JP3856077B2 - 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変バルブタイミング装置を備えた内燃機関において、クランク軸に対するカム軸の回転位相(以下「カム軸位相」という)をその調整可能範囲の略中間のロック位置でロックするロック機構を備えた内燃機関の可変バルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両に搭載される内燃機関においては、出力向上、燃費節減、排気エミッション低減を目的として、可変バルブタイミング制御装置を採用したものが増加しつつある。例えば、ベーン方式の可変バルブタイミング制御装置の基本的な構成は、図15に示すように、エンジンのクランク軸に同期して回転するハウジング1と、吸気(又は排気)バルブのカム軸に連結されたロータ2とを同軸状に配置し、ハウジング1に形成された流体室3をロータ2に設けられたベーン4で進角室5と遅角室6とに区画する。そして、進角室5と遅角室6の油圧を油圧制御弁で制御してハウジング1とロータ2(ベーン4)とを相対回動させることで、クランク軸に対するカム軸の回転位相(カム軸位相)を変化させて、バルブタイミングを可変制御するようにしている。
【0003】
従来のベーン方式の可変バルブタイミング制御装置は、始動時のベーン4の振動による騒音を防止するために、エンジン停止時(油圧低下時)に、カム軸位相を最も遅角させた最遅角位相で、ハウジング1とロータ2(ベーン4)との相対回動をロックピン7でロックするようにしている。従って、始動時には、最遅角位相で始動することになるため、最遅角位相は、始動に適した位相に設定されている。
【0004】
しかしながら、この構成では、最遅角位相が始動時の位相(ロック位置)で制限されてしまうため、バルブタイミング(カム軸位相)の調整可能範囲がロック位置で制限されてしまい、バルブタイミングの調整可能範囲が狭いという欠点がある。
【0005】
そこで、特開平9−324613号公報に示すように、エンジン停止時のロック位置をカム軸位相の調整可能範囲の略中間位置に設定することで、バルブタイミング(カム軸位相)の調整可能範囲を拡大することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ロック位置は、製造誤差等により固体差(ばらつき)がある。このため、正常なロック状態であるか否かを判定する際にロック位置の製造ばらつきを考慮して正常と判定する範囲を広げる必要があり、ロック位置の製造ばらつきの影響を受けない安定したロック/ロック解除の判定等を行うことができず、ロック位置以外の位置での固着を誤って正常なロック状態と判定してしまったり、ロック解除制御時にロック解除の検出が遅れてしまうまう可能性があった。
【0008】
本発明はこれらの事情を考慮してなされたものであり、本発明の目的は、ロック位置の製造ばらつきの影響を従来より受けない安定したロック/ロック解除の判定等を可能にすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の内燃機関の可変バルブタイミング制御装置は、ロック位置学習手段によって、ロック制御中に検出したカム軸位相に基づいてロック位置を学習するようにしたものにおいて、ロック制御中に前記ロック位置の学習を繰り返して学習値を順次更新し、該学習値が収束したと判断した時に学習を終了する手段と、ロック制御中に前記ロック位置の学習回数又は学習時間が所定値を越えても該ロック位置の学習値が収束しない時に不完全ロック状態と判定し、該ロック位置の学習値を初期値又は前回のロック制御時の学習値に設定する手段とを備えていることを特徴とするものである。このように、ロック制御中に検出したカム軸位相に基づいてロック位置を学習すれば、仮に、ロック位置の製造ばらつきが大きくても、実際のロック位置を学習してその学習値に基づいてロック/ロック解除の判定等を行うことができ、ロック位置の製造ばらつきの影響を従来より受けずにロック/ロック解除の判定等を精度良く行うことができる。
【0010】
この場合、請求項1に係る発明では、ロック制御中にロック位置の学習を繰り返して学習値を順次更新し、該学習値が収束したと判断した時に学習を終了するようにしている。つまり、ロック制御中は、カム軸位相がロック位置に徐々に近付いて最終的にカム軸位相がロック位置でロックされた状態となるため、ロック制御中にロック位置の学習を繰り返せば、カム軸位相がロック位置に近付くに従って、ロック位置の学習値が実際のロック位置に近付いていき、最終的に、カム軸位相がロック位置でロックされた状態となると、ロック位置の学習値が実際のロック位置で収束するようになる。従って、ロック位置の学習値が収束したと判断した時点で学習を終了すれば、確実にロック状態になってからロック位置の学習を終了することができ、ロック位置の学習を最適なタイミングで終了することができる。
