JP3786161B2 - パワーユニットの支持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両に用いられるパワーユニットの支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジン及びトランスミッションからなるパワーユニットを前後方向に沿うように配置し、エンジンの側部に沿うようにプロペラシャフトを配置した車両〔例えばミッドシップエンジンまたはRRエンジンの4輪駆動車、または床下エンジンタイプ(例えばキャブオーバ車)の4輪駆動車。以下、便宜上、「プロペラシャフトをエンジン側面部に並設した車両」という。〕では、エンジンの側部に沿ってプロペラシャフトが配置されることにより、エンジンの両側部とサイドフレームとの間に介装されてエンジン(パワーユニット)を支持するフロントマウンチングブラケットの近傍に前記プロペラシャフトが配置されることになる。
【0003】
このようなタイプの車両の一例を図4〜図6に示す。
図4〜図6において、車両1は、前輪2の後方のフロアフレーム3の下側にエンジンルーム4を配置している。このエンジンルーム4にエンジン5及びトランススッション6からなるパワーユニット7が車両1の前後方向に沿って配置されている。
また、フロアフレーム3の下部側には、車両1の前後方向に延びる左右一対のサイドフレーム8が配置されている。左右のサイドフレーム8,8には、図示しないクロスメンバが複数本結合されており、車体フレーム9を構成している。
【0004】
パワーユニット7の前方側に位置するエンジン5の両側部と左右のサイドフレーム8,8との間には、左右一対のフロントマウンチングブラケット10が介装されており、エンジン5(パワーユニット7)を車体フレーム9に支持している。なお、パワーユニット7の後方側に位置するトランスミッション6と車体フレーム9との間には図示しないリヤマウンチングブラケットが介装されており、トランスミッション6(パワーユニット7)を車体フレーム9で支持している。フロントマウンチングブラケット10は、一端側がエンジン5側に保持されたエンジン側ブラケット11と、エンジン側ブラケット11の他端側に保持された外筒12内に嵌挿した弾性部材13を介して一端側が支持され他端側が車体フレーム9に保持された図示しない車体側ブラケットと、から大略構成されている。
【0005】
トランスミッション6からは後輪用のプロペラシャフト14が車両1の後方に延設されていると共に、前輪2用のプロペラシャフト15がエンジン5の側部に沿うように車両1の前方に延設されている。図5中、16はオイルパン、17はタイミングカバーである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した図4〜図6に示すような「プロペラシャフトをエンジン側面部に並設した車両」では、エンジン側ブラケット11(フロントマウンチングブラケット10)とプロペラシャフト15とが干渉する状態になりやすく、両者のレイアウト調整は難しいものであった。
【0007】
すなわち、フロントマウンチングブラケット10に所望の強度剛性を持たせてプロペラシャフト15を配置する場合、プロペラシャフト15との干渉を避けるためにエンジン側ブラケット11(フロントマウンチングブラケット10)を下方に下げて(プロペラシャフト15から逃がして)配置する必要があり、ひいては最低地上高の引き下げを惹起してしまうことになる。
また、最低地上高の引き下げを惹起させないようにするには、プロペラシャフト15との干渉を避けるための逃げ部をエンジン側ブラケット11(フロントマウンチングブラケット10)に形成する必要があり、板金によっては所望の強度剛性の確保が容易でなく、エンジン側ブラケット11を板金より強度のある例えば鋳物を用いて作製したりすることになる。