JP3817835B2 - 真珠顔料塗工シート - Google Patents

真珠顔料塗工シート Download PDF

Info

Publication number
JP3817835B2
JP3817835B2 JP14911097A JP14911097A JP3817835B2 JP 3817835 B2 JP3817835 B2 JP 3817835B2 JP 14911097 A JP14911097 A JP 14911097A JP 14911097 A JP14911097 A JP 14911097A JP 3817835 B2 JP3817835 B2 JP 3817835B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
pearl pigment
weight
adhesive
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14911097A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH111892A (ja
Inventor
敬史 三田
裕司 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd filed Critical Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
Priority to JP14911097A priority Critical patent/JP3817835B2/ja
Publication of JPH111892A publication Critical patent/JPH111892A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3817835B2 publication Critical patent/JP3817835B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインキ受理性、インキセット性、インキ乾燥性等のオフセット印刷適性に優れた真珠顔料塗工シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
真珠顔料を含有する塗工液を紙に塗工した真珠顔料塗工紙は、真珠光沢感の独特の美しい意匠性を呈することから、本の表紙、見返し等の出版用、パンフレット、ポスター等の広告宣伝用、箱貼り、ラベル、包装、便箋等の文具等々に、幅広く使われている。
【0003】
一般に真珠顔料塗工紙は、扁平形状の真珠顔料を接着剤と混合した塗工液を紙の表面に塗工して製造しているが、真珠顔料が扁平であるため紙表面への固着強度を高めるためには、接着剤の添加量を多くする必要があった。例えば、特公昭39−29267号では、支障をきたさない表面強度を出すために、真珠顔料100重量部に対して接着剤を125〜260重量部とかなり多量の接着剤を使用している。接着剤量を多くすると、塗工液中の真珠顔料の比率が低下するため真珠光沢感が減少し、所望の真珠光沢感を得ることができなくなる。そのため塗工量を多くすることが行われるが、真珠顔料は高価であるため経済的には好ましくない方法である。また接着剤量を増加させることにより、オフセット印刷時のインキ受理性が悪くなり、地汚れ発生の原因ともなり、印刷適性は劣っていた。
【0004】
上記のごとき問題点を解消するため、特公平1−47597号では、真珠顔料塗工層の上にさらに水溶性高分子物質による透明な表面処理層を一層設けることにより、真珠顔料塗工層内の接着剤を50〜120重量部と少なくでき、その結果、真珠光沢感の減少を防ぎ、かつ表面強度が向上した真珠顔料塗工紙が得られることが提案されている。しかし、この方法では、表面処理層を設けることにより、工程数が多くなり、作業性の低下、製造コストの上昇のみならず、表面が樹脂で覆われるためインキのセット性が悪くなり、また表面処理層の組成によっては真珠光沢感に変化が生じたり、経時的変化による退色、ブロッキング等の品質的な劣化を発生させるおそれがあった。
【0005】
さらに、特許第579231号には、粒径、ガラス転移点の異なる2種のエマルジョンを接着剤として使用することが提案されているが、この方法でも、印刷適性を大幅に改善するまでには至っていない。
【0006】
また、インキセット性、乾燥性を改善するため、塗工液に炭酸カルシウム、シリカ等の無機顔料を添加することが考えられるが、本発明者らが検討した結果では、印刷適性を改善するには多量の無機顔料を添加しなければならず、その結果、真珠光沢感が著しく劣るという致命的な欠点を生ずることがわかった。
【0007】
