JP4617003B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接触帯電方式、クリーナーレスプロセスの転写式画像形成装置に関する。
【0002】
より詳しくは、電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体と、該像担持体に当接する帯電部材を有し該帯電部材に帯電バイアスを印加することで像担持体の帯電を行う接触方式の帯電装置(接触帯電装置、直接帯電装置)と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する現像装置と、該像担持体表面の現像剤を被転写材に移動させる転写装置を具備し、転写装置により被転写材に移動せずに像担持体表面に残留した現像剤は前記帯電装置の像担持体に当接する帯電部材に一旦回収させ、その回収現像剤を帯電部材から吐き出させて現像装置にて再回収させる方式の、複写機・プリンタ等の画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
(a)接触帯電
電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置において、電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体、その他の被帯電体を所定の極性・電位に帯電処理する帯電手段としては、従来より一般にコロナ帯電器が使用されてきた。これは像担持体(以下、感光体と記す)にコロナ帯電器を非接触に対向配置して、コロナ帯電器から放出されるコロナに感光体面をさらして感光体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0004】
近年は、上記の非接触タイプのコロナ帯電器による場合に比べて低オゾン・低電力等の利点を有することから、前記のように、被帯電体としての感光体に電圧(帯電バイアス)を印加した帯電部材(接触帯電部材)を当接させて感光体面を所定の極性・電位に帯電させる接触方式の帯電装置の実用化がなされてきている。特に、帯電部材として導電ローラ(帯電ローラ)を用いたローラ帯電方式の装置が帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
【0005】
また、導電性の繊維をブラシ状に形成具備させたもの(ファーブラシ帯電部材、帯電ファーブラシ)、導電性ゴムをブレード状にした導電ゴムブレード(帯電ブレード)、磁性粒子を担持体に磁気拘束させた磁気ブラシ部を具備させた磁気ブラシ帯電部材(帯電磁気ブラシ、以下、磁気ブラシ帯電器と記す)等も接触帯電部材として用いることが可能である。特に、該磁気ブラシ帯電器の磁気ブラシ部を感光体に接触させる磁気ブラシ帯電方式の帯電装置は、被帯電体との接触性や安定性という点から好ましく用いられる。磁気ブラシ帯電器は、導電性の磁性粒子を直接にマグネットに、あるいはマグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させて磁気ブラシ部を形成具備させたものであり、停止あるいは回転させて磁気ブラシ部を感光体に接触させ、これに電圧を印加することによって感光体の帯電を開始させる。
【0006】
接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、帯電原理)にはコロナ帯電系と電荷注入(直接帯電)系の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現われる。
【0007】
コロナ帯電系は接触帯電部材と感光体との微小間隙に生じるコロナ放電現象による放電生成物で感光体表面が帯電する系である。コロナ帯電は接触帯電部材と感光体に一定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少なくないけれども放電生成物を生じる。
【0008】
電荷注入帯電系は、接触帯電部材から感光体に直接に電荷が注入されることで感光体表面が帯電する系である。より詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が感光体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用いないで感光体表面に直接電荷注入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電しきい値以下の印加電圧であっても、感光体を印加電圧相当の電位に帯電することができる。この電荷注入帯電系はイオンの発生を伴わない。しかし電荷注入帯電であるため、接触帯電部材の感光体への接触性が帯電性に大きく効いてくる。そこで接触帯電部材はより密に構成し、また感光体との速度差を多く持ち、より高い頻度で感光体に接触する構成をとる必要があり、この点において接触帯電部材として特に磁気ブラシ帯電器は安定した帯電を行なうことができる。
【0009】
磁気ブラシ帯電器による電荷注入帯電は抵抗とコンデンサーの直列回路と等価であると見ることができる、理想的な帯電プロセスでは感光体表面のある点が磁気ブラシと接触している時間(帯電ニップ×感光体の周速)にコンデンサーが充電され、感光体表面電位が印加電圧とほぼ同値になる。
【0010】
導電性の接触部材に電圧を印加し感光体の表面にあるトラップ準位に電荷を注入して感光体の接触帯電を行なう方法がある。また、感光体として通常の有機感光体上に導電性微粒子を分散させた表層(電化注入層)を有するものや、アモルファスシリコン感光体などを用いると、接触帯電部材に印加したバイアスのうちの直流成分と略同等の帯電電位を被帯電体表面に得ることが可能である(特開平6−3921号公報)。
