JP3809100B2 - 外装材葺替え用冶具及び外装材葺替え構造 - Google Patents

外装材葺替え用冶具及び外装材葺替え構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根とか壁のリフォームに用いられる外装材葺替え用冶具及び外装材葺替え構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建築分野において、石綿を含むスレート板は、耐火性、耐水性、耐久性に優れているとの理由から、屋根材或いは壁材として広く使用されているが、建築後かなりの年数が経過して例えば屋根材のリフォームが必要となった場合は、スレート板の上から新規のカバールーフを被覆し、ドリルビスをカバールーフからスレート板に打入することで、カバールーフを石綿スレート板に固着することが一般に行われている。
【0003】
しかしながら、ドリルビスが老巧化しているスレート板に貫通すると、鉄骨の切り粉及びスレート板の切り粉や破片が落下して作業環境の悪化を招くという問題がある。特に、スレート板の場合には、人体に害を及ぼす石綿(アスベスト)を含んだ切り粉が落下する危険性がある。しかも、従来ではドリルビスをスレート板を貫通し、既存の母屋まで打ち込む必要があるために、ドリルビスの打入作業に非常に手間がかかり、葺替えの作業効率が悪いという問題もある。さらに、スレート板の上には、このスレート板を固定している既存のボルトの先端部が突出しており、新規のカバールーフを固着する際に、既存のボルトの不要な先端部分を切断により除去する必要があり、既存のボルトの数が多いためにその切断作業に非常に手間と時間がかかるという問題もあった。
【0004】
そこで、従来、特開平10−219936号公報には、スレート板の上側(表面)に突出している既存のボルトの先端部に螺合された締結ナットとスレート板との間にパッキンを介在させると共に、スレート板の上面とパッキンとの隙間に断面三角形状をしたクランプ金具の底面部を挿入して取り付け、その後、新規のカバールーフの凸部をクランプ金具の頂部に載置して上からドリルビスをクランプ金具に向けて打入することによって、新規のカバールーフをクランプ金具を介して既存のスレート板上に固定するようにした葺替工法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、一般にスレート板の上方に突出している既存のボルトは、真っ直ぐ上に向かずに、傾いていたり或いは歪んでいたりする場合があり、このような場合、上記公報のようなクランプ金具を用いる工法にあっては、クランプ金具がスレート板の凸部から傾いて取り付けられてしまう場合が多くなり、この場合、新規のカバールーフをクランプ金具に取り付け不能になるおそれがあり、このため従来ではスレート板から既存のボルトを一旦引き抜いて打ち直す必要があり、作業に多大な手間がかかるという問題があった。
【0006】
また、既存のボルトは風雨等に曝されているために腐食している場合が多く、このために、締結ナットが既存のボルトに螺合できずにクランプ金具を既存のボルトに固定することができないことがあり、この場合も新規のカバールーフをクランプ金具に取り付け不能になるおそれがあった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、既存のボルトに傾きや歪みや腐食等がある場合でも、既存のボルトを利用して新規の外装材を既存の外装材の表面に容易に取り付けることができ、屋根或いは壁のリフォームを簡易かつ外観良く確実に行うことができる外装材葺替え用冶具及び外装材葺替え構造を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る外装材葺替え用冶具は、既存の壁や屋根のスレート板1の表面を新規の外装材2で被覆するための外装材葺替え用冶具であって、スレート板1の表面に配設される複数の支持金具4と、新規の外装材2を支持するための支持面6を有する外装下地材5とで構成され、上記支持金具4は略逆U字状に形成され、両側部がスレート板1の凸部8を跨いでその両側の凹部7に配置される一対の脚部10としてなり、上面部が外装下地材5を支持するための下地材支持面31としてなり、下地材支持面31の略中央に形成された凹所17の底面にスレート板1の凸部8から突出しているボルト9の先部9aを挿入するための挿入孔25と、挿入孔25に挿入されたボルト9の先部9aに係止させる係止片26とを設け、上記外装下地材5は、上記ボルト9の先部9aを内側に収納するために下方に向って開口したC字状凸部5aと、C字状凸部5aの両下端にその開口の反対側に向かって突設されて上記下地材支持面31に載置されるフランジ部5bとを備