JP3794063B2 - 搬送システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンベア等の移載装置を用いた搬送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図6に示すように、複数の第1〜第4移載コンベアC1〜C4と合流コンベアCXとからなる搬送システム51が提案されている。この搬送システム51では、各移載装置C1〜C4から荷Wが搬出されることにより、切出されることによって合流コンベアCXへと受け渡される。この搬送システム51では、例えば有軌道台車によって荷Wが第1〜第4移載コンベアC1〜C4へと供給される。
【0003】
この搬送システム51にて搬送される荷Wには、合流コンベアCX上で搬送すべき荷Wの順番を示す番号(以下、「順番号」という。)が付されている。この順番号は、当該搬送システム51を統括・制御する制御コンピュータにて付与される。有軌道台車は、荷Wの順番号に従って、第1〜第4移載コンベアC1〜C4へと荷Wを供給する。即ち、図6に示すように、第1移載コンベアC1から順に順番号の小さい荷Wが供給される。
【0004】
そして、コンベア制御盤52は、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4を駆動して、それぞれの受渡し位置にある荷W(図6の順番号「1」〜「4」の荷)を、同時に、第1〜第4移載コンベアC1〜C4に切出すことにより合流コンベアCXに、各荷Wを順番号に示す順で合流させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば有軌道台車Mによる荷Wの搬送中に荷Wが抜き取られることにより、図7に示すように、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に位置する荷Wの順番がズレる場合がある。(尚、図7では順番号「7」の荷Wが抜き取られている。)すると、そのズレた順番に従って合流コンベアCXに荷Wが切出され、合流コンベアCXの搬送先である荷置き場にはズレた順番で荷Wが供給されるという問題がある。
【0006】
このため、荷置き場に搬送された順に、荷Wを例えばトラックに載置して、そのトラックにて別の生産ライン等へと搬送する場合、トラックに載置される荷Wがズレ、目的の生産ラインに目的の荷Wを搬送できないという問題がある。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、移載装置から合流装置へと荷を予め定められた順に従って正確に搬出することができる搬送システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1記載の発明は、複数の荷を載置できるとともに、搬入側から搬出側ヘ向かって載置された荷を搬送することが可能な複数の移載装置と、前記移載装置の搬出側に設けられ、各移載装置から搬出された荷を合流させる合流装置と、前記各移載装置の受渡し位置にある荷を、合流装置へと搬出するための搬出手段とを備えた搬送システムにおいて、前記各移載装置から合流装置へと同時に搬出する荷に対して、同一のグループデータを付与するグループデータ付与手段と前記受渡し位置にある荷のグループデータを判別し、そのグループデータの判別に基づいて前記搬出手段を制御して、同一のグループデータの荷を同時に合流コンベアへと搬出する搬出制御手段とを備えたことをその要旨とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記搬出手段はストッパを備え、ストッパの開状態時において荷を搬出可能とするとともに、ストッパの閉状態時において荷を搬出不能とすることをその要旨とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記荷の搬出時において、搬出制御手段は全ての移載装置の受渡し位置に荷があるか否かを判別し、全ての移載装置の受渡し位置に荷がある時、搬出手段を制御して荷の搬出作業を行わせることをその要旨とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3記載の発明において、前記合流装置には移載装置からの荷が合流する合流区間に荷があるか否かを検出する合流側荷検出手段が設けられ、前記搬出制御手段はその合流側荷検出手段の荷の検出に基づいて合流区間に荷が無いと判断した時に荷の搬出作業を行わせることをその要旨とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4記載の発明において、前記グループデータは数字からなるグループ番号からなり、グループデータ付与手段は、同一のグループに同一のグループ番号を付したことをその要旨とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記搬出制御手段は、その荷の搬出時においてグループ番号の数字が小さい順に荷の搬出作業を行わせるとともに、同一のグループ番号の荷を搬出する場合には同時にそれら荷の搬出を行わせることをその要旨とする。
