JP3798607B2 - 制御装置および制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の制御ループの制御量を各設定値と一致させるべく制御を行う複数のコントローラを備えた制御装置に係り、特に制御量変化が最も遅い最遅制御ループ以外のコントローラの整定待機時間を削減して、省エネルギーを実現することができる制御装置および制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、制御系を1つの装置内に複数ループ有する装置(例えば電気ヒータをアクチュエータとする半導体製造装置)が知られている。このような装置では、各制御ループ毎のコントローラを独立に動作させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各制御ループの制御量は必ずしも同一の速度で変化するものではない。各制御ループの制御量変化に速度差がある場合、最も変化の遅い最遅制御ループ以外の制御ループの応答が最遅制御ループの応答よりも速く進むため、最遅制御ループ以外の制御ループのコントローラは最遅制御ループの応答が完了するまで整定状態を維持しつつ待機しなければならない。したがって、これらのコントローラでは、応答完了後の整定状態を維持しつつ待機する整定待機時間が発生し、この整定待機時間の分だけエネルギー消費量が大きくなるという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、最遅制御ループ以外のコントローラの整定待機時間を削減して、省エネルギーを実現することができる制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の制御装置は、第1制御対象と共に第1制御ループを構成し、この第1制御ループの制御量を設定値と一致させるべく前記制御対象に操作量を出力して制御を行う第1のフィードバックコントローラ(PID1 )と、1つ以上の他の制御対象と共に他の制御ループを構成し、前記第1制御ループより制御量変化が速い1つ以上の前記他の制御ループの制御量を各設定値と一致させるべく対応する前記他の制御対象に操作量を出力して制御を行う1つ以上の他のフィードバックコントローラ(PID2 〜PIDn )と、前記第1制御ループのステップ応答の進捗度(α1 )を算出するステップ応答進捗度算出部(C_R1)と、前記他のフィードバックコントローラ毎に設けられ、対応する前記他の制御ループの制御量が前記第1制御ループの制御量に同期して変化するように、対応する前記他の制御ループの設定値を前記ステップ応答の進捗度に基づいて補正して対応する前記他のフィードバックコントローラに与える制御ループ内部設定値算出部(C_S2〜C_Sn)とからなるものである。
【0005】
また、本発明の制御装置は、複数の制御対象と共に複数の制御ループを構成し、この複数の制御ループの制御量を各設定値と一致させるべく対応する前記制御対象に操作量を出力して制御を行う複数のフィードバックコントローラ(PID1 〜PIDn )と、このフィードバックコントローラ毎に設けられ、対応する前記制御ループのステップ応答の進捗度(α1 〜αn )を算出する複数のステップ応答進捗度算出部(C_R1a 〜C_Rna )と、このステップ応答進捗度算出部によって算出されたステップ応答の進捗度のうち最も遅い最遅進捗度(αmin )を選択する最遅ステップ応答進捗度算出部(C_Rm)と、前記フィードバックコントローラ毎に設けられ、対応する前記制御ループの制御量が前記最遅進捗度の制御量に同期して変化するように、対応する前記制御ループの設定値を前記最遅進捗度に基づいて補正して対応する前記フィードバックコントローラに与える制御ループ内部設定値算出部(C_S1a 〜C_Sna )とからなるものである。
【0006】
また、本発明の制御方法は、複数の制御対象と共に複数の制御ループを構成し、この複数の制御ループの制御量を各設定値と一致させるべく対応する前記制御対象に操作量を出力して制御を行う複数のフィードバックコントローラを備えた制御装置において、制御量変化が最も遅い第1制御ループのステップ応答の進捗度を算出し、前記第1制御ループ以外の他の制御ループの制御量が前記第1制御ループの制御量に同期して変化するように、前記他の制御ループの設定値を前記ステップ応答の進捗度に基づいて補正して対応する前記フィードバックコントローラに与えるようにしたものである。
【0007】
そして、本発明の制御方法は、各制御ループのステップ応答の進捗度を算出し、算出したステップ応答の進捗度のうち最も遅い最遅進捗度を選択し、各制御ループの制御量が前記最遅進捗度の制御量に同期して変化するように、各制御ループの設定値を前記最遅進捗度に基づいて補正して対応する前記フィードバックコントローラに与えるようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
[実施の形態の1]
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態となる制御装置の構成を示すブロック図である。
図1の制御装置は、第1〜第n(nは2以上の整数)制御ループの制御量を各設定値と一致させるべく制御を行う第1〜第nのコントローラPID1 〜PIDn と、制御量変化が最も遅い第1制御ループのステップ応答の進捗度を算出するステップ応答進捗度算出部C_R1と、第1制御ループのコントローラPID1 以外の他のコントローラPID2 〜PIDn 毎に設けられ、第2〜第n制御ループの制御量が第1制御ループの制御量に同期して変化するように、第2〜第n制御ループの設定値を前記ステップ応答の進捗度に基づいて補正してコントローラPID2 〜PIDn に与える制御ループ内部設定値算出部C_S2〜C_Snとから構成されている。
【0009】
第1制御ループは第1のコントローラPID1 と制御対象Proc1 とから構成され、第2制御ループは第2のコントローラPID2 と制御対象Proc2 とから構成され、第3制御ループは第3のコントローラPID3 と制御対象Proc3 とから構成され、第n制御ループは第nのコントローラPIDn と制御対象Procn とから構成される。
【0010】
本実施の形態は、例えば立ち上げ等のステップ応答を同時に行う複数の制御系を1つの装置内に複数ループ備える装置(半導体製造装置等)において、各制御ループが独立した制御系として動作し、かつ各制御ループのステップ応答完了までの所要時間が異なる場合に、これら複数ループを対象として適用することができる。特に、本実施の形態は、制御量変化が最も遅い制御ループ(第1の制御ループ)を予め把握している場合に適用することができる。