しかしながら、エンジン側ブラケット11として鋳物を用いた場合、板金のエンジン側ブラケットに比して重量が増加する上、コストアップを招くことになり、望ましくなかった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、プロペラシャフトの配置を車両の最低地上高を低くすることなく行え、かつエンジン用の支持部材の強度剛性を大きくできる軽量のパワーユニットの支持構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、エンジン及びトランスミッションからなるパワーユニットを車両の前後方向に沿うように縦置きに配置し、エンジンの側部に沿うようにこのエンジンの側部とサイドフレームとの間にプロペラシャフトを配置し、弾性部材を内部に嵌挿した外筒を介して結合されるエンジン側、車体側ブラケットからなるエンジン用の支持部材を前記エンジンの両側部と車体との間に介装したパワーユニットの支持構造であって、前記エンジン側、車体側ブラケットのうち一方のブラケットはブラケット本体と該ブラケット本体の一端側に結合される取付板とブラケット本体の他端側に結合される前記外筒とを有し、前記ブラケット本体を前記外筒の軸長手方向の断面でロの字状に形成し、該断面ロの字状のブラケット本体と前記取付板と前記外筒とにより前記一方のブラケットを前記外筒の径方向の断面でロの字状に形成して全体として閉塞した中空の箱型に形成し、前記一方のブラケットに軸長手方向で相対向する一対の側壁板を有し、前記側壁板に一対の孔を形成し、該孔に前記プロペラシャフトを挿通し、前記孔と前記プロペラシャフトとの間に互いの干渉を防ぐためのクリアランスを設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、一方のブラケットはエンジン側ブラケットであることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の構成において、前記一方のブラケットにおける前記孔形成部の上側部分にエンジン補機用の取付部を設け、前記側壁板を屈曲させ、この屈曲部分を介して前記孔が形成される側壁板本体部と該側壁板本体部より面積の小さい側壁板先端部とを前記側壁板に設け、前記エンジン補機用の取付部にオイルパイプを保持し、前記ブラケットの上面にオイルパイプを配設したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態のパワーユニットの支持構造を図1ないし図3に基づき、図4及び図5を参照して説明する。このパワーユニットの支持構造は、例えば図4及び図5に示す床下(フロアフレーム3の下側)にエンジン5を配置した4輪駆動車のような前記「プロペラシャフトをエンジン側面部に並設した車両」に用いられるものであり、図1ないし図3に示すフロントマウンチングブラケット10(支持部材)は、エンジン5の両側部のうち一方の側部と、2つのサイドフレーム8,8のうち前記一方の側部に対面する方のサイドフレーム8との間に介装されている(図4、図5参照)。
【0011】
フロントマウンチングブラケット10は、一端側(図1右上側)がエンジン5側に保持され、他端側(図1左下側)に外筒12を保持したエンジン側ブラケット11(一方のブラケット)と、外筒12内に嵌挿された弾性部材13中の軸18に一端側が支持され他端側が車体フレーム9に保持された図示しない車体側ブラケットと、から大略構成されている。
【0012】
エンジン側ブラケット11は、断面略ロ字形(略四角形状の筒状)のブラケット本体19と、ブラケット本体19の一端側(図1右上側)の開口部に結合され、かつエンジン5が取り付けられるエンジン取付板20と、ブラケット本体19の他端側(図1左下側)の開口部に結合された前記外筒12とから構成されている。エンジン側ブラケット11は、ブラケット本体19の両端の開口部がエンジン取付板20及び外筒12により閉塞されていることにより、全体として閉塞した箱形状をなしている。
【0013】
ブラケット本体19は、底板21及びこの底板21の両側部から垂設された相対向する一対の側壁板22からなり断面略コ字形の下側部材23と、下側部材23の上部(図1上側)開口部に結合された上側板24とから大略構成されている。上側板24は、ブラケット本体19の一端側(図1右上側)に配置される長手状の矩形の上側板本体部25と、ブラケット本体19の他端側(図1左下側)に配置され上側板本体部25に比して幅寸法が小さい上側板先端部26と、幅寸法が上側板本体部25から上側板先端部26になるに従って幅寸法が小さくなるように上側板本体部25及び上側板先端部26を連接する上側板中間部27と、から構成されている。
【0014】
下側部材23の底板21は、前記上側板24と略沿う形状になっている。側壁板22は、上側板24の上側板本体部25、上側板中間部27及び上側板先端部26にそれぞれ対応する側壁板本体部28、側壁板中間部30及び側壁板先端部29からなり、一端側(図1R>1右上側)から他端側(図1左下側)になるに従って高さ寸法(図1上下方向)が小さくなるように構成されている。また、側壁板22は、上側板本体部25、上側板中間部27及び上側板先端部26に対応して形成されていることにより、側壁板本体部28の面レベルが側壁板先端部29の面レベルに比して高いものになっている。