【0011】
注入帯電方式は、環境依存性が少ないだけでなく、放電を用いないため、接触帯電部材に対する印加電圧は感光体電位と同程度で十分であり、また、オゾンを発生しない利点があり、完全なオゾンレスかつ低電力消費型帯電が可能となる。
【0012】
(b)クリーナーレスプロセス(トナーリサイクルプロセス)
また近年、画像形成装置は小型化が進んできたが、帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニング等の作像プロセスの各手段・機器が夫々小型になるだけでは画像形成装置の全体的な小型化には限界があった。また、転写後の感光体上の転写残トナー(残留現像剤)はクリーニング手段(クリーナー)によって回収されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面からも出ないことが好ましい。そこで、クリーナーを取り外し、感光体上の転写残トナーは現像手段によって「現像同時クリーニング」で感光体上から除去し現像手段に回収・再用する装置構成にした「クリーナーレスプロセス」の画像形成装置も出現している。
【0013】
現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に若干残留したトナーを次工程以後の現像時にかぶり取りバイアス(現像手段に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。
【0014】
この方法によれば、転写残トナーは現像手段に回収されて次工程以後用いられるため、廃トナーをなくし、メンテナンスに手を煩わせることも少なくすることができる。また、クリーナーレスであることでスペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。
【0015】
また、感光体の帯電装置が接触帯電性の場合には感光体に接触している帯電部材に転写残トナーを一旦回収させ、それを再び感光体上に吐き出させ現像装置で回収させる。特に、接触帯電装置として磁気ブラシ帯電器を用いると、一時的に帯電器内に回収できる転写残トナー量を多くできるため、安定した帯電を行うことが可能となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
クリーナーレスプロセスにおいては、帯電前に感光体の電位をリセットする前露光を行っても、転写残トナーに光が遮られて電位が均一にならず感光体の次周でゴーストとなって画像に現れてしまう。さらに、注入帯電系の場合、転写帯電器などで電荷が感光体に注入されてしまい帯電極性とは逆極性の比較的高い電位に帯電されてしまう。逆極性に帯電された領域の除電を前露光で行うことは困難であるため、前露光の効果が十分に発揮されない。
【0017】
よって、注入帯電クリーナーレス系では作像終了後の感光体表面に電位が残りやすい。その電位は、正規極性、逆極性が混在している可能性もあり、そのまま、次の作像開始のために感光体が回転すると、帯電磁性粒子や現像剤が感光体の電位が残っている領域に付着し、現像器に帯電磁性粒子、帯電器に現像剤が混入し、安定した画像形成を妨げる原因となる。
【0018】
本発明は、磁気ブラシ帯電タイプ・クリーナーレスの画像形成装置における上記のような問題点を解消する、すなわち、像担持体への磁性粒子(帯電キャリア)や現像剤の不正付着を防止して、良好な画像形成を継続して行うことを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の構成を特徴とする画像形成装置である。
【0020】
(1)
像担持体と、磁性粒子と回転可能な導電性磁性粒子担持体からなる前記像担持体に当接する帯電部材を有し前記帯電部材に直流成分と交流成分の重畳バイアスである帯電バイアスを印加することで前記像担持体の帯電を行う帯電装置と、前記像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、前記静電潜像を現像剤により顕像化する現像装置と、前記像担持体表面の現像剤像を転写バイアスにより被転写材に移動させる転写装置を具備し、前記転写装置により前記被転写材に移動せずに前記像担持体表面に残留した現像剤は前記帯電部材に一旦回収させ、その回収現像剤を前記帯電部材から吐き出させて前記現像装置にて再回収させる方式の画像形成装置において、前記帯電バイアスの直流成分の印加停止から前記像担持体が少なくとも1回転した後、かつ転写バイアス印加を停止した前記像担持体位置が帯電位置を通過した後に前記導電性磁性粒子担持体の回転停止と帯電バイアスの交流成分の印加停止を行うことを特徴とする画像形成装置。
【0021】
【0022】
【0023】
(2)像担持体と、磁性粒子と回転可能な導電性磁性粒子担持体からなる前記像担持体に当接する帯電部材を有し前記帯電部材に直流成分と交流成分の重畳バイアスである帯電バイアスを印加することで前記像担持体の帯電を行う帯電装置と、前記像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、前記静電潜像を現像剤により顕像化する現像装置と、前記像担持体表面の現像剤像を転写バイアスにより被転写材に移動させる転写装置と、前記転写装置と前記帯電装置の間で前記像担持体に当接させバイアスを印加する導電性部材を具備し、前記転写装置により前記被転写材に移動せずに前記像担持体表面に残留した現像剤は前記帯電部材に一旦回収させ、その回収現像剤を前記帯電部材から吐き出させて現像装置にて再回収させる方式の画像形成装置において、前記帯電バイアスの直流成分の印加停止から前記像担持体が少なくとも1回転した後、かつ前記導電性部材のバイアス印加を停止した像担持体位置が帯電位置を通過し転写バイアス印加を停止した像担持体位置が帯電位置を通過した後に前記導電性磁性粒子担持体の回転停止と帯電バイアスの交流成分の印加停止を行うことを特徴とする画像形成装置。