【0011】
更に、請求項1に係る発明では、ロック制御中にロック位置の学習回数又は学習時間が所定値を越えても該ロック位置の学習値が収束しない時に不完全ロック状態と判定し、該ロック位置の学習値を初期値(例えば設計中央値)又は前回のロック制御時の学習値に設定するようにしている。つまり、システムが正常に動作すれば、カム軸位相がロック位置でロックされるまでの時間は長くかからないが、不完全ロック状態になると、ロック制御を長く続けても、カム軸位相が固定されず、ロック位置の学習値が収束しない。このような状態で、ロック位置の学習を繰り返しても全く無駄であるため、ロック位置の学習回数又は学習時間が所定値を越えても該ロック位置の学習値が収束しない時には、不完全ロック状態と判定し、該ロック位置の学習値を初期値又は前回のロック制御時の学習値に設定すれば、無駄な学習を行わずに済むと共に、不完全ロック時のロック位置の学習値を適正値に戻すことができる。
【0012】
この場合、請求項2のように、ロック機構を駆動する油圧がある程度上昇している場合に、不完全ロック状態と判定した時にロック解除制御を行うようにすると良い。このようにすれば、不完全ロック状態をロック解除制御によりロック解除状態に戻すことができ、次回のロック制御で正常なロック状態にすることが可能となる。
【0013】
また、請求項3のように、ロック位置の学習値が許容される製造ばらつきの範囲内に収まらない時にロック位置以外の位置で固着したと判定し、該ロック位置の学習値を初期値(例えば設計中央値)又は前回のロック制御時の学習値に設定するようにすると良い。このようにすれば、ロック位置以外の位置で固着した場合にロック位置の誤学習を防止できると共に、新たなセンサ等を付加することなく、異常な固着を検出することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を吸気バルブの可変バルブタイミング制御装置に適用した一実施形態を図1乃至図14に基づいて説明する。図1に示すように、内燃機関であるDOHCエンジン11は、クランク軸12からの動力がタイミングチェーン13により各スプロケット14,15を介して吸気側カム軸16と排気側カム軸17とに伝達されるようになっている。但し、吸気側カム軸16には、クランク軸12に対する吸気側カム軸16の進角量を調整する可変バルブタイミング装置18が設けられている。
【0023】
また、吸気側カム軸16の外周側には、気筒判別のために複数のカム角でカム角信号を出力するカム角センサ19が設置され、一方、クランク軸12の外周側には、所定のクランク角毎にクランク角信号を出力するクランク角センサ20が設置されている。これらカム角センサ19及びクランク角センサ20の出力信号は、エンジン制御回路21に入力され、このエンジン制御回路21によって吸気バルブの実バルブタイミングが演算されると共に、クランク角センサ20の出力パルスの周波数からエンジン回転速度が演算される。また、エンジン運転状態を検出する各種センサ(吸気圧センサ22、水温センサ23、スロットルセンサ24等)の出力信号がエンジン制御回路21に入力される。
【0024】
このエンジン制御回路21は、これら各種の入力信号に基づいて燃料噴射制御や点火制御を行うと共に、可変バルブタイミング制御を行い、吸気バルブの実バルブタイミング(吸気側カム軸16の実進角量)を目標バルブタイミング(目標進角量)に一致させるように可変バルブタイミング装置18をフィードバック制御する。この可変バルブタイミング装置18の油圧制御回路には、オイルパン27内のオイルがオイルポンプ28により油圧制御弁29を介して供給され、その油圧を油圧制御弁29によって制御することで、吸気バルブの実バルブタイミングが制御される。
【0025】
次に、図2乃至図7に基づいて中間ロック機構付きの可変バルブタイミング装置18の構成を説明する。可変バルブタイミング装置18のハウジング31は、吸気側カム軸16の外周に回動自在に支持されたスプロケット14にボルト32で締め付け固定されている。これにより、クランク軸12の回転がタイミングチェーン13を介してスプロケット14とハウジング31に伝達され、スプロケット14とハウジング31がクランク軸12と同期して回転する。
【0026】
一方、吸気側カム軸16は、シリンダヘッド33とベアリングキャップ34により回転可能に支持され、この吸気側カム軸16の一端部に、ロータ35がストッパ36を介してボルト37で締め付け固定されている。このロータ35は、ハウジング31内に相対回動自在に収納されている。
【0027】
