JP2004077971A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クリーナーレスプロセスの画像形成装置について、従来の手段とは異なる簡易な手段構成にて問題なしに、電気的に両極性の現像剤が混ざっている転写残現像剤を効果的に接触帯電部材に一旦回収できるようにしてゴーストの発生を防止し、長期に渡って安定に良好な画像形成を継続できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】クリーナーレスプロセスの画像形において、画像情報が書き込まれた像担持体1の領域が転写装置5を通過した後の電位をVa、帯電部材2Aに印加する帯電バイアス(交流を印加した直流電圧)の変動範囲がVbからVcであるとき、「Vb<Va<Vc」を満たすことを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接触帯電方式、クリーナーレスプロセスの転写式画像形成装置に関する。
【0002】
より詳しくは、電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体と、該像担持体に当接する帯電部材を有し該帯電部材に帯電バイアスを印加することで像担持体の帯電を行う接触方式の帯電装置(接触帯電装置、直接帯電装置)と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する現像装置と、該像担持体表面の現像剤を被転写材に移動させる転写装置を具備し、転写装置により被転写材に移動せずに像担持体表面に残留した現像剤は現像装置にて回収させる方式の、複写機・プリンタ等の画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
(a)接触帯電
電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置において、電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体、その他の被帯電体を所定の極性・電位に帯電処理する帯電手段としては、従来から一般にコロナ帯電器が使用されてきた。これは像担持体(以下、感光体と記す)にコロナ帯電器を非接触に対向配置して、コロナ帯電器から放出されるコロナに感光体面をさらして感光体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0004】
近年は、上記の非接触タイプのコロナ帯電器による場合に比べて低オゾン・低電力等の利点を有することから、前記のように、被帯電体としての感光体に電圧(帯電バイアス)を印加した帯電部材(接触帯電部材)を当接させて感光体面を所定の極性・電位に帯電させる接触方式の帯電装置の実用化がなされてきている。特に、帯電部材として導電ローラ(帯電ローラ)を用いたローラ帯電方式の装置が帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
【0005】
また、接触帯電部材として、磁性粒子を担持体に磁気拘束させた磁気ブラシ部を具備させた磁気ブラシ帯電部材(帯電磁気ブラシ、以下、磁気ブラシ帯電器と記す)を用い、該磁気ブラシ帯電器の磁気ブラシ部を感光体に接触させる磁気ブラシ帯電方式の装置も帯電装置の安定性という点から好ましく用いられる。磁気ブラシ帯電器は、導電性の磁性粒子を直接にマグネットに、あるいはマグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させて磁気ブラシ部を形成具備させたものであり、停止あるいは回転させて磁気ブラシ部を感光体に接触させ、これに電圧を印加することによって感光体の帯電を開始させる。
【0006】
また、導電性の繊維をブラシ状に形成具備させたもの(ファーブラシ帯電部材、帯電ファーブラシ)、導電性ゴムをブレード状にした導電ゴムブレード(帯電ブレード)等も接触帯電部材として好ましく用いられている。
【0007】
接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、帯電原理)にはコロナ帯電系と電荷注入(直接帯電)系の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現われる。
【0008】
コロナ帯電系は、接触帯電部材と感光体との微小間隙に生じるコロナ放電現象による放電生成物で感光体表面が帯電する系である。コロナ帯電は接触帯電部材と感光体に一定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少なくないけれども放電生成物を生じる。
【0009】
電荷注入帯電系は、接触帯電部材から感光体に直接に電荷が注入されることで感光体表面が帯電する系である。より詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が感光体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用いないで感光体表面に直接電荷注入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電しきい値以下の印加電圧であっても、感光体を印加電圧相当の電位に帯電することができる。この電荷注入帯電系はイオンの発生を伴わない
電荷注入帯電は抵抗とコンデンサーの直列回路と等価であると見ることができる。理想的な帯電プロセスでは感光体表面のある点が帯電部材と接触している時間(帯電ニップ×感光体の周速)にコンデンサーが充電され、感光体表面電位が印加電圧とほぼ同値になる。
【0010】