請求項7記載の発明は、複数の荷を載置できるとともに、搬入側から搬出側ヘ向かって載置された荷を搬送することが可能な複数の移載装置と、前記移載装置の搬出側に設けられ、各移載装置から搬出された荷を合流させる合流装置と、前記各移載装置の受渡し位置にある荷を、合流装置へと搬出するための搬出手段とを備えた搬送システムにおいて、前記複数の荷に対して、同一のグループデータを付与するグループデータ付与手段と、前記グループデータ付与手段によって付与されたグループデータに基づいて前記複数の移載装置の各搬入側に同一のグループデータが付与された荷を搬入するようにするとともに、前記受渡し位置にある荷のグループデータを判別し、そのグループデータの判別に基づいて前記搬出手段を制御して、同一のグループデータの荷を同時に合流装置へと搬出する搬出制御手段とを備えたことをその要旨とする。
【0014】
従って、請求項1、7記載の発明によれば、各移載装置は搬入側から搬出側へと荷を搬送し、移載装置の受渡し位置に配置された荷を、搬出手段の駆動に基づいて順次合流装置へと合流させる。この搬送システムにて搬送される荷には、グループデータ付与手段によってグループデータが予め付与されている。搬出制御手段は前記受渡し位置にある荷のグループデータを判別し、そのグループデータの判別に基づいて搬出手段を制御して、同一のグループデータの荷を同時に合流装置へと搬出する。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、搬出手段はストッパを備えている。搬出手段は、ストッパの開状態時において荷を搬出可能とするとともに、ストッパの閉状態時において荷を搬出できないようにする。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、前記搬出時において、搬出制御手段は全ての移載装置の受渡し位置に荷があるか否かを判別し、全ての移載装置の受渡し位置に荷がある時、搬出手段を制御して荷の搬出を行わせる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、前記合流装置には移載装置からの荷が合流する合流区間に荷があるか否かを検出する合流側荷検出手段が設けられている。前記搬出制御手段はその合流側荷検出手段の荷の検出に基づいて合流区間に荷が無いと判断した時に荷の搬出を行わせる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、前記グループデータは数字からなるグループ番号である。グループデータ付与手段は、同一のグループに同一のグループ番号を付す。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明において、前記搬出時において、搬出手段はグループ番号の数字が小さい荷から順に合流装置への荷の搬出を行い、同一のグループ番号に対しては同時に荷の搬出を行う。従って、各移載装置の受渡し位置にある同一グループ番号の荷を容易且つ確実に合流装置へ搬出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図5に従って説明する。
図1は、荷Wの搬送システム1を示す概略構成図である。
【0021】
搬送システム1は荷Wを収納する自動倉庫2、荷Wを搬送する複数台の有軌道台車M(1台のみ図示)、搬出手段を構成するとともに、移載装置としての第1〜第4移載コンベアC1〜C4及び合流装置としての合流コンベアCX等を備えている。自動倉庫2から出庫された荷Wは、軌道Vに沿って走行する有軌道台車Mによって各第1〜第4移載コンベアC1〜C4へと搬送されるようになっている。
【0022】
第1〜第4移載コンベアC1〜C4は同型のコンベアであって、有軌道台車Mから受け渡された荷Wを合流コンベアCXへと搬送するようになっている。第1〜第4移載コンベアC1〜C4の軌道V側には搬出手段を構成する第1〜第4ストッパZ1〜Z4が設けられている。図2に示すように、各ストッパZ1〜Z4は、上方へと突出する閉状態としての突出位置S1に位置する時、第1〜第4移載コンベアC1〜C4上の荷Wを係止し、開状態としての没入位置S2にある時、第1〜第4移載コンベアC1〜C4側から合流コンベアCX側への荷Wの搬送を可能な状態とする。この場合、荷Wが突出位置S1にあるストッパZ1〜Z4と当接する位置が、各移載コンベアC1〜C4から合流コンベアCXへ荷Wを受け渡す受渡し位置である。
