JP3791658B2 - 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の停止中及び始動時にカム軸位相をその調整可能範囲の略中間位置(中間ロック位相)でロックする機能を備えた内燃機関の可変バルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両に搭載される内燃機関においては、出力向上、燃費節減、排気エミッション低減を目的として、可変バルブタイミング制御装置を採用したものが増加しつつある。例えば、ベーン方式の可変バルブタイミング制御装置の基本的な構成は、図23に示すように、エンジンのクランク軸に同期して回転するハウジング1と、吸気(又は排気)バルブのカム軸に連結されたロータ2とを同軸状に配置し、ハウジング1に形成された流体室3をロータ2に設けられたベーン4で進角室5と遅角室6とに区画する。そして、進角室5と遅角室6の油圧を油圧制御弁で制御してハウジング1とロータ2(ベーン4)とを相対回動させることで、クランク軸に対するカム軸の回転位相(以下「カム軸位相」という)を変化させて、バルブタイミングを可変制御するようにしている。
【0003】
従来のベーン方式の可変バルブタイミング制御装置は、始動時のベーン4の振動による騒音を防止するために、エンジン停止時(油圧低下時)に、カム軸位相を最も遅角させた最遅角位相で、ハウジング1とロータ2(ベーン4)との相対回動をロックピン7でロックするようにしている。従って、始動時には、最遅角位相で始動することになるため、最遅角位相は、始動に適した位相に設定されている。
【0004】
しかしながら、この構成では、最遅角位相が始動時の位相(ロック位相)で制限されてしまうため、バルブタイミング(カム軸位相)の調整可能範囲がロック位相で制限されてしまい、バルブタイミングの調整可能範囲が狭いという欠点がある。
【0005】
そこで、特開平9−324613号公報に示すように、エンジン停止時のロック位相をカム軸位相の調整可能範囲の略中間位置に設定することで、バルブタイミング(カム軸位相)の調整可能範囲を拡大することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、カム軸位相をロックするロックピン7は、スプリングでロック方向に付勢され、ロック解除は、ロックピン7に対して進角室5と遅角室6の両方の油圧をロック解除方向に作用させるようにしている。エンジン停止中は、油圧が低下するため、スプリング力によりロックピン7がロック穴に嵌り込んでカム軸位相が中間ロック位相でロックされた状態に保持される。従って、エンジン始動時は、カム軸位相が中間ロック位相でロックされた状態で始動され、その後のエンジン回転数(オイルポンプ回転数)の上昇に伴う油圧の上昇により、進角室5と遅角室6の油圧が上昇すると、その油圧によってロックピン7がロック穴から押し出されてロックピン7のロックが解除される。
【0007】
しかし、この構成では、常に、ロックピン7に対して進角室5と遅角室6の両方の油圧がロック解除方向に作用するため、エンジン始動時に、エンジン回転数(オイルポンプ回転数)の上昇に伴う油圧の上昇により、進角室5と遅角室6のいずれか一方の油圧が先に高くなると、他方の油圧が低いにも拘らず、ロックピン7が解除されてしまうことがある。このような状態でロックが解除されても、他方の油圧が低いために、ロック解除の瞬間にカム軸位相が急変してバルブタイミングを目標値に制御することができず、その結果、不適正なバルブタイミングで始動することになるため、始動性が悪くなり、エンジン始動時間が長くなったり、始動後のエンジン運転状態が油圧が上昇するまで不安定になってしまう。しかも、油圧が上昇するまでベーン4の位置が固定されないため、ベーン4がハウジング1に衝突して騒音を発生するという問題も生じる。
【0008】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、始動時に不用意にカム軸位相のロックが解除されてしまうことを確実に防止できる内燃機関の可変バルブタイミング制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の内燃機関の可変バルブタイミング制御装置では、始動時にロック手段のロック解除室にロック解除を起こさせる流体圧力(以下「ロック解除圧力」という)がかからないようにロック解除制御手段で流体圧力制御手段を制御することを第1の特徴とし、更に、カム軸位相を保持する流体圧力制御手段の制御電流を保持電流として保持電流学習手段により学習し、ロック手段のロックを解除する際は、ロックが解除されたときにカム軸位相が中間ロック位相に保持されるように、流体圧力制御手段の制御電流を、保持電流学習手段で学習した保持電流付近に設定することを第2の特徴とする。上記第1の特徴により、始動時に不用意にカム軸位相のロックが解除されてしまうことを確実に防止でき、不用意なロック解除による始動性悪化、エンジン制御性悪化、騒音等の問題を回避することができる。
【0010】
この場合、ロック解除室を遅角室と連通させて遅角室からロック解除室に流体圧力が供給される構成とし、始動時に進角室のみに流体圧力を供給するように流体圧力制御手段を制御するようにしても良い。このようにすれば、遅角室の流体圧力を制御する制御弁(流体圧力制御手段)をロック解除室の流体圧力を制御する制御弁として兼用できるので、ロック解除室の流体圧力のみを制御する専用の制御弁を必要とせず、しかも、ロック解除室への流体圧力の供給通路の構成を簡単化することができ、コストダウンできる。
【0011】
また、ロック解除室を進角室と連通させて進角室からロック解除室に流体圧力が供給される構成とし、始動時に遅角室のみに流体圧力を供給するように流体圧力制御手段を制御するようにしても良い。この場合も、ロック解除室の流体圧力のみを制御する専用の制御弁を必要とせず、しかも、ロック解除室への流体圧力の供給通路の構成を簡単化することができ、コストダウンできる。
【0012】
但し、本発明は、ロック解除室を、進角室と遅角室とは別の経路でロック解除室に流体圧力に供給されるように構成し、始動時にロック解除室にロック解除圧力がかからないように制御しても良い。このようにしても、始動時に不用意にカム軸位相のロックが解除されてしまうことを確実に防止することができ、不用意なロック解除による始動性悪化、エンジン制御性悪化、騒音等の問題を回避することができる。
【0013】
また、始動が完了しても、カム軸位相(ベーンの位置)を制御するのに十分な流体圧力が供給されるまでには、ある程度の時間がかかる。もし、流体圧力が十分な圧力に上昇する前にカム軸位相のロックが解除されると、その瞬間にカム軸位相が急変してバルブタイミングを目標値に制御することができず、エンジン運転状態が不安定になってしまう。
