JP3787500B2 - Dramメモリ用の書き込み/読み出し回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、DRAMメモリ用の書き込み/読み出し増幅器に関し、この書き込み/読み出し増幅器は縦型トランジスタにより構成されている。
【0002】
【従来の技術】
ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAMメモリ)はデジタル情報を記憶するための重要なメモリ形式である。各DRAMメモリは、セルを制御するためのトランジスタと、電荷を蓄積するためのキャパシタからなり、この電荷がメモリセルに記憶された情報を表す。
【0003】
メモリセルはマトリクス状構成に接続されている。各メモリセルにはいわゆるワード線とビット線が接続され、1つの列の全てのメモリセルは同じワード線ないし2つのワード線と接続されている。2つのワード線はそれぞれ各第2のセルと接続されており、メモリセルマトリクスの行は1つまたは2つのビット線と接続されている。所定のワード線をアクティブにすることによってこれと接続された全てのメモリセルがそのビット線を介して読み出され、書き込まれ、またはその情報内容についてリフレッシュされる。リフレッシュはDRAMメモリセルの場合は必要である。なぜなら、漏れ電流によってとりわけ集積構成素子の場合にキャパシタに蓄積された電荷が時間の経過と共に失われてしまうからである。
【0004】
メモリセルに含まれる情報を読み出すために、ないし情報をリフレッシュするために、いわゆる書き込み/読み出し回路が使用される。この回路はそれぞれ通常は2つのビット線と接続されている。2つのビット線との接続によって電荷差の比較が可能になり、ひいてはメモリセル内容の評価が可能となる。
【0005】
図1は、従来技術から公知のこのような、DRAMメモリセルを読み出すための書き込み/読み出し回路の例を示す。この回路は実質的に、マルチプレクサ部A、評価部Bおよびプレチャージ/イコライザ部Cからなる。フリップフロップを有する評価部Bがこの回路の主要部を形成し、フリップフロップは同極トランジスタを有する2つのトランジスタペアからなる。すなわちnMOSトランジスタT1とT2,ないしpMOSトランジスタT4とT5である。この例では、書き込み/読み出し増幅器が2つのビット線、すなわちビット線BLと基準ビット線BBLに接続されている。ここでBBLは端子10を介してトランジスタT1のゲートと接続されており、一方BLは端子12を介してトランジスタT2のゲートと接続されている。さらにBBLは端子11を介してトランジスタT2のソース/ドレイン領域と、BLは端子13を介してトランジスタT1のソース/ドレイン領域と接続されている。2つのトランジスタの他方のソース/ドレイン領域はSAN端子14を介してトランジスタT3と接続されている。このトランジスタは端子15を介して、信号線路ないし導体路17を介する信号NSETによってスイッチオンすることができ、これによりグランド(GND)に引き込むことができる。このことはグランド線路18と、トランジスタT3の他方のソース/ドレイン領域に接続されている端子16とを介して行われる。第2のトランジスタペアはトランジスタT4およびT5からなる。このトランジスタペアも同じようにビット線BLおよびBBLと接続されている。しかしここではトランジスタT6にグランドではなくVDDを印加することができる。この回路構成は、可能な信号状態を一義的な信号レベルに分離する。この分離によってセル内容を論理1または論理0について評価することができる。
【0006】
マルチプレクサ部Aは、ビット線BLに対するトランジスタT7とビット線BBLに対するトランジスタT8の2つからなる。ここでビット線BLは端子34を介してトランジスタT7のソース/ドレイン領域に接続されており、ビット線BBLは端子31を介してトランジスタT8に接続されている。MUX線路36を介してマルチプレクサ信号がトランジスタT7とT8の端子33および30に供給され、これによりこれらはスイッチオンする。スイッチオン時にはBLないしBBLに印加される電圧が端子35と32を介してさらに出力される。
【0007】
プレチャージ/イコライザ部Cは3つのトランジスタT9,T10およびT11からなる。BBLは端子40を介してトランジスタT10のソース/ドレイン領域に接続され、BLは端子42を介してトランジスタT9のソース/ドレイン領域に接続される。2つのトランジスタT9とT10のそれぞれ他方のソース/ドレイン領域は端子44を介してVBLEQ信号線路46と接続されている。トランジスタT11は端子41を介してBBLと、また端子43を介してBLと、そのソース/ドレイン領域で2つのビット線と同時に接続される。トランジスタT9,T10およびT11の3つのゲート領域は全て端子45を介してEQ線路47と接続されている。ここに説明した書き込み/読み出し回路用の回路は例として理解すべきであり、本発明を制限するものではなく、また多数の変形がある。