【0023】
第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置には、それぞれ受渡し位置に荷Wがあるか否かを検出する第1〜第4検出センサR1〜R4が設けられている。
【0024】
各第1〜第4移載コンベアC1〜C4は、受渡し位置にある荷Wを合流コンベアCXへと搬出することによって、受渡し位置にある荷Wを合流コンベアCXへと合流させる荷Wの切出し作業を行う。
【0025】
合流コンベアCXは、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4から供給された荷Wを例えば荷置き場3へと搬送するようになっている。この荷置き場3に搬送された荷Wは例えばトラック4にて搬送される。又、合流コンベアCXには、各移載コンベアC1〜C4の直前位置に荷Wがあるか否かを検出する合流側荷検出センサ5が設けられている。合流側荷検出センサ5は、例えば第1移載コンベアC1の左側に斜状に配置することによって、第1〜第4移載コンベアC1〜C4の前部に位置する合流コンベアCXの範囲を検出範囲としてその検出範囲内に荷Wがあるか否かを検出する。この検出範囲は、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4から荷Wが合流する合流区間である。
【0026】
更に、搬送システム1は、当該搬送システム1を統括・制御するグループデータ付与手段としての制御コンピュータ11、自動倉庫2を制御する倉庫制御盤12、有軌道台車Mを制御する台車制御盤13及び第1〜第4移載コンベアC1〜C4を制御する搬送制御手段としてのコンベア制御盤14が設けられている。
【0027】
次に、上記のように構成した搬送システム1の電気的構成について説明する。
制御コンピュータ11はCPU(中央処理装置)からなるとともに、メモリ11aを備えている。制御コンピュータ11には、倉庫制御盤12、台車制御盤13及びコンベア制御盤14が接続されている。各制御盤12〜14は、CPUからなるコンピュータを備えるとともに、メモリ12a〜14aを備えている。
【0028】
又、コンベア制御盤14には各第1〜第4移載コンベアC1〜C4を駆動するコンベア駆動モータF1〜F4が接続されている。コンベア制御盤14には、第1〜第4ストッパZ1〜Z4を駆動する第1〜第4ストッパ駆動モータH1〜H4が接続されている。コンベア制御盤14には、第1〜第4荷検出センサR1〜R4及び合流側荷検出センサ5が接続されている。
【0029】
制御コンピュータ11は、例えば出庫計画に基づいて荷Wを自動倉庫2から第1〜第4移載コンベアC1〜C4へと搬送するための搬送指示データを作成するようになっている。搬送指示データとは、自動倉庫2から出庫すべき荷Wを示す品番及び数量を示す荷データと、その荷Wをどの自動倉庫2のどの収納部から出庫するかを示す搬送元を示す収納部データと、その荷Wをどの移載コンベアC1〜C4へと搬送するかを示す搬送先データ等とからなる。尚、荷データには、その荷Wを特定するためのIDデータが含まれている。
【0030】
制御コンピュータ11は、搬送指示データにて指示された荷Wをグループ分けするためにグループデータとしての番号データを付与するようになっている。番号データとは、搬送する荷Wのグループを示すデータであって、同一グループの荷Wには、同一番号の番号データを付与する。本実施の形態において、同一グループの荷Wとは、同時に各移載コンベアC1〜C4から合流コンベアCXへ合流させる(切出す)べき荷Wである。
【0031】
制御コンピュータ11は、まず、搬送指示データ及び番号データを倉庫制御盤12へ出力するようになっている。すると、倉庫制御盤12はその搬送指示データに従ってその荷データが示す荷Wを自動倉庫2の荷受渡しコンベア(図示せず)へと載置させる。そして、自動倉庫2での作業が完了した旨を示す倉庫作業完了信号を制御コンピュータ11に出力するようになっている。
【0032】
制御コンピュータ11は、倉庫作業完了信号が出力されると、自動倉庫2での作業が完了したと判断して、台車制御盤13へ搬送指示データ及び番号データを出力する。台車制御盤13は、搬送指示データに基づいてその荷Wを搬送すべき有軌道台車Mを決定し、その有軌道台車Mを前記搬送すべき荷Wが載置された荷受渡しコンベアまで走行させる。そして、その荷受渡しコンベアから荷Wを受取って、搬送指示データの示す目的の移載コンベアC1〜C4まで搬送し、荷Wを移載コンベアC1〜C4へ受け渡す。台車制御盤13は、目的の移載コンベアC1〜C4まで荷Wを受け渡すと、制御コンピュータ11に有軌道台車Mでの作業が完了したとして、台車作業完了信号を出力する。