【0024】
(3)前記導電性部材に印加するバイアスの直流成分の極性は前記帯電バイアスの直流成分の極性と逆極性であることを特徴とする(2)に記載の画像形成装置。
【0025】
(4)前記導電性部材が導電性ブラシであることを特徴とする(2)または(3)に記載の画像形成装置。
【0026】
【0027】
(5)前記像担持体が電子写真感光体であることを特徴とする(1)乃至(4)の何れか一項に記載の画像形成装置。
【0028】
(6)前記像担持体が電荷注入帯電性であることを特徴とする(1)乃至(5)の何れか一項に記載の画像形成装置。
【0029】
(7)前記像担持体が絶縁性のバインダー中に導電性微粒子を分散させた電荷注入層を有する電子写真感光体であることを特徴とする(1)乃至(6)の何れか一項に記載の画像形成装置。
形成装置。
【0030】
〈作 用〉
帯電動作の終了時に像担持体表面全域を約0vまで帯電することで、次の作像動作の開始時に帯電磁性粒子や現像剤が像担持体に付着することを防止する。
【0031】
【発明の実施の形態】
〈参考例〉(図1〜図8)
(1)画像形成装置例(図1)
図1は画像形成装置の概略構成図を示す。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用、電荷注入帯電方式、クリーナーレスプロセスのレーザービームプリンタである。
【0032】
1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。本例の感光ドラム1は負帯電性・電荷注入帯電性のOPC感光体(有機光導電性感光体)であり、矢示の時計方向にaに150mm/sec.のプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
【0033】
2は感光ドラム1の面を所定の極性・電位に一様に帯電処理する接触帯電装置である。本例では磁気ブラシ帯電装置であり、回転する感光ドラム1の面はこの磁気ブラシ帯電装置2によりほぼ−700vに電荷注入帯電方式で一様に帯電処理される。
【0034】
3は画像情報露光手段(露光装置)であり、本例ではレーザービームスキャナーである。このレーザービームスキャナー3は、半導体レーザー、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有してなり、CCD等の光電変換素子を有する原稿読み取り装置、電気計算機、ワードプロセッサー等の不図示のホスト装置から入力する目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザー光Lを射出して、回転感光ドラム1の一様帯電処理面をレーザー光走査露光する。このレーザー光走査露光により回転感光ドラム1の周面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0035】
4は現像装置である。本例では、重合法で作成した、転写残トナーの少ない高離型性球形トナーと、磁性キャリアを混合した現像剤による2成分接触現像方式の現像装置を用いている。そして、回転感光ドラム1面の静電潜像をトナー像(現像剤像)として反転現像させている。
【0036】
5は感光ドラム1の下側に配置した転写装置であり、本例の該転写装置は転写ベルトタイプである。5aは無端状の転写ベルト(例えば、膜厚75μmのポリイミドのベルト)であり、駆動ローラ5bと従動ローラ5c間に懸回張設されていて、感光ドラム1の回転方向に順方向に感光ドラム1の回転速度とほぼ同じ周速度で回動される。5dは転写ベルト5aの内側に配設した導電性ブレードであり、転写ベルト5aの上行側ベルト部分を感光ドラム1の下面部分に加圧して転写部位としての転写ニップ部Tを形成させている。
【0037】
6は給紙カセットであり、紙等の被転写材Pを積載収納させてある。給紙ローラ7の駆動により給紙カセット6内に積載収納の被転写材Pが1枚分離給紙され、搬送ローラ8等を含むシートパス9を通って所定の制御タイミングにて回転感光ドラム1と転写装置5の転写ベルト5aとの間の転写ニップ部Tに給送される。
【0038】
転写ニップ部Tに給送された被転写材Pは回転感光ドラム1と転写ベルト5aの間を挟持搬送され、その間、導電性ブレード5dに転写バイアス印加電源E5から所定の転写バイアスが印加されて、被転写材Pの裏面からトナーと逆極性の帯電がなされる。これにより、転写ニップ部Tを通る被転写材Pの表面側に回転感光ドラム1面側のトナー像が順次に静電転写されていく。
【0039】
転写ニップ部Tを通ってトナー像の転写を受けた被転写材Pは回転感光ドラム1面から順次に分離されてシートバス10を通って定着装置(例えば熱ローラ定着装置)11に導入されてトナー像の定着処理を受けてプリントアウトされる。
【0040】
本例のプリンタはクリーナーレスプロセスであり、転写ニップ部Tで被転写材Pに転写されずに回転感光ドラム1の表面に残ったトナーを除去する専用のクリーナーは配置していないが、転写残トナーは、後述するように、引き続く感光ドラム1の回転で磁気ブラシ帯電装置2の位置に至り、感光ドラム1に接触している接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部に一時的に回収され、その回収トナーが再び感光ドラム1面に吐き出されて最終的に現像装置4に回収され感光ドラム1は繰り返して作像に供される。
【0041】
(2)動作シーケンス(図2)
図2は上記プリンタの動作シーケンス図である。
【0042】