一方、従来のアート紙やコート紙は印刷適性に優れるので、この特徴を利用して、アート紙やコート紙に真珠光沢感を付与することが考えられる。従来のアート紙やコート紙の一般的な塗工液組成は、顔料100重量部に対して接着剤が10〜20重量部添加されたものである。顔料としてはカオリン、炭酸カルシウム、プラスチックピグメント等が使用され、接着剤としては各種ラテックス、アクリルエマルジョン、オレフィン系エマルジョンなどが使用され、優れた印刷適性は前記顔料に由来している。そこで、従来のアート紙やコート紙の塗工液組成中の顔料の一部を真珠顔料に置き換えることを検討したが、表面強度は良好でも真珠光沢感が著しく劣るという結果しか得られなかった。。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、表面処理層を設けることなく、すなわち真珠顔料塗工層の一層だけで、真珠光沢感に優れ、オフセット印刷用インキの受理性が高く、地汚れの発生もなく、インキセット性、乾燥性に優れたオフセット印刷適性を具備する真珠顔料塗工シートを得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述したように、従来の真珠顔料塗工紙は、真珠顔料と接着剤からなる塗工層によって真珠光沢感を発現させていたが、接着剤に起因するオフセット印刷適性の不良、特にインキ受理性に劣るという欠点を持っていた。そこで本発明者らは、従来のアート紙、コート紙がオフセット印刷適性に優れるという特徴を利用して、これに真珠光沢感を付与することを目的として鋭意研究した結果、顔料として真珠顔料とプラスチックピグメントとを使用し、これに特定の接着剤を組み合わせて特定の配合割合とした塗工液を塗工することにより、極めて意匠性の高い真珠光沢感を発現でき、しかもオフセット印刷適性にも優れた真珠顔料塗工シートが得られることを見出し本発明を完成させたものである。
【0010】
すなわち、本発明の真珠顔料塗工シートは、基材シートの少なくとも片面に、(a)真珠顔料、(b)粒径が0.05〜0.5μmのプラスチックピグメントおよび(c)超微細なフィラーにより複合化されたバインダー粒子の水性分散液からなる接着剤の3成分を主成分とする塗工層を設け、プラスチックピグメント/接着剤の割合が10/90重量部〜80/20重量部、真珠顔料の割合が、プラスチックピグメントと接着剤の合計100重量部に対し、5〜100重量部であることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施例の形態】
本発明に使用できる真珠顔料は、天然パールエッセンスや、雲母粉末、塩基性炭酸塩、酸化チタンや酸化鉄等の金属酸化物で被覆した雲母粉末等がある。基材シートへの固着強度やインキ受理性、所望の真珠光沢感を得るためには、酸化チタンや酸化鉄等の金属酸化物で被覆した雲母粉末を使用することが好ましい。真珠顔料の粒径としては1〜150μm、好ましくは5〜100μmが有効である。真珠顔料の製造方法は特に限定されるものではなく、従来から既知の製造方法(例えば、特公昭53−47375号、特公昭54−34010号、特開昭58−149959号等の公報に記載されている方法)で得られたものが使用できる。
【0012】
本発明に使用するプラスチックピグメントは、高分子化合物からなる微粒子であって、ポリスチレン系プラスチックピグメント、スチレン−ブタジエン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、スチレン−アクリル系プラスチックピグメント等が挙げられ、これらを単独または2種類以上混合して使用できる。これらは一般に市販品として入手できるものである。
【0013】
本発明でプラスチックピグメントを使用することにより、真珠顔料のもつ真珠光沢感をより一層引き立たせるという効果が得られる。この効果を得るためには、高い光沢度を与えるプラスチックピグメントを使用することが好ましい。球状、扁平状、中空状、微粒子集合体、バインダーピグメント等の各種の形状、性質のプラスチックピグメントが使用できるが、球状、中空球状のものが最も効果的に真珠光沢感が発現できる。プラスチックピグメントの粒径は0.05μm〜0.5μmの範囲のものを使用する
【0014】
プラスチックピグメントを使用することにより得られるもう一つの効果としては、オフセット印刷適性、特にインキ受理性、インキ光沢およびインキセット性の向上を挙げることができる。プラスチックピグメントは印刷インキとの親和性が高いため、上記のごときオフセット印刷適性の向上効果が得られるのである。
【0015】
本発明では接着剤として、超微細なフィラーにより複合化されたバインダー粒子の水性分散液を使用する。超微細なフィラーとしてはコロイダルシリカ、アルミナゾル等が使用でき、バインダーとしてはアクリル系重合体エマルジョン、シラン基付加オレフィン系重合体エマルジョン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン等が使用できる。特に好ましい接着剤は、超微細なコロイダルシリカにより複合化された粒径30μm〜70μmのアクリル系重合体エマルジョン粒子の水性分散液である。このアクリル系重合体エマルジョン粒子の水性分散液を製造する方法としては、例えば特公平8−19311号に記載されている方法がある。すなわち、重合度1500以下のポリビニルアルコールからなる乳化剤の存在下で、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルを乳化重合して得られた粒子径数μm以下のアクリル重合体粒子の水性エマルジョンに、粒子径0.1μm以下のコロイダルシリカ粒子の水性分散液を添加して均一に撹拌混合し、アクリル系重合体粒子とコロイダルシリカ粒子を複合させることにより、粒径30〜70μmのアクリル系重合体複合粒子を含有する水性分散液が得られる。
