JP2010220090A - 画像読取装置、及び複写機 - Google Patents

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武志 赤井
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隆 藤井
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竜明 長野
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靖夫 小数賀
Kenichiro Morita
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【課題】読取画像の縦すじを抑制することができる画像読取装置および複写機を提供する。
【解決手段】原稿画像の読み取りが終了したら、プラテンガラス154の表面が、ガイドベルト323の静電吸着範囲に入るよう、プラテンガラス154をガイドベルト323に対して近接させる。すると、プラテンガラス154上の付着物が、ガイドベルト323に静電的に吸着し、プラテンガラス154から除去される。プラテンガラス上の付着物が除去されたら、プラテンガラス154をガイドベルト323から離間する方向へ移動させる。
【選択図】図8

Description

本発明は、シートスルー方式の画像読取装置、及び複写機に関するものである。
従来、シートスルー方式と称して、原稿を副走査方向に搬送し、搬送している原稿を、固定の読取位置に通すことで、原稿画像の副走査を行う画像読取装置が知られている。画像読取部による読取位置には、画像読取部内部の光源から外部の原稿に向けて発せられた光や、原稿の画像面で反射して画像読取部内部に向けて進む光を透過させるための透光部材が設けられている。この種の画像読取装置は、原稿画像読取の際、原稿は透光部材に接触しながら通過するので、原稿の画像面側についたゴミなどの透光部材上への付着が避けられない。さらに、ゴミなどの付着物が透光部材の読取位置に付着した場合には、読み取った画像信号にその影響が現れ、画像を劣化させる。透光部材上への付着物は、シートスルー方式のみならず、他の方式の画像読取装置においても画像劣化に繋がる。しかし、原稿を固定し、画像読取部を副走査方向に移動させて画像を読む方式の画像読取装置では、その影響は画像上に"点"として現れるだけであるのに対し、シートスルー方式の画像読取装置では副走査方向に繋がる、いわゆる縦すじとなってしまい、著しい画像劣化となってしまう。
特許文献1、2には、読取位置において、原稿を透光部材から所定距離離して搬送し、この透光部材から離れた原稿画像を読取部で読み取る画像読取装置が記載されている。このように構成することによって、原稿が透光部材と摺擦することなく搬送される。その結果、原稿の画像面側についたゴミなどが透光部材との摺擦によって原稿から脱落して透光部材の読取位置に付着するのを抑制することができる。従って、読取画像に縦すじが生じるのを抑制することができ、読取画像の劣化を抑制することができる。
しかしながら、特許文献1、2に記載の画像読取装置においては、搬送途中で原稿から脱落したゴミなどが透光部材の読取位置に付着する場合があり、読取画像に縦すじが生じてしまう場合があった。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、読取画像の縦すじを抑制することができる画像読取装置および複写機を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、読取部を固定して原稿を搬送しながら、読取位置で透光部材を介して原稿画像の読み取りを行う画像読取装置において、前記読取位置で前記透光部材と対向する表面が原稿搬送方向へ移動するガイドベルトと、前記原稿を前記ガイドベルトに吸着させる吸着手段とを備え、前記読取位置において、原稿と透光部材との間に所定距離有して原稿を搬送する搬送手段と、前記透光部材上に付着した付着物を、前記吸着手段によって前記透光部材から除去するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像読取装置において、前記透光部材を、前記ガイドベルトに対して接離させる透光部材接離手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像読取装置において、前記透光部材が、2枚重なっており、前記ガイドベルトに近い透光部材を、前記ガイドベルトに対して接離させるよう前記透光部材接離手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像読取装置において、前記搬送手段は、前記読取部、前記透光部材を備えたスキャナ部に対して、開閉可能に設けられており、前記搬送手段が前記スキャナ部に対して開かれたとき、前記ガイドベルトに近い透光部材を前記画像読取時の位置に位置させるよう、前記透光部材接離手段を制御することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの画像読取装置において、前記ガイドベルトを前記透光部材に対して接離させるベルト接離手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像読取装置において、前記ガイドベルトの表面を用いてシェーディングを行うものであって、前記シェーディングを行う際、前記ガイドベルトを前記読取部の焦点位置へ移動させるよう前記ベルト接離手段を制御することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5または6の画像読取装置において、搬送原稿の厚みを検知する厚み検知手段を有し、前記厚み検知手段の検知結果に基づいて、前記ガイドベルトを移動させるよう前記ベルト接離手段を制御することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項5乃至7いずれかの画像読取装置において、前記搬送手段は、前記読取部、前記透光部材を備えたスキャナ部に対して、開閉可能に設けられており、前記搬送手段が前記スキャナ部に対して開かれたとき、前記ガイドベルトを前記透光部材から離間する方向へ移動させることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至8いずれかの画像読取装置において、前記透光部材上に付着した付着物を前記ガイドベルトに吸着させるときの吸着力を、前記原稿をガイドベルトに吸着させるときの吸着力よりも大きくなるよう、前記吸着手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1乃至9いずれかの画像読取装置において、前記読取部が原稿画像の読み取りを行っていないときに、透光部材上に付着した付着物を、前記吸着手段で前記ガイドベルトに吸着させる処理を実行することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1乃至10いずれかの画像読取装置において、前記吸着手段は、前記原稿を静電引力で前記ガイドベルトに吸着させることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1乃至10いずれかの画像読取装置において、前記吸着手段は、前記原稿を空気吸引力で前記ガイドベルトに吸着させることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項11の画像読取装置において、前記ガイドベルトの表面を清掃するガイドベルト清掃手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項13の画像読取装置において、前記ガイドベルトに吸着したプラテンガラス上の付着物を前記ガイドベルト清掃手段で清掃するとき、前記吸引手段を停止するよう制御することを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項13または14の画像読取装置において、前記ガイドベルト清掃手段によりガイドベルトから除去された付着物を集積する集積手段を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項15の画像読取装置において、前記ガイドベルト清掃手段は、前記ガイドベルトの原稿剥離位置よりも原稿搬送方向下流側に設けられており、前記集積手段は、前記ガイドベルト清掃手段によりガイドベルトから除去されて落下してきた付着物を集積するものであって、前記集積手段を、前記ガイドベルトの原稿剥離位置の下方へ延在させたことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項13乃至16いずれかの画像読取装置において、前記ガイドベルト清掃手段は、前記ガイドベルト表面に付着した付着物を徐電する徐電機能を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、記録材に画像を形成する画像形成手段と、原稿を搬送しながら該原稿の画像を読み取る原稿搬送読取手段とを備え、該原稿搬送読取手段で読み取った画像を該画像形成手段によって該記録材に形成することで、該原稿を複写する複写機において、上記原稿搬送読取手段として、請求項1乃至17のいずれかの原稿読取装置を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、透光部材上に付着した付着物を、吸着手段によって透光部材から除去するので読取画像に縦すじが生じるのを抑制することができる。
実施形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機における画像形成部の内部構成の一部を拡大して示す部分拡大構成図。 同画像形成部における4つのプロセスユニットからなるタンデム部の一部を示す部分拡大図。 同複写機のスキャナ及びADFを示す斜視図。 同ADFの要部構成をスキャナの上部とともに示す拡大構成図。 同複写機の電気回路の一部を示すブロック図。 第2面固定読取部の電気回路の要部を示すブロック図。 第1面固定読取部の周辺を示す拡大構成図。 第1面固定読取部周辺の要部拡大構成図。 ガラス接離機構の概略構成図。 第1カム部材周辺の拡大構成図。 後支持部材の側面図。 プラテンガラスをガイドベルトに近接させたときの第1面固定読取部の周辺を示す拡大構成図。 ラテンガラスをガイドベルトに近接させたときの第1面固定読取部周辺の要部拡大構成図。 変形例1の原稿読取装置における第1面固定読取部の周辺を示す拡大構成図。 上側プラテンガラスをガイドベルトに近接させた様子を示す図。 変形例2の原稿読取装置における第1面固定読取部の周辺を示す拡大構成図。 ガイドベルト清掃手段を徐電ブラシとした例を示す図。 ゴミ収集部の変形例を示す図。 変形例3の原稿読取装置における第1面固定読取部の周辺を示す拡大構成図。 プラテンガラス上のゴミを吸引装置で吸引する様子を説明する図。 変形例4の原稿読取装置における第1面固定読取部の周辺を示す拡大構成図。 焦点位置とガイドベルトとの位置関係を簡易的に書いた図。 搬送原稿の厚みを検知する厚み検知手段の一例を示す図。 画像読取時のガイドベルト移動制御について説明する図。 シェーディング補正時のガイドベルト移動制御の一例について説明する図。 シェーディング補正時のガイドベルト移動制御の他の例について説明する図。 変形例5の原稿読取装置におけるプラテンガラス清掃のフローチャート。 (a)は、原稿搬送時における吸着範囲を説明する図。(b)は、プラテンガラス清掃時における吸着範囲を説明する図。