えて成ることを特徴とするものであり、支持金具4の挿入孔25にボルト9の先部9aを挿入すると共に挿入孔25に挿入されたボルト9の先部9aに係止片26を係止することによって、スレート板1を固定する既存のボルト9に対して支持金具4をワンタッチで簡単に係止させて固定することができると共に、既存のボルト9の傾きや歪みによって仮りに支持金具4が傾いて取り付けられても、複数の支持金具4の各下地材支持面31上に亘って外装下地材5を固着することで、支持金具4の傾きを外装下地材5にて矯正できるようになり、これにより外装下地材5に新規の外装材2を安定良く、且つスレート板1の凸部8と新規の外装材2の凸部30とを揃えた状態で外観良く配設できるようになる。また、支持金具4をボルト9に固定する際にボルト9にナットを螺合しないので、ボルト9が腐食していても支持金具4をボルト9に対して取り付け可能となり、既存のボルト9を取り替える必要がないものである。
【0009】
また、本発明の請求項2に係る外装材葺替え用冶具は、請求項1に加えて、係止片26を設けた係止部材40を下地材支持面31に移動自在に載置して成ることを特徴とするものであり、ボルト9の傾きに対応して係止部材40を移動させて係止片26の位置調整を行うことができ、ボルト9が傾いていても係止片26をボルト9の先部9aに係止させやすくなるものである。
【0010】
また、本発明の請求項3に係る外装材葺替え構造は、請求項1又は2に記載の外装材葺替え用冶具3を用いて既存の壁や屋根のスレート板1の表面を新規の外装材2で被覆するための外装材葺替え構造において、支持金具4をスレート板1の表面の複数箇所に配置し、スレート板1の凸部8から突出しているボルト9の先部9aを挿入孔25に挿入すると共に挿入孔25に挿入されたボルト9の先部9aに係止片26を係止することによって支持金具4をボルト9に固定し、上記ボルト9の先部9aを外装下地材5のC字状凸部5aの内側に収納すると共に外装下地材5のフランジ部5bを上記下地材支持面31に載置するようにして下地材支持面31に新規の外装下地材5を固着し、この外装下地材5の支持面6に新規の外装材2を固着して成ることを特徴とするものであり、支持金具4の挿入孔25にボルト9の先部9aを挿入すると共に挿入孔25に挿入されたボルト9の先部9aに係止片26を係止することによって、スレート板1を固定する既存のボルト9に対して支持金具4をワンタッチで簡単に係止させて固定することができると共に、既存のボルト9の傾きや歪みによって仮りに支持金具4が傾いて取り付けられても、複数の支持金具4の各下地材支持面31上に亘って外装下地材5を固着することで、支持金具4の傾きを外装下地材5にて矯正できるようになり、これにより外装下地材5に新規の外装材2を安定良く、且つスレート板1の凸部8と新規の外装材2の凸部30とを揃えた状態で外観良く配設できるようになる。また、支持金具4をボルト9に固定する際にボルト9にナットを螺合しないので、ボルト9が腐食していても支持金具4をボルト9に対して取り付け可能となり、既存のボルト9を取り替える必要がないものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
【0012】
この実施の形態では既存の屋根のリフォームについて説明するが、これに限定されるものではない。この屋根には既存の外装材としては波板状のスレート板1が葺設されている。スレート板1は図2、3に示すように、フックボルトのようなボルト9を用いて家屋の母屋21に固着されている。母屋21は既存の外装材下地材であって、例えば、C型鋼から形成されており、スレート板1の凸部8から打入されたボルト9の下端部9bが固定されている。また、このボルト9はスレート板1を固定している既存のボルトであって、既存のボルト9の先部9aはスレート板1の凸部8を貫通してスレート板1の上側に突出しており、この突出した先部9aにパッキン13とナット座金14とがこの順に嵌め込まれ、最後に既存の締付ナット15が螺合されている。
【0013】
本発明の外装材葺替え用冶具3は、例えば、厚み1.5〜2.0mm程度のステンレス鋼板や亜鉛めっき鋼板から形成されるものであり、図1に示すように、既存の外装材1上に載設される複数の支持金具4と、複数の係止部材40と、各支持金具4の上面に載置される長尺の新規の外装下地材5とを備えて構成されている。
【0014】
上記支持金具4は断面略逆U字状に形成されており、図4(a)乃至(c)に示すように、上面部が矩形状の下地材支持面31として形成されると共に両側部が脚部10として形成されている。すなわち、新規の外装下地材5を支持するための下地材支持面31の両端から下方に向けて拡開した形状をして左右一対の脚部10が下地材支持面31に一体形成されている。そして、脚部10はスレート板1の1つの凸部8を跨いでその両側の凹部7に載置されるものであり、この実施の形態では各脚部10の下端部10aは凹部7に沿って湾曲しており、凹部7の上面に沿って安定良く載置されるようになっている。
