないし両面に金属配線部を形成
したものが単層の配線基板である。
【0003】多層配線基板は、ベース基板の片面ないし
両面に金属配線部を形成した単層の配線基板、複数層
を、各単層の配線基板間にガラス布にエポキシ樹脂等を
含浸させた半硬化状態のプリプレグを置き、加圧積層し
たものである。多層配線基板の単層配線基板同志の接続
は、通常、ドリル加工により作成されたスルホール内部
に無電界メッキを施す等により行っており、その作製が
煩雑で製造コスト面でも問題があった。また、バイアホ
ールを作成することにより層間接続を行う場合には、複
雑なフォトリソグラフィー工程が必要であり、製造コス
トの低減の妨げとなっていた。
両面に金属配線部を形成した単層の配線基板、複数層
を、各単層の配線基板間にガラス布にエポキシ樹脂等を
含浸させた半硬化状態のプリプレグを置き、加圧積層し
たものである。多層配線基板の単層配線基板同志の接続
は、通常、ドリル加工により作成されたスルホール内部
に無電界メッキを施す等により行っており、その作製が
煩雑で製造コスト面でも問題があった。また、バイアホ
ールを作成することにより層間接続を行う場合には、複
雑なフォトリソグラフィー工程が必要であり、製造コス
トの低減の妨げとなっていた。
【0004】結局、サブトラックティブ法により作製さ
れた多層基板は、配線の微細化に限界があるという理由
で高密度化には限界があり、且つ、製造面や製造コスト
面でも問題があった。これに対応するため、基材上に、
めっきにより形成された金属層(銅めっき層)をエッチ
ングすることにより作成された金属配線(配線部)と絶
縁層とを順次積層して作製する多層基板の作製方法が試
みられるようになってきた。この方法の場合には、高精
細の配線と任意の位置での金属配線間の接続が可能とな
る。絶縁性の基材上ないし絶縁層上への金属層(銅めっ
き層)からなる配線部の形成は、通常、絶縁性の基材上
ないし絶縁層上へスパッタリング、蒸着、無電解めっき
等で導通層となる金属薄膜を直接形成した後、電気めっ
き等により全面に厚付け金属層を形成し、次いで該金属
層上にレジストを所定のパターンに形成して、該レジス
トを耐腐蝕マスクとしてレジストの開口部から露出した
部分のみをエッチングすることにより行う。しかし、こ
の多層基板の作製方法は、金属層のめっき形成工程、レ
ジストのパターニング工程、エッチング工程を交互に複
数回行うため、工程が複雑となる。また、基材上に金属
配線(配線部)、絶縁層を1層づつ積み上げる直接プロ
セスのため、中間工程でトラブルが発生すると、製品の
再生が困難となり、製造コストの低減に支障を来すとい
う問題がある。
れた多層基板は、配線の微細化に限界があるという理由
で高密度化には限界があり、且つ、製造面や製造コスト
面でも問題があった。これに対応するため、基材上に、
めっきにより形成された金属層(銅めっき層)をエッチ
ングすることにより作成された金属配線(配線部)と絶
縁層とを順次積層して作製する多層基板の作製方法が試
みられるようになってきた。この方法の場合には、高精
細の配線と任意の位置での金属配線間の接続が可能とな
る。絶縁性の基材上ないし絶縁層上への金属層(銅めっ
き層)からなる配線部の形成は、通常、絶縁性の基材上
ないし絶縁層上へスパッタリング、蒸着、無電解めっき
等で導通層となる金属薄膜を直接形成した後、電気めっ
き等により全面に厚付け金属層を形成し、次いで該金属
層上にレジストを所定のパターンに形成して、該レジス
トを耐腐蝕マスクとしてレジストの開口部から露出した
部分のみをエッチングすることにより行う。しかし、こ
の多層基板の作製方法は、金属層のめっき形成工程、レ
ジストのパターニング工程、エッチング工程を交互に複
数回行うため、工程が複雑となる。また、基材上に金属
配線(配線部)、絶縁層を1層づつ積み上げる直接プロ
セスのため、中間工程でトラブルが発生すると、製品の
再生が困難となり、製造コストの低減に支障を来すとい
う問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
配線部を複数層設けた多層配線基板としては、その作製
方法から、配線の微細化に対応でき、且つ量産性に優れ
た構造のものは得られていなかった。本発明は、これに
対応するもので、配線の微細化に対応でき、量産性に優
れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板を提供しよう
とするものである。同時に、そのような配線基板の製造
方法を提供しようとするものである。
配線部を複数層設けた多層配線基板としては、その作製
方法から、配線の微細化に対応でき、且つ量産性に優れ
た構造のものは得られていなかった。本発明は、これに
対応するもので、配線の微細化に対応でき、量産性に優
れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板を提供しよう
とするものである。同時に、そのような配線基板の製造
方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板の製造
方法は、ベース基板上に直接、あるいは金属配線層が設
けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層を介し
て、めっき形成された金属配線層が転写形成されてお
り、該絶縁層は金属配線層下にのみ形成され、且つベー
ス基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線
基板の製造方法であって、順次、(a)ベース基板上に
直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の金
属配線層上に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
(b)前記絶縁層を介して、ベース基板上に、めっき版
に設けられためっき形成された金属配線層を転写形成す
る転写工程と、(c)転写後に絶縁層を硬化させる硬化
工程とを有し、絶縁層は、5%減少の熱分解温度を絶縁
層が配線基板作製のためにさらされる温度のもとで一番
高い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程の前には、処
理によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾性率1×10
9 dyne/cm2 以下であることを特徴とするもので
ある。また、本発明の配線基板の製造方法は、ベース基
板上に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基
板の金属配線層上に、絶縁層を介して、めっき形成され
た金属配線層が転写形成されており、該絶縁層は金属配
線層下にのみ形成され、且つベース基板と金属配線層と
がほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板の製造方法であっ
て、順次、(a)ベース基板上に直接、あるいは金属配
線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、めっき
版に設けられためっき形成された金属配線層と該金属配
線層上に更に設けられた絶縁層とを、前記絶縁層を介し
て転写形成する転写工程と、(b)転写後に絶縁層を硬
化させる硬化工程とを有し、絶縁層は、5%減少の熱分
解温度を絶縁層が配線基板作製のためにさらされる温度
のもとで一番高い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程
の前には、処理によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾
性率1×109 dyne/cm2 以下であることを特徴
とするものである。そして、上記において、絶縁層は、
硬化工程の前には、180°C以上で、貯蔵弾性率1×
109 dyne/cm2 以下であることを特徴とするも
のである。そしてまた、上記において、絶縁層は、硬化
工程の後に、0°C以上で、貯蔵弾性率が1×1010d
yne/cm2 以下であることを特徴とするものであ
る。また、上記における絶縁層形成工程は、ベース基板
上、あるいは、めっき形成された金属配線層を設けため
っき版上に、感光性絶縁性レジストを全面塗布し、塗布
された感光性絶縁性レジストをパターンニングしてこれ
を絶縁層とするものであり、該感光性絶縁性レジストの
塗布をスクリーン印刷で行うことを特徴とするものであ
る。また、上記における絶縁層の形成工程は、スクリー
ンマスクあるいはメタルマスクを用いて、ベース基板上
へ絶縁層を直接パターン形成するものであることを特徴
とするものである。また、上記における絶縁層の形成工
程は、ベース基板上に感光性レジストを全面塗布し、塗
布された感光性レジストをパターンニングした後、パタ
ーンニングにより形成された凹部に、所定の絶縁材料を
形成し、さらにパターンニングにされた感光性レジスト
のみを除去して、前記所定の絶縁材料からなる絶縁層を