【0011】
以下、本実施の形態の制御装置の動作について説明する。図2、図3は図1の制御装置の動作を示すフローチャート図である。
最初に、ステップ応答進捗度算出部C_R1は、図示しないセンサによって計測された、第1制御ループの制御対象Proc1 の制御量PV1 に次式のような伝達関数表現で表されるノイズ処理を施して制御量PV1 のノイズを低減する(ステップ101)。
PV1*={1/(1+Tfs)}PV1 ・・・(1)
【0012】
式(1)において、PV1*はノイズ処理後の制御量、Tfはノイズフィルタ時定数である。このようにローパスフィルタに相当するノイズ処理を施すことにより、制御量PV1 のノイズを低減することができる。制御量PV1 のノイズとしては、制御量PV1 を測定する図示しないセンサによる測定ノイズ等がある。
【0013】
続いて、ステップ応答進捗度算出部C_R1は、第1制御ループ、第2制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループについて設定された外部設定値SP1x,SP2x,SP3x,・・・,SPnxのいずれかが予め指定された対応する所定値dSP1 ,dSP2 ,dSP3 ,・・・,dSPn よりも大幅に変更されたかどうかを判定する(ステップ104)。
【0014】
SPkx>SPkx’+dSPk (ただし、k=1,2,3,・・・,n)・・・(2)
SPkx<SPkx’−dSPk (ただし、k=1,2,3,・・・,n)・・・(3)
式(2)、式(3)において、SPkx’は第k制御ループの1制御周期前の外部設定値である。
【0015】
ステップ応答進捗度算出部C_R1は、式(2)または式(3)が成立した場合、すなわち第k(k=1,2,3,・・・,n)制御ループの現制御周期の外部設定値SPkxが1制御周期前の外部設定値SPkx’に所定値dSPk を足した値より大きい場合、または外部設定値SPkxが1制御周期前の外部設定値SPkx’から所定値dSPk を引いた値より小さい場合、外部設定値SPkxの変更量が所定値dSPk より大であると判定して、現制御周期をステップ応答の開始時点とする(ステップ104においてYES)。
【0016】
ステップ応答進捗度算出部C_R1は、ステップ104において判定YESとなった場合、第1制御ループの現制御周期のノイズ処理制御量PV1*をステップ応答開始前の第1制御ループ制御量PV1aとし、現制御周期の外部設定値SP1xをステップ応答開始後の第1制御ループ設定値SP1bとし、第1制御ループのステップ応答の進捗度α1 を0にリセットする(ステップ105)。制御量PV1*をステップ応答開始前の制御量PV1aとするのは、制御量PV1*が現制御周期より前にコントローラPID1 から出力された操作量出力MV1 に対する制御対象Proc1 の応答を示しているからである。
【0017】
なお、動作開始後の最初の制御周期では、ステップ応答進捗度算出部C_R1は、ステップ104,105の処理を実施せずに、初期化処理を行う(ステップ102,103)。すなわち、ステップ応答進捗度算出部C_R1は、現制御周期のノイズ処理制御量PV1*を制御量PV1aの初期値とし、現制御周期の外部設定値SP1xを設定値SP1bの初期値とし、ステップ応答進捗度α1 を0にリセットする。
【0018】
そして、ステップ応答進捗度算出部C_R1は、第1制御ループのステップ応答進捗度α1 を算出する(ステップ106)。ステップ応答進捗度α1 はΔα〜1の実数であり、1に近いほどステップ応答が進んでいることを示す。Δαはステップ応答進捗度補正量(例えば、0.05)である。
【0019】
ステップ応答進捗度算出部C_R1は、制御量PV1aと設定値SP1bとが等しい場合、ステップ応答進捗度α1 を1とする。また、制御量PV1aと設定値SP1bとが等しくない場合、制御量PV1aと設定値SP1bとノイズ処理制御量PV1*とを用いてステップ応答進捗度α1 を次式のように算出する。
α1 =(PV1*−PV1a)/(SP1b−PV1a)+Δα ・・・(4)
【0020】
さらに、ステップ応答進捗度算出部C_R1は、算出したステップ応答進捗度α1 が1制御周期前のステップ応答進捗度α1’ より小さい場合、1制御周期前のステップ応答進捗度α1’ を現制御周期におけるステップ応答進捗度α1 とする。また、ステップ応答進捗度算出部C_R1は、算出したステップ応答進捗度α1 が1より大きい場合、現制御周期におけるステップ応答進捗度α1 を1とする。ただし、最初の制御周期では、α1’ は0である。こうして、ステップ106の処理が終了する。
【0021】
なお、ステップ101において制御量PV1 にノイズ処理を施す理由は、ステップ106においてステップ応答進捗度α1 を正しく算出するためである。制御量PV1 にノイズ成分が存在すると、ステップ応答進捗度α1 の算出に誤差が発生する。
【0022】
次に、第2制御ループ内部設定値算出部C_S2は、図示しないセンサによって計測された、第2制御ループの制御対象Proc2 の制御量PV2 に次式のような伝達関数表現で表されるノイズ処理を施して制御量PV2 のノイズを低減する(ステップ107)。
PV2*={1/(1+Tfs)}PV2 ・・・(5)
式(5)において、PV2*はノイズ処理後の制御量である。
【0023】
続いて、第2制御ループ内部設定値算出部C_S2は、第1制御ループ、第2制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループについて設定された外部設定値SP1x,SP2x,SP3x,・・・,SPnxのいずれかが予め指定された対応する所定値dSP1 ,dSP2 ,dSP3 ,・・・,dSPn よりも大幅に変更されたかどうかを判定する(ステップ110)。
【0024】
第2制御ループ内部設定値算出部C_S2は、前記の式(2)または式(3)が成立した場合、外部設定値SPkx(k=1,2,3,・・・,n)の変更量が所定値dSPk より大であると判定して、現制御周期をステップ応答の開始時点とする(ステップ110においてYES)。
【0025】
第2制御ループ内部設定値算出部C_S2は、ステップ110において判定YESとなった場合、第2制御ループの現制御周期のノイズ処理制御量PV2*をステップ応答開始前の第2制御ループ制御量PV2aとし、現制御周期の外部設定値SP2xをステップ応答開始後の第2制御ループ設定値SP2bとする(ステップ111)。
【0026】