【0014】
この点を考慮して、始動完了から所定期間が経過するまで、ロック解除室にロック解除圧力がかからない制御を継続するようにしても良い。このようにすれば、カム軸位相(ベーンの位置)を制御するのに十分な流体圧力が供給されるのに必要な時間が経過してから、カム軸位相のロックを解除することができ、カム軸位相を制御可能な状態となる前に、カム軸位相のロックが解除されてしまうことを防止できる。
【0015】
この場合、十分な流体圧力が供給されるのに必要な時間は、その時の流体粘度(流体の流動性)に応じて変化し、流体粘度は流体温度に応じて変化するため、請求項6のように、所定期間を流体温度に応じて設定するようにしても良い。このようにすれば、流体温度(流体粘度)によって、十分な流体圧力が供給されるのに必要な時間が変化するのに対応して、ロック解除を禁止する所定期間を適正に設定できる。
【0016】
また、流体温度は、冷却水温や機関温度と相関関係があり、冷却水温や機関温度は、内燃機関に一般的に設けられているセンサの出力信号から検出又は推定できるため、所定期間を冷却水温又は機関温度に応じて設定するようにしても良い。このようにすれば、流体温度を検出するセンサを新たに設ける必要がなく、低コスト化できる。
【0017】
また、流体圧力制御手段で制御する流体圧力が所定圧力以上になったときにロック解除室への流体圧力の供給を開始するようにしても良い。このようにすれば、流体圧力が、実際にカム軸位相(ベーンの位置)を制御するのに十分な圧力に上昇してから、カム軸位相のロックを解除してバルブタイミング制御を開始することができる。
【0018】
ところで、ロック手段のロックを解除する際には、進角室と遅角室の少なくとも一方に流体圧力を供給した状態で、ロック解除室に流体圧力を供給してロック手段のロックを解除すると良い。
【0019】
例えば、進角室と遅角室のいずれか一方の室からロック解除室に流体圧力を供給するシステムでは、他方の室に流体圧力を供給した状態で、一方の室に流体圧力を供給しながらロック解除室に流体圧力を供給してロック手段のロックを解除する。また、進角室と遅角室とは別の経路でロック解除室に流体圧力に供給するシステムでは、進角室と遅角室の両方に流体圧力を供給した状態で、ロック解除室に流体圧力を供給してロック手段のロックを解除する。このようにすれば、いずれの場合も、進角室と遅角室の両方に均等に流体圧力をかけた状態でロック手段のロックを解除することができるので、ロックが解除された瞬間から流体圧力でカム軸位相を中間ロック位相付近に保持することができる。これにより、ロック解除直後にカム軸位相が急変することを防止できて、ロック解除直後からバルブタイミング(カム軸位相)を目標値に制御することができる。
【0020】
また、進角室と遅角室のいずれか一方の室からロック解除室に流体圧力を供給するシステムでは、始動時に他方の室のみに流体圧力を供給するように制御し、始動完了後、進角室と遅角室の両方に流体圧力を供給するように流体圧力制御手段を制御してロック手段のロックを解除すすれば良い。このようにすれば、進角室と遅角室の流体圧力を制御する流体圧力制御手段をそのまま利用してロック解除の制御も行うことができ、制御系の構成を簡単化してコストダウンすることができる。
【0021】
一方、進角室と遅角室とは別の経路でロック解除室に流体圧力に供給するシステムでは、進角室と遅角室の両方に流体圧力を同時に供給しても良いが、そうすると、装置内部に入り込んだエアーの抜け道が無くなってしまい、進角室や遅角室にエアーが溜まって流体圧力の供給が妨げられてしまうおそれがある。
【0022】
この対策として、ロック手段のロックを解除する際に、進角室と遅角室の一方の室に流体圧力を供給してエアーを抜いてから、他方の室に流体圧力を供給して両方の室に流体圧力をかけた状態で、ロック解除室に流体圧力を供給してロック手段のロックを解除するようにすると良い。このようにすれば、ロック解除を行う毎に装置内部のエアー抜きを行うことができて、進角室や遅角室にエアーが溜まることを防止でき、エアーによる流体圧力の供給不良を防止することができる。
【0023】
また、請求項1に係る発明では、カム軸位相を保持する流体圧力制御手段の制御電流を保持電流学習手段によって保持電流として学習し、ロック手段のロックを解除する際の流体圧力制御手段の制御電流を、保持電流学習手段で学習した保持電流付近に設定するようにしている。このようにすれば、ロック手段のロックを解除する際に、進角室と遅角室の両方に流体圧力をかけた状態でロック手段のロックを解除できるので、ロックが解除された瞬間から流体圧力でカム軸位相を中間ロック位相付近に保持することができて、ロック解除直後のカム軸位相の急変を防止することができ、エンジン運転状態の安定性を損なうことなく、ロック解除することができる。
【0024】
また、保持電流は、流体粘度(流動性)に応じて変化し、流体粘度は、流体温度に応じて変化するため、請求項2のように、流体温度又はその代用情報である冷却水温、機関温度等の温度情報に基づいて保持電流を保持電流算出手段によって算出し、ロック手段のロックを解除する際の流体圧力制御手段の制御電流を、保持電流算出手段で算出した保持電流付近に設定するようにしても良い。このようにすれば、ロック解除時に、流体圧力制御手段の制御電流を流体粘度に応じた適正な保持電流に設定することができ、ロック解除直後のカム軸位相の急変を防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
[実施形態(1)]
以下、本発明を吸気バルブの可変バルブタイミング制御装置に適用した実施形態(1)を図1乃至図12に基づいて説明する。図1に示すように、内燃機関であるDOHCエンジン11は、クランク軸12からの動力がタイミングチェーン13により各スプロケット14,15を介して吸気側カム軸16と排気側カム軸17とに伝達されるようになっている。但し、吸気側カム軸16には、クランク軸12に対する吸気側カム軸16の進角量を調整するバルブタイミング調整装置18が設けられている。また、吸気側カム軸16の外周側には、カム角を検出するカム角センサ19が設置され、一方、クランク軸12の外周側には、クランク角を検出するクランク角センサ20が設置されている。
【0027】
これらクランク角センサ20及びカム角センサ19の出力信号は、エンジン制御回路21に入力され、このエンジン制御回路21によって吸気バルブの実バルブタイミングが演算されると共に、クランク角センサ20の出力パルスの周波数からエンジン回転数が演算される。また、エンジン運転状態を検出する各種センサ(吸気圧センサ22、水温センサ23、スロットルセンサ24等)の出力信号と、イグニッションスイッチ25やタイマ26の出力信号もエンジン制御回路21に入力される。
