JP3780136B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接触帯電方式、クリーナーレスプロセスの転写式画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
a)接触帯電
電子写真方式や静電記録方式等の画像形成装置において、電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体、その他の被帯電体を所定の極性・電位に帯電処理する帯電手段としては、従来より一般にコロナ帯電器が使用されてきた。
【0003】
これは像担持体(以下、感光体と記す)にコロナ帯電器を非接触に対向配設して、コロナ帯電器から放出されるコロナに感光体面をさらして感光体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0004】
近年は、上記の非接触タイプのコロナ帯電器による場合に比べて低オゾン・低電力等の利点を有することから、前記のように、被帯電体としての感光体に電圧(帯電バイアス)を印加した帯電部材(接触帯電部材)を当接させて感光体面を所定の極性・電位に帯電させる接触方式の帯電装置の実用化がなされてきている。
【0005】
特に、接触帯電部材として導電ローラ(帯電ローラ)を用いたローラ帯電方式の装置が帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
【0006】
また、磁性粒子を担持体に磁気拘束させた磁気ブラシ部を具備させた磁気ブラシ帯電器(磁気ブラシ帯電部材、帯電磁気ブラシ)を用い、該磁気ブラシ帯電器の磁気ブラシ部を感光体に接触させる磁気ブラシ帯電方式の装置も帯電接触の安定性という点から好ましく用いられている。
【0007】
磁気ブラシ帯電器は、導電性の磁性粒子を直接にマグネットに、あるいはマグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させて磁気ブラシ部を形成具備させたものであり、停止あるいは回転させて磁気ブラシ部を感光体に接触させ、これに電圧を印加することによって感光体の帯電を開始させる。
【0008】
また、導電性の繊維をブラシ状に形成具備させたファーブラシ帯電部材(帯電ファーブラシ)、導電性ゴムをブレード状にした導電ゴムブレード(帯電ブレード)等も接触帯電部材として好ましく用いられている。
【0009】
接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、帯電原理)にはコロナ帯電系と注入帯電系の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現れる。
【0010】
コロナ帯電系は、接触帯電部材と感光体との微小間隙に生じるコロナ放電現象による放電生成物で感光体表面が帯電する系である。コロナ帯電は接触帯電部材と感光体に一定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放電生成物を生じる。
【0011】
電荷注入帯電系は、接触帯電部材から感光体に直接に電荷が注入されることで感光体表面が帯電する系である。より詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が感光体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用いないで感光体表面に直接電荷注入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値以下の印加電圧であっても、感光体を印加電圧相当の電位に帯電することができる。この電荷注入帯電系はオゾンの発生を伴わない。
【0012】
電荷注入帯電であるため、接触帯電部材の感光体への接触性が帯電性に大きく効いてくる。そこで接触帯電部材はより密に構成し、また感光体との速度差を多く持ち、より高い頻度で感光体に接触する構成をとる必要があり、この点において接触帯電部材として特に磁気ブラシ帯電器は安定した帯電を行うことができる。
【0013】
磁気ブラシ帯電器による電荷注入帯電は抵抗とコンデンサーの直列回路と等価であると見ることができる。理想的な帯電プロセスでは感光体表面のある点が磁気ブラシと接触している時間(帯電ニップ×感光体の周速)にコンデンサーが充電され、感光体表面電位が印加電圧とほぼ同値になる。
【0014】
導電性の接触帯電部材に電圧を印加し感光体の表面にあるトラップ準位に電荷を注入して感光体の接触帯電を行う方法がある。また、感光体として通常の有機感光体上に導電性微粒子を分散させた表層(電荷注入層)を有するものや、アモルファスシリコン感光体などを用いると、接触帯電部材に印加したバイアスのうちの直流成分と略同等の帯電電位を被帯電体表面に得ることが可能である(特開平6−3921号公報)。
【0015】
注入帯電方式は、環境依存性が少ないだけでなく、放電を用いないため、接触帯電部材に対する印加電圧は感光体電位と同程度で十分であり、またオゾンを発生しない利点があり、完全なオゾンレスかつ低電力消費型帯電が可能となる。
【0016】
b)クリーナーレスプロセス(トナーリサイクルプロセス)
近年、画像形成装置は小型化が進んできたが、帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニング等の作像プロセスの各手段・機器が夫々小型になるだけでは画像形成装置の全体的な小型化には限界があった。
【0017】
また転写後の感光体上の転写残トナー(残留現像剤)はクリーニング手段(クリーナー)によって回収されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面からも出ないことが好ましい。
【0018】
そこで、クリーナーを取りはずし、感光体上の転写残トナーは現像手段によって「現像同時クリーニング」で感光体上から除去し現像手段に回収・再用する装置構成にした「クリーナーレスプロセス」の画像形成装置も出現している。
【0019】
現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に若干残留したトナーを次工程以後の現像時にかぶり取りバイアス(現像手段に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像手段に回収されて次工程以後用いられているため、廃トナーをなくし、メンテンナンスに手を煩わせることも少なくすることができる。またクリーナーレスであることでスペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。
【0020】
c)カラー画像形成装置
また、複数の画像形成部(作像ステーション)を備え、各画像形成部でそれぞれ色の異なったトナー像を形成し、そのトナー像を同一記録材上に順次重ね合わせて転写してカラー画像を形成する画像形成装置、いわゆる夕ンデム方式を採用したカラー画像形成装置が種々提案されている。
【0021】
図20にそのようなカラー画像形成装置の一例の要部の概略構成を示した。SY・SM・SC・SBは図において右側から左側に順次に配列配置した第1〜第4の4つの作像ステーションであり、それぞれイエロートナー画像、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、ブラックトナー画像を形成する作像ステーションである。
【0022】
本例において、この第1〜第4の作像ステーションS(Y・M・C・B)はそれぞれ電子写真作像機構であり、像担持体としての電子写真感光体1(Y・M・C・B)、帯電装置2(Y・M・C・B)、現像装置4(Y・M・C・B)、クリーニング装置6(Y・M・C・B)等を備え、各電子写真感光体1(Y・M・C・B)は矢印の時計方向に所定のプロセススピード(周速度)をもって回転駆動され、その周面に帯電・露光L(Y・M・C・B)・現像のプロセスによりトナー画像が形成される。
【0023】
露光装置は図に省略したが、例えばレーザービームスキャナーである。レーザービームスキャナーは、半導体レーザー、ボリゴンミラー、F−θレンズ等を有してなり、CCD等の光電変換素子を有する原稿読み取り装置・電子計算機・ワードプロセッサー等の不図示のホスト装置から入力する目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザー光を射出して回転感光体ドラムの一様帯電処理面をレーザー光走査露光する。このレーザー光走査露光により回転感光体ドラムの周面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0024】
第1の作像ステーションSYにおいては、露光LYはフルカラー画像のシアン成分像に対応する露光であり、現像装置4Yは現像剤にシアントナーを有する現像装置である。
【0025】
第2の作像ステーションSMにおいては、露光LMはフルカラー画像のマゼンタ成分像に対応する露光であり、現像装置4Mは現像剤にマゼンタトナーを有する現像装置である。
【0026】
第3の作像ステーションSCにおいては、露光LCはフルカラー画像のイエロー成分像に対応する露光であり、現像装置4Cは現像剤にイエロートナーを有する現像装置である。
【0027】
第4の作像ステーションSBにおいては、露光LBはフルカラー画像のブラック成分像に対応する露光であり、現像装置4Bは現像剤にブラックトナーを有する現像装置である。
【0028】