なお、動作開始後の最初の制御周期では、第2制御ループ内部設定値算出部C_S2は、ステップ110,111の処理を実施せずに、初期化処理を行う(ステップ108,109)。すなわち、第2制御ループ内部設定値算出部C_S2は、現制御周期のノイズ処理制御量PV2*を制御量PV2aの初期値とし、現制御周期の外部設定値SP2xを設定値SP2bの初期値とし、制御量PV2aを内部設定値SP2 の初期値とする。
【0027】
次に、第2制御ループ内部設定値算出部C_S2は、第2制御ループの内部設定値SP2 を次式のように算出する(ステップ112)。
SP2 =(SP2’Tx+SP2*dT )/(Tx+dT) ・・・(6)
SP2’ は第2制御ループの1制御周期前の内部設定値SP2 であり、最初の制御周期の場合には制御量PV2aを初期値として用いる。Txは移行時間であり、例えばTx=2Tf〜5Tfとする。dTは制御周期である。また、SP2*は第2制御ループの内部設定値リファレンスであり、次式のように求められる。
【0028】
SP2*=(SP2b−PV2a)α1 +PV2a ・・・(7)
以上でステップ112の処理が終了する。なお、ステップ107において制御量PV2 にノイズ処理を施す理由は、ステップ112において内部設定値SP2 を正しく算出するためである。
【0029】
次に、第3制御ループ内部設定値算出部C_S3は、図示しないセンサによって計測された、第3制御ループの制御対象Proc3 の制御量PV3 に次式のような伝達関数表現で表されるノイズ処理を施して制御量PV3 のノイズを低減する(ステップ113)。
PV3*={1/(1+Tfs)}PV3 ・・・(8)
式(8)において、PV3*はノイズ処理後の制御量である。
【0030】
続いて、第3制御ループ内部設定値算出部C_S3は、前記の式(2)または式(3)が成立するかどうかを判定する(ステップ116)。第3制御ループ内部設定値算出部C_S3は、ステップ116において式(2)または式(3)が成立して判定YESとなった場合、第3制御ループの現制御周期のノイズ処理制御量PV3*をステップ応答開始前の第3制御ループ制御量PV3aとし、現制御周期の外部設定値SP3xをステップ応答開始後の第3制御ループ設定値SP3bとする(ステップ117)。
【0031】
なお、動作開始後の最初の制御周期では、第3制御ループ内部設定値算出部C_S3は、ステップ116,117の処理を実施せずに、初期化処理を行う(ステップ114,115)。すなわち、第3制御ループ内部設定値算出部C_S3は、現制御周期のノイズ処理制御量PV3*を制御量PV3aの初期値とし、現制御周期の外部設定値SP3xを設定値SP3bの初期値とし、制御量PV3aを内部設定値SP3 の初期値とする。
【0032】
次に、第3制御ループ内部設定値算出部C_S3は、第3制御ループの内部設定値SP3 を次式のように算出する(ステップ118)。
SP3 =(SP3’Tx+SP3*dT )/(Tx+dT) ・・・(9)
SP3’ は第3制御ループの1制御周期前の内部設定値SP3 であり、最初の制御周期の場合には制御量PV3aを初期値として用いる。また、SP3*は第3制御ループの内部設定値リファレンスであり、次式のように求められる。
SP3*=(SP3b−PV3a)α1 +PV3a ・・・(10)
【0033】
以上のようにステップ107〜112,113〜118と同様の処理を繰り返して、第n−1制御ループ内部設定値算出部C_Sn-1(不図示)が内部設定値SPn-1 を算出し終えた後、第n制御ループ内部設定値算出部C_Snは、図示しないセンサによって計測された、第n制御ループの制御対象Procn の制御量PVn に次式のような伝達関数表現で表されるノイズ処理を施して制御量PVn のノイズを低減する(ステップ151)。
PVn*={1/(1+Tfs)}PVn ・・・(11)
式(11)において、PVn*はノイズ処理後の制御量である。
【0034】
続いて、第n制御ループ内部設定値算出部C_Snは、前記の式(2)または式(3)が成立するかどうかを判定する(ステップ154)。第n制御ループ内部設定値算出部C_Snは、ステップ154において式(2)または式(3)が成立して判定YESとなった場合、第n制御ループの現制御周期のノイズ処理制御量PVn*をステップ応答開始前の第n制御ループ制御量PVnaとし、現制御周期の外部設定値SPnxをステップ応答開始後の第n制御ループ設定値SPnbとする(ステップ155)。
【0035】
なお、動作開始後の最初の制御周期では、第n制御ループ内部設定値算出部C_Snは、ステップ154,155の処理を実施せずに、初期化処理を行う(ステップ152,153)。すなわち、第n制御ループ内部設定値算出部C_Snは、現制御周期のノイズ処理制御量PVn*を制御量PVnaの初期値とし、現制御周期の外部設定値SPnxを設定値SPnbの初期値とし、制御量PVnaを内部設定値SPn の初期値とする。
【0036】
次に、第n制御ループ内部設定値算出部C_Snは、第n制御ループの内部設定値SPn を次式のように算出する(ステップ156)。
SPn =(SPn’Tx+SPn*dT )/(Tx+dT) ・・・(12)
SPn’ は第n制御ループの1制御周期前の内部設定値SPn であり、最初の制御周期の場合には制御量PVnaを初期値として用いる。また、SPn*は第n制御ループの内部設定値リファレンスであり、次式のように求められる。
SPn*=(SPnb−PVna)α1 +PVna ・・・(13)
【0037】
次に、第1のコントローラPID1 は、次式のような伝達関数表現で表されるPID演算を実行して操作量出力MV1 を算出する(ステップ157)。
MV1 =Kg1 {1+1/(Ti1 s)+Td1 s}(SP1x−PV1 )・・・(14)
式(14)において、Kg1 、Ti1 、Td1 はそれぞれコントローラPID1 の比例ゲイン、積分時間、微分時間である。第1のコントローラPID1 は、算出した操作量出力MV1 を制御対象Proc1 へ出力する。
【0038】
第2のコントローラPID2 は、第2制御ループ内部設定値算出部C_S2から出力された内部設定値SP2 を用いて次式のような伝達関数表現で表されるPID演算を実行して操作量出力MV2 を算出する(ステップ158)。
MV2 =Kg2 {1+1/(Ti2 s)+Td2 s}(SP2 −PV2 )・・・(15)
式(15)において、Kg2 、Ti2 、Td2 はそれぞれコントローラPID2 の比例ゲイン、積分時間、微分時間である。第2のコントローラPID2 は、算出した操作量出力MV2 を制御対象Proc2 へ出力する。
【0039】
