JPH1036732A - 水性顔料分散体 - Google Patents

水性顔料分散体

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JPH1036732A
JPH1036732A JP21602796A JP21602796A JPH1036732A JP H1036732 A JPH1036732 A JP H1036732A JP 21602796 A JP21602796 A JP 21602796A JP 21602796 A JP21602796 A JP 21602796A JP H1036732 A JPH1036732 A JP H1036732A
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JP
Japan
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pigment
rosin
dispersion
parts
water
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JP21602796A
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Toshiyuki Wakae
敏行 若江
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Pentel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分散が安定で、経時的に沈降が生じにくく、
色別れや浮きなどの問題を発生しない水性顔料分散体を
得る。 【解決手段】 ロジン及び/または変性ロジンで表面処
理をした顔料を、樹脂を用いてマイクロカプセル化して
分散媒中に分散し、水性顔料分散体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔料の分散が安定
であり、経時的な顔料の沈降が生じにくい水性顔料分散
体に関し、インキジェット記録方式や各種印刷用等の記
録液、筆記具用インキ、液状化粧料の着色剤として好適
に使用できる水性顔料分散体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インキジェット記録方式や各種印
刷用などの記録液、筆記具用インキ、液状化粧料の着色
剤として、染料の代わりに耐水性、耐光性に優れること
から顔料を多く用いる傾向がある。しかしながら、顔料
は染料と異なり、分散媒に対しての溶解性がないためそ
のままあるいは再凝集して、経時的に沈降してしまう。
そこで顔料を分散媒中に安定に分散する方法が種々検討
されている。例えば、樹脂を使用する方法としてマイク
ロカプセル化がある。これは顔料を芯物質としてこれを
従来公知の方法で樹脂により被覆したり、樹脂粒子を芯
部材として周囲に顔料を付着させる方法で、顔料同士の
立体的障害や見かけの比重を軽くすることにより、沈み
にくく再凝集し難くすることで、経時的な沈降を防止し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の分散方法ではある程度分散が安定で、経時的な沈降
が少ない水性顔料分散体は得られるものの次のような問
題点があった。例えば、顔料に被覆した樹脂がはずれた
り、深部材である樹脂粒子等に固定化された顔料がはず
れたりすることで、顔料が再凝集をして経時的に沈降が
見られることがあり、十分に問題が達成されているもの
とは言い難く、従来の分散方法によって得られた水性顔
料分散体を着色剤として用いたインキジェット記録方式
や各種印刷用等の記録液、筆記具用インキ、液状化粧料
は、経時的な沈降による色別れや浮き等の問題を発生す
る場合があった。
【0004】そこで本発明は、インキジェット記録方式
や各種印刷用などの記録液、筆記具用インキ、液状化粧
料の着色剤として好適に使用できる、顔料の分散が安定
であり、経時的な顔料の沈降が生じにくい水性顔料分散
体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロジン及び/
又は変性ロジンで表面処理した顔料を、樹脂を用いてマ
イクロカプセル化し水中に分散したことを特徴とする水
性顔料分散体を要旨とするものである。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。ロジン及
び/又は変性ロジンは、顔料の表面処理剤として使用す
るもので、各種のものが使用でき、例えば、ガムロジ
ン、ウッドロジン、トール油ロジン及びそのマレイン酸
変性物、エステル変性物、フェノール変性物、アルデヒ
ド変性物、アルコール変性物等が使用できる。これらの
アルカリ塩溶液と顔料とを混合攪拌し、その後酸やアル
カリ土類塩等で不溶化し顔料表面にロジン及び/又は変
性ロジンを析出させ、濾過水洗、乾燥を行う。ロジン及
び/又は変性ロジンの使用量は顔料に対して1〜30%
(固形分)が好ましい。
【0007】顔料は着色剤として使用するもので、無機
顔料、有機顔料の中から選ぶことが出来る。顔料の一例
を挙げると、無機顔料では、亜鉛華、酸化チタン、ベン