51はエンドレスベルト型の記録材担持体(以下、転写ベルトと記す)である。この転写ベルト51は第1〜第4の作像ステーションS(Y・M・C・B)の下側において各作像ステーションに渡らせて左右側の駆動ローラ52とターンローラ53との間に懸回張設して左右方向にほぼ水平に配設してある。転写ベルト51は駆動ローラ52が駆動モーター54により駆動されて矢印の反時計方向に所定のプロセススピードをもって回転駆動される。
【0029】
転写ベルト51は、ポリエチレンテレフタレート樹脂シート(PET樹脂)や、ポリフッ化ビニリデン樹脂シート、ポリウレタン樹脂シートなどの誘電体樹脂のシートからなっており、その両端部を互いに重ね合わせて接合し、エンドレス形状にしたものか、あるいは継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられている。
【0030】
55(Y・M・C・B)は転写帯電ブレードであり、転写ベルト51の内側において各作像ステーションS(Y・M・C・B)の感光体1(Y・M・C・B)の下面部に対して転写ベルト51の上行側ベルト部分を加圧当接させて配設してある。第1〜第4の各作像ステーションS(Y・M・C・B)において感光体1(Y・M・C・B)の下面部と転写ベルト51との加圧当接部が第1〜第4の転写部(転写ニップ部)T(Y・M・C・B)である。
【0031】
56は転写ベルト51のクリーニング装置(転写ベルトクリーナー)である。本例のものは転写ベルト51の表面にクリーニングウエブ(不織布)57を当接させて転写ベルト表面から残留したトナー及びその他の異物を拭い取るタイプのものである。
【0032】
而して、不図示の給紙機構から記録材(被転写材)Pが給送され、レジストローラ8により所定の制御タイミングにて転写ベルト51の上行側ベルト上に第1の作像ステーションSY側から給紙される。
【0033】
転写ベルト51上に給紙された記録材Pは転写ベルト面に静電吸着保持されて転写ベルト51の回転に伴い第1〜第4の転写部T(Y・M・C・B)を順次に搬送され、
a:第1の転写部TYにおいて第1の作像ステーションSYの感光体1Yの面に形成のシアントナー画像の転写
b:第2の転写部TMにおいて第2の作像ステーションSMの感光体1Mの面に形成のマゼンタトナー画像の転写
c:第3の転写部TCにおいて第3の作像ステーションSCの感光体1Cの面に形成のイエロートナー画像の転写
d:第4の転写部TBにおいて第4の作像ステーションSBの感光体1Bの面に形成のブラックトナー画像の転写
を順次に受ける。
【0034】
この4つのトナー画像の重畳転写(多重転写)により記録材P面には目的のフルカラー画像に対応したトナー画像が合成形成される。
【0035】
第1〜第4の各作像ステーションS(Y・M・C・B)におけるトナー画像形成開始タイミングは所定に同期を取って関連的になされることで、各作像ステーションで形成されるトナー画像が転写ベルト51で搬送される同一の記録材Pの面に所定に位置合わせされて順次に重なるように転写される。
【0036】
転写ベルト51で担持搬送され最終の第4の転写部TBを通過した記録材Pは、除電装置9で除電されて転写ベルト51から分離され、不図示の熱定着装置へ導入されて記録材上の未定着トナー画像が熱溶融・混色して永久画像として定着され、画像形成物として排紙される。
【0037】
各作像ステーションS(Y・M・C・B)において転写後の感光体1(Y・M・C・B)に残留した転写残トナーはクリーニング装置6(Y・M・C・B)で除去される。
【0038】
また、転写ベルト51の表面に付着したトナー及びその他の異物はクリーニング装置56で除去される。
【0039】
また、カラー画像形成装置としては、上記の様に複数の像担持体1(Y・M・C・B)を備える方式の他に、一つの像担持体において、帯電→潜像形成→現像→転写→クリーニングの工程を複数繰り返すことによりカラー画像形成を行う方式も有る。またそれぞれの画像形成方法について、転写ベルト或いは転写ドラムに記録材を吸着させ、同一記録材上にトナー画像を順次重ね合わせる方式や、中間転写体上に複数のトナー画像を多重転写した後に、その多重転写トナー画像を記録材上に一括転写する中間転写方式などがある。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
触帯電方式・クリーナーレスプロセスの転写式画像形成装置においては、接触帯電部材に一旦回収される転写残トナーの接触帯電部材に対する付着・混入で該接触帯電部材の電気抵抗値が変化することになる。例えば、接触帯電部材が磁気ブラシ帯電器(注入帯電器)であれば、磁気ブラシ部にトナーが混入し、それの電気抵抗は次第に大きくなっていく。そのため、帯電ニップ通過中に充分な電荷の移動が行われず、帯電ニップ通過後の感光体表面電位は印加電圧より小さくなってしまう。感光体表面電位と印加電圧との電位差を△Vとすると、電位差△Vは磁気ブラシ部に混入したトナーの量が多いほど大きくなり、その結果、現像部でのかぶり発生を引き起こすため、磁気ブラシ部へ混入しているトナー量を一定以下に保つ必要がある。
【0052】
磁気ブラシ帯電器に取り込まれたトナーが磁気ブラシキャリア(磁性粒子、帯電キャリア)との接触により感光体電位と同極の電荷を付与されている場合、電位差△Vによって発生する電界により混入トナーは磁気ブラシ中から感光体表面に吐き出される。特開平9ー96949号公報などに開示されるように、この現象を利用した、非作像時(非画像形成時)に帯電バイアスのAC成分(交流成分)の振幅Vppを減少させたり、AC成分の印加を停止させることで電位差△Vを大きくし、積極的にトナーを吐き出させて磁気ブラシの電気抵抗上昇を抑える方法が知られている。
【0053】
上述の非作像時の吐き出しとしては、紙間や作像動作終了後の後回転などで行うことで、長期の使用において磁気ブラシ中の混入トナー量を一定以下に保つことが可能となる。
【0054】
さらに、吐き出しを行ったとしても、前述のような複数の画像形成部をもつ多重転写系の画像形成装置では、上流の画像形成部で転写ベルト上に転写された吐き出しトナーが、下流側の画像形成部の感光ドラムに再転写され、その画像形成部の帯電部に回収されてしまい、帯電性がより悪くなってしまうという間題があった。特に、吐き出しトナー量が多いときほど、再転写されるトナーが多いことが本発明者らの検討により明らかになった。
【0055】
そこで本発明は、接触帯電・クリーナーレス系の画像形成装置における帯電性安定化・かぶり防止を図り、安定した良好な画像形成を継続して行なうことを目的とする。
【0056】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の手段構成を特徴とする画像形成装置である。
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
(1)像担持体と、該像担持体に当接する帯電部材を有して像担持体を帯電する帯電手段と、該像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段とを各々複数備え、かつ記録材を担持する記録材担持体と、該複数の像担持体表面の現像剤像を記録材に転写させる転写手段を備える画像形成装置において、
転写手段により記録材に転写せずに像担持体表面に残留した現像剤を前記帯電部材に一旦回収させ、その回収現像剤を帯電部材から吐き出させて、転写手段により記録材担持体に転写させる方式であって、複数の帯電部材から吐き出された現像剤が記録材担持体上で重ならないように吐き出しタイミングを制御することを特徴とする画像形成装置。
【0073】
(2)第1の像担持体と、該第1の像担持体に当接する帯電部材を有して第1の像担持体を帯電する帯電手段と、該第1の像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段とを各々複数備え、かつ該複数の第1の像担持体上の現像剤像を第2の像担持体に転写させる第1の転写手段と、第2の像担持体から現像剤像を記録材に転写する第2の転写手段を備える画像形成装置において、
第1の転写手段により第2の像担持体に転写せずに第1の像担持体表面に残留した現像剤を前記帯電部材に一旦回収させ、その回収現像剤を帯電部材から吐き出させて、第1の転写手段により第2の像担持体に転写させる方式であって、前記複数の帯電部材から吐き出された現像剤が第2の像担持体上で重ならないように吐き出しタイミングを制御することを特徴とする画像形成装置。
【0074】
(3)記録材担持体クリーニング部を設け、記録材担持体に吐き出された現像剤を該記録材担持体クリーニング部で回収することを特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成装置。
【0075】
(4)現像剤の吐き出し制御を非画像形成時であって、前回転工程時、紙間時、後回転時に行うことを特徴とする(1)ないし(3)の何れかに記載の画像形成装置。
【0076】
(5)吐き出された現像剤が現像ニップを通過するとき、現像剤を現像することを特徴とする(1)ないし(4)の何れかに記載の画像形成装置。
【0077】
(6)ブレードを用いた記録材担持体クリーニング部を設け、記録材担持体と該記録材担持体クリーニング部の潤滑材として該吐き出された現像剤を用いることを特徴とする(1)ないし(5)の何れかに記載の画像形成装置。
【0078】
(7)帯電部材が磁性粒子と磁性粒子担持体からなることを特微とする(1)ないし(6)の何れかに記載の画像形成装置。
【0079】