【0016】
この接着剤は、真珠顔料を基材シートに固着させる役割を果たすが、単にこの接着剤と真珠顔料とを混合した塗工液を基材シートに塗工しただけのものは、真珠顔料を固着させるに必要な固着強度は発現するものの、満足すべき真珠光沢感は発現せず、印刷インキセット性も劣るものとなる。真珠顔料、プラスチックピグメントおよび上記した接着剤の3成分が所定の割合で配合された塗工液を基材シートに塗工することによって、初めて意匠性のある真珠光沢感および必要なオフセット印刷適性を付与できるのである。
【0017】
本発明においては、プラスチックピグメントと接着剤の割合を、[プラスチックピグメント/接着剤]=[10/90重量部]〜[80/20重量部]、好ましくは[30/70重量部]〜[60/40重量部]の範囲とする。プラスチックピグメントが10重量部未満になると印刷インキセット性、真珠光沢感が不足し、80重量部を越えると真珠顔料の固着強度が不足し、印刷時の表面強度が劣ったものとなる。
【0018】
真珠顔料の使用割合は、プラスチックピグメントと接着剤の合計100重量部に対し、5〜100重量、好ましくは30〜60重量部の範囲とする。真珠顔料が5重量部未満になると真珠光沢感が劣ったものとなり、100重量部を越えると固着強度が不足する。
【0019】
上記した3成分を主成分とする真珠顔料塗工液中には、必要に応じて保水剤、架橋剤、消泡剤、増粘剤、耐水化剤等の従来から慣用されている塗工用助剤も添加することができる。またオフセット印刷適性を阻害しない範囲ならば、上記以外の接着剤、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、酵素変性澱粉等の澱粉類、カゼイン、ポリビニルアルコール類、スチレン−ブタジエン系、スチレン−アクリル系、アクリル系、酢酸ビニル系などの各種重合体からなるラテックス樹脂類等を単独もしくは2種類以上混合して適宜添加してもよい。また、炭酸カルシウム、カオリン、酸化チタン、シリカ等の無機顔料も、オフセット印刷適性および真珠光沢感を阻害しない範囲ならば必要に応じて添加してもよい。
【0020】
上記した真珠顔料塗工液を調製するに際しては、通常の水性コーティング法で使用されるミキサー等が使用できるが、攪拌を激しく行うと真珠顔料である金属酸化物で被覆した雲母粉末等を破壊する恐れがあるため、ゆるやかに攪拌、混合することが好ましい。
【0021】
上記のように調製された真珠顔料塗工液は、エアーナイフコータ、ロールコータ、バーコータ、ロッドコータ、ブレードコータ等で基材シートに塗工される。塗工層内で真珠顔料の均一な分布状態を得るにはエアーナイフコータを用いて塗工するのが好ましい。塗工量は基材シート片面当たり通常0.5〜20g/m2 であるが、真珠顔料は高価であることを考慮し、意匠性の高い真珠光沢感を得るには1〜10g/m2 の範囲が好ましい。
【0022】
本発明の基材シートとは、紙、合成紙、不織布、フィルム等を指し、これらに含まれるシート材料であればどのようなものでも使用できる。例えば、無機顔料塗工液を予め塗工してその表面を平滑化処理したあるいは平滑化処理しない基材シート、着色顔料塗工液を予め塗工した基材シート等が使用できる。この場合の無機顔料塗工液あるいは着色顔料塗工液の基材シートへの塗工は、真珠顔料塗工液を塗工するに先だって同じ塗工装置で行ってもよいし、無機顔料塗工液あるいは着色顔料塗工液を別の塗工装置で塗工、乾燥して得られた基材シートに、真珠顔料塗工液を塗工してもよい。無機顔料塗工液あるいは着色顔料塗工液を基材シートに塗工するには、従来からアート紙やコート紙の製造で慣用されている塗工方法を採用することができる。また、無機顔料塗工液を塗工していない風合いに優れた紙や、凹凸状の模様化されたパターンを持つ紙等を基材シートとして使用することにより、風合いのある意匠性の高い真珠顔料塗工紙を得ることができる。さらにまた、和紙、上質紙、板紙、合成紙、不織布よりなる紙、フィルム、合成繊維紙、合成パルプ紙等を基材シートとして使用した場合でも、それぞれ独特の風合いを持ったオフセット印刷適性に優れた真珠顔料塗工シートを得ることができる。
【0023】
【実施例】
[実施例1]
超微細なコロイダルシリカにより複合化されたポリアクリル酸エステルエマルジョン粒子の水性分散液からなる接着剤(商品名「モビニール1430」、ヘキスト合成(株)製)60重量部に、プラスチックピグメント(商品名「グロスデール840−L」、スチレン系、粒径0.4μm、三井東圧化学(株)製)40重量部と真珠顔料(商品名「イリオジン100」、酸化チタン被覆雲母粉末、メルク(株)製)40重量部を加えて、真珠顔料塗工液を調製した。この真珠顔料塗工液を、坪量128g/m2 の無機顔料塗工紙に、片面当たり乾燥重量で5g/m2 の塗工量となるようにメイヤーバーで塗工、乾燥して、真珠顔料塗工シートを得た。
【0024】
[実施例2]