導電性の接触部材に電圧を印加し、感光体の表面にあるトラップ準位に電荷を注入して感光体の接触帯電を行う方法がある。また、感光体として通常の有機感光体上に導電性微粒子を分散させた表層(電化注入層)を有するものや、アモルファスシリコン感光体などを用いると、接触帯電部材に印加したバイアスのうちの直流成分と略同等の帯電電位を被帯電体表面に得ることが可能である(特開平6−3921号公報)。
【0011】
注入帯電方式は、環境依存性が少ないだけでなく、放電を用いないため、接触帯電部材に対する印加電圧は感光体電位と同程度で十分であり、また、オゾンを発生しない利点があり、完全なオゾンレスかつ低電力消費型帯電が可能となる。
【0012】
(b)クリーナーレスプロセス(トナーリサイクルプロセス)
また近年、画像形成装置は小型化が進んできたが、帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニング等の作像プロセスの各手段・機器が夫々小型になるだけでは画像形成装置の全体的な小型化には限界があった。また、転写後の感光体上の転写残トナー(残留現像剤)はクリーニング手段(クリーナー)によって回収されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面からも出ないことが好ましい。
【0013】
そこで、クリーナーを取り外し、感光体上の転写残トナーは現像手段によって「現像同時クリーニング」で感光体上から除去し現像手段に回収・再利用する装置構成にした「クリーナーレスプロセス」の画像形成装置も出現している。
【0014】
現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に若干残留したトナーを次工程以後の現像時にかぶり取りバイアス(現像手段に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像手段に回収されて次工程以後用いられるため、廃トナーをなくし、メンテナンスに手を煩わせることも少なくすることができる。また、クリーナーレスであることでスペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
クリーナーレスプロセスの画像形成装置においては、転写されず感光体表面に残ったトナー像(以下、転写残トナー)が感光体の次周画像に出ること(以下、ゴースト)を防止する必要がある。その方法として、感光体の帯電装置を接触帯電器として感光体に接触している帯電部材に転写残トナーを一旦回収させ、それを再び感光体上に吐き出させ現像装置で回収させる方法が知られている。
【0016】
このとき、転写残トナーの帯電極性は、現像後の正規極性に対し転写で逆極性のバイアスが印加されるため、正規極性と逆極性の混合状態にある。よって、帯電器で両極性のトナーを同時に回収できなければ、帯電後に転写残トナーが残ってしまい、帯電不良や露光不良によるゴーストが発生してしまう。
【0017】
従来から感光体の転写部と帯電部の間に導電性のブラシなどを設け、転写残トナーの極性を正規極性、もしくは逆極性のどちらかに揃えて帯電器での転写残トナーの回収効率を上げる方法が知られている。この方法では、導電ブラシや給電用の電源が必要となり、コスト面から好ましくない。また、導電ブラシには印加している電圧と逆極性の転写残トナーが付着してしまい、転写残トナーの極性を揃える能力が落ちたり、または蓄積したトナーが画像上に落下したりして、画像品位を落とすことが生じる。
【0018】
そこで本発明は、クリーナーレスプロセスの画像形成装置について、従来の手段とは異なる簡易な手段構成にて上記のような問題なしに、電気的に両極性のトナーが混ざっている転写残トナーを効果的に接触帯電部材に一旦回収できるようにしてゴーストの発生を防止し、長期に渡って安定に良好な画像形成を継続できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の構成を特徴とする画像形成装置である。
【0020】
(1)像担持体と、該像担持体に当接する帯電部材を有し該帯電部材に直流電圧に交流電圧が重畳している帯電バイアスを印加することで像担持体の帯電を行う帯電装置と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する現像装置と、該像担持体表面の現像剤像を転写バイアスにより被転写材に移動させる転写装置を具備し、転写装置により被転写材に移動せずに像担持体表面に残留した現像剤は該現像装置にて回収させる方式の画像形成装置において、
画像情報が書き込まれた像担持体の領域が該転写装置を通過した後の電位をVa、帯電部材に印加する帯電バイアスの変動範囲がVbからVcであるとき、
Vb<Va<Vc
を満たすことを特徴とする画像形成装置。
【0021】
(2)前記帯電部材がファーブラシであることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0022】
(3)前記帯電部材が回転可能なローラ形状であることを特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成装置。
【0023】
(4)前記帯電部材が、磁性粒子と回転可能な導電性磁性粒子担持体からなることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0024】
(5)前記帯電部材がローラ形状であることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0025】
(6)前記画像情報書き込み装置が露光装置であることを特徴とする(1)、(2)、(3)、(4)または(5)に記載の画像形成装置。
【0026】
(7)前記現像手段が反転現像方式であることを特徴とする(1)、(2)、(3)、(4)、(5)または(6)に記載の画像形成装置。
【0027】