a.前多回転工程:プリンタの始動動作期間(起動動作期間、ウォーミング期間)である。メイン電源スイッチーオンにより、装置のメインモータを駆動させて感光ドラムを回転駆動させ、所定のプロセス機器の準備動作を実行させる。
【0043】
b.前回転工程:プリント前動作を実行させる期間である。個の前回転工程は前多回転工程中にプリント信号が入力したときには前多回転工程に引き統いて実行される。プリント信号の入力がないときには前多回転工程の終了後にメインモータの駆動が一旦停止されて感光ドラムの回転駆動が停止され、プリンタはプリント信号が入力されるまでスタンバイ(待機)状態に保たれる。プリント信号が入力すると、前回転工程が実行される。
【0044】
c.印字工程(画像形成工程、作像工程):所定の前回転工程が終了すると、引き続いて回転感光ドラムに対する作像プロセスが実行され、回転感光ドラム面に形成されたトナー像の被転写材への転写、定着手段によるトナー像の定着処理がなされて画像形成物がプリントアウトされる。連続印字(連続プリント)モードの場合は上記の印字工程が所定の設定プリント枚数分繰り返して実行される。
【0045】
d.紙間工程:連続印字モードにおいて一の被転写材の後端部が転写ニップ部を通過した後、次の被転写材の先端部が転写ニップ部に到達するまでの間の、転写ニップ部における被転写材の非通紙状態期間である。この期間に転写ニップを通過する回転感光体の領域がその前に帯電ニップ部を通過する間は、帯電バイアスのAC成分の印加を停止させ、磁気ブラシ帯電部材で一時的に回収した転写残トナーを回転感光体ドラム面に吐き出す。
【0046】
e.後回転工程:最後の被転写材の印字工程が終了した後もしばらくの間メインモータの駆動を継続させて感光体ドラムを回転駆動させ、所定の後動作を実行させる期間である。この期間においても紙間工程と同様に帯電バイアスのAC成分の印加を停止させることで、磁気ブラシ帯電部材で一時的に回収した転写残トナーを回転感光体ドラム面に吐き出す。
【0047】
f.スタンバイ:所定の後回転工程が終了すると、メインモータの駆動が停止され感光体ドラムの回転駆動が停止され、プリンタは次のプリントスタート信号が入力するまでスタンバイ状態に保たれる。
【0048】
1枚だけのブリントの場合は、そのプリント終了後、プリンタは後回転工程を経てスタンバイ状態になる。スタンバイ状態においてプリントスタート信号が入力すると、プリンタは前回転工程に移行する。
【0049】
cの印字工程時が画像形成時であり、aの前多回転工程、bの前回転工程、dの紙間工程、eの後回転工程が非画像形成時(非作像時)になる。
【0050】
(3)感光体ドラム(図3)
本例の感光ドラム1は前述したように負帯電性・電荷注入性のOPC感光体であり、図3に層構成模型図を示したように、φ30mmのアルミニウム製のドラム基体1a上に第1〜第5の機能層lb〜lfを下から順に設けたものである。
【0051】
第1層1b:下引き層であり、アルミニウムドラム基体の欠陥などをならすため、またレーザー露光の反射によるモアレの発生を防止するために設けられている厚さ約20μmの導電層である。
【0052】
第2層lc:正電荷注入防止層であり、アルミニウムドラム基体laから注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって10Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0053】
第3層1d:電荷発生層であり、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レーザー露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0054】
第4層le:電荷輸送層であり、ポリカーボネイト樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生層ldで発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0055】
第5層lf:電荷注入層であり、絶縁性のバインダーとしての光硬化性のアクリル樹脂に光透過性の導電フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵抗化(導電化)した粒径0.03μmの酸化錫SnO2の超微粒子(導電性粒子)を樹脂に対して70重量パーセント分散した材料の約3μmの塗工層である。この電荷注入層1fの電気抵抗値は、充分な帯電性と画像流れを起こさない条件である1×1010〜1×1014Ω・cmである必要がある。本例では、表面抵抗が1×1011Ω・cm感光ドラムを用いた。
【0056】
(4)磁気ブラシ帯電装置2(図4〜図6)
図4は磁気ブラシ帯電装置2の拡大横断面模型図である。本例の磁気ブラシ帯電装置2は、大きく分けて、磁気ブラシ帯電部材(磁気ブラシ帯電器)2A、該磁気ブラシ帯電器2Aと導電性磁性粒子(帯電キャリア)2dを収容させた容器(ハウジング)2B、磁気ブラシ帯電器2Aに対する帯電バイアス印加電源E2等からなる。
【0057】
磁気ブラシ帯電器2Aは本例のものはスリーブ回転タイプであり、マグネットロール(磁石)2aとこのマグネットロールに外嵌させた非磁性ステンレス製スリーブ(回転可能な導電性磁性粒子担持体:電極スリーブ、導電スリーブ、帯電スリーブなどと称される)2bと、該スリーブ2bの外周面にスリーブ内部のマグネットロール2aの磁気力で磁気拘束させて形成保持させた磁性粒子2dの磁気ブラシ部2cからなる。
【0058】
