JP3794606B2 - 受光素子用接合容量 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受光素子用集積回路に用いられる接合容量に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フォトセンサ、フォトインタラプタ、フォトカプラ等に用いられる受光素子用集積回路における接合容量としては、例えば図3に示すような窒化膜等の絶縁膜を使用したコンデンサが用いられてきた。
【0003】
この従来例では、図3に示すように、P型半導体基板37上に形成されたN型エピタキシャル層36が、P型拡散層38、39により、コンデンサ部のエピタキシャル層領域と他のエピタキシャル層領域とに分離されており、このコンデンサ部のエピタキシャル層領域には、高不純物濃度のN型半導体層35、コンデンサ部を構成する窒化膜32、及びコンデンサの一方の電極を構成する金属層33がこの順で形成され、又コンデンサの他方の電極となるN型半導体層35上の一部にはオーミックコンタクトをとる金属層34が形成され、コンデンサの他方の電極取り出し口となっており、コンデンサ外部が酸化膜等の厚い保護膜31により覆われている。
【0004】
このコンデンサでは、N型半導体層35とN型エピタキシャル層36は同じN型半導体で導通しており、N型エピタキシャル層36はP型半導体基板37とPN接合を構成する。このPN接合は、受光素子においてはフォトダイオードと同一構成で、フォトダイオードと同一動作を行うので、N型エピタキシャル層36からP型半導体基板37に向かって光電流を生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来構成では、光電流をI3とし、N型エピタキシャル層36とオーミックコンタクトをとっている金属層34に抵抗負荷R31が接続されるとすると、金属層34に(R31×I3)で表される電圧降下が生じ、コンデンサの一端が光電流I3によって電位変動を生じる。
【0006】
この電位変動の問題を解消するためには、金属層34側を常に接地電位GND又は電源電位Vccなどの低インピーダンス信号ラインに接続する必要があり、従来構成では高インピーダンス信号ラインには接続できないという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした従来技術の課題を解決するものであり、受光素子用集積回路に用いられる接合容量を、光によって誤動作しないようにでき、接合容量の各電極を高インピーダンス信号ラインに接続することができる受光素子用接合容量を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の受光素子用接合容量は、受光素子用集積回路を構成するP型半導体基板と、該P型半導体基板上に、第1のP型埋め込み分離拡散層と第2のP型分離拡散層により島状に分離して形成されるN型エピタキシャル層中に、該P型半導体基板と該第1のP型埋め込み分離拡散層との間に形成されたN型埋め込み層と、その上部の該第1のP型埋め込み分離拡散層と、該第1のP型埋め込み分離拡散層に達する該第2のP型分離拡散層とによってN型ウェルが構成され、該N型ウェル中に形成されたP型ベース拡散層と、該P型ベース拡散層中に形成されたN型エミッタ拡散層とを有し、該N型エミッタ拡散層と該P型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスして接合容量としており、そのことにより上記目的が達成される。
【0009】
前記N型ウェルと前記P型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスして接合容量としてもよい。
【0010】
また、前記N型エミッタ拡散層と前記N型ウェルを導通させ、該N型エミッタ拡散層と前記P型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量と、前記N型ウェルと該P型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量とを並列接続してなる構成としてもよい。
【0011】
また、本発明の受光素子用接合容量は、受光素子用集積回路を構成するP型半導体基板と、該P型半導体基板上に、第1のP型埋め込み分離拡散層と第2のP型分離拡散層により島状に分離して形成されN型ウェルを構成する第1のN型エピタキシャル層と、該P型半導体基板上に、第1のP型埋め込み分離拡散層と第2のP型分離拡散層により島状に分離して形成されN型ウェルを構成しない第2のN型エピタキシャル層と、該N型ウェル中に形成されたP型ベース拡散層と、該P型ベース拡散層中に形成されたN型エミッタ拡散層とを有し、該第1のN型エピタキシャル層及び該第2のN型エピタキシャル層に電源電圧又は所定の基準電圧を印加し、該第1のP型埋め込み分離拡散層及び該第2のP型分離拡散層と該N型ウェルのPN接合を逆バイアスして接合容量としており、そのことにより上記目的が達成される。
【0012】
好ましくは、前記N型ウェルの不純物濃度が、前記N型エピタキシャル層の不純物濃度より高くしてなる構成とする。
【0013】
以下に、本発明の作用について説明する。
【0014】