【0028】
このエンジン制御回路21は、これら各種の入力信号に基づいて燃料噴射制御や点火制御を行うと共に、後述する可変バルブタイミング制御を行い、吸気バルブの実バルブタイミング(吸気側カム軸16の実進角量)を目標バルブタイミング(目標進角量)に一致させるようにバルブタイミング調整装置18をフィードバック制御する。このバルブタイミング調整装置18の油圧回路には、オイルパン27内のオイルがオイルポンプ28により油圧制御弁29(流体圧力制御手段)を介して供給され、その油圧を油圧制御弁29によって制御することで、吸気側カム軸16の実進角量(実バルブタイミング)が制御される。
【0029】
次に、図2乃至図5に基づいてバルブタイミング調整装置18の構成を説明する。バルブタイミング調整装置18のハウジング31(第1の回転体)は、吸気側カム軸16の外周に回動自在に支持されたスプロケット14にボルト32で締め付け固定されている。これにより、クランク軸12の回転がタイミングチェーン13を介してスプロケット14とハウジング31に伝達され、スプロケット14とハウジング31がクランク軸12と同期して回転するようになっている。
【0030】
一方、吸気側カム軸16は、シリンダヘッド33とベアリングキャップ34により回転可能に支持され、この吸気側カム軸16の一端部に、ロータ35(第2の回転体)がストッパ36を介してボルト37で締め付け固定されている。このロータ35は、ハウジング31内に相対回動自在に収納されている。
【0031】
図3及び図4に示すように、ハウジング31の内部には、複数の流体室40が形成され、各流体室40が、ロータ35の外周部に形成されたベーン41によって進角室42と遅角室43とに区画されている。そして、ロータ35の外周部とベーン41の外周部には、それぞれシール部材44が装着され、各シール部材44が板ばね45(図2参照)によって外周方向に付勢されている。これにより、ロータ35の外周面とハウジング31の内周面との隙間及びベーン41の外周面と流体室40の内周面との隙間がシール部材44でシールされている。
【0032】
図2に示すように、吸気側カム軸16の外周部に形成された環状の進角溝46と遅角溝47が、それぞれ油圧制御弁29の所定ポートに接続され、エンジン11の動力でオイルポンプ28が駆動されることにより、オイルパン27から汲み上げたオイルが油圧制御弁29を介して進角溝46や遅角溝47に供給される。進角溝46に接続された進角油路48は、吸気側カム軸16の内部を貫通してロータ35の左側面に形成された円弧状進角油路49(図3参照)に連通するように形成され、この円弧状進角油路49が各進角室42に連通している。一方、遅角溝47に接続された遅角油路50は、吸気側カム軸16の内部を貫通してロータ35の右側面に形成された円弧状遅角油路51(図4参照)に連通するように形成され、この円弧状遅角油路51が各遅角室43に連通している。
【0033】
油圧制御弁29は、ソレノイド53とスプリング54で弁体を駆動する4ポート3位置切換弁であり、弁体の位置を、進角室42に油圧を供給する位置と、遅角室43に油圧を供給する位置と、進角室42と遅角室43のいずれにも油圧を供給しない位置との間で切り換えるようになっている。ソレノイド53の通電停止時には、スプリング54によって弁体が進角室42に油圧を供給する位置に自動的に切り換えられ、カム軸位相を進角させる方向に油圧が働くようになっている。
【0034】
進角室42と遅角室43に所定圧以上の油圧が供給された状態では、進角室42と遅角室43の油圧でベーン41が固定されて、クランク軸12の回転によるハウジング31の回転がオイルを介してロータ35(ベーン41)に伝達され、ロータ35と一体的に吸気側カム軸16が回転駆動される。エンジン運転中は、進角室42と遅角室43の油圧を油圧制御弁29で制御してハウジング31とロータ35(ベーン41)とを相対回動させることで、クランク軸12に対する吸気側カム軸16の回転位相(以下「カム軸位相」という)を制御して吸気バルブのバルブタイミングを可変する。尚、スプロケット14には、進角制御時にロータ35を進角方向に相対回動させる油圧力をばね力で補助するねじりコイルばね55(図2参照)が収容されている。
【0035】
また、図3及び図4に示すように、いずれか1つのベーン41の両側部には、ハウジング31に対するロータ35(ベーン41)の相対回動範囲を規制するストッパ部56が形成され、このストッパ部56によってカム軸位相の最遅角位相と最進角位相が規制されている。更に、他のベーン41に形成されたロックピン収容孔57には、ハウジング31とロータ35(ベーン41)との相対回動をロックするためのロックピン58(ロック手段)が収容され、このロックピン58がハウジング31に設けられたロック穴59(図2参照)に嵌り込むことで、カム軸位相がその調整可能範囲の略中間位置(中間ロック位相)でロックされる。この中間ロック位相は、始動に適した位相に設定されている。
【0036】
図6及び図7に示すように、ロックピン58は、ロックピン収容孔57の内周に嵌合された円筒部材61内に摺動可能に挿入され、スプリング62によってロック方向(突出方向)に付勢されている。ロック穴59内の隙間はロック解除室60となっており、ロックピン58と円筒部材61との間に形成されたロック解除溝63がロック解除室60に連通している。そして、遅角室43からロック解除溝63を通してロック解除室60に油圧を供給するために、ベーン41には、ロック解除溝63と遅角室43とを連通させる連通孔65が形成されている。
【0037】
図6に示すように、ロックピン58のロック時には、スプリング62によってロックピン58がロック穴59に嵌まり込んだ状態に保持され、カム軸位相が中間ロック位相で保持される。
【0038】
エンジン停止中は、ロック解除室60の油圧(遅角室43の油圧)とロック解除溝63の油圧が低下するため、スプリング62によってロックピン58がロック位置に保持される。従って、エンジン始動は、ロックピン58がロック位置に保持された状態(中間ロック位相)で行われ、エンジン始動後に、ロック解除室60の油圧(遅角室43の油圧)とロック解除溝63の油圧が高くなると、その油圧によって次のようにしてロックピン58のロックが解除される。エンジン始動後に、遅角室43から連通孔65とロック解除溝63を通してロック解除室60に供給される油圧(ロック解除方向の力)が、スプリング62のばね力よりも大きくなると、ロック解除室60の油圧とロック解除溝63の油圧によってロックピン58がロック穴59から押し出されて図7のロック解除位置に移動し、ロックピン58のロックが解除される。