第3のコントローラPID3 は、第3制御ループ内部設定値算出部C_S3から出力された内部設定値SP3 を用いて次式のようなPID演算を実行して操作量出力MV3 を算出する(ステップ159)。
MV3 =Kg3 {1+1/(Ti3 s)+Td3 s}(SP3 −PV3 )・・・(16)
式(16)において、Kg3 、Ti3 、Td3 はそれぞれコントローラPID3 の比例ゲイン、積分時間、微分時間である。第3のコントローラPID3 は、算出した操作量出力MV3 を制御対象Proc3 へ出力する。
【0040】
以上のような操作量出力の算出を順次行い、第n−1のコントローラPIDn-1 (不図示)が操作量出力MVn-1 を算出し終えた後、第nのコントローラPIDn は、第n制御ループ内部設定値算出部C_Snから出力された内部設定値SPn を用いて次式のようなPID演算を実行して操作量出力MVn を算出する(ステップ190)。
【0041】
MVn =Kgn {1+1/(Tin s)+Tdn s}(SPn −PVn )・・・(17)
式(17)において、Kgn 、Tin 、Tdn はそれぞれコントローラPIDn の比例ゲイン、積分時間、微分時間である。第nのコントローラPIDn は、算出した操作量出力MVn を制御対象Procn へ出力する。
以上のステップ101〜190を1制御周期における処理とし、ステップ101〜190の処理を制御周期毎に繰り返す。
【0042】
本実施の形態では、2ループ以上の制御系に対する外部からの操作として、ほぼ同時に外部設定値SP1x,SP2x,SP3x,・・・,SPnxの変更を行なった後に、予め把握されている最も変化の遅い制御量(第1制御ループ)のステップ応答進捗度α1 が、ステップ応答進捗度算出部C_R1で算出され、その結果が他の制御ループの内部設定値算出部C_S2〜C_Snに出力される。
【0043】
各内部設定値算出部C_S2〜C_Snでは、それぞれ対応する第2〜第n制御ループの制御量PV2 〜PVn の進捗度を最も変化の遅い第1制御ループの制御量PV1 に同期させるために、ステップ応答進捗度α1 に基づいて第2〜第n制御ループのステップ応答を抑制する方向に補正した内部設定値SP2 〜SPn が算出される。
【0044】
最も変化の遅い第1制御ループのコントローラPID1 は、オペレータによって設定された本来の外部設定値SP1xに基づき操作量出力MV1 を算出する。
第2〜第n制御ループのコントローラPID2 〜PIDn は、補正された内部設定値SP2 〜SPn に基づき操作量出力MV2 〜MVn を算出する。
【0045】
以上の構成により、第1〜第n制御ループにおいて外部設定値SP1x〜SPnxがほぼ同時に変更されたときに、最も変化の遅い第1制御ループ以外の制御ループのステップ応答が第1制御ループのステップ応答よりも際立って速く進むのを抑制することができ、第1制御ループ以外のコントローラPID2 〜PIDn において、ステップ応答完了後の整定状態を維持しつつ待機する整定待機時間を削減することができる。
【0046】
コントローラPID1 〜PIDn が例えばヒータを制御して昇温制御を行う場合、従来の制御装置では、少なくとも第1制御ループのステップ応答が完了するまで、コントローラPID2 〜PIDn は高温の整定状態を維持しつつ待機しなければならず、エネルギー消費量が大きくなる。これに対して、本実施の形態の制御装置では、コントローラPID2 〜PIDn の整定待機時間を削減することができるので、エネルギー消費量を低減することができ、省エネルギーを実現することができる。
【0047】
図4は各制御ループのコントローラPID1 〜PIDn を独立に動作させる従来の制御装置の制御動作例を示す図、図5は本実施の形態の制御装置の制御動作例を示す図である。図4、図5は、第1制御ループの外部設定値SP1xがSP1aからSP1bに変更され、第2制御ループの外部設定値SP2xがSP2aからSP2bに変更され、第3制御ループの外部設定値SP3xがSP3aからSP3bに変更され、第n制御ループの外部設定値SPnxがSPnaからSPnbに変更されたときの制御量PV1 ,PV2 ,PV3 ,・・・,PVn を求めたシミュレーション結果である。ただし、図4、図5では、第1〜第3制御ループについてのみ記載している。また、図4、図5の例では、第1制御ループを最も制御量変化の遅いループとしている。
【0048】
図4に示すように、従来の制御装置では、第1制御ループの制御量PV1 が設定値SP1bに到達する前に第2制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループの制御量PV2 ,PV3 ,・・・,PVn が先にSP2b,SP3b,・・・,SPnbに到達するので、第2制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループのコントローラPID2 ,PID3 ,・・・,PIDn にそれぞれ整定待機時間T_w2,T_w3,・・・,T_wnが発生する。
【0049】
これに対して、本実施の形態では、図5に示すように、第1制御ループの制御量PV1 の変化に同期して第2制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループの制御量PV2 ,PV3 ,・・・,PVn を変化させるので、第2制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループのコントローラPID2 ,PID3 ,・・・,PIDn に整定待機時間が発生しない。
【0050】
[実施の形態の2]
図6は本発明の第2の実施の形態となる制御装置の構成を示すブロック図である。図6の制御装置は、第1〜第nのコントローラPID1 〜PIDn と、コントローラPID1 〜PIDn 毎に設けられ、第1〜第n制御ループのステップ応答の進捗度を算出するステップ応答進捗度算出部C_R1a 〜C_Rna と、ステップ応答進捗度算出部C_R1a 〜C_Rna によって算出されたステップ応答の進捗度のうち最も遅い最遅進捗度を選択する最遅ステップ応答進捗度算出部C_Rmと、コントローラPID1 〜PIDn 毎に設けられ、第1〜第n制御ループの制御量が最遅進捗度の制御量に同期して変化するように、第1〜第n制御ループの設定値を最遅進捗度に基づいて補正してコントローラPID1 〜PIDn に与える制御ループ内部設定値算出部C_S1a 〜C_Sna とから構成されている。
【0051】
実施の形態の1では、制御量変化が最も遅い制御ループを予め把握している場合に適用しているが、本実施の形態では、制御量変化が最も遅い制御ループを予め把握できない場合に適用することができる。