【0033】
制御コンピュータ11は、台車作業完了信号が出力されると、有軌道台車Mでの作業が完了したとして、コンベア制御盤14へ搬送指示データ及び番号データを出力するようになっている。コンベア制御盤14には、搬送指示データ及び番号データに基づいて、有軌道台車Mから受け渡された荷Wがどのグループ(番号)の荷Wであるかを判断するようになっている。
【0034】
コンベア制御盤14は、コンベア駆動モータF1〜F4を駆動して、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4を駆動するようになっている。コンベア制御盤14は、ストッパ駆動モータH1〜H4を駆動して、各第1〜第4ストッパZ1〜Z4を駆動するようになっている。
【0035】
コンベア制御盤14は、第1荷検出センサR1から荷検出信号が出力されると、第1移載コンベアC1の受渡し位置に荷Wがあると判断する。コンベア制御盤14は、第2荷検出センサR2から荷検出信号が出力されると、第2移載コンベアC2の受渡し位置に荷Wがあると判断する。コンベア制御盤14は、第3荷検出センサR3から荷検出信号が出力されると、第3移載コンベアC3の受渡し位置に荷Wがあると判断する。コンベア制御盤14は、第4荷検出センサR4から荷検出信号が出力されると、第4移載コンベアC4の受渡し位置に荷Wがあると判断する。この場合、コンベア制御盤14は、全第1〜第4荷検出センサR1〜R4から荷検出信号が出力された時、全第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に荷Wが載置されていると判断するようになっている。
【0036】
コンベア制御盤14は、合流側荷検出センサ5からの検出信号に基づいて合流コンベアCXの合流区間に荷Wがあるか否かを判断する。即ち、コンベア制御盤14は、合流側荷検出センサ5から荷検出信号が出力されていない時、合流区間に荷Wが無いと判断し、合流側荷検出センサ5から荷検出信号が出力されている時、合流区間に荷Wがあると判断する。
【0037】
コンベア制御盤14は、ストッパ駆動モータH1〜H4及びコンベア駆動モータF1〜F4を駆動して、第1〜第4移載コンベアC1〜C4側の荷Wを合流コンベアCXへと合流させる切出し作業を行うようになっている。切出し作業時には、コンベア制御盤14は、ストッパZ1〜Z4を突出位置S1から没入位置S2へと没入させるとともに、移載コンベアC1〜C4を駆動して、合流コンベアCX側へと移動させる。
【0038】
コンベア制御盤14は、下記する条件1),2)の全てが満たされた時、第1〜第4移載コンベアC1〜C4を駆動して、荷Wの切り出し作業を行わせるようになっている。
【0039】
1)全ての第1〜第4荷検出センサR1〜R4荷検出信号が出力されている時。(即ち、全ての第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に荷Wが載置されている時。) 2)合流側荷検出センサ5から荷検出信号が出力されていない時。(即ち、合流区間に荷Wが無い時。)
コンベア制御盤14は、条件1),2)の全てを満たした時、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に載置された荷Wの番号データを判断し、各荷Wに付与されたグループ番号を判断するようになっている。
【0040】
コンベア制御盤14は、各荷Wに付与されたグループ番号を比較して、小さいグループ番号の荷Wから順に荷Wを切出すようになっている。この切出し時において、同じ番号のグループ番号の荷Wがある場合には、その同じグループ番号の荷Wを同時に切出すようになっている。例えばコンベア制御盤14は、全ての第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に載置された荷Wのグループ番号が同一の場合には、同時に全ての荷Wを切出す。
【0041】
本実施の形態において、グループ番号は「01」〜「99」までの番号が順次付与される。更に、「99」までグループ番号を付与した後は、再度、「01」からグループ番号を付与する。従って、例えば「99」よりも「01」の方が大きな番号となる。この場合、コンベア制御盤14は、任意のグループ番号に対して、その番号よりも前50番の番号を小さいとみなす。例えば、グループ番号「01」に対しては、「99」から「50」の番号の方が小さいと判断する。
【0042】