以下、本発明を、電子写真方式の複写機(以下、単に複写機という)に適用した実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。図1は、本複写機を示す概略構成図である。この複写機は、画像形成手段たる画像形成部1と、白紙供給装置40と、原稿読取装置50とを備えている。原稿読取装置50は、画像形成部1の上に固定された読取ユニットたる画像読取ユニットたるスキャナ150と、これに支持される搬送手段たるADF51とを有している。
白紙供給装置40は、ペーパーバンク41内に多段に配設された2つの給紙カセット42、給紙カセットから転写紙を送り出す送出ローラ43、送り出された転写紙を分離して給紙路44に供給する分離ローラ45等を有している。また、画像形成部1の給紙路37に転写紙を搬送する複数の搬送ローラ47等も有している。そして、給紙カセット内の転写紙を画像形成部1内の給紙路37内に給紙する。
図2は、画像形成部の内部構成の一部を拡大して示す部分拡大構成図である。画像形成手段としての画像形成部1は、光書込装置2や、K,Y,M,C色のトナー像を形成する4つのプロセスユニット3K,Y,M,C、転写ユニット24、紙搬送ユニット28、レジストローラ対33、定着装置34、スイッチバック装置36、給紙路37等を備えている。そして、光書込装置2内に配設された図示しないレーザーダイオードやLED等の光源を駆動して、ドラム状の4つの感光体4K,Y,M,Cに向けてレーザー光Lを照射する。この照射により、感光体4K,Y,M,Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。なお、符号の後に付されたK,Y,M,Cという添字は、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアン用の仕様であることを示している。
プロセスユニット3K,Y,M,Cは、それぞれ、感光体とその周囲に配設される各種装置とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、画像形成部1本体に対して着脱可能になっている。ブラック用のプロセスユニット3Kを例にすると、これは、感光体4Kの他、これの表面に形成された静電潜像をブラックトナー像に現像するための現像装置6Kを有している。また、後述するK用の1次転写ニップを通過した後の感光体4K表面に付着している転写残トナーをクリーニングするドラムクリーニング装置15なども有している。本複写機では、4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cを、後述する中間転写ベルト25に対してその無端移動方向に沿って並べるように対向配設した、いわゆるタンデム型の構成になっている。
図3は、4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cからなるタンデム部の一部を示す部分拡大図である。なお、4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cは、それぞれ使用するトナーの色が異なる他はほぼ同様の構成になっているので、同図においては各符号に付すK,Y,M,Cという添字を省略している。同図に示すように、プロセスユニット3は、感光体4の周りに、帯電装置23、現像装置6、ドラムクリーニング装置15、除電ランプ22等を有している。
感光体4としては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材の塗布による感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。
現像装置6は、図示しない磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を用いて潜像を現像するようになっている。内部に収容している二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ12に供給する攪拌部7と、現像スリーブ12に担持された二成分現像剤中のトナーを感光体4に転移させるための現像部11とを有している。
攪拌部7は、現像部11よりも低い位置に設けられており、互いに平行配設された2本の搬送スクリュウ8、これらスクリュウ間に設けられた仕切り板、現像ケース9の底面に設けられたトナー濃度センサ10などを有している。
現像部11は、現像ケース9の開口を通して感光体4に対向する現像スリーブ12、これの内部に回転不能に設けられたマグネットローラ13、現像スリーブ12に先端を接近させるドクタブレード14などを有している。現像スリーブ12は、非磁性の回転可能な筒状になっている。マグネットローラ12は、ドクタブレード14との対向位置からスリーブの回転方向に向けて順次並ぶ複数の磁極を有している。これら磁極は、それぞれスリーブ上の二成分現像剤に対して回転方向の所定位置で磁力を作用させる。これにより、攪拌部7から送られてくる二成分現像剤を現像スリーブ13表面に引き寄せて担持させるとともに、スリーブ表面上で磁力線に沿った磁気ブラシを形成する。
磁気ブラシは、現像スリーブ12の回転に伴ってドクタブレード14との対向位置を通過する際に適正な層厚に規制されてから、感光体4に対向する現像領域に搬送される。そして、現像スリーブ12に印加される現像バイアスと、感光体4の静電潜像との電位差によってトナーを静電潜像上に転移させて現像に寄与する。更に、現像スリーブ12の回転に伴って再び現像部11内に戻り、マグネットローラ13の磁極間に形成される反発磁界の影響によってスリーブ表面から離脱した後、攪拌部7内に戻される。攪拌部7内には、トナー濃度センサ10による検知結果に基づいて、二成分現像剤に適量のトナーが補給される。なお、現像装置6として、二成分現像剤を用いるものの代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤を用いるものを採用してもよい。
ドラムクリーニング装置15としては、ポリウレタンゴム製のクリーニングブレード16を感光体4に押し当てる方式のものを用いているが、他の方式のものを用いてもよい。クリーニング性を高める目的で、本例では、外周面を感光体4に接触させる接触導電性のファーブラシ17を、図中矢印方向に回転自在に有する方式のものを採用している。このファーブラシ17は、図示しない固形潤滑剤から潤滑剤を掻き取って微粉末にしながら感光体4表面に塗布する役割も兼ねている。ファーブラシ17にバイアスを印加する金属製の電界ローラ18を図中矢示方向に回転自在に設け、これにスクレーパ19の先端を押し当てている。ファーブラシ17に付着したトナーは、ファーブラシ17に対してカウンタ方向に接触して回転しながらバイアスが印加される電界ローラ18に転位する。そして、スクレーパ19によって電界ローラ18から掻き取られた後、回収スクリュウ20上に落下する。回収スクリュウ20は、回収トナーをドラムクリーニング装置15における図紙面と直交する方向の端部に向けて搬送して、外部のリサイクル搬送装置21に受け渡す。リサイクル搬送装置21は、受け渡されたトナーを現像装置15に送ってリサイクルする。
除電ランプ22は、光照射によって感光体4を除電する。除電された感光体4の表面は、帯電装置23によって一様に帯電せしめられた後、光書込装置2による光書込処理がなされる。なお、帯電装置23としては、帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体4に当接させながら回転させるものを用いている。感光体4に対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ等を用いてもよい。
先に示した図2において、4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cの感光体4K,Y,M,Cには、これまで説明してきたプロセスによってK,Y,M,Cトナー像が形成される。
4つのプロセスユニット3K,Y,M,Cの下方には、転写ユニット24が配設されている。この転写ユニット24は、複数のローラによって張架した中間転写ベルト25を、感光体4K,Y,M,Cに当接させながら図中時計回り方向に無端移動させる。これにより、感光体4K,Y,M,Cと中間転写ベルト25とが当接するK,Y,M,C用の1次転写ニップが形成されている。K,Y,M,C用の1次転写ニップの近傍では、ベルトループ内側に配設された1次転写ローラ26K,Y,M,Cによって中間転写ベルト25を感光体4K,Y,M,Cに向けて押圧している。これら1次転写ローラ26K,Y,M,Cには、それぞれ図示しない電源によって1次転写バイアスが印加されている。これにより、K,Y,M,C用の1次転写ニップには、感光体4K,Y,M,C上のトナー像を中間転写ベルト25に向けて静電移動させる1次転写電界が形成されている。図中時計回り方向の無端移動に伴ってK,Y,M,C用の1次転写ニップを順次通過していく中間転写ベルト25のおもて面には、各1次転写ニップでトナー像が順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、中間転写ベルト25のおもて面には4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
転写ユニット24の図中下方には、駆動ローラ30と2次転写ローラ31との間に、無端状の紙搬送ベルト29を掛け渡して無端移動させる紙搬送ユニット28が設けられている。そして、自らの2次転写ローラ31と、転写ユニット24の下部張架ローラ27との間に、中間転写ベルト25及び紙搬送ベルト29を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト25のおもて面と、紙搬送ベルト29のおもて面とが当接する2次転写ニップが形成されている。2次転写ローラ31には図示しない電源によって2次転写バイアスが印加されている。一方、転写ユニット24の下部張架ローラ27は接地されている。これにより、2次転写ニップに2次転写電界が形成されている。
この2次転写ニップの図中右側方には、レジストローラ対33が配設されており、ローラ間に挟み込んだ転写紙を中間転写ベルト25上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで2次転写ニップに送り出す。2次転写ニップ内では、中間転写ベルト25上の4色トナー像が2次転写電界やニップ圧の影響によって転写紙に一括2次転写され、転写紙の白色と相まってフルカラー画像となる。2次転写ニップを通過した転写紙は、中間転写ベルト25から離間して、紙搬送ベルト29のおもて面に保持されながら、その無端移動に伴って定着装置34へと搬送される。