上記構成によれば、接合容量は、N型エミッタ拡散層とP型ベース拡散層のPN接合の接合容量によって構成される。このPN接合は、N型エピタキシャル層とP型半導体基板によって構成されるPN接合より、はるかに浅い表面に近い部分で接合をつくる。
【0015】
一方、フォトセンサー、フォトインタラプタ、フォトカプラ等に用いられる信号光は赤外光又は赤色光などの波長の長い光である。これらの光によって生じる少数キャリア(光信号電流)は、ほとんどP型半導体基板中で発生するため、島状に分離して形成されN型ウェルを構成するN型エピタキシャル層以外の部分のN型エピタキシャル層とP型半導体基板によるPN接合で吸収される。
【0016】
他方、N型エミッタ拡散層とP型ベース拡散層のPN接合は、半導体層の浅い部分で接合をつくるので、これらの光に対して影響を受けず不感となり、光によって誤動作しない接合容量を構成することができる。
【0017】
従って、従来のように、光電流による電位変動を抑えるために、接合容量の電極の一方を構成する半導体の電位を電源電位や接地電位に固定する必要がなくなり、接合容量を構成するN型エミッタ拡散層、P型ベース拡散層のどちらでも高インピーダンス信号ラインに接続することが可能となる。
【0018】
また、N型ウェルとP型ベース拡散層のPN接合、並びにN型ウェルと第1のP型埋め込み分離拡散層及び第2のP型分離拡散層によるPN接合においても、N型エピタキシャル層とP型半導体基板によるPN接合より半導体層の浅い部分で接合をつくるので、上記と同様の作用をもたらす。
【0019】
また、N型エミッタ拡散層とN型ウェルを導通させ、N型エミッタ拡散層とP型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量と、N型ウェルとP型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量とを並列接続してなる構成にすると、接合容量の容量値を増大させることが可能となる。
【0020】
更に、N型ウェルの不純物濃度を、N型エピタキシャル層の不純物濃度より高くしてなる構成にすると、N型ウェルと第1のP型埋め込み分離拡散層及び第2のP型分離拡散層で構成されるPN接合の接合容量を大きくすることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
【0022】
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態1による受光素子用接合容量を構成する半導体層の断面構造を示す。
【0023】
この実施形態1は、図1に示すように、受光素子用集積回路を構成するP型半導体基板101Aと、このP型半導体基板101A上に、第1のP型埋め込み分離拡散層103Aと第2のP型分離拡散層104Aにより島状に分離して形成されるN型エピタキシャル層105A中に、P型半導体基板101Aと第1のP型埋め込み分離拡散層103Aとの間に形成されたN型埋め込み層102Aと、その上部の第1のP型埋め込み分離拡散層103Aと、この第1のP型埋め込み分離拡散層103Aに達する第2のP型分離拡散層104AとによってN型ウェルが構成され、このN型ウェル中に形成されたP型ベース拡散層106Aと、このP型ベース拡散層106A中に形成されたN型エミッタ拡散層107Aとを有し、N型エミッタ拡散層107AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスして接合容量とするものである。
【0024】
接合容量は、N型ウェル105AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスして構成してもよい。
【0025】
また、N型エミッタ拡散層107AとN型ウェル105Aを導通させ、N型エミッタ拡散層107AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスしてなる接合容量と、N型ウェル105AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスしてなる接合容量とを並列接続してなる構成としてもよい。
【0026】
更には、接合容量は、N型エピタキシャル層105A,105Bに電源電圧又は所定の基準電圧を印加し、第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104AとN型ウェル105AのPN接合を逆バイアスして構成してもよい。
【0027】
より詳しくは、この実施形態1では、図1に示すように、接合容量を形成する部分の断面は、P型半導体基板101A上に、N型埋め込み拡散層102A、第1のP型埋め込み分離拡散層103A、第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104Aで島状に分離して形成されN型ウェルを構成するN型エピタキシャル層105A、N型ウェル中に形成され、NPNトランジスタのベース層を構成する拡散層と同一のP型ベース拡散層106A、P型ベース拡散層106A中に形成され、NPNトランジスタのエミッタ層を構成する拡散層と同一のN型エミッタ拡散層107A、及び酸化膜等による保護膜116Aが、この順で形成されている。
【0028】
