JP3788820B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、レーザプリンタや複写機として適用される画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザプリンタや複写機は感光体ドラムを備え、この感光体ドラム上に現像剤像を形成する。感光体ドラム上に形成された現像剤像は転写チャージャーにより用紙に転写される。また、この現像剤像の転写後に感光体ドラム上に残留した現像剤はクリーニングブレードにより掻落とされて除去される。
【0003】
ところで、近年、環境等の問題から感光体の材料として、一部の高速機を除いてセレンからOPC(有機)への移行が進んでいる。
しかしながら、OPC感光体はクリーニングブレードとの摺接による膜削れが大きくて寿命が短く、特に、装置の小型化に伴って、感光体の径が小径化されると、感光体寿命が短くなる。
【0004】
そこで、従来においては、感光体ドラムに対してクリーニングブレードを接離自在に設け、必要なときのみクリーニングブレードを感光体ドラムに接触させ、不必要なときは、クリーニングブレードを感光体ドラムから離間させたり、あるいは、感光体ドラムの駆動を断続させて感光体の膜削れを低下させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クリーニングブレードを接離する方法については、ブレード離間時の感光体へのトナー付着やトナー飛散という問題があった。
また、感光体の駆動を制御する方法では、駆動装置が複雑化し、特に、デジタルPPCのように高画質を目指す装置の場合には、感光体ドラムにフライホイールを直結する場合が多く、感光体ドラムの駆動をオンーオフするには専用のモータが必要になる。
【0006】
さらに、感光体ドラムを停止させるときは、現像器もほぼ同時に止めないとキャリアが付着するため、駆動系が複雑化してしまう。
そこで、本発明は像担持体に対する除去部材の圧接力を残留現像剤の除去の必要がある間と、それ以外とで可変することにより、像担持体の膜削れ量を低下させることができるようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、回転する像担持体上に現像剤像を形成し、この現像剤像を被転写材に転写させる像形成手段と、
前記像担持体に設定圧力で圧接し、前記被転写材に対する現像剤像の転写後、前記像担持体上に残留した現像剤を除去する除去部材と、
この除去部材を弾性的に付勢して前記像担持体に圧接させるバネ材と、
前記除去部材の前記像担持体に対する圧接力を前記像担持体上の残留現像剤の除去が必要な第1の期間においては前記バネ材の付勢力を第1の付勢力に調整することにより設定圧力とし、前記第1の期間以外の第2の期間においては前記バネ材の付勢力を第1の付勢力よりも小さな第2の付勢力に調整することにより設定圧力よりも低圧に可変する可変手段と、
を具備し、
前記像担持体の径をD[m]、除去部材の設定時の線圧をPh[N/m]、除去部材の低圧時の線圧をP1[N/m]とし、像担持体の径Dが10≦D≦60[mm]のとき、
前記可変手段による除去部材の低圧時の圧力P1[N/m]の範囲を
[0.75−(5/1000)×D]×Ph<P1<0.75×Ph
とし、
前記可変手段による除去部材の低圧状態から設定圧力への切り替えタイミングは、前記潜像形成手段による像露光開始時よりTc(sec)以前に行うものとし、
f(x、y):xとyのどちらか大きい方の数値
tc :負荷トルク増大に伴う制御応答時間
k×(Ph/P1)/(m×D)
te :除去部材位置から像露光位置までの通過時間
πDα/(Vp×360)
D: 像担持体径[m]
vp:像担持体周速度[m/sec]
Ph:除去部材線圧(設定時)[N/m]
P1:除去部材線圧(低圧時)[N/m]
α :像担持体上の除去部材から露光位置までの角度[deg]
k :比例定数5×10-4
m :像担持体質量[N]
としたとき、
前記Tcの範囲は
Tc>f(tc,te)
とする。
【0014】