形成するものであることを特徴とするものであり、該凹
部への絶縁層の形成を、電着法により行うことを特徴と
するものである。
方法は、ベース基板上に直接、あるいは金属配線層が設
けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層を介し
て、めっき形成された金属配線層が転写形成されてお
り、該絶縁層は金属配線層下にのみ形成され、且つベー
ス基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線
基板の製造方法であって、順次、(a)ベース基板上に
直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の金
属配線層上に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
(b)前記絶縁層を介して、ベース基板上に、めっき版
に設けられためっき形成された金属配線層を転写形成す
る転写工程と、(c)転写後に絶縁層を硬化させる硬化
工程とを有し、絶縁層は、5%減少の熱分解温度を絶縁
層が配線基板作製のためにさらされる温度のもとで一番
高い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程の前には、処
理によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾性率1×10
9 dyne/cm2 以下であることを特徴とするもので
ある。また、本発明の配線基板の製造方法は、ベース基
板上に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基
板の金属配線層上に、絶縁層を介して、めっき形成され
た金属配線層が転写形成されており、該絶縁層は金属配
線層下にのみ形成され、且つベース基板と金属配線層と
がほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板の製造方法であっ
て、順次、(a)ベース基板上に直接、あるいは金属配
線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、めっき
版に設けられためっき形成された金属配線層と該金属配
線層上に更に設けられた絶縁層とを、前記絶縁層を介し
て転写形成する転写工程と、(b)転写後に絶縁層を硬
化させる硬化工程とを有し、絶縁層は、5%減少の熱分
解温度を絶縁層が配線基板作製のためにさらされる温度
のもとで一番高い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程
の前には、処理によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾
性率1×109 dyne/cm2 以下であることを特徴
とするものである。そして、上記において、絶縁層は、
硬化工程の前には、180°C以上で、貯蔵弾性率1×
109 dyne/cm2 以下であることを特徴とするも
のである。そしてまた、上記において、絶縁層は、硬化
工程の後に、0°C以上で、貯蔵弾性率が1×1010d
yne/cm2 以下であることを特徴とするものであ
る。また、上記における絶縁層形成工程は、ベース基板
上、あるいは、めっき形成された金属配線層を設けため
っき版上に、感光性絶縁性レジストを全面塗布し、塗布
された感光性絶縁性レジストをパターンニングしてこれ
を絶縁層とするものであり、該感光性絶縁性レジストの
塗布をスクリーン印刷で行うことを特徴とするものであ
る。また、上記における絶縁層の形成工程は、スクリー
ンマスクあるいはメタルマスクを用いて、ベース基板上
へ絶縁層を直接パターン形成するものであることを特徴
とするものである。また、上記における絶縁層の形成工
程は、ベース基板上に感光性レジストを全面塗布し、塗
布された感光性レジストをパターンニングした後、パタ
ーンニングにより形成された凹部に、所定の絶縁材料を
形成し、さらにパターンニングにされた感光性レジスト
のみを除去して、前記所定の絶縁材料からなる絶縁層を
形成するものであることを特徴とするものであり、該凹
部への絶縁層の形成を、電着法により行うことを特徴と
するものである。
【0007】本発明の配線基板は、ベース基板上に直
接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の金属
配線層上に、絶縁層を介して、めっき形成された金属配
線層が転写形成されており、該絶縁層は金属配線層下に
のみ形成され、且つベース基板と金属配線層とがほぼ同
じ熱膨張係数を持つ配線基板であって、絶縁層は、5%
減少の熱分解温度を絶縁層が配線基板作製のためにさら
される温度のもとで一番高い温度Tpm以上とし、且
つ、0°C以上で、貯蔵弾性率が1×1010dyne/
cm2 以下であることを特徴とするものである。そし
て、上記において、絶縁層は硬化前には、180°C以
上で、貯蔵弾性率1×109 dyne/cm2 以下であ
ることを特徴とするものである。また、上記において、
ベース基板がステンレス基板あるいはガラスクロス入り
のエポキシ基板であることを特徴とするものである。
接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の金属
配線層上に、絶縁層を介して、めっき形成された金属配
線層が転写形成されており、該絶縁層は金属配線層下に
のみ形成され、且つベース基板と金属配線層とがほぼ同
じ熱膨張係数を持つ配線基板であって、絶縁層は、5%
減少の熱分解温度を絶縁層が配線基板作製のためにさら
される温度のもとで一番高い温度Tpm以上とし、且
つ、0°C以上で、貯蔵弾性率が1×1010dyne/
cm2 以下であることを特徴とするものである。そし
て、上記において、絶縁層は硬化前には、180°C以
上で、貯蔵弾性率1×109 dyne/cm2 以下であ
ることを特徴とするものである。また、上記において、
ベース基板がステンレス基板あるいはガラスクロス入り
のエポキシ基板であることを特徴とするものである。
【0008】尚、ベース基板とは、ここでは、配線基板
を作製する上でベースとなる基板を言っている。また、
熱分解温度についてはJIS K7120に規定され
る。熱膨張係数は、JIS用語331に規定されるもの
で、1°C当たりの熱膨張を示す係数である。尚、ここ
では、セイコー電子工業株式会社製のTMA−SSによ
り、加重2gにて熱膨張係数を測定した。
を作製する上でベースとなる基板を言っている。また、
熱分解温度についてはJIS K7120に規定され
る。熱膨張係数は、JIS用語331に規定されるもの
で、1°C当たりの熱膨張を示す係数である。尚、ここ
では、セイコー電子工業株式会社製のTMA−SSによ
り、加重2gにて熱膨張係数を測定した。
【0009】
【作用】本発明の配線基板の製造方法は、このような構
成にすることにより、配線の微細化に対応でき、量産性
に優れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板の提供を
可能としている。詳しくは、順次、(a)ベース基板上
に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の
金属配線層上に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
(b)前記絶縁層を介して、ベース基板上に、めっき版
に設けられためっき形成された金属配線層を転写形成す
る転写工程と、(c)転写後に絶縁層を硬化させる硬化
工程とを有し、絶縁層は、5%減少の熱分解温度を絶縁
層が配線基板作製のためにさらされる温度のもとで一番
高い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程の前には、処
理によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾性率1×10
9 dyne/cm2以下であることことにより、あるい
は、順次、(a)ベース基板上に直接、あるいは金属配
線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、めっき
版に設けられためっき形成された金属配線層と該金属配
線層上に更に設けられた絶縁層とを、前記絶縁層を介し
て転写形成する転写工程と、(b)転写後に絶縁層を硬
化させる硬化工程とを有し、絶縁層は、5%減少の熱分
解温度を絶縁層が配線基板作製のためにさらされる温度
のもとで一番高い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程
の前には、処理によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾
性率1×109 dyne/cm2 以下であることによ
り、これを達成している。即ち、アディティブ法により
金属配線部を製造するために配線部の微細化に対応で