(8)像担持体が電子写真感光体であることを特徴とする(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)または(7)に記載の画像形成装置。
【0028】
(9)像担持体が電荷注入帯電性であることを特徴とする(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)または(8)に記載の画像形成装置。
【0029】
(10)像担持体が絶縁性のバインダー中に導電性微粒子を分散させた電荷注入層を有する電子写真感光体であることを特徴とする(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)または(9)に記載の画像形成装置。
【0030】
〈作 用〉
即ち、接触帯電部材に印加する電圧の変動範囲内に像担持体の転写後の表面電位が含まれるように帯電バイアスを設定することにより、電気的に両極性の現像剤が混ざっている転写残現像剤を接触帯電部材で効果的に回収して、ゴースト発生を防止することができる。
【0031】
本発明においては、画像形成に伴う電位Vaの変動も考慮した交流成分のピーク間電圧Vppを初期に設定しておけばよい。しかし、Vppを必要以上に大きく設定することは像担持体へのダメージが大きくなったり、帯電に伴う音が大きくなったりなど、好ましくない事態が起きる可能性がある。電位Vaは像担持体の膜厚等の変化に伴い変動する。そこで、膜厚検知手段、もしくは作像枚数や像担持体回転数などから膜厚の変化量を算出して、それに応じてVppを適正値に自動制御すればなお良い。その他に、使用環境(温湿度)を検知してVppを適正値に自動制御することも良い。
【0032】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施例〉
(1)画像形成装置例(図1)
図1は画像形成装置の概略構成図を示す。本実施例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用、電荷注入帯電方式、クリーナーレスプロセスのレーザービームプリンタである。
【0033】
1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。本実施例の感光ドラム1は負帯電性・電荷注入帯電性のOPC感光体(有機光導電性感光体)であり、矢示の時計方向aに150mm/sec.のプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
【0034】
2は感光ドラム1の面を所定の極性・電位に一様に帯電処理する接触帯電装置である。本実施例では、接触帯電部材として回転ロールブラシ型のファーブラシ帯電器2Aを用いたファーブラシ帯電装置である。ファーブラシ帯電器2Aを所定の進入量で感光ドラム1に接触させて帯電ニップ部(帯電部)Nを形成させ、感光ドラム1との接触点である帯電ニップ部Nにおいて感光ドラム1とは逆方向に移動(感光ドラムとの周速比は150%)するように回転駆動させている。そしてファーブラシ帯電器2Aの芯金に帯電バイアス印加電源E2よりDC成分とAC成分を重畳した所定の帯電バイアスが印加される。本実施例ではDC成分は−500vとし、AC成分は後述する所定のピーク間電圧Vppにしてある。回転する感光ドラム1の面はこの導電ファーブラシ帯電装置2によりほぼ−500vに電荷注入帯電方式で一様に帯電処理される。
【0035】
3は画像情報露光手段(露光装置)であり、本実施例ではレーザービームスキャナーである。このレーザービームスキャナー3は、半導体レーザー、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有してなり、CCD等の光電変換素子を有する原稿読み取り装置、電気計算機、ワードプロセッサー等の不図示のホスト装置から入力する目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザー光Lを射出して、回転感光ドラム1の一様帯電処理面をレーザー光走査露光する。このレーザー光走査露光により回転感光ドラム1の周面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0036】
4は現像装置である。本実施例では、重合法で作成した、転写残トナーの少ない高離型性球形トナーと、磁性キャリアを混合した現像剤による2成分接触現像方式の現像装置を用いている。そして、回転感光ドラム1面の静電潜像をトナー像として反転現像させている。
【0037】
5は感光ドラム1の下側に配置した転写装置であり、本実施例の該転写装置は転写ベルトタイプである。5aは無端状の転写ベルト(例えば、膜厚75μmのポリイミドのベルト)であり、駆動ローラ5bと従動ローラ5c間に懸回張設されていて、感光ドラム1の回転方向に順方向に感光ドラム1の回転速度とほぼ同じ周速度で回動される。5dは転写ベルト5aの内側に配設した導電性ブレードであり、転写ベルト5aの上行側ベルト部分を感光ドラム1の下面部分に加圧して転写部位としての転写ニップ部Tを形成させている。
【0038】
6は給紙カセットであり、紙等の被転写材Pを積載収納させてある。給紙ローラ7の駆動により給紙カセット6内に積載収納の被転写材Pが1枚分離給紙され、搬送ローラ8等を含むシートパス9を通って所定の制御タイミングにて回転感光ドラム1と転写装置5の転写ベルト5aとの間の転写ニップ部Tに給送される。
【0039】
転写ニップ部Tに給送された被転写材Pは回転感光ドラム1と転写ベルト5aの間を挟持搬送され、その間、導電性ブレード5dに転写バイアス印加電源E5から所定の転写バイアスが印加されて、被転写材Pの裏面からトナーと逆極性の帯電がなされる。これにより、転写ニップ部Tを通る被転写材Pの表面側に回転感光ドラム1面側のトナー像が順次に静電転写されていく。