本発明は、像担持体の回転時において、像担持体に対する除去部材の圧接力を像担持体上の残留現像剤の除去が必要な間だけ設定圧力とし、それ以外は設定圧力よりも低圧に可変することにより、除去部材の圧接による像担持体の削れ量を低下させ、小径の像担持体においても、ほぼ2倍程度の径の像担持体の寿命を実現できるようにする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した一実施の形態を参照しながら、詳細に説明する。
図2はデジタル複写機を示すもので、このデジタル複写機は装置本体10を備え、この装置本体10内には、後述する読み取り手段として機能するスキャナ4、および画像形成手段として機能する画像形成部6が設けられている。
【0016】
装置本体10の上面には、図示しないコントロールパネル、および、読取対象物、つまり原稿Dが載置される透明なガラスからなる原稿載置台12が設けられている。また、装置本体10の上面には、原稿載置台12上に原稿を自動的に送る自動原稿送り装置7(以下ADFと称する)が配設されている。このADF7は、原稿載置台12に対して開閉可能に配設され、原稿載置台12に載置された原稿Dを原稿載置台12に密着させる原稿押さえとしても機能する。
【0017】
ADF7は、原稿Dがセットされる原稿トレイ8、原稿の有無を検出するエンプティセン9、原稿トレイから原稿を一枚ずつ取り出すピックアップローラ14、取り出された原稿を搬送する給紙ローラ15、原稿の先端を整位するアライニングローラ対16、原稿載置台12のほぼ全体を覆うように配設された搬送ベルト18を備えている。そして、原稿トレイ8に上向きにセットされた複数枚の原稿は、その最下の頁、つまり、最終頁から順に取り出され、アライニングローラ対16により整位された後、搬送ベルト18によって原稿載置台12の所定位置へ搬送される。
【0018】
ADF7において、搬送ベルト18を挟んでアライニングローラ対16と反対側の端部には、反転ローラ20、非反転センサ21、フラッパ22、排紙ローラ23が配設されている。後述するスキャナ4により画像情報の読み取られた原稿Dは、搬送ベルト18により原稿載置台12上から送り出され、反転ローラ20、フラッパ22、および排紙ローラ23を介してADF7上面の原稿排紙部24上に排出される。原稿Dの裏面を読み取る場合、フラッパ22を切換えることにより搬送ベルト18によって搬送されてきた原稿Dは、反転ローラ20によって反転された後、再度搬送ベルト18により原稿載置台12上の所定位置に送られる。
【0019】
装置本体10内に配設されたスキャナ4は、原稿載置台12に載置された原稿Dを照明する蛍光灯等の光源25および原稿Dからの反射光を所定の方向に偏向する第1のミラー26を有し、これらの光源および第1のミラーは、原稿載置台12の下方に配設された第1のキャリッジ27に取り付けられている。第1のキャリッジ27は原稿載置台12と平行に移動可能に配置され、図示しない歯付きベルト等を介して駆動モータにより、原稿載置台の下方を往復移動される。
【0020】
また、原稿載置台12の下方には、原稿載置台と平行に移動可能な第2のキャリッジ28が配設されている。第2のキャリッジ28には、第1のミラー26により偏向された原稿Dからの反射光を順に偏向する第2及び第3のミラー30、31が互いに直角に取り付けられている。第2のキャリッジ28は、第1のキャリッジ27を駆動する歯付きベルト等により、第1のキャリッジ27に対して従動されるとともに、第1のキャリッジに対して、1/2の速度で原稿載置台12に沿って平行に移動される。
【0021】
また、原稿載置台12の下方には、第2のキャリッジ28上の第3のミラー31からの反射光を集束する結像レンズ32と結像レンズにより集束された反射光を受光して光電変換するCCDセンサ34とが配設されている。結像レンズ32は、第3のミラー31により偏向された光の光軸を含む面内に、駆動機構を介して移動可能に配設され、自身が移動することで反射光を所望の倍率で結像する。そして、CCDセンサ34は、入射した反射光を光電変換し、読み取った原稿Dに対する電気信号を出力する。
【0022】