【0039】
エンジン運転中は、ロック解除室60の油圧(遅角室43の油圧)とロック解除溝63の油圧が高くなっているため、その油圧でロックピン58がロック解除位置に保持され、ハウジング31とロータ35とが相対回動可能な状態(つまりバルブタイミング制御が可能な状態)に保持される。
【0040】
エンジン運転中は、エンジン制御回路21は、特許請求の範囲でいうバルブタイミング制御手段としても機能し、図8の制御ブロック図に示すように、実進角量演算部66で、クランク角センサ20及びカム角センサ19の出力信号に基づいて吸気側カム軸16の実進角量(吸気バルブの実バルブタイミング)を演算すると共に、目標進角量演算部67で、エンジン回転数、吸気量、冷却水温等のエンジン運転状態信号に基づいて吸気側カム軸16の目標進角量(吸気バルブの目標バルブタイミング)を演算する。そして、PD制御部68で、実進角量と目標進角量との偏差に基づいてフィードバック制御電流Ifbを算出し、後述するようにして保持電流学習部69で学習した保持電流Ih にフィードバック電流Ifbを加算して制御電流I(I=Ih +Ifb)を求め、この制御電流Iで油圧制御弁29ソレノイド53の電流をフィードバック制御する。これにより、バルブタイミング調整装置18の進角室42と遅角室43の油圧を制御してハウジング31とロータ35とを相対回動させることで、カム軸位相を変化させて吸気カム軸16の実進角量を目標進角量に一致させる。
【0041】
ここで、保持電流Ih は、カム軸位相の進角速度を0にする制御電流(図9参照)、つまり、カム軸位相を一定位置に保持する油圧制御弁29の制御電流である。前述した保持電流学習部69は、図10に示すように、実進角量と目標進角量とに基づいて定常状態(カム軸位相の進角速度が0)であるか否かを判定し、定常状態であれば、定常信号を出力して、その時の制御電流Iを保持電流Ih として更新する。この保持電流学習部69が特許請求の範囲でいう保持電流学習手段としての役割を果たす。
【0042】
一方、エンジン11を停止させる際に、エンジン回転数が低下すると、オイルポンプ28の吐出圧が低下するため、進角室42や遅角室43の油圧が低下してくる。これにより、ロック解除室60の油圧(遅角室43の油圧)が低下して、スプリング62のばね力がこの油圧に打ち勝つようになると、スプリング62のばね力によってロックピン58が突出してロック穴59に嵌まり込むようになる。但し、ロックピン58がロック穴59に嵌まり込むには、両者の位置が一致していること、つまり、カム軸位相が中間ロック位相に一致していることが条件となる。
【0043】
エンジン11が停止する際には、エンジン回転数(オイルポンプ28の回転数)が低下して油圧が低下するため、カム軸16の負荷トルクによりカム軸位相が自然に遅角側に変化していき、その過程で、図6に示すように、ロックピン58をロック穴59に嵌まり込ませてカム軸位相を中間ロック位相でロックする。尚、カム軸位相を中間ロック位相で確実にロックするために、エンジン11が停止する際に、カム軸位相を進角させるように油圧制御弁29を制御するようにしても良い。
【0044】
ところで、前述したように、エンジンの始動は、ロックピン58がロック位置に保持された状態(中間ロック位相)で行われ、ロック解除室60の油圧(遅角室43の油圧)又はロック解除溝63の油圧が高くなると、その油圧によってロックピン58のロックが解除される。しかし、エンジン始動時にロック解除室60(遅角室43)又はロック解除溝63に油圧が供給されるようになっていると、エンジン回転数(オイルポンプ28の回転数)の上昇に伴う油圧の上昇により、エンジン始動時にロックピン58のロックが解除されてしまうおそれがある。もし、始動完了前にロックピン58のロックが解除されると、カム軸位相が始動に適した中間ロック位相からずれてしまい、不適正なバルブタイミングで始動することになるため、始動性が悪くなり、エンジン始動時間が長くなったり、始動後のエンジン運転状態が油圧が上昇するまで不安定になってしまう。
【0045】
そこで、エンジン制御回路21は、図11に示すロック解除制御プログラムを実行することで、エンジン始動時に、ロック解除室60(遅角室43)とロック解除溝63に油圧がかからないように進角室42のみに油圧を供給して、始動時のロックピン58のロック解除を防止する。そして、始動完了後に、進角室42と遅角室43の両方に油圧をかけるように油圧制御弁29を制御して、ロック解除室60とロック解除溝63にロック解除油圧をかけてロックピン58のロックを解除する。
【0046】
図11のロック解除制御プログラムは、イグニッションスイッチ25のオン後に周期的に実行され、特許請求の範囲でいうロック解除制御手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、ロックピン58のロック状態であるか否かを判定し、既にロック解除されている場合は、ステップ102以降のロック解除処理を行うことなく本プログラムを終了する。
【0047】
一方、上記ステップ101で、ロック状態と判定された場合は、ステップ102に進み、油圧制御弁29のソレノイド53の制御電流Iを例えば0に設定して、油圧制御弁29のスプリング54によって弁体を進角室42のみに油圧を供給する位置に制御する。この場合、遅角室43に油圧が供給されないため、ロック解除室60には油圧がかからない。
【0048】
その後、ステップ103に進み、冷却水温をパラメータとする所定時間Tのマップを検索して、現在の冷却水温に応じた所定時間Tを求める。ここで、所定時間Tは、始動完了から、カム軸位相を制御するのに十分な油圧を供給できる状態となるのに必要な時間よりも若干長い時間に設定される。一般に、十分な油圧を供給できる状態となるのに必要な時間は、その時の油圧回路のオイルの粘度(オイルの流動性)に応じて変化し、オイルの粘度は油温に応じて変化する。従って、油温の代用情報である冷却水温をパラメータするマップにより所定時間Tを設定すれば、十分な油圧を供給できる状態となるのに必要な時間が油温によって変化するのに対応して所定時間Tを適正に設定できる。尚、冷却水温の代わりに油温又は機関温度をパラメータとする所定時間Tのマップを用いて所定時間Tを求めるようにしても良い。また、マップに代えて関数式を用いて所定時間Tを算出するようにしても良い。
【0049】
所定時間Tの算出後、ステップ104に進み、始動完了からの経過時間を計時する始動後カウンタ(図12参照)のカウント値により、始動完了から所定時間Tが経過したか否かを判定し、所定時間Tが経過していなければ、まだ、カム軸位相を制御するのに十分な油圧を供給できないと判断して、ステップ104で待機する。