【0015】
側壁板22の一端側(図1右上側)の端部は側面視直線状ではなく、屈曲した形状(2つの「く」の字を互いに反対向きにして重ねたような形状、以下、便宜上、「重ねく字形状」という。)になっている。
一対の側壁板22の側壁板本体部28には孔31が形成されている。この孔31に前記プロペラシャフト15が挿通されている。この孔31は、プロペラシャフト15の揺動を十分許容できる大きさにされている。
【0016】
また、図3に示すように、一対の側壁板22の側壁板本体部28における孔31を形成した部分の上側部分(側壁板中間部30の近傍)には、それぞれ略L字形ブラケット(以下、便宜上、図3手前側、奥側のブラケットをそれぞれ第1、第2のL字形ブラケット40,41という。本発明のエンジン補機用の取付部を構成する。)が接合されている。
【0017】
第1、第2のL字形ブラケット40,41には、ボルト挿入孔42,43が形成されている。そして、この第1のL字形ブラケット40には、オイルパイプ44(エンジン補機)に接合された略L字形のブラケット(以下、第3のL字形ブラケットという。)45が重ねられてボルト46により結合され、このオイルパイプ44が保持されている。オイルパイプ44の一端側は、略T字形になるように分岐しており、両開口端にはオイルパン(図示省略)及びターボチャージャ(図示省略)にそれぞれ延びるオイルパン側パイプ47及びターボチャージャ側パイプ48が嵌装されクランプ49により抜け止め固定されている。
オイルパイプ44の他端側は、車両上方に屈曲して延び、後述する排気管カバー50に形成した孔51に挿通されている。このオイルパイプ44の他端部には、図示しないブローバイガス還元装置に接続されるブローバイガス還元装置用パイプ52が嵌装されクランプ(図示省略)により抜け止め固定されている。また、このオイルパイプ44の他端部には、孔53を形成した略L字形のフランジ(以下、第4のL字形フランジという。)54が取り付けられている。
【0018】
また、前記第2のL字形ブラケット41には、ステー55の一端側が図示しないボルトにより結合されている。ステー55の他端側に形成された孔56及び前記第4のL字形ブラケット54の孔53に排気管カバー50(エンジン補機)に形成した孔(それぞれ、便宜上、第1、第2の孔という。)57,58が位置合わせされて、ステー55の他端側の孔56及び第1の孔57にボルト59が挿入され、第4のL字形ブラケット54の孔53及び第2の孔58にスタッドボルト60が挿入され、かつ、図示しないシリンダブロックに対応して排気管カバー50に形成された孔61,61にナット62,62が当接され、これらボルト59、ナット62及びスタッドボルト60等により排気管カバー50が、エンジン側ブラケット11及びシリンダブロックに支持されるようになっている。なお、スタッドボルト60は、排気管カバー50の位置決め機能を兼ねている。
【0019】
第2のL字形ブラケット41を取り付けた側壁板本体部28(図3奥側)における孔31を形成した部分の上側部分には孔(以下、パイプ取付用孔という)63が形成されている。このパイプ取付用孔63を形成した部分(本発明のエンジン補機用の取付部を構成する。)には、冷却水パイプ64(エンジン補機)に接合した冷却水パイプ用ブラケット65が重ね合わせられてボルト66により取り付けられている。そして、冷却水パイプ64は、冷却水パイプ用ブラケット65を介してエンジン側ブラケット11に支持されるようになっている。オイルパイプ44及び冷却水パイプ64はオイルパイプ44の分岐部部分で結合されて一体化されている。
【0020】
上述したように、フロントマウンチングブラケット10のエンジン側ブラケット11(一方のブラケット)における孔31を形成した部分の上側部分には第1、第2のL字形ブラケット40,41、パイプ取付用孔63が設けられており、これらの部分にオイルパイプ44、排気管カバー50及び冷却水パイプ64などのエンジン補機が取付けられるので、この分、フロントマウンチングブラケット10(エンジン側ブラケット11)をエンジン5の近傍に、より接近させて配置することができ、ひいてはエンジン5の支持を容易に行えることになる。
【0021】
エンジン取付板20は、断面略コ字形をなし、かつ、前記側壁板22の一端側の端部に沿うように前記「重ねく字形状」をなしている。そして、エンジン取付板20は、側壁板22の一端側の開口部を閉塞するように配置されて当該側壁板22に接合されている。