【0008】
DRAMメモリ構成素子は大きなコストダウンを強いられている。現在、DRAMメモリは実質的に専ら集積半導体として実現され、メモリセル、ワード線制御部を含むワード線、ビット線制御部を含むビット線等は集積回路に直接、シリコンウェハの構造体として形成される。集積回路を製造する際の主要コスト要因はそれぞれ使用されるシリコン表面の大きさである。従ってコストダウンの際には、所定数のメモリセルに対するチップ面積をそのサポート論理回路も含めてできるだけ小さく構成することが努められる。絶え間ない縮小化がコストダウンの理由から実際には恒久的に必要である。そのためにDRAMメモリセルの内部アーキテクチャも恒久的に最適化される。このようなDRAMメモリセルのアーキテクチャにより、1Gビット世代からは8F2以下の面需要が可能となる。ここでFはリソグラフィックに形成可能な最小構造寸法、ないし平行ビット線の連続におけるビット線のラスタ幅の半分である。この面積縮小化の結果としてビット線アーキテクチャが、“折り返し”コンセプトから“オープン”コンセプトに移行した。折り返しコンセプトでは、典型的には2つのワード線が並んで案内され、これらのワード線はそれぞれ1つおきにセルに応答する。オープンコンセプトでは、ワード線が1つだけ使用され、このワード線により列の各セルに応答することができる。2つの隣接するビット線の電荷量の比較はこのような場合には同時には不可能である。従って平行の基準ビット線を基準として使用することができない。その代わりに基準ビット線が他方のセルフィールドに案内され、これにより応答するビット線の電圧と応答しない基準ビット線の電圧とを比較することができる。第2の平行ビット線を省略することにより、書き込み/読み出し増幅器に使用可能な幅が縮小する。DRAMメモリセルの縮小化の結果として、従来のワード線・ビット線構成で書き込み/読み出し増幅器に使用されたスペースでの幅が8Fから4Fに減少する。別の実施形態では2つのビット線が重ねて配置され、これらは例えばストライプに並置された異なるセルフィールドに至る。
【0009】
従来公知の書き込み/読み出し増幅器はこのような縮小されたスペースに収容することができない。従ってこれまでは、新しいDRAMメモリセル間隔にも対応できる書き込み/読み出し増幅器を並置して作製することは不可能であった。その代わりに、チップ上での書き込み/読み出し回路の構成を、縮小されたセルの大きさの状況に適合する必要があった。しかしこのような構成は、収容すべき書き込み/読み出し回路の必要面積を再び上昇させ、従って個々のDRAMメモリ構成素子の全体コストに不利に作用する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、現在のDRAMメモリ構成素子における4F幅の縮小されたラスタにも挿入することのできる書き込み/読み出し回路を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題は、請求項1記載のDRAMメモリにおける集積書き込み/読み出し回路によって解決される。すなわち、書き込み/読み出し回路で使用される少なくとも1つのトランジスタが縦型トランジスタである。ここでは縦型トランジスタを集積DRAMメモリの書き込み/読み出し回路のために従属請求項記載のように使用する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の有利な構成、側面および詳細は従属請求項および以下の説明と添付図面から明らかである。
【0013】
本発明が基礎とする思想は、従来の構成形式で通常は書き込み/読み出し回路に使用されるトランジスタの一部をいわゆる縦型トランジスタにより置換し、この縦型トランジスタではドーピング濃度の異なる種々の領域を重ねて、または実質的に重ねて配置することである。縦型トランジスを使用することにより、従来のトランジスタを使用する場合に対して、書き込み/読み出し回路の構成をラスタ幅が減少してもラスタにおいて保証することのできる十分な空間が節約される。
【0014】
従って本発明は、DRAMメモリにおいて少なくとも1つのビット線を評価するための集積書き込み/読み出し回路に関するものであり、書き込み/読み出し回路で使用される少なくとも1つのトランジスタが縦型トランジスタであることを特徴とする。
【0015】
書き込み/読み出し回路は通常のように、チャネル形式の異なる少なくとも2つのトランジスタペアを評価のために有することができ、書き込み/読み出し回路のトランジスタペアに対して使用されるトランジスタを縦型トランジスタとすることができる。トランジスタペアは通常、書き込み/読み出し回路の主要部を形成するから、このようにして十分に小さな空間を、本発明の課題を解決するために得ることができる。