又、コンベア制御盤14は、受渡し位置にある荷Wがどのグループに属するかを判断する。即ち、コンベア制御盤14は、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4に有軌道台車Mから受け渡された荷Wのグループを判断した後、その第1〜第4移載コンベアC1〜C4に何度切出し作業を行わせたかを判断し、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置の荷Wがどのグループの荷Wかを判断する。本実施の形態において、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4には4個の荷Wを載置することが可能である。従って、図1に示すように、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4上に、4個の荷Wが載置されている状態において、例えばコンベア制御盤14はこの状態から3回切出し作業を行うことによって、図1の最後列(軌道V側)に位置する荷Wが、受渡し位置まで搬送されたと判断する。
【0043】
次に、上記のように構成した搬送システムの作用及び効果について説明する。
図1,図3に示すように、制御コンピュータ11は、例えば出庫計画に基づいて荷Wを自動倉庫2から第1〜第4移載コンベアC1〜C4へと搬送するための搬送指示データを作成する。更に、制御コンピュータ11は、搬送指示データにて指示された荷Wをグループ分けするための番号データを付与する。この時、制御コンピュータ11は、同時に切出すべき荷Wに対して同一のグループ番号を付与する。
【0044】
そして、制御コンピュータ11は、搬送指示データ及び番号データを倉庫制御盤12へと出力する。すると、倉庫制御盤12はその搬送指示データに従ってその荷データが示す荷Wを自動倉庫2の荷受渡しコンベアへと搬送・載置させる。そして、自動倉庫2での作業が完了した旨を示す倉庫作業完了信号を制御コンピュータ11に出力する。
【0045】
制御コンピュータ11は、倉庫完了信号が出力されると、自動倉庫2での作業が完了したと判断して、台車制御盤13へ搬送指示データ及び番号データを出力する。台車制御盤13は、搬送指示データに基づいてその荷Wを搬送すべき有軌道台車Mを決定し、その有軌道台車Mを前記搬送すべき荷Wが載置された荷受渡しコンベアまで走行させる。そして、その荷受渡しコンベアから荷Wを受取って、搬送指示データの示す目的の移載コンベアC1〜C4まで走行し、荷Wを移載コンベアC1〜C4へと受け渡す。台車制御盤13は、目的の移載コンベアC1〜C4に荷を渡すと、制御コンピュータ11に台車作業完了信号を出力する。
【0046】
制御コンピュータ11は、台車作業完了信号が出力されると、有軌道台車Mでの作業が完了したとして、コンベア制御盤14へ搬送指示データ及び番号データを出力する。コンベア制御盤14は、搬送指示データ及び番号データに基づいて、有軌道台車Mから受け渡された荷Wがどのグループの荷Wであるかを判断する。通常、図1に示すように、同一グループ番号の荷Wが各第1〜第4移載コンベアC1〜C4の同一列へと受け渡される。この場合、コンベア制御盤14は、有軌道台車Mから受け渡された荷Wの同一列の荷Wのグループ番号は全て同一であると判断する。
【0047】
コンベア制御盤14は、各コンベア駆動モータF1〜F4を駆動することにより、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4を駆動して、荷Wを受渡し位置へと搬送する。各第1〜第4移載コンベアC1〜C4上にある各荷Wは、突出位置S1にあるストッパZ1〜Z4によって係止されることにより、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に位置決めされる。
【0048】
コンベア制御盤14は、荷検出センサR1〜R4の荷Wの検出に基づいて全移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に荷Wが載置されていると判断した時、各荷Wのグループ番号を判断する。この場合、図1に示すように、コンベア制御盤14は、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に同一グループ番号の荷Wが載置されていると判断する。
【0049】
従って、コンベア制御盤14は、全ストッパ駆動モータH1〜H4を駆動して、ストッパZ1〜Z4を没入位置S2へと没入させるとともに、全コンベア駆動モータF1〜F4を駆動することにより、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置にある荷Wを合流コンベアCXに合流させる。即ち、コンベア制御盤14は、全第1〜第4移載コンベアC1〜C4を制御して、全第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置にある荷Wの切出し作業を行わせる。この時、コンベア制御盤14は、合流側荷検出センサ5からの検出信号に基づいて荷Wが合流区間に無いと判断した時、荷Wの切出し作業を行わせる。