図3及び図4に示すように、ハウジング31の内部には、複数の流体室40が形成され、各流体室40が、ロータ35の外周部に形成されたベーン41によって進角室42と遅角室43とに区画されている。そして、ロータ35の外周部とベーン41の外周部には、それぞれシール部材44が装着され、各シール部材44が板ばね45(図2参照)によって外周方向に付勢されている。これにより、ロータ35の外周面とハウジング31の内周面との隙間及びベーン41の外周面と流体室40の内周面との隙間がシール部材44でシールされている。
【0028】
図2に示すように、吸気側カム軸16の外周部に形成された環状の進角溝46と遅角溝47が、それぞれ油圧制御弁29の所定ポートに接続され、エンジン11の動力でオイルポンプ28が駆動されることにより、オイルパン27から汲み上げたオイルが油圧制御弁29を介して進角溝46や遅角溝47に供給される。進角溝46に接続された進角油路48は、吸気側カム軸16の内部を貫通してロータ35の左側面に形成された円弧状進角油路49(図3参照)に連通するように形成され、この円弧状進角油路49が各進角室42に連通している。一方、遅角溝47に接続された遅角油路50は、吸気側カム軸16の内部を貫通してロータ35の右側面に形成された円弧状遅角油路51(図4参照)に連通するように形成され、この円弧状遅角油路51が各遅角室43に連通している。
【0029】
油圧制御弁29は、ソレノイド53とスプリング54で弁体を駆動する4ポート3位置切換弁であり、弁体の位置を、進角室42に油圧を供給する位置と、遅角室43に油圧を供給する位置と、進角室42と遅角室43のいずれにも油圧を供給しない位置との間で切り換えるようになっている。ソレノイド53の通電停止時には、スプリング54によって弁体が進角室42に油圧を供給する位置に自動的に切り換えられ、カム軸位相を進角させる方向に油圧が働くようになっている。
【0030】
進角室42と遅角室43に所定圧以上の油圧が供給された状態では、進角室42と遅角室43の油圧でベーン41が固定されて、クランク軸12の回転によるハウジング31の回転がオイルを介してロータ35(ベーン41)に伝達され、ロータ35と一体的に吸気側カム軸16が回転駆動される。エンジン運転中は、進角室42と遅角室43の油圧を油圧制御弁29で制御してハウジング31とロータ35(ベーン41)とを相対回動させることで、クランク軸12に対する吸気側カム軸16の回転位相(以下「カム軸位相」という)を制御して吸気バルブのバルブタイミングを可変する。尚、スプロケット14には、進角制御時にロータ35を進角方向に相対回動させる油圧力をばね力で補助するねじりコイルばね55(図2参照)が収容されている。
【0031】
また、図3及び図4に示すように、いずれか1つのベーン41の両側部には、ハウジング31に対するロータ35(ベーン41)の相対回動範囲を規制するストッパ部56が形成され、このストッパ部56によってカム軸位相の最遅角位相と最進角位相が規制されている。更に、他のベーン41に形成されたロックピン収容孔57には、ハウジング31とロータ35(ベーン41)との相対回動をロックするためのロックピン58が収容され、このロックピン58がハウジング31に設けられたロック穴59(図2参照)に嵌り込むことで、カム軸位相がその調整可能範囲の略中間位置(ロック位置)でロックされる。このロック位置は、始動に適した位置に設定されている。
【0032】
図6及び図7に示すように、ロックピン58は、ロックピン収容孔57の内周に嵌合された円筒部材61内に摺動可能に挿入され、スプリング62によってロック方向(突出方向)に付勢されている。また、ロックピン58の中央外周部に形成された弁部63によって、円筒部材61とロックピン58との隙間が、ロック油圧室64とロック解除保持用の油圧室65とに区画されている。そして、ロック油圧室64とロック解除保持用の油圧室65に進角室42から油圧を供給するために、ベーン41には、進角室42に連通するロック油路66とロック解除保持用の油路67が形成されている。また、ハウジング31には、ロック穴59と遅角室43とを連通するロック解除油路68が形成されている。
【0033】
図6に示すように、ロックピン58のロック時には、ロックピン58の弁部63がロック解除保持用の油路67を塞いで、ロック油路66をロック油圧室64に連通させた状態となる。これにより、進角室42からロック油圧室64に油圧が供給され、この油圧とスプリング62によってロックピン58がロック穴59に嵌まり込んだ状態に保持され、カム軸位相がロック位置でロックされる。
【0034】
エンジン停止中は、ロック油圧室64の油圧(進角室42の油圧)が低下するが、スプリング62によってロックピン58がロック位置に保持される。従って、エンジン始動は、ロックピン58がロック位置に保持された状態で行われ、エンジン始動後に、オイルポンプ28の吐出圧がある程度上昇した時点で、ロック解除制御が行われる。このロック解除制御により、ロック穴59の油圧(遅角室43の油圧)が高くなると、その油圧によって次のようにしてロックピン58のロックが解除される。エンジン始動後のロック解除制御により、遅角室43からロック解除油路68を通してロック穴59に供給される油圧(ロック解除方向の力)が、ロック油圧室64の油圧(進角室42の油圧)とスプリング62のばね力との合力(ロック方向の力)よりも大きくなると、ロック穴59の油圧によってロックピン58がロック穴59から押し出されて図7のロック解除位置に移動し、ロックピン58のロックが解除される。