き、転写工程により作製するために量産性の良いものと
しており、且つ、絶縁層は、硬化工程の前には、180
°C以上で、貯蔵弾性率1×109 dyne/cm2 以
下であることにより、転写性の良いものとしている。更
に、0°C以上で、貯蔵弾性率1×1010dyne/c
m2 以下であることにより、絶縁層によりベース基板と
絶縁層との間で生じた応力を吸収できるものとし、ソリ
が発生しないようにしている。
成にすることにより、配線の微細化に対応でき、量産性
に優れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板の提供を
可能としている。詳しくは、順次、(a)ベース基板上
に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の
金属配線層上に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
(b)前記絶縁層を介して、ベース基板上に、めっき版
に設けられためっき形成された金属配線層を転写形成す
る転写工程と、(c)転写後に絶縁層を硬化させる硬化
工程とを有し、絶縁層は、5%減少の熱分解温度を絶縁
層が配線基板作製のためにさらされる温度のもとで一番
高い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程の前には、処
理によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾性率1×10
9 dyne/cm2以下であることことにより、あるい
は、順次、(a)ベース基板上に直接、あるいは金属配
線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、めっき
版に設けられためっき形成された金属配線層と該金属配
線層上に更に設けられた絶縁層とを、前記絶縁層を介し
て転写形成する転写工程と、(b)転写後に絶縁層を硬
化させる硬化工程とを有し、絶縁層は、5%減少の熱分
解温度を絶縁層が配線基板作製のためにさらされる温度
のもとで一番高い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程
の前には、処理によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾
性率1×109 dyne/cm2 以下であることによ
り、これを達成している。即ち、アディティブ法により
金属配線部を製造するために配線部の微細化に対応で
き、転写工程により作製するために量産性の良いものと
しており、且つ、絶縁層は、硬化工程の前には、180
°C以上で、貯蔵弾性率1×109 dyne/cm2 以
下であることにより、転写性の良いものとしている。更
に、0°C以上で、貯蔵弾性率1×1010dyne/c
m2 以下であることにより、絶縁層によりベース基板と
絶縁層との間で生じた応力を吸収できるものとし、ソリ
が発生しないようにしている。
【0010】本発明の配線基板は、このような構成にす
ることにより、本発明の配線基板の製造方法による製造
を可能とし、結局、配線の微細化に対応でき、量産性に
優れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板の提供を可
能としている。尚、ベース基板がステンレス基板あるい
はガラスクロス入りのエポキシ基板が銅等金属配線層の
熱膨張率に近い汎用のものである。
ることにより、本発明の配線基板の製造方法による製造
を可能とし、結局、配線の微細化に対応でき、量産性に
優れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板の提供を可
能としている。尚、ベース基板がステンレス基板あるい
はガラスクロス入りのエポキシ基板が銅等金属配線層の
熱膨張率に近い汎用のものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明を図面を参照にして説明す
る。図1は本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の
第1の例の工程、第2の例の工程を示した断面図であ
る。図2は実施の形態の第3の例の工程、第4の例の工
程を示した断面図である。図1、図2中、100、10
5は配線基板、110はベース基板(ステンレス基
板)、120は絶縁層、120Aは感光性絶縁性レジス
ト、120B絶縁材料、130は金属配線層(めっき形
成金属配線層)、140はステンレス基板、140Aは
めっき版、150、170は感光性のレジストである。
まず、本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第1
の例を説明する。図2に示す第1の例は、ベース基板上
に絶縁層を介して、めっき形成された金属配線層が転写
形成されており、該絶縁層は金属配線層下にのみに形成
され、且つベース基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張
係数を持つ配線基板の製造方法であり、順次、(a)ベ
ース基板上に直接、あるいは金属配線層が設けられたベ
ース基板の金属配線層上に、絶縁層を形成する絶縁層形
成工程と、(b)前記絶縁層を介して、ベース基板上
に、めっき版に設けられためっき形成された金属配線層
を転写形成する転写工程と、(c)転写後に絶縁層を硬
化させる硬化工程とを有している。そして、絶縁層は、
5%減少の熱分解温度を絶縁層が配線基板作製のために
さらされる温度のもとで一番高い温度Tpm以上とし、
硬化工程の前には、処理によりさらされる温度のもと
で、貯蔵弾性率1×109 dyne/cm2 以下とし、
転写性の良いものとしている。通常、絶縁層の転写は、
180°C以上で行われるため、硬化工程の硬化前に
は、180°C以上で、貯蔵弾性率1×109 dyne
/cm2 以下であることが好ましい。また、硬化後に
は、絶縁層によりベース基板と絶縁層との間で生じた応
力を吸収できるように、0°C以上で、貯蔵弾性率が1
×1010dyne/cm2 以下であることが好ましい。
第1の例においては、絶縁層形成工程として、ベース基
板上に感光性絶縁性レジストを全面塗布し、塗布された
感光性絶縁性レジストをパターンニングしてこれを絶縁
層とする工程を採っている。また、ベース基板110、
金属配線層130を、それぞれ、ステンレス基板、銅め
っきにより形成されるめっき銅配線層とするものであ
る。
る。図1は本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の
第1の例の工程、第2の例の工程を示した断面図であ
る。図2は実施の形態の第3の例の工程、第4の例の工
程を示した断面図である。図1、図2中、100、10
5は配線基板、110はベース基板(ステンレス基
板)、120は絶縁層、120Aは感光性絶縁性レジス
ト、120B絶縁材料、130は金属配線層(めっき形
成金属配線層)、140はステンレス基板、140Aは
めっき版、150、170は感光性のレジストである。
まず、本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第1
の例を説明する。図2に示す第1の例は、ベース基板上
に絶縁層を介して、めっき形成された金属配線層が転写
形成されており、該絶縁層は金属配線層下にのみに形成
され、且つベース基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張
係数を持つ配線基板の製造方法であり、順次、(a)ベ
ース基板上に直接、あるいは金属配線層が設けられたベ
ース基板の金属配線層上に、絶縁層を形成する絶縁層形
成工程と、(b)前記絶縁層を介して、ベース基板上
に、めっき版に設けられためっき形成された金属配線層
を転写形成する転写工程と、(c)転写後に絶縁層を硬
化させる硬化工程とを有している。そして、絶縁層は、
5%減少の熱分解温度を絶縁層が配線基板作製のために
さらされる温度のもとで一番高い温度Tpm以上とし、
硬化工程の前には、処理によりさらされる温度のもと
で、貯蔵弾性率1×109 dyne/cm2 以下とし、
転写性の良いものとしている。通常、絶縁層の転写は、
180°C以上で行われるため、硬化工程の硬化前に
は、180°C以上で、貯蔵弾性率1×109 dyne
/cm2 以下であることが好ましい。また、硬化後に
は、絶縁層によりベース基板と絶縁層との間で生じた応
力を吸収できるように、0°C以上で、貯蔵弾性率が1
×1010dyne/cm2 以下であることが好ましい。
第1の例においては、絶縁層形成工程として、ベース基
板上に感光性絶縁性レジストを全面塗布し、塗布された
感光性絶縁性レジストをパターンニングしてこれを絶縁
層とする工程を採っている。また、ベース基板110、
金属配線層130を、それぞれ、ステンレス基板、銅め
っきにより形成されるめっき銅配線層とするものであ
る。
【0012】以下、第1の例を図1をもとに説明する。