【0052】
以下、本実施の形態の制御装置の動作について説明する。図7、図8は図6の制御装置の動作を示すフローチャート図である。
第1制御量ステップ応答進捗度算出部C_R1a によるステップ201〜206の処理は、実施の形態の1で説明した第1制御量ステップ応答進捗度算出部C_R1によるステップ101〜106の処理と殆ど同じであるので、詳細な説明は省略する。実施の形態の1と異なるのは、ステップ応答進捗度算出部C_R1a が設定値SP1bと制御量PV1aとを第1制御ループ内部設定値算出部C_S1a へ出力する点である。
【0053】
次に、第2制御量ステップ応答進捗度算出部C_R2a は、図示しないセンサによって計測された、第2制御ループの制御対象Proc2 の制御量PV2 に式(5)の伝達関数表現で表されるノイズ処理を施してノイズ処理制御量PV2*を生成する(ステップ207)。
【0054】
続いて、第2制御量ステップ応答進捗度算出部C_R2a は、第1制御ループ、第2制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループについて設定された外部設定値SP1x,SP2x,SP3x,・・・,SPnxのいずれかが予め指定された対応する所定値dSP1 ,dSP2 ,dSP3 ,・・・,dSPn よりも大幅に変更されたかどうかを判定する(ステップ210)。
【0055】
第2制御量ステップ応答進捗度算出部C_R2a は、前記の式(2)または式(3)が成立した場合、外部設定値SPkx(k=1,2,3,・・・,n)の変更量が所定値dSPk より大であると判定して、現制御周期をステップ応答の開始時点とする(ステップ210においてYES)。
【0056】
第2制御量ステップ応答進捗度算出部C_R2a は、ステップ210において判定YESとなった場合、第2制御ループの現制御周期のノイズ処理制御量PV2*をステップ応答開始前の第2制御ループ制御量PV2aとし、現制御周期の外部設定値SP2xをステップ応答開始後の第2制御ループ設定値SP2bとし、第2制御ループのステップ応答の進捗度α2 を0にリセットする(ステップ211)。
【0057】
なお、動作開始後の最初の制御周期では、第2制御量ステップ応答進捗度算出部C_R2a は、ステップ210,211の処理を実施せずに、初期化処理を行う(ステップ208,209)。すなわち、第2制御量ステップ応答進捗度算出部C_R2a は、現制御周期のノイズ処理制御量PV2*を制御量PV2aの初期値とし、現制御周期の外部設定値SP2xを設定値SP2bの初期値とし、ステップ応答進捗度α2 を0にリセットする。
【0058】
そして、第2制御量ステップ応答進捗度算出部C_R2a は、第2制御ループのステップ応答進捗度α2 を算出する(ステップ212)。第2制御量ステップ応答進捗度算出部C_R2a は、制御量PV2aと設定値SP2bとが等しい場合、ステップ応答進捗度α2 を1とする。また、制御量PV2aと設定値SP2bとが等しくない場合、制御量PV2aと設定値SP2bとノイズ処理制御量PV2*とを用いてステップ応答進捗度α2 を次式のように算出する。
α2 =(PV2*−PV2a)/(SP2b−PV2a)+Δα ・・・(18)
【0059】
さらに、第2制御量ステップ応答進捗度算出部C_R2a は、算出したステップ応答進捗度α2 が1制御周期前のステップ応答進捗度α2’ より小さい場合、1制御周期前のステップ応答進捗度α2’ を現制御周期におけるステップ応答進捗度α2 とする。また、第2制御量ステップ応答進捗度算出部C_R2a は、算出したステップ応答進捗度α2 が1より大きい場合、現制御周期におけるステップ応答進捗度α2 を1とする。ただし、最初の制御周期では、α2’ は0である。こうして、ステップ212の処理が終了する。
【0060】
次に、第3制御量ステップ応答進捗度算出部C_R3a は、図示しないセンサによって計測された、第3制御ループの制御対象Proc3 の制御量PV3 に式(8)の伝達関数表現で表されるノイズ処理を施してノイズ処理制御量PV3*を生成する(ステップ213)。
【0061】
続いて、第3制御量ステップ応答進捗度算出部C_R3a は、第1制御ループ、第2制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループについて設定された外部設定値SP1x,SP2x,SP3x,・・・,SPnxのいずれかが予め指定された対応する所定値dSP1 ,dSP2 ,dSP3 ,・・・,dSPn よりも大幅に変更されたかどうかを判定する(ステップ216)。
【0062】
第3制御量ステップ応答進捗度算出部C_R3a は、前記の式(2)または式(3)が成立した場合、外部設定値SPkx(k=1,2,3,・・・,n)の変更量が所定値dSPk より大であると判定して、現制御周期をステップ応答の開始時点とする(ステップ216においてYES)。
【0063】
第3制御量ステップ応答進捗度算出部C_R3a は、ステップ216において判定YESとなった場合、第3制御ループの現制御周期のノイズ処理制御量PV3*をステップ応答開始前の第3制御ループ制御量PV3aとし、現制御周期の外部設定値SP3xをステップ応答開始後の第3制御ループ設定値SP3bとし、第3制御ループのステップ応答の進捗度α3 を0にリセットする(ステップ217)。
【0064】
なお、動作開始後の最初の制御周期では、第3制御量ステップ応答進捗度算出部C_R3a は、ステップ216,217の処理を実施せずに、初期化処理を行う(ステップ214,215)。すなわち、第3制御量ステップ応答進捗度算出部C_R3a は、現制御周期のノイズ処理制御量PV3*を制御量PV3aの初期値とし、現制御周期の外部設定値SP3xを設定値SP3bの初期値とし、ステップ応答進捗度α3 を0にリセットする。
【0065】
そして、第3制御量ステップ応答進捗度算出部C_R3a は、第3制御ループのステップ応答進捗度α3 を算出する(ステップ218)。第3制御量ステップ応答進捗度算出部C_R3a は、制御量PV3aと設定値SP3bとが等しい場合、ステップ応答進捗度α3 を1とする。また、制御量PV3aと設定値SP3bとが等しくない場合、制御量PV3aと設定値SP3bとノイズ処理制御量PV3*とを用いてステップ応答進捗度α3 を次式のように算出する。
α3 =(PV3*−PV3a)/(SP3b−PV3a)+Δα ・・・(19)
【0066】