【0016】
縦型トランジスタの構成をトランジスタペア内で十分にスペースが節約されるようにするためさらに有利には、縦型トランジスタが1つの共通のソース/ドレイン領域を有し、この領域を介して縦型トランジスタにそれぞれ所要の電圧(SAN入力側、SAP入力側)が給電できるようにする。各トランジスタペアのトランジスタのソース/ドレイン領域のそれぞれは共通の電位にあるから、この解決手段によりチップ上で必要なシリコン領域をさらに縮小することができる。
【0017】
トランジスタペアの動作に必要な電圧(VDD,GND)をトランジスタペアに印加するためにトランジスタを使用することができる。本発明によればこのトランジスタも縦型トランジスタとすることができる。
【0018】
回路の十分な簡素化は、任意のトランジスタペアの縦型トランジスタと、このトランジスタペアに電圧を印加するために使用されるトランジスタとが1つの共通のソース/ドレイン領域を有することにより達成される。
【0019】
図1に示すように、トランジスタペアのソース/ドレイン領域は所属のスイッチングトランジスタにいずれにしろ接続されている。従って共通のソース/ドレイン領域ウェルの構成が可能性として考えられる。縦型トランジスタの共通のソース/ドレイン領域は電圧源(VDDまたはGND)とSET線路を介して、すなわちトランジスタの形式の応じてNSET線路またはPSET線路を介して接続することができる。
【0020】
得ようとする空間節約を達成するためには、トランジスタペアに対して使用される縦型トランジスタが次のような幅を少なくとも1つのビット線に対して横方向に有すると有利である。すなわち、ビット線のラスタ幅にほぼ相当する幅を有すると有利である。ここでビット線のラスタ幅は、次のビット線までに必要な間隔を含むビット線の幅を包含した広がり幅である。このようにして、各トランジスタペアに対して必要な2つのトランジスタを配置できることが保証される。このことは例えば共通のソース/ドレイン領域の使用を簡単にする。
【0021】
本発明の書き込み/読み出し回路はさらに有利にはマルチプレクサ回路を、少なくとも1つのビット線を切り替えるために有する。ここでマルチプレクサ回路に使用されるトランジスタは縦型トランジスタである。書き込み/読み出し回路の別の構成群を縦型トランジスタによって実現することにより、レイアウトでのさらなる狭路を取り除くことができる。マルチプレクサ回路も所定のラスタに適合するように構成すると有利である。
【0022】
さらにスペースを節約するために、縦型トランジスタの一部が全てのビット線を切り替えるための共通のポリシリコンゲート領域を有することができる。ここで「全ての」ビット線とは、所定の1つの書き込み/読み出し回路に所属する全てのビット線と理解すべきものであり、DRAMメモリに存在する全てのビット線を意味するものではない。
【0023】
縦型トランジスタの共通のポリシリコンゲート領域はさらに有利にはマルチプレクサ信号源と接続することができ、これによりゲート領域を介してトランジスタを切り替えることができる。
【0024】
さらに本発明の書き込み/読み出し回路はプレチャージ/イコライザ部を有することができ、ここでプレチャージ/イコライザ部に対して使用されるトランジスタも縦型トランジスタとすることができる。
【0025】
このようにして、本発明の書き込み/読み出し回路全体の3つ全ての部分回路において縦型トランジスタを少なくとも一部で装備することができる。書き込み/読み出し回路全体がその全ての部分で縦型トランジスタを装備し、これにより現代のDRAMメモリの所定の細いラスタを維持できると特に有利である。
【0026】
有利には、プレチャージ/イコライザ回路の縦型トランジスタの少なくとも一部は共通のポリシリコン領域を有する。ここでも基本思想は、異なるトランジスタの接続可能領域をシリコンの共通の構造体によって形成することであり、これにより全体構造を簡単に維持しながら、空間的必要性を低減することができる。
【0027】
プレチャージ/イコライザ回路の縦型トランジスタの共通ポリシリコン領域は有利にはイコライザ信号源(EQ)と接続されている。
【0028】
さらにプレチャージ/イコライザ回路は少なくとも1つの各ビット線毎に1つのトランジスタを有することができ、このトランジスタはソース/ドレイン領域で電圧源と接続されている。ここでこのトランジスタのソース/ドレイン領域波共通ソース/ドレイン領域を形成する。
【0029】