まず、ステンレス基板140(図1(a))上に絶縁性
の感光性レジスト150を全面に塗布し(図1
(b))、これを金属配線130に対応する形状の所定
のパターン版を用いて露光して、現像処理して、所定形
状とする。(図1(c)) 尚、140A(図1(c))を、通常、めっき版と言
う。感光性のレジスト150としては、特に限定されな
いが、処理性の良いものが好ましい。また、感光性のレ
ジスト150の塗布方法としては、スクリーン印刷によ
るベース基板上への全面塗布、ロールコーター、ダイコ
ーター等が挙げられる。次いで、ステンレス基板140
の感光性のレジスト150から露出した部分に、所定の
硫酸銅めっき浴にて、銅めっきを施し、金属配線層13
0を得る。(図1(d)) 通常、金属配線層130は、図1(d)に示すように、
ステンレス基板140の感光性のレジスト150から露
出した幅よりも大きい幅に、感光性のレジスト150の
厚さよりも厚く、めっきを施し、めっき部の断面形状を
いわゆるマッシュルーム型とする。
まず、ステンレス基板140(図1(a))上に絶縁性
の感光性レジスト150を全面に塗布し(図1
(b))、これを金属配線130に対応する形状の所定
のパターン版を用いて露光して、現像処理して、所定形
状とする。(図1(c)) 尚、140A(図1(c))を、通常、めっき版と言
う。感光性のレジスト150としては、特に限定されな
いが、処理性の良いものが好ましい。また、感光性のレ
ジスト150の塗布方法としては、スクリーン印刷によ
るベース基板上への全面塗布、ロールコーター、ダイコ
ーター等が挙げられる。次いで、ステンレス基板140
の感光性のレジスト150から露出した部分に、所定の
硫酸銅めっき浴にて、銅めっきを施し、金属配線層13
0を得る。(図1(d)) 通常、金属配線層130は、図1(d)に示すように、
ステンレス基板140の感光性のレジスト150から露
出した幅よりも大きい幅に、感光性のレジスト150の
厚さよりも厚く、めっきを施し、めっき部の断面形状を
いわゆるマッシュルーム型とする。
【0013】一方、別のステンレスからなる配線基板の
ベース基板110(図1(e1))の配線形成側の面上
に、感光性絶縁レジスト120Aを全面に塗布し(図1
(f1))、これを金属配線130に対応する形状の所
定のパターン版を用いて露光して、現像処理して所定形
状とし、これを絶縁層120とする。(図1(g1)) 感光性のレジストとしては、特に限定されないが、処理
性の良いものが好ましく、更に、所定形状とされて作製
する配線基板の絶縁層120となるため、重量5%減の
熱分解温度が、配線基板作製中でさらされる温度や実使
用される際にさらされる温度の中で最高の温度Tpm以
上であり、後述する硬化工程における硬化前には、処理
によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾性率1×109
dyne/cm2 以下であるものを用いる。通常は、硬
化工程の硬化前には180°C以上で、貯蔵弾性率1×
109 dyne/cm2 以下であるものを用いる。そし
て、硬化後には、絶縁層がさらされる温度のもとで、貯
蔵弾性率が1×1010dyne/cm2 以下であるもの
を用いる。通常は、硬化工程の後には、0°C以上で、
貯蔵弾性率が1×1010dyne/cm2 以下であるも
のが、ソリ発生の面では好ましい。
ベース基板110(図1(e1))の配線形成側の面上
に、感光性絶縁レジスト120Aを全面に塗布し(図1
(f1))、これを金属配線130に対応する形状の所
定のパターン版を用いて露光して、現像処理して所定形
状とし、これを絶縁層120とする。(図1(g1)) 感光性のレジストとしては、特に限定されないが、処理
性の良いものが好ましく、更に、所定形状とされて作製
する配線基板の絶縁層120となるため、重量5%減の
熱分解温度が、配線基板作製中でさらされる温度や実使
用される際にさらされる温度の中で最高の温度Tpm以
上であり、後述する硬化工程における硬化前には、処理
によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾性率1×109
dyne/cm2 以下であるものを用いる。通常は、硬
化工程の硬化前には180°C以上で、貯蔵弾性率1×
109 dyne/cm2 以下であるものを用いる。そし
て、硬化後には、絶縁層がさらされる温度のもとで、貯
蔵弾性率が1×1010dyne/cm2 以下であるもの
を用いる。通常は、硬化工程の後には、0°C以上で、
貯蔵弾性率が1×1010dyne/cm2 以下であるも
のが、ソリ発生の面では好ましい。
【0014】次いで、所定の熱および圧をかけて(図1
(h))、ステンレス基板140の金属配線130を、
別のステンレスからなる配線基板のベース基板110
へ、絶縁層120を介して転写して、配線基板100を
得る。(図1(i)) 硬化前には、貯蔵弾性率1×109 dyne/cm2 以
下としてあることにより、転写性の良いものとしてい
る。この後、熱処理されるが、絶縁層120として、硬
化後には、さらされる温度のもとで、貯蔵弾性率が1×
1010dyne/cm2 以下のものを用いることによ
り、絶縁層120によりベース基板110と絶縁層12
0との間で生じた応力を吸収できるものとし、ソリが発
生しないようにしている。
(h))、ステンレス基板140の金属配線130を、
別のステンレスからなる配線基板のベース基板110
へ、絶縁層120を介して転写して、配線基板100を
得る。(図1(i)) 硬化前には、貯蔵弾性率1×109 dyne/cm2 以
下としてあることにより、転写性の良いものとしてい
る。この後、熱処理されるが、絶縁層120として、硬
化後には、さらされる温度のもとで、貯蔵弾性率が1×
1010dyne/cm2 以下のものを用いることによ
り、絶縁層120によりベース基板110と絶縁層12
0との間で生じた応力を吸収できるものとし、ソリが発
生しないようにしている。
【0015】次いで、本発明の配線基板の製造方法の実
施の形態の第2の例を説明する。第2の例は、第1の例
とは、絶縁層形成工程が異なるもので、図1(e1)〜
図1(g1)の工程に代え、スクリーンマスクあるいは
メタルマスクを用いて、図1(e2)〜図1(g2)に
示すように、ベース基板110上へ絶縁層を直接パター
ン形成するもので、この場合は絶縁層となる素材は感光
性である必要はない。
施の形態の第2の例を説明する。第2の例は、第1の例
とは、絶縁層形成工程が異なるもので、図1(e1)〜
図1(g1)の工程に代え、スクリーンマスクあるいは
メタルマスクを用いて、図1(e2)〜図1(g2)に
示すように、ベース基板110上へ絶縁層を直接パター
ン形成するもので、この場合は絶縁層となる素材は感光
性である必要はない。
【0016】次いで、本発明の配線基板の製造方法の実
施の形態の第3の例を説明する。第3の例は、第1の
例、第2の例とは、絶縁層形成工程が異なるもので、ベ
ース基板110上に感光性レジストを全面塗布し、塗布
された感光性レジストをパターンニングした後、パター
ンニングにより形成された凹部に、所定の絶縁材料を形
成し、さらにパターンニングにされた感光性レジストの
みを除去して、前記所定の絶縁材料からなる絶縁層を形
成するものである。他の工程については第1の例と同じ
で、ここでは説明を省略する。以下、絶縁層形成工程を
図2に基づいて説明する。先ず、ステンレスからなる配
線基板のベース基板110(図2(e))の配線形成側
の面上に、感光性レジスト170を全面に塗布し(図2
(f))、該感光性レジスト170を金属配線に対応す
る形状の所定のパターン版を用いて露光、現像処理して
所定形状とする。(図2(g)) 次いで、感光性レジスト170のパターンニングにより
形成された凹部に、所定の絶縁材料120を埋め込む。
(図2(h)) 次いで、埋め込まれた絶縁材料120Bを残し、感光性
レジスト170部を所定の剥離液により除去し、残った
絶縁材料120Bを絶縁層120として形成する。(図
2(i)) 感光性レジスト170部の除去を、場合によっては、絶
縁材料120Bを焼成する際に、焼き飛ばして行っても
良い。
施の形態の第3の例を説明する。第3の例は、第1の
例、第2の例とは、絶縁層形成工程が異なるもので、ベ
ース基板110上に感光性レジストを全面塗布し、塗布
された感光性レジストをパターンニングした後、パター
ンニングにより形成された凹部に、所定の絶縁材料を形
成し、さらにパターンニングにされた感光性レジストの
みを除去して、前記所定の絶縁材料からなる絶縁層を形
成するものである。他の工程については第1の例と同じ
で、ここでは説明を省略する。以下、絶縁層形成工程を
図2に基づいて説明する。先ず、ステンレスからなる配
線基板のベース基板110(図2(e))の配線形成側
の面上に、感光性レジスト170を全面に塗布し(図2
(f))、該感光性レジスト170を金属配線に対応す
る形状の所定のパターン版を用いて露光、現像処理して
所定形状とする。(図2(g)) 次いで、感光性レジスト170のパターンニングにより