2次転写ニップを通過した中間転写ベルト25の表面には、2次転写ニップで転写紙に転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、中間転写ベルト25に当接するベルトクリーニング装置によって掻き取り除去される。
定着装置34に搬送された転写紙は、定着装置34内における加圧や加熱によってフルカラー画像が定着させしめられた後、定着装置34から排紙ローラ対35に送られた後、機外へと排出される。
先に示した図1において、紙搬送ユニット22および定着装置34の下には、スイッチバック装置36が配設されている。これにより、片面に対する画像定着処理を終えた転写紙が、切換爪で転写紙の進路を転写紙反転装置側に切り換えられ、そこで反転されて再び2次転写転写ニップに進入する。そして、もう片面にも画像の2次転写処理と定着処理とが施された後、排紙トレイ上に排紙される。
画像形成部1の上に固定されたスキャナ150は、固定読取部や移動読取部152を有している。移動読取部152は、原稿MSに接触するようにスキャナ150のケーシング上壁に固定された図示しないコンタクトガラスの直下に配設されており、光源や、反射ミラーなどからなる光学系を図中左右方向に移動させることができる。そして、光学系を図中左側から右側に移動させていく過程で、光源から発した光を第2コンタクトガラス上に載置された図示しない原稿で反射させた後、複数の反射ミラーを経由させて、スキャナ本体に固定された画像読取センサ153で受光する。
一方、固定読取部は、スキャナ150の内部に配設された第1面固定読取部151と、ADF51内に配設された図示しない第2面固定読取部95とを有している。光源、反射ミラー、CCD等の画像読取センサなどを有する第1面固定読取部151は、スキャナ150のケーシング上壁に固定された図示しないプラテンガラス154の直下に配設されている。そして、後述するADF51によって搬送される原稿MSがプラテンガラス上方を通過する際に、光源から発した光を原稿面で順次反射させながら、複数の反射ミラーを経由させて画像読取センサで受光する。これにより、光源や反射ミラー等からなる光学系を移動させることなく、原稿MSの第1面を走査する。また、第2面固定読取部95は、第1面固定読取部151を通過した後の原稿MSの第2面を走査する。
スキャナ150の上に配設された搬送手段たるADF51は、筐体たる本体カバー52に、読取前の原稿MSを載置するための原稿載置台53、原稿MSを搬送するための搬送ユニット98、読取後の原稿MSをスタックするための原稿スタック台55などを保持している。図4に示すように、画像読取ユニットたるスキャナ150に固定された蝶番159によって上下方向に揺動可能に支持されている。そして、その揺動によって開閉扉のような動きをとり、開かれた状態でスキャナ150の上面のプラテンガラス154やコンタクトガラス155を露出させる。原稿束の片隅を綴じた本などの片綴じ原稿の場合には、原稿を1枚ずつ分離することができないため、ADFによる搬送を行うことができない。そこで、片綴じ原稿の場合には、ADF51を図4に示すように開いた後、読み取らせたいページが見開かれた片綴じ原稿を下向きにしてコンタクトガラス155上に載せた後、ADFを閉じる。そして、スキャナ150の図1に示した移動読取部152によってそのページの画像を読み取らせる。
一方、互いに独立した複数の原稿MSを単に積み重ねた原稿束の場合には、その原稿MSをADF51によって1枚ずつ自動搬送しながら、スキャナ150内の第1面固定読取部151やADF51内の第2面固定読取部95に順次読み取らせていくことができる。この場合、原稿束を原稿載置台53上にセットした後、コピースタートボタン158を押す。すると、ADF51が、原稿載置台53上に載置された原稿束の原稿MSを上から順に搬送ユニット98内に送り、それを反転させながら原稿スタック台55に向けて搬送する。この搬送の過程で、原稿MSを反転させた直後にスキャナ150の第1面固定読取部151の真上に通す。このとき、原稿MSの第1面の画像がスキャナ150の第1面固定読取部151によって読み取られる。
図5は、ADF51の要部構成をスキャナ150の上部とともに示す拡大構成図である。また、図6は、ADF51及びスキャナ150の電気回路の一部を示すブロック図である。ADF51は、原稿セット部A、分離給送部B、レジスト部C、ターン部D、第1読取搬送部E、第2読取搬送部F、排紙部G、スタック部H等を備えている。
図6に示すように、ADF51は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等からなるコントローラ64を有しており、これによって各種の機器やセンサを制御することができる。このコントローラ64には、レジストセンサ65、原稿セットセンサ63、排紙センサ61、突き当てセンサ72、原稿幅センサ73、読取入口センサ67、給紙適正位置センサ59などが接続されている。また、第2面固定読取部95、ピックアップモータ56、給紙モータ76、読取モータ77、排紙モータ78、底板上昇モータ79なども接続されている。また、スキャナ150の各機器の制御を司る本体制御部200なども接続されている。スキャナ150は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)等からなる本体制御部200を有しており、これにより、スキャナ150内部の図示しない各種機器やセンサを制御することができる。また、I/F202によってADF(51)のコントローラ64と接続されており、コントローラ64を介して、ADF51内の各種機器やセンサを間接的に制御することもできる。
図5において、原稿セット部Aは、原稿MSの束がセットされる原稿載置台53等を有している。また、分離給送部Bは、セットされた原稿MSの束から原稿MSを一枚ずつ分離して給送するものである。また、レジスト部Cは、給送された原稿MSに一時的に突き当たって原稿MSを整合した後に送り出すものである。また、ターン部Dは、C字状に湾曲する湾曲搬送部を有しており、この湾曲搬送部内で原稿MSを折り返しながらその上下を反転させるものである。また、第1読取搬送部Eは、プラテンガラス154の上方で原稿MSを搬送しながら、プラテンガラス154の下方で図示しないスキャナの内部に配設されている第1面固定読取部151に原稿MSの第1面を読み取らせるものである。また、第2読取搬送部Fは、第2面固定読取部95の下で原稿MSを搬送しながら、原稿MSの第2面を第2面固定読取部95に読み取らせるものである。また、排紙部Gは、両面の画像が読み取られた原稿MSをスタック部Hに向けて排出するものである。また、スタック部Hは、原稿スタック台55の上に原稿MSをスタックするものである。
原稿MSは、原稿MSの束の厚みに応じて図中矢印a、b方向に揺動可能な可動原稿テーブル54の上に原稿先端部が載せられるとともに、原稿後端側が原稿載置台53の上に載せられた状態でセットされる。このとき、原稿載置台53上において、その幅方向(図紙面に直交する方向)の両端に対してそれぞれ図示しないサイドガイドが突き当てられることで、幅方向における位置が調整される。このようにしてセットされる原稿MSは、可動原稿テーブル54の上方で揺動可能に配設されたレバー部材62を押し上げる。すると、それに伴って原稿セットセンサ63が原稿MSのセットを検知して、検知信号をコントローラ64に送信する。そして、この検知信号は、コントローラ64からI/F202を介して本体制御部200に送られる。
原稿載置台53には、原稿MSの搬送方向の長さを検知する反射型フォトセンサ又はアクチュエーター・タイプのセンサからなる第1原稿長さ検知センサ57、第2原稿長さ検知センサ58が保持されている。これら長さセンサにより、原稿MSの搬送方向の長さが検知される。
可動原稿テーブル54の上に載置された原稿MSの束の上方には、カム機構によって上下方向(図中矢印c,d方向)に移動可能に支持されるピックアップローラ80が配設されている。このカム機構は、ピックアップモータ56によって駆動することで、ピックアップローラ80を上下移動させることが可能である。ピックアップローラ80が上昇移動すると、それに伴って可動原稿テーブル54が図中矢印a方向に揺動して、ピックアップローラ80が原稿MSの束における一番上の原稿MSに当接する。更に可動原稿テーブル54が上昇すると、やがて給紙適正位置センサ59によって可動原稿テーブル54の上限までの上昇が検知される。これにより、ピックアップモータ56が停止するとともに、可動原稿テーブル54の上昇が停止する。
複写機の本体に設けられたテンキーやディスプレイ等からなる本体操作部201に対しては、操作者によって両面読取モードか、あるいは片面読取モードかを示す読取モード設定のためのキー操作や、コピースタートキー158の押下操作などが行われる。コピースタートキー158が押下されると、本体制御部200からI/F202を介してADF51のコントローラ64に原稿給紙信号が送信される。すると、ピックアップローラ80が給紙モータ76の正転によって回転駆動して、可動原稿テーブル54上の原稿MSを可動原稿テーブル54上から送り出す。
両面読取モードか、片面読取モードかの設定に際しては、可動原稿テーブル54上に載置された全ての原稿MSについて一括して両面、片面の設定を行うことが可能である。また、1枚目及び10枚目の原稿MSについては両面読取モードに設定する一方で、その他の原稿MSについては片面読取モードに設定するなどといった具合に、個々の原稿MSについてそれぞれ個別に読取モードを設定することも可能である。
ピックアップローラ80によって送り出された原稿MSは、分離搬送部Bに進入して、給紙ベルト84との当接位置に送り込まれる。この給紙ベルト84は、駆動ローラ82と従動ローラ83とによって張架されており、給紙モータ76の正転に伴う駆動ローラ82の回転によって図中時計回り方向に無端移動せしめられる。この給紙ベルト84の下部張架面には、給紙モータ76の正転によって図中時計回りに回転駆動されるリバースローラ85が当接している。当接部においては、給紙ベルト84の表面が給紙方向に移動する。これに対し、リバースローラ85は、給紙ベルト84に所定の圧力で当接しており、給紙ベルト84に直接当接している際、あるいは当接部に原稿MSが1枚だけ挟み込まれている際には、ベルト又は原稿MSに連れ回る。但し、当接部に複数枚の原稿MSが挟み込まれた際には、連れ回り力がトルクリミッターのトルクよりも低くなることから、連れ回り方向とは逆の図中時計回りに回転駆動する。これにより、最上位よりも下の原稿MSには、リバースローラ85によって給紙とは反対方向の移動力が付与されて、数枚の原稿から最上位の原稿MSだけが分離される。