その構造の点で、縦型トランジスタは有利には基板材料に1つの突起を有し、その突起の側壁はチャネルとして機能する。さらに縦型トランジスタは、前記突起に配置され、基板とは逆の導電型でドーピングされた材料からなる層を第1ソース/ドレイン領域として有し、基板上で突起の横に配置され、基板とは逆の導電型でドーピングされた材料からなる層を第2ソース/ドレイン領域として有し、突起側壁並びにこの突起側壁から第2ソース/ドレイン領域への移行部に配置されたポリシリコンのゲート領域を有する。ポリシリコンはさらにポリシリコン接点領域を形成することができ、これによりゲート領域とコンタクトすることができる。
【0030】
縦型トランジスタの有利な構成によって、従来の水平配置されたトランジスタを使用する場合に対してスペースが非常に強力に節約される。突起は例えば、トランジスタペアのトランジスタにおいて、トランジスタをビット線の幅ラスタに挿入することのできるような幅を有するように構成することができる。すなわちビット線のラスタ幅の半分に相当する幅を有する(なぜなら中間空間も実現しなければならないから)。従ってここでは構造体の形成の際にリソグラフの最小に迫ることができる。他のトランジスタは、その幅がビット線のラスタ幅のほぼ半分に相当する突起を有する。これによりトランジスタはラスタ幅全体を次のビット線まで取り込み、第2のラスタ領域に適合することができる。このことは、並置された2つのトランジスタを各ビット線またはビット線群毎に設ける必要がなく、ただ1つのトランジスタを設ければ良い場合に有利である。ただしこの場合、この1つのトランジスタを2つのビット線により操作しなければならない。
【0031】
本発明の書き込み/読み出し回路はとりわけ有利には、これが2つのビット線と接続されていることを特徴とする。2つのビット線を有する構成は、書き込み/読み出し装置の構成における従来の手段に相当し、トランジスタペアの使用を簡単にする。なぜならトランジスタペアを2つのビット線により給電できるからである。ビット線はDRAMメモリの異なるメモリ側へ案内することができる。とりわけ有利には、2つのビット線を1つのメモリ側に導く。この場合、2つのビット線を書き込み/読み出し回路の上側で、DRAMメモリの主面を基準にして重ねて配置する。ビット線の縦型トランジスタとの接続は有利には、実質的に縦型の導体路を介して行うことができる。この導体路は、ビット線の下からトランジスタまで達している。
【0032】
本発明はさらに、集積DRAMメモリの書き込み/読み出し回路に対する縦型トランジスタの使用に関する。この本発明の使用の利点については、本発明の書き込み/読み出し回路に関する実施例を参照されたい。これについては全ての内容を引用する。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。
【0034】
図2には、評価回路および本発明の書き込み/読み出し回路の主要部が示されている。図面はトランジスタペアの2つの異なる領域の平面図であり、トランジスタペアはそのトランジスタの内部構成の点、および異なる層のドーピングの点で相違する。図2に示されたシリコン領域の構成は、図1の評価回路Bに相当する回路によって生じる。従って同じ構造体には同じ参照符号が付してある。図の上方から垂直に重なって配置された2つのビット線BLとBBLが伸びている。これらのビット線はトランジスタT1とT4を介し、DRAMメモリの面に対して平行に案内される。ビット線から垂直に下方に伸びる端子が分岐している。図2は、トランジスタT1からT4およびT3並びにT6のポリシリコン層をハッチング面により示す。ハッチングされていない領域、すなわちT1での56,T2での57,T4での60,そしてT5での61は、トランジスタのnドープされた領域(56,57)ないしpドープされた領域(60,61)である。これらの領域はソース/ドレイン領域として使用される。ソース/ドレイン領域およびこれを取り囲むポリシリコン領域は全体で、T1,T2およびT3(59)の平坦なnドープされた層、ないしはT4,T5およびT6(63)のpドープされた共通層に埋め込まれている。この異なるシリコン領域の3次元構造はさらに図3と図4に明りょうに示されている。ここで図3には、ビット線の方向での断面が、図4にはビット線に対して横方向での断面が示されている。図からわかるように基板64は、トランジスタT1とT2ではpドーピング部を有し、他に使用される構造素子の下方に位置している。基板64からは基板突起64aが突出しており、この基板突起が本発明で使用されるトランジスタの重要な垂直構成を保証する。突起の上には逆の導電型でドープされた層56(図3ではpドープされている)が配置されており、この層は図示のトランジスタのソース/ドレイン領域として用いられる。突起はポリシリコン50により全ての側が取り囲まれている。ポリシリコンゲート領域50aと、基板突起64aないし層56との間には別の酸化層があるが、この酸化層は図示されていない。図3からわかるように、ポリシリコンゲート領域50aはポリシリコンコンタクト領域50bへ移行し、このコンタクト領域はビット線とのコンタクトに使用される。別のトランジスタT2,T4およびT5の構造も、ドーピングと図3に示したトランジスタT1の構造を除けば同じである。
