JP3805480B2 - ボールペン用消去性インキ組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は紙面に消しゴムでの擦過により容易に消去される筆跡をもたらす筆記用の消去性インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の筆記用の消去性インキについては、従来より多くの提案がなされている。例えば、特開平5−214285号には0℃以下の造膜温度もしくはガラス転移温度を有する樹脂と顔料を含有してなる消去性インキ組成物が提案されている。しかしながら、該発明のインキは着色剤として顔料を用いているので、紙面に筆記されるとインキ中の顔料粒子が紙の繊維間に浸透し易い。従って、多量の充填剤が用いられたり、表面塗工された特殊な加工紙、例えばアート紙,コピー用紙等の紙面には消しゴム消去性の筆跡をもたらすが、ごく一般に用いられている上質紙や新聞用紙等の紙面では筆跡は消去しづらい傾向にあり、すべての紙への適用性があるとは言えない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記表面塗工されたような特殊加工紙面には勿論のこと、ごく一般に用いられている紙を含む全般の紙面に消しゴムでの擦過により容易に消去できる筆跡をもたらす筆記用の消去性インキを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のボールペン用消去性インキ組成物は、必須成分として着色剤、ゴムラテックス、多糖類及び水を含む組成であり、前記着色剤は油溶性染料,分散染料及び顔料から選ばれる色素を内包したマイクロカプセル又は前記色素を均質状態に担持した油性媒体を内包したマイクロカプセルからなる着色微粒子であり、該着色微粒子が前記ゴムラテックスを含む水性媒体中に分散され、前記着色微粒子は0.1μm〜3μmの範囲の平均粒子径を有するマイクロカプセルであり、インキ組成中1〜30重量%の範囲で用いられた水性インキである。
【0005】
前記油溶性染料及び分散染料はそれぞれカラーインデックスのソルベント染料及び分散染料に分類される染料から選ばれ、化学構造ではアゾ系、金属錯塩アゾ系、アンスラキノン系及び金属フタロシアニン系の構造を有する染料である。前記顔料はアゾ系、アンスラキノン系、縮合ポリアゾ系、チオインジゴ系、金属錯塩系、フタロシアニン系、ペリノン系、ペリレン系、ジオキサジン系及びキナクリドン系の有機顔料、カーボンブラック、酸化鉄等の無機顔料である。前記油性媒体は何らかの揮発性有機溶剤に溶解し、且つ水不溶性であり、常温で難揮発性又は不揮発性の液体乃至固体状の物質であり、前記色素を均質状態に保持する担体として用いられる。油性媒体として用いられる物質は、一塩基酸エステル、二塩基酸モノ又はジエステル、多価アルコールの部分エステル乃至完全エステル等のエステル類、アルキルベンゼン,アルキルナフタレン等の芳香族炭化水素類、高級アルコール類、パラフィン等の脂肪族炭化水素類、高級脂肪酸類、ポリアルキレンオキサイドのモノ又はジエステル類、ケトン類、エーテル類から選ばれる単独又は2種以上の混合物である。
【0006】
前記マイクロカプセルは、前記色素又は該色素を油性媒体中に溶解又は分散させてなる着色体を公知のマイクロカプセル化法により壁膜形成物質からなる殻体に内包させた着色微粒子である。前記殻体を形成する壁膜形成物質としては、ゼラチン,シェラック,アラビアガム,ロジン,ロジンエステル,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,パラフィン,トリステアリン,ポリビニルアルコール,ポリエチレン,ポリプロピレン,アクリル系樹脂,ビニル系樹脂、ポリイソブテン,ポリウレタン,ポリブタジエン,ポリエステル,ポリアミド,エポキシ樹脂,フェノール樹脂,シリコーン樹脂,ポリスチレン,メラミン樹脂等を単独又は混合して使用することができる。適用できるマイクロカプセル化法としては、コアセルベーション法、インサイチュー重合法、界面重合法、液中硬化被膜法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中けん濁被覆法、スプレードライイング法等の公知の方法があげられる。本発明インキに適用される前記マイクロカプセルは0.1μm乃至μmの範囲の平均粒子径を有する着色微粒子であり、インキ組成中1乃至30重量%の範囲で用いられる。
【0007】
ゴムラテックスとしてはアクリロニトリル・ブタジエンゴム,カルボキシル化アクリロニトリル・ブタジエンゴムなどのアクリロニトリル・ブタジエン系ゴムラテックス、メチルメタクリレート・ブタジエン,カルボキシル化メチルメタクリレート等のメチルメタクリレート・ブタジエン系ゴムラテックス、スチレン・ブタジエン,カルボキシル化スチレンブタジエン等のスチレン・ブタジエン系ゴムラテックス、アクリレート系ゴムラテックス、塩化ビニル系ゴムラテックス、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエン系ゴムラテックス、クロロプレン系ゴムラテックス等があげられ、ラテックスエマルションとして水性分散体の形態で販売されているものが好適に用いられる。これらゴムラテックスはインキ組成中、固形分換算で5乃至60重量%好ましくは20乃至50重量%の範囲で用いられる。5重量%未満の添加では良好な筆跡消去性が得られず、60重量%を超える量の添加はインキが高粘度化してボールペンでの使用を困難にする。