給紙ベルト84やリバースローラ85の働きによって1枚に分離された原稿MSは、レジスト部Cに進入する。そして、突き当てセンサ72の直下を通過する際にその先端が検知される。このとき、ピックアップモータ56の駆動力を受けているピックアップローラ80がまだ回転駆動しているが、可動原稿テーブル54の下降によって原稿MSから離間するため、原稿MSは給紙ベルト84の無端移動力のみによって搬送される。そして、突き当てセンサ72によって原稿MSの先端が検知されたタイミングから所定時間だけ給紙ベルト84の無端移動が継続して、原稿MSの先端がプルアウト駆動ローラ86とこれに当接しながら回転駆動するプルウト従動ローラ87との当接部に突き当たる。原稿MSの先端が両ローラの当接部に突き当たった状態で、原稿MSの後端側が給紙方向に向けて送られることで、原稿MSは所定量だけ撓んだ状態になりながら、先端が当接部に位置決めされる。これにより、原稿MSのスキュー(傾き)が補正されて、原稿MSは給紙方向に沿った姿勢になる。
プルアウト従動ローラ87は、原稿MSのスキューを補正する役割の他に、スキューが補正された原稿MSを原稿搬送方向下流側の中間ローラ対66まで搬送する役割を担っており、給紙モータ76の逆転によって回転駆動される。給紙モータ76が逆転すると、プルアウト従動ローラ87と、互いに当接している中間ローラ対66における一方のローラとが回転を開始するとともに、給紙ベルト84の無端移動が停止する。また、このとき、ピックアップローラ80の回転も停止される。
プルアウト従動ローラ87から送り出された原稿MSは、原稿幅センサ73の直下を通過する。原稿幅センサ73は、反射型フォトセンサ等からなる紙検知部を複数有しており、これら紙検知部は原稿幅方向(図紙面に直交する方向)に並んでいる。どの紙検知部が原稿MSを検知するのかに基づいて、原稿MSの幅方向のサイズが検知される。また、原稿MSの搬送方向の長さは、原稿MSの先端が突き当てセンサ72によって検知されてから、原稿MSの後端が突き当てセンサ72によって検知されなくなるまでのタイミングに基づいて検知される。
原稿幅センサ73によって幅方向のサイズが検知された原稿MSの先端は、ターン部Dに進入して、中間ローラ対66のローラ間の当接部に挟み込まれる。この中間ローラ対66による原稿MSの搬送速度は、後述する第1読取搬送部Eでの原稿MSの搬送速度よりも高速に設定されている。これにより、原稿MSを第1読取搬送部Eに送り込むまでの時間の短縮化が図られている。
ターン部D内を搬送される原稿MSの先端は、原稿先端が読取入口センサ67との対向位置を通過する。これによって原稿MSの先端が読取入口センサ67によって検知されると、その先端が搬送方向下流側の読取入口ローラ対89の位置まで搬送される間での間に、中間ローラ対66による原稿搬送速度が減速される。また、読取モータ77の回転駆動の開始に伴って、読取入口ローラ対89における一方のローラ、読取出口ローラ対92における一方のローラ、第2読取出口ローラ対93における一方のローラがそれぞれ回転駆動を開始する。
ターン部D内においては、原稿MSが中間ローラ対66と読取入口ローラ対89との間の湾曲搬送路で搬送される間に上下面が逆転されるとともに、搬送方向が折り返される。そして、読取入口ローラ対89のローラ間のニップを通過した原稿MSの先端は、レジストセンサ65の直下を通過する。このとき原稿MSの先端がレジストセンサ65によって検知されると、所定の搬送距離をかけながら原稿搬送速度が減速されていき、第1読取搬送部Eの手前で原稿MSの搬送が一時停止される。また、本体制御部200にI/F202を介してレジスト停止信号が送信される。
レジスト停止信号を受けた本体制御部200が読取開始信号を送信すると、コントローラ64の制御により、原稿MSの先端が第1読取搬送部E内に到達するまで、読取モータ77の回転が再開されて所定の搬送速度まで原稿MSの搬送速度が増速される。そして、読取モータ77のパルスカウントに基づいて算出された原稿MSの先端が第1面固定読取部151による読取位置に到達するタイミングで、コントローラ64から本体制御部200に対して原稿MSの第1面の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号が送信される。この送信は、原稿MSの後端が第1面固定読取部151による読取位置を抜け出るまで続けられ、原稿MSの第1面が第1面固定読取部151によって読み取られる。
第1読取搬送部Eを通過した原稿MSは、後述の読取出口ローラ対92を経由した後、その先端が排紙センサ61によって検知される。片面読取モードが設定されている場合には、後述する第2面固定読取部95による原稿MSの第2面の読取が不要である。そこで、排紙センサ61によって原稿MSの先端が検知されると、排紙モータ78の正転駆動が開始されて、排紙ローラ対94における図中下側の排紙ローラが図中時計回り方向に回転駆動される。また、排紙センサ61によって原稿MSの先端が検知されてからの排紙モータパルスカウントに基づいて、原稿MSの後端が排紙ローラ対94のニップを抜け出るタイミングが演算される。そして、この演算結果に基づいて、原稿MSの後端が排紙ローラ対94のニップから抜け出る直前のタイミングで、排紙モータ78の駆動速度が減速せしめられて、原稿MSが原稿スタック台55から飛び出さないような速度で排紙される。
一方、両面読取モードが設定されている場合には、排紙センサ61によって原稿MSの先端が検知された後、第2面固定読取部95に到達するまでのタイミングが読取モータ77のパルスカウントに基づいて演算される。そして、そのタイミングでコントローラ64から本体制御部200に対して原稿MSの第2面における副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号が送信される。この送信は、原稿MSの後端が第2面固定読取部95による読取位置を抜け出るまで続けられ、原稿MSの第2面が第2面固定読取部95によって読み取られる。
読取手段としての第2面固定読取部95は、密着型イメージセンサ(CIS)からなり、原稿MSに付着している糊状の異物が読取面に付着することによる読取縦すじを防止する目的で、読取面にコーティング処理が施されている。第2面固定読取部95との対向位置には、原稿MSを非読取面側(第1面側)から支持する原稿支持手段としての第2読取ローラ96が配設されている。この第2読取ローラ96は、第2面固定読取部95による読取位置での原稿MSの浮きを防止するとともに、第2面固定読取部95におけるシェーディングデータを取得するための基準白部として機能する役割を担っている。本複写機では、第2面固定読取部95との対向位置で原稿を支持する原稿支持手段として、第2読取ローラ96を用いたが、ガイド板状のものを用いてもよい。
図7は、第2面固定読取部95の電気回路の要部を示すブロック図である。同図に示すように、第2面固定読取部95は、LEDアレイ、蛍光灯、あるいは冷陰極管などからなる光源部95aを有している。また、主走査方向(原稿幅方向に対応する方向)に並ぶ複数のセンサチップ95b、それぞれのセンサチップ95bに個別に接続された複数のOPアンプ回路95c、それぞれのOPアンプ回路95cに個別に接続された複数のA/Dコンバータ95eも有している。更には、画像処理部95f、フレームメモリ95g、出力制御回路95h、I/F回路95iなども有している。
センサチップ95bは、等倍密着イメージセンサと称される光電変換素子と集光レンズとを具備するものである。第2面固定読取部95による読取位置に図示しない原稿が進入するのに先立って、コントローラ64から光源部95aに点灯ON信号が送られる。これにより、光源部95aが点灯し、その光を図示しない原稿の第2面に向けて照射する。原稿の第2面で反射した反射光は、複数のセンサチップ95bにおいて、集光レンズによって光電変換素子に集光されて画像情報として読み取られる。それぞれのセンサチップ95bで読み取られた画像情報は、OPアンプ回路95cによって増幅された後、A/Dコンバータ95eによってデジタル画像情報に変換される。これらデジタル画像情報は、画像処理部95fに入力されてシェーデイング補正などた施された後、フレームメモリ95gに一時記憶される。その後、出力制御回路95hによって本体制御部200に受入可能なデータ形式に変換された後、I/F回路95iを経由して本体制御部200に出力される。なお、コントローラ64からは原稿の先端が第2面固定読取部95による読取位置に到達するタイミング(そのタイミング以降の画像データが有効データとして扱われる)を知らせるためのタイミング信号や光源の点灯信号、電源等が出力されるようになっている。
次に、本複写機における特徴的な構成について説明する。
図8は、画像読取装置50の第1面固定読取部151の周辺を示す拡大構成図である。
図8に示すように、プラテンガラス154に対して所定距離離れて対向するベルトガイド機構320を有している。ベルトガイド機構320は、駆動ローラ322と従動ローラ321とに張架されたガイドベルト323を備えている。また、ベルトガイド機構320には、ガイドベルト323の外周面に接触する帯電ローラ324と帯電ローラ324に電圧を印加する電源325とからなる吸着手段たる帯電装置が設けられている。ガイドベルト323は駆動ローラ322によって図中反時計回りに移動する。帯電ローラ324は、ガイドベルト323の原稿吸着領域以外に設けられている。
読取入口ローラ対89によりガイドベルト323へ搬送された原稿MSは、ガイドベルト323から発生する電界によって誘電分極する。そして、この誘電分極によって対向するガイドベルト323上の帯電極性と逆極性の電荷が原稿MSのガイドベルト側に発生し、原稿MSがガイドベルト323上に静電吸着する。ガイドベルト323に静電吸着した原稿MSは、ガイドベルト323によって搬送され原稿読取位置を通過していく。その結果、原稿MSとプラテンガラス154との間に所定距離を有して原稿が搬送される。そして、読取位置を通過して、駆動ローラ322の張架部分へ搬送された原稿MSは、曲率分離によりガイドベルト323から離間し、下流ガイド部材91へ移動する。このように、読取位置において、原稿MSとプラテンガラス154との間に所定距離を有して原稿を搬送することができる。よって、原稿MSがプラテンガラス154と摺擦しないため、原稿MSに付着しているゴミなどがプラテンガラス154との摺擦によってプラテンガラス154の読取位置に付着することがない。これにより、プラテンガラス154の読取位置にゴミなどが付着するのを抑制することができる。
第1面固定読取部151は、一対の光源151bとこれら光源151bの間に画像読取センサ151aとが設けられている。画像読取センサ151aとしては、CCD(Charge Coupled Device)やCIS(Contact Image Sensor)を用いることができる。原稿MSの画像形成面で最大光量となるように、各光源151bの照射角度が調整されている。