更に、N型エピタキシャル層の上層部において、N型エピタキシャル層(N型ウェル)105AとオーミックコンタクトをとるためのN型エミッタ拡散層108Aが形成され、第1のP型埋め込み分離拡散層103A、103Bと第2のP型分離拡散層104A、104Bで分離されたN型エピタキシャル層105BとオーミックコンタクトをとるためのN型エミッタ拡散層109Aが形成され、第2のP型分離拡散層104AとオーミックコンタクトをとるためのP型ベース拡散層110Aが形成されている。
【0029】
P型ベース拡散層110Aには電極用配線111Aが形成され、N型エミッタ拡散層108Aには電極用配線112Aが形成され、P型ベース拡散層106Aには電極用配線113Aが形成されている。また、N型エミッタ拡散層107Aには電極用配線114Aが形成され、N型エミッタ拡散層109Aには電極用配線115Aが形成されている。
【0030】
上記構成によれば、接合容量は、N型エミッタ拡散層107AとP型ベース拡散層106AのPN接合の接合容量によって構成される。このPN接合は、N型エピタキシャル層105B,105B’,105CとP型半導体基板101Aによって構成されるPN接合より、はるかに浅い表面に近い部分の半導体層で接合をつくる。
【0031】
一方、フォトセンサー、フォトインタラプタ、フォトカプラ等に用いられる信号光は、赤外光又は赤色光などの波長の長い光である。これらの光によって生じる少数キャリア(光信号電流)は、ほとんどP型半導体基板101A中で発生するため、島状に分離して形成されN型ウェルを構成するN型エピタキシャル層105A以外の部分のN型エピタキシャル層105B,105B’,105CとP型半導体基板101AによるPN接合で吸収される。
【0032】
他方、N型エミッタ拡散層107AとP型ベース拡散層106AのPN接合は、半導体層の浅い部分で接合をつくるので、これらの光に対して影響を受けず不感となる。
【0033】
従って、N型エミッタ拡散層107Aと、P型ベース拡散層106AのPN接合を使用した接合容量の電極取り出し口である電極用配線113A、114Aのいずれの端子にも高インピーダンス信号ラインを接続することができる。
【0034】
同様に、N型ウェル105AとP型ベース拡散層106AのPN接合を使用する場合には、その接合容量の電極取り出し口である電極用配線112A、113Aのいずれの端子にも高インピーダンス信号ラインを接続することができる。
【0035】
また、N型エミッタ拡散層107AとN型ウェル105Aを金属等の導電体で接続して導通させ、N型エミッタ拡散層107AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスしてなる接合容量と、N型ウェル105AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスしてなる接合容量とを並列接続してなる構成として、接合容量の容量値を増大させることもできる。
【0036】
更には、第1のP型埋め込み分離拡散層103A,103B及び第2のP型分離拡散層104A,104Bにより島状に分離して形成され、N型ウェルを構成しないN型エピタキシャル層105B、並びに第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104Aにより島状に分離して形成され、N型ウェルを構成するN型エピタキシャル層105Aを、電源電圧とするか、又は第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104Aの電位以上の所定の電圧とすることで、第1のP型埋め込み分離拡散層103AとN型エピタキシャル層105B,105AのPN接合、及び第2のP型分離拡散層104AとN型エピタキシャル層105B,105AのPN接合は逆バイアスされる。
【0037】
ここで、第1のP型埋め込み分離拡散層103AとN型ウェルであるN型エピタキシャル層105A、及び第2のP型分離拡散層104AとN型エピタキシャル層105AのPN接合も、赤外光、赤色光の影響は軽微である。
【0038】
従って、このPN接合を逆バイアスし接合容量として使用するとき、接合容量の電極取り出し口である電極用配線111A、112Aのいずれの端子にも高インピーダンス信号ラインを接続することができる。
【0039】
(実施形態2)
図2に、本発明の実施形態2による受光素子用接合容量を構成する半導体層の断面構造を示す。
【0040】
この実施形態2は、図2に示すように、上述した実施形態1に対し、N型ウェル105Aに高濃度のN型不純物拡散領域201Aを形成する点で相違し、その他の構成は実施形態1の場合と同様である。この構成により、接合容量を増大させることが可能となる。
【0041】
一般に、接合容量値は、PN接合を構成するP型半導体及びN型半導体の不純物濃度に比例するので、不純物濃度が高いほど接合容量の容量値は増大する。
【0042】
しかしながら、図1に示すN型ウェル105Aは、N型エピタキシャル層であって、通常NPNトランジスタのコレクタ領域を構成するため、不純物濃度が低くなっている。このため、N型ウェル105Aと第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104Aで構成されるPN接合の接合容量は大きくできない。
【0043】