【0035】
このロック解除状態では、図7に示すように、ロックピン58の弁部63がロック油路66を塞いで、ロック解除保持用の油路67をロック解除保持用の油圧室65に連通させた状態となる。これにより、進角室42からロック解除保持用の油圧室65に油圧が供給され、このロック解除保持用の油圧室65の油圧(進角室42の油圧)とロック穴59の油圧(遅角室43の油圧)とによってロックピン58がスプリング62に抗してロック解除位置に保持される。
【0036】
エンジン運転中は、進角室42と遅角室43のいずれかの油圧が高くなっているため、その油圧でロックピン58がロック解除位置に保持され、ハウジング31とロータ35とが相対回動可能な状態(つまり可変バルブタイミング制御が可能な状態)に保持される。
【0037】
エンジン運転中は、エンジン制御回路21は、クランク角センサ20及びカム角センサ19の出力信号に基づいて吸気バルブの実バルブタイミング(吸気側カム軸16の実カム軸位相)を演算すると共に、吸気圧センサ22、水温センサ23等のエンジン運転状態を検出する各種センサの出力に基づいて吸気バルブの目標バルブタイミング(吸気側カム軸17の目標カム軸位相)を演算する。そして、吸気バルブの実バルブタイミングを目標バルブタイミングに一致させるように可変バルブタイミング装置18の油圧制御弁29をフィードバック制御する。これにより、進角室42と遅角室43の油圧を制御してハウジング31とロータ35とを相対回動させることで、カム軸位相を変化させて吸気バルブの実バルブタイミングを目標バルブタイミングに一致させる。
【0038】
その後、エンジン11を停止させる際に、エンジン回転速度が低下すると、オイルポンプ28の吐出圧が低下するため、進角室42や遅角室43の油圧が低下してくる。これにより、ロック解除保持用の油圧室65の油圧(進角室42の油圧)とロック穴59の油圧(遅角室43の油圧)が低下して、スプリング62のばね力がこれらの油圧に打ち勝つようになると、スプリング62のばね力によってロックピン58が突出してロック穴59に嵌まり込むようになる。但し、ロックピン58がロック穴59に嵌まり込むには、両者の位置が一致していること、つまり、カム軸位相がロック位置に一致していることが条件となる。
【0039】
エンジン11が停止する際には、エンジン回転速度(オイルポンプ28の回転速度)が低下して油圧が低下するため、カム軸16の負荷トルクによりカム軸位相が自然に遅角側に変化していき、その過程で、図6に示すように、ロックピン58をロック穴59に嵌まり込ませて、カム軸位相をロック位置でロックする。しかし、エンジン11が停止する際に、既にカム軸位相がロック位置よりも遅角側にあると、油圧低下によりカム軸位相が遅角側に変化していっても、ロックピン58がロック穴59に到達しないため、カム軸位相をロック位置でロックできない。
【0040】
そこで、エンジン制御回路21は、エンジン停止時等、カム軸位相をロック位置でロックさせる必要がある時に、カム軸位相をロックのために進角させるように油圧制御弁29を制御する(以下、この制御を「ロック制御」という)。ロック制御中は、油圧制御弁29のソレノイド53の通電を停止して、油圧制御弁29のスプリング54によって弁体を進角室42に油圧を供給する位置に切り換え、カム軸位相を進角させる方向に油圧を作用させると同時に、遅角室43の油圧をドレインに排出させる。この際、エンジン停止指令後は、燃料噴射が停止されるため、エンジン回転速度(オイルポンプ回転速度)が低下して油圧が低下していくが、アイドリング可能なエンジン回転速度であれば、前述したねじりコイルばね55の進角方向のばね力を補助として油圧によりカム軸位相の進角制御が可能となる。尚、ロック制御開始時に、既にカム軸位相がロック位置よりも進角側にある場合は、上述したカム軸位相の進角制御を行わないようにしても良い。
【0041】
また、エンジン制御回路21は、ROM(記憶媒体)に記憶された図8に示すロック位置学習プログラムを所定時間毎又は所定クランク角毎に実行することで、ロック制御中に実カム軸位相VTに基づいてロック位置を学習するロック位置学習手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まずステップ101で、実カム軸位相の今回値VT(i) と前回値VT(i-1) との偏差から実カム軸位相変化量ΔVTを算出する。