また、プラテンガラス154は、画像読取センサ151aの焦点を中心に鮮明な像を結ぶ光軸上の範囲である被写界深度から、外れた位置に配置されている。すなわち、図9に示すように、画像読取センサ151aから距離L離れたところに画像読取センサ151aの焦点が合っているが、画像読取センサ151aから距離t離れたプラテンガラス154上は、焦点が合っていない。これにより、仮に、プラテンガラス154の読取位置にゴミFが付着しても、プラテンガラス154上のゴミFには、焦点が合っていないので、プラテンガラス154の読取位置上のゴミFは、ぼやけて画像読取センサ151aに読み取られる。その結果、プラテンガラス154の読取位置上のゴミFは、ぼやけた薄い縦スジとなって読取画像に現れ、縦スジを目立ちにくくすることができる。さらに、読取画像の濃度が、原稿画像よりも薄くなるように設定されているなど、読取条件によっては、プラテンガラス154の読取位置上にゴミFが付着していても、縦スジが発生しないようにできる。なお、本実施形態においては、画像読取センサ151aの焦点をガイドベルト323に合わせているが、ガイドベルト323に吸着される原稿MSの画像面に、焦点を合わせてもよい。
図10は、プラテンガラス154をガイドベルト323に対して接離させるガラス接離機構180の概略構成図である。
プラテンガラス154は、板状の固定部材171に設けられた長方形状の窓枠に固定されている。スキャナの前側板401と後側板と402とには、固定部材171を支持する後支持部材172aと前支持部材172bとが、それぞれ固定されており、固定部材171は、支持部材172a,172bの支持台部173a,173b上に載置されている。
図11,図12に示すように、後支持部材172aの側面部174aには、2個の長穴175aを有しており、この長穴175aに固定部材171の主走査方向側面から延びる2個のピン171aが遊嵌している。図11,図12では、後支持部材172aについて説明したが、前支持部材172bも同様な構成を有している。
先の図10に示すように、後側板402と後支持部材172aとには、第1カム部材188aの第1カム軸187aが回転自在に支持されている。また、前側板401と前支持部材172bとには、第2カム部材188bの第2カム軸187bが回転自在に支持されている。第1カム軸187aの端部には、第1カムプーリ186aが固定されており、第2カム軸187bの端部には、第2カムプーリ186bが固定されている。
また、カム部材188a,188bの下方には、前側板401と後側板402とに軸受を介して回転自在に支持された駆動軸189が設けられている。駆動軸189の後側端部には、第1タイミングプーリ184aと、従動プーリ183とが固定されており、前側端部には、第2タイミングプーリ184bが固定されている。第1カムプーリ186aと第1タイミングプーリ184aとには、第1タイミングベルト185aが巻き回されている。また、第2カムプーリ186bと第2タイミングプーリ184bとには、第2タイミングベルト185bが巻き回されている。また、駆動軸189の従動プーリ183には、駆動タイミングベルト182が巻き回されており、駆動タイミングベルト182は、駆動モータ181のモータ軸181aに固定された駆動プーリ181bにも、巻き回されている。
第1カム部材188aまたは第2カム部材188bのいずれか一方には、不図示のフィラーが設けられている。また、このフィラーを検知する不図示のセンサも設けられている。
原稿載置台53にセットされた原稿画像の読み取りが終了すると、駆動モータ181を回転させる。駆動モータ181を回転させると、駆動モータ181の駆動力が駆動タイミングベルト182、従動プーリ183を介して駆動軸189に伝達される。駆動軸189から第1タイミングプーリ184a、第1タイミングベルト185a、第1カムプーリ186aを介して、第1カム部材188aを回転させる。同様に、駆動軸189から第2タイミングプーリ184b、第2タイミングベルト185b、第2カムプーリ186bを介して、第2カム部材188bを回転させる。すると、第1カム部材188a、第2カム部材188bが、固定部材171と当接し、固定部材171を上方へ持ち上げる。固定部材171が、第1、第2カム部材188a,188bにより、上方へ持ち上げられると、図12に示すように、固定部材171のピン171aが長穴175aに沿って移動する。これにより、固定部材171に固定されたプラテンガラス154が、ガイドベルト323へ近接する。そして、図13に示す位置まで、固定部材171とともにプラテンガラス154が移動すると、カム部材188に設けられた図示しないフィラーが不図示のセンサによって検知され、駆動モータ181が停止する。
この時、図14に示すように、プラテンガラス154の移動量をc、帯電装置の吸着可能範囲をHとしたとき、H>L−(t+c)を満たすように、プラテンガラス154を移動させる。これにより、プラテンガラス154の表面を帯電装置の吸着可能範囲をHに入れることができる。プラテンガラス154上の付着物Fは、原稿に付着していたゴミや紙粉である。これらは、レジスト部Cやターン部Dに設けられたガイド部材と摺擦して、摩擦帯電する。そして、これら摩擦帯電した原稿に付着ゴミや紙粉は、原稿がガイドベルト323に吸着する際などに原稿から脱落してプラテンガラス154に付着する。よって、プラテンガラス154上の付着物Fは、通常、摩擦帯電している。このため、プラテンガラス上の付着物Fが、静電的にガイドベルト323へ移動して、ガイドベルト323に付着する。これにより、プラテンガラス154上の付着物が除去される。その結果、ぼやけた薄い縦スジも生じなくなる。
なお、本実施形態においては、プラテンガラス154を固定部材171よりも厚くしている。これは、図8に示すように、上流ガイド部材97や下流ガイド91の一部が、固定部材171と対向している。このため、固定部材171の移動範囲を十分に長くとれない。その結果、プラテンガラス154を固定部材171と同じ厚みにすると、プラテンガラス154の表面を、吸着可能範囲に入れることができない。このため、プラテンガラス154を固定部材171よりも厚くして、固定部材171の移動可能範囲内で、プラテンガラス154の表面が吸着可能範囲に入るようにしている。
プラテンガラス154上の付着物を、ガイドベルト323に付着させたら、駆動モータ181を駆動し、カム部材188a,188bを回転させて、プラテンガラス154をガイドベルト323から離間させ、カム部材188a,188bを固定部材171から離間させ、固定部材171が、支持部材172a、172bの支持台部173a,173b上に載置される。
次に、変形例について、説明する。
[変形例1]
図15は、変形例1の原稿読取装置50aにおける第1面固定読取部151の周辺を示す拡大構成図である。この変形例1の原稿読取装置50aは、プラテンガラスを上下に2枚重ね、上側のプラテンガラス154−2をガイドベルト323に対して、接離させるよう構成したものである。
この場合、下側プラテンガラス154−1は、固定部材171の窓枠に固定されており、固定部材171は、スキャナ150の筐体に移動不能に固定されている。下側プラテンガラス154−1上の上側プラテンガラス154−2は、上下方向に移動可能に設けられている。なお、上側プラテンガラス154−2をガイドベルト323に対して接させるガラス接離機構は、図11〜図13に示した構成と同様である。
画像読取時においては、上側プラテンガラス154−2の表面は、画像読取センサ151aの被写界深度から、外れた位置に配置されている。そして、画像読取が終了したら、図16に示すように、上側プラテンガラス154−2をガイドベルト323に近接させ、上側プラテンガラス154−2の表面を、帯電装置の吸着可能範囲Hに入れる。すなわち、移動量をc、上側プラテンガラスの厚さt1、下側プラテンガラスの厚さt2、画像読取センサ151aからガイドベルト323までの距離をLとしたとき、H>L−(t1+t2+c)を満たすように、移動量cが設定される。これにより、原稿搬送時に原稿から脱落して上側プラテンガラス上に付着した紙粉やゴミがガイドベルト323の吸着され、除去される。また、下側プラテンガラス154−1と固定部材171は、スキャナ150に固定され、第1面固定読取部151を覆った状態を保つことができるので、画像読取センサ151aに直接ゴミなどが付着するのを抑制することができる。
プラテンガラス154上の付着物を、ガイドベルト323に付着させたら、上側プラテンガラス154−2をガイドベルト323から離間させて、上側プラテンガラス154−2を下側プラテンガラス154−1上に重ね合わせる。
また、上側プラテンガラス154−2をガイドベルト323に近接させて、上側プラテンガラス154−2上の付着物をガイドベルト323に吸着させているときに、ADF51が開けられた場合は、上側プラテンガラス154−2をガイドベルト323から離間する方向へ移動させて、下側プラテンガラス154−1上に重ね合わせるようにするのが好ましい。このようにすることで、ADF51が開けられたときに上側プラテンガラス154−2と下側プラテンガラス154−1との間の隙間にゴミが入りこんで、下側プラテンガラス154−1に付着するのを抑制することができる。
[変形例2]
図17は、変形例2の原稿読取装置50bにおける第1面固定読取部151の周辺を示す拡大構成図である。この変形例2の原稿読取装置50bは、ガイドベルト323の表面を清掃するガイドベルト清掃手段たるクリーニングブレード331を設けたものである。なお、図17は、プラテンガラス154をガイドベルト323に近接させたときの様子を示す図である。
図に示すように、下流ガイド部材91と対向する下流上ガイド部材9191aの原稿搬送方向上流端に、ガイドベルト清掃手段たるクリーニングブレード331が貼付されている。クレーニングブレード331の先端は、ガイドベルト表面に当接させている。下流ガイド部材91のクリーニングブレード331とガイドベルト表面との当接位置と対向する位置には、下流ガイド部材91のガイド面から窪ませた集積手段たるゴミ収集部332が設けられている。
プラテンガラス154上の付着物は、ガイドベルト323に吸着した後、ガイドベルト323により原稿搬送方向下流側へ搬送され、クリーニングブレード331により掻き落とされる。掻き落とされた付着物は、ゴミ収集部332へ落下する。これにより、ガイドベルト323から、原稿へゴミが再付着するのを抑制することができる。なお、図17の例では、クリーニングブレード331を用いたが、クリーニングローラやブラシ等でもよい。
また、クリーニングブレード331での清掃時も、帯電ローラ324によりガイドベルト323に電圧を印加している結果、静電的吸着力により、クリーニングブレード331により掻き落とされず、ガイドベルト323とクリーニングブレード331との当接部付近に溜まっていく場合がある。このため、プラテンガラス154上の付着物がガイドベルト323に吸着して、吸着したプラテンガラス154の付着物が、クリーニングブレード331との当接位置に到達するタイミングで帯電ローラ324への電圧印加を停止するようにしてもよい。これにより、ガイドベルト323に対する吸着効果がなくなり、ガイドベルト323とクリーニングブレード331との当接部付近に溜まることなく、クリーニングブレード331によって掻き落とされ、ゴミ収集部332に落下させることができる。