ガラ、酸化クロム、鉄黒、複合酸化物、チタンイエロ
ー、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトグリ
ーン、アルミナホワイト、黄色酸化鉄、ビリジアン、カ
ドミウムイエロー、カドミウムレッド、朱、リトポン、
黄鉛、モリブデートオレンジ、ジンククロメート、石
膏、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、鉛白、群青、マン
ガンバイオレット、コバルトバイオレット、エメラルド
グリーン、紺青、カーボンブラック、アルミニウム粉、
ブロンズ粉、亜鉛末等が挙げられ、有機顔料では、モノ
アゾレーキ、モノアゾ、ジスアゾ、縮合アゾ、金属錯塩
アゾ、フタロシアニン、酸性染料レーキ、塩基性染料レ
ーキ、アンスラキノン、チオインジゴ、ペリノン、ペリ
レン、キナクリドン、ジオキサジン、イソインドリノ
ン、ニトロソ、アリザリンレーキ、金属錯塩アゾメチ
ン、アニリンブラック、アルカリブルー等が挙げられ
る。
【0008】次にマイクロカプセル化であるが、その方
法としては、従来公知の化学的製法、物理的製法、物理
化学的方法、機械的製法等があり、おもに界面重合法
(2種のモノマーもしくは2種の反応物を分散相と連続
相に別々に溶解しておき、両者の界面において両物質を
反応させて壁膜を形成させる方法)、in−situ重
合法(液体または気体のモノマーと触媒、もしくは反応
性の物質2種を連続相核粒子側のどちらか一方から供給
して反応を起こさせ壁膜を形成させる方法)、液中硬化
被膜法(芯物質粒子を含む高分子溶液の滴を硬化剤など
により、液中で不溶化して壁膜を形成する方法)、コア
セルベーション(相分離)法(芯物質粒子を分散してい
る高分子溶液を高分子濃度の高いコアセルベート(濃厚
相)と希薄相に分離させ、壁膜を形成させる方法)、液
中乾燥法(芯物質を壁膜物質の溶液に分散した液を調製
し、この分散液の連続相が混和しない液中に分散液を入
れて、複合エマルションとし、壁膜物質を溶解している
媒質を徐々に除くことで壁膜を形成させる方法)、融解
分散冷却法(加熱すると液状に溶融し常温では固化する
壁膜物質を利用し、この物質を加熱液化し、その中に芯
物質粒子を分散し、それを微細な粒子にして冷却し壁膜
を形成させる方法)、気中懸濁被覆法(粉体の芯物質粒
子を流動床によって気中に懸濁し、気流中に浮遊させな
がら、壁膜物質のコーティング液を噴霧混合させて、壁
膜を形成させる方法)、スプレードライング法(カプセ
ル化原液を噴霧してこれを熱風と接触させ、揮発分を蒸
発乾燥させ壁膜を形成させる方法)等が挙げられる。
【0009】また、このとき用いられるマイクロカプセ
ル壁の材料は、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステ
ル、ポリウレア、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト、尿
素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹
脂、多糖類、ゼラチン、アラビアゴム、デキストラン、
ガゼイン、タンパク質、天然ゴム、カルボキシポリメチ
レン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、セルロース、エチルセルロース、メチルセルロー
ス、ニトロセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロ
ン、(メタ)アクリル酸の重合体または共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステルの重合体または共重合体、(メ
タ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン
−マレイン酸共重合体、アルギン酸ソーダ、脂肪酸、パ
ラフィン、ミツロウ、水ロウ、硬化牛脂、カルナバロ
ウ、アルブミン等が用いられる。
【0010】特に上記の中で界面重合法では、ポリエス
テル、ナイロン、ポリウレタン、ポリビニルピロリド
ン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等が、in−sit
u重合法で、(メタ)アクリル酸エステルの重合体また
は共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重
合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミ
ド等が、液中硬化法では、アルギン酸ソーダ、ポリビニ
ルアルコール、ゼラチン、アルブミン、エポキシ樹脂等
が、コアセルベーション法では、ゼラチン、セルロース
類、カゼイン等の組合せが好ましい。
【0011】またマイクロカプセル化の際に用いられる
溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルキルアルコール系、ベンゾー
ル、トルオール、キシロール等の芳香族炭化水素系、酢
酸メチル、エチル、ブチル等のエステル系、クロロホル
ム、二塩化エチレン等の塩素化炭化水素系、アセトン、
ジオキサン、セロソルブ系の溶剤等が用いられる。
【0012】そして、上記の方法により調製したマイク
