JP2002121867A - 屋根葺替用治具 - Google Patents

屋根葺替用治具

Info

Publication number
JP2002121867A
JP2002121867A JP2000316993A JP2000316993A JP2002121867A JP 2002121867 A JP2002121867 A JP 2002121867A JP 2000316993 A JP2000316993 A JP 2000316993A JP 2000316993 A JP2000316993 A JP 2000316993A JP 2002121867 A JP2002121867 A JP 2002121867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bolt
jig
new
slate plate
corrugated slate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000316993A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Nawate
哲 名和手
Toshiyuki Koyakata
敏行 古舘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Sheet Corp
Original Assignee
Daido Steel Sheet Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Sheet Corp filed Critical Daido Steel Sheet Corp
Priority to JP2000316993A priority Critical patent/JP2002121867A/ja
Publication of JP2002121867A publication Critical patent/JP2002121867A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存のボルトの締付ナット上部のネジ部の余
長寸法が短い場合でも、既存のボルトを利用して治具本
体を取り付け可能とする。 【解決手段】 波形スレート板1上に新設のカバールー
フ2を被覆するための屋根葺替用治具3が、新設のカバ
ールーフ2が取り付けられる治具本体4と取付金具12
とからなる。取付金具12は、波形スレート板1上に突
出する既存のボルト9の上端に螺合する締付ナット23
とワッシャー15との隙間16に挿入されて係止される
挿入係止部17と、既存のボルト9の上端よりも上方位
置で新規のボルト18を取付金具12の上方に突出状態
で取り付けるためのボルト取付部19とを備える。治具
本体4は取付金具12に取り付けた新規のボルト18が
下方から圧入されて係止される圧入係止部10を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波形スレート板の
リフォームに用いられる屋根葺替用治具に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】建築分野において、石綿スレート板は、
耐火性、耐水性、耐久性に優れているとの理由から、屋
根材として広く使用されているが、建築後かなりの年数
が経過してリフォームが必要となった場合は、石綿スレ
ート板の上から新設のカバールーフを被覆し、ドリルビ
スをカバールーフから石綿スレート板に打入すること
で、カバールーフを石綿スレート板に固着することが一
般に行われている。
【0003】しかしながら、ドリルビスを老巧化してい
る石綿スレート板に打入すると、石綿スレート板の切り
粉が落下して作業環境の悪化を招くという問題がある。
特に石綿スレート板の場合には、人体に害を及ぼす石綿
(アスベスト)を含んだ切り粉が落下する危険性があ
る。しかも従来ではドリルビスを石綿スレート板を貫通
し、下地母屋まで打ち込む必要があるために、ドリルビ
スの打入作業に非常に手間がかかり、葺替の作業効率が
悪いという問題もある。さらに、石綿スレート板の上に
は、この石綿スレート板を固定している既存のボルトの
上端が突出しており、新設のカバールーフを固着する際
に、既存のボルトの上側の突出部分を切断により除去す
る必要があり、既存のボルトの数が多いためにその切断
作業に非常に手間と時間がかかるという問題もあった。
【0004】そこで、従来、特開平10−21936号
公報には、波形スレート板上に突出している既存のボル
トの上端に螺合された締結ナットと波形スレート板との
間にパッキンを介在させると共に、波形スレート板の上
面とパッキンとの隙間に断面三角形状をしたクランプ金
具の底面部を挿入して取り付け、その後、新設のカバー
ルーフの山部をクランプ金具の頂部に載置して上からド
リルビスをクランプ金具に向けて打入することによっ
て、新設のカバールーフをクランプ金具を介して既設の