【0035】
図2と図3はさらに垂直に配置されたトランジスタT3およびT6を示す。これらのトランジスタは電圧VDDないしグランドGNDを縦型トランジスタに印加するために用いる。所要の電圧は、GNDに対する導体路18、ないしVDDに対する導体路28を介して供給される。これらの導体路はコンタクト16ないし26を介して、トランジスタT3ないしT6のソース/ドレイン領域58ないし62に接している。トランジスタT3とT6はそのポリシリコンゲート領域54ないし55(これらも同様に垂直に突起に接している)によって、端子15および25並びに導体路17と27を介して信号NSETないしPSETによりスイッチオン・オフされる。このことにより簡単に、図1の回路のSAN端子14ないしSAP端子24を実現することができる。図1にすでに示したように、端子10,12,20および22は、ビット線とトランジスタT1,T2,T4およびT5のゲート領域との接続に用いられる。さらに端子11,13,21および23は、ビット線とトランジスタT1,T2,T4およびT5の第1ソース/ドレイン領域との接続に用いられる。
【0036】
ビット線からトランジスタに至る端子の具体的構成が図5の斜視図に、トランジスタペアT1/T2を例にして示されている。ここでも同じ参照符号は同じ特徴を示す。図が示すのは、ポリシリコン領域50と51がどのように基板突起64aと層56,57を取り囲み、図示の後方領域で固有のブロック50b,51bを表面により形成しているかである。この表面には端子10,12を取り付けることができる。端子11と13は層57ないし56上に配置することができる。図5は、本発明により使用される縦型トランジスタの構造を明りょうに示す。この縦型トランジスタは、所定のようにドーピングされた層56,57,逆の導電型でドーピングされた基板64からなる突起64a、突起の間のトレンチと突起の側方に配置された層59からなる。突起の上には層56と57が堆積されている。図5はさらに突起および場合により層56,57を部分的に取り囲むポリシリコン領域50ないし51を示す。層59の配向は第1の配向である。
【0037】
図5はさらに、上下に配置された2つのビット線BLとBBL、並びに端子柱10,11,12,および13を示す。端子柱は、一部はビット線から水平に、そして垂直に折曲しており、一部は直接垂直に折曲している。
【0038】
端子およびビット線の作製は、異なる金属化面に堆積する1つのマルチステップ方法で行われる。まず3つの金属化面80,81,82が識別される。これらの金属化面は、それぞれ使用される材料、例えばタングステンを水平方向に拡張するのに使用され、これらから本来のビット線が生じる。金属のない領域では、金属化面は絶縁材料、例えば酸化物からなる。3つの主金属化面に間に、例えば酸化層からなる絶縁層が配置されている。端子のトランジスタ面へのスルーコンタクトを保証するために、この絶縁層にはいわゆるコンタクトホールが設けられている。このコンタクトホールには同様に金属が充填されている。このことは図面に、第1の絶縁層については参照番号83により、第2の絶縁層については参照番号84により、そして第3の絶縁層については参照番号85により示されている。
【0039】
図6は、本発明の書き込み/読み出し回路のマルチプレクサ回路の可能なシリコンレイアウトの平面図である。ここでは2つのトランジスタT7とT8が共通のポリシリコンゲート領域65を有しており、一方、そのソース/ドレイン領域66,67ないし68,69は相互に分離されている。2つのビット線BLとBBLはトランジスタ上をこれを超えて案内されており、トランジスタT8の場合はコンタクト31と32により、トランジスタT7の場合は34と35によりこれらのトランジスタのソース/ドレイン領域と接続されている。2つのビット線は中断されており、ビット線BLの中断部はほぼトランジスタT7上に、ビット線BBLの中断部はほぼトランジスタT8上にある。トランジスタがMUX信号により信号線路36およびコンタクト30/33を介してアクティブ化されないとき、トランジスタT7では端子34と35の間に、トランジスタT8では端子31と32の間に電流は流れず、ビット線は中断される。
【0040】
図7は、図6に示した回路構成の切断線VIIに沿った断面を示す。ここでもトランジスタの縦型構造が明りょうである。トランジスタは、突起70aを形成する基板70の他に、逆の導電型でドープされた層67および同様に逆の導電型でドープされた層69からなる。層67は突起70aの上に配置されており、層69は突起70aの横に配置されている。ポリシリコン層65は基板70からここでも、図示しない酸化層によって分離されている。
