JP3802129B2 - メールフォーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数枚の連接された帳票部を折り返して封止したメールフォームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ダイレクトメール等に種々の形態のメールフォームが用いられている。例えば第1の例として、複数枚の帳票部が一方向に連接されたものに、それぞれ宣伝広告等を印刷し、各帳票部の連接ラインを交互に反対方向に(略蛇腹状に)折り返し、これを封筒に入れて、顧客に送付するものが知られている。また、第2の例として、上記各帳票部の連接ラインを交互に反対方向に折り返すとともに、各帳票部の外縁部を接着して各帳票部を封止し、表面に宛名を印字して封筒状体に形成し、これを顧客に送付するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来のメールフォームにおいて、第1の例では、帳票と封筒とが別々であるので、コスト高になるという問題があった。また、第1の例及び第2の例ともに、開封後に折りたたまれている帳票を引き伸ばし、内容を一見した後で、不要と判断されるとすぐに廃棄されてしまうという問題があった。したがって、受取人に、広告内容を十分に検討してもらうことが困難であった。さらに、帳票を引き伸ばすと、1枚の縦長の用紙となるので、内容が見にくいという問題があった。
【0004】
本発明の課題は、コストを高くすることなく、印刷等された内容を見やすくして、受取人に内容を十分に見てもらうことができる形態のメールフォームを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、請求項1の発明は、フラップ部及び第1帳票部から第N帳票部(Nは、3以上の自然数)が一方向に連接され、前記フラップ部と前記第1帳票部とを連接する第1連接ライン及び第n帳票部(nは、自然数)と第(n+1)帳票部とを連接する第(n+1)連接ラインが折り返し可能なメールフォームであって、前記フラップ部及び各前記帳票部の連接方向に沿ってその両側外縁部に形成された裁断可能な第1裁断ラインと、前記第1連接ラインの近傍であって少なくとも前記第1帳票部側並びに第(2n+1)連接ラインの近傍であって第2n帳票部及び第(2n+1)帳票部に形成され、それぞれ前記第1連接ライン及び前記第(2n+1)連接ラインと平行に形成された裁断可能な第2裁断ラインと、前記メールフォームの第1の面における連接する前記第2n帳票部と前記第(2n+1)帳票部とのうち少なくとも一方、及び前記メールフォームの第2の面における連接する前記第(2n+1)帳票部と第(2n+2)帳票部とのうち少なくとも一方であって、前記第1裁断ラインの外側の少なくとも一部の領域に設けられた第1接着剤部と、前記メールフォームの前記第1の面における第2n連接ラインを含む前記第2n連接ラインの近傍に設けられた第2接着剤部と、前記第1帳票部の前記第1の面側であって前記第1裁断ラインの外側、又は前記第N帳票部の前記第1の面側若しくは前記第2の面側であって前記第1裁断ラインの外側の少なくとも一方に設けられた第3接着剤部と、前記フラップ部の前記第1の面側、又は前記第2帳票部の前記第2の面側であって第3連接ライン近傍の少なくとも一方に設けられた第4接着剤部とを備え、前記第2n帳票部と前記第(2n+1)帳票部との前記第1の面同士が重なるように前記第3連接ラインから前記第N連接ラインまでを折り返し、前記第1帳票部の前記第1の面と前記第N帳票部の前記第1の面又は前記第2の面とが重なるように第2連接ラインを折り返し、前記フラップ部の前記第1の面と前記第2帳票部の前記第2の面とが重なるように前記第1連接ラインを折り返して、前記第1接着剤部、前記第2接着剤部、前記第3接着剤部及び前記第4接着剤部により、前記フラップ部及び各前記帳票部を封止することが可能であることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のメールフォームにおいて、前記帳票部のうちの少なくとも1つに形成され、前記第2n連接ラインの近傍かつ前記第2n連接ラインと平行であって前記第2接着剤部が設けられた領域より内側には、裁断可能な第3裁断ラインを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載のメールフォームにおいて、前記第3裁断ラインが設けられた帳票部の少なくとも1つの前記第3裁断ラインの内側には、綴じ穴が形成されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明によるメールフォームの一実施形態を示す平面図である。図中(a)は、表面図を示し、図中(b)は、裏面図を示す。