形成された凹部に、所定の絶縁材料120を埋め込む。
(図2(h)) 次いで、埋め込まれた絶縁材料120Bを残し、感光性
レジスト170部を所定の剥離液により除去し、残った
絶縁材料120Bを絶縁層120として形成する。(図
2(i)) 感光性レジスト170部の除去を、場合によっては、絶
縁材料120Bを焼成する際に、焼き飛ばして行っても
良い。
【0017】次いで、本発明の配線基板の製造方法の実
施の形態の第4の例を挙げる。第4の例は、第3の例に
おいて、感光性レジスト220のパターンニングにより
形成された凹部に、電着により絶縁層120を形成する
(図2(i))もので、それ以外は第3の例と同じであ
る。尚、電着により形成される絶縁層120は、電着性
を持ち、常温もしくは、加熱により粘着性を示すもので
あれば良く、例えば、使用する高分子としては、粘着性
を有するアニオン性、またはカチオン性合成高分子樹脂
を挙げることができる。 アニオン性合成高分子樹脂と
しては、アクリル性樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン
化油樹脂、ボリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あるいは、これ
らの樹脂の任意の組合せによる混合物として使用でき
る。さらに、上記のアニオン性合成樹脂とメラミン樹
脂、フエノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂とを
併用してもよい。また、カチオン性合成高分子樹脂とし
ては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポ
リブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等
を単独で、あるいは、これらの任意の組合せによる混合
物として使用できる。さらに、上記のカチオン性合成高
分子樹脂とポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性
樹脂を併用しても良い。また、上記の高分子樹脂に粘着
性を付与するために、ロジン系、テルペン系、石油樹脂
等の粘着性付与樹脂を必要に応じて添加することも可能
である。上記高分子樹脂は、後述する製造方法において
アルカリ性または酸性物質により中和して水に可溶化さ
れた状態、または水分散状態で電着法に供される。すな
わち、アニオン性合成高分子樹脂は、トリメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン等のアミン類、アンモニア、苛性
カリ等の無機アルカリで中和する。カチオン性合成高分
子樹脂は、酢酸、ぎ酸、プロピオン酸、乳酸等の酸で中
和する。そして、中和された水に可溶化された高分子樹
脂は、水分散型または溶解型として水に希釈された状態
で使用される。
施の形態の第4の例を挙げる。第4の例は、第3の例に
おいて、感光性レジスト220のパターンニングにより
形成された凹部に、電着により絶縁層120を形成する
(図2(i))もので、それ以外は第3の例と同じであ
る。尚、電着により形成される絶縁層120は、電着性
を持ち、常温もしくは、加熱により粘着性を示すもので
あれば良く、例えば、使用する高分子としては、粘着性
を有するアニオン性、またはカチオン性合成高分子樹脂
を挙げることができる。 アニオン性合成高分子樹脂と
しては、アクリル性樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン
化油樹脂、ボリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あるいは、これ
らの樹脂の任意の組合せによる混合物として使用でき
る。さらに、上記のアニオン性合成樹脂とメラミン樹
脂、フエノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂とを
併用してもよい。また、カチオン性合成高分子樹脂とし
ては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポ
リブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等
を単独で、あるいは、これらの任意の組合せによる混合
物として使用できる。さらに、上記のカチオン性合成高
分子樹脂とポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性
樹脂を併用しても良い。また、上記の高分子樹脂に粘着
性を付与するために、ロジン系、テルペン系、石油樹脂
等の粘着性付与樹脂を必要に応じて添加することも可能
である。上記高分子樹脂は、後述する製造方法において
アルカリ性または酸性物質により中和して水に可溶化さ
れた状態、または水分散状態で電着法に供される。すな
わち、アニオン性合成高分子樹脂は、トリメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン等のアミン類、アンモニア、苛性
カリ等の無機アルカリで中和する。カチオン性合成高分
子樹脂は、酢酸、ぎ酸、プロピオン酸、乳酸等の酸で中
和する。そして、中和された水に可溶化された高分子樹
脂は、水分散型または溶解型として水に希釈された状態
で使用される。
【0018】尚、図1、図2に示す例では、ベース基板
上に、絶縁層120を介して、めっき形成された金属配
線層130を転写形成する場合を示してあるが、金属配
線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、めっき
形成された金属配線層130を転写形成する場合につい
ても同様に、絶縁層120を該ベース基板上に形成し、
これを介して、めっき形成された金属配線層を転写でき
る。
上に、絶縁層120を介して、めっき形成された金属配
線層130を転写形成する場合を示してあるが、金属配
線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、めっき
形成された金属配線層130を転写形成する場合につい
ても同様に、絶縁層120を該ベース基板上に形成し、
これを介して、めっき形成された金属配線層を転写でき
る。
【0019】また、ベース基板上に絶縁層を形成せず、
めっき版に設けられためっき形成された金属配線層上に
更に、上記第1の例〜第4の例と絶縁層形成方法と同様
にして絶縁層を形成し、該絶縁層を介して、ベース基板
上に直接、あるいは、金属配線層が設けられたベース基
板の金属配線層上に、めっき形成された金属配線層13
0転写することもできる。この場合、絶縁層とめっき形
成された金属配線層とがベース基板上に転写形成される
こととなる。
めっき版に設けられためっき形成された金属配線層上に
更に、上記第1の例〜第4の例と絶縁層形成方法と同様
にして絶縁層を形成し、該絶縁層を介して、ベース基板
上に直接、あるいは、金属配線層が設けられたベース基
板の金属配線層上に、めっき形成された金属配線層13
0転写することもできる。この場合、絶縁層とめっき形
成された金属配線層とがベース基板上に転写形成される
こととなる。
【0020】次に、本発明の配線基板の実施の形態の例
を挙げて図に基づいて説明する。図3は第1の例を示し
た断面図であり、図4は第2の例を示した断面図であ
る。図3、図4中、300、400は配線基板、31
0、410は基板(ベース基板)、320、420は絶
縁層、330、430、435は(めっきにより形成さ
れた)金属配線である。
を挙げて図に基づいて説明する。図3は第1の例を示し
た断面図であり、図4は第2の例を示した断面図であ
る。図3、図4中、300、400は配線基板、31
0、410は基板(ベース基板)、320、420は絶
縁層、330、430、435は(めっきにより形成さ
れた)金属配線である。
【0021】まず、本発明の配線基板の実施の形態の第
1の例について説明する。図3に示す第1の例の配線基
板300は、図1、図2に示す本発明の配線基板の製造
方法の実施の形態の第1の例〜第4の例により作製され
るもので、基板(ベース基板)310上に直接、縁層3
20を介して、めっきにより形成された金属配線層33
0が配設され、且つ基板310と金属配線層330とが
ほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板である。絶縁層32
0は金属配線層330の下にのみ形成されている。そし
て、絶縁層320が配線基板作製中、および実使用にお
いてさらされる最高温度Tpm(硬化工程における硬化
のための熱処理温度350°C)の配線基板で、絶縁層
は、その5%減少の熱分解温度をTpm以上とし、さら
される温度のもとで、即ち、0°C以上で、貯蔵弾性率
が1×1010dyne/cm2 以下である。0°C以上
で、貯蔵弾性率が1×1010dyne/cm2 以下のも
のを用いることにより、この温度範囲で、即ち、通常使
用される温度範囲内で、絶縁層120によりベース基板