【0041】
図8は、図6に示したマルチプレクサ回路の切断線VIIIa〜VIIIdに沿ったビット線および接続領域の断面図である。端子34はビット線BLから突出しており、ここではトランジスタT7のnドープされた領域66上で直接下方に突出している。この端子の後方でビット線BLが中断される。図8bにはビット線BLの別の端子35が示されており、この端子はトランジスタT7のnドープされた別のソース/ドレイン領域から再び収容されたビット線BLに伸びている。図8cと図8dは同じ関係をビット線BBLと端子31および32について示す。ここには、使用可能な金属化面とコンタクトホールが複数あることにより(右に示されている)、絶縁層による複雑な端子構成が可能であることが示されている。
【0042】
図9は、本発明の書き込み/読み出し回路の別の有利な実施例によるプレチャージ/イコライザ回路を示す。図示のように、3つ全てのトランジスタT9,T10,T11は共通のポリシリコン領域71により相互に、そして導体路49と、信号EQを端子45に供給するため接続されている。さらにトランジスタT9とT10は共通のソース/ドレイン領域74を有しており、このソース/ドレイン領域は端子44を介して導体路48と共に、信号VBLQの供給を保証する。回路を超えて案内されるビット線BLとBBLは下方に分岐する。ビット線BLは端子42を介してトランジスタT9の第2のソース/ドレイン領域72と接続されており、またビット線BBLは端子40を介してトランジスタT10の第2のソース/ドレイン領域73と接続されている。ビット線BLはさらに端子43を介してトランジスタT11のソース/ドレイン領域75と接続されており、またビット線BBLは端子41を介してトランジスタT11の他方のソース/ドレイン領域と接続されている。
【0043】
図10はさらに、図9の本発明のプレチャージ/イコライザ回路の切断線Xに沿った断面を示す。図示のようにトランジスタはここでは、他の例の2倍の幅で構成されている。このことは、使用されるのが単に3つのトランジスタであり、トランジスタを順次並置する構成が可能であり、かつ有利だからである。従ってトランジスタの各々に対して完全なラスタ(例えば4F)を使用することができ、次のような比較的に広い構成も同様に可能である。すなわち2つのビット線が、端子の曲折なしにビット線の周囲で本発明の縦型トランジスタの上方ソース/ドレイン領域と接続されている構成も可能である。トランジスタは基板77で突起77aの上に形成される。
【0044】
前の図面ではそれぞれ2つのラスタと2つのビット線ペアが示されており、これにより多数のビット線がDRAMメモリに並置されていることを明らかにした。それぞれ第2の構成は、その構造の点で正確に参照符号の付した第1の構成に相当する。本発明による書き込み/読み出し回路のそれぞれ2つを図示の構成で使用することにより、所定の信号線路、ないしトランジスタの所定の素子(例えば図2のポリシリコン領域54,55またはソース/ドレイン領域59,63)が実際に、DRAMメモリの関連領域に配置された全ての書き込み/読み出し回路により共通に使用され得ることが示されている。
【0045】
現代のDRAMメモリに対して必要な比較的に狭いラスタを実現するために、以下の縦型トランジスタにより可能となった特性が本発明で利用される:
・縦型トランジスタは殆ど平面の面積を使用しない。
【0046】
・チャネル長を、使用されるリソグラフに依存しないで選択することができる。
【0047】
・1構成の全ての書き込み/読み出し増幅器に対して同じ信号、例えばSAN、SAPまたはVBLEQを通しで、すなわち絶縁なしで、共通のソース/ドレイン領域の形態にある平面で使用することができる。
【0048】
とりわけ従来のメモリでは、最小構造寸法Fが実際にはセルフィールドでだけ達成され、周縁部、すなわち書き込み/読み出し増幅器の領域では約1.5から2Fの構造寸法だけが使用可能である。縦型トランジスタにより達成可能な高い周期性に基づき、今や最小のリソグラフ寸法Fが書き込み/読み出し増幅器でも実現可能となる。
【0049】
本来のセルアーキテクチュアを本来のDRAMマトリクスメモリ領域で作製するために縦型トランジスタを使用すれば、本発明の書き込み/読み出し回路に対する技術的付加コストを低く押させることができる。なぜなら、例えばトレンチ、ポリスペーサワード線等を基準にした縦型構造をセルフィールドから引き継ぐことができるからである。
【0050】
縦型構造体を使用することにより、4Fラスタの他に面積的に有利なレイアウトが本発明の書き込み/読み出し増幅器の長手方向に可能となる。従って上に説明した縦型トランジスタのリング形状ないし包囲形状の構成によって、チャネル幅を少なくともソース/ドレイン領域の幾何幅の2倍に拡大することができる。