(8)像担持体が電子写真感光体であることを特徴とする(1)ないし(7)の何れかに記載の画像形成装置。
【0080】
【0081】
【0082】
すなわち、接触帯電・クリーナーレス系の画像形成部を複数備えたタンデム方式等のカラー画像形成装置等においては、複数の画像形成部の像担持体から記録材担持体あるいは中間転写体への転写残留現像剤の吐き出しタイミングを制御して記録材担持体あるいは中間転写体上で吐き出し現像剤が重ならないようにする。
【0083】
このため、一度に大量の吐き出し現像剤が下流側の画像形成部の転写部に送られることによる再転写を防ぐことができる。
【0084】
従って、吐き出し現像剤を確実に記録材担持体あるいは中間転写体のクリーニング手段で回収させることができる。
【0085】
また、一度に大量の吐き出し現像剤が記録材担持体あるいは中間転写体のクリーニング手段へ送られないようにし確実なクリーニング性を得ることができる。
【0086】
以上のことから、各画像形成部において帯電部材への混入現像剤量を一定以下に保ち、かぶりの無い画像形成が可能となる。安定した良好な画像形成を継続して行なうことが可能となる。
【0087】
【発明の実施の形態】
〈第1の参考例〉(図1〜図11)
(1)画像形成装置例(図1)
図1は画像形成装置例の概略構成図である。本参考例の画像形成装置は、転写式電子写真プロセス、電荷注入帯電方式、クリーナーレスプロセスのレーザービームプリンターである。
【0088】
1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)である。本参考例の感光体ドラム1は負帯電性・電荷注入帯電性のOPC感光体(有機光導電性感光体)であり、矢示の時計方向aに150mm/sec.のプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
【0089】
2は感光体ドラム1の面を所定の極性・電位に一様に帯電処理する接触帯電装置である。本参考例では磁気ブラシ帯電装置であり、回転する感光体ドラム1の面はこの磁気ブラシ帯電装置2によりほぼ−700vに電荷注入帯電方式で一様に帯電処理される。
【0090】
3は画像情報露光手段(露光装置)であり、本参考例ではレーザービームスキャナーである。このレーザービームスキャナー3は、半導体レーザー、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有してなり、CCD等の光電変換素子を有する原稿読み取り装置、電子計算機、ワードプロセッサー等の不図示のホスト装置から入力する目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザー光Lを射出して、回転感光体ドラム1の一様帯電処理面をレーザー光走査露光する。このレーザー光走査露光により回転感光体ドラム1の周面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0091】
4は現像装置(現像器)である。本参考例では、重合法で作成した、転写残トナーの少ない高離型性球形非磁性トナーと、磁性キャリアを混合した現像剤による2成分接触現像方式の現像装置を用いている。そして回転感光体ドラム1面の静電潜像をトナー像として反転現像させている。
【0092】
5は感光体ドラム1の下側に配設した転写装置であり、本参考例の該転写装置は転写ベルトタイプである。5aは記録材担持体としての無端状の転写ベルト(例えば、膜厚75μmのポリイミドのベルト)であり、駆動ローラ5bと従動ローラ5c間に懸回張設されていて、感光体ドラム1の回転方向に順方向に感光体ドラム1の回転周速度とほぼ同じ周速度で回動される。5dは転写ベルト5aの内側に配設した導電性ブレードであり、転写ベルト5aの上行側ベルト部分を感光体ドラム1の下面部分に加圧して転写部位としての転写ニップ部Tを形成させている。
【0093】
5eは転写ベルト5aの表面を清掃するクリーニング部材(転写ベルトクリーナー)である。本参考例においては転写ベルト5aの表面に圧接させた弾性ブレード部材である。
【0094】
11は給紙カセットであり、紙などの記録材(被転写材)Pを積載収納させてある。給紙ローラ12の駆動により給紙カセット11内に積載収納の記録材Pが1枚分離給紙され、搬送ローラ13等を含むシートパス14を通って所定の制御タイミングにて回転感光体ドラム1と転写装置5の転写ベルト5aとの間の転写ニップ部Tに給送される。
【0095】
転写ニップ部Tに給送された記録材Pは回転感光体ドラム1と転写ベルト5aの間を挟持搬送され、その間、導電性ブレード5dに転写バイアス印加電源E5から所定の転写バイアスが印加されて、記録材Pの裏面からトナーと逆極性の帯電がなされる。これにより、転写ニップ部Tを通る記録材Pの表面側に回転感光体ドラム1面側のトナー画像が順次に静電転写されていく。また転写工程終了後。転写ベルト5aはクリーニング部材5eによりクリーニングされる。
【0096】
転写ニップ部Tを通ってトナー画像の転写を受けた記録材Pは回転感光体ドラム1面から順次に分離されてシートパス15を通って定着装置(例えば熱ローラ定着装置)16に導入されてトナー画像の定着処理を受けてプリントアウトされる。
【0097】
本参考例のプリンターはクリーナーレスプロセスであり、転写ニップ部Tで記録材Pに転写されずに回転感光体ドラム1の表面に残ったトナーを除去する専用のクリーナーは配設していないが、転写残トナーは、後述するように、引き続く感光体ドラム1の回転で磁気ブラシ帯電装置2の帯電ニップ部Nの位置に至り、感光体ドラム1に接触している接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器(注入帯電器)2Aの磁気ブラシ部に一時的に回収され、その回収トナーが再び感光体ドラム1面に吐き出されて最終的に現像部位Dにて現像装置4に回収され、感光体ドラム1は繰り返して作像に供される。
【0098】
磁気ブラシ帯電器2Aから感光体ドラム1面へのトナーの吐き出しは,磁気ブラシ帯電器2Aに取り込まれたトナーが磁気ブラシキャリア(磁性粒子、帯電キャリア)との接触により感光体電位と同極の電荷を付与されている場合、前記電位差△Vによって発生する電界により磁気ブラシ中から感光体表面に吐き出されることにより行われる。特開平9−96949号公報などに開示されるように、この現象を利用した、非作像時(非画像形成時)に帯電バイアスのAC成分(交流成分)の振幅Vppを減少させたり、AC成分の印加を停止させることで電位差△Vを大きくし、積極的にトナーを吐き出させて磁気ブラシの電気抵抗上昇を抑える方法が知られている。
【0099】
7は転写装置5と磁気ブラシ帯電装置2との間において感光体ドラム1に当接させ、ACバイアス、帯電と逆極性のDCバイアス、またはACバイアスを重畳した帯電と逆極性のDCバイアスを印加した導電性ブラシであり、磁気ブラシ帯電装置2による帯電直前の感光体ドラム1の表面電位をならすと同時に、転写残トナーを除電、もしくは感光体ドラム1の帯電と逆極性に帯電して、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部でのトナー回収を容易にする。E6はこの導電性ブラシ12に対するバイアス印加電源である。
【0100】
(2)プリンターの動作シーケンス(図2)
図2は上記プリンターの動作シーケンス図である。
【0101】
a.前多回転工程:プリンターの始動動作期間(起動動作期間、ウォーミング期間)である。メイン電源スイッチ−オンにより、装置のメインモーターを駆動させて感光体ドラム1を回転駆動させ、所定のプロセス機器の準備動作を実行させる。
【0102】
b.前回転工程:プリント前動作を実行させる期間である。この前回転工程は前多回転工程中にプリント信号が入力したときには前多回転工程に引き続いて実行される。プリント信号の入力がないときには前多回転工程の終了後にメインモーターの駆動が一旦停止されて感光体ドラム1の回転駆動が停止され、プリンターはプリント信号が入力されるまでスタンバイ(待機)状態に保たれる。プリント信号が入力すると前回転工程が実行される。
【0103】
c.印字工程(画像形成工程、作像工程):所定の前回転工程が終了すると、引き続いて回転感光体ドラムに対する作像プロセスが実行され、回転感光体ドラム面に形成されたトナー画像の記録材への転写、定着手段によるトナー画像の定着処理がなされて画像形成物がプリントアウトされる。
【0104】
連続印字(連続プリント)モードの場合は上記の印字工程が所定の設定プリント枚数n分繰り返して実行される。
【0105】
d.紙間工程:連続印字モードにおいて、一の記録材の後端部が転写ニップ部Tを通過した後、次の記録材の先端部が転写ニップ部Tに到達するまでの間の、転写ニップ部Tにおける記録材の非通紙状態期間である。
【0106】
この期間に転写ニップ部Tを通過する回転感光体ドラムの領域がその前に帯電ニップ部Nを通過する間は、帯電バイアスのAC成分の印加を停止させ、磁気ブラシ帯電部材2Aで一時的に回収した転写残トナーを回転感光体ドラム1面に吐き出させる。
【0107】
e.後回転工程:最後の記録材の印字工程が終了した後もしばらくの間メインモーターの駆動を継続させて感光体ドラム1を回転駆動させ、所定の後動作を実行させる期間である。
【0108】
この期間においても紙間工程と同様に帯電バイアスのAC成分の印加を停止させることで、磁気ブラシ帯電部材2Aで一時的に回収した転写残トナーを回転感光体ドラム1面に吐き出させる。
【0109】