実施例1における接着剤、プラスチックピグメント、真珠顔料の割合を表1のように変更し、表1に示した塗工量となるよう無機顔料塗工紙に塗工、乾燥して真珠顔料塗工シートを得た。
【0025】
Figure 0003817835
【0026】
[実施例3]
実施例1における真珠顔料塗工液を、抄造時にフェルトマークを付け表面を凹凸にした坪量128g/m2 の非塗工紙に、片面当たり乾燥重量で7g/m2 の塗工量となるようにメイヤーバーで塗工、乾燥して、真珠顔料塗工シートを得た。
【0027】
[実施例4]
実施例1において、プラスチックピグメントを表2に示したものに変更した以外は、実施例1と同様にして、真珠顔料塗工シートを得た。なお、表2中の (10)(11) のプラスチックピグメントの粒径は、本発明で規定する粒径範囲外のものであるため、[比較例5]として挙げている。
【0028】
Figure 0003817835
【0029】
[比較例1]
超微細なコロイダルシリカにより複合化されたポリアクリル酸エステルエマルジョン粒子の水性分散液からなる接着剤(商品名「モビニール1430」)100重量部に、真珠顔料(商品名「イリオジン100」)40重量部を加えて、真珠顔料塗工液を調製した。この真珠顔料塗工液を、坪量128g/m2 の無機顔料塗工紙に、片面当たり乾燥重量で5g/m2 の塗工量となるようにメイヤーバーで塗工、乾燥して、真珠顔料塗工シートを得た。
【0030】
[比較例2]
アクリルエマルション(商品名「ナクリリック178−6182」、スチレン−アクリル系、カネボウ・エヌエスシー(株)製)75重量部に、エステル化澱粉25重量部および真珠顔料(商品名「イリオジン100」)50重量部を加えて、真珠顔料塗工液を調製した。この真珠顔料塗工液を、坪量128g/m2 の無機顔料塗工紙に、片面当たり乾燥重量で5g/m2 の塗工量となるようにメイヤーバーで塗工、乾燥して、真珠顔料塗工シートを得た。
【0031】
[比較例3]
アクリルエマルジョン(商品名「ナクリリック178−6182」)45重量部に、エステル化澱粉15重量部、真珠顔料(商品面「イリオジン100」)50重量部およびプラスチックピグメント(商品名「グロスデール840−L」)40重量部を加えて、真珠顔料塗工液を調製した。この真珠顔料塗工液を、坪量128g/m2 の無機顔料塗工紙に、片面当たり乾燥重量で5g/m2 の塗工量となるようにメイヤーバーで塗工、乾燥して、真珠顔料塗工シートを得た。
【0032】
[比較例4]
実施例1における接着剤、プラスチックピグメント、真珠顔料の割合を表3のように変更し、表3に示した塗工量となるよう無機顔料塗工紙に塗工、乾燥して真珠顔料塗工シートを得た。
【0033】
Figure 0003817835
【0034】
実施例1〜4、比較例1〜で得た真珠顔料塗工シートについて、インキ受理性、表面強度、インキセット性、真珠光沢感を以下の方法により評価した。結果を表4に示す。
【0035】
Figure 0003817835
【0036】
【表4】
Figure 0003817835
【0037】
表4の結果から以下のように評価できる。
(1)本発明による真珠顔料塗工シート(実施例1〜4)は、意匠性の高い真珠光沢感を発現し、しかもオフセット印刷適性、特にオフセット印刷時のインキ受理性、インキセット性に優れている。
【0038】
(2)比較例1のように、プラスチックピグメント成分がないと、オフセット印刷適性および真珠光沢感のいずれも劣る。
【0039】
(3)比較例2のような従来の真珠顔料塗工紙の処方では、インキセット性が劣る。
【0040】
(4)超微細なコロイダルシリカにより複合化された粒径30〜70μmのポリアクリル酸エステルエマルジョン粒子の水性分散液からなる接着剤の代わりに、従来のアート紙やコート紙に使用されている比較例3のような接着剤を用いると、オフセット印刷適性、特にインキセット性が劣る。
【0041】
(5)比較例4(17)のように、プラスチックピグメントと接着剤の合計100重量部に対して、真珠顔料の割合が100重量部を越えると、表面強度が劣る。
【0042】
(6)比較例4(18)のように、プラスチックピグメントと接着剤の合計100重量部に対して、真珠顔料の割合が5重量部未満であると、真珠光沢感が劣る。
【0043】
(7)比較例4(19)のように、プラスチックピグメントの割合が80重量部を越えると、表面強度が劣る。
【0044】
(8)比較例4(20)のように、プラスチックピグメントの割合が10重量部未満であると、インキセット性および真珠光沢感のいずれも劣る。
(9)比較例5 (10)(11) のように、プラスチックピグメントの粒径が0.5μmより大きくなると、0.5μmより小さい粒径を用いた実施例4 (7) (9) および実施例4 (12) (16) に比較して真珠光沢感を引き立てる効果が劣る。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したところからわかるようにこの発明によれば、真珠顔料塗工層を一層設けるだけで、意匠性の高い真珠光沢感が発現するとともに、表面強度に優れ、しかもオフセット印刷適性、特にインキ受理性およびインキ光沢、インキセット性に優れた真珠顔料塗工シートを得ることができる。