【0051】
以下簡単に、本発明の書き込み/読み出し回路の製造方法について説明する。
【0052】
まず基礎となる基板が設定に相応して、nドープないしはpドープされる。続いて、リソグラフが実行され、所期の凹部ないしトレンチが個々の縦型トランジスタの間でエッチングされる。続いて新たに形成された表面が打ち込みによりドーピングされる。次のステップで、縦型トランジスタのゲート領域が酸化され、酸化層が形成される。これに続いてポリシリコンがデポジットされ、このポリシリコンはこれまでに形成された構造体全体を覆う。続いてリソグラフが実行され、これにより所期のゲート端子領域(これは例えば図5には後方に突出して明りょうに図示されており、例えば図2ではハッチングにより示されている)を形成することができる。次に異方性ドライエッチング実行し、最後に図示のポリシリコン領域を形成する。このポリシリコン領域では、典型的なスペーサが縦型トランジスタの突起の周囲に基板から突き出て構成されている。このようにして得られた構造体は図3に最も良く示されている。
【0053】
このようにして形成された縦型トランジスタの種々の電気的素子を絶縁するために、まだ存在する全ての凹部に酸化物を充填する。次に必要な、例えばCMPを用いた平坦化ステップの後、このことにより形成された平坦表面に別のフォトリソグラフを実行することができ、これによりコンタクトホール83が形成される。コンタクトホールには金属、例えばタングステンフッ化物から析出されるタングステンを充填することができる。
【0054】
化学機械的研磨によるさらなる平坦化の後、第1の金属化面80をデポジットすることができる。この金属化面には続いてリソグラフ法とエッチングステップにより導体路構造が形成される。さらなるコンタクトホール/酸化層と金属化面が同じようにこの第1の構造体の上に積層される。
【0055】
このことは金属面についても同様に可能であり、逆手の手順で行われる。ここでは最初に金属面ではなく、酸化層をデポジットする。この酸化層は、場合により2ステップ法でフォトリソグラフとエッチングにより処理される。この処理は導体路とコンタクトホール構造体が酸化物に発生するように行われる。続いてこのようにして発生したコンタクトホールと導体路の凹部に適切な金属を充填する。ここではダマシン技術を用いることができる。
【0056】
従来のように製造され、構成された書き込み/読み出し回路に対して、縦型トランジスタの製造の際、およびトランジスタ上方で金属面を複雑に構成する際に必要な付加的ステップにより確かにコストは上昇する。しかしこのことは小型化の際の副次物として考慮しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、上に述べたようにDRAMメモリでのビット線評価のための通常の書き込み/読み出し回路を示す。
【図2】図2は、本発明の有利な実施例による本発明の書き込み/読み出し回路の評価部を示す。
【図3】図3は、図2の平面図に示された集積回路の、切断線IIIとIVに沿った断面図である。
【図4】図4は、図2の平面図に示された集積回路の、切断線IIIとIVに沿った断面図である。
【図5】図5は、本発明の有利な実施例による、2つのビット線とトランジスタペアとの接続の斜視図である。
【図6】図6は、本発明の有利な実施例によるマルチプレクサ回路の平面図である。
【図7】図7は、図6の切断線VIIに沿ったマルチプレクサ回路の縦型トランジスタの断面図である。
【図8】図8は、マルチプレクサ回路において重なって延在する2つの縦型ビット線路構成の断面図であり、図6の切断線VIIIaからVIIIdに沿ったものである。
【図9】図9は、本発明の有利な実施例によるプレチャージ/イコライザ回路を示す。
【図10】図10は、図9の切断線Xに沿ったプレチャージ/イコライザ回路のトランジスタの断面図である。
【符号の説明】
BL、BBL ビット線
T トランジスタ
10,11,12,13,20,21,22,23 端子
18 導体路
16,26 コンタクト
50、51 ポリシリコン層
50a、54,55 ポリシリコンゲート領域
58,62 ソース/ドレイン領域
64 基板
Claims (17)
- DRAMメモリで少なくとも1つのビット線(BL、BBL)を評価するための集積読み出し/書き込み回路において、
該集積読み出し/書き込み回路には少なくとも、
それぞれ同じチャネル型のトランジスタを有する評価用の2つのトランジスタペア(T1/T2,T4/T5)と、
電圧(VDD;GND)を前記トランジスタペア(T1/T2,T4/T5)に印加するための2つのトランジスタ(T3,T6)とが含まれており、
前記トランジスタペア(T1/T2,T4/T5)において使用されるトランジスタは、縦型MOSトランジスタ(T1,T2,T4,T5)であり、