ΔVT=VT(i) −VT(i-1)
【0042】
次のステップ102で、実カム軸位相VTをなまし処理した実カム軸位相なまし値VTSM(i) を次式により算出する。
VTSM(i) =VTSM(i-1) +{VT(i) −VTSM(i-1) }/S1
ここで、VTSM(i-1) は前回の実カム軸位相なまし値、S1はなまし定数である。
【0043】
この後、ステップ103で、ロック制御中で且つ実カム軸位相変化量ΔVTの絶対値が所定値K1より小さいか否かによって、実カム軸位相VTの変化が小さくなったか否かを判定する。ロック制御中でない場合や、実カム軸位相変化量ΔVTが所定値K1以上である場合は、明らかにロック状態ではないので、以降の学習処理を行うことなく、本プログラムを終了する。
【0044】
一方、ロック制御中で且つ実カム軸位相変化量ΔVTの絶対値が所定値K1より小さい場合は、実カム軸位相VTがロック状態に近付いているので、次のようにしてロック位置を学習する。まず、ステップ104で、学習回数カウンタでカウントしたロック位置の学習回数CGRが所定値K2より少ないか否かを判定し、学習回数CGRが所定値K2より少なければ、ステップ105に進み、今回の実カム軸位相なまし値VTSM(i) と前回のロック位置学習値GROK(i-1) との偏差が所定値K3より大きいか否かを判定する。
【0045】
今回の実カム軸位相なまし値VTSM(i) と前回のロック位置学習値GROK(i-1) との偏差が所定値K3より大きい場合は、実カム軸位相なまし値VTSM(i) がまだ一定値に収束していない(つまりカム軸位相がロックされていない)と判断して、ステップ106に進み、実カム軸位相なまし値VTSM(i) を用いてロック位置学習値GROK(i) を次のなまし処理式により算出する。
【0046】
GROK(i) =GROK(i-1) +{VTSM(i) −GROK(i-1) }/S2
ここで、S2はなまし定数である。ロック位置学習値GROK(i) の算出後、ステップ107に進み、ロック位置学習値GROK(i) が許容される製造ばらつきの範囲内(所定値K4<GROK(i) <所定値K5)であるか否かを判定し、この範囲内であれば、ステップ108に進み、学習回数CGRのカウンタをインクリメントして本プログラムを終了する。もし、ロック位置学習値GROK(i) が許容される製造ばらつきの範囲から外れていれば、ロック位置以外の位置で固着したと判断して、ステップ109に進み、ロック位置学習値GROK(i) をリセットしてロック位置学習値GROK(i) を初期値(設計中央値)又は前回のロック制御時の学習値に設定する。
【0047】
学習回数CGRが所定値K2に達する前に、今回の実カム軸位相なまし値VTSM(i) と前回のロック位置学習値GROK(i-1) との偏差が所定値K3以下になれば、実カム軸位相なまし値VTSM(i) が一定値に収束した(つまりカム軸位相がロックされた)と判断して、ステップ110に進み、学習完了フラグをオン(ON)し、次のステップ111で、学習回数CGRのカウンタをクリアして本プログラムを終了する。
【0048】
これに対し、今回の実カム軸位相なまし値VTSM(i) と前回のロック位置学習値GROK(i-1) との偏差が所定値K3以下になる前に、学習回数CGRが所定値K2に達した場合は、不完全ロック状態(ハーフロック状態)と判断して、ステップ112に進み、ロック位置学習値GROK(i) をリセットしてロック位置学習値GROK(i) を初期値(設計中央値)又は前回のロック制御時の学習値に設定する。この後、ステップ113に進み、ロック解除制御を行う。このようにすれば、不完全ロック状態をロック解除制御によりロック解除状態に戻すことができ、次回のロック制御で正常なロック状態にすることが可能となる。そして、ステップ114で、学習回数CGRのカウンタをクリアして本プログラムを終了する。
【0049】
以上説明したロック位置学習プログラムによるロック位置学習値GROKの学習処理の一例を図9及び図10に基づいて説明する。ここで、図9は正常時のロック位置学習処理の挙動であり、図10は異常時のロック位置学習処理の挙動である。ロック制御中は、実カム軸位相VTが進角側に制御されて、ロック位置学習値GROKが徐々にロック位置に近付いていく。正常時には、図9に示すように、ロック制御中に実カム軸位相VTがロック位置に到達してロック状態となり、それによってロック位置学習値GROKが一定値に収束する。この時点で、ロック完了と判断して学習完了フラグをオン(ON)し、ロック位置学習値GROKの学習を終了する。
【0050】