【0015】
また、支持金具4の下地材支持面31の略中央には凹所17が設けられていると共に平面視で略長孔の挿入孔25が凹所17の底面を貫通するように形成されている。下地材支持面31に設けたこの挿入孔25はボルト9の直径よりも充分に大きく形成されている。また、上記下地材支持面31の凹所17以外の箇所は、新規の外装下地材5を載置するための載置部27として形成されている。外装下地材5は、下方に開口したC字状凸部5aの両端からフランジ部5bがそれぞれ突出したC型チャンネルで構成されており、スレート板1上の複数箇所に配置された支持金具4の各下地材支持面31の載置部27上に載置されて支持された状態で、スレート板1の凸部8の長手方向と直交する方向に向けて配置されるものである。ここでは、C字状凸部5aの内側に既存のボルト9の先部9aを収納した状態で、両端のフランジ部5bを載置部27上にそれぞれ載置し、載置部27の2箇所で各フランジ部5bがビスやリベットなどの固定具にて固着されるようになっている。
【0016】
係止部材40は略板状に形成されるものであって、その略中央部に一対の係止片26が切り起こし加工により上方に突出して形成されている。この一対の係止片26は互いに対向し、且つ一対の係止片26の先端(上端)が互いに近づくように各係止片26は傾斜して形成されており、一対の係止片26の対向する先端(上端)間には間隙28が形成されている。この間隙28の寸法は上記の既存のボルト9の先部9aの直径よりもやや小さめに形成されている。
【0017】
上記新規の外装下地材5は、スレート板1の凸部8の長手方向に所定間隔を隔てた複数箇所に設置されるものであり、各外装下地材5のC字状凸部5aの上面は、新規の外装材2を支持するための支持面6として形成されている。
【0018】
新規の外装材2はカバールーフなどと称されるものであって、図2のものではフラット部32と凸部30とが交互に連続形成された波形の金属単板で構成されているが、その形状は波形には限定されないものであり、また、金属単板に限定されるものでもなく、例えば上下二枚の金属外皮間に断熱材を充填したサンドイッチパネル等であってもよいものである。
【0019】
そして、上記構成の外装材葺替え用冶具3を用いて既存の屋根のスレート板1上に新規の外装材2を被覆するにあたっては、次のようにして行う。まず、スレート板1の表面(上面)から突出している既存のボルト9に上方から支持金具4を近づけ、支持金具4を徐々に下方に移動させていくことによって、支持金具4の挿入孔25に下側からボルト9の先部9aを挿入(被挿)する。このようにしてスレート板1の凸部8の表面から突出している複数の既存のボルト9のそれぞれに支持金具4を装着することにより、スレート板1の1つの凸部8を跨ぐように支持金具4をスレート板1の表面の複数箇所に配置する。
【0020】
次に、支持金具4を装着したボルト9に係止部材40を装着して支持金具4を係止部材40で上側から押えて固定する。係止部材40をボルト9に装着するにあたっては、係止部材40の一対の係止片26を互いに離れる方向に弾性的に変形させながらその先端間の間隙28にボルト9の先部9aを挿入(被挿)する。このように間隙28にボルト9の先部9aを挿入すると、ボルト9の先部9aのネジ溝に一対の係止片26の先端が入り込むことによりボルト9の先部9aに係止片26が弾性的に係止されることになり、これにより、一対の係止片26でボルト9の先部9aを挟持して係止部材40を上側に移動しないように装着することができる。また、間隙28がボルト9の直径よりもやや小さく形成されていて係止部材40がボルト9に装着しにくい場合は、係止部材40を金づち等の打入具で打ち付けてボルト9に打入する。また、係止部材40は支持金具4の凹所17の底面に当接するまでボルト9に挿入することにより、係止部材40を下地材支持面31に載置して設けることができると共に係止片26を下地材支持面31に設けることができる。また、ボルト9への係止片26の係止により係止部材40を上動不能に固定すると共にこの係止部材40で支持金具4を上側から押さえつけることによって、支持金具4をボルト9に固定することができる。
【0021】
そして、上記のように支持金具4と係止部材40を別体に形成し、ボルト9及び下地材支持面31に対して係止部材40を移動自在に形成するので、支持金具4と係止部材40とを別々にボルト9に取り付けることによって、ボルト9が傾いていてもその傾きに対応して係止部材40を移動させながら係止部材40及び係止片26の位置調整を行うことができ、係止片26をボルト9の先部9aに係止させやすくなるものであり、係止部材40の取り付け作業が行いやすくなるものである。