メールフォーム10は、図中上下方向に連続する連続帳票の一単位である。メールフォーム10は、図中上下方向に連接されたフラップ部11及び複数の帳票部12(12a〜12g)を備えている。フラップ部11と帳票部12a、帳票部12aと12b、帳票部12bと12c、・・、及び帳票部12fと12gとの間には、それぞれ折り返し可能な連接ライン13(13a〜13g)が形成されている。連接ライン13としては、例えば型によって折り目を設けたものや、裁断可能なミシン目があげられる。
【0010】
フラップ部11及び各帳票部12の図中左右両側外縁部には、フラップ部11及び各帳票部12の連接方向(図中、上下方向)に、裁断可能なミシン目14(14a,14b)が連続して形成されている。また、連接ライン13のうち、連接ライン13a,13c,13e及び13gの近傍であってその両側の帳票部12には、連接ライン13と平行にその連接ライン13から所定間隔を隔てて、裁断可能なミシン目15(15a〜15h)が形成されている。
【0011】
また、メールフォーム10の表面及び裏面の所定位置(図1中、ハッチングで示す領域)には、接着剤部16、17、18及び19が設けられている。接着剤部16等は、互いに圧着されると強接着する接着力を有するものである。
図1(a)に示す表面側において、帳票部12bから12gまでのミシン目14a及び14bの外側領域には、それぞれ接着剤部16a及び16bが設けられている。また、図1(b)に示す裏面側において、帳票部12cから12fまでのミシン目14a及び14bの外側領域には、それぞれ接着剤部16a及び16bが設けられている。
【0012】
さらに、メールフォーム10の表面側において、連接ライン13b,13d,13f及び帳票部12gの下辺13hを含むその近傍の領域には、それぞれ接着剤部17a〜17dが設けられている。また、裏面側において、帳票部12gの下辺13hを含むその近傍の領域には、接着剤部17eが設けられている。
【0013】
さらにまた、メールフォーム10の表面側において、帳票部12aのミシン目14a及び14bの外側領域には、それぞれ接着剤部18a及び18bが設けられている。また、裏面側において、帳票部12gのミシン目14a及び14bの外側領域には、それぞれ接着剤部18c及び18dが設けられている。
さらに、メールフォーム10の表面側において、フラップ部11の略全領域には、接着剤部19aが設けられている。また、裏面側において、帳票部12bの連接ライン13cの近傍領域には、接着剤部19bが設けられている。
【0014】
次に、メールフォーム10の製造方法について説明する。
先ず、図1のように連続する基材の両面側に、例えば宣伝広告等の印刷を行う。また、必要に応じて、メールフォーム10の受取人の宛名等を印字する。受取人の宛名等は、帳票部12a又は12bの裏面側の所定領域に印字される。
続いて、基材の両面側の所定位置に接着剤を塗布し、接着剤部16,17,18及び19を設ける。次に、基材の所定位置に、連接ライン13並びにミシン目14及び15を形成する。なお、基材への印刷又は印字後に、連接ライン13並びにミシン目14及び15を形成し、その後に接着剤部16等を設けるようにしても良い。
【0015】
次に、メールフォーム10の封止について説明する。
図2は、メールフォーム10の各連接ライン13の折り返し方向を示す側面図である。先ず、帳票部12bと12c、帳票部12dと12e、及び帳票部12fと12gとの表面側同士が重なり合うように、連接ライン13c、13d、13e、13f及び13gを折り返す。これにより、帳票部12c〜12gは、略蛇腹状に折り返され、帳票部12b上に重ねられる。図3は、このときの状態を示す斜視図である。
【0016】
この折り返しにより、表面側において、帳票部12bと12c、帳票部12dと12e、及び帳票部12fと12gとのそれぞれのミシン目14a及び14bの外側領域に設けられた接着剤部16a及び16b同士が重なり合う。同様に、裏面側において、帳票部12cと12d、及び帳票部12eと12fとのそれぞれのミシン目14a及び14bの外側領域に設けられた接着剤部16a及び16b同士が重なり合う。
【0017】
さらに、表面側において、帳票部12bの連接ライン13b近傍に設けられた接着剤部17aと帳票部12cの連接ライン13d近傍に設けられた接着剤部17b、帳票部12dの連接ライン13d近傍に設けられた接着剤部17bと帳票部12eの連接ライン13f近傍に設けられた接着剤部17c、及び帳票部12fの連接ライン13f近傍に設けられた接着剤部17cと帳票部12gの辺13h近傍に設けられた接着剤部17dとが、それぞれ重なり合う。
