JP2001055935A - 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関の可変バルブタイミング制御装置

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JP2001055935A
JP2001055935A JP11230431A JP23043199A JP2001055935A JP 2001055935 A JP2001055935 A JP 2001055935A JP 11230431 A JP11230431 A JP 11230431A JP 23043199 A JP23043199 A JP 23043199A JP 2001055935 A JP2001055935 A JP 2001055935A
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valve timing
cam angle
internal combustion
combustion engine
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Masaomi Inoue
正臣 井上
Michio Adachi
美智雄 安達
Osamu Sato
佐藤  修
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Denso Corp
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の停止中及び始動時にカム軸位相を
その調整可能範囲の略中間に位置する中間ロック位置で
ロックする機能を備えた可変バルブタイミング制御装置
において、ロック解除前のフィードバック制御によりロ
ック解除が妨げられる事態を回避できるようにする。 【解決手段】 始動後、カム角信号の進角量のばらつき
度合RANを算出して、このばらつき度合RANが所定
値βを越えた時点でロック解除と判定する。この後、バ
ルブタイミングのフィードバック制御を開始し、実進角
位置を目標進角位置に一致させるように油圧制御弁をフ
ィードバック制御する。この場合、ロック解除を検出し
てからバルブタイミングのフィードバック制御を開始す
るので、従来のようにフィードバック制御によりロック
解除が妨げられる事態を回避することができ、速やかに
ロック解除してフィードバック制御に移行できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の停止中
及び始動時にカム軸位相をその調整可能範囲の略中間に
位置する中間ロック位置でロックする機能を備えた内燃
機関の可変バルブタイミング制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、車両に搭載される内燃機関におい
ては、出力向上、燃費節減、排気エミッション低減を目
的として、可変バルブタイミング制御装置を採用したも
のが増加しつつある。例えば、ベーン方式の可変バルブ
タイミング制御装置の基本的な構成は、図20に示すよ
うに、エンジンのクランク軸に同期して回転するハウジ
ング1と、吸気(又は排気)バルブのカム軸に連結され
たロータ2とを同軸状に配置し、ハウジング1に形成さ
れた流体室3をロータ2に設けられたベーン4で進角室
5と遅角室6とに区画する。そして、進角室5と遅角室
6の油圧を油圧制御弁で制御してハウジング1とロータ
2(ベーン4)とを相対回動させることで、クランク軸
に対するカム軸の回転位相(以下「カム軸位相」とい
う)を変化させて、バルブタイミングを可変制御するよ
うにしている。
【0003】従来のベーン方式の可変バルブタイミング
制御装置は、始動時のベーン4の振動による騒音を防止
するために、エンジン停止時(油圧低下時)に、カム軸
位相を最も遅角させた最遅角位相で、ハウジング1とロ
ータ2(ベーン4)との相対回動をロックピン7でロッ
クするようにしている。従って、始動時には、最遅角位
相で始動することになるため、最遅角位相は、始動に適
した位相に設定されている。
【0004】しかしながら、この構成では、最遅角位相
が始動時の位相(ロック位置)で制限されてしまうた
め、バルブタイミング(カム軸位相)の調整可能範囲が
ロック位置で制限されてしまい、バルブタイミングの調
整可能範囲が狭いという欠点がある。
【0005】そこで、特開平9−324613号公報に
示すように、エンジン停止時のロック位置をカム軸位相
の調整可能範囲の略中間位置に設定することで、バルブ
タイミング(カム軸位相)の調整可能範囲を拡大するこ
とが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カム軸位相
をロックするロックピン7は、スプリングでロック方向
に付勢され、ロック解除は、ロックピン7に対して進角
室5と遅角室6の両方の油圧をロック解除方向に作用さ
せるようにしている。エンジン停止中は、油圧が低下す
るため、スプリング力によりロックピン7がロック穴に
嵌り込んでカム軸位相が中間ロック位置でロックされた
状態に保持される。従って、エンジン始動時は、カム軸
位相が中間ロック位置でロックされた状態で始動され、
その後のエンジン回転数(オイルポンプ回転数)の上昇
に伴う油圧の上昇により、進角室5と遅角室6の油圧が
上昇すると、その油圧によってロックピン7がロック穴
から押し出されてロックピン7のロックが解除される。
ロック解除後は、バルブタイミング制御が可能な状態と
なり、実バルブタイミング(実進角位置)を目標バルブ
タイミング(目標進角位置)に一致させるように油圧制
御弁がフィードバック制御される。
【0007】しかし、従来構成のものは、ロックピン7
のロック解除を検出する機能がないため、ロック解除が
終わる前からフィードバック制御を開始して、カム軸位
相の実進角位置を目標進角位置に一致させるように油圧
制御弁をフィードバック制御する。通常、始動直後は、
目標進角位置が中間ロック位置付近に設定されるが、時
間の経過と共に、目標進角位置が中間ロック位置から遠
ざかっていく場合が多い。従って、何等かの原因で、ロ
ック解除の時期が遅れると、実進角位置と目標進角位置
との偏差が大きくなり、その結果、進角室5と遅角室6
の一方の油圧を高くして他方の油圧を低くするようにフ
ィードバック制御してしまい、両室5,6の油圧の不均
衡を拡大する結果となる。このような不均衡な油圧状態
になると、ロックピン7が片側から油圧でロック穴の内
側面に強く押し付けられてロックピン7がロック穴に噛
み込まれた状態となってしまい、ロック解除の時期が益
々遅れるという悪循環に陥ってしまう。その結果、バル
ブタイミング制御が正常に行われず、ドライバビリティ
低下、燃費悪化、排気エミッション悪化を招くという問
題が生じる。
【0008】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、第1の目的は、ロック解除前のフィード
バック制御によりロック手段のロック解除が妨げられる
事態を回避できるようにすることであり、また、第2の
目的は、ロック手段のロック不良又はロック解除不良を
早期に検出して適切なフェールセーフ措置を行えるよう
にすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の請求項1の可変バルブタイミング制
御装置は、ロック手段のロック解除を検出するロック解