【0050】
その後、ステップ104で、始動完了から所定時間Tが経過したと判定された時に、カム軸位相を制御するのに十分な油圧を供給できると判断して、ステップ105に進み、油圧制御弁29のをソレノイド53の制御電流Iを、前回のエンジン運転中に学習した保持電流Ih に設定して、進角室42と遅角室43の両方に油圧を供給する。これにより、遅角室43からロック解除室60とロック解除溝63にも油圧が供給されて、ロック解除油圧がロックピン58のスプリング62のばね力よりも大きくなると、ロック解除油圧によりロックピン58がロック穴59から押し出されて、ロックピン58のロックが解除された状態となる。
【0051】
以上説明した実施形態(1)のロック解除制御の実行例を図12のタイムチャートを用いて説明する。イグニッションスイッチ25のオンによりエンジン11のクランキングが開始されると、オイルポンプ28が回転して油圧が上昇し始めるが、進角室42のみに油圧を供給するように油圧制御弁29のソレノイド53の制御電流を制御して、ロック解除室60(遅角室43)とロック解除溝63には油圧がかからないようにする。
【0052】
このロック解除室60とロック解除溝63にロック解除油圧がかからない制御は、始動完了から所定時間Tが経過するまで継続され、始動完了から、カム軸位相を制御するのに十分な油圧を供給できる状態になるまでに必要な所定時間Tが経過した時点で、油圧制御弁29のソレノイド53の制御電流を、前回のエンジン運転中に学習した保持電流Ih に切り換えて、進角室42と遅角室43の両方に油圧を供給する。これにより、遅角室43からロック解除室60とロック解除溝63にも油圧が供給され、ロックピン58のロックが解除される。
【0053】
以上説明した実施形態(1)によれば、始動時には、ロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給しないように油圧制御弁29を制御するので、始動時に不用意にカム軸位相のロックが解除されてしまうことを確実に防止でき、不用意なロック解除による始動性悪化、エンジン制御性悪化、騒音等の問題を回避することができる。
【0054】
また、始動が完了しても、カム軸位相を制御するのに十分な油圧を供給できる状態となるまでには、ある程度の時間がかかることを考慮して、始動完了から、カム軸位相を制御するのに十分な油圧を供給できる状態になるまでに必要な所定時間Tが経過するまで、ロック解除室60とロック解除溝63にロック解除油圧がかからない制御を継続し、所定時間Tが経過してから、ロックピン58のロックを解除するようにしているので、カム軸位相を制御可能な状態となる前に、ロックピン58のロックが解除されてしまうことを回避することができる。
【0055】
しかも、本実施形態(1)では、十分な油圧を供給できる状態になるまでに必要な所定時間Tが、その時の油温(オイルの粘度)に応じて変化することに着目して、所定時間Tを油温の代用情報である冷却水温に応じて設定するようにしているので、油温を検出するセンサを新たに設ける必要がなく、低コスト化することができる。
【0056】
また、本実施形態(1)では、ロック解除室60を遅角室43と連通させて遅角室43からロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給する構成とし、始動時に進角室42のみに油圧を供給するように油圧制御弁29を制御し、始動完了後に、進角室42と遅角室43の両方に油圧を供給するように油圧制御弁29を制御してロックピン58のロックを解除するようにしているので、ロック解除室60への油圧の供給通路の構成を簡単化することができると共に、進角室42と遅角室43の油圧を制御する油圧制御弁29をそのまま利用してロック解除の制御も行うことができて、制御系の構成も簡単化することができ、総じてコストダウンすることができる。
【0057】
更に、本実施形態(1)では、ロックピン58のロックを解除する際に、油圧制御弁29のソレノイド53の制御電流を、前回のエンジン運転中に学習した保持電流Ih に制御して、進角室42と遅角室43の両方に油圧を供給した状態で、カム軸位相のロックを解除するので、ロックが解除された瞬間から油圧でカム軸位相を中間ロック位相付近に保持することができ、ロック解除直後にカム軸位相が急変することを防止できて、エンジン運転状態の安定性を損なうことなく、ロック解除することができると共に、ロック解除直後からバルブタイミング(カム軸位相)を目標値に制御することができる。
【0058】
尚、保持電流Ih を学習する機能(保持電流学習部69)に代えて、油温、冷却水温、エンジン温度等の温度情報に基づいて保持電流Ih を算出する保持電流算出手段を設け、ロックピン58のロックを解除する際の油圧制御弁29の制御電流を、算出した保持電流Ih 付近に設定するようにしても良い。つまり、保持電流Ih は、オイルの粘度(流動性)に応じて変化し、オイルの粘度は、油温に応じて変化するため、油温又はその代用情報である冷却水温、エンジン温度に基づいて保持電流Ih を算出することができる。このように、保持電流Ih を算出しても、これを学習する場合とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0059】
[実施形態(2)]
次に、本発明の実施形態(2)を図13乃至図15を用いて説明する。
【0060】
上記実施形態(1)では、ロック解除室60を遅角室43と連通させて遅角室43からロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給する構成としたが、本実施形態(2)では、図13及び図14に示すように、ロック解除溝63と進角室43とを連通する連通孔70をベーン41に形成して、進角室42からロック解除溝63を通してロック穴59内のロック解除室60に油圧を供給する構成としている。更に、オイルポンプ28の吐出側には、油圧を検出する油圧センサ(図示せず)が設けられている。尚、油圧センサを設けずに、例えば、クランキング開始からの経過時間、冷却水温(又は油温)、エンジン回転数等のエンジン運転状態パラメータから油圧を推定するようにしても良い。その他の構成は、上記実施形態(1)と同じである。
【0061】
本実施形態(2)で実行される図15のロック解除制御プログラムは、図11のステップ102をステップ102aの処理に変更し、ステップ103,104をステップ104aの処理に変更したものであり、これ以外のステップの処理は図11と同じである。
【0062】