エンジン取付板20には複数のボルト挿入用孔32が形成されており、ボルト挿入用孔32に挿通されるボルト(図示省略)によりエンジン取付板20にエンジン5が取り付けられる。
【0022】
上述したように構成したパワーユニットの支持構造では、エンジン側ブラケット11が断面ロ字形の箱形状をなしており、強度剛性の向上が図れる(断面係数が上がる)。このため、エンジン側ブラケット11にプロペラシャフト15を挿通するための孔31を形成しても、エンジン側ブラケット11は大きな強度剛性を維持することができる。さらに、エンジン側ブラケット11に形成した孔31にプロペラシャフト15を挿通することにより、プロペラシャフト15との干渉を避けるためにエンジン側ブラケット11の配置位置を下げる必要がなく、最低地上高を所望の高さに維持できる。
また、上述したようにエンジン側ブラケット11を断面ロ字形の箱形状にすることにより、例えばコ字形または板状とした場合に比して所望の強度剛性を確保する上で、板厚を小さくすることが可能となり、この分、軽量化を図ることができる。
【0023】
エンジン側ブラケット11を箱形状にして所望の強度剛性を確保するので、箱形状にしない場合に比して、所望の強度剛性を確保する上で、エンジン側ブラケット11ひいてはフロントマウンチングブラケット10を小型化することができる。更に、このようにフロントマウンチングブラケット10を小型化することにより、フロントマウンチングブラケット10を狭いスペースに設けることができ、レイアウトしやすくなる。
【0024】
また、一対の側壁板22に孔31を形成し、かつエンジン取付板20に複数のボルト挿入用孔32を形成しており、この分、エンジン側ブラケット11ひいてはフロントマウンチングブラケット10の軽量化を図ることができる。
さらに、一対の側壁板22に孔31を形成しているので、一対の側壁板22に孔を形成していない場合に比して一対の側壁板22ひいてはエンジン側ブラケット11の振動音の発生が抑制され、音振的に有利なものとなる。また、本実施の形態では、側壁板22に関して側壁板本体部28及び側壁板先端部30の面レベルが異なっている(即ち、平板状でない)ため、エンジン側ブラケット11の振動音の発生がより抑制されることになり、この分、さらに音振的に有利なものとなる。
【0025】
また、エンジン側ブラケット11に孔31を形成してこの孔31にプロペラシャフト15を挿通するので、ディファレンシャルをより車両1の中央側に配置することができる。
また、プロペラシャフト15はエンジン側ブラケット11の孔31に挿通されているので、その分、プロペラシャフト15の確実な保持が可能になる。
【0026】
本実施の形態では、側壁板22に関して側壁板本体部28及び側壁板先端部30の面レベルが異なっており(即ち、平板状でなく)、かつ側壁板22の一端側の端部が前記「重ねく字形状」をなし(即ち、側面視直線状ではなく)、さらにエンジン取付板20が側壁板22の一端側の端部に沿う前記「重ねく字形状」をなしている。このため、エンジン側ブラケット11ひいてはフロントマウンチングブラケット10は、直方体形状とした場合に比して、強度剛性の向上を図ることができ、ひいては、この分さらに小型化及び軽量化を図ることができる。
【0027】
なお、上記実施の形態では、エンジン側ブラケット11を断面コ字形に形成し、かつこのエンジン側ブラケット11に孔31を形成してこの孔31にプロペラシャフト15を挿通する場合を例にしたが、これに代えて車体側ブラケットを断面コ字形に形成し、かつこの車体側ブラケットに孔を形成してこの孔にプロペラシャフト15を挿通するように構成してもよい。
【0028】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、一方のブラケットが断面ロ字形の箱形状をなしており、強度剛性の向上が図れるので、一方のブラケットにプロペラシャフトを挿通するための孔を形成しても、一方のブラケットは大きな強度剛性を維持することができる。さらに、一方のブラケットに形成した孔にプロペラシャフトを挿通することにより、プロペラシャフトとの干渉を避けるために一方のブラケットを下げる必要がなく、最低地上高を所望の高さに維持できる。換言すれば、一方のブラケットの剛性を向上させることができたことにより、一方のブラケットの一対の側壁板に孔を設けることができ、この孔にプロペラシャフトを挿通させることにより、最低地上高を引き下げることなくプロペラシャフトと一方のブラケットとの干渉を防止できるという効果を奏する。
