JP3729909B2 - メールフォーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、親展情報等を記録した帳票を封止して発送可能な形態にするとともに、開封により冊子状となるメールフォームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、従来のメールフォームの一例を示す平面図、及び側面の断面図である。図9は、封止前のメールフォームを示している。メールフォーム10は、外部紙となる帳票片11と、内部紙となる複数の帳票片12を有している。帳票片11の図9(a)中裏面側には、メールフォーム10の受取人の宛名等が印字される。また、各帳票片12には、受取人に伝達すべき情報が印刷されている。
【0003】
帳票片12は、帳票片11より外形が小さく形成されており、その辺12a(図中左側)が帳票片11の辺11aと厚み方向で重なるように帳票片11上に配置されている。また、帳票片12の他の3辺は、帳票片11の3辺より内側に位置している。帳票片11と12との厚み方向で重なっている図中左辺の外縁部において、各帳票片間には、接着剤部13が設けられ、相互間で接着されている。
【0004】
帳票片11及び12は、帳票片12の略中央位置である折り返しライン14から折り返される。この折り返しは、帳票片12の図9(a)中表面側同士が重なる方向に折り返される。この折り返し時において、重なり合う帳票片11の図中上下側の外縁部が接着される。さらに、折り返しライン15から帳票片11が折り返される。この折り返しは、帳票片11の辺11b側の外縁部が辺11a側の外縁部上に重なる方向に折り返される。そして、この折り返し時において、重なり合う帳票片11の外縁部同士が接着される。以上により、メールフォーム10が封止される。
【0005】
図10は、封止されたときのメールフォーム10を示す図である。帳票片11の図中上下側の外縁部であって接着されている部分の内側かつ帳票片12の上下の辺の外側には、それぞれミシン目11c及び11dが形成される。さらに、帳票片11の辺11bの近傍であって接着された領域の内側には、2つの平行なミシン目11e及び11fが形成されている。
【0006】
メールフォーム10は、この状態で受取人に発送される。受取人は、ミシン目11c及び11dを裁断することによりミシン目11c及び11dの外側部分をメールフォーム10から分離することができる。さらに、ミシン目11e及び11fを裁断することによりミシン目11eと11fとの間の帯状の部分をメールフォーム10から分離することができる。これにより、帳票片11の接着された部分が分離され、メールフォーム10が開封される。図11は、このときの開封されたメールフォーム10を示す斜視図である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来のメールフォーム10では、内部紙である帳票片12が折り曲げられて封止されるので、開封後には、図11に示すように、帳票片12に折り返しライン14が残ってしまった。したがって、開封後の体裁が悪く、かつ読みにくいという問題があった。また、図11において、帳票片12の左側外縁部が接着されているので、帳票片12の各頁を開きにくいという問題があった。本発明の課題は、開封により冊子が形成されるメールフォームにおいて、読みやすく、かつ各頁を開きやすい冊子を形成することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、請求項1の発明は、第1帳票片(21)と、前記第1帳票片より小さい外形に形成され、表面領域を2つに区分する区分ライン(24)を有する複数の第2帳票片(22)からなり、前記第1帳票片上に重ねられた第2帳票片群と、前記第2帳票片群の第1の辺が前記第1帳票片の第1の辺と重なり、かつ前記第2帳票片群の前記第1の辺以外の3辺が前記第1帳票片の前記第1の辺以外の3辺より内側に配置された状態において、前記第1帳票片及び前記第2帳票片群の重なり合う帳票片同士の前記区分ラインと厚み方向で重なる領域を接着する第1接着部(23a)と、前記第1帳票片が外面側となるように前記区分ラインから前記第1帳票片及び前記第2帳票片群が折り返されることによって重なる前記第1帳票片の前記第1の辺に垂直な2辺の外縁部、さらに前記第1帳票片の前記第1の辺に平行な第2の辺の外縁部が前記第1帳票片の前記第1の辺の外縁部と重なるように折り返されることによって重なる前記第1帳票片の前記第1の辺と前記第2の辺との外縁部を接着する第2接着部とを備え、前記第1接着部(23b)は、前記第1帳票片及び前記第2帳票片群の重なり合う帳票片同士の前記第1の辺を含む外縁部を接着すること、前記第2帳票片群の前記第1の辺の近傍、及びそれと厚み方向で重なる前記第1帳票片には、前記第1接着部及び前記第2接着部により接