また、帯電ローラ324への電圧印加を停止しても、ガイドベルト323に電荷が残っており、ガイドベルト323とクリーニングブレード331との当接部付近に溜まったゴミなどの付着物Fが、クリーニングブレード331によって掻き落とされず、静電吸着力により留まる場合がある。
そこで、図18に示すように、ガイドベルト清掃手段を徐電ブラシ333として、ガイドベルト表面に付着した付着物を徐電する徐電機能を備えてもよい。この場合は、徐電ブラシ333を導電性部材で構成し、徐電ブラシ333が固定されている下流上ガイド部材9191aまたは徐電ブラシ333を接地させる。これにより、ガイドベルト323に静電吸着している帯電したゴミが、徐電ブラシ333に当接することにより徐電される。その結果、より効率的に、ガイドベルト323からゴミをごみゴミ収集部332へ掻き落とすことができる。なお、図18では、徐電ブラシ333を用いた例について説明したが、徐電ローラや徐電機能を持ったブレードなどでもよい。
また、ガイドベルト323に静電吸着によって搬送された原稿は、ガイドベルト323の駆動ローラ322に張架される部分の図19のDの位置で、曲率分離する。このとき、原稿に付着していたゴミなどが脱落して、下流ガイド部材91のガイド面に落下する場合があった。下流側ガイド部材のガイド面に落下したゴミは、ガイド面上を滑っていく。図8に示すように、プラテンガラス154が、ガイドベルト323から離間する位置にあるとき、下流ガイド部材91のガイド面よりもプラテンガラス154の表面が下方にある。その結果、下流ガイド部材91のガイド面上を滑ってきたゴミが、下流ガイド部材91の原稿搬送方向上流端から落下して、プラテンガラス154上に付着するおそれがあった。
このため、図19に示すように、ゴミ収集部332を、上記曲率分離する箇所Dと対向する位置よりも原稿搬送方向上流側から、クリーニングブレード331とガイドベルト表面との当接位置と対向する位置よりも原稿搬送方向下流側まで配置するようにしてもよい。これにより、クリーニングブレード331により掻き落とされたゴミや、曲率分離により原稿から脱落したゴミを、ゴミ収集部332で回収することができ、プラテンガラス154に付着するのを抑制することができる。また、図19に示すように、ゴミ収集部332の底面を、原稿搬送方向上流側に向かって、下方へ傾斜する傾斜面とするのが好ましい。これにより、クリーニングブレード331により掻き落とされたゴミや、曲率分離により原稿から脱落したゴミが、ゴミ収集部332の原稿搬送方向下流側に集めることができる。
[変形例3]
図20は、変形例3の原稿読取装置50cにおける第1面固定読取部151の周辺を示す拡大構成図である。この変形例3の原稿読取装置50bは、原稿を空気吸引力でガイドベルト323に吸着させる吸着手段を用いたものである。
図20に示すように、ガイドベルト323には、複数の吸引孔323aが設けられている。また、吸引手段たる吸引装置330は、負圧室326と、吸引ダクト327と、不図示の集塵フィルタと、吸引ファン328とで構成されている。負圧室326は、ガイドベルト323の内部に設けられている。負圧室326は、下方に開口した凹部空間が形成されている。開口の大きさは、ガイドベルト323の吸引孔323aが形成されている領域をカバーする大きさである。この開口の回りの開口端面がガイドベルト323のプラテンガラス154と対向する領域と当接している。負圧室326の主走査方向側面には、吸引ダクト327の一端が接続されている。吸引ダクト327の他端は、不図示の集塵フィルタを介して吸引ファン328に接続されている。吸引ファン328が駆動すると吸引ダクト327、負圧室326を介してガイドベルト323の吸引孔323aから空気が吸引される。
読取入口ローラ対89によりガイドベルト323へ搬送された原稿MSは、吸引ファン328による吸引力によってガイドベルト323に吸着する。ガイドベルト323に吸着した原稿MSは、ガイドベルト323によって搬送され原稿読取位置を通過していく。その結果、原稿MSとプラテンガラス154との間に所定距離を有して原稿が搬送される。そして、読取位置を通過して、駆動ローラ322の張架部分へ搬送される。駆動ローラ322との張架部分では、吸引力が生じていないので、原稿は、ガイドベルト323から離間し、下流ガイド部材91へ移動する。変形例3のように、空気吸引力で原稿をガイドベルト323に吸着させることでも、読取位置において、原稿とプラテンガラス154との間に所定距離を有して原稿を搬送することができる。よって、原稿がプラテンガラス154と摺擦しないため、原稿に付着しているゴミなどがプラテンガラス154との摺擦によってプラテンガラス154の読取位置に付着することがない。これにより、プラテンガラス154の読取位置にゴミなどが付着するのを抑制することができる。
プラテンガラス154上の付着物を除去するときは、図21に示すように、プラテンガラス表面が、吸引装置330の吸引領域内に入るよう、プラテンガラス154をガイドベルト323に近接させる。プラテンガラス154表面が、吸引装置330の吸引領域内に入ると、プラテンガラス154上の付着物が、ガイドベルト323の吸引孔323aから吸引され、除去される。吸引孔323aに吸引されたプラテンガラス154上の付着物は、不図示の集塵フィルタに付着する。この変形例3の構成でも、プラテンガラス154上の付着物が除去されので、ぼやけた薄い縦スジも生じなくなる。
この変形例3においては、吸引孔323aの部分が光を照射したとき、影となって読取画像にノイズとして現れるおそれがある。このため、次のような処理を行って、読取画像に現れる吸引孔323aのノイズ除去する。すなわち、読取時は、ガイドベルト323を一定速度で無端移動させているため、吸引孔323aのノイズは、周期的に読取画像に現れる。また、吸引孔323aの間隔やガイドベルト323の速度などから、吸引孔323aのノイズの周期λや、主走査方向のどの位置の吸引孔323aのノイズが現れるかは、予めわかっている。よって、読取画像から、主走査方向特定の位置で、周期λで現れる画像を検出し、該当する画像を吸引孔323aの影響を受けている画像と特定する。そして、特定した吸引孔323aの影響を受けている画像を構成する画素の画素値を周辺画素の画素値と同じ値に書き換える処理を行う。これにより、読取画像に現れた吸引孔323aのノイズを除去することができる。
[変形例4]
図22は、変形例4の原稿読取装置50dにおける第1面固定読取部151の周辺を示す拡大構成図である。図に示すように、変形例4の原稿読取装置50dは、プラテンガラス154をスキャナ150に固定し、ベルトガイド機構320をプラテンガラス154に対して接離可能に構成したものである。
ベルトガイド機構320をプラテンガラス154に対して接離させるベルト接離手段は、次のように構成されている。すなわち、ベルトガイド機構320、帯電ローラ324、電源325、駆動ローラ322を駆動させる不図示の駆動モータが取り付けられた不図示の移動筐体が、ADF51の本体カバー52に上下動可能に支持されている。ベルト接離手段は、この移動筐体を上下動させることで、ベルトガイド機構320をプラテンガラス154に対して接離させる。
プラテンガラス154上の付着物を除去する場合は、上記移動筐体を下方へ移動させて静電吸着範囲Hにプラテンガラス154の表面が入るように図中点線の位置まで移動させる。これにより、プラテンガラス154上の付着物が、ガイドベルト323に付着する。ガイドベルト323にプラテンガラス154の付着物が付着したら、移動筐体を上方へ移動させて、ベルトガイド機構320を図中実線の位置まで戻す。変形例4に示すように、ガイドベルト323をプラテンガラス154に対して接離させる構成しても、プラテンガラス上の付着物を吸着手段で除去することができる。
図23は、焦点位置とガイドベルト323との位置関係を簡易的に書いたものである。図23に示すように、画像読取センサ151aの焦点は、原稿搬送面に合うのが好ましい。このため、原稿の厚みをDとした場合、画像読取センサ151aからガイドベルト323の表面までの距離Xを、X=L+Dに設定するのが好ましい。しかし、画像読取センサ151aの被写界深度(aの値)が非常に小さい場合、厚紙の時、図中破線で示すように、原稿画像の位置から画像読取センサ151aまでの距離Z2が、L−aよりも小さくなり、原稿画像に焦点が合わない場合がある。その結果、読取画像がボケてしまうおそれがある。
そこで、この変形例4の画像読取装置50dにおいては、搬送原稿の厚みを検知し、その検知結果に基づいて、ベルトガイド機構320を上下に動かすようにしてもよい。
図24は、搬送原稿の厚みを検知する厚み検知手段の一例である。図24は、厚み検知手段として、原稿の透過光量を測定する透過光量測定装置350を用いた構成である。透過光量測定装置350は、ある所定の光量を出力する発光手段351と、その出力された光量を検出する為の受光手段352が、測定対象となる原稿を挟む様に配置され、その原稿の厚み方向の透過光量を測定できるようになっている。また、発光手段351と受光手段352とのそれぞれに対応した制御手段353,354を構成し、搬送されてくるの透過光量を測定し、その光量レベルから原稿の厚みを特定する。厚み検知手段は、原稿搬送経路(図5におけるCやD)に設けられている。
搬送原稿の厚みが、レジスト部Cや、ターン部Dで厚み検知手段によって、検知されると、本体制御部200は、検知した厚みに基づき、ベルトガイド機構320を上下動させて、ガイドベルト323に吸着している原稿画像から画像読取センサ151aまでの距離がLとなるように調整される。これにより、原稿厚みが厚くても、原稿画像に焦点を合わせることができ、高品位な読取画像を得ることができる。
また、搬送原稿が切り貼りされている場合など、原稿MSの厚みが副走査方向に均一でない場合もある。そこで、図25に示すように、厚み検知手段で原稿MSの最大厚Dmaxと最小厚Dminとを検知して、画像読取センサ151aからガイドベルト323までの距離Xが、L+{(Dmax+Dmin)/2}となるように、ベルトガイド機構320の移動を制御してもよい。また、Dmax+Dminが、被写界深度(2a)よりも大きいときは、原稿画像に焦点の合わない部分が存在してしまう。よって、この場合は、警告を出し、読取を継続するか否かを図示しない表示部に表示させる。
また、原稿MSの厚さを何点か検知して、原稿MSの厚みをこれら検知した値の平均値としてもよい。この場合は、画像読取センサ151aからガイドベルト323までの距離Xが、X=L+{(D1+D2+・・・・Dn)/2}となるように、ベルトガイド機構320の移動が制御される。原稿MSの副走査方向長さが長い場合は、原稿後端が検知される前に、検知数nに達し、距離Xが算出され、ベルトガイド機構320の移動が制御される。
また、原稿MSの厚みに応じてリニアでベルトガイド機構320を移動させてもよい。すなわち、切り貼りなどにより他の部分よりも厚みの厚い部分が読取位置に到達したら、ベルトガイド機構320を上方へ移動させる。そして、厚みの厚い部分が読取位置を通過したら、ベルトガイド機構320を下方へ移動させる。これにより、常に、画像読取センサ151aの焦点を原稿画像に合わせることができ、高品位な読取画像を得ることができる。