f.スタンバイ:所定の後回転工程が終了すると、メインモーターの駆動が停止されて感光体ドラム1の回転駆動が停止され、プリンターは次のプリントスタ−ト信号が入力するまでス夕ンバイ状態に保たれる。
【0110】
1枚だけのプリントの場合は、そのプリント終了後、プリンターは後回転工程を経てスタンバイ状態になる。
【0111】
スタンバイ状態において、プリントスタート信号が入力すると、プリンタ−は前回転工程に移行する。
【0112】
cの印字工程時が画像形成時であり、aの前多回転工程、bの前回転工程、dの紙間工程、eの後回転工程が非画像形成時(非作像時)になる。
【0113】
(3)感光体ドラム1(図3)
本参考例の感光体ドラム1は前述したように負帯電性・電荷注入帯電性のOPC感光体であり、図3に層構成模型図を示したように、φ30mmのアルミニウム製のドラム基体1a上に第1〜第5の機能層1b〜1fを下から順に設けたものである。
【0114】
第1層1b;下引き層であり、アルミニウムドラム基体1aの欠陥などをならすため、またレーザー露光の反射によるモアレの発生を防止するために設けられている厚さ約20μmの導電層である。
【0115】
第2層1c;正電荷注入防止層であり、アルミニウムドラム基体1aから注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって10Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0116】
第3層1d;電荷発生層であり、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レーザー露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0117】
第4層1e;電荷輸送層であり、ポリカーボネイト樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生層1dで発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0118】
第5層1f;電荷注入層であり、バインダーとしての光硬化性のアクリル樹脂に光透過性の導電フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵抗化(導電化)した粒径0.03μmの酸化錫SnOの超微粒子1gを樹脂に対して70重量パーセント分散した材料の厚さ約3μmの塗工層である。この電荷注入層1fの電気抵抗値は、充分な帯電性と画像流れを起こさない条件である1×1010〜1×1014Ω・cmである必要がある。本実施例では表面抵抗が1×1011Ω・cmの感光体ドラムを用いた。
【0119】
(4)磁気ブラシ帯電装置2(図4〜図6)
図4は磁気ブラシ帯電装置2の拡大横断面模型図である。本参考例の磁気ブラシ帯電装置2は、大きく分けて、磁気ブラシ帯電部材(磁気ブラシ帯電器)2A、該磁気ブラシ帯電器2Aと導電性磁性粒子(帯電キャリア)2dを収容させた容器(ハウジング)2B、磁気ブラシ帯電器2Aに対する帯電バイアス印加電源E2等からなる。
【0120】
磁気ブラシ帯電器2Aは本参考例のものはスリーブ回転タイプであり、マグネットロール(磁石)2aと、このマグネットロールに外嵌させた非磁性ステンレス製スリーブ(電極スリーブ、導電スリーブ、帯電スリーブなどと称される)2bと、該スリーブ2bの外周面にスリーブ内部のマグネットロール2aの磁気力で磁気拘束させて形成保持させた磁性粒子2dの磁気ブラシ部2cからなる。
【0121】
マグネットロール2aは非回転の固定部材であり、スリーブ2bはこのマグネットロール2aの外回りを矢示bの時計方向に不図示の駆動系により所定の周速度、本参考例では225mm/sec.の周速で回転駆動される。またスリーブ2bは感光体ドラム1に対してスペーサコロ等の手段で500μm程度の隙間を保たせて対向させて配設してある。
【0122】
2eは容器2Bに取り付けた、非磁性ステンレス製の磁気ブラシ層厚規制ブレードであり、スリーブ2b表面とのギャップが900μmになるように配置されている。
【0123】
容器2B内の磁性粒子2dはその一部がスリーブ2bの外周面にスリーブ内部のマグネットロール2aの磁気力で磁気拘束されて磁気ブラシ部2cとして保持される。磁気ブラシ部2cはスリーブ2bの回転駆動に伴い、スリーブ2bと一緒にスリーブ2bと同方向に回転する。このとき磁気ブラシ部2cの層厚はブレード2eにより均一厚さに規制される。そしてその磁気ブラシ部2cの規制層厚はスリーブ2bと感光ドラム1との対向隙間部の間隔より大きいから、磁気ブラシ部2cはスリーブ2bと感光ドラム1との対向部において感光ドラム1に対して所定幅のニップ部を形成して接触する。この接触ニップ部が帯電ニップ部(帯電位置)Nである。従って、回転感光ドラム1は帯電ニップ部Nにおいて磁気ブラシ帯電器2Aのスリーブ2bの回転に伴ない回転する磁気ブラシ部2cで摺擦される。この場合、帯電ニップ部Nにおいて感光ドラム1の移動方向と磁気ブラシ部2cの移動方向は逆方向となり、相対移動速度は速くなる。
【0124】
スリーブ2bと磁気ブラシ層厚規制ブレード2eには電源E2から所定の帯電バイアスが印加される。
【0125】
而して、感光体ドラム1が回転駆動され、磁気ブラシ帯電器2Aのスリーブ2bが回転駆動され、電源E2から所定の帯電バイアスが印加されることで、回転感光体ドラム1の周面が本参考例の場合は注入帯電方式で所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。
【0126】
スリーブ2b内に固定配置されているマグネットロール2aは、スリーブ2bと感光体ドラム1の最近接位置cから感光体ドラム回転方向上流側10°の位置に約900Gの磁極(主極)N1を配置してある。
【0127】
この主極N1は、スリーブ2bと感光体ドラム1の最近接位置cとの角度θを感光体ドラム回転方向上流側20°から下流側10°の範囲に入るようにすることが望ましく、上流側15°〜0°であればさらに良い。それより下流だと主極位置に磁性粒子が引きつけられ、帯電ニップ部Nの感光体ドラム回転方向下流側に磁性粒子の滞留が発生しやすくなり、また上流すぎると、帯電ニップ部Nを通過した磁性粒子の搬送性が悪くなり、滞留が発生しやすくなる。
【0128】
また、帯電ニップ部Nに磁極がない場合には、磁性粒子に働くスリーブ2bへの拘束力が弱くなり、磁性粒子が感光体ドラム1に付着しやすくなるのは明らかである。
【0129】
ここで述べている帯電ニップ部Nは、帯電時に磁気ブラシ部2cの磁性粒子が感光体ドラム1と接触している領域を示す。
【0130】
帯電バイアスは電源E2によってスリーブ2bと規制ブレード2eに印加される。本実施例ではDC成分にAC成分が重畳しているバイアスを用いている。
【0131】
帯電ニップ部Nにおける、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cによる感光体ドラム1面の摺擦と、磁気ブラシ帯電器2Aへの帯電バイアスの印加により、磁気ブラシ部2cを構成している帯電用磁性粒子2dから電荷が感光体ドラム1上に与えられ、感光体ドラム1面が所定の極性・電位に一様に接触帯電される。本例の場合は前述したように感光体ドラム1はその表面に電荷注入層1fを具備させたものであるから、電荷注入帯電により感光体ドラム1の帯電処理がなされる。即ち、感光体ドラム1面が帯電バイアスDC+ACのDC成分に対応した電位に帯電される。スリーブ2bは回転速度が速いほど帯電均一性が良好になる傾向にある。
【0132】
磁気ブラシ帯電器2Aによる感光体ドラム1の電荷注入帯電は図5の等価回路に示すような、抵抗RとコンデンサーCの回路とみなすことが出来る。このような回路の場合、抵抗値をr、感光体の静電容量をCp、印加電圧をV、帯電時間(感光体ドラム表面のある点が帯電ニップ部Nを通過する時間)をTとすると、感光体ドラムの表面電位Vdは式(1)で表される。
【0133】
Vd=V(1−exp(T/(Cp・r)))・・・・式(1)
帯電バイアスDC+ACにおいて、DC成分は必要とされる感光体ドラム1の表面電位と同値、本実施例では−700vとした。
【0134】
画像形成時(作像時)におけるAC成分は、そのピーク間電圧(振幅)Vppは、100v以上2000v以下、特に300v以上1200v以下が好ましい。ピーク間電圧Vppがそれ以下では、帯電均一性、電位の立ち上がり性向上の効果が薄く、それ以上では、磁性粒子の滞留や感光体ドラムへの付着が悪化する。
【0135】
周波数は100Hz以上5000Hz以下、特に500Hz以上2000Hz以下が好ましい。それ以下では、磁性粒子の感光体ドラムへの付着悪化や、帯電均一性、電位の立ち上がり性向上の効果が薄くなり、それ以上でも帯電均一性、電位の立ち上がり性向上の効果が得られにくくなる。
【0136】
AC成分の波形は矩形波、三角波、sin波などがよい。本参考例ではピーク間電圧Vppは700vを用いた。
【0137】
磁気ブラシ部2cを構成させる磁性粒子2dは、本参考例では、燒結した強磁性体(フェライト)を還元処理したものを用いたが、他に樹脂と強磁性体粉を混練して粒子状に整形したもの、もしくはこれに抵抗値調節のために導電性カーボン等を混ぜたものや、表面処理を行ったものも同様に用いることができる。
【0138】
磁気ブラシ部2cの磁性粒子2dは感光体ドラム表面のトラップ順位に電荷を良好に注入する役割と、感光体ドラム上に生じたピンホールなどの欠陥に帯電電流が集中してしまうことに起因して生じる帯電部材及び感光体ドラムの通電破壊を防止する役割を兼ね備えていなければならない。