ロカプセルを遠心分離又は濾過等により一度取り出し
て、これを水と共に撹拌、再分散を行い、目的とする水
性顔料分散体を得る。
【0013】分散体の溶媒としては、水を主溶媒とする
が、これに加えて各種有機溶媒を用いることができる。
有機溶剤としては具体的には、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルア
ルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルア
ルコール、n−ペンタノール等のアルキルアルコール;
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプ
ロピレン付加重合体;エチレングリコール、プロピレン
グリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、ヘキシレング
リコール等のアルキレングリコール;チオジグリコー
ル;グリセリン;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピ
ロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等
の水溶性有機溶剤が挙げられる。
【0014】本発明の組成物の主成分は上記の通りであ
るが、その他各種アルカリ化剤のpH調製剤、界面活性
剤、防腐防黴剤、粘度調製剤等を必要に応じて添加する
ことが出来る。
【0015】以上のように得られた水性顔料分散体は、
インキジェット記録方式や各種印刷用等の記録液、筆記
具用インキ、液状化粧料の着色剤として用いられるが、
この時前記インキジェット記録方式や各種印刷用等の記
録液、筆記具用インキ、液状化粧料等各々が必要とする
品質特性を満足させるために、必要に応じて、前記イン
キジェット記録方式や印刷用等の記録液、筆記具用イン
キ、液状化粧料に従来用いられている溶剤や添加剤を加
えることが出来る。例えば、溶剤としては水を主溶媒と
するが、これに加えて各種水溶性有機溶剤を用いること
が出来、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチ
ルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−
ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ペンタ
ノール等のアルキルアルコール;ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジ
アセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプロピ
レン付加重合体;エチレングリコール、プロピレングリ
コール、トリメチレングリコール、ブチレングリコー
ル、1,2,6−ヘキサントリオール、ヘキシレングリ
コール等のアルキレングリコール;チオジグリコール;
グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチ
ル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又は
エチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル
(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アル
キルエーテル類;トリエチレングリコールジメチル(又
はエチル)エーテル、テトラエチレングリコールジメチ
ル(又はエチル)エーテル等の低級ジアルキルエーテル
類;スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピ
ロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等
が挙げられる。
【0016】界面活性剤としては、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル等
の非イオン性界面活性剤、アルキル硫酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等のアニ
オン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活
性剤等である。更にはグァーガム、キサンタンガム等の
粘度調製剤、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の
塩、スチレン−マレイン酸共重合体の塩等の定着剤、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、エタノールアミン
類、アルキルアミン類等の各種アルカリ化剤のpH調製
剤、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンゾチアゾリ
ン−3−オン、安息香酸ナトリウム等の防腐防黴剤、イ
ンキと接触する部分に金属を使用している場合、金属の
腐食防止のためにベンゾトリアゾール、エチレンジアミ
ン四酢酸塩等の防蝕剤を適宜添加することが出来る。