【0040】
転写ニップ部Tを通ってトナー像の転写を受けた被転写材Pは回転感光ドラム1面から順次に分離されてシートパス10を通って定着装置(例えば熱ローラ定着装置)11に導入されてトナー像の定着処理を受けてプリントアウトされる。
【0041】
本実施例のプリンタはクリーナーレスプロセスであり、転写ニップ部Tで被転写材Pに転写されずに回転感光ドラム1の表面に残ったトナーを除去する専用のクリーナーは配置していないが、転写残トナーは、後述するように、引き続く感光ドラム1の回転で導電ブラシ帯電装置2の位置に至り、感光ドラム1に接触している接触帯電部材としてのファーブラシ帯電器2Aのブラシ部に一時的に回収され、その回収トナーが再び感光ドラム1面に吐き出されて最終的に現像装置4に回収され感光ドラム1は繰り返して作像に供される。
【0042】
(2)画像形成装置の動作シーケンス(図2)
図2は上記プリンタの動作シーケンス図である。
【0043】
a.前多回転工程:プリンタの始動動作期間(起動動作期間、ウォーミング期間)である。メイン電源スイッチ−オンにより、装置のメインモータを駆動させて感光ドラムを回転駆動させ、所定のプロセス機器の準備動作を実行させる。
【0044】
b.前回転工程:プリント前動作を実行させる期間である。この前回転工程は前多回転工程中にプリント信号が入力したときには前多回転工程に引き続いて実行される。プリント信号の入力がないときには前多回転工程の終了後にメインモータの駆動が一旦停止されて感光ドラムの回転駆動が停止され、プリンタはプリント信号が入力されるまでスタンバイ(待機)状態に保たれる。プリント信号が入力すると、前回転工程が実行される。
【0045】
c.印字工程(画像形成工程、作像工程):所定の前回転工程が終了すると、引き続いて回転感光ドラムに対する作像プロセスが実行され、回転感光ドラム面に形成されたトナー像の被転写材への転写、定着手段によるトナー像の定着処理がなされて画像形成物がプリントアウトされる。連続印字(連続プリント)モードの場合は上記の印字工程が所定の設定プリント枚数分繰り返して実行される。
【0046】
d.紙間工程:連続印字モードにおいて一の被転写材の後端部が転写ニップ部を通過した後、次の被転写材の先端部が転写ニップ部に到達するまでの間の、転写ニップ部における被転写材の非通紙状態期間である。この期間に転写ニップを通過する回転感光体の領域がその前に帯電ニップ部を通過する間は、帯電バイアスのAC成分の印加を停止させ、ファーブラシ帯電器2Aで一時的に回収した転写残トナーを回転感光ドラム面に吐き出す。
【0047】
e.後回転工程:最後の被転写材の印字工程が終了した後もしばらくの間メインモータの駆動を継続させて感光ドラムを回転駆動させ、所定の後動作を実行させる期間である。この期間においても紙間工程と同様に帯電バイアスのAC成分の印加を停止させることで、ファーブラシ帯電器2Aで一時的に回収した転写残トナーを回転感光ドラム面に吐き出す。
【0048】
f.スタンバイ:所定の後回転工程が終了すると、メインモータの駆動が停止され感光ドラムの回転駆動が停止され、プリンタは次のプリントスタート信号が入力するまでスタンバイ状態に保たれる。
【0049】
1枚だけのプリントの場合は、そのプリント終了後、プリンタは後回転工程を経てスタンバイ状態になる。スタンバイ状態においてプリントスタート信号が入力すると、プリンタは前回転工程に移行する。
【0050】
cの印字工程時が画像形成時であり、aの前多回転工程、bの前回転工程、dの紙間工程、eの後回転工程が非画像形成時(非作像時)になる。
【0051】
(3)感光ドラム(図3)
本実施例の感光ドラム1は前述したように負帯電性・電荷注入性のOPC感光体であり、図3に層構成模型図を示したように、φ30mmのアルミニウム製のドラム基体1a上に第1〜第5の機能層1b〜1fを下から順に設けたものである。
【0052】
第1層1b:下引き層であり、アルミニウムドラム基体1aの欠陥などをならすため、またレーザー露光の反射によるモアレの発生を防止するために設けられている厚さ約20μmの導電層である。
【0053】
第2層1c:正電荷注入防止層であり、アルミニウムドラム基体1aから注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって10Ω・cm程度に、抵抗調整された厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0054】
第3層1d:電荷発生層であり、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レーザー露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0055】
第4層1e:電荷輸送層であり、ポリカーボネイト樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生層1dで発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0056】
第5層1f:電荷注入層であり、バインダーとしての光硬化性のアクリル樹脂に光透過性の導電フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵抗化(導電化)した粒径0.03μmの酸化錫SnOの超微粒子を樹脂に対して70重量パーセント分散した材料の約3μmの塗工層である。この電化注入層1fの電気抵抗値は、充分な帯電性と画像流れを起こさない条件である1×1010〜1×1014Ω・cmである必要がある。本実施例では、表面抵抗が1×1011Ω・cm感光ドラムを用いた。
【0057】
(4)ファーブラシ帯電装置2(図4)