【0018】
続いて、帳票部12aの表面側と帳票部12gの裏面側とが重なり合うように(図3中、矢印方向に)連接ライン13bを折り返す。これにより、図4に示す状態となる。この折り返しにより、帳票部12aの表面側のミシン目14a及び14bの外側領域に設けられた接着剤部18a及び18bと、帳票部12gの裏面側のミシン目14a及び14bの外側領域に設けられた接着剤部18c及び18dとが重なり合う。さらに、帳票部12aの表面側の連接ライン13b近傍に設けられた接着剤部17aと、帳票部12gの裏面側の辺13h近傍に設けられた接着剤部17eとが重なり合う。
【0019】
次に、フラップ部11の表面側と帳票部12bの裏面側とが重なり合うように(図4中、矢印方向に)連接ライン13aを折り返す。この折り返しにより、フラップ部11の表面側に設けられた接着剤部19aと帳票部12bの裏面側の連接ライン13c近傍に設けられた接着剤部19bとが重なり合う。
【0020】
この形態でメールフォーム10が圧着されると、重なり合う接着剤部16〜19同士が接着される。これにより、メールフォーム10が封止される。図5は、このときのメールフォーム10の形態を示す表面図及び裏面図である。このようにフラップ部11及び各帳票部12が封止されると、ミシン目14a及び14b、ミシン目15a〜15hは、厚み方向において重なるように配置される。また、帳票部12a及び12bの図1中、裏面側が、封止されたときの外面となるので、印字した受取人の宛名等は、外側から見える位置に配置される。
【0021】
メールフォーム10は、この状態で受取人に送付される。受取人は、ミシン目14及び15を裁断することにより、図5中、3辺の外縁部を分離し、メールフォーム10を開封する。メールフォーム10の外面のミシン目14及び15を裁断すれば、同時に全てのミシン目14及び15を裁断することができる。
【0022】
図6は、開封されたメールフォーム10を示す斜視図である。3辺の外縁部が分離されると、各帳票部12を見開くことができるようになる。ここで、裁断されない1辺の外縁部は、接着剤部17により接着されているので、メールフォーム10は、開封により冊子状になる。これにより、受取人に対して見やすいダイレクトメール等を提供することができる。また、メールフォーム10の各頁は、図6において右側から、帳票部12aの表面、帳票部12gの裏面、帳票部12gの表面、帳票部12fの表面、帳票部12fの裏面、帳票部12eの裏面、帳票部12eの表面、帳票部12dの表面、帳票部12dの裏面、帳票部12cの裏面、帳票部12cの表面、帳票部12bの表面の順序となる。したがって、メールフォーム10の各帳票部12に印刷するときに、この順序で印刷すれば、冊子状となったときに順序よく広告等を見せることができる。
【0023】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、均等の範囲内で以下のような種々の変形が可能である。
図7は、上述の実施形態の第1の変形例を示す要部平面図である。この例では、フラップ部11Aの図中上下方向の長さは、帳票部12aの連接ライン13aとミシン目15bとの間の長さより短く形成されている。このようにフラップ部11Aを形成すれば、フラップ部11Aにミシン目15aを形成する必要がなくなる。
【0024】
図8は、上述の実施形態の第2の変形例を示す要部平面図である。この例では、各帳票部12の接着剤部17が設けられた領域の内側にミシン目15i,15j,・・が形成されており、さらにその内側の所定位置に、綴じ穴20a,20b,・・が形成されている。少なくとも1つの帳票部12をこのように形成すれば、メールフォーム10を開封して冊子状になった後、必要な帳票部12をミシン目15i等から裁断することができる。また、必要な帳票部12を裁断して、綴じ穴20a等を用いてファイル等に綴じておくことができる。各帳票部12の少なくとも一部がクーポン券や割引券等であるときは、このようにミシン目15i等を形成すれば、その使用時にその帳票部12を切り取りやすくなる。
【0025】