【0029】
また、上述したように一方のブラケットを断面ロ字形の箱形状にして強度向上が図れるので、例えばコ字形または板状とした場合に比して所望の強度剛性を確保する上で、板厚を小さくすることが可能となり、この分、軽量化を図ることができる。
一方のブラケットを箱形状にして所望の強度剛性を確保するので、箱形状にしない場合に比して、所望の強度剛性を確保する上で、一方のブラケットひいてはエンジン用の支持部材を小型化することができる。更に、このようにエンジン用の支持部材を小型化することにより、エンジン用の支持部材を狭いスペースに設けることができ、レイアウトしやすくなる。
【0030】
さらに、一対の側壁板に孔を形成しているので、一対の側壁板に孔を形成していない場合に比して一対の側壁板ひいては一方のブラケットの振動音の発生が抑制され、音振的に有利なものとなる。
また、プロペラシャフトは一方のブラケットの孔に挿通されることになるため、その分、プロペラシャフトの確実な保持が可能になる。
【0031】
請求項2記載の発明は、エンジン側ブラケットに孔を形成してこの孔にプロペラシャフトを挿通するので、ディファレンシャルをより車両中央側に配置することが可能となる。
【0032】
請求項3記載の発明は、一方のブラケットにおける孔形成部の上側部分にエンジン補機用の取付部を設け、一方のブラケットにエンジン補機を取り付けるので、エンジン側、車体側ブラケット(一方のブラケット)をエンジンの近傍に、より接近させて配置することができ、ひいてはエンジンの支持を容易に行えることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のパワーユニットの支持構造を示す斜視図である。
【図2】図1の支持構造を模式的に示す部分切断の側面図である。
【図3】図1の支持構造及びエンジン補機(オイルパイプなど)を模式的に示す分解斜視図である。
【図4】従来の車両の一例を模式的に示す側面図である。
【図5】図4の車両のエンジン、プロペラシャフト及びマウンチングブラケットの配置関係を模式的に示す図である。
【図6】従来技術の課題を説明するための部分切断の側面図である。
【符号の説明】
5 エンジン
6 トランスミッション
7 パワーユニット
10 フロントマウンチングブラケット(エンジン用の支持部材)
11 エンジン側ブラケット(一方のブラケット)
15 プロペラシャフト(前輪用)
19 ブラケット本体
22 側壁板
31 孔

Claims (3)

  1. エンジン及びトランスミッションからなるパワーユニットを車両の前後方向に沿うように縦置きに配置し、エンジンの側部に沿うようにこのエンジンの側部とサイドフレームとの間にプロペラシャフトを配置し、弾性部材を内部に嵌挿した外筒を介して結合されるエンジン側、車体側ブラケットからなるエンジン用の支持部材を前記エンジンの両側部と車体との間に介装したパワーユニットの支持構造であって、
    前記エンジン側、車体側ブラケットのうち一方のブラケットはブラケット本体と該ブラケット本体の一端側に結合される取付板とブラケット本体の他端側に結合される前記外筒とを有し、前記ブラケット本体を前記外筒の軸長手方向の断面でロの字状に形成し、該断面ロの字状のブラケット本体と前記取付板と前記外筒とにより前記一方のブラケットを前記外筒の径方向の断面でロの字状に形成して全体として閉塞した中空の箱型に形成し、
    前記一方のブラケットに軸長手方向で相対向する一対の側壁板を有し、前記側壁板に一対の孔を形成し、該孔に前記プロペラシャフトを挿通し、前記孔と前記プロペラシャフトとの間に互いの干渉を防ぐためのクリアランスを設けたことを特徴とするパワーユニットの支持構造。
  2. 前記一方のブラケットはエンジン側ブラケットであることを特徴とする請求項1記載のパワーユニットの支持構造。
  3. 前記一方のブラケットにおける前記孔形成部の上側部分にエンジン補機用の取付部を設け、前記側壁板を屈曲させ、この屈曲部分を介して前記孔が形成される側壁板本体部と該側壁板本体部より面積の小さい側壁板先端部とを前記側壁板に設け、
    前記エンジン補機用の取付部にオイルパイプを保持し、前記ブラケットの上面にオイルパイプを配設したことを特徴とする請求項1または2記載のパワーユニットの支持構造。
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