本プログラムでは、ステップ101でロック状態と判定されると、ステップ102aに進み、油圧制御弁29のソレノイド53の制御電流Iを、遅角室43のみに油圧を供給するように制御する。この場合、進角室42に油圧が供給されないため、ロック解除室60とロック解除溝63には油圧がかからない。
【0063】
その後、ステップ104aに進み、オイルポンプ28から吐出される油圧が所定圧力P以上か否かを判定する。ここで、所定圧力Pは、カム軸位相を制御するのに十分な油圧に設定される。もし、オイルポンプ28から吐出される油圧が所定圧力P未満であれば、まだ、カム軸位相を制御するのに十分な油圧を供給できないと判断して、ステップ104aで待機する。その後、オイルポンプ28から吐出される油圧が所定圧力P以上に上昇した時点で、カム軸位相を制御するのに十分な油圧を供給できると判断して、油圧制御弁29のソレノイド53の制御電流Iを保持電流Ih に設定して、進角室42と遅角室43の両方に油圧を供給し、進角室42からロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給してロックピン58のロックを解除する(ステップ105)。
【0064】
以上説明した実施形態(2)においても、始動時には、ロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給しないように制御するので、始動時に不用意にカム軸位相のロックが解除されてしまうことを確実に防止することができ、不用意なロック解除による始動性悪化、エンジン制御性悪化、騒音等の問題を回避することができる。
【0065】
しかも、本実施形態(2)では、オイルポンプ28から吐出される油圧が所定圧力P以上に上昇してからロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給するようにしているので、油圧が実際にカム軸位相を制御するのに十分な圧力に上昇してから、ロックピン58のロックを解除してバルブタイミング制御を開始することができる。
【0066】
尚、本実施形態(2)では、オイルポンプ28から吐出される油圧が所定圧力P以上に上昇してからロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給するようにしたが、前記実施形態(1)と同じく、始動完了から所定時間Tが経過してからロック解除室60に油圧を供給するようにしても良い。
【0067】
[実施形態(3)]
次に、本発明の実施形態(3)を図16乃至図18を用いて説明する。但し、前記実施形態(1)と実質的に同じ部分には同一符号を付して説明を省略する。本実施形態(3)では、図17及び図18に示すように、ロックピン58の中央外周部に形成された弁部71によって、円筒部材61とロックピン58との隙間が、ロック油圧室72とロック解除保持用の油圧室73とに区画されている。そして、ロック油圧室72とロック解除保持用の油圧室73に進角室42から油圧を供給するために、ベーン41には、進角室42に連通するロック油路74とロック解除保持用の油路75が形成されている。また、ハウジング31には、ロック解除室60と遅角室43とを連通するロック解除油路76が形成されている。
【0068】
図17に示すように、エンジン停止中は、スプリング62によってロックピン58がロック位置に保持される。エンジン始動は、ロックピン58がロック位置に保持された状態(中間ロック位相)で行われ、まず、進角室42のみに油圧が供給される。ロックピン58のロック時には、ロックピン58の弁部71がロック解除保持用の油路75を塞いで、ロック油路74をロック油圧室72に連通させた状態となっている。このため、進角室42からロック油圧室72に油圧が供給され、この油圧とスプリング62によってロックピン58がロック穴59に嵌まり込んだ状態に保持され、カム軸位相が中間ロック位相で保持される。
【0069】
そして、エンジン始動完了後、進角室42と遅角室43の両方に油圧が供給されると、その油圧によって次のようにしてロックピン58のロックが解除される。遅角室43からロック解除油路76を通してロック解除室60に供給される油圧によって生じるロック解除方向の力が、ロック油圧室72の油圧とスプリング62によって生じるロック方向の力よりも大きくなると、ロックピン58がロック穴59から押し出されて図18のロック解除位置に移動し、ロックピン58のロックが解除される。
【0070】
このロック解除状態では、図18に示すように、ロックピン58の弁部71がロック油路74を塞いで、ロック解除保持用の油路75をロック解除保持用の油圧室73に連通させた状態となる。これにより、進角室42からロック解除保持用の油圧室73に油圧が供給され、このロック解除保持用の油圧室73の油圧(進角室42の油圧)とロック解除室60の油圧(遅角室43の油圧)とによってロックピン58がスプリング62に抗してロック解除位置に保持される。
【0071】
エンジン運転中は、進角室42と遅角室43のいずれかの油圧が高くなっているため、その油圧でロックピン58がロック解除位置に保持され、ハウジング31とロータ35とが相対回動可能な状態(つまりバルブタイミング制御が可能な状態)に保持される。
【0072】
エンジン11を停止時に、エンジン回転数の低下(オイルポンプ28の吐出圧が低下)により、進角室42や遅角室43の油圧が低下すると、ロック解除保持用の油圧室73の油圧(進角室42の油圧)とロック解除室60の油圧(遅角室43の油圧)が低下して、スプリング62のばね力がこれらの油圧に打ち勝つようになると、スプリング62のばね力によってロックピン58が突出してロック穴59に嵌まり込むようになる。
【0073】
本実施形態(3)では、エンジン制御回路21は、前記実施形態(1)と同じ図11のロック解除制御プログラムを実行して、エンジン始動時に、ロック解除室60(遅角室43)に油圧がかからないように進角室42のみに油圧を供給して、始動時のロックピン58のロック解除を防止する。そして、始動完了後、所定のロック解除実行条件が成立した時に、進角室42と遅角室43の両方に油圧をかけるように油圧制御弁29を制御して、ロック解除室60にロック解除油圧をかけてロックピン58のロックを解除する。ここで、ロック解除実行条件は、例えば、始動から所定時間が経過していること、又は、オイルポンプ28から吐出される油圧が所定値以上に上昇したこと等である。
【0074】
以上説明した実施形態(3)では、ロックピン58がロック位置にある状態では、進角室43の油圧をロックピン58のロック方向に作用させ、ロックピン58がロック解除位置にある状態では、進角室43の油圧をロックピン58のロック解除方向に作用させるようにしているので、始動時のロック解除防止効果をより高めることができると共に、始動完了後はロックピン58をロック解除位置に安定して保持することができる。