【0017】
【作用】顔料をそのままマイクロカプセル化すると、顔
料の周りに被覆した樹脂がはずれて、そのために顔料が
再凝集して経時的に沈降してしまうことがある。そこ
で、顔料を微細に粉砕すると同時にその表面をロジン及
び/又は変性ロジン処理すると、その顔料表面がロジン
及び/又は変性ロジンで覆われることで、親油性となる
ことから、マイクロカプセル壁の材料である樹脂の親油
基部分との親和性が非常に良好となり、より効率的に均
一に顔料表面で被覆されることとなり、またその被膜が
容易にはずれにくくなり、そのため再凝集を起こさず、
経時的に沈降しにくくなる。また更に、顔料をロジン及
び/又は変性ロジン処理すると、本来顔料を粉砕したま
までは、その表面エネルギーが高くなることから、再凝
集しやすくなるが、ロジン及び/又は変性ロジンで覆わ
れることで再凝集しにくくなり再分散性が良好にもな
り、顔料の粒子径も細かく揃いやすいものとなる。以上
のようなことから、顔料表面をロジン及び/又は変性ロ
ジンで処理して、且つマイクロカプセル化することで出
来た顔料は、顔料の分散がこれまで以上に安定となっ
て、経時的に顔料の沈降が生じにくくなり色別れや浮き
等の問題を起こし難くなると推測される。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、実施例、比較例の中で「部」とあるのは「重量部」
を示す。 実施例1 ピグメントイエロー17(ウェットケーキ状、含水率40%) 180.00部 マレイン酸変性ロジン 0.50部 20%水酸化ナトリウム水溶液 29.00部 40%塩化カルシウム水溶液 6.50部 上記成分を常温で30分間攪拌し、更に85℃に加温し
て3時間攪拌して、その後濾過、水洗してこれを乾燥し
て表面処理顔料とする。次にこの顔料を用いてin−s
itu重合法により、壁膜物質としてメタクリル酸−メ
タクリル酸エステル共重合体を用いてマイクロカプセル
化を行い、これを遠心分離して、マイクロカプセルを一
度取り出し、これにイオン交換水と水酸化ナトリウムを
加えて2時間撹拌、再分散し、目的とする水性顔料分散
体を得た。
【0019】応用例1 実施例1で得た水性顔料分散体 20.00部 イオン交換水 62.96部 エチレングリコール 15.00部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(界面活性剤) 2.00部 1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン(防腐防黴剤) 0.04部 上記成分を混合攪拌し、インキを得た。
【0020】実施例2 ピグメントレッド122(ウェットケーキ状、含水率30%) 120.00部 フェノール変性ロジン 9.00部 25%水酸化カリウム水溶液 35.00部 35%塩化カルシウム水溶液 10.00部 上記成分を常温で30分間攪拌し、更に80℃に加温し
て3時間攪拌して、その後濾過、水洗してこれを乾燥し
て表面処理顔料とする。次にこの顔料を用いて界面重合
法により、壁膜物質としてポリビニルアルコールを用い
てマイクロカプセル化を行い、これを遠心分離して、マ
イクロカプセルを一度取り出して、これにイオン交換水
を加えて1時間撹拌、再分散し、目的とする水性顔料分
散体を得た。
【0021】応用例2 実施例2で得た水性顔料分散体 22.50部 イオン交換水 65.80部 グリセリン 10.00部 ポリオキシエイチレンソルビットテトラオレエート(界面活性剤) 1.50部 デヒドロ酢酸ナトリウム(防腐防黴剤) 0.20部 上記成分を混合攪拌し、インキを得た。
【0022】実施例3 ピグメントイエロー17(ウェットケーキ状、含水率40%) 180.00部 マレイン酸変性ロジン 16.00部 20%水酸化ナトリウム水溶液 40.00部 35%塩化カルシウム水溶液 18.00部 上記成分を常温で30分間攪拌し、更に85℃に加温し
て3時間攪拌して、その後濾過、水洗してこれを乾燥し
て表面処理顔料とする。次にこの顔料を用いてin−s
itu重合法により、壁膜物質としてアクリル酸−アク
リル酸エステル共重合体を用いてマイクロカプセル化を
行い、これを遠心分離して、マイクロカプセルを一度取
り出して、これにイオン交換水と水酸化ナトリウムを加
えて2時間撹拌、再分散し、目的とする水性顔料分散体
を得た。
【0023】応用例3 実施例3で得た水性顔料分散体 20.00部 イオン交換水 62.85部 プロピレングリコール 14.00部 イソプロピルアルコール 3.00部 ヒドロキシプロピル化グァーガム(水溶性高分子化合物) 0.10部 1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン 0.05部 上記成分混合撹拌し、インキを得た。
【0024】実施例4 ピグメントブルー15:3(ウェットケーキ状、含水率35%)130.00部 ロジン変性グリセリンエステル 12.00部 20%水酸化カリウム水溶液 42.00部 35%塩化カルシウム水溶液 13.50部 上記成分を常温で30分間攪拌し、更に85℃に加温し
て4時間攪拌して、その後濾過、水洗してこれを乾燥し
て表面処理顔料とする。次にこの顔料を用いて界面重合
法より、壁膜物質としてポリビニルピロリドンを用いて