除検出手段を備え、このロック解除検出手段でロック解
除を検出してからバルブタイミングのフィードバック制
御を開始するようにしたものである。このようにすれ
ば、ロック解除が終わるまでフィードバック制御が行わ
れないため、フィードバック制御によりロック手段のロ
ック解除が妨げられる事態を回避することができ、速や
かにロック解除してフィードバック制御に移行すること
ができ、ドライバビリティ、燃費、排気エミッションを
従来よりも向上できる。
【0010】この場合、請求項2,13のように、クラ
ンク角信号に対する複数のカム角信号の進角量のばらつ
きの大小からロック手段のロック解除の有無を判定する
ようにしても良い。つまり、複数のカム角信号の進角量
のばらつきが小さければ、ロック手段がロック状態であ
ると判定し、複数のカム角信号の進角量のばらつきが大
きくなれば、ロック解除と判定すれば良い。この場合、
内燃機関の気筒判別や機関回転数の検出に用いるクラン
ク角信号とカム角信号を用いてロック解除を検出できる
ため、新たなセンサを必要とせず、低コスト化の要求を
満たすことができる。
【0011】また、請求項3,14のように、カム角検
出手段を、気筒判別のための複数のカム角信号とは別の
カム角でロック解除検出用のカム角信号を出力するよう
に構成し、このロック解除検出用のカム角信号を含む複
数のカム角信号の進角量のばらつきの大小からロック手
段のロック解除の有無を判定するようにしても良い。通
常、気筒判別用のカム角信号は、カム軸の回転が比較的
安定するカム角で出力するように構成されているため、
カム角信号の進角量のばらつきが比較的少ないが、気筒
判別用のカム角信号とは別のカム角(つまりロック解除
直後のカム軸の微振動を検出しやすいカム角)でロック
解除検出用のカム角信号を出力するように構成すれば、
ロック解除時のカム角信号の進角量のばらつきが大きく
なり、ロック解除の検出が容易になると共に、検出精度
も向上できる。
【0012】また、請求項4,15のように、カム軸位
相の実進角位置が中間ロック位置から所定値(例えば実
進角位置の検出誤差、製造ばらつき、経時変化等の誤差
要因を最大限見込んだ値)以上離れた時に、ロック手段
がロック解除したと判定するようにしても良い。このよ
うにしても、ロック解除を精度良く検出できると共に、
新たなセンサを必要とせず、低コスト化の要求を満たす
ことができる。
【0013】また、中間ロック位置に製造ばらつきがあ
ることを考慮して、請求項5のように、中間ロック位置
を製造ばらつきの中央値(設計中央値)に設定しも良
い。これにより、ロック解除の検出精度に対する製造ば
らつきの影響を少なくすることができる。
【0014】或は、請求項6のように、ロック手段のロ
ック中に中間ロック位置を学習手段により学習するよう
にしても良い。このようにすれば、中間ロック位置の製
造ばらつきが大きくても、その製造ばらつきの影響を受
けずにロック解除を精度良く検出することができる。
【0015】また、前記本発明の第2の目的を達成する
ために、請求項7のように、クランク角信号に対する複
数のカム角信号の進角量のばらつきの大小とカム軸位相
の実進角位置の少なくとも一方に基づいてロック手段の
ロック不良とロック解除不良の少なくとも一方を不良検
出手段により検出するようにしても良い。このようにす
れば、新たなセンサを追加しなくても、ロック不良やロ
ック解除不良を検出することができ、低コスト化の要求
を満たすことができる。
【0016】この場合、請求項8のように、カム角検出
手段を、気筒判別のための複数のカム角信号とは別のカ
ム角(つまりロック解除直後のカム軸の微振動を検出し
やすいカム角)で不良検出用のカム角信号を出力するよ
うに構成し、不良検出用のカム角信号を含む複数のカム
角信号の進角量のばらつきの大小からロック不良とロッ
ク解除不良の少なくとも一方を判定するようにしても良
い。この構成では、ロック解除時のカム角信号の進角量
のばらつきが大きくなり、ロック不良やロック解除不良
の検出が容易になると共に、検出精度も向上できる。
【0017】また、請求項9のように、ロック手段がロ
ック解除状態になっている必要がある領域で複数のカム
角信号の進角量のばらつきが所定値以内の時にロック解
除不良と判定するようにしても良い。これにより、新た
なセンサを追加しなくても、ロック解除不良を精度良く
検出できる。
【0018】また、請求項10のように、ロック手段が
ロック状態になっている必要がある領域で複数のカム角
信号の進角量のばらつきが所定値以上の時にロック不良
と判定するようにしても良い。これにより、新たなセン
サを追加しなくても、ロック不良を精度良く検出でき
る。
【0019】また、請求項11のように、目標進角位置
が中間ロック位置から所定値以上離れているにも拘ら
ず、実進角位置が中間ロック位置から所定値以内である
時間が所定時間以上継続した時にロック解除不良と判定
しても良い。このようにしても、新たなセンサを追加す
ることなく、ロック解除不良を精度良く検出できる。
【0020】また、請求項12のように、ロック解除不
良を検出した時に、ロック解除不良復帰制御手段により
ロック手段に対して油圧をロック解除方向にかけるよう
にしても良い。このようにすれば、ロック解除不良検出
時に、正常なロック解除状態に速やかに復帰させること
ができて、バルブタイミングのフィードバック制御を早
期に開始することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】[実施形態(1)]以下、本発明
を吸気バルブの可変バルブタイミング制御装置に適用し
た実施形態(1)を図1乃至図13に基づいて説明す
る。図1に示すように、内燃機関であるDOHCエンジ
ン11は、クランク軸12からの動力がタイミングチェ
ーン13により各スプロケット14,15を介して吸気
側カム軸16と排気側カム軸17とに伝達されるように
なっている。但し、吸気側カム軸16には、クランク軸
12に対する吸気側カム軸16の進角量を調整するバル
ブタイミング調整装置18が設けられている。
【0022】また、吸気側カム軸16の外周側には、カ
ム角センサ19(カム角検出手段)が設置され、一方、
クランク軸12の外周側には、クランク角センサ20
(クランク角検出手段)が設置されている。図9に示す
ように、クランク角センサ20は、所定のクランク角毎
にクランク角信号を出力し、クランク角信号の周波数か
らエンジン回転数が検出される。一方、カム角センサ1
9は、気筒判別のために複数のカム角でカム角信号を出
力する。図9は、4気筒エンジンのクランク角信号とカ
ム角信号の一例であり、クランク角信号は、例えば90
℃A毎に出力され、カム角信号は、カム角で例えば90
°(180℃A)毎に出力される。つまり、図8に示す
ように、カム軸16のシグナルロータ71の外周に4個
の凸部72a〜72dが90°間隔で形成され、このシ
グナルロータ71の外周部に対向してカム角センサ19
が配置され、シグナルロータ71(吸気側カム軸16)
の回転に伴い、シグナルロータ71の各凸部72a〜7
2dがカム角センサ19に対向する毎にカム角センサ1
9からカム角信号のパルスが出力される。
【0023】これらカム角センサ19及びクランク角セ
ンサ20の出力信号は、エンジン制御回路21に入力さ
れ、このエンジン制御回路21によって吸気バルブの実
バルブタイミングが演算されると共に、クランク角セン
サ20の出力パルスの周波数からエンジン回転数が演算
される。また、エンジン運転状態を検出する各種センサ