着されている部分を分離するための第1ミシン目(21c)が形成されており、前記第1帳票片の前記第1の辺に垂直な2辺の外縁部には、接着された前記第1帳票片の前記第1の辺に垂直な辺の外縁部を分離するための第2ミシン目(21a,21b)が形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載のメールフォームにおいて、前記第2帳票片に設けられ、同一面側において前記区分ラインで区分された2つの領域に異なる頁の情報を表示するとともに、前記区分ラインで区分された領域における両面側で連続する頁の情報を表示した情報表示部を備えることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明によるメールフォームの一実施形態を示す斜視図及び側面の断面図であり、封止前のメールフォームを示している。メールフォーム20は、外部紙となる帳票片21と、内部紙となる複数の帳票片22とを備える。帳票片22の外形は、帳票片21の外形より小さく形成されている。帳票片22は、帳票片21と22との図中右辺が厚み方向で重なるように帳票片21上に配置されている。これにより、帳票片21の図中右辺以外の3辺は、帳票片22の3辺より外側に位置する。また、帳票片21及び各帳票片22のそれぞれ重なり合う面の所定領域には、接着剤部23が設けられ、その領域において互いに接着されている。接着剤部23は、図中右辺側の外縁部(23b)と、帳票片22の略中央部の位置(23a)に線状に設けられている。
【0013】
このメールフォーム20は、帳票片22の略中央位置にある折り返しライン24(すなわち接着剤部23が設けられた位置)から折り返される。図2に示すように、図1中帳票片22の表面側同士が重なる方向に折り返される。この折り返し時において、帳票片21の図中上下側の外縁部であって帳票片22の上下の辺の外側の領域は、接着剤(図示せず)により接着される。
さらに、帳票片21の図1中左辺側外縁部は、図3に示すように、帳票片21の図1中右辺側外縁部と重なる方向に折り返される。そして、帳票片21の両側の外縁部は、接着剤(図示せず)により接着される。以上により、メールフォーム20が封止され、郵送等の送付可能な形態となる。
【0014】
次に、図4に示すように、封止されたメールフォーム20の3辺の外縁部に、ミシン目21a〜21cが形成される。ミシン目21a及び21bは、帳票片21の上下側の外縁部であって接着された領域の内側、かつ帳票片22の上下側の各辺の外側の位置に形成される。また、ミシン目21cは、帳票片21の図中表面側から帳票片22の接着剤部23により接着された領域の内側(図1中、ライン25の位置)を貫通して帳票片21の図中裏側に至るように形成される。
【0015】
メールフォーム20の受取人は、図5に示すように、ミシン目21a,21b,及び21cを裁断することにより、メールフォーム20を開封することができる。すなわち、ミシン目21a及び21bを裁断することにより、帳票片21の図中上下側外縁部の接着された領域が分離される。また、ミシン目21cを裁断することにより、帳票片21同士の接着された部分並びに帳票片21及び22の接着剤部23bにより接着された領域が分離される。これにより、メールフォーム20は、図5(b)に示すように、帳票片21及び22の略中央部が接着された冊子状となり、図6に示すように各頁を開くことができる。ここで、メールフォーム20の中央部が綴じられた状態となっているので、各頁を開きやすくなる。また、従来例のように、各頁に折り目が入らない。
【0016】
次に、メールフォーム20の製造工程を説明する。
図7は、メールフォーム20の製造工程を示す図である。ここでのメールフォーム20は、16頁からなるものとする。先ず帳票片21及び22の各面には、全ての受取人に対して共通する共通情報が印刷される。帳票片21の一方の面(図中、表面)側の右側及び左側にはそれぞれ1頁目と16頁目の情報が印刷される。また、帳票片21の他方の面(図中、裏面)側には、2頁目と15頁目の情報が印刷される。すなわち、帳票片21の面上には、右側と左側とで異なる頁の情報が印刷され、かつ、右側又は左側においての両面で連続する頁の情報が印刷される。帳票片22も同様に、帳票片21と重なる帳票片22の一方の面には、3頁目と14頁目、他方の面には4頁目と13頁目が印刷される。他の帳票片22も同様に印刷される。
【0017】
次に、帳票片21及び22のうち、必要な部分に受取人ごとの個別情報が出力(印刷又は印字)される。以後は、上述のように帳票片21上に帳票片22が順次重ねて丁合され、メールフォーム20が製造される。
このようにすれば、受取人ごとに異なるオリジナリティの高いメールフォーム20を簡便に製造することができる。さらに、帳票片22の枚数を受取人ごとに可変にすれば、受取人ごとに頁数を変更することができる。