【0075】
尚、上記実施形態(3)とは逆に、ロック解除室60を進角室42に連通させ、ロック油圧室72とロック解除保持用の油圧室73を遅角室43に連通させた構成としても良く、この場合、エンジン始動時に遅角室43のみに油圧を供給し、始動完了後に進角室42と遅角室43の両方に油圧をかけるように油圧制御弁29を制御すれば良い。
【0076】
[実施形態(4)]
上記各実施形態(1)〜(3)では、ロック解除室60を進角室42又は遅角室43と連通させて進角室42又は遅角室43からロック解除室60に油圧を供給する構成としたが、図19乃至図22に示す本発明の実施形態(4)では、進角室42と遅角室43とは別の経路でロック穴59内のロック解除室60に油圧を供給する構成としている。以下、前記実施形態(1)と異なる部分について、異符号を付して説明する。
【0077】
図19乃至図21に示すように、進角室42と遅角室43の油圧を制御する油圧制御弁29の他に、ロック解除専用の解除油圧制御弁78(流体圧力制御手段)が設けられている。吸気側カム軸16の外周部に追加形成された環状の解除溝77が解除油圧制御弁78に接続され、オイルポンプ28で汲み上げられたオイルが解除油圧制御弁78を介して解除溝77に供給される。解除溝77に接続された解除油路79は、吸気側カム軸16及びボルト37の内部を貫通してロータ35内部に形成された連通孔80に連通するように形成され、この連通孔80がロック解除溝63に連通している(図20及び図21参照)。
【0078】
解除油圧制御弁78は、ソレノイド82とスプリング81で弁体を駆動する2ポート3位置切換弁であり、弁体の位置を、ロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給する位置と、ロック解除室60とロック解除溝63をドレンに接続する位置と、ロック解除室60とロック解除溝63をオイルポンプ28とドレンのいずれにも接続しない位置との間で切り換えるようになっている。
【0079】
本実施形態(4)では、エンジン制御回路21は、図22のロック解除制御プログラムを実行する。本プログラムでは、ステップ201でロック状態と判定されると、ステップ202に進み、解除油圧制御弁78のソレノイド82の制御電流を、ロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給しない位置(例えばロック解除室60とロック解除溝63をドレンに接続する位置)に弁体が切り換わるように制御する。
【0080】
その後、ステップ203に進み、油圧制御弁29のソレノイド53の制御電流を遅角室43のみに油圧を供給するように制御し、次のステップ204で、遅角室43への油圧供給開始から所定時間Sが経過したか否かを判定する。ここで、所定時間Sは、油圧の供給によって装置内部のエアーが抜けるのに必要な時間に設定される。もし、所定時間Sが経過していなければ、まだ、装置内部のエアー抜きが十分でないと判断して、ステップ204で待機する。
【0081】
その後、ステップ204で、遅角室43への油圧供給開始から所定時間Sが経過したと判定されたとき、装置内部のエアー抜きがされたと判断して、ステップ205に進み、油圧制御弁29のソレノイド53の制御電流Iを保持電流Ih に設定して、進角室42と遅角室43の両方に油圧を供給し、次のステップ206で、始動完了から所定時間Tが経過したか否かを判定する。この所定時間Tは、冷却水温、機関温度、流体温度等に応じてマップ又は関数式により算出され、始動完了からカム軸位相を制御するのに十分な油圧を供給するのに必要な時間よりも若干長い時間に設定される。始動完了から所定時間Tが経過していなければ、まだ、カム軸位相を制御するのに十分な油圧を供給できないと判断して、ステップ206で待機する。
【0082】
その後、ステップ206で、始動完了から所定時間Tが経過したと判定された時に、カム軸位相を制御するのに十分な油圧が供給されたと判断して、ステップ207に進み、解除油圧制御弁78のソレノイド82の制御電流をロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給するように制御して、ロックピン58のロックを解除する。
【0083】
以上説明した実施形態(4)においても、始動時にロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給しないので、始動時にロックピン58のロックが解除されてしまうことを確実に防止でき、始動性悪化、エンジン制御性悪化、騒音等の問題を回避することができる。
【0084】
ところで、本実施形態(4)のように、進角室42と遅角室43とは別の経路でロック解除室60とロック解除溝63に油圧を供給するシステムでは、ロックピン58のロックを解除する際に、進角室42と遅角室43の両方に油圧を同時に供給するようにしても良いが、そうすると、装置内部に入り込んだエアーの抜け道が無くなってしまい、進角室42や遅角室43にエアーが溜まって油圧の供給が妨げられてしまうおそれがある。
【0085】
その点、本実施形態(4)では、ロックピン58のロックを解除する際に、まず、遅角室43に油圧を供給して装置内部のエアー抜きをし、エアーが抜けるのに必要な所定時間Sが経過してから、進角室42と遅角室43の両方に油圧を供給するようにしているので、ロック解除を行う毎に装置内部のエアー抜きを行うことができて、進角室42や遅角室43にエアーが溜まることを防止することができ、エアーによる油圧の供給不良を防止することができ、動作信頼性を向上することができる。
【0086】
尚、上記実施形態(4)では、遅角室43に油圧を供給してから両室42,43に油圧を供給するようにしたが、進角室42に油圧を供給してから両室42,43に油圧を供給するようにしても良い。
【0087】
また、進角室42と遅角室43の油圧制御と、ロック解除室60とロック解除溝63の油圧制御を別々の制御弁(油圧制御弁29と解除油圧制御弁78)で行うようにしたが、進角室42と遅角室43の油圧制御と、ロック解除室60とロック解除溝63の油圧制御を1つの制御弁で行うようにしても良い。
【0088】
以上説明した各実施形態では、ロックピン58のロックを解除する際に、油圧制御弁29(ソレノイド53)の制御電流を、学習又は算出した保持電流Ih に設定するようにしたが、油圧制御弁29の制御電流を、学習又は算出した保持電流Ih を現在の運転状態や制御仕様等に応じてオフセットさせた値に設定するようにしても良い。このようにすれば、ロック解除時の油圧制御弁29の制御電流を更に最適化することができる。
【0089】