(吸気圧センサ22、水温センサ23、スロットルセン
サ24等)の出力信号と、イグニッションスイッチ25
やタイマ26の出力信号もエンジン制御回路21に入力
される。
【0024】このエンジン制御回路21は、これら各種
の入力信号に基づいて燃料噴射制御や点火制御を行うと
共に、後述する可変バルブタイミング制御を行い、吸気
バルブの実バルブタイミング(吸気側カム軸16の実進
角量)を目標バルブタイミング(目標進角量)に一致さ
せるようにバルブタイミング調整装置18をフィードバ
ック制御する。このバルブタイミング調整装置18の油
圧回路には、オイルパン27内のオイルがオイルポンプ
28により油圧制御弁29を介して供給され、その油圧
を油圧制御弁29によって制御することで、吸気側カム
軸16の実進角量(実バルブタイミング)が制御され
る。
【0025】次に、図2乃至図5に基づいてバルブタイ
ミング調整装置18の構成を説明する。バルブタイミン
グ調整装置18のハウジング31は、吸気側カム軸16
の外周に回動自在に支持されたスプロケット14にボル
ト32で締め付け固定されている。これにより、クラン
ク軸12の回転がタイミングチェーン13を介してスプ
ロケット14とハウジング31に伝達され、スプロケッ
ト14とハウジング31がクランク軸12と同期して回
転するようになっている。
【0026】一方、吸気側カム軸16は、シリンダヘッ
ド33とベアリングキャップ34により回転可能に支持
され、この吸気側カム軸16の一端部に、ロータ35が
ストッパ36を介してボルト37で締め付け固定されて
いる。このロータ35は、ハウジング31内に相対回動
自在に収納されている。
【0027】図3及び図4に示すように、ハウジング3
1の内部には、複数の流体室40が形成され、各流体室
40が、ロータ35の外周部に形成されたベーン41に
よって進角室42と遅角室43とに区画されている。そ
して、ロータ35の外周部とベーン41の外周部には、
それぞれシール部材44が装着され、各シール部材44
が板ばね45(図2参照)によって外周方向に付勢され
ている。これにより、ロータ35の外周面とハウジング
31の内周面との隙間及びベーン41の外周面と流体室
40の内周面との隙間がシール部材44でシールされて
いる。
【0028】図2に示すように、吸気側カム軸16の外
周部に形成された環状の進角溝46と遅角溝47が、そ
れぞれ油圧制御弁29の所定ポートに接続され、エンジ
ン11の動力でオイルポンプ28が駆動されることによ
り、オイルパン27から汲み上げたオイルが油圧制御弁
29を介して進角溝46や遅角溝47に供給される。進
角溝46に接続された進角油路48は、吸気側カム軸1
6の内部を貫通してロータ35の左側面に形成された円
弧状進角油路49(図3参照)に連通するように形成さ
れ、この円弧状進角油路49が各進角室42に連通して
いる。一方、遅角溝47に接続された遅角油路50は、
吸気側カム軸16の内部を貫通してロータ35の右側面
に形成された円弧状遅角油路51(図4参照)に連通す
るように形成され、この円弧状遅角油路51が各遅角室
43に連通している。
【0029】油圧制御弁29は、ソレノイド53とスプ
リング54で弁体を駆動する4ポート3位置切換弁であ
り、弁体の位置を、進角室42に油圧を供給する位置
と、遅角室43に油圧を供給する位置と、進角室42と
遅角室43のいずれにも油圧を供給しない位置との間で
切り換えるようになっている。ソレノイド53の通電停
止時には、スプリング54によって弁体が進角室42に
油圧を供給する位置に自動的に切り換えられ、カム軸位
相を進角させる方向に油圧が働くようになっている。
【0030】進角室42と遅角室43に所定圧以上の油
圧が供給された状態では、進角室42と遅角室43の油
圧でベーン41が固定されて、クランク軸12の回転に
よるハウジング31の回転がオイルを介してロータ35
(ベーン41)に伝達され、ロータ35と一体的に吸気
側カム軸16が回転駆動される。エンジン運転中は、進
角室42と遅角室43の油圧を油圧制御弁29で制御し
てハウジング31とロータ35(ベーン41)とを相対
回動させることで、クランク軸12に対する吸気側カム
軸16の回転位相(以下「カム軸位相」という)を制御
して吸気バルブのバルブタイミングを可変する。尚、ス
プロケット14には、進角制御時にロータ35を進角方
向に相対回動させる油圧力をばね力で補助するねじりコ
イルばね55(図2参照)が収容されている。
【0031】また、図3及び図4に示すように、いずれ
か1つのベーン41の両側部には、ハウジング31に対
するロータ35(ベーン41)の相対回動範囲を規制す
るストッパ部56が形成され、このストッパ部56によ
ってカム軸位相の最遅角位相と最進角位相が規制されて
いる。更に、他のベーン41に形成されたロックピン収
容孔57には、ハウジング31とロータ35(ベーン4
1)との相対回動をロックするためのロックピン58
(ロック手段)が収容され、このロックピン58がハウ
ジング31に設けられたロック穴59(図2参照)に嵌
り込むことで、カム軸位相がその調整可能範囲の略中間
位置(中間ロック位置)でロックされる。この中間ロッ
ク位置は、始動に適した位相に設定されている。
【0032】図6及び図7に示すように、ロックピン5
8は、ロックピン収容孔57の内周に嵌合された円筒部
材61内に摺動可能に挿入され、スプリング62によっ
てロック方向(突出方向)に付勢されている。また、ロ
ックピン58の中央外周部に形成された弁部63によっ
て、円筒部材61とロックピン58との隙間が、ロック
油圧室64とロック解除保持用の油圧室65とに区画さ
れている。そして、ロック油圧室64とロック解除保持
用の油圧室65に進角室42から油圧を供給するため
に、ベーン41には、進角室42に連通するロック油路
66とロック解除保持用の油路67が形成されている。
また、ハウジング31には、ロック穴59と遅角室43
とを連通するロック解除油路68が形成されている。
【0033】図6に示すように、ロックピン58のロッ
ク時には、ロックピン58の弁部63がロック解除保持
用の油路67を塞いで、ロック油路66をロック油圧室
64に連通させた状態となる。これにより、進角室42
からロック油圧室64に油圧が供給され、この油圧とス
プリング62によってロックピン58がロック穴59に
嵌まり込んだ状態に保持され、カム軸位相が中間ロック
位置でロックされる。
【0034】エンジン停止中は、ロック油圧室64の油
圧(進角室42の油圧)が低下するが、スプリング62
によってロックピン58がロック位置に保持される。従
って、エンジン始動は、ロックピン58がロック位置に
保持された状態(中間ロック位置)で行われ、エンジン
始動後に、ロック穴59の油圧(遅角室43の油圧)が
高くなると、その油圧によって次のようにしてロックピ
ン58のロックが解除される。エンジン始動後に、遅角
室43からロック解除油路68を通してロック穴59に
供給される油圧(ロック解除方向の力)が、ロック油圧
室64の油圧(進角室42の油圧)とスプリング62の
ばね力との合力(ロック方向の力)よりも大きくなる
と、ロック穴59の油圧によってロックピン58がロッ
ク穴59から押し出されて図7のロック解除位置に移動
し、ロックピン58のロックが解除される。
【0035】このロック解除状態では、図7に示すよう
に、ロックピン58の弁部63がロック油路66を塞い
で、ロック解除保持用の油路67をロック解除保持用の
油圧室65に連通させた状態となる。これにより、進角