これに対し、図2に示すように、N型ウェル105AにN型不純物を高濃度に拡散させ、高濃度のN型不純物拡散領域201Aを形成すると、N型ウェル105Aにおける高濃度のN型不純物拡散領域201Aと第1のP型埋め込み分離拡散層103Aで構成されるPN接合の接合容量を大きくすることが可能となる。従って、N型ウェル105Aと第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104Aで構成されるPN接合の全体の接合容量を大きくすることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の受光素子用接合容量は、N型エミッタ拡散層とP型ベース拡散層のPN接合、N型ウェルとP型ベース拡散層のPN接合、又はN型ウェルと第1のP型埋め込み分離拡散層及び第2のP型分離拡散層によるPN接合によって構成するので、N型エピタキシャル層とP型半導体基板によって構成されるPN接合より、はるかに浅い表面に近い部分の半導体層で接合をつくることができる。
【0045】
従って、赤外光又は赤色光などの波長の長い光である信号光によって生じる少数キャリアは、ほとんどP型半導体基板中で発生するため、N型エピタキシャル層とP型半導体基板によるPN接合で吸収されるので、上記した半導体層の浅い部分でPN接合をつくる本発明の構成では、これらの光に対して影響を受けず不感となり、光によって誤動作しない接合容量を構成することができる。
【0046】
その結果、従来のように、光電流による電位変動を抑えるために、接合容量の電極の一方を構成する半導体の電位を電源電位や接地電位に固定する必要がなくなり、接合容量を構成する電極はどちらも高インピーダンス信号ラインと接続することが可能となり、接合容量を介しての信号伝達、いわゆるAC結合可能な容量を提供することができる。
【0047】
また、N型エミッタ拡散層とN型ウェルを導通させ、N型エミッタ拡散層とP型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量と、N型ウェルとP型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量とを並列接続してなる構成にすると、接合容量の容量値を増大させることができる。
【0048】
更に、N型ウェルの不純物濃度を、N型エピタキシャル層の不純物濃度より高くしてなる構成にすると、N型ウェルと第1のP型埋め込み分離拡散層及び第2のP型分離拡散層で構成されるPN接合の接合容量を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1による受光素子用接合容量を構成する半導体層の断面構造を示す図である。
【図2】本発明の実施形態2による受光素子用接合容量を構成する半導体層の断面構造を示す図である。
【図3】従来の受光素子用接合容量を構成する半導体層の断面構造を示す図である。
【符号の説明】
101A P型半導体基板
102A N型埋め込み層
103A,103B 第1のP型埋め込み分離拡散層
104A,104B 第2のP型分離拡散層
105A N型ウェルを構成する島状のN型エピタキシャル層
105B,105B’ N型ウェルを構成しない島状のN型エピタキシャル層
105C N型エピタキシャル層
106A,110A P型ベース拡散層
107A,108A,109A N型エミッタ拡散層
111A〜115A 電極用配線
116A 保護膜
201A 高濃度のN型不純物拡散領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、受光素子用集積回路に用いられる接合容量に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フォトセンサ、フォトインタラプタ、フォトカプラ等に用いられる受光素子用集積回路における接合容量としては、例えば図3に示すような窒化膜等の絶縁膜を使用したコンデンサが用いられてきた。
【0003】
この従来例では、図3に示すように、P型半導体基板37上に形成されたN型エピタキシャル層36が、P型拡散層38、39により、コンデンサ部のエピタキシャル層領域と他のエピタキシャル層領域とに分離されており、このコンデンサ部のエピタキシャル層領域には、高不純物濃度のN型半導体層35、コンデンサ部を構成する窒化膜32、及びコンデンサの一方の電極を構成する金属層33がこの順で形成され、又コンデンサの他方の電極となるN型半導体層35上の一部にはオーミックコンタクトをとる金属層34が形成され、コンデンサの他方の電極取り出し口となっており、コンデンサ外部が酸化膜等の厚い保護膜31により覆われている。
【0004】
このコンデンサでは、N型半導体層35とN型エピタキシャル層36は同じN型半導体で導通しており、N型エピタキシャル層36はP型半導体基板37とPN接合を構成する。このPN接合は、受光素子においてはフォトダイオードと同一構成で、フォトダイオードと同一動作を行うので、N型エピタキシャル層36からP型半導体基板37に向かって光電流を生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来構成では、光電流をI3とし、N型エピタキシャル層36とオーミックコンタクトをとっている金属層34に抵抗負荷R31が接続されるとすると、金属層34に(R31×I3)で表される電圧降下が生じ、コンデンサの一端が光電流I3によって電位変動を生じる。