さらに、第3制御量ステップ応答進捗度算出部C_R3a は、算出したステップ応答進捗度α3 が1制御周期前のステップ応答進捗度α3’ より小さい場合、1制御周期前のステップ応答進捗度α3’ を現制御周期におけるステップ応答進捗度α3 とする。また、第3制御量ステップ応答進捗度算出部C_R3a は、算出したステップ応答進捗度α3 が1より大きい場合、現制御周期におけるステップ応答進捗度α3 を1とする。ただし、最初の制御周期では、α3’ は0である。こうして、ステップ218の処理が終了する。
【0067】
以上のようにステップ207〜212,213〜218と同様の処理を繰り返して、第n−1制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rn-1a (不図示)が第n−1制御ループのステップ応答進捗度αn-1 を算出し終えた後、第n制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rna は、図示しないセンサによって計測された、第n制御ループの制御対象Procn の制御量PVn に式(11)の伝達関数表現で表されるノイズ処理を施してノイズ処理制御量PVn*を生成する(ステップ251)。
【0068】
続いて、第n制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rna は、第1制御ループ、第2制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループについて設定された外部設定値SP1x,SP2x,SP3x,・・・,SPnxのいずれかが予め指定された対応する所定値dSP1 ,dSP2 ,dSP3 ,・・・,dSPn よりも大幅に変更されたかどうかを判定する(ステップ254)。
【0069】
第n制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rna は、前記の式(2)または式(3)が成立した場合、外部設定値SPkx(k=1,2,3,・・・,n)の変更量が所定値dSPk より大であると判定して、現制御周期をステップ応答の開始時点とする(ステップ254においてYES)。
【0070】
第n制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rna は、ステップ254において判定YESとなった場合、第n制御ループの現制御周期のノイズ処理制御量PVn*をステップ応答開始前の第n制御ループ制御量PVnaとし、現制御周期の外部設定値SPnxをステップ応答開始後の第n制御ループ設定値SPnbとし、第n制御ループのステップ応答の進捗度αn を0にリセットする(ステップ255)。
【0071】
なお、動作開始後の最初の制御周期では、第n制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rna は、ステップ254,255の処理を実施せずに、初期化処理を行う(ステップ252,253)。すなわち、第n制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rna は、現制御周期のノイズ処理制御量PVn*を制御量PVnaの初期値とし、現制御周期の外部設定値SPnxを設定値SPnbの初期値とし、ステップ応答進捗度αn を0にリセットする。
【0072】
そして、第n制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rna は、第n制御ループのステップ応答進捗度αn を算出する(ステップ256)。第n制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rna は、制御量PVnaと設定値SPnbとが等しい場合、ステップ応答進捗度αn を1とする。また、制御量PVnaと設定値SPnbとが等しくない場合、制御量PVnaと設定値SPnbとノイズ処理制御量PVn*とを用いてステップ応答進捗度αn を次式のように算出する。
αn =(PVn*−PVna)/(SPnb−PVna)+Δα ・・・(20)
【0073】
さらに、第n制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rna は、算出したステップ応答進捗度αn が1制御周期前のステップ応答進捗度αn’ より小さい場合、1制御周期前のステップ応答進捗度αn’ を現制御周期におけるステップ応答進捗度αn とする。また、第n制御量ステップ応答進捗度算出部C_Rna は、算出したステップ応答進捗度αn が1より大きい場合、現制御周期におけるステップ応答進捗度αn を1とする。ただし、最初の制御周期では、αn’ は0である。こうして、ステップ256の処理が終了する。
【0074】
次に、最遅ステップ応答進捗度算出部C_Rmは、第1制御ループ、第2制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループの全てのステップ応答進捗度α1 ,α2 ,α3 ,・・・,αn から最小値(最遅制御量ステップ応答進捗度)αmin を算出して、各内部設定値算出部C_S1a 〜C_Sna へ出力する(ステップ257)。
【0075】
すなわち、最遅ステップ応答進捗度算出部C_Rmは、ステップ応答進捗度α1 がステップ応答進捗度α2 より小さい場合、α1 を最小値αmin とし、α1 がα2 以上の場合、α2 を最小値αmin とする。さらに、最遅ステップ応答進捗度算出部C_Rmは、この最小値αmin よりステップ応答進捗度α3 が小さい場合、α3 を最小値αmin とする。以下、同様に最小値αmin とステップ応答進捗度との大小比較をαn まで繰り返して、最小値αmin を確定する。
【0076】
次いで、第1制御ループ内部設定値算出部C_S1a は、第1制御ループの内部設定値SP1 を次式のように算出する(ステップ258)。
SP1 =(SP1’Tx+SP1*dT )/(Tx+dT) ・・・(21)
SP1’ は第1制御ループの1制御周期前の内部設定値SP1 であり、最初の制御周期の場合には制御量PV1aを初期値として用いる。また、SP1*は第1制御ループの内部設定値リファレンスであり、次式のように求められる。
SP1*=(SP1b−PV1a)αmin +PV1a ・・・(22)
【0077】
第2制御ループ内部設定値算出部C_S2a は、第2制御ループの内部設定値SP2 を次式のように算出する(ステップ259)。
SP2 =(SP2’Tx+SP2*dT )/(Tx+dT) ・・・(23)
SP2’ は第2制御ループの1制御周期前の内部設定値SP2 であり、最初の制御周期の場合には制御量PV2aを初期値として用いる。また、SP2*は第2制御ループの内部設定値リファレンスであり、次式のように求められる。