室42からロック解除保持用の油圧室65に油圧が供給
され、このロック解除保持用の油圧室65の油圧(進角
室42の油圧)とロック穴59の油圧(遅角室43の油
圧)とによってロックピン58がスプリング62に抗し
てロック解除位置に保持される。
【0036】エンジン運転中は、進角室42と遅角室4
3のいずれかの油圧が高くなっているため、その油圧で
ロックピン58がロック解除位置に保持され、ハウジン
グ31とロータ35とが相対回動可能な状態(つまりバ
ルブタイミング制御が可能な状態)に保持される。
【0037】エンジン運転中は、エンジン制御回路21
は、クランク角センサ20及びカム角センサ19の出力
信号に基づいて吸気バルブの実バルブタイミングVT
(吸気側カム軸16の実進角位置)を演算すると共に、
吸気圧センサ22、水温センサ23等のエンジン運転状
態を検出する各種センサの出力に基づいて吸気バルブの
目標バルブタイミングVTT(吸気側カム軸17の目標
進角位置)を演算する。そして、吸気バルブの実バルブ
タイミングVTを目標バルブタイミングVTTに一致さ
せるようにバルブタイミング調整装置18の油圧制御弁
29をフィードバック制御する。これにより、進角室4
2と遅角室43の油圧を制御してハウジング31とロー
タ35とを相対回動させることで、カム軸位相を変化さ
せて吸気バルブの実バルブタイミングVTを目標バルブ
タイミングVTTに一致させる。
【0038】その後、エンジン11を停止させる際に、
エンジン回転数が低下すると、オイルポンプ28の吐出
圧が低下するため、進角室42や遅角室43の油圧が低
下してくる。これにより、ロック解除保持用の油圧室6
5の油圧(進角室42の油圧)とロック穴59の油圧
(遅角室43の油圧)が低下して、スプリング62のば
ね力がこれらの油圧に打ち勝つようになると、スプリン
グ62のばね力によってロックピン58が突出してロッ
ク穴59に嵌まり込むようになる。但し、ロックピン5
8がロック穴59に嵌まり込むには、両者の位置が一致
していること、つまり、カム軸位相が中間ロック位置に
一致していることが条件となる。
【0039】エンジン11が停止する際には、エンジン
回転数(オイルポンプ28の回転数)が低下して油圧が
低下するため、カム軸16の負荷トルクによりカム軸位
相が自然に遅角側に変化していき、その過程で、図6に
示すように、ロックピン58をロック穴59に嵌まり込
ませてカム軸位相を中間ロック位置でロックする。
【0040】前述したように、エンジン始動は、ロック
ピン58がロック位置に保持された状態(中間ロック位
置)で行われ、エンジン始動後に、ロック穴59の油圧
(遅角室43の油圧)が高くなると、その油圧によって
ロックピン58のロックが解除され、このロック解除に
よって、バルブタイミング(カム軸位相)のフィードバ
ック制御が可能な状態となる。
【0041】しかし、従来構成のものは、ロックピン5
8のロック解除を検出する機能がないため、ロック解除
が終わる前からフィードバック制御を開始して、カム軸
位相の実進角位置を目標進角位置に一致させるように油
圧制御弁29をフィードバック制御する。通常、始動直
後は、目標進角位置が中間ロック位置付近に設定される
が、時間の経過と共に、目標進角位置が中間ロック位置
から遠ざかっていく場合が多い。従って、何等かの原因
で、ロック解除の時期が遅れると、実進角位置と目標進
角位置との偏差が大きくなり、その結果、進角室42と
遅角室43の油圧の差を拡大する方向にフィードバック
制御してしまい、ロック解除の時期が益々遅れるという
悪循環に陥ってしまう。その結果、バルブタイミング制
御が正常に行われず、ドライバビリティ低下、燃費悪
化、排気エミッション悪化を招くという問題が生じる。
【0042】そこで、本実施形態(1)では、図10の
ロック解除検出プログラムによってロックピン58のロ
ック解除の有無を判定し、図12のバルブタイミング制
御プログラムによって、ロック解除検出後にフィードバ
ック制御を開始する。これらのプログラムは、エンジン
制御回路21に内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶さ
れ、エンジン制御回路21のマイクロコンピュータによ
り実行される。以下、これらのプログラムの処理内容を
説明する。
【0043】図10のロック解除検出プログラムは、周
期的に繰り返し実行され、特許請求の範囲でいうロック
解除検出手段としての役割を果たす。本プログラムが起
動されると、まずステップ101で、現在の実進角位置
(実バルブタイミング)VTが中間ロック位置付近の所
定範囲内(VTA<VT<VTB)であるか否かを判定
する。ここで、所定範囲(VTA<VT<VTB)は、
中間ロック位置から所定値(例えば実進角位置VTの検
出誤差、製造ばらつき、経時変化等の誤差要因を最大限
見込んだ値)以内の範囲に設定されている。また、この
所定範囲の中央値として用いる中間ロック位置は、製造
ばらつきの中央値(設計中央値)に設定されている。
【0044】もし、現在の実進角位置VTが中間ロック
位置付近の所定範囲内でなければ、検出誤差等の誤差要
因を最大限考慮しても、カム軸位相が中間ロック位置か
ら離れていることは明らかであるため、ステップ105
に進み、ロックピン58のロック解除と判定して、本プ
ログラムを終了する。
【0045】一方、現在の実進角位置VTが中間ロック
位置付近の所定範囲内であれば、ステップ102に進
み、今回の実進角位置VT(i) と前回の実進角位置VT
(i-1)との偏差が所定値αよりも小さいか否かで、運転
状態が安定しているか否かを判定する。運転状態が安定
していない領域では、実進角位置VT(i) の検出ばらつ
きが大きくなる傾向があり、後述するステップ103〜
106の検出方法では、ロック解除の検出精度が悪くな
るためである。従って、今回の実進角位置VT(i) と前
回の実進角位置VT(i-1) との偏差が所定値α以上の場
合は、ロック解除の検出を正確に行うことができない状
態と判断して、以降の処理を行うことなく、本プログラ
ムを終了する。
【0046】これに対し、今回の実進角位置VT(i) と
前回の実進角位置VT(i-1) との偏差が所定値αより小
さければ、ロック解除の検出が可能な状態と判断して、
ステップ103に進み、複数のカム角信号の進角量のば
らつき度合RANを次の2つの方法のいずれかで算出す
る。
【0047】[第1の算出方法]図8に示すように、カ
ム軸16の1回転でカム角センサ19から出力される4
個のカム角信号の進角量VT[1] ,VT[2] ,VT[3]
,VT[4] の相互の偏差RAN[1] ,RAN[2] ,R
AN[3] ,RAN[4] を次式により算出する。 RAN[1] =VT[1] −VT[4] RAN[2] =VT[2] −VT[1] RAN[3] =VT[3] −VT[2] RAN[4] =VT[4] −VT[3] そして、これら4個の偏差RAN[1] ,RAN[2] ,R
AN[3] ,RAN[4]を積算してカム角信号の進角量の
ばらつき度合RANを求める。 RAN=|RAN[1] +RAN[2] +RAN[3] +RA
N[4] |
【0048】[第2の算出方法]カム軸16の1回転で
カム角センサ19から出力される4個のカム角信号の進
角量VT[1] ,VT[2] ,VT[3] ,VT[4] の各々の
今回値と前回値との偏差RAN[1] ,RAN[2] ,RA