一方、画像形成部6は、潜像形成手段として作用するレーザ露光装置40を備えている。レーザ露光装置40は、光源としての半導体レーザ41と、半導体レーザ41から出射されたレーザ光を連続的に偏向する走査部材としてのポリゴンミラー36と、ポリゴンミラーを後述する所定の回転数で回転駆動する走査モータとしてのポリゴンモータ37と、ポリゴンミラーからのレーザ光を偏向して後述する感光体ドラムへ導く光学系42と、を備えている。このような構成のレーザ露光装置40は、装置本体10の後述する支持フレームに固定および支持されている。
【0023】
半導体レーザ41は、スキャナ4により読み取られた原稿Dの画像情報、あるいはファクシミリ送受信文書情報に応じたオン・オフ制御され、このレーザ光はポリゴンミラー36及び光学系42を介して感光体ドラムへ向けられ、感光体ドラム周面を走査することによりドラム周面上に静電潜像を形成する。
【0024】
また、画像形成部6は、装置本体10のほぼ中央に配設された像担持体としての回転自在な感光体ドラム44を有し、感光体ドラム周面は、レーザ露光装置40からのレーザ光により露光され、所望の静電潜像が形成される。感光体ドラム44の周囲には、ドラム周面を所定の電荷に帯電させる帯電チャージャ45、感光体ドラム周面上に形成された静電潜像に現像剤としてのトナーを供給して所望の画像濃度で現像する現像器46、後述する用紙カセットから給紙された被転写材、つまり、コピー用紙Pを感光体ドラムから分離させるための剥離チャージャ47を一体に有し、感光体ドラムに形成されたトナー像を用紙Pに転写させる転写チャージャ48、感光体ドラム周面からコピー用紙を剥離する剥離爪49、感光体ドラム周面に残留したトナーを清掃する清掃装置50、および、感光体ドラム周面の除電する除電器51が順に配置されている。
【0025】
装置本体10内の下部には、それぞれ装置本体から引出し可能な上段カセット52、中段カセット53、下段カセット54が互いに積層状態に配設され、各カセット内にはサイズの異なるコピー用紙が充填されている。これらのカセットの側方には大容量フィーダ55が設けられ、この大容量フィーダには、使用頻度の高いサイズのコピー用紙、例えば、A4サイズのコピー用紙が約3000枚収納されている。また、大容量フィーダ55の上方には、手差しトレイ56を兼ねた給紙カセット57が脱着自在に装着されている。
【0026】
装置本体10内には、各カセットおよび大容量フィーダ55から感光体ドラム44と転写チャージャ48との間に位置した転写部を通って延びる搬送路58が形成され、搬送路の終端には定着装置60が設けられている。定着装置60に対向した装置本体10の側壁には排出口61が形成され、排出口には排紙トレイ62が装着されている。
【0027】
上段カセット52、中段カセット53、下段カセット54、給紙カセット57の近傍および大容量フィーダ55の近傍には、カセットあるいは大容量フィーダから用紙を一枚ずつ取り出すピックアップローラ63がそれぞれ設けられている。また、搬送路58には、ピックアップローラ63により取り出されたコピー用紙Pを搬送路58を通して搬送する多数の給紙ローラ対64が設けられている。
【0028】
搬送路58において感光体ドラム44の上流側にはレジストローラ対65が設けられている。レジストローラ対65は、取り出されたコピー用紙Pの傾きを補正するとともに、感光体ドラム44上のトナー像の先端とコピー用紙Pの先端とを整位させ、感光体ドラム周面の移動速度と同じ速度でコピー用紙Pを転写部へ給紙する。レジストローラ対65の手前、詰まり、給紙ローラ対64側には、コピー用紙Pの到達を検出するアライニング前センサ66が設けられている。
【0029】
ピックアップローラ63により各カセットあるいは大容量フィーダ55から1枚ずつ取り出されたコピー用紙Pは、給紙ローラ対64によりレジストローラ対65へ送られる。そして、コピー用紙Pは、レジストローラ対65により先端が整位された後、転写部に送られる。転写部において、感光体ドラム44上に整形された現像剤像、つまり、トナー像が、転写チャージャ48により用紙P上に転写される。トナー像の転写されたコピー用紙Pは、剥離チャージャ47及び剥離爪49の作用により感光体ドラム44周面から剥離され、搬送路58の一部を構成する搬送ベルト67を介して定着装置60に搬送される。そして、定着装置60によって現像剤像がコピー用紙Pに溶融定着された後、コピー用紙Pは、給紙ローラ対68および排紙ローラ対69により排出口61を通して排紙トレイ62上へ排出される。