図4は、本実施例で用いた感光体帯電用のファーブラシ帯電装置2の構成模式図である。接触帯電部材としてのファーブラシ帯電器2Aは、電極を兼ねる直径8mmのSUS性の芯金2bに、ブラシ2aとして、導電性レーヨンをパイル地にしたテープをスパイラル状に巻き付けて構成したもので、外径20mmのロールブラシとした。ブラシの毛は300デニール、50フィラメント、1mmあたり155本の密度のものを用いた。
【0058】
このファーブラシ帯電器2Aの電気抵抗は印加電圧100vにおいて1×10Ωであった。電気抵抗の測定は、アルミニウム製の直径30mmのシリンダにブラシ進入量を1.5mmとして当接回転させ、測定を行った。
【0059】
接触帯電部材は感光ドラム表面のトラップ準位に電荷を良好に注入する役割と、感光ドラム上に生じたピンホールなどの欠陥に帯電電流が集中してしまうことに起因して生じる接触帯電部材及び感光体の通電破壊を防止する役割を兼ね備えていなければならない。
【0060】
従って、本実施例において接触帯電部材としてのファーブラシ帯電器2Aの電気抵抗値は1×10Ω〜1×10Ωであることが好ましく、特には1×10Ω〜1×10Ωであることが好ましい。ファーブラシ帯電器2Aの電気抵抗値が1×10Ω未満ではピンホールリークが生じやすくなる傾向があり、1×10Ωを超えると良好な電荷の注入がしにくくなる傾向にある。
【0061】
本実施例では、前記したように、ファーブラシ帯電器2Aを所定の侵入量で感光ドラム1に接触させて帯電ニップ部Nを形成させ、帯電ニップ部Nにおいて感光ドラム1とは逆方向に移動(感光ドラムとの周速比は150%)するように回転駆動させ、このファーブラシ帯電器2Aの芯金2bに帯電バイアス印加電源E2より、DC成分:−500v、AC成分:後述するピーク間電圧Vpp、の重畳電圧を印加して回転する感光ドラム1の面をほぼ−500vに電荷注入帯電方式で一様に帯電処理させている。
【0062】
(5)現像装置4(図5)
静電潜像のトナー現像方法としては、一般に次のa〜dの4種類に大別される。
【0063】
a.非磁性トナーについてはブレード等でスリーブ上にコーティングし、磁性トナーは磁気力によってコーティングして搬送し感光体に対して非接触状態で現像する方法(1成分非接触現像)。
【0064】
b.上記のようにしてコーティングしたトナーを感光体に対して接触状態で現像する方法(1成分接触現像)。
【0065】
c.トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合したものを現像剤として用いて磁気力によって搬送し感光対に対して接触状態で現像する方法(2成分接触現像)。
【0066】
d.上記の2成分現像剤を非接触状態にして現像する方法(2成分非接触現像)。
【0067】
このなかで、画像の高画質化や高安定性の面から、cの2成分接触現像法が多く用いられている。
【0068】
図5は本実施例で用いた現像装置4の拡大横断面模型図である。本実施例における現像装置4は重合法で作成した高離型性球形非磁性トナーと磁性キャリア(現像用磁性粒子、現像キャリア)を混合したものを現像剤として用い、該現像剤を現像剤担持体(現像部材、現像器)に磁気力によって磁気ブラシ層とし保持させて現像部に搬送し感光ドラム面に接触させて静電潜像をトナー像として現像する2成分磁気ブラシ接触現像方式の反転現像装置である。
【0069】
4aは現像容器、4bは現像剤担持体としての現像スリーブ、4cはこの現像スリーブ4b内に固定配置された磁界発生手段としての磁石(マグネットローラ)、4dは現像スリーブ表面に現像剤の薄層を形成するための現像剤層厚規制ブレード、4eは現像剤攪拌搬送スクリュー、4fは現像剤容器4a内に収容した2成分現像剤であり、上記のように非磁性トナーtと現像キャリアcを混合したものである。
【0070】
現像スリーブ4bは少なくとも現像時においては、感光ドラム1に対し最近接距離(隙間)が約500μmになるように配置され、該現像スリーブ4bの外面に担持させた現像剤磁気ブラシ薄層4f′が感光ドラム1の面に接触するように設定されている。この現像剤磁気ブラシ薄層4f′と感光ドラム1の接触ニップ部mが現像領域(現像部)である。
【0071】
現像スリーブ4bは内部の固定磁石4cの外回りを矢印の反時計方向に所定の回転速度で駆動され現像容器4a内においてスリーブ外面に固定磁石4cの磁力により現像剤4f(t+c)の磁気ブラシが形成される。その現像剤磁気ブラシはスリーブ4bの回転とともに搬送され、ブレード4dにより層厚規制を受けて所定層厚の現像剤磁気ブラシ薄層4f′として現像容器外に持ち出されて現像部mへ搬送されて感光ドラム1面に接触し、引き続くスリーブ4bの回転で再び現像容器4a内に戻し搬送される。
【0072】
現像スリーブ4bには現像バイアス印加電源E4によりDC成分とAC成分を重畳した所定の現像バイアスが印加される。本実施例での現像特性は、感光ドラム1の帯電電位(−500v)と現像バイアスのDC成分値の差が200v以下であるとかぶりが生じ、350v以上であると現像キャリアcの感光ドラム1への付着が生じたので、現像バイアスのDC成分は−400vとした。
【0073】
現像容器4a内の現像剤4f(t+c)のトナー濃度(現像キャリアcとの混合割合)はとなー分が静電潜像の現像に消費されて逐次消費されていく。現像容器4a内の現像剤4fのトナー濃度は不図示の検知手段により検知されて所定の許容下限濃度まで低下するとトナー補給部4gから現像容器4a内の現像剤4fにトナーtの補給がなされて現像容器4a内の現像剤4fのトナー濃度を常に所定の許容範囲内に保つようにトナー補給制御される。
【0074】
(6)クリーナーレスプロセス