【0050】
又、図4に示すように、例えば有軌道台車Mの荷Wの搬送中等に、1台の移載コンベア、即ち、第3移載コンベアC3に搬送される荷Wが抜き取られると、第3に載置される荷Wのグループ番号は、第1,第2,第4移載コンベアC1,C2,C4に載置される荷Wのグループ番号よりも「1」だけ大きくなる。例えば図4では、前記荷Wの抜き取りによって、第1,第2,第4移載コンベアC1,C2,C4の受渡し位置には、グループ番号「15」の荷Wが載置され、第3移載コンベアC3の受渡し位置には、グループ番号「16」の荷Wが載置される。
【0051】
この状態において、コンベア制御盤14は、グループ番号が小さい荷Wを受渡し位置に載置した第1,第2,第4移載コンベアC1,C2,C4を駆動して、それら移載コンベアC1,C2,C4の受渡し位置にある荷Wの切出し作業を行わせる。すると、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置の荷Wは、全て同一のグループ番号(「16」)となる。従って、コンベア制御盤14は、次に、全第1〜第4移載コンベアC1〜C4を駆動して、それら移載コンベアC1〜C4の受渡し位置にある同一のグループ番号(「16」)の荷Wの切出し作業を行わせる。
【0052】
又、図5に示すように、例えば有軌道台車Mの荷Wの搬送中に、3台の移載コンベア、即ち、第1〜第3移載コンベアC1〜C3へ搬送される荷Wが抜き取られると、第1〜第3移載コンベアC1〜C3に載置される荷Wのグループ番号は、他の第4移載コンベアC4のグループ番号よりも「1」だけ大きくなる。例えば図5では、前記荷Wの抜き取りによって、第4移載コンベアC4の受渡し位置には、グループ番号「20」の荷Wが載置され、他の第1〜第3移載コンベアC3の受渡し位置には、グループ番号「21」の荷Wが載置される。
【0053】
この状態では、コンベア制御盤14は、グループ番号が小さい荷Wを受渡し位置に載置した第4移載コンベアC4のみを駆動して、その移載コンベアC4に載置された荷Wの切出し作業を行わせる。すると、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4の受渡し位置の荷Wは、全て同一のグループ番号(「21」)となる。従って、コンベア制御盤14は、次に、全第1〜第4移載コンベアC1〜C4の同一のグループ番号(「21」)の荷Wの切出し作業を行わせる。
【0054】
同様に、有軌道台車Mによる荷Wの搬送中に、2台の移載コンベアに載置される荷Wが抜き取られ、各移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に位置する荷Wのグループ番号が「1」だけズレた場合でも、コンベア制御盤14は、先に小さなグループ番号の荷Wの切出し作業を行わせる。そして、コンベア制御盤14は、全移載コンベアC1〜C4の受渡し位置にある荷Wを全て同一のグループ番号として、各第1〜第4移載コンベアC1〜C4上にある荷Wの切出し作業を同時に行わせる。
【0055】
又、有軌道台車Mによる荷Wの搬送中に、荷Wが抜き取られ、各移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に載置された荷Wのグループ番号が「2」以上ズレた場合でも、コンベア制御盤14は、各移載コンベアC1〜C4の受渡し位置上の荷Wの小さいグループ番号の荷Wから順次切出し作業を行わせる。そして、全ての移載コンベアC1〜C4の受渡し位置にある荷Wが同一のグループ番号となった時、全ての移載コンベアC1〜C4の受渡し位置にある荷Wの切出し作業を行わせる。
【0056】
上記実施の形態によれば、以下(イ)〜(ト)に示す効果を有する。
(イ)各第1〜第4移載コンベアC1〜C4から合流コンベアCXへと同時に切出す荷Wに対して、制御コンピュータ11は同一のグループ番号を付与する。従って、コンベア制御盤14は、各移載コンベアC1〜C4の受渡し位置にある荷Wのグループ番号を判断し、同一のグループ番号の荷Wを同時に切出すことにより、同一グループの荷Wを同時に切出すことができる。しかも、たとえ有軌道台車M等による搬送中に荷Wが抜き取られ、各移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に載置される荷Wのグループ番号がズレた場合でも、コンベア制御盤14は、小さいグループ番号の荷Wから順に、荷Wを切出すことにより、容易に先に切出すべき荷Wを判断し、先に切出すべき荷Wを切出すことができる。よって、荷Wの切出し時におけるズレを防止することができる。