【0030】
搬送路58の下方には、定着装置60を通過したコピー用紙Pを反転して再びレジストローラ対65へ送る自動両面装置70が設けられている。自動両面装置70は、コピー用紙Pを一時的に集積する一時集積部71と、搬送路58から分岐し、定着装置60を通過したコピー用紙Pを反転して一時集積部71に導く反転路72と、一時集積部に集積されたコピー用紙Pを一枚ずつ取り出すピックアップローラ73と、取り出された用紙を搬送路74を通してレジストローラ対65へ給紙する給紙ローラ75と、を備えている。また、搬送路58と反転路72との分岐部には、コピー用紙Pを排出口61あるいは反転路72に選択的に振り分ける振り分けゲート76が設けられている。
【0031】
両面コピーを行う場合、定着装置60を通過したコピー用紙Pは、振り分けゲート76により反転路72に導かれ、反転された状態で一時集積部71に一時的に集積された後、ピックアップローラ73および給紙ローラ75により、搬送路74を通してレジストローラ対65へ送られる。そして、コピー用紙Pはレジストローラ対65により整位された後、再び転写部に送られ、コピー用紙Pの裏面にトナー像が転写される。その後、コピー用紙Pは、搬送路58、定着装置60及び排紙ローラ対69を介して排紙トレイ62上に排紙される。
【0032】
ところで、感光体ドラム44の成形材料としては、近年、環境等の問題から、一部の高速機を除いてセレンからOPC(有機)への移行が進んでいる。
しかしながら、OPC感光体は清掃装置50の後述する除去部材としてのクリーニングブレード(以下、ブレードという)81による膜削れが感光体の寿命に大きく影響を及ぼし、また、装置の小型化を目指す際には、どうしても、感光体の小径化が不可欠となり、この場合には、特に、感光体の寿命が短いものとなる。
【0033】
また、上記OPC感光体の膜削れ量は図3のグラフを見てわかるように、複写モード(1枚間欠か多数枚間欠か)に大きく依存される。
図3のグラフは横軸に間欠枚数、縦軸に膜削れ量を示しているが、間欠枚数が少ないほど膜削れ量が増大し、1枚間欠モードで最大となる。
【0034】
通常の感光体寿命の複写枚数設定においては複写モードを5枚間欠前後程度に設定することが多く、実際に1〜3枚間欠ではライフコピー枚数に到達しないことになる。
【0035】
通常使用においては、問題ないレベルと考えられるが、特定ユーザによって月間複写枚数が極端に少ないところではあり得る設定である。
図4および図5は、複写モードによる感光体寿命の差を説明するためのタイミングチャートを示す。
【0036】
図4は極端な例として、1枚間欠モード時、図5は2枚以上の連続複写モード時のドラム周辺の動作制御タイミングを示している。
1枚間欠モードにおいて、図4の中の斜線部で示す部分が各動作で発生するのに対して、複数枚の複写モードにおいては複数枚毎に1度、前記の斜線部の部分が発生することになるため、間欠の枚数が増えるほど感光体ドラム44の回転する時間が減少し、ひいては膜削れも少なくなり寿命が延びることになる。
【0037】
以上述べたように、本発明の意図するところは、装置の小型化に伴って感光体が小径化になるほど寿命が短くなってしまうという欠点を補うものである。
また、OPC感光体の寿命はクリーニングブレード81による膜削れ量に依存されるため、ブレード81の荷重を必要時以外のときは荷重を減少させることにより、膜削れを最小に低下させることで感光体の寿命を大幅に改善するようにしたものである。
【0038】
図1は本発明における清掃装置50の周辺構成を示すものである。
清掃装置50内には、OPC(有機)感光体ドラム44の外周に下端部を当接させるウレタン等からなる除去部材としてのクリーニングブレード81が設けられている。感光体ドラム44上に形成されたトナー像が、被転写材としての用紙Pに転写チャージャー48により転写されたのち、感光体ドアム44上に残ったトナーはブレード81により掻き落とされる。ブレード81の下方部には、ブレード81により掻き落とされたトナーを受けるリカバーブレード82が設けられている。