本実施例のプリンタは、クリーナーレスプロセスであるから、被転写材Pに対するトナー像転写後の感光ドラム1に残留したトナー(転写残トナー)は感光ドラム1の帯電ニップ部Nに持ち運ばれてファーブラシ帯電器2Aのブラシ部2aに捕集されて一時的に回収される。感光ドラム1上の転写残トナーは転写時のバイアス印加剥離放電などにより、極性が正のものと負のものが混在していることが多い。この転写残トナーのファーブラシ帯電器2Aのブラシ部2aへの取り込みは、ファーブラシ帯電器2AにAC成分を印加することで、ファーブラシ帯電器2A−感光ドラム1間の振動電界効果によってより効果的に行わせることができる。
【0075】
そして、ファーブラシ帯電器2Aのブラシ部2a内に捕集された転写残トナーは極性がすべて負に帯電されて感光ドラム1上に吐き出される。
【0076】
極性が揃えられて感光ドラム1上に吐き出された転写残トナーは現像部mに至って現像装置4の現像スリーブ4bにより現像時のかぶり取り電界によって現像同時クリーニングで回収される。
【0077】
この転写残トナーの現像同時回収は、回転方向の画像領域が、感光ドラム1の周長よりも長い場合には、その他の帯電、露光、現像、転写といった画像形成工程と同時進行で行われる。これにより転写残トナーは現像装置4内に回収されて次工程以後も用いられるため、廃トナーをなくすことができる。また、スペースの面での利点も大きく、画像形成装置の大幅な小型化が可能となる。
【0078】
現像剤のトナーtとして重合法で作成した高離型性球形トナーを用いることで、転写残トナーの発生量を少なくすることができるし、また、ファーブラシ帯電器2Aから吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させることができる。2成分接触現像方式の現像装置4を用いることでもファーブラシ帯電器2Aから吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させている。
【0079】
また、ファーブラシ帯電器2Aのファーブラシ部2aから感光ドラム1へ吐き出されたトナーはきわめて均一な散布状態にあり、また、その量も少量であるため、次の像露光過程に実施対的に悪影響を及ぼすことはない。また、転写残トナーパターンに起因するゴースト像の発生もない。
【0080】
(7)転写後感光体表面電位と帯電バイアス
本実施例で、画像全面ベタを作像した時の転写後の感光体電位を測定したところ、約+100vであった。また、転写残トナーの極性をイースパートアナライザー(ホソカワミクロン社製)で分析したところ、正規極性であるマイナス極のトナーと転写帯電器5dにより逆極性に反転したプラス極性のトナーの混合状態であった。
【0081】
以上の条件で、帯電バイアスのACの振幅を様々に変えて画像を出力し、転写残トナーが感光ドラム1の次周に出るゴーストとAC振幅の関係を調べた。その結果を表1に示す。
【0082】
【表1】
Figure 2004077971
【0083】
帯電バイアスの直流成分が−500vであるため、交流成分のピーク間電圧をVppとすると、帯電バイアスの電圧変動範囲は、
−500±Vpp/2
である。この範囲内に画像部の転写後の感光体電位(+100v)が入る最小のVppは1200vである。この値以上であると、図6に示す通り感光体電位を挟んで帯電器電圧が変動する為、正規、逆極性両方の転写残トナーを感光ドラム1から引き離すことが可能となる。感光ドラム1から引き離された転写残トナーは、正規極性のトナーはファーブラシ帯電器2Aと感光ドラム1の間を往復振動する間に攪乱され感光ドラム表面に戻るため画像露光に影響がでなくなり、逆極性のトナーはファーブラシ帯電器2Aに吸着され、正規極性に帯電された後再び感光ドラム表面に吐き出されて行き、感光ドラム次周にゴーストとなって現れることは無い。
【0084】
即ち、画像情報が書き込まれた感光ドラム領域が転写部Tを通過した後の電位をVa、接触帯電部材であるにファーブラシ帯電器2Aに印加する帯電バイアスの変動範囲がVbからVcであるとき、Vb<Va<Vcを満たすように帯電バイアスのAC成分のピーク間電圧Vppを設定することで、クリーナーレスプロセスの画像形成装置において、簡易な手段構成にて、問題なく、電気的に両極性のトナーが混ざっている転写残トナーを効果的に接触帯電部材であるファーブラシ帯電器2Aに一旦回収させてゴーストの発生を防止し、長期に渡って安定に良好な画像形成を継続できる。
【0085】
〈第2の実施例〉
本実施例では、接触帯電装置として、ファーブラシ帯電装置でなく、磁気ブラシ帯電装置を用いた。
【0086】
図7は磁気ブラシ帯電装置の拡大横断面模型図である。本実施例の磁気ブラシ帯電装置は、大きく分けて、接触帯電部材である磁気ブラシ帯電器12a、該磁気ブラシ帯電器12aと導電性磁性粒子(帯電キャリア)12cを収容させた容器(ハウジング)12b、磁気ブラシ帯電器12aに対する帯電バイアス印加電源E2等からなる。
【0087】
磁気ブラシ帯電器2aは本実施例のものはスリーブ回転タイプであり、マグネットロール(磁石)と、このマグネットロールに外嵌させた非磁性ステンレス製スリーブ(電極スリーブ、導電スリーブ、帯電スリーブなどと称される)と、該スリーブの外周面にスリーブ内部のマグネットロールの磁気力で磁気拘束させて形成保持させた磁性粒子の磁気ブラシ部からなる。
【0088】
マグネットロールは非回転の固定部材であり、スリーブはこのマグネットロールの外回りを矢印bの方向に不図示の駆動系により所定の周速度、本実施例では225mm/sec.の周速で回転駆動される。
【0089】
また、スリーブは感光ドラム1に対してスペーサーコロなどの手段で500μm程度の隙間を保たせて配設してある。
【0090】
12dは容器12bに取り付けた、非磁性ステンレス製の磁気ブラシ層厚規制ブレードであり、スリーブ表面とのギャップが900μmになるように配置されている。
【0091】