波形スレート板上に固定するようにした葺替工法が開示
されている。
【0005】ところが、一般に波形スレート板の上方に
突出している既存のボルトは、真っ直ぐ上に向かずに、
傾いていたり、或いはゆがんでいたり、或いは山部の頂
部から位置ズレしていたりする場合があり、このような
場合、上記特開平10−21936号公報のようなクラ
ンプ金具を用いる工法にあっては、クランプ金具が波形
スレート板の山部から傾いて取り付けられてしまう場合
が多くなり、このため新設のカバールーフをクランプ金
具に取り付け不能になるおそれがある。このような場
合、従来では波形スレート板から既存のボルトを一旦引
き抜いて打ち直す必要があり、作業に多大な手間がかか
るという問題があった。
【0006】そこで、上記特開平10−21936号公
報の問題を解決するために、本出願人は、既に特願20
00−180080により新たな屋根葺替用治具を開示
している。この新たな屋根葺替用治具は、新設のカバー
ルーフが取り付けられる治具本体の端部にスライド連結
部を備えると共に、治具本体の内側に波形スレート板の
山部から突出している既存のボルトの上端の下方から圧
入されて係止される圧入係止部を設けたものであり、治
具本体をスライド連結部によってスライドすることで圧
入係止部と既存のボルトの上端との位置合わせを行える
ようにしている。これにより、既存のボルトに傾き等が
生じていても、従来のように既存のボルトを打ち直す必
要がなく、作業効率の向上を図ることができるものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特願2
000−180080においては、波形スレート板から
突出した既存のボルトの上端のネジ部を、治具本体に設
けた複数の板状片からなる圧入係止部に食い込ませる構
造であるため、仮りに図7に示すように、締付ナット2
3上部のネジ部9aの余長寸法dが短かすぎると、ネジ
部9aを圧入係止部に食い込ませることができなくな
る。特に複数の波形スレート板1の端部が上下に重なり
合っている部分にあっては、波形スレート板1の厚み増
加によってネジ部9aの余長寸法dが一層短くなり、こ
の場合、治具本体の圧入係止部を既存のボルト9の上端
に圧入係止できなくなる事態が予想される。なお図7中
の15はワッシャー、22はパッキンである。
【0008】本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて
発明したものであって、その目的とするところは、既存
のボルトの締付ナット上部のネジ部の余長寸法が短い場
合であっても、既存のボルトを利用して治具本体が取り
付け可能となり、新設のカバールーフのリフォームを簡
易に行えるようにした屋根葺替用治具を提供するにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明にあっては、波形スレート板1上に新設のカバ
ールーフ2を被覆するための屋根葺替用治具であって、
波形スレート板1上に波形スレート板1の山方向Aと略
直交方向に配設されると共に上面に新設のカバールーフ
2が取り付けられる治具本体4と、波形スレート板1を
貫通して下端が下地母屋21に固定される既存のボルト
9の上端に取り付けられる取付金具12とからなり、取
付金具12には、既存のボルト9の上端に螺合する締付
ナット23とワッシャー15との隙間16に挿入されて
係止される挿入係止部17と、既存のボルト9の上端よ
りも上方位置で新規のボルト18を取付金具12の上方
に突出状態で取り付けるためのボルト取付部19とが設
けられており、治具本体4には、取付金具12に取り付
けた新規のボルト18が下方から圧入されて係止される
圧入係止部10が設けられていることを特徴としてお
り、このように構成することで、取付金具12を締付ナ
ット23とワッシャー15との間に挿入係止し且つ取付
金具12に取り付けた新規のボルト18を治具本体4の
圧入係止部10に圧入係止するだけで、仮りに波形スレ
ート板1上に突出している既存のボルト9の締付ナット
23上部のネジ部9aの余長寸法dが短い場合であって
も、治具本体4が取付金具12と新規のボルト18とを
介して既存のボルト9に取り付け可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。
【0011】本実施形態の屋根は、図1に示すように、
既設の波形スレート板1上に、屋根葺替用治具3を介し
て新設のカバールーフ2が葺設されている。
【0012】既設の波形スレート板1は、フックボルト
のような既存のボルト9を用いて下地母屋21に固着さ
れている。下地母屋21は例えばC型鋼から成り、波形
スレート板1の山部8から打入された既存のボルト9の
下端部が固定されている。既存のボルト9の上端には締
付ナット23が螺合するネジ部9aが設けられている。
ネジ部9aは波形スレート板1の山部8を貫通して波形
スレート板1の上方に突出しており、このネジ部9aに
パッキン22とワッシャー15とがこの順に嵌め込ま