【0006】
この電位変動の問題を解消するためには、金属層34側を常に接地電位GND又は電源電位Vccなどの低インピーダンス信号ラインに接続する必要があり、従来構成では高インピーダンス信号ラインには接続できないという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした従来技術の課題を解決するものであり、受光素子用集積回路に用いられる接合容量を、光によって誤動作しないようにでき、接合容量の各電極を高インピーダンス信号ラインに接続することができる受光素子用接合容量を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の受光素子用接合容量は、受光素子用集積回路を構成するP型半導体基板と、該P型半導体基板上に、第1のP型埋め込み分離拡散層と第2のP型分離拡散層により島状に分離して形成されるN型エピタキシャル層中に、該P型半導体基板と該第1のP型埋め込み分離拡散層との間に形成されたN型埋め込み層と、その上部の該第1のP型埋め込み分離拡散層と、該第1のP型埋め込み分離拡散層に達する該第2のP型分離拡散層とによってN型ウェルが構成され、該N型ウェル中に形成されたP型ベース拡散層と、該P型ベース拡散層中に形成されたN型エミッタ拡散層とを有し、該N型エミッタ拡散層と該P型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスして接合容量としており、そのことにより上記目的が達成される。
【0009】
前記N型ウェルと前記P型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスして接合容量としてもよい。
【0010】
また、前記N型エミッタ拡散層と前記N型ウェルを導通させ、該N型エミッタ拡散層と前記P型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量と、前記N型ウェルと該P型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量とを並列接続してなる構成としてもよい。
【0011】
また、本発明の受光素子用接合容量は、受光素子用集積回路を構成するP型半導体基板と、該P型半導体基板上に、第1のP型埋め込み分離拡散層と第2のP型分離拡散層により島状に分離して形成されN型ウェルを構成する第1のN型エピタキシャル層と、該P型半導体基板上に、第1のP型埋め込み分離拡散層と第2のP型分離拡散層により島状に分離して形成されN型ウェルを構成しない第2のN型エピタキシャル層と、該N型ウェル中に形成されたP型ベース拡散層と、該P型ベース拡散層中に形成されたN型エミッタ拡散層とを有し、該第1のN型エピタキシャル層及び該第2のN型エピタキシャル層に電源電圧又は所定の基準電圧を印加し、該第1のP型埋め込み分離拡散層及び該第2のP型分離拡散層と該N型ウェルのPN接合を逆バイアスして接合容量としており、そのことにより上記目的が達成される。
【0012】
好ましくは、前記N型ウェルの不純物濃度が、前記N型エピタキシャル層の不純物濃度より高くしてなる構成とする。
【0013】
以下に、本発明の作用について説明する。
【0014】
上記構成によれば、接合容量は、N型エミッタ拡散層とP型ベース拡散層のPN接合の接合容量によって構成される。このPN接合は、N型エピタキシャル層とP型半導体基板によって構成されるPN接合より、はるかに浅い表面に近い部分で接合をつくる。
【0015】
一方、フォトセンサー、フォトインタラプタ、フォトカプラ等に用いられる信号光は赤外光又は赤色光などの波長の長い光である。これらの光によって生じる少数キャリア(光信号電流)は、ほとんどP型半導体基板中で発生するため、島状に分離して形成されN型ウェルを構成するN型エピタキシャル層以外の部分のN型エピタキシャル層とP型半導体基板によるPN接合で吸収される。
【0016】
他方、N型エミッタ拡散層とP型ベース拡散層のPN接合は、半導体層の浅い部分で接合をつくるので、これらの光に対して影響を受けず不感となり、光によって誤動作しない接合容量を構成することができる。
【0017】
従って、従来のように、光電流による電位変動を抑えるために、接合容量の電極の一方を構成する半導体の電位を電源電位や接地電位に固定する必要がなくなり、接合容量を構成するN型エミッタ拡散層、P型ベース拡散層のどちらでも高インピーダンス信号ラインに接続することが可能となる。
【0018】
また、N型ウェルとP型ベース拡散層のPN接合、並びにN型ウェルと第1のP型埋め込み分離拡散層及び第2のP型分離拡散層によるPN接合においても、N型エピタキシャル層とP型半導体基板によるPN接合より半導体層の浅い部分で接合をつくるので、上記と同様の作用をもたらす。
【0019】
また、N型エミッタ拡散層とN型ウェルを導通させ、N型エミッタ拡散層とP型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量と、N型ウェルとP型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量とを並列接続してなる構成にすると、接合容量の容量値を増大させることが可能となる。
【0020】