Claims (8)

  1. 基材シートの少なくとも片面に、(a)真珠顔料、(b)粒径が0.05〜0.5μmのプラスチックピグメントおよび(c)超微細なフィラーにより複合化されたバインダー粒子の水性分散液からなる接着剤の3成分を主成分とする塗工層を設け、プラスチックピグメント/接着剤の割合が10/90重量部〜80/20重量部、真珠顔料の割合が、プラスチックピグメントと接着剤の合計100重量部に対し、5〜100重量部であることを特徴とする真珠顔料塗工シート。
  2. 前記プラスチックピグメント/接着剤の割合が30/70重量部〜60/40重量部であることを特徴とする請求項1記載の真珠顔料塗工シート。
  3. 前記真珠顔料の割合が、プラスチックピグメントと接着剤の合計100重量部に対し、30〜60重量部であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の真珠顔料塗工シート。
  4. 前記接着剤の超微細なフィラーがコロイダルシリカであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の真珠顔料塗工シート。
  5. 前記接着剤のバインダーがアクリル系重合体エマルジョンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の真珠顔料塗工シート。
  6. 前記接着剤が超微細なコロイダルシリカにより複合化された粒径30〜70μmのアクリル系重合体エマルジョン粒子の水性分散液からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の真珠顔料塗工シート。
  7. 前記真珠顔料の粒径が1〜150μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の真珠顔料塗工シート。
  8. 前記真珠顔料の粒径が5〜100μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の真珠顔料塗工シート。
JP14911097A 1997-06-06 1997-06-06 真珠顔料塗工シート Expired - Lifetime JP3817835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14911097A JP3817835B2 (ja) 1997-06-06 1997-06-06 真珠顔料塗工シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14911097A JP3817835B2 (ja) 1997-06-06 1997-06-06 真珠顔料塗工シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH111892A JPH111892A (ja) 1999-01-06
JP3817835B2 true JP3817835B2 (ja) 2006-09-06