れ、最後に締付ナット23が螺合されている。ワッシャ
ー15は、波形スレート板1の山部8の形状に沿って湾
曲しており、締付ナット23の締め込みによってワッシ
ャー15の下面に配置されたパッキン22を、波形スレ
ート板1の山部8上面に沿って隙間なくシールできよう
なっている。
【0013】本発明の屋根葺替用治具3は、波形スレー
ト板1の複数の山部8に跨って波形スレート板1の山方
向Aと略直交方向に配設される治具本体4と、波形スレ
ート板1を貫通して下端が下地母屋21に固定された既
存のボルト9の上端に取り付けられる取付金具12とで
構成されている。
【0014】上記治具本体4は、断面略逆U字状に形成
されて、長手方向の一端には図5に示すように連結用開
口部13が設けられており、他端には上記連結用開口部
13がスライド自在に挿入されて連結可能なスライド連
結部14が設けられている。このスライド連結部14
は、複数の治具本体4同士を一直線状に連結したとき
に、治具本体4を互いにスライドさせて治具本体4に設
けられている圧入係止部10を後述する取付金具12に
取り付けられた新規のボルト18に対して位置合わせを
するための役割を果たすものである。
【0015】また、治具本体4の上面は、新設のカバー
ルーフ2が載置される平坦なカバールーフ載置部5とな
っており、その一部が新設のカバールーフ2の上方から
打入されるドリルビス20が固着されるドリルビス固着
部11(図1)となっている。なお、新設のカバールー
フ2は、図1に示す例では、フラット部24と山形部2
5とを備えた波形の金属単板で構成されているが、その
形状は波形には限定されず、また金属単板に限定される
ものでもなく、例えば上下二枚の金属外皮間に断熱材を
充填したサンドイッチパネル等であってもよいものであ
る。
【0016】治具本体4の下面には、波形スレート板1
の複数(本例では3つ)の谷部6に挿入される複数(本
例では3つ)の脚部7が設けられており、治具本体4を
既設の波形スレート板1の山方向Aと略直交方向Bに沿
わせた状態で配設できるようになっている。治具本体4
は波形スレート板1の山方向Aと略直交方向Bに沿って
スライド移動自在とされ、これにより治具本体4の長手
方向の端部に設けたスライド連結部14によるスライド
調整が可能となっている。また治具本体4をスライド移
動自在に連結することで、複数の治具本体4を一直線上
に接続する際に治具本体4の配列が軒棟方向にジグザグ
状になるといったばらつきを吸収できるようになってい
る。
【0017】さらに治具本体4には、後述する取付金具
12から突出している新規のボルト18の上部が下方か
ら圧入されて係止される圧入係止部10が設けられてい
る。ここでは図4(c)に示すように、治具本体4の短
手方向の両側壁4a,4aに係止孔30がそれぞれ形成
され、両側壁4a,4a間に配置されたクイックナット
形成部材32の両端部に、上記係止孔30に係止される
係止片54が突設されている。クイックナット形成部材
32は、1枚の金属薄板を上方に開口した略箱状に折り
曲げたものであり、この水平な底面部分に圧入係止部1
0が形成されている。本例の圧入係止部10は、先端が
新規のボルト18の外径寸法よりも若干小径で且つ上下
に弾性変形可能となった複数の板状片にて構成されてお
り、各板状片は新規のボルト18が下方から圧入された
ときに、上方に向かって弾性変形して新規のボルト18
のネジ部に食い込んで下方に戻るのを防止でき、工具無
しでワンタッチで係止できる、いわゆるクイックナット
としての機能を有している。
【0018】また、上記クイックナット形成部材32の
両端部には、図4、図6に示すように、横向きT字状を
した一対の係止片54を有する側板53がそれぞれ設け
られている。両側板53は、底面部分55に対して所定
の角度θ(例えば110°)で外側に向かって傾斜して
おり、これにより、図4(c)のように、両側板53を
治具本体4の両側壁4aの外側にそれぞれ配置できるよ
うになっている。治具本体4の両側壁4aには、図5、
図6に示すように、上記係止片54をスライド自在に取
り付けるための係止孔30がそれぞれ設けられている。
各係止孔30は、それぞれ、治具本体4の長手方向に沿
って横長矩形状に形成されており、各係止孔30の一端
には、それぞれ、係止孔30よりも上下寸法が大きい切
り欠き孔51が連続して形成されていると共に、切り欠
き孔51の内側に向かって治具本体4の側壁4aから折
り曲げ可能な爪片52が突設されている。ここで、上記
切り欠き孔51の上下幅>係止片54の先端の上下幅>
係止孔30の上下幅、の関係が成立しており、これによ
り、図6に示すように、先ず、爪片52を矢印F方向に
起こして切り欠き孔51を開放し、その後、矢印E方向
に係止片54を切り欠き孔51に嵌め込んだ後に、クイ
ックナット形成部材32を矢印H方向にスライドさせて
係止孔30内に係止させることができるようになってい
る。その後、爪片52を元の位置に戻すことによって、
係止片54が切り欠き孔51に戻るのを防止できるもの