SP2*=(SP2b−PV2a)αmin +PV2a ・・・(24)
【0078】
第3制御ループ内部設定値算出部C_S3a は、第3制御ループの内部設定値SP3 を次式のように算出する(ステップ260)。
SP3 =(SP3’Tx+SP3*dT )/(Tx+dT) ・・・(25)
SP3’ は第3制御ループの1制御周期前の内部設定値SP3 であり、最初の制御周期の場合には制御量PV3aを初期値として用いる。また、SP3*は第3制御ループの内部設定値リファレンスであり、次式のように求められる。
SP3*=(SP3b−PV3a)αmin +PV3a ・・・(26)
【0079】
以下同様に内部設定値の算出を繰り返して、第n−1制御ループ内部設定値算出部C_Sn-1a (不図示)が第n−1制御ループの内部設定値SPn-1 を算出し終えた後、第n制御ループ内部設定値算出部C_Sna は、第n制御ループの内部設定値SPn を次式のように算出する(ステップ290)。
SPn =(SPn’Tx+SPn*dT )/(Tx+dT) ・・・(27)
【0080】
SPn’ は第n制御ループの1制御周期前の内部設定値SPn であり、最初の制御周期の場合には制御量PVnaを初期値として用いる。また、SPn*は第n制御ループの内部設定値リファレンスであり、次式のように求められる。
SPn*=(SPnb−PVna)αmin +PVna ・・・(28)
【0081】
次に、第1のコントローラPID1 は、第1制御ループ内部設定値算出部C_S1a から出力された内部設定値SP1 を用いて次式のような伝達関数表現で表されるPID演算を実行して操作量出力MV1 を算出する(ステップ291)。
MV1 =Kg1 {1+1/(Ti1 s)+Td1 s}(SP1 −PV1 )・・・(29)
式(29)において、Kg1 、Ti1 、Td1 はそれぞれコントローラPID1 の比例ゲイン、積分時間、微分時間である。第1のコントローラPID1 は、算出した操作量出力MV1 を制御対象Proc1 へ出力する。
【0082】
第2のコントローラPID2 は、第2制御ループ内部設定値算出部C_S2a から出力された内部設定値SP2 を用いて式(15)のようなPID演算を実行して操作量出力MV2 を算出する(ステップ292)。第2のコントローラPID2 は、算出した操作量出力MV2 を制御対象Proc2 へ出力する。
【0083】
第3のコントローラPID3 は、第3制御ループ内部設定値算出部C_S3a から出力された内部設定値SP3 を用いて式(16)のようなPID演算を実行して操作量出力MV3 を算出する(ステップ293)。第3のコントローラPID3 は、算出した操作量出力MV3 を制御対象Proc3 へ出力する。
【0084】
以上のような操作量出力の算出を順次行い、第n−1のコントローラPIDn-1 (不図示)が操作量出力MVn-1 を算出し終えた後、第nのコントローラPIDn は、第n制御ループ内部設定値算出部C_Sna から出力された内部設定値SPn を用いて式(17)のようなPID演算を実行して操作量出力MVn を算出する(ステップ320)。第nのコントローラPIDn は、算出した操作量出力MVn を制御対象Procn へ出力する。
以上のステップ201〜320を1制御周期における処理とし、ステップ201〜320の処理を制御周期毎に繰り返す。
【0085】
本実施の形態では、2ループ以上の制御系に対する外部からの操作として、ほぼ同時に外部設定値SP1x,SP2x,SP3x,・・・,SPnxの変更を行なった後に、各制御ループのステップ応答進捗度α1 〜αn がステップ応答進捗度算出部C_R1a 〜C_Rna で算出され、その結果が最遅ステップ応答進捗度算出部C_Rmに出力される。
【0086】
最遅ステップ応答進捗度算出部C_Rmでは、各制御ループのステップ応答進捗度α1 〜αn の最小値、すなわち最も遅いステップ応答進捗度αmin が算出され、この最遅進捗度αmin が各制御ループの内部設定値算出部C_S1a 〜C_Sna に出力される。
【0087】
各内部設定値算出部C_S1a 〜C_Sna では、それぞれ対応する第1〜第n制御ループの制御量PV1 〜PVn の進捗度を最も変化の遅い制御ループの制御量に同期させるために、最遅進捗度αmin に基づいて第1〜第n制御ループのステップ応答を抑制する方向に補正した内部設定値SP1 〜SPn が算出される。この際、最も遅い制御ループについても同様の処理が行われるが、設定値補正演算は、この最遅制御ループの応答速度に影響を与えない程度の処理とする。
そして、第1〜第n制御ループのコントローラPID1 〜PIDn は、補正された内部設定値SP1 〜SPn に基づいて操作量出力MV1 〜MVn を算出する。
【0088】
以上の構成により、第1〜第n制御ループにおいて外部設定値SP1x〜SPnxがほぼ同時に変更されたときに、最も変化の遅い制御ループ以外の制御ループのステップ応答が最遅制御ループのステップ応答よりも際立って速く進むのを抑制することができ、最遅制御ループ以外のコントローラにおいて整定待機時間を削減することができ、省エネルギーを実現することができる。特に、本実施の形態では、最も変化の遅い最遅制御ループを予め把握しておく必要がなく、状況によりステップ応答速度が異なり、最遅制御ループが変わる場合でも、適切に動作させることができる。
【0089】
図9は本実施の形態の制御装置の制御動作例を示す図である。図9は、第1制御ループの外部設定値SP1xがSP1aからSP1bに変更され、第2制御ループの外部設定値SP2xがSP2aからSP2bに変更され、第3制御ループの外部設定値SP3xがSP3aからSP3bに変更され、第n制御ループの外部設定値SPnxがSPnaからSPnbに変更されたときの制御量PV1 ,PV2 ,PV3 ,・・・,PVn を求めたシミュレーション結果である。ただし、図9では、第1〜第3制御ループについてのみ記載している。また、図9の例では、第2制御ループを最も制御量変化の遅いループとしている。
【0090】
図9から分かるように、本実施の形態を適用すれば、制御量変化が最も遅い第2制御ループの制御量PV2 の変化に同期して第1制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループの制御量PV1 ,PV3 ,・・・,PVn を変化させるので、第1制御ループ、第3制御ループ、・・・、第n制御ループのコントローラPID1 ,PID3 ,・・・,PIDn に整定待機時間が発生しない。