【0139】
従って、磁気ブラシ帯電器2Aの抵抗値は1×10Ω〜1×10Ωであることが好ましく、特には1×10Ω〜1×10Ωであることが好ましい。磁気ブラシ帯電器2Aの抵抗値が1×10Ω未満ではピンホールリークが生じやすくなる傾向があり、1×10Ωを越えると良好な電荷の注入がしにくくなる傾向にある。また、抵抗値を上記範囲内に制御するためには、磁性粒子2dの体積抵抗値は1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであることが望ましく、特には1×10Ω・cm〜1×10・cmであることが好ましい。
【0140】
本参考例で用いた磁気ブラシ帯電器2Aの電気抵抗値は1×10Ω・cmであり、帯電バイアスのDC成分として−700vを印加することで、感光体ドラム1の表面電位も−700vとなった。
【0141】
磁性粒子2dの体積抵抗値は図6に示す要領で測定した。すなわち、セルAに磁性粒子2dを充填し、該充填磁性粒子2dに接するように主電極17及び上部電極18を配し、該電極17・18間に定電圧電源19から電圧を印加し、そのとき流れる電流を電流計20で測定することにより求めた。21は絶縁物、22は電圧計、23はガイドリングを示す。
【0142】
その測定条件は、23℃、65%の環境で、充填磁性粒子2dのセルとの接触面積S=2cm、厚みd=1mm、上部電極15の荷重10kg、印加電圧100Vである。
【0143】
磁性粒子2dの平均粒径及び粒度分布測定におけるピークは5〜100μmの範囲にあることが、粒子表面の汚染による帯電劣化防止、及び、磁性粒子の感光体表面への付着防止の観点から好ましい。
【0144】
磁性粒子2dの平均粒径は、水平方向最大弦長で示し、測定法は顕微鏡法により磁性粒子300個以上をランダムに選び、その径を実測して算術平均をとる。
【0145】
(5)現像装置4(図7)
静電潜像のトナー現像方法としては、一般に次のa〜dの4種類に大別される。
【0146】
a.非磁性トナーについてはブレード等でスリーブ上にコーティングし、磁性トナーは磁気力によってコーティングして搬送し感光体に対して非接触状態で現像する方法(1成分非接触現像)。
【0147】
b.上記のようにしてコーティングしたトナーを感光体に対して接触状態で現像する方法(1成分接触現像)。
【0148】
c.トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合したものを現像剤として用いて磁気力によって搬送し感光体に対して接触状態で現像する方法(2成分接触現像)。
【0149】
d.上記の2成分現像剤を非接触状態にして現像する方法(2成分非接触現像)。
【0150】
このなかで、画像の高画質化や高安定性の面から、cの2成分接触現像法が多く用いられている。
【0151】
図7は本実施例で用いた現像装置4の拡大横断面模型図である。本参考例における現像装置4は、重合法で作成した高離型性球形非磁性トナーと磁性キャリア(現像用磁性粒子、現像キャリア)を混合したものを現像剤として用い、該現像剤を現像剤担持体(現像部材)に磁気力によって磁気ブラシ層として保持させて現像部に搬送し感光体ドラム面に接触させて静電潜像をトナー像として現像する2成分磁気ブラシ接触現像方式の反転現像装置である。
【0152】
4aは現像容器、4bは現像剤担持体としての現像スリーブ、4cはこの現像スリーブ4b内に固定配置された磁界発生手段としての磁石(マグネットローラ)、4dは現像スリーブ表面に現像剤の薄層を形成するための現像剤層厚規制ブレード、4eは現像剤攪拌搬送スクリュー、4fは現像容器4a内に収容した2成分現像剤であり、上記のように非磁性トナーtと現像キャリアcを混合したものである。
【0153】
現像スリーブ4bは少なくとも現像時においては、感光体ドラム1に対し最近接距離(隙間)が約500μmになるように配置され、該現像スリーブ4bの外面に担持させた現像剤磁気ブラシ薄層4f′が感光体ドラム1の面に接触するように設定されている。この現像剤磁気ブラシ薄層4f′と感光体ドラム1の接触ニップ部Dが現像領域(現像部)である。
【0154】
現像スリーブ4bは内部の固定磁石4cの外回りを矢示の反時計方向に所定の回転速度で駆動され、現像容器4a内においてスリーブ外面に固定磁石4cの磁力により現像剤4f(t+c)の磁気ブラシが形成される。その現像剤磁気ブラシはスリーブ4bの回転とともに搬送され、ブレード4dにより層厚規制を受けて所定層厚の現像剤磁気ブラシ薄層4f′として現像容器外に持ち出されて現像部Dへ搬送されて感光体ドラム1面に接触し、引き続くスリーブ4bの回転で再び現像容器4a内に戻し搬送される。
【0155】
現像スリーブ4bには現像バイアス印加電源E4によりDC成分とAC成分を重畳した所定の現像バイアスが印加される。本実施例での現像特性は、感光体ドラム1の帯電電位(−700v)と現像バイアスのDC成分値の差が200v以下であるとかぶりが生じ、350v以上であると現像キャリアcの感光体ドラム1への付着が生じたので、現像バイアスのDC成分は−400vとした。
【0156】
現像容器4a内の現像剤4f(t+c)のトナー濃度(現像キャリアcとの混合割合)はトナー分が静電潜像の現像に消費されて逐次減少していく。現像容器4a内の現像剤4fのトナー濃度は不図示の検知手段により検知されて所定の許容下限濃度まで低下するとトナー補給部4gから現像容器4a内の現像剤4fにトナーtの補給がなされて現像容器4a内の現像剤4fのトナー濃度を常に所定の許容範囲内に保つようにトナー補給制御される。
【0157】
(6)クリーナーレスプロセス
本参考例のプリンターはクリーナーレスプロセスであるから、記録材Pに対するトナー画像転写後の感光体ドラム1に残留したトナー(転写残トナー)は感光体ドラム1の帯電ニップ部Nに持ち運ばれて磁気ブラシ接触帯電装置2の磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cに混入して一時的に回収される。
【0158】
感光ドラム1上の転写残トナーは転写時の剥離放電などにより、極性が正のものと負のものが混在していることが多い。この極性が混在した転写残トナーが磁気ブラシ帯電器2Aに至って磁気ブラシ部2c内に混入して一時的に回収される。この転写残トナーの磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cへの取り込みは、磁気ブラシ帯電器2AにAC成分を印加することで、磁気ブラシ帯電器2Aと感光体ドラム1間の振動電界効果によってより効果的に行わせることができる。
【0159】
そして、磁気ブラシ部2c内に取り込まれた転写残トナーは極性がすべて負に帯電されて感光体ドラム1上に吐き出される。
【0160】
極性が揃えられて感光体ドラム1上に吐き出された転写残トナーは現像部Dに至って現像装置4の現像スリーブ4bにより現像時のかぶり取り電界によって現像同時クリーニングで回収される。この転写残トナーの現像同時回収は、回転方向の画像領域が、感光体ドラム1の周長よりも長い場合には、その他の帯電、露光、現像、転写といった画像形成工程と同時進行で行われる。
【0161】
これにより転写残トナーは現像装置4内に回収されて次工程以後も用いられるため、廃トナーをなくすことができる。また、スペースの面での利点も大きく、画像形成装置の大幅な小型化が可能となる。
【0162】
現像剤のトナーtとして重合法で作成した高離型性球形トナーを用いることで、転写残トナーの発生量を少なくすることができるし、また、磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させることができる。
【0163】
2成分接触現像方式の現像装置4を用いることでも磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させている。
【0164】
ここで、通常、トナーは電気抵抗が比較的高いから、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cにそのようなトナー粒子が混入することは磁気ブラシ部2cの電気抵抗を上昇させて帯電能を低下させる因子であり、混入トナー量が比較的多い場合は、非作像時に大量のトナーを吐き出すことで、良好な帯電を維持することができる。
【0165】
また、磁気ブラシ部2cから感光体ドラム1ヘ吐き出されたトナーはきわめて均一な散布状態にあり、また、その量も少量であるため、次の像露光過程に実質的に悪影響を及ぼすことはない。また、転写残トナーパ夕−ンに起因するゴースト像の発生もない。
【0166】
(7)非作像部吐き出しトナーと非作像部転写電流(図8〜図11)
上記の画像形成装置を用いて、画像を連続で作像したときの磁気ブラシ部2cのトナー混入量の変化を下記のような要領で測定した。
【0167】
すなわち、トナーの吐き出しは非作像時に磁気ブラシ帯電器2Aヘの帯電バイアスの内AC成分の印加を停止することで行った。
【0168】
上記の磁気ブラシ帯電器2Aは帯電バイアスのAC成分の印加を停止してトナー吐き出しを行った場合、磁気ブラシ部2cのトナー混入量は約1%まで低下するため、予め磁気ブラシ部には1%のトナーを混入させておいた。
【0169】
また、転写電流は感光体ドラム1の作像部分が転写ニップ部Tを通過するときのみ10μA印加し、非作像時は0μAとした。
【0170】