また、画像読取装置は原稿MSを読取る為に原稿MSに対して光を照射するが、光源151b,151cによっては時間経過と共に光量が変化したり、明るさにムラが出たりする。それを補正する為にシェーディング補正を行なう。シェーディング補正は、プラテンガラス154の端部に白色板を設け、第1面固定読取部151をこの白色板と対向させ、その白色板を読取り、その読み取りデータに基づいてシェーディング補正をかけるのが一般的である。しかし、本例においては、画像読取センサ151aのセンサの焦点は、ガイドベルト付近にあり、プラテンガラス154の位置は、焦点があっていない。よって、プラテンガラス154の端部に設けられた白色板にも焦点は合っていない。このように焦点が合っていないところの反射光のデータは、焦点があっているところの反射光データと異なるため、正確なシェーディング補正は行えない。
そこで、ガイドベルト323を白色にし、このガイドベルト323を読み取り、その読み取りデータに基づいてシェーディング補正をかけるようにしてもよい。具体的には、所定枚数原稿を読み取った後など所定のタイミングでシェーディング補正が実行されると、ベルトガイド機構320が移動して、図26に示すようにガイドベルト323の表面から画像読取センサ151aまでの距離を、画像読取センサ151aから焦点までの距離Lにする。次に、ガイドベルト表面に光を照射し、ガイドベルト表面からの反射光を画像読取センサ151aで読み取り、シェーディングデータを取得する。そして、かかるデータに基づきシェーディング補正を行う。これにより、原稿画像を読み取る位置である焦点があったところのシェーディングデータを取得することができ、正確なシェーディング補正を行うことができる。また、白色板を設ける必要がないため、白色板を設けるものにくらべて、部品点数を減らせることができ、抵コスト化、省スペース化を図ることができる。また、ガイドベルト323の上下方向の僅かな移動でよいので、白色板を移動させるものに比べて、短時間でシェーディング補正を行うことができる。
また、画像読取センサ151aの被写界深度の範囲でガイドベルト323を上下に動かしながら、シェーディング補正を行ってもよい。もしくは、画像読取センサ151aの被写界深度の範囲数点でシェーディング補正を行ってもよい。具体的には、シェーディング補正が開始されたら、図27(a)に示すように、ガイドベルト323の表面が被写界深度の上限にくるように、ベルトガイド機構320を移動させる。次に、図27(b)に示すように、ガイドベルト323の表面が被写界深度の下限にくるように、ベルトガイド機構320を移動させる。これにより、画像読取センサ151aの被写界深度の範囲でシェーディング補正のためのデータを得ることができる。これにより、厚さ検知手段と組み合わせることによって、原稿MSの厚さが均一でない場合でも、各位置において正確なシェーディング補正を行うことができ、高品位な読取画像を得ることができる。
ADF51を開いたとき、下流ガイド部材91と上流ガイド部材97が自重で回動すると、ガイドベルト323が露出する。上述のようにガイドベルト表面をシェーディング補正に用いる場合、ユーザーが露出したガイドベルト323に触れ、ガイドベルト表面が汚れたり、傷ついたりしてしまうおそれがある。ガイドベルト323が汚れたり傷ついたりすると、シェーディング補正を行うための正確なデータが得られなくなり、読取画像が劣化してしまうおそれがある。よって、ADF51が開かれた際、ベルトガイド機構320を上方へ移動させて退避される。これにより、ガイドベルト323が奥まった退避位置に位置するので、ユーザーがガイドベルト323に不用意に触れるのを抑制することができる。その結果、ガイドベルト表面が汚れたり、傷ついたりしてしまうのを抑制することができる。
また、装置の電源が切られた状態でADF51が開けられた際においても、ガイドベルト323が奥まった位置に位置させるため、画像読取動作終了後は、ガイドベルト323を退避位置に移動させるようにするのが好ましい。
[変形例5]
次に、変形例5について説明する。
上記では、プラテンガラス154またはベルトガイド機構320を上下動させて、プラテンガラスの表面を吸着手段の吸着範囲Hに入れるようにしているが、変形例5においては、プラテンガラス154上に付着した付着物をガイドベルト323に吸着させるときの吸着力を、原稿をガイドベルト323に吸着させるときの吸着力よりも大きくするように制御したものである。
図28は、変形例5の原稿読取装置におけるプラテンガラス清掃のフローチャートである。
本体制御部200は、画像読取が終了したら(S1のYES)、電源325の帯電ローラ324に印加する電圧を、原稿をガイドベルト323に静電吸着させるときの電圧V1から、プラテンガラス154上の付着物をガイドベルト323に静電吸着させるときの電圧V2に切り替える(S2)。図29(a)に示すように、電源325の電圧がV1のときは、吸着範囲がH1であったが、図29(b)に示すように、電源325の電圧をV2に上げることで、ガイドベルト323の帯電量が増加し、静電吸着範囲H2となり、原稿吸着時の吸着範囲H1よりも広がる。これにより、図29(b)に示すように、プラテンガラス154の表面が、静電吸着範囲H2に入り、プラテンガラス上の付着物Fが、ガイドベルト323へ静電的に付着する。そして、所定時間経過したら、電源325の帯電ローラ324に印加する電圧を、原稿をガイドベルト323に静電吸着させるときの電圧V1へ戻す(S4)。
変形例5に示すように、吸着手段の吸着力を上げることでも、プラテンガラス154上の付着物を除去することができ、ぼやけた縦すじ画像も抑制することができる。
また、上記では、吸引手段として、帯電装置を用いた例について説明したが、吸引手段として、変形例3で示した吸引装置330を用いてもよい。
また、本発明は、上述した変形例1〜5に限らず、種々の変形が可能である。例えば、ガラス接離機構180でプラテンガラス154をガイドベルト323に近づけてから、吸着手段の吸着力を上げるようにしてもよい。また、ガラス接離機構180と、変形例3で説明したベルト接離手段とを備え、プラテンガラス154上のゴミを吸着させるとき、ガラス移動機構180でプラテンガラス154をガイドベルトへ近接させるとともに、ベルト接離手段でベルトガイド機構320をプラテンガラス154へ近接させるようにしてもよい。
以上、本実施形態の画像読取装置たる原稿読取装置50は、第1面固定読取部151へ原稿を搬送しながら、読取位置で原稿画像の読み取りを行ういわゆるシートスルー方式の原稿読取装置50である。この原稿読取装置50は、読取位置において、原稿MSと透光部材たるプラテンガラス154との間に所定距離有して原稿MSを搬送する搬送手段たるADF51は、読取位置でプラテンガラス154と対向する表面が原稿搬送方向へ移動するガイドベルト323と、原稿をガイドベルト323に吸着させる吸着手段とを備え、読取位置において、原稿とプラテンガラス154との間に所定距離有して原稿を搬送する。このように、原稿MSとプラテンガラス154との間に所定距離を有して原稿を搬送しているので、原稿MSがプラテンガラス154と摺擦することがない。よって、原稿MSに付着しているゴミなどがプラテンガラス154との摺擦によってプラテンガラス154の読取位置に付着することがない。これにより、プラテンガラス154の読取位置にゴミなどが付着するのを抑制することができる。
また、本実施形態の原稿読取装置50は、プラテンガラス154に付着した付着物を吸着手段によってガイドベルト323に吸着させるよう構成している。これにより、プラテンガラス上の付着物が除去されるので、プラテンガラスの読取位置上に付着した付着物によって縦すじ画像が生じるのを抑制することができる。
プラテンガラス154に付着した付着物を吸着手段によってガイドベルト323に吸着させる具体的な手段として、プラテンガラス154を、ガイドベルト323に対して接離させる透光部材接離手段たるガラス接離機構180を設けた。プラテンガラス154に付着した付着物を吸着手段によってガイドベルト323に吸着させるとき、プラテンガラス154の表面が、吸着手段の吸着範囲に入るように、プラテンガラス154をガラス接離機構180でガイドベルト323へ近接させる。これにより、プラテンガラス154上の付着物を、ガイドベルト323に付着させることができ、プラテンガラス154の表面から付着物を除去することができる。
また、変形例1に示すように、プラテンガラス154を2枚重ねにし、ガイドベルト323に近い透光部材たる上側プラテンガラス154−2を、ガイドベルト323に対して接離させるようにしてもよい。これにより、下側プラテンガラス154−1をスキャナ150に固定することができ、スキャナ内部に埃やゴミなどが侵入するのを抑制することができる。
変形例1においては、ADF51がスキャナ150に対して開かれたとき、上側プラテンガラス154−2を画像読取時の位置であるガイドベルト323から離間した下側プラテンガラス154−1と重なる位置させるようガラス接離機構180を制御する。これにより、上側プラテンガラス154−2と下側プラテンガラス154−1との隙間にゴミなどが入り込むのを抑制することができる。
また、変形例4に示すように、ガイドベルト323をプラテンガラス154に対して接離させるベルト接離手段を設けて、ガイドベルト323をプラテンガラス154に対して接離させることで、プラテンガラス154に付着した付着物を吸着手段によってガイドベルト323に吸着させるようにしてもよい。プラテンガラス154に付着した付着物を吸着手段によってガイドベルト323に吸着させるときは、プラテンガラス154の表面が、吸着手段の吸着範囲に入るように、ガイドベルト323をベルト接離手段でプラテンガラス154へ近接させる。これにより、プラテンガラス154上の付着物を、ガイドベルト323に付着させることができ、プラテンガラス154の表面から付着物を除去することができる。
また、変形例4においては、ガイドベルト323の表面を用いてシェーディングを行うので、白色板を設ける必要がないため、白色板を設けるものにくらべて、部品点数を減らせることができ、抵コスト化、省スペース化を図ることができる。また、シェーディングを行う際、ガイドベルト323を垂直方向に移動させることで、ガイドベルト表面を第1面固定読取部の焦点に合わせたり、第1面固定読取部の被写界深度範囲内の各位置のシェーディングに用いるデータを取得できたりすることができる。これにより、正確なシェーディングを行うことが可能となる。
また、変形例4においては、厚み検知手段の検知結果に基づいて、ガイドベルト323を移動させる。これにより、厚みの厚い原稿や、副走査方向に厚みの異なる原稿であっても、原稿画像面を第1面固定読取部151の被写界深度内に入るように、原稿を搬送することが可能となる。よって、厚みの厚い原稿や、副走査方向に厚みの異なる原稿であっても高品位な読取画像を得ることができる。
また、変形例4においては、ADF51がスキャナ150に対して開かれたとき、ガイドベルト323をプラテンガラス154から離間する方向へ移動させることで、ガイドベルト323にユーザーが不用意に触わることが抑制され、ガイドベルト323の傷や汚れを抑制することができる。