マグネットロール2aは非回転の固定部材であり、スリーブ2bはこのマグネットロール2aの外回りを矢印bの方向に不図示の駆動系により所定の周速度、本例では225mm/sec.の周速で回転駆動される。また、スリーブ2bは感光ドラム1に対してスペーサーコロなどの手段で500μm程度の隙間を保たせて配設してある。2eは容器2Bに取り付けた、非磁性ステンレス製の磁気ブラシ層厚規制ブレードであり、スリーブ2b表面とのギャップが900μmになるように配置されている。
【0059】
容器2B内の磁性粒子2dはその一部がスリーブの2b外周面にスリーブ内部のマグネットロール2aの磁気力で磁気拘束されて磁気ブラシ部2cとして保持される。磁気ブラシ部2cはスリーブの回転駆動に伴い、スリーブ2bと一緒にスリーブ2bと同方向に回転する。このとき磁気ブラシ部2cの層厚はブレード2eにより均一厚さに規制させる。そして、その磁気ブラシ部2cの規制層厚はスリーブ2bと感光ドラム1との対向隙間部の間隔より大きいから、磁気ブラシ部2cはスリーブ2bと感光対ドラム1との対向部において感光ドラム1に対して所定幅のニップ部を形成して接触する。この接触ニップ部が帯電ニップ部(帯電部)Nである。従って、回転感光ドラム1は帯電ニップ部Nにおいて磁気ブラシ帯電器2Aのスリーブ2bの回転に伴い回転する磁気ブラシ部2cで摺擦される。この場合、帯電ニップ部Nにおいて感光ドラム1の移動方向と磁気ブラシ部2cの移動方向は逆方向となり、相対移動速度は速くなる。スリーブ2bと磁気ブラシ層厚規制ブレード2eには電源E2から所定の帯電バイアスが印加される。
【0060】
而して、感光ドラム1が回転駆動され、磁気ブラシ帯電器2Aのスリーブ2bが回転駆動され、電源E2から所定の帯電バイアスが印加されることで、回転感光ドラム1の周面が本例の場合は注入帯電方式で所定の極製・電位に一様に接触帯電処理される。
【0061】
スリーブ2b内に固定配置されているマグネットロール2aは、スリーブ2bと感光ドラムの最近接位置cとの角度θを感光ドラム回転方向上流側20°から下流側10°の範囲に入るようにすることが望ましく、上流側15°〜0°であればさらによい。それより下流だと主極位置に磁性粒子が引きつけられ、帯電ニップ部Nの感光ドラム回転方向下流側に磁性粒子の滞留が発生しやすくなり、また上流すぎると、帯電ニップ部Nを通過した磁性粒子の搬送性が悪くなり、滞留が発生しやすくなる。また、帯電ニップ部Nに磁極がない場合は、磁性粒子に働くスリーブ2bへの拘束力が弱くなり、磁性粒子が感光ドラム1に付着しやすくなるのは明らかである。ここで述べている帯電ニップ部Nは、帯電時に磁性ブラシ部2cの磁性粒子が感光ドラム1と接触している領域を示す。本例では、上流側10°の位置に約900Gの磁極を配置した。
【0062】
帯電バイアスは電源E2によってスリーブ2bと規制ブレード2eに印加される。本例ではDC成分(直流成分)にAC成分(交流成分)が重畳しているバイアス(重畳バイアス)を用いている。
【0063】
帯電ニップ部Nにおける、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cによる感光ドラム1面の摺擦と、磁気ブラシ帯電器2Aへの帯電バイアスの印加により、磁気ブラシ部2cを構成している帯電用磁性粒子2dから電荷が感光ドラム1上に与えられ、感光ドラム1面が所定の極性・電位に一様に接触帯電される。
【0064】
本例の場合は前述したように、感光ドラム1はその表面に電荷注入層1fを具備させたものであるから、電荷注入帯電により感光ドラム1の帯電処理がなされる。即ち、感光ドラム1面が帯電バイアスDC十ACのDC成分に対応した電位に帯電される。スリーブ2bは回転速度が速いほど帯電均一性が良好になる傾向にある。
【0065】
磁気ブラシ帯電器2Aによる感光ドラム1の電荷注入帯電は、図5の等価回路に示すような、抵抗RとコンデンサーCの直列回路とみなすことができる。この様な回路の場合、抵抗値をr、感光体の静電容量をCp、印加電圧をV0、帯電時間(感光ドラム表面のある点が帯電ニップ部Nを通過する時間)をT0とすると、感光ドラムの表面電位Vdは式(1)で表わされる。
【0066】
Vd=V0(1−exp(T0/(Cp・r)))・・・式(1)
帯電バイアスDC十ACにおいて、DC成分は必要とされる感光ドラム1の表面電位と同値、本例では−700vとした。
【0067】
画像形成時(作像時)におけるAC成分は、そのピーク間電圧Vppは、100v以上、2000v以下、特に300v以上、1200v以下が好ましい。ピーク間電圧Vppがそれ以下では、帯電均一性、電位の立ち上がり向上の効果が薄く、それ以上では、磁性粒子の滞留や感光ドラムヘの付着が悪化する。周波数は100Hz以上5000Hz以下、特に500Hz以上2000Hz以下が好ましい。それ以下では、磁性粒子の感光ドラムヘの付着悪化や、帯電均一性、電位の立ち上がり性向上の効果が薄くなり、それ以上でも帯電均一性、電位の立ち上がり性向上の効果が得られにくくなる。ACの波形は矩形波、三角波、sin波などがよい。本例ではピーク間電圧Vppは700vを用いた。
【0068】
磁気ブラシ部2cを構成させる磁性粒子2dは、本例では、焼結した強磁性体(フェライト)として還元処理をしたものを用いたが、他に樹脂と強磁性体粉を混線して粒子状に成形したもの、もしくはこれに抵抗値調節のために導電性カーボン等を混ぜたものや、表面処理を行ったものも同様に用いることができる。
【0069】