このように、正常時には、実カム軸位相VTがロック位置でロックされるまでの時間は長くかからないが、不完全ロック状態(ハーフロック状態)になると、ロック制御を長く続けても、実カム軸位相VTが固定されず、ロック位置学習値GROKが一定値に収束しない。そこで、図10に示すように、ロック位置学習値GROKが一定値に収束する前に、学習回数CGRが所定値K2に達した場合は、不完全ロック状態(ハーフロック状態)と判断して、ロック位置学習値GROKをリセットしてロック位置学習値GROKを初期値(設計中央値)又は前回のロック制御時の学習値に設定する。
【0051】
尚、学習回数CGRが所定値K2に達する前に、ロック位置学習値GROKが一定値に収束した場合でも、ロック位置学習値GROKが許容される製造ばらつきの範囲から外れていれば、ロック位置以外の位置で固着したと判断して、ロック位置学習値GROKをリセットしてロック位置学習値GROKを初期値(設計中央値)又は前回のロック制御時の学習値に設定する。
【0052】
本実施形態では、ロック位置学習値GROKの学習回数CGRが所定値K2に達した時に不完全ロック状態と判断するようにしたが、学習時間(ロック制御の時間)が所定値に達した時に不完全ロック状態と判断するようにしても良い。
【0053】
また、エンジン制御回路21は、ROM(記憶媒体)に記憶された図11及び図12に示すロック解除学習プログラムを所定時間毎又は所定クランク角毎に実行することで、ロック解除制御中に油圧制御弁29の制御量(以下「ロック解除制御量」という)を学習するロック解除学習手段としての役割を果たす。
【0054】
本プログラムが起動されると、まずステップ201で、目標カム軸位相VTTを実カム軸位相VTと比較して、目標カム軸位相VTTが実カム軸位相VTよりも進角側か遅角側に位置するかを判定する。目標カム軸位相VTTが実カム軸位相VTよりも進角側に位置する場合(VTT≧VTの場合)は、ステップ202に進み、ロック解除制御量DVTを進角側学習値GDVTAにセットしてロック解除制御を行う。一方、目標カム軸位相VTTが実カム軸位相VTよりも遅角側に位置する場合(VTT<VTの場合)は、ステップ203に進み、ロック解除制御量DVTを遅角側学習値GDVTDにセットしてロック解除制御を行う。
【0055】
この後、ステップ204で、実カム軸位相VTとロック位置学習値GROKとの偏差の絶対値が所定値K7より大きいか否かによって、ロック解除したか否かを判定する。もし、実カム軸位相VTとロック位置学習値GROKとの偏差の絶対値が所定値K7以下であれば、ロック中と判断して、ロック解除制御量DVTの学習値を次のようにして更新する。
【0056】
まず、ステップ205で、現在のロック解除制御量DVTが進角側学習値GDVTAであるか否か(つまりステップ202を通ったか否か)を判定し、進角側学習値GDVTAであれば、ステップ206に進み、進角側学習値GDVTAを所定値K8だけ遅角側に補正して更新する。
GDVTA=GDVTA−所定値K8
【0057】
この後、ステップ207で、進角側学習値GDVTAが許容限界値である所定値K10よりも小さい(遅角側)か否かを判定し、進角側学習値GDVTAが所定値K10以上であれば、前記ステップ201に戻って、上述した処理を繰り返す。これにより、ロック解除が検出されるまで、進角側学習値GDVTAを所定値K8ずつ遅角側に補正して更新し、ロック解除制御量DVTを所定値K8ずつ遅角側に補正してロック解除制御を実行する処理が繰り返される。
【0058】
もし、ロック解除が検出される前に、進角側学習値GDVTAが所定値K10よりも小さくなった場合は、ロック解除不良(ロック固着)と判断して、ステップ208に進み、進角側学習値GDVTAをリセットして、進角側学習値GDVTAを初期値(設計中央値)又は前回のロック解除制御時の進角側学習値GDVTAに設定し、次のステップ212で、ロック制御を行ってロック状態に維持する。
【0059】
一方、上記ステップ205で、現在のロック解除制御量DVTが遅角側学習値GDVTDであると判定された場合(つまりステップ203を通った場合)は、ステップ209に進み、遅角側学習値GDVTDを所定値K9だけ遅角側に補正して更新する。
GDVTD=GDVTD−所定値K9
【0060】
この後、ステップ210で、遅角側学習値GDVTDが許容限界値である所定値K11よりも小さい(遅角側)か否かを判定し、遅角側学習値GDVTDが所定値K11以上であれば、前記ステップ201に戻って、上述した処理を繰り返す。これにより、ロック解除が検出されるまで、遅角側学習値GDVTDを所定値K9ずつ遅角側に補正して更新し、ロック解除制御量DVTを所定値K9ずつ遅角側に補正してロック解除制御を実行する処理が繰り返される。
【0061】
もし、ロック解除が検出される前に、遅角側学習値GDVTDが所定値K11よりも小さくなった場合は、ロック解除不良(ロック固着)と判断して、ステップ211に進み、遅角側学習値GDVTDをリセットして、遅角側学習値GDVTDを初期値又は前回のロック解除制御時の遅角側学習値GDVTDに設定し、次のステップ212で、ロック制御を行ってロック状態に維持する。