更に、N型ウェルの不純物濃度を、N型エピタキシャル層の不純物濃度より高くしてなる構成にすると、N型ウェルと第1のP型埋め込み分離拡散層及び第2のP型分離拡散層で構成されるPN接合の接合容量を大きくすることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
【0022】
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態1による受光素子用接合容量を構成する半導体層の断面構造を示す。
【0023】
この実施形態1は、図1に示すように、受光素子用集積回路を構成するP型半導体基板101Aと、このP型半導体基板101A上に、第1のP型埋め込み分離拡散層103Aと第2のP型分離拡散層104Aにより島状に分離して形成されるN型エピタキシャル層105A中に、P型半導体基板101Aと第1のP型埋め込み分離拡散層103Aとの間に形成されたN型埋め込み層102Aと、その上部の第1のP型埋め込み分離拡散層103Aと、この第1のP型埋め込み分離拡散層103Aに達する第2のP型分離拡散層104AとによってN型ウェルが構成され、このN型ウェル中に形成されたP型ベース拡散層106Aと、このP型ベース拡散層106A中に形成されたN型エミッタ拡散層107Aとを有し、N型エミッタ拡散層107AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスして接合容量とするものである。
【0024】
接合容量は、N型ウェル105AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスして構成してもよい。
【0025】
また、N型エミッタ拡散層107AとN型ウェル105Aを導通させ、N型エミッタ拡散層107AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスしてなる接合容量と、N型ウェル105AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスしてなる接合容量とを並列接続してなる構成としてもよい。
【0026】
更には、接合容量は、N型エピタキシャル層105A,105Bに電源電圧又は所定の基準電圧を印加し、第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104AとN型ウェル105AのPN接合を逆バイアスして構成してもよい。
【0027】
より詳しくは、この実施形態1では、図1に示すように、接合容量を形成する部分の断面は、P型半導体基板101A上に、N型埋め込み拡散層102A、第1のP型埋め込み分離拡散層103A、第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104Aで島状に分離して形成されN型ウェルを構成するN型エピタキシャル層105A、N型ウェル中に形成され、NPNトランジスタのベース層を構成する拡散層と同一のP型ベース拡散層106A、P型ベース拡散層106A中に形成され、NPNトランジスタのエミッタ層を構成する拡散層と同一のN型エミッタ拡散層107A、及び酸化膜等による保護膜116Aが、この順で形成されている。
【0028】
更に、N型エピタキシャル層の上層部において、N型エピタキシャル層(N型ウェル)105AとオーミックコンタクトをとるためのN型エミッタ拡散層108Aが形成され、第1のP型埋め込み分離拡散層103A、103Bと第2のP型分離拡散層104A、104Bで分離されたN型エピタキシャル層105BとオーミックコンタクトをとるためのN型エミッタ拡散層109Aが形成され、第2のP型分離拡散層104AとオーミックコンタクトをとるためのP型ベース拡散層110Aが形成されている。
【0029】
P型ベース拡散層110Aには電極用配線111Aが形成され、N型エミッタ拡散層108Aには電極用配線112Aが形成され、P型ベース拡散層106Aには電極用配線113Aが形成されている。また、N型エミッタ拡散層107Aには電極用配線114Aが形成され、N型エミッタ拡散層109Aには電極用配線115Aが形成されている。
【0030】
上記構成によれば、接合容量は、N型エミッタ拡散層107AとP型ベース拡散層106AのPN接合の接合容量によって構成される。このPN接合は、N型エピタキシャル層105B,105B’,105CとP型半導体基板101Aによって構成されるPN接合より、はるかに浅い表面に近い部分の半導体層で接合をつくる。
【0031】
一方、フォトセンサー、フォトインタラプタ、フォトカプラ等に用いられる信号光は、赤外光又は赤色光などの波長の長い光である。これらの光によって生じる少数キャリア(光信号電流)は、ほとんどP型半導体基板101A中で発生するため、島状に分離して形成されN型ウェルを構成するN型エピタキシャル層105A以外の部分のN型エピタキシャル層105B,105B’,105CとP型半導体基板101AによるPN接合で吸収される。
【0032】
他方、N型エミッタ拡散層107AとP型ベース拡散層106AのPN接合は、半導体層の浅い部分で接合をつくるので、これらの光に対して影響を受けず不感となる。
【0033】
従って、N型エミッタ拡散層107Aと、P型ベース拡散層106AのPN接合を使用した接合容量の電極取り出し口である電極用配線113A、114Aのいずれの端子にも高インピーダンス信号ラインを接続することができる。