110と絶縁層120との間で生じた応力を吸収できる
ものとし、ソリが発生しないようにしている。更に、絶
縁層は、硬化前には、180°C以上で、貯蔵弾性率1
×109 dyne/cm2 以下とするものであり、図1
や図2に示す製造方法により、転写を180°以下で行
い作製する場合には、転写性の良いものとなる。絶縁層
320は、基本的には金属配線層330の絶縁性、耐熱
性などの信頼性を確保するとともに、基板310上の位
置を確保するものであり、基板上において絶縁層320
を境として基板310から剥がれたり、金属配線層33
0にソリが生じることは許されない。図3に示す第1の
例においては、基板310と絶縁層320との間に接着
剤層を設けていないため、絶縁層320としては、常温
もしくは加熱により接着性を示すものである必要があ
る。熱可塑性樹脂はもちろんのこと、熱硬化性樹脂でも
良い。また、塗膜の強度を出すために有機あるいは無機
のフィラーを含むものでも良い。具体的には、絶縁層3
20としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ベンゾイミダゾール樹脂等が挙げられる。ま
た、絶縁層320として、感光性絶縁性レジストをパタ
ーンニングして形成したものを用いた場合には、製造工
程を簡単化できる。
1の例について説明する。図3に示す第1の例の配線基
板300は、図1、図2に示す本発明の配線基板の製造
方法の実施の形態の第1の例〜第4の例により作製され
るもので、基板(ベース基板)310上に直接、縁層3
20を介して、めっきにより形成された金属配線層33
0が配設され、且つ基板310と金属配線層330とが
ほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板である。絶縁層32
0は金属配線層330の下にのみ形成されている。そし
て、絶縁層320が配線基板作製中、および実使用にお
いてさらされる最高温度Tpm(硬化工程における硬化
のための熱処理温度350°C)の配線基板で、絶縁層
は、その5%減少の熱分解温度をTpm以上とし、さら
される温度のもとで、即ち、0°C以上で、貯蔵弾性率
が1×1010dyne/cm2 以下である。0°C以上
で、貯蔵弾性率が1×1010dyne/cm2 以下のも
のを用いることにより、この温度範囲で、即ち、通常使
用される温度範囲内で、絶縁層120によりベース基板
110と絶縁層120との間で生じた応力を吸収できる
ものとし、ソリが発生しないようにしている。更に、絶
縁層は、硬化前には、180°C以上で、貯蔵弾性率1
×109 dyne/cm2 以下とするものであり、図1
や図2に示す製造方法により、転写を180°以下で行
い作製する場合には、転写性の良いものとなる。絶縁層
320は、基本的には金属配線層330の絶縁性、耐熱
性などの信頼性を確保するとともに、基板310上の位
置を確保するものであり、基板上において絶縁層320
を境として基板310から剥がれたり、金属配線層33
0にソリが生じることは許されない。図3に示す第1の
例においては、基板310と絶縁層320との間に接着
剤層を設けていないため、絶縁層320としては、常温
もしくは加熱により接着性を示すものである必要があ
る。熱可塑性樹脂はもちろんのこと、熱硬化性樹脂でも
良い。また、塗膜の強度を出すために有機あるいは無機
のフィラーを含むものでも良い。具体的には、絶縁層3
20としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ベンゾイミダゾール樹脂等が挙げられる。ま
た、絶縁層320として、感光性絶縁性レジストをパタ
ーンニングして形成したものを用いた場合には、製造工
程を簡単化できる。
【0022】基板(ベース基板)310としては、アル
ミニウム、銅、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン等の
導電性の金属板、あるいは、ガラス板、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレン、アクリ
ル等の絶縁性樹脂基板等が挙げられる。尚、配線基板の
金属配線330として銅が用いられる場合には、ベース
基板の材質としては、銅の熱膨張係数に近い熱膨張係数
をもつもの、例えば、SUS304タイプのステンレス
(SUS304)やBTレジン等のプリント基板に用い
られるガラスクロス入りのエポキシ樹脂が用いられる。
SUS304タイプのステンレスやBTレジン等のプリ
ント基板に用いられるガラスクロス入りのエポキシ樹脂
の熱膨張係数は、銅とほぼ同じで、17ppmである。
ミニウム、銅、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン等の
導電性の金属板、あるいは、ガラス板、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレン、アクリ
ル等の絶縁性樹脂基板等が挙げられる。尚、配線基板の
金属配線330として銅が用いられる場合には、ベース
基板の材質としては、銅の熱膨張係数に近い熱膨張係数
をもつもの、例えば、SUS304タイプのステンレス
(SUS304)やBTレジン等のプリント基板に用い
られるガラスクロス入りのエポキシ樹脂が用いられる。
SUS304タイプのステンレスやBTレジン等のプリ
ント基板に用いられるガラスクロス入りのエポキシ樹脂
の熱膨張係数は、銅とほぼ同じで、17ppmである。
【0023】次に、本発明の配線基板の実施の形態の第
2の例について説明する。図4に示す第2の例の配線基
板400も、図1、図2に示す本発明の配線基板の製造
方法の実施の形態の第1の例〜第4の例により作製され
るもので、基板(ガラスクロス入りの基板(BTレジ
ン)をベース基板410として、その上に金属配線層4
35を設けた配線基板に対し、更に金属配線層435上
にめっき形成された金属配線層430を絶縁層420を
介して設けたもので、配線層が2層の多層配線基板であ
る。基板(ベース基板)410と金属配線層430とが
ほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板で、絶縁層420は
金属配線層430の下にのみに形成されている。そし
て、第2の例も、第1の例の場合と同様、絶縁層420
を介して、めっき形成された金属配線層430が形成さ
れた配線基板で、絶縁層420が配線基板作製中、およ
び実使用においてさらされる最高温度Tpmが250°
C(ハンダ処理の温度)の配線基板であり、絶縁層は、
その5%減少の熱分解温度をTpm以上とし、さらされ
る温度のもとで、即ち、0°C以上で、貯蔵弾性率が1
×1010dyne/cm2 以下とするものである。0°
C以上で、貯蔵弾性率が1×1010dyne/cm2 以
下のものを用いることにより、この温度範囲で、即ち、
通常使用される温度範囲内で、絶縁層120によりベー
ス基板110と絶縁層120との間で生じた応力を吸収
できるものとし、ソリが発生しないようにしている。更
に、硬化前には、180°C以上で、貯蔵弾性率1×1
09 dyne/cm2 以下とするものであり、図1や図
2に示す製造方法にて、転写を180°以下で行い作製
する場合には、転写性の良いものとしている。尚、ベー
ス基板410の熱膨張係数に近い熱膨張係数を持つ金属
配線層430の材質として、銅が挙げられる。絶縁層4
20の各層等の材質としては、第1の例において挙げた
ものの中で、適宜選ぶことができる。
2の例について説明する。図4に示す第2の例の配線基
板400も、図1、図2に示す本発明の配線基板の製造
方法の実施の形態の第1の例〜第4の例により作製され
るもので、基板(ガラスクロス入りの基板(BTレジ
ン)をベース基板410として、その上に金属配線層4
35を設けた配線基板に対し、更に金属配線層435上
にめっき形成された金属配線層430を絶縁層420を
介して設けたもので、配線層が2層の多層配線基板であ
る。基板(ベース基板)410と金属配線層430とが
ほぼ同じ熱膨張係数を持つ配線基板で、絶縁層420は
金属配線層430の下にのみに形成されている。そし
て、第2の例も、第1の例の場合と同様、絶縁層420
を介して、めっき形成された金属配線層430が形成さ
れた配線基板で、絶縁層420が配線基板作製中、およ
び実使用においてさらされる最高温度Tpmが250°
C(ハンダ処理の温度)の配線基板であり、絶縁層は、
その5%減少の熱分解温度をTpm以上とし、さらされ
る温度のもとで、即ち、0°C以上で、貯蔵弾性率が1
×1010dyne/cm2 以下とするものである。0°
C以上で、貯蔵弾性率が1×1010dyne/cm2 以
下のものを用いることにより、この温度範囲で、即ち、
通常使用される温度範囲内で、絶縁層120によりベー
ス基板110と絶縁層120との間で生じた応力を吸収
できるものとし、ソリが発生しないようにしている。更
に、硬化前には、180°C以上で、貯蔵弾性率1×1
09 dyne/cm2 以下とするものであり、図1や図
2に示す製造方法にて、転写を180°以下で行い作製