【0022】
上記のようにして支持金具4をスレート板1の表面に固定した後、図5に示すように、新規の外装下地材5のC字状凸部5aの内側にボルト9の先部9a全体を収納するようにして、外装下地材5のフランジ部5bを支持金具4の下地材支持面31の載置部27上に載置し、外装下地材5のフランジ部5bを載置部27に固定具にて固着する。このようにして複数の支持金具4に亘るように外装下地材5を架設した後、この外装下地材5のC字状凸部5aの支持面6上に新規の外装材2を載置し、図2に示すように、ボルト9から外れた位置で新規の外装材2の凸部30の上方からドリルビス20を打入して、ドリルビス20の先端を新規の外装下地材5のC字状凸部5aの上面部に打ち込む。これにより、ドリルビス20と既存のボルト9とが互いに接触することなく、新規の外装材2を新規の外装下地材5に対して確実に固定できるようになり、この結果、新規の外装下地材5と支持金具4とからなる外装材葺替え用冶具3を用いて、新規の外装材2をスレート板1上に簡単に施工できるようになる。尚、ドリルビス20を打入する位置はボルト9から外れた位置でなくても良く、ボルト9の上方位置においてドリルビス20を打入してもよい。
【0023】
上記のように本発明では、支持金具4の下地材支持面31に設けた挿入孔25及び一対の係止片26の間の間隙28に既存のボルト9の先部9aを差し込むだけで、係止片26をボルト9の先部9aに対してワンタッチで係止させて支持金具4をボルト9に固定することができるが、この時、既存の締付ナット15を緩めたり新たなナットを締めたりする必要がないので、ボルト9が腐食していて既存の締付ナット15や新たなナットが回らない場合でも、支持金具4をボルト9に容易に固定することができるものである。また、挿入孔25及び間隙28は支持金具4の下地材支持面31の略中心に位置しているので、挿入孔25及び間隙28にボルト9の先部9aを押し込むだけで、支持金具4を正確に配置できるものである。
【0024】
また、支持金具4の下地材支持面31は既存のボルト9に対して傾動可能となるので、仮りに既存のボルト9に傾きや歪みがあって支持金具4が傾いて取り付けられても、複数の支持金具4の各載置部27上に亘って新規の外装下地材5を載置することで支持金具4をボルト9に対して傾動させて支持金具4の傾きを矯正することができ、新規の外装下地材5上に外装材2を安定良く、しかも、スレート板1の凸部8と新規の外装材2の凸部30とを揃えた状態で外観良く施工できるようになる。
【0025】
しかも、支持金具4と新規の外装下地材5とからなる外装材葺替え用冶具3は、新規の外装材2によって上から覆われるので、屋根の外観が外装材葺替え用冶具3で損なわれるようなこともない。そのうえ、新規の外装材2を外装材葺替え用冶具3を介して既存の外装材1の既存のボルト9に対して固着できるので、老巧化した既存の外装材1を傷めることなく且つ切り粉が落下するのを防止しながら、新規の外装材2をスレート板1上に強固に取付けることができる。つまり、新規の外装材2の上からドリルビス20を打ち込む際には、ドリルビス20は老巧化したスレート板1には打入されないことから、老巧化したスレート板1に大きな打撃力がかからず、スレート板1に割れやクラックが発生するのを十分に防止できるものであり、特に、人体の害となる石綿を含んだ切り粉が落下する危険性がなく、作業環境面で良好となる。
【0026】
上記の実施の形態では支持金具4と係止部材40を別体に形成してそれぞれを別々にボルト9に取り付けるようにしたが、支持金具4に係止部材40を一体的に形成して両方を一緒にボルト9に取り付けるようにしても良い。図6、7には上記と同様に形成される支持金具4と係止部材40とを一体的に形成したものが示してあって、凹所17の底面に係止部材40がリベット等の固定具41で固定して設けられている。係止部材40の一対の係止片26は互いに対向して挿入孔25の上側に配置されている。また、挿入孔25の略中央部の上方において一対の係止片26の対向する先端(上端)間には間隙28が形成されている。このようにして下地材支持面31には挿入孔25と係止片26が設けられている。尚、この実施の形態の支持金具4の挿入孔25は、図4に示す上記実施の形態の支持金具4の挿入孔25よりも小さめに形成されている。
【0027】