Family

ID=15467931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14911097A Expired - Lifetime JP3817835B2 (ja) 1997-06-06 1997-06-06 真珠顔料塗工シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3817835B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003313798A (ja) * 2002-04-26 2003-11-06 Toppan Printing Co Ltd パール調光沢を有する紙積層材および印刷物
JP4873521B2 (ja) * 2005-03-31 2012-02-08 特種東海製紙株式会社 パール調印刷用紙

Also Published As

Publication number Publication date
JPH111892A (ja) 1999-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3488675B2 (ja) 製袋等に使用できる耐水耐油紙
JP2000513283A (ja) 単層インク受入れコーティングを有するインクジェット印刷用基体
KR100923225B1 (ko) 인쇄용 도공지
JP3817835B2 (ja) 真珠顔料塗工シート
JP3794133B2 (ja) 塗工前の原紙の風合いを維持した塗工印刷用紙
JP4747405B2 (ja) グラビア印刷用塗工紙
JP3555258B2 (ja) 非塗工紙風合いを有する艶消し塗工紙
JP2005288801A (ja) 光沢インクジェット記録用紙
JP2006233371A (ja) 印刷用塗工紙及びその製造方法
JPH055297A (ja) 艶消し塗被紙の製造方法及び艶消し塗被紙
JP2873778B2 (ja) 剥離紙
JP2004238748A (ja) カード用紙
JP4474843B2 (ja) 艶消し塗工紙
JP2579231B2 (ja) 真珠顔料塗工紙
JP2004003083A (ja) 印刷用塗工紙
JP4819289B2 (ja) 艶消し塗工紙およびその製造方法
JP3867608B2 (ja) 印刷用塗工紙
JP2005146457A (ja) 艶消し軽塗工量印刷用塗工紙
JPH04234473A (ja) 粘着シート
JP3511767B2 (ja) 艶消し塗被紙の製造方法
JPH0967794A (ja) 印刷用塗被紙
JP3989321B2 (ja) オフセット輪転印刷用塗工紙における塗工原紙
JP3069848U (ja) 真珠光沢紙
JPH06280197A (ja) 塗被紙の製造方法
JPH08400Y2 (ja) 真珠顔料塗工紙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040602

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100623

Year of fee payment: 4