なお、実施の形態の1,2では、n≧4の場合について説明しているが、n≧2であれば、本発明を適用できることは言うまでもない。
また、実施の形態の1,2では、全ての外部設定値を同時に変更しているが、これに限るものではなく、実施の形態の1では、nループ中の最遅ループを含む2ループ以上を若干タイミングをずらして変更した場合でも、効果を得ることができる。また、実施の形態の2では、nループ中の任意の2ループ以上を若干タイミングをずらして変更した場合でも、効果を得ることができる。
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、制御量変化が最も遅い第1制御ループのステップ応答の進捗度を算出し、第1制御ループ以外の他の制御ループの制御量が第1制御ループの制御量に同期して自動的に変化するように、他の制御ループの設定値をステップ応答の進捗度に基づいて補正して対応するコントローラに与えるようにしたことにより、他の制御ループのコントローラの整定待機時間を削減することができるので、エネルギー消費量を低減することができ、省エネルギーを実現することができる。
【0092】
また、各制御ループのステップ応答の進捗度を算出し、算出したステップ応答の進捗度のうち最も遅い最遅進捗度を選択し、各制御ループの制御量が最遅進捗度の制御量に同期して自動的に変化するように、各制御ループの設定値を最遅進捗度に基づいて補正して対応するコントローラに与えるようにしたことにより、他の制御ループのコントローラの整定待機時間を削減することができるので、エネルギー消費量を低減することができ、省エネルギーを実現することができる。また、算出したステップ応答の進捗度のうち最も遅い最遅進捗度を選択するようにしたので、最も変化の遅い最遅制御ループを予め把握しておく必要がなく、状況によりステップ応答速度が異なり、最遅制御ループが変わる場合でも、適切に動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態となる制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の制御装置の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図3】 図1の制御装置の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図4】 従来の制御装置の制御動作例を示す図である。
【図5】 図1の制御装置の制御動作例を示す図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態となる制御装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 図6の制御装置の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図8】 図6の制御装置の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図9】 図6の制御装置の制御動作例を示す図である。
【符号の説明】
PID1 〜PIDn …コントローラ、Proc1 〜Procn …制御対象、C_R1、C_R1a 〜C_Rna …ステップ応答進捗度算出部、C_S2〜C_Sn、C_S1a 〜C_Sna …制御ループ内部設定値算出部、C_Rm…最遅ステップ応答進捗度算出部。
Claims (4)
- 第1制御対象と共に第1制御ループを構成し、この第1制御ループの制御量を設定値と一致させるべく前記制御対象に操作量を出力して制御を行う第1のフィードバックコントローラと、
1つ以上の他の制御対象と共に他の制御ループを構成し、前記第1制御ループより制御量変化が速い1つ以上の前記他の制御ループの制御量を各設定値と一致させるべく対応する前記他の制御対象に操作量を出力して制御を行う1つ以上の他のフィードバックコントローラと、
前記第1制御ループのステップ応答の進捗度を算出するステップ応答進捗度算出部と、
前記他のフィードバックコントローラ毎に設けられ、対応する前記他の制御ループの制御量が前記第1制御ループの制御量に同期して変化するように、対応する前記他の制御ループの設定値を前記ステップ応答の進捗度に基づいて補正して対応する前記他のフィードバックコントローラに与える制御ループ内部設定値算出部とからなることを特徴とする制御装置。 - 複数の制御対象と共に複数の制御ループを構成し、この複数の制御ループの制御量を各設定値と一致させるべく対応する前記制御対象に操作量を出力して制御を行う複数のフィードバックコントローラと、
このフィードバックコントローラ毎に設けられ、対応する前記制御ループのステップ応答の進捗度を算出する複数のステップ応答進捗度算出部と、
このステップ応答進捗度算出部によって算出されたステップ応答の進捗度のうち最も遅い最遅進捗度を選択する最遅ステップ応答進捗度算出部と、
前記フィードバックコントローラ毎に設けられ、対応する前記制御ループの制御量が前記最遅進捗度の制御量に同期して変化するように、対応する前記制御ループの設定値を前記最遅進捗度に基づいて補正して対応する前記フィードバックコントローラに与える制御ループ内部設定値算出部とからなることを特徴とする制御装置。 - 複数の制御対象と共に複数の制御ループを構成し、この複数の制御ループの制御量を各設定値と一致させるべく対応する前記制御対象に操作量を出力して制御を行う複数のフィードバックコントローラを備えた制御装置において、
制御量変化が最も遅い第1制御ループのステップ応答の進捗度を算出し、
前記第1制御ループ以外の他の制御ループの制御量が前記第1制御ループの制御量に同期して変化するように、前記他の制御ループの設定値を前記ステップ応答の進捗度に基づいて補正して対応する前記フィードバックコントローラに与えるようにしたことを特徴とする制御方法。 - 複数の制御対象と共に複数の制御ループを構成し、この複数の制御ループの制御量を各設定値と一致させるべく対応する前記制御対象に操作量を出力して制御を行う複数のフィードバックコントローラを備えた制御装置において、
各制御ループのステップ応答の進捗度を算出し、
算出したステップ応答の進捗度のうち最も遅い最遅進捗度を選択し、
各制御ループの制御量が前記最遅進捗度の制御量に同期して変化するように、各制御ループの設定値を前記最遅進捗度に基づいて補正して対応する前記フィードバックコントローラに与えるようにしたことを特徴とする制御方法。
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