【0057】
(ロ)各荷Wに対するグループ番号の付与は制御コンピュータ11が行い、各移載コンベアC1〜C4の受渡し位置にある荷Wのグループ番号の判断は、コンベア制御盤14が行う。従って、グループ番号の付与とグループ番号の判断を別々のコンピュータにて行っているので、各制御コンピュータ11及びコンベア制御盤14での制御を簡略化できる。
【0058】
(ハ)各第1〜第4移載コンベアC1〜C4での荷Wの切出しは、ストッパZ1〜Z4によって容易且つ確実に制御できる。即ち、ストッパZ1〜Z4を突出位置S1に位置決めすることによって、荷Wをそれぞれの移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に容易且つ確実に位置決めでき、ストッパZ1〜Z4を没入位置S2に位置決めすることにより、容易且つ確実に荷Wを切出すことができる。
【0059】
(ニ)コンベア制御盤14は、荷検出センサR1〜R4の荷Wの検出に基づいて全移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に荷Wが載置されていると判断した時、各荷Wのグループ番号を判断し、荷Wの切出し作業を行わせる。即ち、全移載コンベアC1〜C4の受渡し位置に荷Wが載置されてから切出し作業を行うので、荷Wの切出しを効率よく且つ正確に行うことができる。
【0060】
(ホ)コンベア制御盤14は、合流コンベアCXの合流区間に荷Wが無いと判断した時、荷Wの切出し作業を行わせる。従って、切出し作業時に切出された荷Wが、合流コンベアCXを流れる荷Wと衝突することを防止できる。
【0061】
(へ)荷Wのグループ分けは、グループ番号によって行われ、同一のグループには同一のグループ番号が付与される。従って、容易にグループ分けを行うことができるとともに、グループ番号が同一であるか否かを判断することによって、容易に同一のグループの荷Wであるか否かを判断できる。
【0062】
(ト)この搬送システムでは、搬送指示データ、番号データ及び各制御盤12〜14から出力される作業完了信号等に基づいて、制御コンピュータ11はどの荷Wがどの装置にあるかを容易に判断できる。即ち、制御コンピュータ11はこれら搬送指示データ、番号データ及び作業完了信号等に基づいて容易に荷Wの搬送を管理できる。
【0063】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変更して次のように実施することもできる。
(1)上記実施の形態では、自動倉庫2からの荷Wを有軌道台車Mが搬送して、移載コンベアC1〜C4に供給した。これを、自動倉庫2から直接移載コンベアC1〜C4に荷Wが供給される搬送システムに応用してもよい。
【0064】
(2)上記実施の形態において、各移載コンベアC1〜C4には、例えば生産ライン等からの荷Wが有軌道台車Mにて搬送・載置され、合流コンベアCXから流れた荷Wは、各種台車等によって搬送され、自動倉庫へと入庫される入庫作業に応用してもよい。
【0065】
(3)上記実施の形態において、グループデータとしてアルファベットを使用してもよい。
(4)上記実施の形態において、ストッパZ1〜Z4を使用しなくてもよい。この場合、各移載コンベアC1〜C4の駆動のみに基づいて荷Wを合流コンベアCXへと搬送して、荷Wの切出しを行う。
【0066】
(5)上記実施の形態において、所定時間毎に各移載コンベアC1〜C4の受渡し位置にある荷Wのグループ番号の判別を行い、荷Wの切出しを行うように構成してもよい。この場合、所定時間毎に、荷Wの切出しが行われるので、効率良く確実に荷Wの切出しを行うことができる。
【0067】
(6)上記実施の形態において、荷Wにグループ番号を記載し、各移載コンベアC1〜C4にグループ番号を読み取るための読み取り装置を設置する。コンベア制御装置14は、読み取り装置からの検出信号に基づいて各荷Wのグループ番号を判断してもよい。
【0068】
上記実施の形態から把握される技術思想を以下に効果とともに記載する。
(1)各移載装置には有軌道台車Mによって荷Wが搬送される搬送システム。この搬送システムによれば、有軌道台車Mによって容易且つ確実に荷Wを各移載コンベアC1〜C4に供給できる。
【0069】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1、7記載の発明によれば、予め搬送される荷にグループデータを付与することにより、移載装置から合流装置へと荷を予め定められた順に従って正確に搬出作業を行わせることができる。
【0070】
請求項2記載の発明によれば、ストッパにより確実に荷の搬出を行わせることができる。