【0039】
清掃装置50の内底部には、トナー収納部83及び回収したトナーを外部に搬送するオーガ84が設けられている。ブレード81は金属製のホルダ85の一端部側に保持され、ホルダ85は支軸85aにより回動自在に保持されている。ホルダ85の他端部側には付勢部材としての引っ張りバネ86を介してリンク87の一端部が接続されている。リンク87はその略中央部が支軸88により回動自在に支持され、リンク87の他端部側には可変手段としてソレノイド89が接続されている。
【0040】
ソレノイド89に電圧が供給されない時には、リンク87が上方へ回動されて引っ張りバネ86の引っ張り力が低下され、感光体ドラム44に対するブレード81の接触圧は通常のクリーニング設定圧力よりも低圧の状態になる。
【0041】
逆に、ソレノイド89に電圧が供給される時には、リンク部87が下方に回動されて引っ張りバネ86の引っ張り力が上昇され、感光体ドラム44に対するブレード81の接触圧は通常のクリーニング設定圧力の状態になる。
【0042】
図6は、感光体ドラム44の径Dに対するクリーニング不良発生時のブレード81にかかる線圧をプロットしたものである。
横軸に感光体径D、縦軸に通常設定時のブレード線圧Phに対する比をとったものであり、図に示すように感光体径Dが大きくなるほどクリーニング不良にたいするマージンが大きくなることがわかる。
【0043】
また、感光体径Dが10mm前後から60mm前後においては、ほぼ比例関係となることがわかった。
したがって、前述のブレード加圧の制御において、低圧の条件はクリーニング不良にならないレベルの線圧条件が必要であるため、低圧時のブレード線圧P1は図6のグラフより、
[0.75ー(5/1000)×D]×Ph<P1
であることが必要である。
【0044】
また、低圧時のブレード線圧P1の上限は感光体の膜削れ量に効果的な値でなくてはならない。
図7にブレード線圧をパラメータとした1枚間欠複写モード時の膜削れ量の推移グラフを示す。
【0045】
グラフを見てわかるように、所定のライフ以上を実現するには
P1<0.75×Ph
という条件が必要となる。
【0046】
以上から、低圧時のブレード線圧P1は
[0.75ー(5/1000)×D]×Ph<P1<0.75×Ph
の範囲が望ましく、この範囲に設定することにより、クリーニング不良等の不良画像が発生せず、かつ感光体長寿命化を図ることができる。
【0047】
次に、ブレード81の荷重制御のタイミングについて説明する。
図8及び図9は、本発明に係わる一実施の形態における感光体周辺の1枚間欠および多数枚間欠複写モードにおけるタイミングチャートを示している。
【0048】
複写スタート信号により、まず、少なくとも感光体ドラム44を駆動するメインモータがオンし、感光体ドラム44が回転し、用紙Pの搬送に同期して潜像を形成するための帯電およびレーザ露光制御が行われる。
【0049】
このとき、ブレード81はメインモータ回転以前に通常設定荷重から低荷重に切り替えられており、レーザ露光する時間よりもTc時間前に再びブレード荷重を低荷重から通常荷重に切り替えられる。
【0050】
また、最終の用紙が通過後には転写残りトナーが感光体ドラム44上のブレード当接位置を通過するまでの時間(Tj)、ブレード荷重を通常荷重のまま維持することにより、クリーニング不良に対するマージンが増大する。
【0051】
さらに、複数枚間欠モード時の感光体44上の各用紙との間隔においてもブレード81の荷重制御は可能であるが、実際には搬送される用紙の間隔が十分広い場合に限られ、また、感光体ドラム44に周期的な負荷変動を与えることになるため好ましくない。
【0052】
このような制御により、従来の複写制御と比較すると図8および図9に示すフローチャートの斜線で示した部分が膜削れに対して有利となる時間である。
前記ブレード荷重を低荷重から通常荷重に切り替えるタイミング時間Tcは、ブレード81の位置から像露光位置間での通過時間及び負荷トルク増大に伴う制御応答時間に関係する。
【0053】