画像は、A4サイズに対して50%の比率となる横帯(主走査方向)を用いて連続作像し、1000枚ごとに磁気ブラシ部2cから磁性粒子を3g採集し、トナー混入量の測定を行った。
【0171】
混入トナー量の測定は、界面活性剤を用いて磁性粒子からトナーのみを洗い流し、その作業前後の重量差から算出した。
【0172】
またこの時の転写効率は約95%を示した。
【0173】
その結果を図8のグラフAに示す。本実施例で用いた磁気ブラシ帯電器2Aでは、磁気ブラシ部2cヘのトナー混入比率が3.5%を上回ると良好な帯電が行えなくなるが、グラフAの場合は連続画像形成がおよそ6000枚を超えると、磁気ブラシ部2cヘのトナー混入比率が3.5%を超えているのがわかる。これは、非作像時に磁気ブラシ部2cより吐き出された吐き出しトナーが現像部Dにて完全に回収されず、転写部Tも通過して再び磁気ブラシ部2cにより回収されるため、画像形成を連続して行うことにより徐々に磁気ブラシ部2cにトナーが蓄積することにより発生してしまったと考えられる。
【0174】
図8のグラフBは、非作像時の転写電流を3μAとして、先と同様の実験を行った時の磁気ブラシ内混入トナー比率と画像形成枚数との相関を示したものである。このグラフBを見ると、作像枚数が10000毎を超えても磁気ブラシ内のトナー混入比率は3.5%を超えることなく安定して推移しており、グラフAとの差は歴然である。これは、現像部Dにて完全に回収されなかった吐き出しトナーを転写部Nにて感光体ドラム1から第2の像担持体としての転写ベルト5aに転写させ、さらに転写ベルト5aからクリーニング部材5eで除去することにより、磁気ブラシ部2cへのトナー混入を抑制したためと考えられる。
【0175】
図9のグラフCに、吐き出しトナーを感光体ドラム1から転写ベルト5a上に転写する際の、吐き出しトナー転写時の転写電流と、吐き出しトナー転写効率との相関を、またグラフDに、記録材にトナー画像を転写する際の転写電流と転写効率との相関を示す。この図9を見れば、通常の感光体ドラム上のトナーの転写性と、吐き出しトナーの転写性とが大きく異なることがわかる。
【0176】
本参考例では、通常の画像形成時の転写電流が10μAであったのに対し、吐き出しトナーの転写電流は3μAで必要十分であった。
【0177】
また図10は、磁気ブラシ部2cのトナー混入比率と単位面積当たりの吐き出しトナー量との相関を示している。この図10からわかるように、磁気ブラシ部2cに蓄積したトナー量に応じて吐き出されるトナー量も変化し、蓄積トナー量が多いほど吐き出しトナー量も多いことがわかる。
【0178】
また図11は、単位面積当たりの吐き出しトナー量と、吐き出しトナー転写効率95%を得るのに必要な転写電流との相関を示す図である。この図11より、たとえば本参考例のように紙間/後回転時の転写電流を3μAに固定してしまうと、吐き出しトナー量によっては転写電流の過不足が生じ、良好な吐き出し転写を行うことが困難であることを示している。従って、本参考例では非作像時転写電流を3μAとしたが、この値は場合により変化する。
【0179】
以上より、上記画像形成装置において現像部Dを通過した吐き出しトナーを転写部Tにて転写ベルト5aに転写することで、安定した画像形成を連続して行う事が可能となった。
【0180】
〈第2の参考例〉(図12〜図14)
本参考例は、前述した再転写とトナー混色による色差変動による不良画像の発生を防止するものである。
【0181】
上述のクリーナーレスシステムを、例えばタンデム方式のカラー画像形成装置に適用した場合、前述の通り、再転写による色味変動が引き起こされる。この現象を以下の実験により再現した。
【0182】
図12に示すように、記録材搬送方向上流側と下流側に順に位置する第1と第に2つの作像ステーション1stと2stを用意した。各作像ステーションはそれぞれ感光体ドラム1を含む、磁気ブラシ接触帯電方式、クリーナーレスシステム、反転現像方式、の電子写真作像機構である。Pは記録材、5aは転写ベルト、5dは導電性ブレードである。
【0183】
第1と第2の各作像ステーション1stと2stとでそれぞれでA4サイズに対して6%の比率となる横帯(主走査方向)を画像形成を行った。
【0184】
第2の作像ステーション2stでは、画像形成中に生じた再転写トナーが該作像ステーション2stの磁気ブラシにより一旦回収され、極性をすベて負に変化させられた後感光体ドラムに吐き出される。
【0185】
吐き出された再転写トナーは現像部に至った際かぶり取りバイアスによって現像装置に回収される。
【0186】
再転写量を定量化するため、図12に示すとおり、再転写後の記録材P上の単位面積当たりのトナー量をa[g/cm]、感光体ドラム上に再転写されたトナーの単位面積当たりのトナー量をb[g/cm]とし、再転写率ηrtrを
ηrtr=b/(a+b)×100[%]
と定義した。
【0187】
また転写効率も同様に、転写後の記録材上の単位面積当たりのトナー量をa′[g/cm]、感光体ドラム上に残った転写残トナーの単位面積当たりのトナー量をb′[g/cm]として、転写効率ηtrを
ηtr=a′/(a′+b′)×100[%]
とした。
【0188】
本検討では第1の作像ステーション1stにイエロートナー、第2の作像ステーション2stにマゼン夕トナーを用い、検討をスタートする時点(すなわちマゼン夕現像器にイエロートナーがまったく無い状態)でのマゼン夕画像(A4サイズに対して6%比率の主走査方向横帯)をイニシャルとして、1000枚画像形成ごとにイニシャルと同様の画像を形成しながら10000枚通紙(100枚間欠)し、イニシャル画像と1000枚毎通紙後の画像との色差△EをX−RiteSP68を用いて測定した。
【0189】
また本検討においては第2の作像ステーション2stにおける転写効率は95%、再転写率は4%だった。
【0190】
図13の横軸は通紙枚数、縦軸にそのときの色差の変化の様子を示したものである。通紙枚数が増すにつれて色差が大きくなり、印象レベルでは同じ色として扱える色差の上限6.5も5000枚通紙あたりから超えてしまっているのがわかる。
【0191】
以上より、現像によるトナーリサイクルシステムにより再転写トナーが現像装置内に混入することで許容範囲以上の色差変動が引き起こさることがわかった。
【0192】
そこで、本参考例では、磁気ブラシによって吐き出されたトナーを現像部Dにて回収させず、転写部Tにて第2の像担持体としての転写ベルト5a上に転写し、該吐き出しトナーを転写ベルトクリーナー5e(図1)にて回収させることで、上記の問題を解決した。
【0193】
現像部Dにて吐き出しトナーを回収させない方法として、図2のシーケンス図において吐き出しを行っている工程、すなわち紙間と後回転工程において現像スリーブ4dの回転を止め、積極的な回収を行わないようにした。
【0194】
本参考例の効果を確認するため、図12、図13で示した検討を再度行った。紙間、後回転時の現像スリーブ4dの回転を止め、さらに紙間、後回転時の転写電流を5μAに設定し、上記検討と同じ様に検討した結果を図14に示す。
【0195】
図14に示すように、従来の図13に比べ、通紙枚数が増加しても色差の大きさは徐々にしか増えず、10000枚通紙後でも色差△E=3程度で、一般には同じ色と思われているレベルに落ち着いている。
【0196】
この様に本参考例にて示した手法により色差の増大に対して大幅な改善が見られた。
【0197】
本参考例における非作像時(本実施例では紙間、後回転時)の転写電流については、第1の本参考例における図10、図11を参考にした。吐き出しトナー量は、磁気ブラシ内の混入トナー量が3.5%以下の範囲で0〜0.7mg/cmまで変化する。またこの単位面積当たりの吐き出しトナー量に対して、吐き出しトナー転写効率を95%以上とするためには0〜20μAの転写電流を必要とする。しかし、通常磁気ブラシ内の混入トナー量は多くても2.5%程度であるため、非作像時転写電流は12μA以下であれば問題はない。
【0198】
本参考例は記録材Pを記録材担持体5aに担持搬送する画像形成装置での例であり、たとえば複数の像担持体および画像形成部を有して第1の転写部で中間転写体上に多重転写を施し、第2の転写部において一括して記録材に多重転写像を転写するいわゆる中間転写方式を採用する画像形成装置においても、本参考例と同様の傾向を見ることができる。
【0199】
〈第1の実施例〉(図15〜図18)
図15は本実施例の画像形成装置の要部の概略構成図である。
【0200】
本実施例の画像形成装置は、前述図20の従来例のカラー画像形成装置と同じく、複数の電子写真作像機構を画像形成部(作像ステーション)として備えた、タンデム方式を採用したカラー画像形成装置である。
【0201】
前述図20のカラー画像形成装置と共通する構成機器・部材・部分には共通の符号を付して再度の説明を省略する。
【0202】
本実施例のカラー画像形成装置においては、各画像形成部である第1〜第4の作像ステーションS(Y・M・C・B)はクリーナーレスプロセスである。
【0203】
各作像ステーションS(Y・M・C・B)において、感光体ドラム1(Y・M・C・B)、帯電装置2(Y・M・C・B)、現像装置4(Y・M・C・B)は、前述の第1の参考例の画像形成装置において用いたと同様の、負帯電性・電荷注入性、φ30mmのOPC感光体1であり、磁気ブラシ帯電装置2であり、2成分磁気ブラシ接触現像方式の反転現像装置4である。
【0204】
帯電バイアス、現像バイアス、転写バイアス等も第1の参考例の画像形成装置と同様であり、感光体ドラム1(Y・M・C・B)は150mm/sec.のプロセススピードで回転駆動され、磁気ブラシ帯電装置2(Y・M・C・B)によりほぼ−700vに電荷注入帯電方式で一様に帯電処理される。転写ベルト51は例えば膜厚さ75μmのポリイミドのベルトである。