容器12b内の磁性粒子12cはその一部がスリーブの外周面にスリーブ内部のマグネットロールの磁気力で磁気拘束されて磁気ブラシ部として保持される。磁気ブラシ部はスリーブの回転駆動に伴い、スリーブと一緒にスリーブと同方向に回転する。このとき磁気ブラシ部の層厚はブレードにより均一厚さに規制させる。
【0092】
そして、その磁気ブラシ部の規制層厚はスリーブと感光ドラム1との対向隙間部の間隔より大きいから、磁気ブラシ部はスリーブと感光ドラム1との対向部において感光ドラム1に対して所定幅の帯電ニップ部Nを形成して接触する。
【0093】
磁気ブラシ部を構成させる磁性粒子は、本実施例では、焼結した強磁性体(フェライト)を還元処理したものを用いたが、他に樹脂と強磁性体粉を混練して粒子状に成形したもの、もしくはこれに抵抗値調節のために導電性カーボン等を混ぜたものや、表面処理を行ったものも同様に用いることができる。
【0094】
磁気ブラシ部の磁性粒子は感光ドラム表面のトラップ準位に電荷を良好に注入する役割と、感光ドラム上に生じたピンホールなどの欠陥に帯電電流が集中してしまうことに起因して生じる接触帯電部材及び感光体の通電破壊を防止する役割を兼ね備えていなければならない。従って、磁気ブラシ帯電器12aの電気抵抗値は1×10Ω〜1×10Ωであることが好ましく、特には1×10Ω〜1×10Ωであることが好ましい。
【0095】
磁気ブラシ帯電器12aの電気抵抗値が1×10Ω未満ではピンホールリークが生じやすくなる傾向があり、1×10Ωを超えると良好な電荷の注入がしにくくなる傾向にある。
【0096】
また、抵抗値を上記範囲内に制御するためには、磁性粒子の体積抵抗値は1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであることが望ましく、特には1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであることがより好ましい。
【0097】
本実施例で用いた磁気ブラシ帯電器12aの電気抵抗値は、1×10Ω・cmであり、帯電バイアスのDC成分として−500vを印加することで、感光ドラム1の表面電位も、−500vとなった。
【0098】
磁性粒子の体積抵抗値は、図8に示す要領で測定した。すなわち、セルAに磁性体粒子を充填し、該充填磁性体粒子に接するように主電極17及び上部電極18を配し、該電極17・18間に定電圧電源22から電圧を印加し、そのとき流れる電流を電流計20で測定することにより求めた。19は絶縁物、21は電圧計、24はガイドリングを示す。その測定条件は、23℃、65%の環境で充填磁性粒子2dのセルとの接触面積S=2cm、厚みd=1mm、上部電極18の荷重10kg、印加電圧100Vである
磁性粒子の平均粒径及び粒度分布測定におけるピークは5〜100μmの範囲にあることが、粒子表面の汚染による帯電劣化防止、及び、磁性粒子の感光ドラム1表面への付着防止の観点から好ましい。磁性粒子の平均粒径は、水平方向最大弦長で示し、測定法は顕微鏡法により磁性粒子300個以上をランダムに選び、その径を実測して算術平均をとる。
【0099】
本実施例でも第1の実施例と同様にゴーストの発生と帯電バイアスのピーク間電圧Vppの関係を調べた。その結果を表2に示す。
【0100】
【表2】
Figure 2004077971
【0101】
本実施例でも、同様に画像部の転写後の電位が帯電バイアスの変動範囲に入っているとゴーストの発生が防止できた。
【0102】
磁気ブラシ帯電器12aでは帯電バイアス交流成分のピーク間電圧Vppが大きくなると、磁性粒子が感光ドラム1に付着しやすくなる。その場合、感光ドラム回転方向に対して磁気ブラシ帯電器12aの下流側に磁性粒子を回収する手段(磁石など)を設置することで、付着した磁性粒子が現像や転写に及ぼす影響をなくすことができる。
【0103】
〈その他〉
1)接触帯電方式は上述実施例のファーブラシ帯電方式や磁気ブラシ帯電方式に限らず、ローラ帯電方式などでも同様の効果が期待できる。
【0104】
2)像担持体としての感光ドラム1は、通常用いられている有機感光体等を用いることができるが、好ましくは、有機感光体上に低抵抗の表面層を持つものや、アモルファスシリコン感光体など、表面抵抗が10〜1014Ω・cmの低抵抗層を持つことが、直接注入帯電機構を主体的にすることができ、オゾン発生の防止に効果がある。また帯電性についても向上させることが可能となる。上記実施例においては、有機感光体の表面に電荷注入層として導電粒子(SnO)が分散され、表面抵抗が1013Ω・cm程度のものを用いている。
【0105】
アモルファスシリコン感光体(非晶質のシリコンを有する表面層からなる感光体)は直接注入帯電方式に対しても良好な帯電性を示す。
【0106】
3)実施例では画像形成装置としてレーザービームプリンタを例示したが、これに限られず、電子写真複写機、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ等他の画像形成装置、また電子黒板などの画像表示装置(ディスプレイ装置)等でもよいことは勿論である。
【0107】
4)静電潜像形成のための露光手段としては、実施形態例の様にデジタル的な潜像を形成するレーザー走査露光手段4に限定されるものではなく、通常のアナログ的な画像露光やLEDなどの他の発光素子でも構わないし、蛍光燈等の発光素子と液晶シャッター等の組み合わせによるものなど、画像情報に対応した静電潜像を形成できるものであるなら構わない。
【0108】
5)像担持体は静電記録装置の場合には静電記録誘電体である。静電記録誘電体の場合はこれを帯電装置で所定の極性・電位に一様に帯電し、その帯電処理面を除電針アレイや電子銃等の除電手段で選択的に除電処理して静電潜像を書き込み形成する。
【0109】
6)像担持体はドラム型に限られず、エンドレス状或いは有端のベルト型、シート状等であってもよい。
【0110】