N[3] ,RAN[4] を算出する。 RAN[1] =VT[1] (i) −VT[1] (i-1) RAN[2] =VT[2] (i) −VT[2] (i-1) RAN[3] =VT[3] (i) −VT[3] (i-1) RAN[4] =VT[4] (i) −VT[4] (i-1) そして、これら4個の偏差RAN[1] ,RAN[2] ,R
AN[3] ,RAN[4]を積算してカム角信号の進角量の
ばらつき度合RANを求める。 RAN=|RAN[1] +RAN[2] +RAN[3] +RA
N[4] |
【0049】以上説明したいずれかの方法でばらつき度
合RANを算出した後、ステップ104に進み、カム角
信号の進角量のばらつき度合RANを所定値βと比較
し、ばらつき度合RANが所定値β以下であれば、カム
軸位相が中間ロック位置で固定されて全く動かない状態
となっていると考えられるので、ステップ106に進
み、ロックピン58のロック中と判定し、ロック解除検
出フラグをOFF状態に維持する。
【0050】一方、カム角信号の進角量のばらつき度合
RANが所定値βよりも大きければ、カム軸位相が中間
ロック位置付近で微振動している状態となっていると考
えられるので、ステップ105に進み、ロックピン58
のロック解除と判定し、ロック解除検出フラグをONに
切り換える。つまり、ロックピン58のロックが解除さ
れると、カム軸位相が油圧で中間ロック位置付近に制御
されていても、カム軸位相が微振動するため、カム角信
号の進角量のばらつき度合RANが増大するという特性
を利用して、カム角信号の進角量のばらつき度合RAN
の大小からロック解除の有無を判定するも。
【0051】尚、カム角信号の進角量のばらつき度合R
ANを求める方法は、各カム角信号の進角量偏差RAN
[1] 〜RAN[4] を積算する方法の他、例えばカム角信
号の進角量偏差の最大値と最小値との差をばらつき度合
RANとしたり、或は、最大値をばらつき度合RANと
して良く、要は、カム角信号の進角量のばらつきの大き
さを数値で表したものをばらつき度合RANとすれば良
い。
【0052】次に、図11のバルブタイミング制御プロ
グラムの処理内容を説明する。本プログラムは、周期的
に繰り返し実行され、特許請求の範囲でいうバルブタイ
ミング制御手段としての役割を果たす。本プログラムが
起動されると、まずステップ111で、図10のロック
解除検出プログラムによってロックピン58のロック解
除が検出されたか否か(ロック解除検出フラグがONで
あるか否か)を判定し、まだロック解除が検出されてい
なければ、ステップ112に進み、ロック解除実行条件
が成立しているか否かを判定する。ここで、ロック解除
実行条件は、例えば、始動から所定時間が経過している
こと、又は、オイルポンプ28から吐出される油圧が所
定値以上に上昇したこと等である。
【0053】もし、ロック解除実行条件が成立していな
ければ、そのまま本プログラムを終了するが、ロック解
除実行条件が成立していれば、ステップ113に進み、
ロック解除制御を実行してロックピン58のロックを解
除する。このロック解除制御は、遅角室43に油圧を供
給して、この油圧を遅角室43からロック解除油路68
を通してロック穴59に供給し、この油圧によってロッ
クピン58をロック穴59から押し出して、ロックピン
58のロックを解除する。
【0054】一方、ステップ111で、ロックピン58
のロック解除が検出されたと判定されれば、ステップ1
14に進み、バルブタイミングのフィードバック制御を
開始し、実進角位置(実バルブタイミング)VTを目標
進角位置(目標バルブタイミング)VTTに一致させる
ように油圧制御弁29をフィードバック制御し、進角室
42と遅角室43の油圧を制御する。
【0055】以上説明した本実施形態(1)の制御例を
図12のタイムチャートに従って説明する。始動後のエ
ンジン回転数(オイルポンプ回転数)の上昇に伴う油圧
の上昇により、ロックピン58のロックが解除される
と、カム角信号の進角量のばらつき度合RANが徐々に
大きくなり、このばらつき度合RANが所定値βを越え
た時点で、ロック解除と判定され、ロック解除検出フラ
グがONに切り換えられる。これにより、バルブタイミ
ングのフィードバック制御が開始され、実進角位置(実
バルブタイミング)VTが目標進角位置(目標バルブタ
イミング)VTTに一致するように油圧制御弁29がフ
ィードバック制御される。
【0056】この場合、ロックピン58のロック解除を
検出してからバルブタイミングのフィードバック制御を
開始するので、ロック解除が終わるまでフィードバック
制御が開始されない。このため、従来のようにフィード
バック制御によりロックピン58のロック解除が妨げら
れる事態を回避することができ、速やかにロック解除し
てフィードバック制御に移行することができ、ドライバ
ビリティ、燃費、排気エミッションを従来よりも向上で
きる。
【0057】しかも、本実施形態(1)では、カム角信
号の進角量のばらつき度合RANに基づいてロック解除
を検出するので、ロック解除検出用の新たなセンサを追
加する必要がなく、低コスト化の要求を満たすことがで
きる。
【0058】[実施形態(2)]ところで、ロックピン
58のロック解除直後のカム軸16の微振動によって生
じるカム角信号の進角量のばらつき度合RANが大きく
なるほど、ロック解除前後のばらつき度合RANの違い
が大きく現れて、ロック解除の検出が容易となり、且つ
検出精度を向上できる。
【0059】通常、気筒判別用のカム角信号は、安定し
た気筒判別を行えるように、カム軸16の回転が比較的
安定するカム角で出力するように構成されているため、
カム角信号の進角量のばらつきが比較的少ない。従っ
て、ロックピン58のロック解除前後のカム角信号の進
角量のばらつき度合RANの違いがあまり大きく現れな
い可能性がある。
【0060】そこで、本発明の実施形態(2)では、図
13に示すように、吸気側カム軸16のシグナルロータ
71の外周のうち、気筒判別用の4個の凸部72a〜7
2dとは別の位置にロック解除検出用の凸部72eを形
成し、図14に示すように、気筒判別のためのカム角信
号VT[1] 〜VT[4] とは別のカム角(つまりロック解
除直後の吸気側カム軸16の微振動を検出しやすいカム
角)でロック解除検出用のカム角信号VT[5] を出力す
るように構成している。この場合も、前述した図10の
ロック解除検出プログラムによりロック解除を検出する
が、その際、ステップ103で、複数のカム角信号の進
角量のばらつき度合RANを次の方法で算出する。
【0061】まず、ロック解除検出用のカム角信号の進
角量VT[5] を基準にして他の4個のカム角信号の進角
量VT[1] 〜VT[4] との間の偏差RAN[1] ,RAN
[2],RAN[3] ,RAN[4] を次式により算出する。
【0062】RAN[1] =VT[1] −VT[5] RAN[2] =VT[2] −VT[5] RAN[3] =VT[3] −VT[5] RAN[4] =VT[4] −VT[5]
【0063】そして、これら4個の偏差RAN[1] 〜R
AN[4] を積算してカム角信号の進角量のばらつき度合
RANを求める。尚、カム角信号の進角量偏差VT[k]
は、前記実施形態(1)で説明した第1の算出方法を用
いて、5個のカム角信号の進角量VT[1] 〜VT[5] の
相互の偏差RAN[k] を算出しても良く、また、前記第
2の算出方法を用いて、5個のカム角信号の進角量VT
[1] 〜VT[5] の各々の今回値と前回値との偏差RAN
[k] を算出しても良い。その他のステップの処理は、前
記実施形態(1)と同じである。