【0205】
上記したように第1〜第4の各作像ステーションS(Y・M・C・B)はクリーナーレスプロセスであり、各作像ステーションにおいて転写ニップ部T(Y・M・C・B)で記録材Pに転写されずに回転感光体ドラム1(Y・M・C・B)の表面に残ったトナーを除去する専用のクリーナーは配置していないが、転写残トナーは、第1または第2の参考例の画像形成装置と同様に引き続く感光体ドラム1(Y・M・C・B)の回転で磁気ブラシ帯電装置2(Y・M・C・B)の位置に至り、感光体1(Y・M・C・B)に接触している接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cに一時的に回収され、その回収トナーが再び感光体ドラム1(Y・M・C・B)面に吐き出されたあと、現像部Dを通り抜けて、転写部T(Y・M・C・B)で第2の像担持体としての転写ベルト51に直接転写され、最終的に転写ベルトクリーナー56で回収される。
【0206】
図16は本実施例の画像形成装置の動作シーケンス図であり、第1の参考例における図2の動作シーケンス図と同様である。紙間工程において、転写ニップ部T(Y・M・C・B)を通過する回転感光体ドラム1(Y・M・C・B)の領域がその前に帯電ニップ部T(Y・M・C・B)を通過する間は帯電バイアスのAC成分の印加を停止させ、磁気ブラシ帯電部材で一時的に回収した転写残トナーを回転感光体ドラム1(Y・M・C・B)の面に吐き出す。また後回転工程においても紙間工程と同様に帯電バイアスのAC成分の印加を停止させることで、磁気ブラシ帯電部材で一時的に回収した転写残トナーを回転感光体ドラム1(Y・M・C・B)の面に吐き出す。
【0207】
(1)クリーナーレスプロセス
本実施例の画像形成装置はクリーナーレスプロセスであるから、記録材Pに対するトナー画像転写後の感光体ドラム1(Y・M・C・B)に残留した転写残トナーは感光体ドラム1(Y・M・C・B)の帯電ニップ部Nに持ち運ばれて磁気ブラシ接触帯電装置2(Y・M・C・B)の磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cに混入して一時的に回収される。
【0208】
転写残トナーは転写時の剥離放電などにより、極性が正のものと負のものが混在していることが多い。この極性が混在した転写残トナーが磁気ブラシ帯電器2Aに至って磁気ブラシ部2c内に混入して一時的に回収される。
【0209】
この転写残トナーの磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cへの取り込みは磁気ブラシ帯電器2AにAC成分を印加することで、磁気ブラシ帯電器2A−感光体ドラム1(Y・M・C・B)間の振動電界効果によってより効果的に行わせることができる。
【0210】
そして、磁気ブラシ部2c内に取り込まれた転写残トナーは極性がすべて負に帯電されて感光体ドラム1(Y・M・C・B)上に吐き出される。
【0211】
極性が揃えられて感光体ドラム1(Y・M・C・B)上に吐き出された転写残トナーは現像装置4(Y・M・C・B)の現像部Dに至る。現像部Dでは現像スリーブ4dの回転を停止し、かつ、現像のACバイアスをOFFしてDCのみ印加することによって吐き出しトナーは現像部Dをすり抜ける。
【0212】
現像部Dをすり抜けた吐き出しトナーは転写部T(Y・M・C・B)で吐き出しトナーの帯電極性と逆の転写電界を印加することにより転写ベルト51上に転写される。
【0213】
転写ベルト51上に転写された吐き出しトナーは下流側の転写部を通過し、転写ベルトクリーナー56で回収される。
【0214】
この転写残トナーの吐き出しは全て転写ベルトクリーナー56で回収されるので、スペースの面での利点も大きく、画像形成装置の大幅な小型化が可能となる。
【0215】
現像剤のトナーtとして重合法で作成した高離型性球形トナーを用いることで、転写残トナーの発生量を少なくすることができるし、また、磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出されたトナーの転写性を向上させることができる。
【0216】
ここで、通常、トナーは電気抵抗が比較的高いから、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cにそのようなトナー粒子が混入することは磁気ブラシ部2cの電気抵抗を上昇させて帯電能を低下させる因子であり、混入トナー量が比較的多い場合は、非作像時に大量のトナーを吐き出すことで、良好な帯電を維持することができる。
【0217】
また、磁気ブラシ部2cから感光体ドラム1(Y・M・C・B)へ吐き出されたトナーはきわめて均一な散布状態にあり、またその量も少量であるため、次の像露光過程に実質的に悪影響を及ぼすことはない。また、転写残トナーパターンに起因するゴースト像の発生もない。
【0218】
(2)吐き出しトナーの再転写性 第1〜第4の各作像ステーションS(Y・M・C・B)から転写ベルト51に吐き出されたトナーは、多重転写してしまうと下流の作像ステーションで再転写され、該作像ステーションの磁気ブラシに再度回収されてしまうという問題が起きてしまう。
【0219】
図17において、ttは第1〜第4の各作像ステーションS(Y・M・C・B)から転写ベルト51に吐き出されたトナーtY・tM・tC・tBを多重転写したものであり、trはttの一部が第4の作像ステーションSBで再転写されたものである。
【0220】
吐き出しトナーは通常の画像形成時のトナーと比べて感光体ドラムに付着しやすい特性をもっており、転写残となりやすいだけでなく再転写もしやすい。
【0221】
また、再転写は転写ベルト51上のトナーが多いほど起きやすく、少ないほど起きにくい。
【0222】
このため、第1〜第4の各作像ステーションS(Y・M・C・B)から転写ベルト51に吐き出されたトナーtY・tM・tC・tBは転写ベルト51上で重ならないようにタイミングをずらしてやることで(図18)、再転写させないようにできる(図16)。
【0223】
こうして、吐き出しトナーtY・tM・tC・tBは各作像ステーションをすり抜けて転写ベルトクリーナー部56へ送られる。
【0224】
(3)吐き出しトナーのクリーニング性 吐き出しトナーは磁気ブラシで一旦回収されたり現像装置や転写部をすり抜けてきたことで、変形したり、異物が付着したりして、転写ベルトクリーナー56でのクリーニング性が低下している。
【0225】
また、このような吐き出しトナーtY・tM・tC・tBが多重転写tt(図17)されて一度に大量に転写ベルトクリーナー56にくるとクリーニングしきれず、クリーナー部をすり抜けてしまうことがある。
【0226】
このため、各作像ステーションS(Y・M・C・B)から転写ベルト51にから吐き出されたトナーtY・tM・tC・tBは転写ベルト51上で重ならないようにタイミングをずらしてやり(図18)、少しずつ転写ベルトクリーナー56に送ることで、良好なクリーニング性を維持することができる。
【0227】
以上のように、各作像ステーションS(Y・M・C・B)から転写ベルト51へのトナーの吐き出しタイミングをずらすことで、良好に転写残トナーを吐き出しことができ、クリーナーレスシステムであっても磁気ブラシによる帯電性を維持することができる。
【0228】
〈第2の実施例〉
本実施例は、上記の第1の実施例の画像形成装置において、帯電装置2(Y・M・C・B)の磁気ブラシ部2cから感光体ドラム1(Y・M・C・B)への吐き出しトナーが現像部Dを通過する時に、現像装置4(Y・M・C・B)がトナーを現像する方法である。
【0229】
転写残トナーを磁気ブラシ部2cから感光体ドラム1(Y・M・C・B)へ吐き出した後、吐き出しトナーは現像部Dを通過して転写部T(Y・M・C・B)へ送られるが、吐き出しトナーの一部が現像部Dに残ってしまう場合があった。このため転写性の良くないトナーが現像装置4(Y・M・C・B)に溜まってしまうという問題が起きてしまうことがあった。
【0230】
そこで本例では、吐き出しトナーの現像装置回収を阻止するために、フレッシュトナーを現像して吐き出しトナーをブロックする方法である。
【0231】
以上のような制御にすることで、前述のクリーナーレスシステムがより安定化する場合もある。
【0232】
〈第3の実施例〉(図19)
本実施例は、上記の第1または第2の実施例の画像形成装置において、転写ベルトクリーナー56として図19のようにブレードクリーニングタイプのものを用いたものである。58はクリーナーブレードである。すなわちクリーナーブレードニップヘの潤滑剤として、より積極的にトナーを現像、転写して転写ベルトクリーナー56へ供給する方法である。
【0233】
転写ベルトクリーナー56へのトナー供給は、第2の実施例と同様、トナー吐き出し時に行うことで、吐き出しトナーの現像装置回収を阻止する効果も得られる。
【0234】
以上のような制御にすることで、前述のクリーナーレスシステムがより安定化するだけではなく、転写ベルトクリーニングも安定化させることができる場合がある。
【0235】
以上、第1〜3の実施例においては、中間転写体方式のカラー画像形成装置においても実施できる。
【0236】
〈その他〉