【0034】
同様に、N型ウェル105AとP型ベース拡散層106AのPN接合を使用する場合には、その接合容量の電極取り出し口である電極用配線112A、113Aのいずれの端子にも高インピーダンス信号ラインを接続することができる。
【0035】
また、N型エミッタ拡散層107AとN型ウェル105Aを金属等の導電体で接続して導通させ、N型エミッタ拡散層107AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスしてなる接合容量と、N型ウェル105AとP型ベース拡散層106AのPN接合を逆バイアスしてなる接合容量とを並列接続してなる構成として、接合容量の容量値を増大させることもできる。
【0036】
更には、第1のP型埋め込み分離拡散層103A,103B及び第2のP型分離拡散層104A,104Bにより島状に分離して形成され、N型ウェルを構成しないN型エピタキシャル層105B、並びに第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104Aにより島状に分離して形成され、N型ウェルを構成するN型エピタキシャル層105Aを、電源電圧とするか、又は第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104Aの電位以上の所定の電圧とすることで、第1のP型埋め込み分離拡散層103AとN型エピタキシャル層105B,105AのPN接合、及び第2のP型分離拡散層104AとN型エピタキシャル層105B,105AのPN接合は逆バイアスされる。
【0037】
ここで、第1のP型埋め込み分離拡散層103AとN型ウェルであるN型エピタキシャル層105A、及び第2のP型分離拡散層104AとN型エピタキシャル層105AのPN接合も、赤外光、赤色光の影響は軽微である。
【0038】
従って、このPN接合を逆バイアスし接合容量として使用するとき、接合容量の電極取り出し口である電極用配線111A、112Aのいずれの端子にも高インピーダンス信号ラインを接続することができる。
【0039】
(実施形態2)
図2に、本発明の実施形態2による受光素子用接合容量を構成する半導体層の断面構造を示す。
【0040】
この実施形態2は、図2に示すように、上述した実施形態1に対し、N型ウェル105Aに高濃度のN型不純物拡散領域201Aを形成する点で相違し、その他の構成は実施形態1の場合と同様である。この構成により、接合容量を増大させることが可能となる。
【0041】
一般に、接合容量値は、PN接合を構成するP型半導体及びN型半導体の不純物濃度に比例するので、不純物濃度が高いほど接合容量の容量値は増大する。
【0042】
しかしながら、図1に示すN型ウェル105Aは、N型エピタキシャル層であって、通常NPNトランジスタのコレクタ領域を構成するため、不純物濃度が低くなっている。このため、N型ウェル105Aと第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104Aで構成されるPN接合の接合容量は大きくできない。
【0043】
これに対し、図2に示すように、N型ウェル105AにN型不純物を高濃度に拡散させ、高濃度のN型不純物拡散領域201Aを形成すると、N型ウェル105Aにおける高濃度のN型不純物拡散領域201Aと第1のP型埋め込み分離拡散層103Aで構成されるPN接合の接合容量を大きくすることが可能となる。従って、N型ウェル105Aと第1のP型埋め込み分離拡散層103A及び第2のP型分離拡散層104Aで構成されるPN接合の全体の接合容量を大きくすることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の受光素子用接合容量は、N型エミッタ拡散層とP型ベース拡散層のPN接合、N型ウェルとP型ベース拡散層のPN接合、又はN型ウェルと第1のP型埋め込み分離拡散層及び第2のP型分離拡散層によるPN接合によって構成するので、N型エピタキシャル層とP型半導体基板によって構成されるPN接合より、はるかに浅い表面に近い部分の半導体層で接合をつくることができる。
【0045】
従って、赤外光又は赤色光などの波長の長い光である信号光によって生じる少数キャリアは、ほとんどP型半導体基板中で発生するため、N型エピタキシャル層とP型半導体基板によるPN接合で吸収されるので、上記した半導体層の浅い部分でPN接合をつくる本発明の構成では、これらの光に対して影響を受けず不感となり、光によって誤動作しない接合容量を構成することができる。
【0046】
その結果、従来のように、光電流による電位変動を抑えるために、接合容量の電極の一方を構成する半導体の電位を電源電位や接地電位に固定する必要がなくなり、接合容量を構成する電極はどちらも高インピーダンス信号ラインと接続することが可能となり、接合容量を介しての信号伝達、いわゆるAC結合可能な容量を提供することができる。
【0047】
また、N型エミッタ拡散層とN型ウェルを導通させ、N型エミッタ拡散層とP型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量と、N型ウェルとP型ベース拡散層のPN接合を逆バイアスしてなる接合容量とを並列接続してなる構成にすると、接合容量の容量値を増大させることができる。
【0048】