磁気ブラシ部2cの磁性粒子2dは感光ドラム表面のトラップ準位に電荷を良好に注入する役割と、感光ドラム上に生じたピンホールなどの欠陥に帯電電流が集中してしまうことに起因して生じる帯電部材及び感光体の通電破壊を防止する役割を兼ね備えていなければならない。従って、磁気ブラシ帯電器2Aの電気抵抗値は1×10Ω〜1×10Ωであることが好ましく、特には1×10Ω〜1×10Ωであることが好ましい。磁気ブラシ帯電器2Aの電気抵抗値が1×10Ω未満ではピンホールリークが生じやすくなる傾向があり、1×10Ωを超えると良好な電荷の注入がしにくくなる傾向にある。また、抵抗値を抵抗値を上記範囲内に制御するためには、磁性粒子2dの体積抵抗値は1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであることが望ましく、特には1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであることがより好ましい。
【0070】
本例で用いた磁気ブラシ帯電器2Aの電気抵抗値は、1×10Ω・cmであり、帯電バイアスのDC成分として−700vを印加することで、感光ドラム1の表面電位も、−700vとなった。
【0071】
磁性粒子2dの体積抵抗値は、図6に示す要領で測定した。すなわち、セルAに磁性体粒子2dを充填し、該充填磁性体粒子2dに接するように主電極17及び上部電極18を配し、該電極17・18間に定電圧電源22から電圧を印加し、そのとき流れる電流を電流計20で測定することにより求めた。19は絶縁物、21は電圧計、24はガイドリングを示す。その測定条件は、23℃、65%の環境で充填磁性粒子2dのセルとの接触面積S=2cm2、厚みd=lmm、上部電極18の荷重10kg、印加電圧100Vである。
磁性粒子2dの平均粒径及び粒度分布測定におけるピークは5〜100μmの範囲にあることが、粒子表面の汚染による帯電劣化防止、及び、磁性粒子の感光ドラム1表面への付着防止の観点から好ましい。磁性粒子2dの平均粒径は、水平方向最大弦長で示し、測定法は顕微鏡法により磁性粒子300個以上をランダムに選び、その径を実測して算術平均をとる。
【0072】
(5)現像装置4(図7)
静電潜像のトナー現像方法としては、一般に次のa〜dの4種類に大別される。
【0073】
a.非磁性トナーについてはブレード等でスリーブ上にコーティングし、磁性トナーは磁気力によってコーティングして搬送し感光体に対して非接触状態で現像する方法(1成分非接触現像)。
【0074】
b.上記のようにしてコーティングしたトナーを感光体に対して接触状態で現像する方法(1成分接触現像)。
【0075】
c.トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合したものを現像剤として用いて磁気力によって搬送し感光体に対して接触状態で現像する方法(2成分接触現像)。
【0076】
d.上記の2成分現像剤を非接触状態にして現像する方法(2成分非接触現像)。
【0077】
このなかで、画像の高画質化や高安定性の面から、cの2成分接触現像法が多く用いられている。
【0078】
図7は本例で用いた現像装置4の拡大横断面模型図である。本例における現像装置4は重合法で作成した高離型性球形非磁性トナーと磁性キャリア(現像用磁性粒子、現像キャリア)を混合したものを現像剤として用い、該現像剤を現像剤担持体(現像部材、現像器)に磁気力によって磁気ブラシ層とし保持させて現像部に搬送し感光ドラム面に接触させて静電潜像をトナー像として現像する2成分磁気ブラシ接触現像方式の反転現像装置である。
【0079】
4aは現像容器、4bは現像剤担持体としての現像スリーブ、4cはこの現像スリーブ4b内に固定配置された磁界発生手段としての磁石(マグネットローラ)、4dは現像スリーブ表面に現像剤の薄層を形成するための現像剤層厚規制ブレード、4eは現像剤攪拌搬送スクリュー、4fは現像剤容器4a内に収容した2成分現像剤であり、上記のように非磁性トナーtと現像キャリアcを混合したものである。
【0080】
現像スリーブ4bは少なくとも現像時においては、感光ドラム1に対し最近接距離(隙間)が約500μmになるように配置され、該現像スリーブ4bの外面に担持させた現像剤磁気ブラシ薄層4f’が感光ドラム1の面に接触するように設定されている。この現像剤磁気ブラシ薄層4f’と感光ドラム1の接触ニップ部mが現像領域(現像部)である。
【0081】
現像スリーブ4bは内部の固定磁石4cの外回りを矢印の反時計方向に所定の回転速度で駆動され現像容器4a内においてスリーブ外面に固定磁石4cの磁力により現像剤4f(t+c)の磁気ブラシが形成される。その現像剤磁気ブラシはスリーブ4bの回転とともに搬送され、ブレード4dにより層厚規制を受けて所定層厚の現像剤磁気ブラシ薄層4f’として現像容器外に持ち出されて現像部mへ搬送されて感光ドラム1面に接触し、引き続くスリーブ4bの回転で再び現像容器4a内に戻し搬送される。
【0082】
現像スリーブ4bには現像バイアス印加電源E4によりDC成分とAC成分を重畳した所定の現像バイアスが印加される。本例での現像特性は、感光ドラム1の帯電電位(−700v)と現像バイアスのDC成分値の差が200v以下であるとかぶりが生じ、350v以上であると現像キャリアcの感光ドラム1への付着が生じたので、現像バイアスのDC成分は−400vとした。
【0083】
現像容器4a内の現像剤4f(t+c)のトナー濃度(現像キャリアcとの混合割合)はトナー分が静電潜像の現像に消費されて逐次消費されていく。現像容器4a内の現像剤4fのトナー濃度は不図示の検知手段により検知されて所定の許容下限濃度まで低下するとトナー補給部4gから現像容器4a内の現像剤4fにトナーtの補給がなされて現像容器4a内の現像剤4fのトナー濃度を常に所定の許容範囲内に保つようにトナー補給制御される。
【0084】
(6)クリーナーレスプロセス
本例のプリンタは、クリーナーレスプロセスであるから、被転写材Pに対するトナー像転写後の感光ドラム1に残留したトナー(転写残トナー)は感光ドラム1の帯電ニップ部Nに持ち運ばれて磁気ブラシ接触帯電装置2の磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cに混入して一時的に回収される。