【0064】本実施形態(2)のように、気筒判別のた
めのカム角信号VT[1] 〜VT[4]とは別のカム角(つ
まりロック解除直後の吸気側カム軸16の微振動を検出
しやすいカム角)でロック解除検出用のカム角信号VT
[5] を出力するように構成すれば、ロック解除前後のカ
ム角信号の進角量のばらつき度合RANの違いが大きく
現れて、ロック解除の検出が容易となり、且つ検出精度
を向上できる。
【0065】尚、ロック解除検出用のカム角信号を2箇
所以上で出力するように構成しても良い。また、気筒判
別用のカム角信号も4個に限定されないことは言うまで
もない。
【0066】[実施形態(3)]前記実施形態(1)で
は、図10のロック解除検出プログラムのステップ10
1で用いる所定範囲(VTA<VT<VTB)の中央値
(中間ロック位置)を製造ばらつきの中央値(設計中央
値)に設定したが、図15に示す本発明の実施形態
(3)では、ロックピン58のロック中に中間ロック位
置を学習し、この中間ロック位置の学習値を用いて、ス
テップ101で用いる所定範囲(VTA<VT<VT
B)を設定するようにしている。
【0067】本実施形態(3)で実行する図15のロッ
ク解除検出プログラムは、図10のプログラムに対して
ステップ100とステップ107の処理を追加したもの
であり、他のステップの処理は図10のプログラムと同
じである。
【0068】図15のロック解除検出プログラムでは、
ステップ106で、ロックピン58のロック中と判定さ
れた時に、ステップ107に進み、その時の実進角位置
(実バルブタイミング)VTOを中間ロック位置として
学習し、パックアップRAM等の不揮発性のメモリに記
憶しておく。このステップ107の処理が特許請求の範
囲でいう学習手段に相当する役割を果たす。
【0069】そして、次回、本プログラムを起動した時
に、ステップ100で、中間ロック位置の学習値VTO
をメモリから読み出して、この学習値VTOに所定値δ
を加算、減算して、所定範囲の境界値VTA,VTBを
求める。 VTA=VTO−δ VTB=VTO+δ ここで、所定値δは、例えば実進角位置VTの検出誤
差、製造ばらつき、経時変化等の誤差要因を最大限見込
んだ値に設定されている。
【0070】このようにして、中間ロック位置の学習値
VTOに基づいて算出された所定範囲(VTA<VT<
VTB)を用いて、次のステップ101で、現在の実進
角位置VTが所定範囲内であるか否かを判定し、所定範
囲内でなければ、検出誤差等の誤差要因を最大限考慮し
ても、カム軸位相が中間ロック位置から離れていること
は明らかであるため、ステップ105に進み、ロックピ
ン58のロック解除と判定する。
【0071】以上説明した本実施形態(3)では、中間
ロック位置を学習するので、製造ばらつきや経時変化等
の影響を受けずにロック解除を精度良く検出することが
できる。
【0072】[実施形態(4)]図16及び図17に示
す本発明の実施形態(4)では、ロック解除不良を検出
する機能と、ロック解除不良検出時にロック解除制御を
実行する機能を備えている。
【0073】図16のロック解除不良検出プログラム
は、周期的に繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう
不良検出手段としての役割を果たす。本プログラムが起
動されると、まずステップ201で、ロック解除制御が
終了したか否かを判定し、ロック解除制御が終了してい
なければ、まだロックピン58がロック状態であると考
えられるので、以降のロック解除不良検出の処理を行う
ことなく、本プログラムを終了する。
【0074】その後、ロック解除制御が終了した時点
で、ステップ202に進み、現在の実進角位置VTが中
間ロック位置付近の所定範囲内(VTA<VT<VT
B)であるか否かを判定する。この所定範囲の設定方法
は、前記実施形態(1)又は(3)と同じ方法で良い。
現在の実進角位置VTが中間ロック位置付近の所定範囲
内でなければ、ロック解除が正常に行われたと判定する
(ステップ205)。
【0075】一方、現在の実進角位置VTが中間ロック
位置付近の所定範囲内であれば、ステップ203に進
み、カム角信号の進角量のばらつき度合RANを前記実
施形態(1)又は(2)と同じ方法で算出する。この
後、ステップ204に進み、カム角信号の進角量のばら
つき度合RANを所定値βと比較し、ばらつき度合RA
Nが所定値β以下であれば、カム軸位相が中間ロック位
置で固定されて全く動かない状態となっていると考えら
れるので、ステップ206に進み、ロック解除不良と判
定する。一方、カム角信号の進角量のばらつき度合RA
Nが所定値βよりも大きければ、カム軸位相が中間ロッ
ク位置付近で微振動している状態となっていると考えら
れるので、ステップ205に進み、ロック解除が正常に
行われたと判定する。
【0076】図17のロック解除不良復帰制御プログラ
ムは、周期的に繰り返し実行され、特許請求の範囲でい
うロック解除不良復帰制御手段としての役割を果たす。
本プログラムが起動されると、まずステップ301で、
図16のロック解除不良検出プログラムによりロック解
除不良が検出されたか否かを判定し、ロック解除不良が
検出されていなければ、そのまま本プログラムを終了す
るが、ロック解除不良が検出されていれば、ステップ3
02に進み、ロック解除制御を実行し、ロックピン58
のロックを解除する。
【0077】以上説明した本実施形態(4)では、図1
6のロック解除不良検出プログラムによりカム角信号の
進角量のばらつき度合RANに基づいてロック解除不良
を検出するようにしたので、新たなセンサを追加しなく
ても、ロック解除不良を検出することができ、低コスト
化の要求を満たすことができる。しかも、ロック解除不
良検出時にロック解除制御を実行するようにしたので、
ロック解除不良を正常なロック解除状態に速やかに復帰
させることができて、バルブタイミングのフィードバッ
ク制御を早期に開始することができる。
【0078】[実施形態(5)]本発明の実施形態
(5)では、図18のロック解除不良検出プログラムに
より次のようにしてロック解除不良を検出する。まず、
ステップ401で、ロック解除制御が終了したか否かを
判定し、ロック解除制御が終了していなければ、まだロ
ックピン58がロック状態であると考えられるので、以
降のロック解除不良検出の処理を行うことなく、本プロ
グラムを終了する。
【0079】その後、ロック解除制御が終了した時点
で、ステップ202に進み、現在の目標進角位置VTT
が中間ロック位置付近の所定範囲内(VTA<VTT<
VTB)であるか否かを判定する。この所定範囲の設定
方法は、前記実施形態(1)又は(3)と同じ方法で良
い。現在の目標進角位置VTTが中間ロック位置付近の
所定範囲内であれば、以降のロック解除不良検出の処理
を行うことなく、本プログラムを終了する。
【0080】一方、現在の目標進角位置VTTが中間ロ
ック位置付近の所定範囲内でなければ、ステップ403
に進み、現在の実進角位置VTが中間ロック位置付近の
所定範囲内(VTA<VT<VTB)であるか否かを判
定する。この所定範囲は、上記ステップ402で用いる
所定範囲と同じで良い。現在の実進角位置VTが中間ロ
ック位置付近の所定範囲内でなければ、ロック解除が正
常に行われたと判定する(ステップ407)。
【0081】もし、現在の実進角位置VTが中間ロック
位置付近の所定範囲内であれば、ステップ404に進
み、タイムカウンタCをカウントアップし、目標進角位
置VTTが中間ロック位置付近の所定範囲内でないにも