また、実施形態では、7枚の帳票部(12a〜12g)が連接された例を示したが、帳票部12を何枚連接しても良い。例えば、帳票部12を8枚連接したときは、末端部の帳票部を12hとすると、帳票部12gと12hとの図1中、裏面側のミシン目14a及び14bの外側領域に接着剤部16a及び16bを設け、さらに、帳票部12hの図1中、表面側に接着剤部17e,18c及び18dを設ければ良い(このときは、帳票部12gには接着剤部17e,18c及び18dを設ける必要はない。)。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、各帳票部を折り返して封止し、メールフォームの形態とすることができ、また、メールフォームを開封すると冊子状の形態となるので、コストを高くすることなく、開封後に帳票部に印刷等された内容を見やすくすることができる。請求項2の発明によれば、メールフォームの開封後に、必要な帳票部を簡便に分離することができる。請求項3の発明によれば、分離した帳票部の保管の便を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるメールフォームの一実施形態を示す表面図及び裏面図である。
【図2】メールフォーム10の各連接ライン13の折り返し方向を示す側面図である。
【図3】帳票部12c〜12gを、略蛇腹状に折り返したときの状態を示す斜視図である。
【図4】図3の状態から、連接ライン13bを折り返したときの状態を示す斜視図である。
【図5】封止されたメールフォーム10の形態を示す表面図及び裏面図である。
【図6】開封されたメールフォーム10を示す斜視図である。
【図7】実施形態の第1の変形例を示す要部平面図である。
【図8】実施形態の第2の変形例を示す要部平面図である。
【符号の説明】
10 メールフォーム
11 フラップ部
12(12a〜12g) 帳票部
13(13a〜13g) 連接ライン
14(14a,14b) ミシン目
15(15a〜15h) ミシン目
16(16a,16b) 接着剤部
17(17a〜17e) 接着剤部
18(18a〜18d) 接着剤部
19(19a,19b) 接着剤部
Claims (3)
- フラップ部及び第1帳票部から第N帳票部(Nは、3以上の自然数)が一方向に連接され、前記フラップ部と前記第1帳票部とを連接する第1連接ライン及び第n帳票部(nは、自然数)と第(n+1)帳票部とを連接する第(n+1)連接ラインが折り返し可能なメールフォームであって、
前記フラップ部及び各前記帳票部の連接方向に沿ってその両側外縁部に形成された裁断可能な第1裁断ラインと、
前記第1連接ラインの近傍であって少なくとも前記第1帳票部側並びに第(2n+1)連接ラインの近傍であって第2n帳票部及び第(2n+1)帳票部に形成され、それぞれ前記第1連接ライン及び前記第(2n+1)連接ラインと平行に形成された裁断可能な第2裁断ラインと、
前記メールフォームの第1の面における連接する前記第2n帳票部と前記第(2n+1)帳票部とのうち少なくとも一方、及び前記メールフォームの第2の面における連接する前記第(2n+1)帳票部と第(2n+2)帳票部とのうち少なくとも一方であって、前記第1裁断ラインの外側の少なくとも一部の領域に設けられた第1接着剤部と、
前記メールフォームの前記第1の面における第2n連接ラインを含む前記第2n連接ラインの近傍に設けられた第2接着剤部と、
前記第1帳票部の前記第1の面側であって前記第1裁断ラインの外側、又は前記第N帳票部の前記第1の面側若しくは前記第2の面側であって前記第1裁断ラインの外側の少なくとも一方に設けられた第3接着剤部と、
前記フラップ部の前記第1の面側、又は前記第2帳票部の前記第2の面側であって第3連接ライン近傍の少なくとも一方に設けられた第4接着剤部とを備え、
前記第2n帳票部と前記第(2n+1)帳票部との前記第1の面同士が重なるように前記第3連接ラインから前記第N連接ラインまでを折り返し、
前記第1帳票部の前記第1の面と前記第N帳票部の前記第1の面又は前記第2の面とが重なるように第2連接ラインを折り返し、
前記フラップ部の前記第1の面と前記第2帳票部の前記第2の面とが重なるように前記第1連接ラインを折り返して、
前記第1接着剤部、前記第2接着剤部、前記第3接着剤部及び前記第4接着剤部により、前記フラップ部及び各前記帳票部を封止することが可能であること
を特徴とするメールフォーム。 - 請求項1に記載のメールフォームにおいて、
前記帳票部のうちの少なくとも1つに形成され、前記第2n連接ラインの近傍かつ前記第2n連接ラインと平行であって前記第2接着剤部が設けられた領域より内側には、裁断可能な第3裁断ラインを備えること
を特徴とするメールフォーム。 - 請求項2に記載のメールフォームにおいて、
前記第3裁断ラインが設けられた帳票部の少なくとも1つの前記第3裁断ラインの内側には、綴じ穴が形成されていること
を特徴とするメールフォーム。
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