【0018】
図8は、メールフォーム20の各頁の割り振りの一実施形態を示す図である。このメールフォーム20は、生命保険会社の総合案内であり、ディスクロージャー、契約内容通知、PR等を合体させたものを例にあげている。図中、上段及び下段の帳票片は、全ての受取人に対して共通する帳票片であり、図中、中段の帳票片は、受取人ごとに異なる帳票片である。
【0019】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、均等の範囲内で以下のような種々の変形が可能である。例えば実施形態では、製造上、接着剤部23bを設けたが、接着剤部23bを設けずにメールフォーム20を封止することも可能である。また、帳票片22には、返信用封筒(返信用葉書)や、申込用紙(複写式も可能)等を含めることができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、開封により、読みやすくかつ各頁を開きやすい冊子を形成するメー ルフォームを提供することができる。また、必要に応じて受取人ごとに個別の情報を出 力することができる。さらにまた、受取人ごとに頁数を変更することを簡便に行うこと ができる。さらに、発明にあっては、第1ミシン目及び第2ミシン目を裁断することに より、メールフォームの開封しやすさを高めることができる。そして、読みやすく、か つ各頁を開きやすい冊子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるメールフォームの一実施形態を示す斜視図及び側面の断面図である。
【図2】図1のメールフォーム20が折り返されるときの様子を示す斜視図である。
【図3】メールフォーム20がさらに折り返されるときの様子を示す斜視図である。
【図4】メールフォーム20にミシン目21a〜21cが形成されたときの様子を示す斜視図である。
【図5】ミシン目21a〜21cが裁断されたときのメールフォーム20を示す図である。
【図6】メールフォーム20が開封されたときの様子を示す図である。
【図7】メールフォーム20の製造工程を示す図である。
【図8】メールフォーム20の各頁の割り振りの一実施形態を示す図である。
【図9】従来のメールフォームの一例を示す平面図、及び側面の断面図である。
【図10】封止されたときのメールフォーム10を示す図である。
【図11】開封されたメールフォーム10を示す斜視図である。
【符号の説明】
20 メールフォーム
21,22 帳票片
23(23a,23b) 接着剤部
24 折り返しライン
Claims (2)
- 第1帳票片と、
前記第1帳票片より小さい外形に形成され、表面領域を2つに区分する区分ラインを有する複数の第2帳票片からなり、前記第1帳票片上に重ねられた第2帳票片群と、
前記第2帳票片群の第1の辺が前記第1帳票片の第1の辺と重なり、かつ前記第2帳票片群の前記第1の辺以外の3辺が前記第1帳票片の前記第1の辺以外の3辺より内側に配置された状態において、前記第1帳票片及び前記第2帳票片群の重なり合う帳票片同士の前記区分ラインと厚み方向で重なる領域を接着する第1接着部と、
前記第1帳票片が外面側となるように前記区分ラインから前記第1帳票片及び前記第2帳票片群が折り返されることによって重なる前記第1帳票片の前記第1の辺に垂直な2辺の外縁部、さらに前記第1帳票片の前記第1の辺に平行な第2の辺の外縁部が前記第1帳票片の前記第1の辺の外縁部と重なるように折り返されることによって重なる前記第1帳票片の前記第1の辺と前記第2の辺との外縁部を接着する第2接着部とを備え、
前記第1接着部は、前記第1帳票片及び前記第2帳票片群の重なり合う帳票片同士の前記第1の辺を含む外縁部を接着すること、
前記第2帳票片群の前記第1の辺の近傍、及びそれと厚み方向で重なる前記第1帳票片には、前記第1接着部及び前記第2接着部により接着されている部分を分離するための第1ミシン目が形成されており、前記第1帳票片の前記第1の辺に垂直な2辺の外縁部には、接着された前記第1帳票片の前記第1の辺に垂直な辺の外縁部を分離するための第2ミシン目が形成されていること、
を特徴とするメールフォーム。 - 請求項1に記載のメールフォームにおいて、
前記第2帳票片に設けられ、同一面側において前記区分ラインで区分された2つの領域に異なる頁の情報を表示するとともに、前記区分ラインで区分された領域における両面側で連続する頁の情報を表示した情報表示部を備えること
を特徴とするメールフォーム。
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JP00215896A JP3729909B2 (ja) | 1996-01-10 | 1996-01-10 | メールフォーム |
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