である。
【0019】一方、取付金具12は、略逆U字形の外側
金具40と、外側金具40の内部に収納された略U字形
の内側金具41とからなり、各金具40,41は、波形
スレート板1の山方向Aに向けてそれぞれ開口してい
る。外側金具40は、例えば、厚み1.5mm程度のス
テンレス製からなり、上面部にボルト取付部19が設け
られ、このボルト取付部19に新規のボルト18が下方
から挿入されて、頭部18aがボルト取付部19の下面
に当接した状態でカシメ固定されている。この新規のボ
ルト18は、既存のボルト9の延長線上に沿って延びて
おり、前記治具本体4の圧入係止部10に対して圧入係
止されるようになっている。一方、内側金具41は、厚
み0.7mm程度のステンレス製からなり、外側金具4
0に対してスポット溶接により固着されている。内側金
具41の底面部の中央には、平面視略U字状の挿入係止
部17が切欠き形成されている。この挿入係止部17の
開口幅は、締付ナット23上部のネジ部9aの外径より
も若干大きく形成され、この挿入係止部17を締付ナッ
ト23とワッシャー15との間の隙間16に挿入して係
止できるようになっている。ここで、締付ナット23上
部のネジ部9aの余長寸法dは、2〜4mm程度が好ま
しい。これにより、既存のボルト9の上端9aと新規の
ボルト18の頭部18aとの間に所定距離を確保できる
ようになると同時に、取付金具12の高さ寸法Hを強度
が低下しない範囲(13mm程度)で低く設定できるよ
うにしてある。
【0020】次に、既設の波形スレート板1上に新設の
カバールーフ2を被覆するにあたって、先ず、締付ナッ
ト23上部のネジ部9aの余長寸法dが、例えば5〜1
0mm程度の場合には、切断工具を用いて2〜4mm程
度となるようにカットする。その後、締付ナット23を
緩め、この締付ナット23とワッシャー15との間に所
定の隙間16(約0.7mm以上)を形成し、この隙間
16に取付金具12の挿入係止部17を挿入して既存の
ボルト9のネジ部9aに嵌め込み、その後、締付ナット
23を締め付けると、取付金具12の挿入係止部17が
締付ナット23とワッシャー15との隙間16に挟み込
まれて固定された状態となる。
【0021】その後、図5に示すように、治具本体4の
脚部7を既設の波形スレート板1の谷部6に挿入するよ
うにして、複数の治具本体4を波形スレート板1の山方
向Aと略直交方向Bに一直線状に並設すると共に、各治
具本体4の端部に設けた連結用開口部13にスライド連
結部14を挿入して、治具本体4同士を互いに連結す
る。そして、取付金具12から突出している新規のボル
ト18の上方に治具本体4の圧入係止部10を位置させ
て治具本体4を押し下げると、圧入係止部10の板状片
間に新規のボルト18の上部が押し込まれ、板状片が上
方に弾性変形して新規のボルト18のネジ部に食い込ん
で係止された状態となる。
【0022】その後、治具本体4の上に複数枚の新設の
カバールーフ2を配置して、波形スレート板1を新設の
カバールーフ2によって被覆する。そして、カバールー
フ2の山部8に上方からドリルビス20を打入して、ド
リルビス20の下端を治具本体4のドリルビス固着部1
1に打ち込む。このとき治具本体4の端部はスライド連
結部14を介して連結されており、隣り合う治具本体4
の上面に段差を生じない状態で、複数の治具本体4が一
列に配置されているので、段差のない治具本体4の上面
に沿って新設のカバールーフ2を外観良く固着できるよ
うになり、スレート屋根の改修工事を手間をかけずに楽
に行うことができる。
【0023】しかして、既設の波形スレート板1の山部
8から突出している既存のボルト9の上端に取付金具1
2を取り付け、この取付金具12に取り付けた新規のボ
ルト18の上部を治具本体4の圧入係止部10に圧入さ
せて係止させることで、取付金具12を利用して治具本
体4を波形スレート板1上に工具無しでワンタッチで取
り付けることができる。
【0024】ここで、締付ナット23上部のネジ部9a
の余長寸法dが短い場合であっても、取付金具12と新
規のボルト18とを用いて、治具本体4を既存のボルト
9に対して取り付け可能となる。特に、複数の波形スレ
ート板1の端部が上下に重なり合っている部分で、締付
ナット23上部のネジ部9aの余長寸法dが一層短くな
っている場合であっても、治具本体4が既存のボルト9
に連結可能となる。
【0025】また、圧入係止部10を備えたクイックナ
ット形成部材32は、治具本体4の長手方向に沿って延
びた係止孔30に沿ってスライド自在に係止されてお
り、このため、治具本体4の抜き差し方向イ(図6)に
沿って圧入係止部10の位置をスライド調整できるよう
になる。従って、既存のボルト9に、例えば傾きや、ゆ
がみ、或いは山部8の頂部からの位置ズレ等が生じてい
ても、治具本体4を動かさずに(勿論、動かしてもよい
が)、クイックナット形成部材32のみを治具本体4の
長手方向に沿ってスライドさせることによって、圧入係
止部10を楽に新規のボルト18に対して位置合わせす