更に、N型ウェルの不純物濃度を、N型エピタキシャル層の不純物濃度より高くしてなる構成にすると、N型ウェルと第1のP型埋め込み分離拡散層及び第2のP型分離拡散層で構成されるPN接合の接合容量を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1による受光素子用接合容量を構成する半導体層の断面構造を示す図である。
【図2】本発明の実施形態2による受光素子用接合容量を構成する半導体層の断面構造を示す図である。
【図3】従来の受光素子用接合容量を構成する半導体層の断面構造を示す図である。
【符号の説明】
101A P型半導体基板
102A N型埋め込み層
103A,103B 第1のP型埋め込み分離拡散層
104A,104B 第2のP型分離拡散層
105A N型ウェルを構成する島状のN型エピタキシャル層
105B,105B’ N型ウェルを構成しない島状のN型エピタキシャル層
105C N型エピタキシャル層
106A,110A P型ベース拡散層
107A,108A,109A N型エミッタ拡散層
111A〜115A 電極用配線
116A 保護膜
201A 高濃度のN型不純物拡散領域
Claims (5)
- 受光素子用集積回路を構成するP型半導体基板と、
該P型半導体基板上にPN接合を形成するように設けられたN型エピタキシャル層と、
該PN接合によって受光素子が形成される領域とは異なる領域において、前記N型エピタキシャル層の下部に設けられた第1のP型埋め込み分離拡散層と、
前記N型エピタキシャル層中において、前記第1のP型埋め込み分離拡散層とともに、島状に分離されたN型ウェルを形成するように設けられた第2のP型分離拡散層と、
前記P型半導体基板と前記第1のP型埋め込み分離拡散層との間に形成されたN型埋め込み層と、
前記N型ウェルの上部に形成されたP型ベース拡散層と、
該P型ベース拡散層中に形成されたN型エミッタ拡散層とを有し、
該N型エミッタ拡散層と前記P型ベース拡散層とによって形成されるPN接合が逆バイアスされていることを特徴とする受光素子用接合容量。 - 受光素子用集積回路を構成するP型半導体基板と、
該P型半導体基板上にPN接合を形成するように設けられたN型エピタキシャル層と、
該PN接合によって受光素子が形成される領域とは異なる領域において、前記N型エピタキシャル層の下部に設けられた第1のP型埋め込み分離拡散層と、
前記N型エピタキシャル層中において、前記第1のP型埋め込み分離拡散層とともに、島状に分離されたN型ウェルを形成するように設けられた第2のP型分離拡散層と、
前記P型半導体基板と前記第1のP型埋め込み分離拡散層との間に形成されたN型埋め込み層と、
前記N型ウェルの上部に形成されたP型ベース拡散層と、
該P型ベース拡散層中に形成されたN型エミッタ拡散層とを有し、
該N型ウェルと該P型ベース拡散層のPN接合が逆バイアスされていることを特徴とする受光素子用接合容量。 - 受光素子用集積回路を構成するP型半導体基板と、
該P型半導体基板上にPN接合を形成するように設けられたN型エピタキシャル層と、
該PN接合によって受光素子が形成される領域とは異なる領域において、前記N型エピタキシャル層の下部に設けられた第1のP型埋め込み分離拡散層と、
前記N型エピタキシャル層中において、前記第1のP型埋め込み分離拡散層とともに、島状に分離されたN型ウェルを形成するように設けられた第2のP型分離拡散層と、
前記P型半導体基板と前記第1のP型埋め込み分離拡散層との間に形成されたN型埋め込み層と、
前記N型ウェルの上部に形成されたP型ベース拡散層と、
該P型ベース拡散層中に形成されたN型エミッタ拡散層とを有し、
該N型エミッタ拡散層が前記N型ウェルと導通しており、該N型エミッタ拡散層と前記P型ベース拡散層のPN接合が逆バイアスされて形成された接合容量と、前記N型ウェルと前記P型ベース拡散層のPN接合が逆バイアスされて形成された接合容量とが並列接続されていることを特徴とする受光素子用接合容量。 - 受光素子用集積回路を構成するP型半導体基板と、
該P型半導体基板上にPN接合を形成するように設けられたN型エピタキシャル層と、
該PN接合によって受光素子が形成される領域とは異なる領域において、前記N型エピタキシャル層の下部に設けられた第1のP型埋め込み分離拡散層と、
前記N型エピタキシャル層中において、前記第1のP型埋め込み分離拡散層とともに、島状に分離されたN型ウェルを形成するように設けられた第2のP型分離拡散層と、
前記P型半導体基板と前記第1のP型埋め込み分離拡散層との間に形成されたN型埋め込み層と、
前記N型ウェルの上部に形成されたP型ベース拡散層と、
該P型ベース拡散層中に形成されたN型エミッタ拡散層とを有し、
前記N型ウェルと該N型ウェル以外のN型エピタキシャル層との間に電源電圧又は所定の基準電圧が印加されることによって、前記第1のP型埋め込み分離拡散層及び前記第2のP型分離拡散層と該N型ウェルのPN接合とが逆バイアスされていることを特徴とする受光素子用接合容量。 - 前記N型ウェルの不純物濃度が、該N型ウェル以外の前記N型エピタキシャル層における不純物濃度より高くなっている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の受光素子用接合容量。
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