7)現像装置4の構成についても特に限定するものではない。正規現像装置であってもよい。
【0111】
8)転写手段はベルト転写に限られず、ローラ転写、コロナ転写などにすることもできる。転写ドラムや転写ベルト等の中間転写体(中間被転写部材)などを用いて、単色画像ばかりでなく、多重転写等により多色やフルカラー画像を形成する画像形成装置であってもよい。
【0112】
9)直接注入帯電は接触帯電部材から像担持体部分に電荷が直接移動することをその帯電機構とするから、接触帯電部材が十分に像担持体表面に接触する必要があり、像担持体に対して接触帯電部材を周速差を持たせて回転させることが望ましい。接触帯電部材と像担持体との速度差は、具体的には接触帯電部材面を移動駆動して像担持体との間に速度差を設けることになる。好ましくは接触帯電部材を回転駆動し、さらにその回転方向は像担持体表面の移動方向とは逆方向に回転するように構成するのがよい。接触帯電部材面を像担持体表面の移動方向と同じ方向に移動させて速度差をもたせることも可能であるが、直接注入帯電の帯電性は像担持体の周速と接触帯電部材の周速の比に依存するため、逆方向と同じ周速比を得るには順方向では接触帯電部材の回転数が逆方向の時に比べて大きくなるので、接触帯電部材を逆方向に移動させる方が回転数の点で有利である。ここで記述した周速比は
周速比(%)=(接触帯電部材周速−像担持体周速)/像担持体周速×100
である(接触帯電部材周速は接触部において接触帯電部材表面が像担持体表面と同じ方向に移動するとき正の値である)。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、クリーナーレスプロセスの画像形成装置について、従来の手段とは異なる簡易な手段構成にて問題なしに、電気的に両極性の現像剤が混ざっている転写残現像剤を効果的に接触帯電部材に一旦回収できてゴーストの発生を防止し、長期に渡って安定に良好な画像形成を継続できる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例における画像形成装置例の概略構成図
【図2】画像形成装置の動作シーケンス図
【図3】感光体の層構成模型図
【図4】導電性ファーブラシ帯電装置の拡大横断面模型図
【図5】現像装置の拡大横断面模型図
【図6】転写残トナーが電界により帯電器に回収されるメカニズムを示す図
【図7】磁気ブラシ帯電器の拡大横断面模型図
【図8】磁性粒子(帯電キャリア)の電気抵抗値(体積抵抗値)の測定要領説明図
【符号の説明】
1・・像担持体(感光ドラム)、2・・帯電装置、3・・画像情報書き込み装置(レーザースキャナ)、4・・現像装置、5・・転写装置、6・・給紙カセット、11・・定着装置

Claims (10)

  1. 像担持体と、該像担持体に当接する帯電部材を有し該帯電部材に直流電圧に交流電圧が重畳している帯電バイアスを印加することで像担持体の帯電を行う帯電装置と、該像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、該静電潜像を現像剤により顕像化する現像装置と、該像担持体表面の現像剤像を転写バイアスにより被転写材に移動させる転写装置を具備し、転写装置により被転写材に移動せずに像担持体表面に残留した現像剤は該現像装置にて回収させる方式の画像形成装置において、
    画像情報が書き込まれた像担持体の領域が該転写装置を通過した後の電位をVa、帯電部材に印加する帯電バイアスの変動範囲がVbからVcであるとき、
    Vb<Va<Vc
    を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記帯電部材がファーブラシであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記帯電部材が回転可能なローラ形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記帯電部材が、磁性粒子と回転可能な導電性磁性粒子担持体からなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記帯電部材がローラ形状であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像情報書き込み装置が露光装置であることを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の画像形成装置。
  7. 前記現像手段が反転現像方式であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の画像形成装置。
  8. 像担持体が電子写真感光体であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7に記載の画像形成装置。
  9. 像担持体が電荷注入帯電性であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載の画像形成装置。
  10. 像担持体が絶縁性のバインダー中に導電性微粒子を分散させた電荷注入層を有する電子写真感光体であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9に記載の画像形成装置
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006058476A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2008151928A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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