また、変形例5に示すように、プラテンガラス154上に付着した付着物をガイドベルト323に吸着させるときの吸着力を、原稿をガイドベルト323に吸着させるときの吸着力よりも大きくなるよう、制御手段たる本体制御部200が吸着手段を制御することで、プラテンガラス上の付着物を除去してもよい。プラテンガラス154に付着した付着物を吸着手段によってガイドベルト323に吸着させるときは、プラテンガラス154の表面が、吸着範囲に入るよう、吸着力を増加させる。これにより、プラテンガラス154上の付着物を、ガイドベルト323に付着させることができ、プラテンガラス154の表面から付着物を除去することができる。
また、第1面固定読取部151が原稿画像の読み取りを行っていないときに、プラテンガラス上に付着した付着物を吸着手段でガイドベルト323に吸着させる処理を実行する。これにより、読取画像に影響が及ぶことがない。
また、吸着手段たる帯電装置で原稿MSを静電引力でガイドベルト323に吸着させることで、原稿MSをガイドベルト323に吸着させて搬送することができる。また、プラテンガラス上の付着物を静電的にガイドベルト323に付着させることができる。
また、変形例3に示すように、吸引手段たる吸引装置で、原稿MSを空気吸引力でガイドベルト323に吸着させても、原稿MSをガイドベルト323に吸着させて搬送することができる。また、プラテンガラス上の付着物を空気吸引力で吸引して、プラテンガラスから除去することができる。
また、変形例2に示すように、ガイドベルト323の表面を清掃するガイドベルト清掃手段たるクリーニングブレード331を設けることで、ガイドベルト323に付着したプラテンガラス上の付着物が、原稿に付着するのを抑制することができる。
また、変形例2に示すように、ガイドベルト323に吸着したプラテンガラス154上の付着物をクリーニングブレード331で清掃するとき、帯電装置を停止する。これにより、ガイドベルト323の静電的吸着力が減少し、クリーニングブレード331でガイドベルト323に付着した付着物をガイドベルト323から良好に除去することができる。
また、変形例2に示すように、クリーニングブレード331によりガイドベルト323から除去された付着物を集積する集積手段たるゴミ収集部332を設けている。これにより、クリーニングブレード331によりガイドベルト323から除去された付着物が、下流ガイド部材91のガイド面に付着し、原稿に付着するのを抑制することができる。また、下流ガイド部材91のガイド面を滑り落ちて、再びプラテンガラス上に付着するのを防止することができる。
また、ゴミ収集部332をガイドベルト323の原稿剥離位置の下方へ延在させることで、ガイドベルト323から原稿が剥離する際に原稿から脱落したゴミを、ゴミ収集部332で収集することができる。これにより、ガイドベルト323から原稿が剥離する際に原稿から脱落したゴミが、下流ガイド部材91のガイド面を滑り落ちて、プラテンガラス上に付着するのを抑制することができる。
また、変形例2に示すように、ガイドベルト清掃手段として、ガイドベルト表面に付着した付着物を徐電する徐電機能を備えた徐電ブラシ333としてもよい。徐電ブラシ333によって付着物が徐電されることで、ガイドベルト323との静電吸着力が低下し、ガイドベルト323から付着物を除去することができる。
また、本実施形態の複写機においては、上述の原稿読取装置を備えているので、縦すじが抑制された高品位な画像を複写することができる。
1:画像形成部
2:光書込装置
3K,Y,M,C:プロセスユニット
50:原稿読取装置
53:原稿載置台
54:可動原稿テーブル
55:原稿スタック台
56:ピックアップモータ
57:第1原稿長さ検知センサ
58:第2原稿長さ検知センサ
59:給紙適正位置センサ
61:排紙センサ
63:原稿セットセンサ
65:レジストセンサ
66:中間ローラ対
67:読取入口センサ
72:突き当てセンサ
73:原稿幅センサ
76:給紙モータ
77:読取モータ
78:排紙モータ
79:底板上昇モータ
80:ピックアップローラ
84:給紙ベルト
85:リバースローラ
86:プルアウト駆動ローラ
87:プルアウト従動ローラ
91:下流側ガイド部材
91a 傾斜面
91c,97c:第1位置決め突起
91d,97d:第2位置決め突起
92:読取出口ローラ対
93:第2読取出口ローラ対
95:第2面固定読取部
97:上流側ガイド部材
99:対向ガイド部材
150:スキャナ
151:第1面固定読取部
152:移動読取部
153:画像読取センサ
154:プラテンガラス
155:コンタクトガラス
171:固定部材
180:ガラス接離機構
200:本体制御部
320:ベルトガイド機構
321:従動ローラ
322:駆動ローラ
323:ガイドベルト
323a:吸引孔
324:帯電ローラ
325:電源
326:負圧室
327:吸引ダクト
328:吸引ファン
330:吸引装置
331:クリーニングブレード
332:ゴミ収集部
333:徐電ブラシ
350:透過光量測定装置
特許第3573884号公報 特開2007−159033号公報

Claims (18)

  1. 読取部を固定して原稿を搬送しながら、読取位置で透光部材を介して原稿画像の読み取りを行う画像読取装置において、
    前記読取位置で前記透光部材と対向する表面が原稿搬送方向へ移動するガイドベルトと、前記原稿を前記ガイドベルトに吸着させる吸着手段とを備え、前記読取位置において、原稿と透光部材との間に所定距離有して原稿を搬送する搬送手段と、
    前記透光部材上に付着した付着物を、前記吸着手段によって前記透光部材から除去するよう構成したことを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1の画像読取装置において、
    前記透光部材を、前記ガイドベルトに対して接離させる透光部材接離手段を設けたことを特徴とする画像読取装置。
  3. 請求項2の画像読取装置において、
    前記透光部材が、2枚重なっており、
    前記ガイドベルトに近い透光部材を、前記ガイドベルトに対して接離させるよう前記透光部材接離手段を構成したことを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項3の画像読取装置において、
    前記搬送手段は、前記読取部、前記透光部材を備えたスキャナ部に対して、開閉可能に設けられており、
    前記搬送手段が前記スキャナ部に対して開かれたとき、前記ガイドベルトに近い透光部材を前記画像読取時の位置に位置させるよう、前記透光部材接離手段を制御することを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかの画像読取装置において、
    前記ガイドベルトを前記透光部材に対して接離させるベルト接離手段を設けたことを特徴とする画像読取装置。
  6. 請求項5の画像読取装置において、
    前記ガイドベルトの表面を用いてシェーディングを行うものであって、
    前記シェーディングを行う際、前記ガイドベルトを前記読取部の焦点位置へ移動させるよう前記ベルト接離手段を制御することを特徴とする画像読取装置。
  7. 請求項5または6の画像読取装置において、
    搬送原稿の厚みを検知する厚み検知手段を有し、
    前記厚み検知手段の検知結果に基づいて、前記ガイドベルトを移動させるよう前記ベルト接離手段を制御することを特徴とする画像読取装置。
  8. 請求項5乃至7いずれかの画像読取装置において、
    前記搬送手段は、前記読取部、前記透光部材を備えたスキャナ部に対して、開閉可能に設けられており、
    前記搬送手段が前記スキャナ部に対して開かれたとき、前記ガイドベルトを前記透光部材から離間する方向へ移動させることを特徴とする画像読取装置。
  9. 請求項1乃至8いずれかの画像読取装置において、
    前記透光部材上に付着した付着物を前記ガイドベルトに吸着させるときの吸着力を、前記原稿をガイドベルトに吸着させるときの吸着力よりも大きくなるよう、前記吸着手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  10. 請求項1乃至9いずれかの画像読取装置において、
    前記読取部が原稿画像の読み取りを行っていないときに、透光部材上に付着した付着物を、前記吸着手段で前記ガイドベルトに吸着させる処理を実行することを特徴とする画像読取装置。
  11. 請求項1乃至10いずれかの画像読取装置において、
    前記吸着手段は、前記原稿を静電引力で前記ガイドベルトに吸着させることを特徴とする画像読取装置。
  12. 請求項1乃至10いずれかの画像読取装置において、
    前記吸着手段は、前記原稿を空気吸引力で前記ガイドベルトに吸着させることを特徴とする画像読取装置。
  13. 請求項11の画像読取装置において、
    前記ガイドベルトの表面を清掃するガイドベルト清掃手段を設けたことを特徴とする画像読取装置。
  14. 請求項13の画像読取装置において、
    前記ガイドベルトに吸着したプラテンガラス上の付着物を前記ガイドベルト清掃手段で清掃するとき、前記吸引手段を停止するよう制御することを特徴とする画像読取装置。
  15. 請求項13または14の画像読取装置において、
    前記ガイドベルト清掃手段によりガイドベルトから除去された付着物を集積する集積手段を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  16. 請求項15の画像読取装置において、
    前記ガイドベルト清掃手段は、前記ガイドベルトの原稿剥離位置よりも原稿搬送方向下流側に設けられており、
    前記集積手段は、前記ガイドベルト清掃手段によりガイドベルトから除去されて落下してきた付着物を集積するものであって、
    前記集積手段を、前記ガイドベルトの原稿剥離位置の下方へ延在させたことを特徴とする画像読取装置。
  17. 請求項13乃至16いずれかの画像読取装置において、
    前記ガイドベルト清掃手段は、前記ガイドベルト表面に付着した付着物を徐電する徐電機能を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  18. 記録材に画像を形成する画像形成手段と、原稿を搬送しながら該原稿の画像を読み取る原稿搬送読取手段とを備え、該原稿搬送読取手段で読み取った画像を該画像形成手段によって該記録材に形成することで、該原稿を複写する複写機において、
    上記原稿搬送読取手段として、請求項1乃至17のいずれかの原稿読取装置を用いたことを特徴とする複写機。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014051383A (ja) * 2012-09-10 2014-03-20 Riso Kagaku Corp 画像形成装置

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