【0008】
また、ボールペンのペン先でのインキの水分の蒸発を抑制する保水剤としてのエチレングリコール,プロピレングリコール,グリセリン,ヘキシレングリコール,1,3−ブタンジオール、ネオプレングリコール等の多価アルコール、潤滑剤、防腐剤、インキ流動性の向上や分散、乳化安定化のための界面活性剤も必要に応じて添加される。更に、ペン内にインキ流動調節部材を備えない簡易な構造の水性ボールペンに本発明インキを適用する場合には、キサンタンガム,ウェランガム,サクシノグリカン等の多糖類で揺変性を付与させた粘性のインキとして用いる。これら多糖類が添加される場合、インキ組成中0.1〜0.8重量%の範囲で添加される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の消去性インキ組成物は、前記公知のマイクロカプセル化法により調製される着色微粒子(色素内包マイクロカプセル)分散液、ゴムラテックス及び所定量の水を混合した混合物を、ディスパーにかけ約1時間攪拌し、更に添加剤を添加して約2時間攪拌することにより得られる。
【0010】
【実施例】
1.着色微粒子(色素内包マイクロカプセル)分散液の調製
黒色微粒子分散液A
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂で表面処理されたカーボンブラック加工顔料(チバガイギー社製マイクロリスブラックC−K)10gと2−エチルヘキサン酸セチル10gをメチルエチルケトン50g中に分散,溶解し、このカーボンブラック分散体にコロネートL(多価イソシアネート、日本ポリウレタン工業(株)製)10gを加えて加温下均質に混合したものを、約70℃に加温された5%ポリビニルアルコール水溶液60g中に0.5〜1.0μmの微小滴となるようホモミキサーで乳化させる。得られた乳化液を攪拌しつつ、そこにジエチレントリアミン1gを水24g中に溶解した溶液を約30分かけて微量づつ滴下する。次いで液温を80℃にあげて約3時間攪拌し続けることにより、メチルエチルケトンは揮散して前記カーボンブラック/2−エチルヘキサン酸セチル分散体内包の黒色微粒子分散液Aが得られた。この分散液中の黒色微粒子は平均粒子径3.0μmであった。
【0011】
【0012】
【0013】
2.実施例インキ及び比較例インキ
記着色微粒子分散液を用いて調製した実施例インキ、及び比較例インキの組成を表1に示す。ここで、実施例4及び比較例2のインキは前記簡易構造の水性ボールペンに適用されるインキの例である。尚、比較例インキの組成は、特開平5−214285号公報の記載に準拠した組成である。
【表1】
Figure 0003805480
【0014】
表中の原料の内容の詳細を注番号に従って以下に説明する。
(1)カーボンブラックMA−100(三菱化学(株)製)
(2)スチレン・ブタジエンゴムラテックス(固形分70%)
(Nipol 4850A,日本ゼオン(株)製)
(4)アクリレートゴムラテックス(固形分45%)
(Nipol LX874,日本ゼオン(株)製)
(7)ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル・モノエタノールアミン塩
(8)ポリオキシエチレン(10モル)ノニルフェニルエーテル
(9)3%レオザン(三晶(株)製品名)水性分散液
レオザン:半合成多糖類(サクシノグリカン)
【0015】
3.試料インキによる筆跡の消去性テスト
(2)試料ボールペン
ボールペン先をポリプロピレンパイプの一端に備えたカートリッジに実施例4及び比較例2の各試料インキを所定量充填し、該カートリッジを筆記軸に嵌挿させてなる簡易構造のボールペンを試料ペンとした。
(3)テスト方法
前記各試料ペンで、コート紙,上質紙及び新聞用紙の3種の紙面に所定の線を描き、得られた筆跡を消しゴムで擦過して消去性の難易度を判定した。
【0016】
テスト結果を表2に示す。
【表2】
Figure 0003805480
表2の筆跡の消去性の判定記号の内容は以下のとおり。
○:容易に消去される
△:5〜6回の擦過でもやや筆跡が残る
×:10回までの擦過では消去不可能
【0017】
【発明の効果】
本発明の消去性インキ組成物は、表面塗工の施されたコート紙の紙面には勿論のこと、上質紙や新聞用紙のようなごく一般に用いられている紙の面にも消しゴムでの擦過により容易に消去される筆跡をもたらす。

Claims (2)

  1. 必須成分として、着色剤、ゴムラテックス、多糖類及び水を含む組成であって、前記着色剤は油溶性染料,分散染料及び顔料から選ばれる色素を内包したマイクロカプセル又は前記色素を均質状態に担持した油性媒体を内包したマイクロカプセルからなる着色微粒子であり、該着色微粒子が前記ゴムラテックスを含む水性媒体中に分散されてなり、前記着色微粒子は0.1μm〜3μmの範囲の平均粒子径を有するマイクロカプセルであり、インキ組成中1〜30重量%の範囲で用いられているボールペン用消去性インキ組成物。
  2. 前記着色微粒子は前記色素を均質状態に担持した油性媒体を内包したマイクロカプセルであり、前記油性媒体は何らかの揮発性有機溶剤に溶解し且つ水不溶性であり、常温で難揮発性又は不揮発性の液体乃至固体状の物質である請求項1に記載のボールペン用消去性インキ組成物。
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