【0062】
これに対し、ロック解除制御中に、ステップ204で、実カム軸位相VTとロック位置学習値GROKとの偏差の絶対値が所定値K7より大きくなった場合は、ロック解除したと判断して、図12のステップ213に進み、ロック解除フラグをオン(ON)する。この後、ステップ214で、現在のロック解除制御量DVTが進角側学習値GDVTAであるか否か(つまりステップ202を通ったか否か)を判定し、進角側学習値GDVTAであれば、ステップ215に進み、実カム軸位相VTが目標カム軸位相VTT+所定値K12よりも大きい(進角側)か否かによって、進角側学習値GDVTAが進角側に過補正されているか否かを判定する。進角側学習値GDVTAが進角側に過補正されていない場合は、そのまま本プログラムを終了するが、進角側学習値GDVTAが進角側に過補正されている場合は、ステップ216に進み、進角側学習値GDVTAを所定値K13だけ遅角側に補正する。
【0063】
一方、ステップ214で、現在のロック解除制御量DVTが遅角側学習値GDVTDであると判定された場合(つまりステップ203を通った場合)は、ステップ217に進み、実カム軸位相VTが目標カム軸位相VTT−所定値K14よりも小さい(遅角側)か否かによって、遅角側学習値GDVTDが遅角側に過補正されているか否かを判定する。遅角側学習値GDVTDが遅角側に過補正されていない場合は、そのまま本プログラムを終了するが、遅角側学習値GDVTDが遅角側に過補正されている場合は、ステップ218に進み、遅角側学習値GDVTDを所定値K15だけ進角側に補正する。
【0064】
以上説明したロック解除学習プログラムによるロック解除制御量DVTの学習処理の一例を図13及び図14に基づいて説明する。ここで、図13は正常時のロック解除学習処理の挙動であり、図10は異常時のロック解除学習処理の挙動である。例えば、目標カム軸位相VTTがロック位置GROKより進角側に設定されると、図13に示すように、ロック解除制御量DVTを進角側学習値GDVTAにセットしてロック解除制御を開始する。ロック解除制御中は、ロック解除が検出されるまで、ロック解除制御量DVTを所定値K8ずつ遅角側に補正すると共に、進角側学習値GDVTAを所定値K8ずつ遅角側に補正して更新する処理を繰り返す。これにより、実カム軸位相VTとロック位置学習値GROKとの偏差が所定値K7より大きくなった時点で、ロック解除したと判断して、ロック解除フラグをオン(ON)して進角側学習値GDVTAの学習を終了する。このとき、進角側学習値GDVTAが進角側に過補正されている場合は、進角側学習値GDVTAを所定値K13だけ遅角側に補正する。
【0065】
一方、ロック解除不良(ロック固着)が発生すると、ロック解除制御を長く続けても、ロック解除が検出されない。ロック解除制御中は、ロック解除が検出されるまで、進角側学習値GDVTAを遅角側に補正する処理が何回も繰り返されるため、やがて、図14に示すように、進角側学習値GDVTAが許容限界値である所定値K10よりも小さくなる。この時点で、ロック解除不良(ロック固着)と判断して、進角側学習値GDVTAをリセットして、進角側学習値GDVTAを初期値(設計中央値)又は前回のロック解除制御時の進角側学習値GDVTAに設定し、ロック制御を行ってロック状態に維持する。
【0066】
以上説明した本実施形態によれば、ロック制御中にロック位置を学習するようにしたので、仮に、ロック位置の製造ばらつきが大きくても、実際のロック位置を学習してその学習値に基づいてロック解除の判定を行うことができ、ロック位置の製造ばらつきの影響を受けずにロック解除の判定を精度良く行うことができる。尚、ロック位置の学習値をロック解除の判定以外の用途(例えばロックの判定等)に用いるようにしても良い。
【0067】
また、本実施形態では、ロック解除制御中に、油圧制御弁29のロック解除制御量を学習するようにしたので、ロック位置の製造ばらつきや油圧制御弁29の製造ばらつき等が大きくても、個々のシステムの特性に合わせてロック解除制御量を適正化することができ、ロック解除性能を向上することができる。
【0068】
しかも、本実施形態では、ロック解除制御量を学習する際に、ロック解除制御時の目標カム軸位相が実カム軸位相よりも遅角側か進角側かによって遅角側学習値と進角側学習値に区別して学習するようにしたので、ロック解除後に実カム軸位相を目標カム軸位相に速やかに収束させることができるように、ロック解除制御量を学習することができ、実カム軸位相の目標カム軸位相への収束性を向上することができる。しかしながら、本発明は、ロック解除制御量の学習値を1つのみとして学習処理を簡略化するようにしても良い。
【0069】