このように係止部材40を一体的に設けた支持金具4は次のようにして施工することができる。まず、スレート板1の表面(上面)から突出している既存のボルト9に上方から支持金具4を近づけ、支持金具4を徐々に下方に移動させていくことによって、支持金具4の挿入孔25に下側からボルト9の先部9aを挿入(被挿)すると共に係止部材40の一対の係止片26を互いに離れる方向に弾性的に変形させながら、挿入孔25の上側に突出したボルト9の先部9aを間隙28に下側から挿入(被挿)する。このように間隙28にボルト9の先部9aを挿入すると、ボルト9の先部9aのネジ溝に一対の係止片26の先端が入り込むことによりボルト9の先部9aに係止片26が弾性的に係止されることになり、これにより、一対の係止片26でボルト9の先部9aを挟持して係止部材40及び支持金具4を上側に移動しないようにボルト9に装着することができる。このようにしてスレート板1の凸部8の表面から突出している複数の既存のボルト9のそれぞれに支持金具4を装着することにより、スレート板1の1つの凸部8を跨ぐように支持金具4をスレート板1の表面の複数箇所に配置して固定する。
【0028】
そして、このようにして支持金具4をスレート板1の表面に固定した後は上記の実施の形態と同様にして新規の外装材2を施工することができるものである。この実施の形態ではボルト9が傾いていない場合に好適に用いることができ、支持金具4と係止部材40を一体的に形成するので、両方を一緒にボルト9に取り付けることができ、上記の実施の形態に比べて作業性が向上して施工の効率を高めることができるものである。
【0029】
上記のいずれの実施の形態においてもスレート屋根のリフォームを説明したが、既存の壁であるスレート壁のリフォームも可能である。つまり、本発明の外装材葺替え用冶具3を構成する支持金具4と、新規の外装下地材5となる胴縁と、カバーウォール等の新規の外装材2とを準備し、まず、既存のスレート壁の外装材(スレート壁材)の表面から突出している既存のボルト9の先部9aに本発明の支持金具4の挿入孔25を差し込むと共にこのボルト9の先部9aに係止片26を弾性的に係止することによって支持金具4をボルト9に取り付け、新規の外装下地材5(胴縁)を支持金具4の載置部27にビス等で固着した後、新規の外装材2(カバーウォール)を新規の外装下地材5の支持面6にビス等で固着する。これにより、既存のボルト9を取り替えることなく、スレート壁のリフォームを簡易且つ確実に、しかも、外観良く行えるものである。
【0030】
また本発明の外装材葺替え用冶具3は、一般住宅だけでなく、工場とか体育館などの大型建物における各種のリフォームに広く適用可能である。
【0031】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1の発明は、既存の壁や屋根のスレート板の表面を新規の外装材で被覆するための外装材葺替え用冶具であって、スレート板の表面に配設される複数の支持金具と、新規の外装材を支持するための支持面を有する外装下地材とで構成され、上記支持金具は略逆U字状に形成され、両側部がスレート板の凸部を跨いでその両側の凹部に配置される一対の脚部としてなり、上面部が外装下地材を支持するための下地材支持面としてなり、下地材支持面の略中央に形成された凹所の底面にスレート板の凸部から突出しているボルトの先部を挿入するための挿入孔と、挿入孔に挿入されたボルトの先部に係止させる係止片とを設け、上記外装下地材は、上記ボルトの先部を内側に収納するために下方に向って開口したC字状凸部と、C字状凸部の両下端にその開口の反対側に向かって突設されて上記下地材支持面に載置されるフランジ部とを備えて成ることを特徴とするものであり、支持金具の挿入孔にボルトの先部を挿入すると共に挿入孔に挿入されたボルトの先部に係止片を係止することによって、スレート板を固定する既存のボルトに対して支持金具をワンタッチで簡単に係止させて固定することができると共に、既存のボルトの傾きや歪みによって仮りに支持金具が傾いて取り付けられても、複数の支持金具の各下地材支持面上に亘って外装下地材を固着することで、支持金具の傾きを外装下地材にて矯正できるようになり、これにより外装下地材に新規の外装材を安定良く、且つスレート板の凸部と新規の外装材の凸部とを揃えた状態で外観良く配設できるようになる。また、支持金具をボルトに固定する際にボルトにナットを螺合しないので、ボルトが腐食していても支持金具をボルトに対して取り付け可能となり、既存のボルトを取り替える必要がないものである。
【0032】
また、本発明の請求項2の発明は、係止片を設けた係止部材を下地材支持面に移動自在に載置して成ることを特徴とするものであり、ボルトの傾きに対応して係止部材を移動させて係止片の位置調整を行うことができ、ボルトが傾いていても係止片をボルトの先部に係止させやすくなるものであり、ボルトが傾いていても施工が行いやすくて支持金具を強固に固定することができるものである。
【0033】