1)接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器2Aは、スリーブ回転タイプに限らず、マグネットロールが回転するものや、マグネットロールの表面を必要に応じて給電用電極として導電性処理して、該マグネットロールの外周面に直接に導電性磁性粒子を磁気拘束させて磁気ブラシ部を形成させ、マグネットロールを回転させる構成のもの等にすることもできる。回転しないタイプの磁気ブラシ帯電部材とすることもできる。
【0237】
また接触帯電部材は、ファーブラシ帯電部材や、導電性ゴムや導電性スポンジを用いた帯電ローラ等であってもよいし、この場合も回転しない構成のものであってもよい。
【0238】
2)像担持体としての感光体は表面抵抗が10 〜1014Ω・cmの低抵抗層を持つことが、電荷注入帯電を実現でき、オゾンの発生防止の面から望ましいが、上記以外の有機感光体等でもよい。即ち接触帯電は、実施例の電荷注入帯電方式に限らず、放電現象が支配的な接触帯電系であっても良い。
【0239】
3)現像装置は2成分現像法についてのみ述べたが、他の現像方法でもよい。好ましくは、現像剤を感光体に対して接触させて潜像を現像する1成分接触現像や2成分接触現像がより現像剤の同時回収効果を高めるのに効果がある。
【0240】
また、現像剤中のトナー粒子として重合トナーを用いた場合には、上記の1成分接触現像や2成分接触現像はもちろん1成分非接触現像や2成分非接触現像など他の現像方法においても充分な回収効果が得られる。
【0241】
現像装置は反転現像方式でも、正規現像方式でもよい。
【0242】
4)AC(交番電圧、交流電圧)の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周期的にオン/オフすることによって形成された矩形はあっても良い。このように交番電圧の波形としては周期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用できる。
【0243】
5)画像形成装置の作像プロセスは実施例に限らず任意である。また必要に応じて他の補助プロセス機器を加えてもよい。
【0244】
静電潜像形成のための画像露光手段としては、実施形態例の様にデジタル的な潜像を形成するレーザー走査露光手段に限定されるものではなく、通常のアナログ的な画像露光やLEDなどの他の発光素子でも構わないし、蛍光燈等の発光素子と液晶シャッター等の組み合わせによるものなど、画像情報に対応した静電潜像を形成できるものであるなら構わない。
【0245】
像担持体は静電記録誘電体等であっても良い。この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位に一様に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除電手段で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込み形成する。
【0246】
6)像担持体からトナー画像の転写を受ける被転写材は中間転写ドラム・中間転写ベルト等の中間転写体(第2の像担持体)であってもよい。
【0247】
7)転写手段は、実施形態例の転写ベルト装置に限らず、コロナ帯電器(コロナ放電転写)、帯電ローラ(ローラ転写)、導電性ブラシ、導電性ブレードなど任意である。
【0248】
8)像担持体1、帯電装置2、現像装置4等の任意のプロセス機器を画像形成装置本体に対して一括して着脱交換自在なプロセスカートリッジ着脱式の装置構成にすることもできる。
【0249】
【発明の効果】
【0250】
以上詳述したように本発明によれば、接触帯電・クリーナーレス系の画像形成部を複数備えたタンデム方式等のカラー画像形成装置等においては、複数の画像形成部の像担持体から記録材担持体あるいは中間転写体への転写残留現像剤の吐き出しタイミングを制御して記録材担持体あるいは中間転写体上で吐き出し現像剤が重ならないようにすることで、一度に大量の吐き出し現像剤が下流側の画像形成部の転写部に送られることによる再転写を防ぐことができる。従って、吐き出し現像剤を確実に記録材担持体あるいは中間転写体のクリーニング手段で回収させることができる。また、一度に大量の吐き出し現像剤が記録材担持体あるいは中間転写体のクリーニング手段へ送られないようにし確実なクリーニング性を得ることができる。
【0251】
以上のことから、各画像形成部において帯電部材への混入現像剤量を一定以下に保ち、かぶりの無い画像形成が可能となる。安定した良好な画像形成を継続して行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の参考例における画像形成装置の概略構成模型図
【図2】 その画像形成装置の動作シーケンス図
【図3】 感光体ドラムの層構成模型図
【図4】 磁気ブラシ帯電装置の拡大横断面模型図
【図5】 帯電回路の等価回路図
【図6】 磁性粒子(帯電キャリア)の電気抵抗値(体積抵抗値)の測定要領説明図
【図7】 現像装置の拡大横断面模型図
【図8】 作像枚数とトナー混入率の相関図
【図9】 転写電流と転写効率の相関図
【図10】 吐き出しトナー量とトナー混入比率の相関図
【図11】 必要転写電流と吐き出しトナー量の相関図
【図12】 第2の参考例における画像形成装置の概略構成模型図
【図13】 従来例のカラー画像形成装置の通紙枚数と色差の相関図
【図14】 第2の参考例のカラー画像形成装置の通紙枚数と色差の相関図
【図15】 第1の実施例におけるカラー画像形成装置の概略構成模型図
【図16】 その画像形成装置の動作シーケンス図
【図17】 各作像スレーションから転写ベルトへの吐き出しトナーを多重転写した場合の説明図
【図18】 各作像スレーションから転写ベルトへのトナー吐き出しのタイミングを吐き出しトナーが転写ベルト上で重ならないように制御した場合の説明図
【図19】 第3の実施例における画像形成装置の要部の概略構成模型図
【図20】 従来例のカラー画像形成装置の概略構成模型図
【符号の説明】
PY,PM,PC,PB・・第1〜第4の作像ステーション(画像形成部)、1(Y・M・C・B)・・像担持体(感光体ドラム)、2(Y・M・C・B)・・帯電装置、3・・レーザービームスキャナー(露光装置)、4(Y・M・C・B)・・現像装置、5・・転写装置、51,5a・・転写ベルト、56,5e・・転写ベルトクリーナー、T,TY,TM,TC,TB・・転写ニップ部(転写部)、11・・給紙カセット、16・・定着装置

Claims (8)

  1. 像担持体と、該像担持体に当接する帯電部材を有して像担持体を帯電する帯電手段と、該像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段とを各々複数備え、かつ記録材を担持する記録材担持体と、該複数の像担持体表面の現像剤像を記録材に転写させる転写手段を備える画像形成装置において、
    転写手段により記録材に転写せずに像担持体表面に残留した現像剤を前記帯電部材に一旦回収させ、その回収現像剤を帯電部材から吐き出させて、転写手段により記録材担持体に転写させる方式であって、複数の帯電部材から吐き出された現像剤が記録材担持体上で重ならないように吐き出しタイミングを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 第1の像担持体と、該第1の像担持体に当接する帯電部材を有して第1の像担持体を帯電する帯電手段と、該第1の像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像を現像剤により顕像化する現像手段とを各々複数備え、かつ該複数の第1の像担持体上の現像剤像を第2の像担持体に転写させる第1の転写手段と、第2の像担持体から現像剤像を記録材に転写する第2の転写手段を備える画像形成装置において、
    第1の転写手段により第2の像担持体に転写せずに第1の像担持体表面に残留した現像剤を前記帯電部材に一旦回収させ、その回収現像剤を帯電部材から吐き出させて、第1の転写手段により第2の像担持体に転写させる方式であって、前記複数の帯電部材から吐き出された現像剤が第2の像担持体上で重ならないように吐き出しタイミングを制御することを特徴とする画像形成装置。
  3. 記録材担持体クリーニング部を設け、記録材担持体に吐き出された現像剤を該記録材担持体クリーニング部で回収することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 現像剤の吐き出し制御を非画像形成時であって、前回転工程時、紙間時、後回転時に行うことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の画像形成装置。
  5. 吐き出された現像剤が現像ニップを通過するとき、現像剤を現像することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の画像形成装置。
  6. ブレードを用いた記録材担持体クリーニング部を設け、記録材担持体と該記録材担持体クリーニング部の潤滑材として該吐き出された現像剤を用いることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の画像形成装置。
  7. 帯電部材が磁性粒子と磁性粒子担持体からなることを特微とする請求項1ないし6の何れかに記載の画像形成装置。
  8. 像担持体が電子写真感光体であることを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載の画像形成装置。
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