ることができ、位置合わせ作業が一層容易となる。
【0026】さらに、治具本体4のドリルビス固着部1
1に打入されるドリルビス20の下端は、新規のボルト
18の上端から離れて配置されるので、新規のボルト1
8とドリルビス20とが互いに接触することもなく、ド
リルビス20の打入位置が規制されることもなく、その
結果、作業効率の向上を図ることができる。
【0027】また本例では、取付金具12の挿入係止部
17を締付ナット23とワッシャー15との隙間16に
挿入係止する際に、ワッシャー15は波形スレート板1
の山部8の形状に沿って湾曲しているために、締付ナッ
ト23とワッシャー15との隙間16がラッパ状に拡開
して、挿入係止部17を挿入し易くなり、作業効率が一
層向上する。
【0028】さらに、波形スレート板1と新設のカバー
ルーフ2とをその間に配置される屋根葺替用治具3を介
して固着できるので、老巧化した波形スレート板1を傷
めることなく且つ切り粉が落下するのを防止しながら、
新設のカバールーフ2を波形スレート板1上に強固に取
付けることができる。つまり、新設のカバールーフ2の
上からドリルビス20を打ち込む際には、ドリルビス2
0は老巧化した既設の波形スレート板1には打入されな
いために、老巧化した波形スレート板1に大きな打撃力
がかからず、波形スレート板1に割れやクラックが発生
するのを十分に防止できるものであり、特に人体の害と
なる石綿を含んだ切り粉が落下する危険性がなく、作業
環境面で良好となる。なお、本例では治具本体4の各脚
部7は、波形スレート板1の谷部6から約10mm程度
浮き上がった状態で保持されているが、もちろん、脚部
7を波形スレート板1の谷部6に当接するようにしても
よいものである。
【0029】前記実施形態では、取付金具12を構成す
る外側金具40と内側金具41とを別体で構成したが、
一体に構成してもよいものであり、また内側金具41を
省略して、外側金具40に挿入係止部17を設けるよう
にしてもよいものである。
【0030】本発明の屋根葺替用治具3は、一般住宅だ
けでなく、工場とか体育館などの大型建物における各種
波形スレート板のリフォームに広く適用可能である。
【0031】
【発明の効果】上述のように請求項1記載の発明にあっ
ては、波形スレート板上に新設のカバールーフを被覆す
るための屋根葺替用治具であって、波形スレート板上に
波形スレート板の山方向と略直交方向に配設されると共
に上面に新設のカバールーフが取り付けられる治具本体
と、波形スレート板を貫通して下端が下地母屋に固定さ
れる既存のボルトの上端に取り付けられる取付金具とか
らなり、取付金具には、既存のボルトの上端に螺合する
締付ナットとワッシャーとの隙間に挿入されて係止され
る挿入係止部と、既存のボルトの上端よりも上方位置で
新規のボルトを取付金具の上方に突出状態で取り付ける
ためのボルト取付部とが設けられ、治具本体には、取付
金具に取り付けた新規のボルトが下方から圧入されて係
止される圧入係止部が設けられているので、取付金具を
締付ナットとワッシャーとの間に挿入係止し且つ取付金
具に取り付けた新規のボルトを治具本体の圧入係止部に
圧入係止するだけで、仮りに波形スレート板上に突出し
ている既存のボルトの締付ナット上部のネジ部の余長寸
法が短い場合であっても、治具本体を取付金具と新規の
ボルトとを介して既存のボルトに取り付けることがで
き、新設のカバールーフのリフォームを簡易且つ確実に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す断面図である。
【図2】同上の取付金具の説明図である。
【図3】同上の取付金具を示し、(a)は正面図、
(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は底面図であ
る。
【図4】(a)は同上のクイックナット形成部材の正面
図、(b)は側面図、(c)は取り付け状態の説明図で
ある。
【図5】同上の治具本体を取付金具に取り付ける説明図
である。
【図6】同上のクイックナット形成部材を治具本体の係
止孔に係止させる場合の動作説明図である。
【図7】同上の既存のボルトの締付ナット上部のネジ部
の余長寸法が短い場合の説明図である。
【符号の説明】
1 波形スレート板 2 新設のカバールーフ 3 屋根葺替用治具 4 治具本体 5 カバールーフ載置部 9 既存のボルト 10 圧入係止部 12 取付金具 15 ワッシャー 16 隙間 17 挿入係止部 18 新規のボルト 19 ボルト取付部 21 下地母屋 23 締付ナット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波形スレート板上に新設のカバールーフ
    を被覆するための屋根葺替用治具であって、波形スレー
    ト板上に波形スレート板の山方向と略直交方向に配設さ
    れると共に上面に新設のカバールーフが取り付けられる
    治具本体と、波形スレート板を貫通して下端が下地母屋
    に固定される既存のボルトの上端に取り付けられる取付