【0085】
感光ドラム1上の転写残トナーは転写時の剥離放電などにより、極性が正のものと負のものが混在していることが多い。この極性が混在した転写残トナーが磁気ブラシ帯電器2Aに至って磁気ブラシ部2c内に混入して一時的に回収される。この転写残トナーの磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cへの取り込みは、磁気ブラシ帯電器2AにAC成分を印加することで、磁気ブラシ帯電器2A−感光ドラム1間の振動電界効果によってより効果的に行わせることができる。
【0086】
そして、磁気ブラシ部2c内に取り込まれた転写残トナーは極性がすべて負に帯電されて感光ドラム1上に吐き出される。
【0087】
極性が揃えられて感光ドラム1上に吐き出された転写残トナーは現像部mに至って現像装置4の現像スリーブ4bにより現像時のかぶり取り電界によって現像同時クリーニングで回収される。
【0088】
この転写残トナーの現像同時回収は、回転方向の画像領域が、感光ドラム1の周長よりも長い場合には、その他の帯電、露光、現像、転写といった画像形成工程と同時進行で行われる。
【0089】
これにより転写残トナーは現像装置4内に回収されて次工程以後も用いられるため、廃トナーをなくすことができる。また、スペースの面での利点も大きく、画像形成装置の大幅な小型化が可能となる。
【0090】
現像剤のトナーtとして重合法で作成した高離型性球形トナーを用いることで、転写残トナーの発生量を少なくすることができるし、また、磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させることができる。2成分接触現像方式の現像装置4を用いることでも磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させている。
【0091】
ここで、通常、トナーは電気抵抗が比較的高いから、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cにそのようなトナー粒子が混入することは磁気ブラシ部2cの電気抵抗を上昇させて帯電能を低下させる因子であり、混入トナー量が比較的多い場合は、非作像時に大量のトナーを吐き出すことで、良好な帯電を維持することができる。
【0092】
また、磁気ブラシ部2cから感光ドラム1へ吐き出されたトナーはきわめて均一な散布状態にあり、また、その量も少量であるため、次の像露光過程に実質的に悪影響を及ぼすことはない。また、転写残トナーパターンに起因するゴースト像の発生もない。
【0093】
(7)帯電終了シーケンスと磁性粒子付着(図8)
図8に感光ドラム1周りの帯電、露光、及び転写の位置関係と、それらの動作順序を示す。帯電・露光間角度θ1、露光・転写間角度θ2、転写・帯電間角度θ3、感光ドラムの回転角速度ωとする。
【0094】
画像露光が終了した所が転写位置を通過した後に、転写バイアス印加を停止するのに対し、画像露光の終了予定位置が帯電位置を通過した後に帯電を終了する場合(タイプ1)、転写バイアス印加停止をした位置が帯電位置を通過してから帯電バイアスDC、AC印加停止、および帯電スリーブ回転停止を行った場合(タイプ2)、画像露光の終了予定位置が帯電位置を通過した後に帯電バイアスDC、AC印加停止、転写バイアス印加停止をした位置が帯電位置を通過してから帯電スリーブ回転停止を行った場合(タイプ3)、の各場合において、感光ドラム停止後の表面電位と、感光ドラムに付着している磁性粒子の有無を調べた。
【0095】
ここで、帯電の終了手順は、感光体電位と印加バイアスとの電位差を大きくしないためにDCバイアスを300msec.のスロープを設けて0vまで下げ、その後にACバイアスの印加停止と帯電スリーブの回転停止を行う。
【0096】
タイプ1場合は感光体ほぼ全域にわたって約+400vに帯電しており、磁性粒子の付着が見られた。
【0097】
また、タイプ2は感光体ほぼ全域にわたって約−600vに帯電しており、タイプ1と同様に磁性粒子の付着が見られた。
【0098】
一方、タイプ3では、感光体ほぼ全域にわたって約±50vに帯電しており、磁性粒子の付着は見られなかった。
【0099】
〈第1の実施例〉
参考例のタイプ3の手順では、若干の感光体電位が残ってしまい、現像剤が感光体に少し付着してしまう場合がある。
【0100】
本実施例では、画像露光終了予定位置が帯電位置を通過した後に帯電バイアスDCを0vに制御し、転写バイアス印加終了位置が帯電位置を通過してから、帯電バイアスAC印加と帯電スリーブ回転の停止をした。その結果、感光体表面電位は全域にわたって約0vに収束され、磁性粒子や現像剤の付着は見られなかった。
【0101】
〈第2の実施例〉(図9・図10)
本実施例では、図9のように、前述の図1のプリンタにおいて転写装置5と磁気ブラシ帯電装置2との間において導電性部材としての導電性ブラシ12を感光ドラム1に当接させ、電源E6から帯電と逆極性のDCバイアス(本実施例では+500vを用いた)を印加することで磁気ブラシ帯電装置2による帯電直前の感光ドラム表面電位をならすと同時に、転写残トナーを除電、もしくは感光ドラム1の帯電と逆極性に帯電して、磁気ブラシ帯電器2の磁気ブラシ部での回収を容易にした系での停止順序を示す。その他のプリンタ構成は参考例または第1の実施例のプリンタと同様である。
【0102】