また、上記各実施形態は、本発明を吸気バルブの可変バルブタイミング制御装置に適用したものであるが、本発明は、排気バルブの可変バルブタイミング制御装置に適用しても良い。その他、本発明は、バルブタイミング調整装置の構造を適宜変更しても良く、要は、カム軸位相を中間ロック位相でロックする方式のバルブタイミング調整装置であれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示す制御システム全体の概略構成図。
【図2】実施形態(1)のバルブタイミング調整装置の縦断面図
【図3】図2のA−A線に沿って示す断面図
【図4】図2のB−B線に沿って示す断面図
【図5】図4のC−C線に沿って示す断面図
【図6】実施形態(1)のロックピンのロック状態を示す部分拡大断面図
【図7】実施形態(1)のロックピンのロック解除状態を示す部分拡大断面図
【図8】エンジン制御回路のバルブタイミング制御を説明するための制御ブロック図
【図9】カム軸位相の進角速度特性を示す図
【図10】保持電流学習部の保持電流学習方法を説明するためのブロック図
【図11】実施形態(1)のロック解除制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図12】実施形態(1)の制御例を示すタイムチャート
【図13】本発明の実施形態(2)のバルブタイミング調整装置の断面図
【図14】実施形態(2)のロックピンのロック状態を示す部分拡大断面図
【図15】実施形態(2)のロック解除制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図16】本発明の実施形態(3)のバルブタイミング調整装置の断面図
【図17】実施形態(3)のロックピンのロック状態を示す部分拡大断面図
【図18】実施形態(3)のロックピンのロック解除状態を示す部分拡大断面図
【図19】本発明の実施形態(4)のバルブタイミング調整装置の縦断面図
【図20】図19のD−D線に沿って示す断面図
【図21】実施形態(4)のロックピンのロック状態を示す部分拡大断面図
【図22】実施形態(4)のロック解除制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図23】従来のバルブタイミング調整装置の断面図
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…クランク軸、14,15…スプロケット、16…吸気カム軸、17…排気カム軸、18…バルブタイミング調整装置、19…カム角センサ、20…クランク角センサ、21…エンジン制御回路(バルブタイミング制御手段,ロック解除制御手段)、28…オイルポンプ、29…油圧制御弁(流体圧力制御手段)、31…ハウジング(第1の回転体)、35…ロータ(第2の回転体)、40…流体室、41…ベーン、42…進角室、43…遅角室、53…ソレノイド、54…スプリング、58…ロックピン(ロック手段)、59…ロック穴、60…ロック解除室、69…保持電流学習部(保持電流学習手段)、72…ロック油圧室、73…ロック解除保持用の油圧室、78…解除油圧制御弁(流体圧力制御手段)、79…解除油路。
Claims (2)
- 内燃機関のクランク軸と同期して回転する第1の回転体と、
前記第1の回転体と同軸状に配置され、吸気バルブ又は排気バルブを開閉駆動するカム軸に連結された第2の回転体と、
前記第1の回転体と前記第2の回転体のいずれか一方に設けられ、両回転体間に形成された流体室を進角室と遅角室とに区画するベーンと、
前記進角室と前記遅角室に供給する流体圧力を制御する流体圧力制御手段と、
前記流体圧力制御手段を制御して前記進角室と前記遅角室の流体圧力をそれぞれ変化させて前記第1の回転体と前記第2の回転体とを相対回動させることで、前記クランク軸に対する前記カム軸の回転位相(以下「カム軸位相」という)を変化させてバルブタイミングを可変制御するバルブタイミング制御手段と、
内燃機関の停止中及び始動時に前記カム軸位相をその調整可能範囲の中間ロック位相でロックするように付勢されたロック手段と、
前記ロック手段による前記カム軸位相のロックを解除する流体圧力が供給されるロック解除室と、
前記カム軸位相を保持する前記流体圧力制御手段の制御電流を保持電流として学習する保持電流学習手段と
を備えた内燃機関の可変バルブタイミング制御装置において、
始動時に前記ロック解除室にロック解除を起こさせる流体圧力がかからないように前記流体圧力制御手段を制御し、前記ロック手段のロックを解除する際は、ロックが解除されたときにカム軸位相が前記中間ロック位相に保持されるように、前記流体圧力制御手段の制御電流を、前記保持電流学習手段で学習した保持電流付近に設定するロック解除制御手段を備えていることを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。 - 内燃機関のクランク軸と同期して回転する第1の回転体と、
前記第1の回転体と同軸状に配置され、吸気バルブ又は排気バルブを開閉駆動するカム軸に連結された第2の回転体と、
前記第1の回転体と前記第2の回転体のいずれか一方に設けられ、両回転体間に形成された流体室を進角室と遅角室とに区画するベーンと、
前記進角室と前記遅角室に供給する流体圧力を制御する流体圧力制御手段と、
前記流体圧力制御手段を制御して前記進角室と前記遅角室の流体圧力をそれぞれ変化させて前記第1の回転体と前記第2の回転体とを相対回動させることで、前記クランク軸に対する前記カム軸の回転位相(以下「カム軸位相」という)を変化させてバルブタイミングを可変制御するバルブタイミング制御手段と、
内燃機関の停止中及び始動時に前記カム軸位相をその調整可能範囲の中間ロック位相でロックするように付勢されたロック手段と、
前記ロック手段による前記カム軸位相のロックを解除する流体圧力が供給されるロック解除室と、
流体温度、冷却水温、機関温度等の温度情報に基づいて前記カム軸位相を保持する前記流体圧力制御手段の制御電流を保持電流として算出する保持電流算出手段と
を備えた内燃機関の可変バルブタイミング制御装置において、
始動時に前記ロック解除室にロック解除を起こさせる流体圧力がかからないように前記流体圧力制御手段を制御し、前記ロック手段のロックを解除する際は、ロックが解除されたときにカム軸位相が前記中間ロック位相に保持されるように、前記流体圧力制御手段の制御電流を、前記保持電流算出手段で算出した保持電流付近に設定するロック解除制御手段を備えていることを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。
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