する場合には、転写性の良いものとしている。尚、ベー
ス基板410の熱膨張係数に近い熱膨張係数を持つ金属
配線層430の材質として、銅が挙げられる。絶縁層4
20の各層等の材質としては、第1の例において挙げた
ものの中で、適宜選ぶことができる。
【0024】
硫酸銅(5水塩) 75 g/l 硫酸 190 g/l 塩素イオン 60 mg/l スルカップAC−90M 2.5 ml/l 温度 25 ℃ 電流密度 2.5A/dm2 但し、スルカップAC−90Mは上村工業製の添加剤
【0025】一方、別のステンレス(SUS304)か
らなる配線基板のベース基板(ステンレス基板)110
(図1(e1))の配線形成側の面上に、感光性絶縁性
レジスト120Aを全面に塗布し(図1(f1))、こ
れを金属配線130に対応する形状の所定のパターン版
を用いて露光して、現像処理して所定形状とし、これを
絶縁層120とした。(図1(g1) )感光性絶縁性
レジスト120Aとしては 熱分解温度400°C、硬
化前の180°C以上で貯蔵弾性率0.5×109 dy
ne/cm2 、且つ、硬化後の0°C以上で貯蔵弾性率
0.7×1010dyne/cm2 の感光性レジスト、P
S−300(宇部興産株式会社製)を用いた。硬化後の
膜厚を7μmとした。
らなる配線基板のベース基板(ステンレス基板)110
(図1(e1))の配線形成側の面上に、感光性絶縁性
レジスト120Aを全面に塗布し(図1(f1))、こ
れを金属配線130に対応する形状の所定のパターン版
を用いて露光して、現像処理して所定形状とし、これを
絶縁層120とした。(図1(g1) )感光性絶縁性
レジスト120Aとしては 熱分解温度400°C、硬
化前の180°C以上で貯蔵弾性率0.5×109 dy
ne/cm2 、且つ、硬化後の0°C以上で貯蔵弾性率
0.7×1010dyne/cm2 の感光性レジスト、P
S−300(宇部興産株式会社製)を用いた。硬化後の
膜厚を7μmとした。
【0026】次いで、ベース基板110の絶縁層120
とステンレス(SUS304)基板140のめっき銅か
らなる金属配線130とを位置合わせしながら両基板
(110と140)を合わせ、温度180°C、圧1K
g/cm2 を1分間かけ(図1(h))、ステンレス
(SUS304)基板140から金属配線130を絶縁
層120を介してステンレス(SUS304)基板41
0へ転写し、この後N2 雰囲気下で350°Cで熱処理
を施し、絶縁層120を硬化して配線基板100を得
た。(図1(i))
とステンレス(SUS304)基板140のめっき銅か
らなる金属配線130とを位置合わせしながら両基板
(110と140)を合わせ、温度180°C、圧1K
g/cm2 を1分間かけ(図1(h))、ステンレス
(SUS304)基板140から金属配線130を絶縁
層120を介してステンレス(SUS304)基板41
0へ転写し、この後N2 雰囲気下で350°Cで熱処理
を施し、絶縁層120を硬化して配線基板100を得
た。(図1(i))
【0027】(実施例2)実施例2は、実施例1におい
て感光性絶縁性レジスト120Aとして、熱分解温度3
50°C、硬化前の180°C以上で貯蔵弾性率0.8
×109 dyne/cm2 、且つ、硬化後の0°C以上
で貯蔵弾性率0.8×1010dyne/cm2 の感光性
レジスト、PSX−100(三井東圧化学株式会社製)
を用いたものである。硬化後の膜厚を5μmとした。転
写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で300°
Cとした。その他については、実施例1と同様に行っ
た。
て感光性絶縁性レジスト120Aとして、熱分解温度3
50°C、硬化前の180°C以上で貯蔵弾性率0.8
×109 dyne/cm2 、且つ、硬化後の0°C以上
で貯蔵弾性率0.8×1010dyne/cm2 の感光性
レジスト、PSX−100(三井東圧化学株式会社製)
を用いたものである。硬化後の膜厚を5μmとした。転
写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰囲気下で300°
Cとした。その他については、実施例1と同様に行っ
た。
【0028】(比較例1)比較例1は、実施例1におい
て感光性絶縁性レジスト120Aとして、熱分解温度4
00°C、硬化前の180°C以上で貯蔵弾性率1.1
×109 dyne/cm2 、且つ、硬化後の0°C以上
で貯蔵弾性率1.1×1010dyne/cm2 の感光性
レジスト、フォトニース(株式会社東レ製)を用いたも
のである。硬化後の膜厚を5μmとした。転写後の絶縁
層120の熱処理はN2 雰囲気下で400°Cとした。
その他については、実施例1と同様に行った。
て感光性絶縁性レジスト120Aとして、熱分解温度4
00°C、硬化前の180°C以上で貯蔵弾性率1.1
×109 dyne/cm2 、且つ、硬化後の0°C以上
で貯蔵弾性率1.1×1010dyne/cm2 の感光性
レジスト、フォトニース(株式会社東レ製)を用いたも
のである。硬化後の膜厚を5μmとした。転写後の絶縁
層120の熱処理はN2 雰囲気下で400°Cとした。
その他については、実施例1と同様に行った。
【0029】(比較例2)比較例2は、図3に示す配線
基板300を図1に示す第2の例の配線基板の製造方法
にて作製したものであり、絶縁性層120として、熱分
解温度350°C、硬化前の180°C以上で貯蔵弾性
率0.1×109 dyne/cm2 、且つ、硬化後の0
°C以上で貯蔵弾性率2.0×1010dyne/cm2
の絶縁ペースト、SP−110(株式会社東レ製)を用
いたものである。転写後の絶縁層120の熱処理はN2
雰囲気下で300°Cとした。その他については、実施
例1と同様に行った。
基板300を図1に示す第2の例の配線基板の製造方法
にて作製したものであり、絶縁性層120として、熱分
解温度350°C、硬化前の180°C以上で貯蔵弾性
率0.1×109 dyne/cm2 、且つ、硬化後の0
°C以上で貯蔵弾性率2.0×1010dyne/cm2
の絶縁ペースト、SP−110(株式会社東レ製)を用
いたものである。転写後の絶縁層120の熱処理はN2
雰囲気下で300°Cとした。その他については、実施
例1と同様に行った。
【0030】(実施例3)実施例3は、比較例2におい
て絶縁層120として、 熱分解温度400°C、硬化
前の180°C以上で貯蔵弾性率0.2×109 dyn
e/cm2 、且つ、硬化後の0°C以上で貯蔵弾性率
9.7×109 dyne/cm2 の絶縁ペースト、UP
AN−221S−200(宇部興産株式会社製)を用い
たものである。転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰
囲気下で300°Cとした。その他については、実施例
1と同様に行った。
て絶縁層120として、 熱分解温度400°C、硬化
前の180°C以上で貯蔵弾性率0.2×109 dyn
e/cm2 、且つ、硬化後の0°C以上で貯蔵弾性率
9.7×109 dyne/cm2 の絶縁ペースト、UP
AN−221S−200(宇部興産株式会社製)を用い
たものである。転写後の絶縁層120の熱処理はN2 雰
囲気下で300°Cとした。その他については、実施例
1と同様に行った。
【0031】上記実施例および比較例の配線基板に、熱
処理を施した場合の配線部のソリを検査した結果を表1
に示す。
処理を施した場合の配線部のソリを検査した結果を表1
に示す。
【表1】 表1に示す結果からも分かるように、硬化前には、転写
温度以上、即ち180°C以上の温度において、貯蔵弾
性率1.0×109 dyne以下のものが、良い転写性
を示し、硬化後において、貯蔵弾性率1.0×1010d
yne以下のものが、ソリの発生が無いことが分かる。
表1中、は転写後のソリ発生の有無で転写性を示すも
のであり、は熱処理後(熱硬化工程後)のソリ発生の
有無である。
温度以上、即ち180°C以上の温度において、貯蔵弾
性率1.0×109 dyne以下のものが、良い転写性
を示し、硬化後において、貯蔵弾性率1.0×1010d
yne以下のものが、ソリの発生が無いことが分かる。
表1中、は転写後のソリ発生の有無で転写性を示すも
のであり、は熱処理後(熱硬化工程後)のソリ発生の
有無である。
【0032】
【発明の効果】本発明は、上記のように、配線の微細化
に対応でき、量産性に優れ、且つ多層配線にも対応でき
る配線基板の提供を可能としている。同時に、そのよう
な配線基板の製造方法の提供を可能としている。
に対応でき、量産性に優れ、且つ多層配線にも対応でき
る配線基板の提供を可能としている。同時に、そのよう
な配線基板の製造方法の提供を可能としている。
【図1】本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第
1の例、第2の例を示した工程断面図
1の例、第2の例を示した工程断面図
【図2】本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第