第一に、ブレード荷重が低荷重状態においてもクリーニング不良が発生しない条件の荷重で設定しているが、何らかの異常で感光体ドラム44上にトナーが付着している場合を考慮すると、感光体ドラム44に像形成する以前にはブレード荷重を通常設定荷重に戻さなくてはならない。
【0054】
すなわち、ブレード荷重切り替えるタイミング時間Tcは感光体ドラム44上のブレード位置から像露光位置までの通過時間te[sec]よりも大きくなくてはならない。
【0055】
したがって、図1に示すように感光体ドラム44上のブレード81の位置から像露光位置までの角度をα[deg]としたとき、次式で与えられる関係にすることにより不具合を未然に防ぐことが可能となる。
【0056】
Tc>te
ただし te=πDα/(Vp×360)
第二に、ブレード荷重を低荷重から通常荷重に切り替える際、感光体ドラム44に対して外部より外乱として負荷変動が与えられるため、図10に示すような回転変動を通常状態に制御されるまでの応答時間tc[sec]が必要となる。
【0057】
Tc>tc
すなわち、理論的には感光体ドラム44のイナーシャ(mD2 )が大きいほど応答時間tcは小さくなり、負荷トルクの変動比分(Ph/P1]×D/2])が大きいほど応答時間tcが大きくなるため、数1により求められると仮定した。
【0058】
【数1】
数1を整理すると、数式2になる。
【0059】
【数2】
【0060】
図11は上記左辺と、右辺とをグラフにプロットしたものである。
図11を見てわかるように、パラメータによりバラツキはあるものの上限と下限の線分の領域内におさまることがわかった。
【0061】
したがって、応答時間tcは図11に示す上限の時間よりも長く設定すれば問題ないことがわかる。
すなわち、図11のグラフによる上限の線分の比例定数は5×10-4となり、回転変動を通常状態に制御されるまでの応答時間tc[sec]は次式の範囲に設定すればよい。
【0062】
tc>k×(Ph/P1)×L(m×D)
但し、k=5×10-4
故に、第一および第二の条件から、前記ブレード荷重を低荷重から通常荷重に切り替えるタイミング時間Tcは、ブレード位置から像露光位置までの通過時間te及び負荷トルク増大に伴う制御応答時間tcのうち大きい方の値よりも大きく設定する必要があるため、Tcは次式で与えられる範囲に設定することにより、感光体ドラム44の回転変動に影響を与えることなく、ジッタの少ない画像を提供するとともに感光体ドラム44の長寿命化を実現できる画像形成装置を提供できる。
【0063】
Tc>f(tc,te)
f(x、y):xとyのどちらか大きい方の数値
なお、本発明の実施の形態においては、感光体径D=30mm、感光体周速Vp=125mm/sec、通常ブレード線圧Ph=3.4N/m、低圧時ブレード線圧O1=2.2N/mで制御を行うことにより、1枚間欠複写モードにおいても感光体ライフを満足できるOPC膜削れ量を実現できた。
【0064】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように、像担持体の回転時において、像担持体に対する除去部材の圧接力を像担持体上の残留現像剤の除去が必要な間においては、設定圧力とし、それ以外は設定圧力よりも低圧に可変するから、除去部材の圧接による像担持体の削れ量を低下でき、小径の像担持体においてもほぼ2倍程度の径の像担持体の寿命を実現できる。
【0065】
したがって、従来のように、像担持体からクリーニングブレードを離間させるものとは異なり、トナーを付着させたり、あるいは、トナーを飛散させるといったことがない。
【0066】
また、像担持体の駆動を制御するものと異なり、駆動系が複雑化しないとともに、像担持体の回転をオンーオフするための専用の駆動源を必要とすることもなく、構成的に簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である感光体の周辺構成を示す図。
【図2】画像形成装置の内部構造を示す断面図。
【図3】コピーする用紙の間欠枚数とOPC感光体の膜削れ量の関係を示すグラフ。
【図4】複写モードによる感光体寿命の差を説明するためのタイミングチャート。
【図5】複写モードによる感光体寿命の差を説明するためのタイミングチャート。