拘らず、実進角位置VTが中間ロック位置付近の所定範
囲内になっている状態が継続する時間Cをカウントす
る。そして、次のステップ405で、この時間Cが所定
時間Tを越えたか否かを判定する。ここで、所定時間T
は、実進角位置VTを目標進角位置VTT付近に制御す
るのに必要十分な時間に設定されている。従って、ステ
ップ405で「Yes」と判定される場合、つまり所定
時間Tを越えても実進角位置VTを目標進角位置VTT
付近に制御できない場合は、カム軸位相が中間ロック位
置で固定されて全く動かない状態となっていると考えら
れるので、ステップ406に進み、ロック解除不良と判
定する。
【0082】以上説明した本実施形態(5)のロック解
除不良方法でも、前記実施形態(4)と同じく、新たな
センサを追加しなくても、ロック解除不良を検出するこ
とができ、低コスト化の要求を満たすことができる。
【0083】[実施形態(6)]本発明の実施形態
(6)では、図19のロック不良検出プログラムにより
次のようにしてロック不良を検出する。まず、ステップ
501で、ロック解除制御前か否かを判定し、既にロッ
ク解除制御が行われていれば、以降のロック不良検出の
処理を行うことなく、本プログラムを終了する。
【0084】一方、ロック解除制御前であれば、ステッ
プ502に進み、現在の実進角位置VTが中間ロック位
置付近の所定範囲内(VTA<VT<VTB)であるか
否かを判定する。この所定範囲の設定方法は、前記実施
形態(1)又は(3)と同じ方法で良い。現在の実進角
位置VTが中間ロック位置付近の所定範囲内でなけれ
ば、カム軸位相が中間ロック位置から離れていると判断
できるので、ステップ506に進み、ロック不良と判定
する。
【0085】もし、現在の実進角位置VTが中間ロック
位置付近の所定範囲内であれば、ステップ503に進
み、カム角信号の進角量のばらつき度合RANを前記実
施形態(1)又は(2)と同じ方法で算出する。この
後、ステップ504に進み、カム角信号の進角量のばら
つき度合RANを所定値βと比較し、ばらつき度合RA
Nが所定値β以下であれば、カム軸位相が中間ロック位
置で固定されて全く動かない状態となっていると考えら
れるので、ステップ505に進み、正常なロック状態と
判定する。一方、カム角信号の進角量のばらつき度合R
ANが所定値βよりも大きければ、カム軸位相が中間ロ
ック位置付近で微振動している状態となっていると考え
られるので、ステップ506に進み、ロック不良と判定
する。
【0086】以上説明した本実施形態(6)では、新た
なセンサを追加しなくても、ロック不良を検出すること
ができ、低コスト化の要求を満たすことができる。尚、
上記各実施形態(1)〜(6)は、適宜組み合わせて実
施しても良い。
【0087】また、上記各実施形態(1)〜(6)は、
本発明を吸気バルブの可変バルブタイミング制御装置に
適用したものであるが、本発明は、排気バルブの可変バ
ルブタイミング制御装置に適用しても良い。その他、本
発明は、バルブタイミング調整装置の構造を適宜変更し
ても良く、要は、カム軸位相を中間ロック位相でロック
する方式のバルブタイミング調整装置であれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示す制御システム全
体の概略構成図
【図2】バルブタイミング調整装置の縦断面図
【図3】図2のA−A線に沿って示す断面図
【図4】図2のB−B線に沿って示す断面図
【図5】図4のC−C線に沿って示す断面図
【図6】ロックピンのロック状態を示す部分拡大断面図
【図7】ロックピンのロック解除状態を示す部分拡大断
面図
【図8】カム角センサの構造を説明する図
【図9】実施形態(1)のカム角信号とクランク角信号
との関係を説明するタイムチャート
【図10】実施形態(1)のロック解除検出プログラム
の処理の流れを示すフローチャート
【図11】実施形態(1)のバルブタイミング制御プロ
グラムの処理の流れを示すフローチャート
【図12】実施形態(1)の制御例を示すタイムチャー
【図13】実施形態(2)のカム角センサの構造を説明
する図
【図14】実施形態(2)のカム角信号とクランク角信
号との関係を説明するタイムチャート
【図15】実施形態(3)のロック解除検出プログラム
の処理の流れを示すフローチャート
【図16】実施形態(4)のロック解除不良検出プログ
ラムの処理の流れを示すフローチャート
【図17】実施形態(4)のロック解除不良復帰制御プ
ログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図18】実施形態(5)のロック解除不良検出プログ
ラムの処理の流れを示すフローチャート
【図19】実施形態(6)のロック不良検出プログラム
の処理の流れを示すフローチャート
【図20】従来のバルブタイミング調整装置の断面図
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…クランク軸、13
…タイミングチェーン、14,15…スプロケット、1
6…吸気カム軸、17…排気カム軸、18…バルブタイ
ミング調整装置、19…カム角センサ(カム角検出手
段)、20…クランク角センサ(クランク角検出手
段)、21…エンジン制御回路(ロック解除検出手段,
バルブタイミング制御手段,不良検出手段,ロック解除
復帰制御手段,学習手段,実進角位置算出手段)、28
…オイルポンプ、29…油圧制御弁、31…ハウジン
グ、35…ロータ、40…流体室、41…ベーン、42
…進角室、43…遅角室、53…ソレノイド、54…ス
プリング、58…ロックピン(ロック手段)、59…ロ
ック穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 修 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G016 AA08 AA19 BA23 BA38 CA04 CA13 CA21 CA24 CA27 CA33 CA36 CA48 CA51 CA59 DA06 DA22 GA07 3G084 BA23 CA01 CA07 DA27 EA07 EA11 EB12 EB22 FA00 FA10 FA11 FA20 FA35 FA36 FA38 FA39 3G092 AA11 DA01 DA09 DF04 DF09 DG02 DG05 EA12 EA13 EA15 EA17 EC03 EC05 FA03 FA09 FA15 FA24 FA36 FA45 FA48 FA50 FB03 FB05 GA01 GA10 HA05Z HA06Z HA13X HA13Z HE00Z HE01Z HE03Z HE05Z HE08Z

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランク軸に対するカム軸の
    回転位相(以下「カム軸位相」という)を油圧で変化さ
    せてバルブタイミングを可変制御するバルブタイミング
    制御手段と、 内燃機関の停止中及び始動時に前記カム軸位相をその調
    整可能範囲の略中間に位置する中間ロック位置でロック
    するように付勢されたロック手段とを備えた内燃機関の
    可変バルブタイミング制御装置において、 前記ロック手段のロック解除を検出するロック解除検出
    手段を備え、 前記バルブタイミング制御手段は、前記ロック解除検出
    手段で前記ロック手段のロック解除を検出してからバル
    ブタイミングのフィードバック制御を開始することを特