3の例、第4の例を示した工程断面図
3の例、第4の例を示した工程断面図
【図3】本発明の配線基板の実施の形態の第1の例を示
した断面図
した断面図
【図4】本発明の配線基板の実施の形態の第2の例を示
した断面図
した断面図
100、105 配線基板 110 ベース基板(ステンレス
基板) 120 絶縁層 120A 感光性絶縁性レジスト 120B 絶縁材料 130 金属配線 140 ステンレス基板 140A めっき版 150、170 感光性のレジスト 300、400 配線基板 310、410 基板(配線基板のベース
基板) 321、421 絶縁層 330、430、435 金属配線
基板) 120 絶縁層 120A 感光性絶縁性レジスト 120B 絶縁材料 130 金属配線 140 ステンレス基板 140A めっき版 150、170 感光性のレジスト 300、400 配線基板 310、410 基板(配線基板のベース
基板) 321、421 絶縁層 330、430、435 金属配線
Claims (12)
- 【請求項1】 ベース基板上に直接、あるいは金属配線
層が設けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層を
介して、めっき形成された金属配線層が転写形成されて
おり、該絶縁層は金属配線層下にのみ形成され、且つベ
ース基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ配
線基板の製造方法であって、順次、(a)ベース基板上
に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の
金属配線層上に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
(b)前記絶縁層を介して、ベース基板上に、めっき版
に設けられためっき形成された金属配線層を転写形成す
る転写工程と、(c)転写後に絶縁層を硬化させる硬化
工程とを有し、絶縁層は、5%減少の熱分解温度を絶縁
層が配線基板作製のためにさらされる温度のもとで一番
高い温度Tpm以上とし、且つ、硬化工程の前には、処
理によりさらされる温度のもとで、貯蔵弾性率1×10
9 dyne/cm2 以下であることを特徴とする配線基
板の製造方法。 - 【請求項2】 ベース基板上に直接、あるいは金属配線
層が設けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層を
介して、めっき形成された金属配線層が転写形成されて
おり、該絶縁層は金属配線層下にのみ形成され、且つベ
ース基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ配
線基板の製造方法であって、順次、(a)ベース基板上
に直接、あるいは金属配線層が設けられたベース基板の
金属配線層上に、めっき版に設けられためっき形成され
た金属配線層と該金属配線層上に更に設けられた絶縁層
とを、前記絶縁層を介して転写形成する転写工程と、
(b)転写後に絶縁層を硬化させる硬化工程とを有し、
絶縁層は、5%減少の熱分解温度を絶縁層が配線基板作
製のためにさらされる温度のもとで一番高い温度Tpm
以上とし、且つ、硬化工程の前には、処理によりさらさ
れる温度のもとで、貯蔵弾性率1×109 dyne/c
m2 以下であることを特徴とする配線基板の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1ないし2において、絶縁層は、
硬化工程の前には、180°C以上で、貯蔵弾性率1×
109 dyne/cm2 以下であることを特徴とする配
線基板の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1ないし3において、絶縁層は、
硬化工程の後に、0°C以上で、貯蔵弾性率が1×10
10dyne/cm2 以下であることを特徴とする配線基
板の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1ないし4における絶縁層形成工
程は、ベース基板上、あるいは、めっき形成された金属
配線層を設けためっき版上に、感光性絶縁性レジストを
全面塗布し、塗布された感光性絶縁性レジストをパター
ンニングしてこれを絶縁層とするものであることを特徴
とする配線基板の製造方法。 - 【請求項6】 請求項5における感光性絶縁性レジスト
の塗布をスクリーン印刷で行うことを特徴とする配線基
板の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1ないし4における絶縁層の形成
工程は、スクリーンマスクあるいはメタルマスクを用い
て、ベース基板上へ絶縁層を直接パターン形成するもの
であることを特徴とする配線基板の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1ないし4における絶縁層の形成
工程は、ベース基板上に感光性レジストを全面塗布し、
塗布された感光性レジストをパターンニングした後、パ
ターンニングにより形成された凹部に、所定の絶縁材料
を形成し、さらにパターンニングにされた感光性レジス
トのみを除去して、前記所定の絶縁材料からなる絶縁層
を形成するものであることを特徴とする配線基板の製造
方法。 - 【請求項9】 請求項8における凹部への絶縁層の形成
を、電着法により行うことを特徴とする配線基板の製造
方法。 - 【請求項10】 ベース基板上に直接、あるいは金属配
線層が設けられたベース基板の金属配線層上に、絶縁層
を介して、めっき形成された金属配線層が転写形成され
ており、該絶縁層は金属配線層下にのみ形成され、且つ
ベース基板と金属配線層とがほぼ同じ熱膨張係数を持つ
配線基板であって、絶縁層は、5%減少の熱分解温度を
絶縁層が配線基板作製のためにさらされる温度のもとで
一番高い温度Tpm以上とし、且つ、0°C以上で、貯
蔵弾性率が1×1010dyne/cm2 以下であること
を特徴とする配線基板。 - 【請求項11】 請求項10において、絶縁層は硬化前
には、180°C以上で、貯蔵弾性率1×109 dyn
e/cm2 以下であることを特徴とする配線基板。 - 【請求項12】 請求項10ないし11において、ベー
ス基板がステンレス基板あるいはガラスクロス入りのエ
ポキシ基板であることを特徴とする配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1194098A JPH11204919A (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 配線基板の製造方法と配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1194098A JPH11204919A (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 配線基板の製造方法と配線基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11204919A true JPH11204919A (ja) | 1999-07-30 |
Family
ID=11791656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1194098A Withdrawn JPH11204919A (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 配線基板の製造方法と配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11204919A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8071886B2 (en) | 2006-12-25 | 2011-12-06 | Nitto Denko Corporation | Wired circuit board having a semiconductive grounding layer and producing method thereof |
-
1998
- 1998-01-07 JP JP1194098A patent/JPH11204919A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8071886B2 (en) | 2006-12-25 | 2011-12-06 | Nitto Denko Corporation | Wired circuit board having a semiconductive grounding layer and producing method thereof |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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