【図6】感光体径に対するクリーニング不良発生時のブレードに作用する線圧をプロットしたグラフ図。
【図7】ブレード線圧をパラメータとした1枚間欠複写モードの膜削れ量の推移を示すグラフ図。
【図8】感光体周辺の1枚間欠におけるタイミングチャート図。
【図9】感光体周辺の多数枚間欠モードにおけるタイミングチャート図。
【図10】感光体の回転変動が通常状態に制御されるまでの応答時間tcを説明するための概念図。
【図11】感光体の回転変動が通常状態に制御されるまでの応答時間tc[sec]の特性を示すグラフ図。
【符号の説明】
D…原稿、P…コピー用紙、4…スキャナ、6…画像形成部、7…ADF、8…原稿トレイ、9…エンプティセン、10…装置本体、12…原稿載置台、13…、14…ピックアップローラ、15…給紙ローラ、16…アライニングローラ対、18…搬送ベルト、20…反転ローラ、21…非反転センサ、22…フラッパ、23…排紙ローラ、24…原稿排紙部、25…光源、26…第1のミラー、27…第1のキャリッジ、28…第2のキャリッジ、30…第2のミラー、31…第3のミラー、32…結像レンズ、34…CCDセンサ、え36…ポリゴンミラー、37…ポリゴンモータ、40…レーザ露光装置(潜像形成手段)、41…半導体レーザ、42…光学系、44…感光体ドラム、45…帯電チャージャ、46…現像器、47…剥離チャージャ、48…転写チャージャ、49…剥離爪、50…清掃装置、81…ブレード、85a…回動点、86…加圧手段(バネ)、84…オーガ、82…リカバーブレード、83…トナー収納部、85…ホルダ、51…除電器、52…上段カセット、53…中段カセット、54…下段カセット、55…大容量フィーダ、56…手差しトレイ、57…給紙カセット、58…搬送路、60…定着装置、61…排出口、62…排紙トレイ、63…ピックアップローラ、64…給紙ローラ対、65…レジストローラ対、66…アライニング前センサ、67…搬送ベルト、68…給紙ローラ対、69…排紙ローラ対、70…自動両面装置、71…一時集積部、72…反転路、73…ピックアップローラ、74…搬送路、75…給紙ローラ、76…振り分けゲート、87…リンク部、89…ソレノイド(可変手段)。
Claims (1)
- 回転する像担持体上に現像剤像を形成し、この現像剤像を被転写材に転写させる像形成手段と、
前記像担持体に設定圧力で圧接し、前記被転写材に対する現像剤像の転写後、前記像担持体上に残留した現像剤を除去する除去部材と、
この除去部材を弾性的に付勢して前記像担持体に圧接させるバネ材と、
前記除去部材の前記像担持体に対する圧接力を前記像担持体上の残留現像剤の除去が必要な第1の期間においては前記バネ材の付勢力を第1の付勢力に調整することにより設定圧力とし、前記第1の期間以外の第2の期間においては前記バネ材の付勢力を第1の付勢力よりも小さな第2の付勢力に調整することにより設定圧力よりも低圧に可変する可変手段と、
を具備し、
前記像担持体の径をD[m]、除去部材の設定時の線圧をPh[N/m]、除去部材の低圧時の線圧をP1[N/m]とし、像担持体の径Dが10≦D≦60[mm]のとき、
前記可変手段による除去部材の低圧時の圧力P1[N/m]の範囲を
[0.75−(5/1000)×D]×Ph<P1<0.75×Ph
とし、
前記可変手段による除去部材の低圧状態から設定圧力への切り替えタイミングは、前記潜像形成手段による像露光開始時よりTc(sec)以前に行うものとし、
f(x、y):xとyのどちらか大きい方の数値
tc :負荷トルク増大に伴う制御応答時間
k×(Ph/P1)/(m×D)
te :除去部材位置から像露光位置までの通過時間
πDα/(Vp×360)
D: 像担持体径[m]
vp:像担持体周速度[m/sec]
Ph:除去部材線圧(設定時)[N/m]
P1:除去部材線圧(低圧時)[N/m]
α :像担持体上の除去部材から露光位置までの角度[deg]
k :比例定数5×10-4
m :像担持体質量[N]
としたとき、
前記Tcの範囲は
Tc>f(tc,te)
であることを特徴とする画像形成装置。
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