マイクロカプセル化を行し、これを濾過して、マイクロ
カプセルを一度取り出して、これにイオン交換水とヘキ
シレングリコールを加えて1時間撹拌、再分散し、目的
とする水性顔料分散体を得た。
【0025】応用例4 実施例4で得た水性顔料分散体 21.00部 イオン交換水 57.06部 エチレングリコール 20.00部 ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(界面活性剤) 1.80部 1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン 0.04部 ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10部 上記成分を混合撹拌し、インキを得たとする。
【0026】実施例5 ピグメントイエロー17(ウェットケーキ状、含水率40%) 180.00部 マレイン酸変性ロジン 38.00部 20%水酸化ナトリウム水溶液 56.00部 35%塩化カルシウム水溶液 35.00部 上記成分を常温で30分間攪拌し、更に80℃に加温し
て3時間攪拌して、その後濾過、水洗してこれを乾燥し
て表面処理顔料とする。次にこの顔料を用いてin−s
itu重合法により、壁膜物質としてメタクリル酸とメ
タクリル酸エステルの共重合体を用いてマイクロカプセ
ル化を行い、これを遠心分離して、マイクロカプセルを
一度取り出して、これにイオン交換水とモノエタノール
アミンを加えて2時間撹拌、再分散し、目的とする水性
顔料分散体を得た。
【0027】応用例5 実施例5で得た水性顔料分散体 21.00部 イオン交換水 57.30部 トリエチレングリコール 17.50部 ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(界面活性剤)1.00部 メタノール 3.00部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.20部 上記成分を混合撹拌し、インキを得た。
【0028】比較例1 実施例2で、ロジン及び/または変性ロジンによる顔料
表面処理を行わず、マイクロカプセル化のみ行った水性
顔料分散体を使用し、応用例2と同様にインキを作成し
た。
【0029】比較例2 実施例3で、ロジン及び/または変性ロジンによる顔料
表面処理を行わず、マイクロカプセル化のみ行った水性
顔料分散体を使用し、応用例3と同様にインキを作成し
た。
【0030】比較例3 実施例4で、ロジン及び/または変性ロジンによる顔料
表面処理を行わず、マイクロカプセル化のみ行った水性
顔料分散体を使用し、応用例4と同様にインキを作成し
た。
【0031】
【発明の効果】
(試験1) 経時沈降性試験:各インキを蓋付のガラス瓶に入れ、こ
れを温度:50℃、湿度:30%の恒温室にて放置し、
た後、沈降状態と色別れを1、2、3ヶ月ごとに観察し
た。 ○:沈降、色別れがない △:やや沈降あり、インキ上層部に色の薄い部分が見ら
れる。 ×:沈降多く、インキの色が2層に分かれる。
【0032】(試験2) 筆記試験:各インキをサインペン(ぺんてる(株)製)
に充填し、室温にて1ヶ月、ペン先を下向きにして放置
した後、直線筆記を上質紙(A4紙)に行い、その筆跡
を観察した。 ○:目詰まり、掠れない筆跡である。 △:僅かに目詰まりが発生し、書き初めに筆跡が掠れる
が15cm以内に復元する。 ×:目詰まりが発生し、筆跡が掠れる。
【0033】(試験3) 印字試験:各インキをヒューレッドパッカード社製イン
キジェットプリンター用インキカートリッジHP516
26Aに充填し、ヒューレッドパッカード社製インキジ
ェットプリンター、DESK JET505Jにて直線
を上質紙(A4紙)に連続に記録し、その記録跡の観察
をした。○:記録跡にヌケ、掠れがない。 △:直線1行毎に2〜5ヶ所のヌケや掠れが見られる。 ×:直線1行毎に5ヶ所以上のヌケや掠れが見られる。 結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】以上により、本発明に係る水性顔料分散体
は、ロジン及び/又は変性ロジンで表面処理した顔料
を、樹脂でマイクロカプセル化したことにより、顔料の
粒子径が細かく揃いやすく、また被膜が容易にはずれに
くくなることで、分散が安定となり、経時的な沈降が生
じ難くなる。従ってインキジェット記録方式や各種印刷
用などの記録液、筆記具用インキ、液状化粧料の着色剤
として用いも、色別れや浮き等の問題を発生しなくなる
ので、本発明で得られる水性顔料分散体は、前記インキ
ジェット記録方式や各種印刷用などの記録液、筆記具用
インキ、液状化粧料の着色剤として好適に使用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジン及び/又は変性ロジンで表面処理
    した顔料を、樹脂を用いてマイクロカプセル化し水中に
    分散したことを特徴とする水性顔料分散体。
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Cited By (6)

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