各トランジスタペア(T1/T2,T4/T5)の縦型MOSトランジスタ(T1,T2,T4,T5)と、電圧(VDD;GND)を印加するために使用されるトランジスタ(T3,T6)とは、それぞれ共通のソース/ドレイン領域(59,63)を有する
ことを特徴とする書き込み/読み出し回路。 - 電圧(VDD、GND)をトランジスタペア(T1/T2,T4/T5)に印加するために使用されるトランジスタは縦型MOSトランジスタ(T3,T6)である、請求項1記載の書き込み/読み出し回路。
- 縦型MOSトランジスタ(T1,T2,T4,T5,T3,T6)の共通のソース/ドレイン領域(63)は電圧源(VDD、GND)とSET線路(17,27)を介して接続されている、請求項2記載の書き込み/読み出し回路。
- トランジスタペア(T1/T2,T4/T5)に対して使用される縦型MOSトランジスタ(T1,T2,T4,T5)は少なくとも1つのビット線(BL、BBL)に対して横方向の幅を有しており、該幅は、次のビット線までに必要な間隔を含むビット線の幅を包含した幅にほぼ相当する、請求項1から3までのいずれか1項記載の書き込み/読み出し回路。
- 少なくとも1つのビット線(BL、BLL)を接続するためのマルチプレクサ回路(A)を有しており、
該マルチプレクサ回路(A)に対して使用されるトランジスタは縦型トランジスタ(T7,T8)である、請求項1から4までのいずれか1項記載の書き込み/読み出し回路。 - マルチプレクサ回路(A)の少なくとも一部は共通のポリシリコンゲート領域(65)を有する、請求項5記載の書き込み/読み出し回路。
- 縦型トランジスタ(T7,T8)の共通のポリシリコンゲート領域(65)はマルチプレクサ信号源(MUX)と接続されている、請求項6記載の書き込み/読み出し回路。
- プレチャージ/イコライザ回路(C)を有し、
該プレチャージ/イコライザ回路(C)に対して使用されるトランジスタは縦型トランジスタ(T9,T10,T11)である、請求項1から7までのいずれか1項記載の書き込み/読み出し回路。 - プレチャージ/イコライザ回路(C)の縦型トランジスタ(T9,T10,T11)の少なくとも一部は共通のポリシリコンゲート領域(71)を有する、請求項8記載の書き込み/読み出し回路。
- 縦型トランジスタの共通のポリシリコンゲート領域(71)はイコライザ信号源(EQ)と接続されている、請求項9記載の書き込み/読み出し回路。
- プレチャージ/イコライザ回路は少なくとも1つのビット線の各々に対してトランジスタ(T9,T10)を有し、
該トランジスタはソース/ドレイン領域において電圧源(VBLEQ)と接続されており、
当該ソース/ドレイン領域は共通のソース/ドレイン領域を(74)を形成する、請求項8から10までのいずれか1項記載の書き込み/読み出し回路。 - 縦型MOSトランジスタは、チャネル領域として基板材料に配置された突起(64a,70,77)と、該突起(64a)に配置された第1ソース/ドレイン領域としての層(56,57,58,60,61,62,66,67,72,73)と、基板上で該突起(64a,70,77)の横に配置された第2ソース/ドレイン領域としての層(59,63,69,76)と、ポリシリコン領域(50,52,54,65,71)とを有し、
前記第1ソース/ドレイン領域としての層と第2ソース/ドレイン領域としての層とは、それぞれ基板と逆の導電型でドープされた材料からなり、
前記ポリシリコン領域は、前記突起(64a,70,77)の側壁、および該突起(64a、70,77)の側壁から第2ソース/ドレイン領域への移行部に配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の書き込み/読み出し回路。 - 前記突起(64a、70,77)は、トランジスタペア(T1/T2,T4/T5)のトランジスタにおいて、該突起がビット線のラスタに適合する幅を有する、請求項12記載の書き込み/読み出し回路。
- 突起(64a、70,77)は、これがビット線のラスタを満たす幅を有する、請求項12または13記載の書き込み/読み出し回路。
- 書き込み/読み出し回路は2つのビット線路(BL,BBL)と接続されている、請求項1から14までのいずれか1項記載の書き込み/読み出し回路。
- 2つのビット線(BL,BBL)は書き込み/読み出し回路の上方で、DRAMメモリの主面を基準にして上下に重なって配置されている、請求項15記載の書き込み/読み出し回路。
- ビット線の縦型MOSトランジスタとの接続は、実質的に垂直方向の線路(10,11,12,13,20,21,22,23,31,32,34,35,40,41,42,43)を介して行われる、請求項1から16までのいずれか1項記載の書き込み/読み出し回路。
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