請求項3記載の発明によれば、全ての移載装置の受渡し位置に荷がある時、荷の搬出が行われるので、効率良く荷の切出し作業を行わせることができる。
【0071】
請求項4記載の発明によれば、合流区間に荷があるか否かを判断し、荷が合流区間に無いと判断した時、荷の搬出作業を行わせるので、合流区間での荷の衝突を防止できる。
【0072】
請求項5記載の発明によれば、同一のグループには同一のグループ番号が付与されているので、グループ番号を判断することにより、容易に同一のグループであるか否かを判断できる。
【0073】
請求項6記載の発明によれば、グループ番号の小さい荷から順に荷の搬出作業を行うとともに、同一のグループ番号の場合には同時に荷の搬出作業を行わせることによって、正確に荷の搬出作業を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 搬送システムを示す概略構成図。
【図2】 ストッパを示す概略構成図。
【図3】 搬送システムを示す電気ブロック図。
【図4】 搬送システムの作用を示す説明図。
【図5】 搬送システムの作用を示す説明図。
【図6】 従来の搬送システムを示す概略構成図。
【図7】 従来の搬送システムの作用を示す説明図。
【符号の説明】
1…搬送システム、5…合流側荷検出手段としての合流側荷検出センサ、11…グループデータ付与手段としての制御コンピュータ、14…搬出制御手段としてのコンベア制御盤、C1〜C4…搬出手段を構成するとともに、移載装置としての第1〜第4移載コンベア、CX…合流装置としての合流コンベア、W…荷、R1〜R4…荷検出センサ、Z1〜Z4…搬出手段を構成するストッパ。

Claims (7)

  1. 複数の荷を載置できるとともに、搬入側から搬出側ヘ向かって載置された荷を搬送することが可能な複数の移載装置と、
    前記移載装置の搬出側に設けられ、各移載装置から搬出された荷を合流させる合流装置と、
    前記各移載装置の受渡し位置にある荷を、合流装置へと搬出するための搬出手段と
    を備えた搬送システムにおいて、
    前記各移載装置から合流装置へと同時に搬出する荷に対して、同一のグループデータを付与するグループデータ付与手段と
    前記受渡し位置にある荷のグループデータを判別し、そのグループデータの判別に基づいて前記搬出手段を制御して、同一のグループデータの荷を同時に合流装置へと搬出する搬出制御手段と
    を備えた搬送システム。
  2. 前記搬出手段はストッパを備え、ストッパの開状態時において荷を搬出可能とするとともに、ストッパの閉状態時において荷を搬出不能とする請求項1記載の搬送システム。
  3. 前記荷の搬出時において、搬出制御手段は全ての移載装置の受渡し位置に荷があるか否かを判別し、全ての移載装置の受渡し位置に荷がある時、搬出手段を制御して荷の搬出作業を行わせる請求項1又は2記載の搬送システム。
  4. 前記合流装置には移載装置からの荷が合流する合流区間に荷があるか否かを検出する合流側荷検出手段が設けられ、前記搬出制御手段はその合流側荷検出手段の荷の検出に基づいて合流区間に荷が無いと判断した時に荷の搬出作業を行わせる請求項1〜3のいずれか1つに記載の搬送システム。
  5. 前記グループデータは数字からなるグループ番号からなり、グループデータ付与手段は、同一のグループに同一のグループ番号を付した請求項1〜4のいずれか1つに記載の搬送システム。
  6. 前記搬出制御手段は、その荷の搬出時においてグループ番号の数字が小さい順に荷の搬出作業を行わせるとともに、同一のグループ番号の荷を搬出する場合には同時にそれら荷の搬出を行わせる請求項5記載の搬送システム。
  7. 複数の荷を載置できるとともに、搬入側から搬出側ヘ向かって載置された荷を搬送することが可能な複数の移載装置と、
    前記移載装置の搬出側に設けられ、各移載装置から搬出された荷を合流させる合流装置と、
    前記各移載装置の受渡し位置にある荷を、合流装置へと搬出するための搬出手段と
    を備えた搬送システムにおいて、
    前記複数の荷に対して、同一のグループデータを付与するグループデータ付与手段と、
    前記グループデータ付与手段によって付与されたグループデータに基づいて前記複数の移載装置の各搬入側に同一のグループデータが付与された荷を搬入するようにするとともに、前記受渡し位置にある荷のグループデータを判別し、そのグループデータの判別に基づいて前記搬出手段を制御して、同一のグループデータの荷を同時に合流装置へと搬出する搬出制御手段と
    を備えた搬送システム。
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