    金具とからなり、取付金具には、既存のボルトの上端に
    螺合する締付ナットとワッシャーとの隙間に挿入されて
    係止される挿入係止部と、既存のボルトの上端よりも上
    方位置で新規のボルトを取付金具の上方に突出状態で取
    り付けるためのボルト取付部とが設けられ、治具本体に
    は、取付金具に取り付けた新規のボルトが下方から圧入
    されて係止される圧入係止部が設けられていることを特
    徴とする屋根葺替用治具。
JP2000316993A 2000-10-17 2000-10-17 屋根葺替用治具 Withdrawn JP2002121867A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000316993A JP2002121867A (ja) 2000-10-17 2000-10-17 屋根葺替用治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000316993A JP2002121867A (ja) 2000-10-17 2000-10-17 屋根葺替用治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002121867A true JP2002121867A (ja) 2002-04-26

Family

ID=18795859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000316993A Withdrawn JP2002121867A (ja) 2000-10-17 2000-10-17 屋根葺替用治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002121867A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009097140A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Lonseal Corp 既存成形屋根の改修構造及び改修工法
JP2010255304A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Otis:Kk 屋根上取付具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009097140A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Lonseal Corp 既存成形屋根の改修構造及び改修工法
JP2010255304A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Otis:Kk 屋根上取付具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7469505B2 (en) Snow guard assembly
GB2084628A (en) Roof edge fascia
JP3577238B2 (ja) 屋根の葺替構造
JP4510364B2 (ja) 外装材葺替え用治具及び外装材葺替え構造
JP3809100B2 (ja) 外装材葺替え用冶具及び外装材葺替え構造
JP2002121867A (ja) 屋根葺替用治具
JP2907422B2 (ja) 屋根補修工法
JP2001279875A (ja) 屋根改修工法および屋根改修構造ならびにこれらに用いる屋根改修用クランプ金具
JP2002146973A (ja) 外装材葺替用治具及び外装材葺替構造
JP2002021261A (ja) 屋根構造、屋根改修構造及び取付金具
JP2963057B2 (ja) 金属製野地板
JP4686020B2 (ja) 屋根補修工法
JP2002004507A (ja) 屋根葺替用治具及び屋根の葺替構造
JP3377384B2 (ja) 改修屋根及びその改修方法
JP2868504B1 (ja) コンクリート壁構造
JP4296253B2 (ja) 天井野縁等の取付け金具
JP3457096B2 (ja) 屋根板の固定方法
JP2005048516A (ja) 新設屋根取り付け具および新設屋根取り付け方法
JP2007186989A (ja) 外装材葺替え用の支持金具及び補助支持金具
JP2023113221A (ja) 天井受け金具、その施工法、この天井受け金具を用いた天井材の取付構造、及び外装構造
JPH052728Y2 (ja)
JPH017778Y2 (ja)
JP2002371673A (ja) 既設スレート葺き屋根における新設屋根
JPH0649724Y2 (ja) 外壁材用留付け金具
JP2608686B2 (ja) 折板固定方法及び同方法に使用される折板取付具

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080108