また、本発明の請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の外装材葺替え用冶具を用いて既存の壁や屋根のスレート板の表面を新規の外装材で被覆するための外装材葺替え構造において、支持金具をスレート板の表面の複数箇所に配置し、スレート板の凸部から突出しているボルトの先部を挿入孔に挿入すると共に挿入孔に挿入されたボルトの先部に係止片を係止することによって支持金具をボルトに固定し、上記ボルトの先部を外装下地材のC字状凸部の内側に収納すると共に外装下地材のフランジ部を上記下地材支持面に載置するようにして下地材支持面に新規の外装下地材を固着し、この外装下地材の支持面に新規の外装材を固着して成ることを特徴とするものであり、支持金具の挿入孔にボルトの先部を挿入すると共に挿入孔に挿入されたボルトの先部に係止片を係止することによって、スレート板を固定する既存のボルトに対して支持金具をワンタッチで簡単に係止させて固定することができると共に、既存のボルトの傾きや歪みによって仮りに支持金具が傾いて取り付けられても、複数の支持金具の各下地材支持面上に亘って外装下地材を固着することで、支持金具の傾きを外装下地材にて矯正できるようになり、これにより外装下地材に新規の外装材を安定良く、且つスレート板の凸部と新規の外装材の凸部とを揃えた状態で外観良く配設できるようになる。また、支持金具をボルトに固定する際にボルトにナットを螺合しないので、ボルトが腐食していても支持金具をボルトに対して取り付け可能となり、既存のボルトを取り替える必要がないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外装材葺替え用冶具の実施の形態の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の外装材葺替え構造の実施の形態の一例を示す正面図である。
【図3】同上の一部を示す正面図である。
【図4】同上の支持金具と係止部材の一例を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図5】同上の外装材葺替え用冶具の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図6】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図である。
【図7】同上の支持金具と係止部材の他例を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【符号の説明】
1 スレート板
2 外装材
3 外装材葺替え用冶具
4 支持金具
5 外装下地材
5a C字状凸部
5b フランジ部
6 支持面
7 凹部
8 凸部
9 ボルト
9a 先部
10 脚部
17 凹所
25 挿入孔
26 係止片
31 下地材支持面
40 係止部材

Claims (3)

  1. 既存の壁や屋根のスレート板の表面を新規の外装材で被覆するための外装材葺替え用冶具であって、スレート板の表面に配設される複数の支持金具と、新規の外装材を支持するための支持面を有する外装下地材とで構成され、上記支持金具は略逆U字状に形成され、両側部がスレート板の凸部を跨いでその両側の凹部に配置される一対の脚部としてなり、上面部が外装下地材を支持するための下地材支持面としてなり、下地材支持面の略中央に形成された凹所の底面にスレート板の凸部から突出しているボルトの先部を挿入するための挿入孔と、挿入孔に挿入されたボルトの先部に係止させる係止片とを設け、上記外装下地材は、上記ボルトの先部を内側に収納するために下方に向って開口したC字状凸部と、C字状凸部の両下端にその開口の反対側に向かって突設されて上記下地材支持面に載置されるフランジ部とを備えて成ることを特徴とする外装材葺替え用冶具。
  2. 係止片を設けた係止部材を下地材支持面に移動自在に載置して成ることを特徴とする請求項1に記載の外装材葺替え用冶具。
  3. 請求項1又は2に記載の外装材葺替え用冶具を用いて既存の壁や屋根のスレート板の表面を新規の外装材で被覆するための外装材葺替え構造において、支持金具をスレート板の表面の複数箇所に配置し、スレート板の凸部から突出しているボルトの先部を挿入孔に挿入すると共に挿入孔に挿入されたボルトの先部に係止片を係止することによって支持金具をボルトに固定し、上記ボルトの先部を外装下地材のC字状凸部の内側に収納すると共に外装下地材のフランジ部を上記下地材支持面に載置するようにして下地材支持面に新規の外装下地材を固着し、この外装下地材の支持面に新規の外装材を固着して成ることを特徴とする外装材葺替え構造。
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