    徴とする内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 所定のクランク角毎にクランク角信号を
    出力するクランク角検出手段と、気筒判別のために複数
    のカム角でカム角信号を出力するカム角検出手段とを備
    え、 前記ロック解除検出手段は、前記クランク角信号に対す
    る前記複数のカム角信号の進角量のばらつきの大小から
    前記ロック手段のロック解除の有無を判定することを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変バルブタイミ
    ング制御装置。
  3. 【請求項3】 前記カム角検出手段は、気筒判別のため
    の複数のカム角信号とは別のカム角でロック解除検出用
    のカム角信号を出力し、 前記ロック解除検出手段は、前記ロック解除検出用のカ
    ム角信号を含む複数のカム角信号の進角量のばらつきの
    大小から前記ロック手段のロック解除の有無を判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の可変バル
    ブタイミング制御装置。
  4. 【請求項4】 前記ロック解除検出手段は、前記カム軸
    位相の実進角位置が前記中間ロック位置から所定値以上
    離れた時に、前記ロック手段がロック解除したと判定す
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。
  5. 【請求項5】 前記中間ロック位置を製造ばらつきの中
    央値に設定したことを特徴とする請求項4に記載の内燃
    機関の可変バルブタイミング制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ロック手段のロック中に前記中間ロ
    ック位置を学習する学習手段を備えていることを特徴と
    する請求項4に記載の内燃機関の可変バルブタイミング
    制御装置。
  7. 【請求項7】 内燃機関のクランク軸に対するカム軸の
    回転位相(以下「カム軸位相」という)を油圧で変化さ
    せてバルブタイミングを可変制御するバルブタイミング
    制御手段と、 内燃機関の停止中及び始動時に前記カム軸位相をその調
    整可能範囲の略中間に位置する中間ロック位置でロック
    するように付勢されたロック手段と、 所定のクランク角毎にクランク角信号を出力するクラン
    ク角検出手段と、 気筒判別のために複数のカム角でカム角信号を出力する
    カム角検出手段と、 前記クランク角信号と前記カム角信号とに基づいて前記
    カム軸位相の実進角位置を算出する実進角位置算出手段
    とを備えた内燃機関の可変バルブタイミング制御装置に
    おいて、 前記クランク角信号に対する複数のカム角信号の進角量
    のばらつきの大小と前記カム軸位相の実進角位置の少な
    くとも一方に基づいて前記ロック手段のロック不良とロ
    ック解除不良の少なくとも一方を検出する不良検出手段
    を備えていることを特徴とする内燃機関の可変バルブタ
    イミング制御装置。
  8. 【請求項8】 前記カム角検出手段は、気筒判別のため
    の複数のカム角信号とは別のカム角で不良検出用のカム
    角信号を出力し、 前記不良検出手段は、前記不良検出用のカム角信号を含
    む複数のカム角信号の進角量のばらつきの大小からロッ
    ク不良とロック解除不良の少なくとも一方を判定するこ
    とを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の可変バルブ
    タイミング制御装置。
  9. 【請求項9】 前記不良検出手段は、前記ロック手段が
    ロック解除状態になっている必要がある領域で前記複数
    のカム角信号の進角量のばらつきが所定値以内の時にロ
    ック解除不良と判定することを特徴とする請求項7又は
    8に記載の内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。
  10. 【請求項10】 前記不良検出手段は、前記ロック手段
    がロック状態になっている必要がある領域で前記複数の
    カム角信号の進角量のばらつきが所定値以上の時にロッ
    ク不良と判定することを特徴とする請求項7乃至9のい
    ずれかに記載の内燃機関の可変バルブタイミング制御装
    置。
  11. 【請求項11】 前記不良検出手段は、目標進角位置が
    中間ロック位置から所定値以上離れているにも拘らず、
    実進角位置が中間ロック位置から所定値以内である時間
    が所定時間以上継続した時にロック解除不良と判定する
    ことを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の
    内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。
  12. 【請求項12】 前記不良検出手段でロック解除不良を
    検出した時に、前記ロック手段に対して油圧をロック解
    除方向にかけるロック解除不良復帰制御手段を備えてい
    ることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載
    の内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。
  13. 【請求項13】 内燃機関のクランク軸に対するカム軸
    の回転位相(以下「カム軸位相」という)を油圧で変化
    させてバルブタイミングを可変制御するバルブタイミン
    グ制御手段と、 内燃機関の停止中及び始動時に前記カム軸位相をその調
    整可能範囲の略中間に位置する中間ロック位置でロック
    するように付勢されたロック手段とを備えた内燃機関の
    可変バルブタイミング制御装置において、 所定のクランク角毎にクランク角信号を出力するクラン
    ク角検出手段と、 複数のカム角でカム角信号を出力するカム角検出手段
    と、 前記クランク角信号に対する前記複数のカム角信号の進
    角量のばらつきの大小から前記ロック手段のロック解除
    の有無を判定するロック解除検出手段とを備えているこ
    とを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミング制御装
    置。
  14. 【請求項14】 前記カム角検出手段は、気筒判別のた
    めの複数のカム角信号とロック解除検出用のカム角信号
    とを出力し、 前記ロック解除検出手段は、前記ロック解除検出用のカ
    ム角信号を含む複数のカム角信号の進角量のばらつきの
    大小から前記ロック手段のロック解除の有無を判定する
    ことを特徴とする請求項13に記載の内燃機関の可変バ
    ルブタイミング制御装置。
  15. 【請求項15】 前記ロック解除検出手段は、前記カム
    軸位相の実進角位置が前記中間ロック位置から所定値以
    上離れた時に、前記ロック手段がロック解除したと判定
    することを特徴とする請求項13又は14に記載の内燃
    機関の可変バルブタイミング制御装置。
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