尚、図11及び図12のロック解除学習プログラムでは、ロック解除制御量の学習値が所定値より小さくなった時にロック解除不良(ロック固着)と判断するようにしたが、ロック解除制御量(学習値)の補正を所定回数以上繰り返した時にロック解除不良と判断するようにしても良い。
【0070】
また、ロック解除制御中にロック解除できない時に油圧制御弁29に供給する油圧が高い運転領域で再度ロック解除制御を行うようにしても良い。このようにすれば、ロックピン58に作用させるロック解除方向の油圧を大きくして再度ロック解除制御を行うことができ、ロック解除の抵抗力(ロックピン58の摩擦抵抗力等)が少し重くなっている程度であれば、ロック解除することができる。
【0071】
その他、本発明は、ロック位置とロック解除制御量のいずれか一方のみを学習するようにしても良く、また、可変バルブタイミング装置の構成やロック機構の構成を適宜変更しても良く、更には、排気バルブの可変バルブタイミング装置にも本発明を適用できる等、要旨を逸脱しない範囲内で、種々変更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示す制御システム全体の概略構成図
【図2】可変バルブタイミング装置の縦断面図
【図3】図2のA−A線に沿って示す断面図
【図4】図2のB−B線に沿って示す断面図
【図5】図4のC−C線に沿って示す断面図
【図6】ロックピンのロック状態を示す部分拡大断面図
【図7】ロックピンのロック解除状態を示す部分拡大断面図
【図8】ロック位置学習プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図9】正常時のロック位置学習処理の挙動を示すタイムチャート
【図10】異常時のロック位置学習処理の挙動を示すタイムチャート
【図11】ロック解除学習プログラムの処理の流れを示すフローチャート(その1)
【図12】ロック解除学習プログラムの処理の流れを示すフローチャート(その2)
【図13】正常時のロック解除学習処理の挙動を示すタイムチャート
【図14】異常時のロック解除学習処理の挙動を示すタイムチャート
【図15】従来の可変バルブタイミング装置の断面図
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…クランク軸、13…タイミングチェーン、14,15…スプロケット、16…吸気カム軸、17…排気カム軸、18…可変バルブタイミング装置、19…カム角センサ、20…クランク角センサ、21…エンジン制御回路(ロック位置学習手段,ロック解除学習手段)、28…オイルポンプ、29…油圧制御弁、31…ハウジング、35…ロータ、40…流体室、41…ベーン、42…進角室、43…遅角室、53…ソレノイド、54…スプリング、58…ロックピン(ロック機構)、59…ロック穴(ロック機構)、62…スプリング(ロック機構)。
Claims (3)
- 内燃機関のクランク軸に対するカム軸の回転位相(以下「カム軸位相」という)を変化させてバルブタイミングを可変する可変バルブタイミング装置を設け、この可変バルブタイミング装置には、可変バルブタイミング制御を行わない時に前記カム軸位相をその調整可能範囲の略中間のロック位置でロックするロック機構を設け、このロック機構及び前記可変バルブタイミング装置を駆動する油圧を油圧制御弁で制御する内燃機関の可変バルブタイミング制御装置において、
前記カム軸位相を前記ロック位置でロックさせるロック制御中に検出した前記カム軸位相に基づいて前記ロック位置を学習するロック位置学習手段を備え、
前記ロック位置学習手段は、
ロック制御中に前記ロック位置の学習を繰り返して学習値を順次更新し、該学習値が収束したと判断した時に学習を終了する手段と、
ロック制御中に前記ロック位置の学習回数又は学習時間が所定値を越えても該ロック位置の学習値が収束しない時に不完全ロック状態と判定し、該ロック位置の学習値を初期値又は前回のロック制御時の学習値に設定する手段とを備えていることを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。 - 前記ロック位置学習手段は、前記ロック機構を駆動する油圧がある程度上昇している場合に、前記不完全ロック状態と判定した時に前記油圧制御弁を前記ロック機構をロック解除させるように制御するロック解除制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。
- 前記ロック位置学習手段は、前記ロック位置の学習値が許容される製造ばらつきの範囲内に収まらない時にロック位置以外の位置で固着したと判定し、該ロック位置の学習値を初期値又は前回のロック制御時の学習値に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。
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