図10に感光ドラム1周りの配置と、本実施例で用いた停止順序を示す。導電ブラシ12のバイアスは、転写残トナーの除電や逆極性への帯電を行うため、転写バイアスを印加した感光ドラムの領域に印加する必要がある。よって、画像露光終了予定位置が帯電位置を通過した後に帯電バイアスDCを0vに切り替え、画像露光が終了した位置が転写位置を通過した後に転写バイアス印加を停止し、転写バイアス印加停止位置が導電性ブラシ12を通過した後に導電性ブラシのDCバイアス印加を停止し、導電性ブラシDCバイアス印加停止位置が帯電位置を通過してから帯電バイアスAC、および帯電スリーブの回転停止をおこなったところ、感光体表面電位は全域にわたって約0vに収束しており、磁性粒子、現像剤の感光体への付着は見られなかった。
【0103】
この他にも、感光体に帯電とは逆極性の電荷を注入する手段を設けられても、その装置によるバイアス印加を停止した感光体上の位置が帯電位置を通過したのち、かつ、帯電バイアスDCを0vにした感光体表面の位置が再び帯電位置を通過したのちに帯電バイアスAC印加と帯電スリーブ回転を停止することで、感光体を除電した状態で、作像動作を終了することができ、磁性粒子や現像剤の付着を防ぐことができる。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、磁気ブラシ帯電タイプ・クリーナーレスの画像形成装置において、像担持体への磁性粒子(帯電キャリア)や現像剤の不正付着を防止して、良好な画像形成を継続して行うことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例における画像形成装置の概略構成図
【図2】 画像形成装置の動作シーケンス図
【図3】 感光体の層構成模型図
【図4】 磁気ブラシ帯電装置の拡大横断面模型図
【図5】 帯電回路の等価回路図
【図6】 磁性粒子(帯電キャリア)の電気抵抗値(体積抵抗値)の測定要領説明図
【図7】 現像装置の拡大横断面模型図
【図8】 帯電装置、露光装置、転写装置の動作順序を説明する図
【図9】 第2の実施例における画像形成装置の概略構成図
【図10】 帯電装置、露光装匿、転写装置の動作順序を示す図
【符号の説明】
1・・像担持体(感光ドラム)、2・・磁気ブラシ帯電装置、3・・露光装置、4・・現像装置、5・・転写装置、12・・導電性部材(導電性ブラシ)

Claims (7)

  1. 像担持体と、磁性粒子と回転可能な導電性磁性粒子担持体からなる前記像担持体に当接する帯電部材を有し前記帯電部材に直流成分と交流成分の重畳バイアスである帯電バイアスを印加することで前記像担持体の帯電を行う帯電装置と、前記像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、前記静電潜像を現像剤により顕像化する現像装置と、前記像担持体表面の現像剤像を転写バイアスにより被転写材に移動させる転写装置を具備し、前記転写装置により前記被転写材に移動せずに前記像担持体表面に残留した現像剤は前記帯電部材に一旦回収させ、その回収現像剤を前記帯電部材から吐き出させて前記現像装置にて再回収させる方式の画像形成装置において、
    前記帯電バイアスの直流成分の印加停止から前記像担持体が少なくとも1回転した後、かつ転写バイアス印加を停止した前記像担持体位置が帯電位置を通過した後に前記導電性磁性粒子担持体の回転停止と帯電バイアスの交流成分の印加停止を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 像担持体と、磁性粒子と回転可能な導電性磁性粒子担持体からなる前記像担持体に当接する帯電部材を有し前記帯電部材に直流成分と交流成分の重畳バイアスである帯電バイアスを印加することで前記像担持体の帯電を行う帯電装置と、前記像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、前記静電潜像を現像剤により顕像化する現像装置と、前記像担持体表面の現像剤像を転写バイアスにより被転写材に移動させる転写装置と、前記転写装置と前記帯電装置の間で前記像担持体に当接させバイアスを印加する導電性部材を具備し、前記転写装置により前記被転写材に移動せずに前記像担持体表面に残留した現像剤は前記帯電部材に一旦回収させ、その回収現像剤を前記帯電部材から吐き出させて現像装置にて再回収させる方式の画像形成装置において、
    前記帯電バイアスの直流成分の印加停止から前記像担持体が少なくとも1回転した後、かつ前記導電性部材のバイアス印加を停止した像担持体位置が帯電位置を通過し転写バイアス印加を停止した像担持体位置が帯電位置を通過した後に前記導電性磁性粒子担持体の回転停止と帯電バイアスの交流成分の印加停止を行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記導電性部材に印加するバイアスの直流成分の極性は前記帯電バイアスの直流成分の極性と逆極性であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記導電性部材が導電性ブラシであることを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
  5. 前記像担持体が電子写真感光体であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体が電荷注入帯電性であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体が絶縁性のバインダー中に導電性微粒子を分散させた電荷注入層を有する電子写真感光体であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像形成装置。
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