JP2004252180A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クリーナーレスプロセスを採用した画像形成装置において、記録材の種類によらず、又長期に渡る装置の使用によらず、常に、反転トナーによるカブリが発生せずに良質な画像を維持することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体1と、バイアスが印加される帯電部材2Aにより像担持体1を帯電させる帯電手段2と、像担持体1に現像剤を供給して像担持体1上に現像剤像を形成する現像手段4と、バイアスが印加されることで像担持体1上の現像剤を被転写体上に転写させる転写手段5と、を有し、現像手段4が、像担持体1上から被転写体上に現像剤像を転写した後に像担持体1上に残留した現像剤を回収するクリーニング手段を兼ねる画像形成装置は、所定の期間に、前記転写手段に作像時の正規の極性とは逆のバイアスを印加する構成とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式の複写機、プリンタ等の画像形成装置に関し、より詳しくは、接触帯電方式、クリーナレスプロセスを採用した転写式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真感光体、静電記録誘電体等の像担持体と、像担持体に当接する帯電部材を有し該帯電部材に帯電バイアスを印加することで像担持体の帯電を行う接触方式の帯電装置(接触帯電装置、直接帯電装置)と、像担持体の帯電処理面に静電潜像を形成する画像情報書き込み装置と、この静電潜像を現像剤により顕像化する現像装置と、像担持体の表面の現像剤を被転写体に移動させる転写装置と、を有する画像形成装置であって、転写装置により被転写体に移動せずに像担持体の表面に残留した現像剤を、像担持体に当接する上記帯電装置の帯電部材に一旦回収させ、その回収現像剤を帯電部材から吐き出させて現像装置にて回収させる方式(クリーナレスプロセス)の画像形成装置がある。以下、従来の接触帯電装置、クリーナレスプロセスについて説明する。
【0003】
(a)接触帯電
電子写真方式或いは静電記録方式の画像形成装置において、電子写真感光体、静電記録誘電体等の像担持体、その他の被帯電体を所定の極性・電位に帯電処理する帯電手段としては、従来、一般にコロナ帯電器を用いた非接触帯電方式が使用されてきた。以下、被帯電体として感光体を例に説明すると、この方式は、感光体にコロナ帯電器を非接触に対向配置して、コロナ帯電器から放出されるコロナに感光体面を曝して感光体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0004】
近年は、上記の非接触タイプのコロナ帯電器による場合に比べて低オゾン・低電力等の利点を有することから、被帯電体としての感光体に電圧(帯電バイアス)を印加した帯電部材(接触帯電部材)を当接させて、感光体面を所定の極性・電位に帯電させる接触帯電方式の帯電装置の実用化がなされてきている。特に、接触帯電部材として導電ローラ(帯電ローラ)を用いたローラ帯電方式の装置が、帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
【0005】
又、接触帯電部材として、磁性粒子を担持体に磁気拘束させた磁気ブラシ部を具備させた磁気ブラシ帯電部材(帯電磁気ブラシ:以下「磁気ブラシ帯電器」という。)を用い、この磁気ブラシ帯電器の磁気ブラシ部を感光体に接触させる磁気ブラシ帯電方式の装置も帯電装置の安定性という点から好ましく用いられる。磁気ブラシ帯電器は、導電性の磁性粒子を直接にマグネットに、或いはマグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させて磁気ブラシ部を形成具備させたものであり、停止或いは回転させて磁気ブラシ部を感光体に接触させ、これに電圧を印加することによって感光体の帯電を開始させる。
【0006】
又、導電性の繊維をブラシ状に形成具備させたもの(ファーブラシ帯電部材、帯電ファーブラシ)、導電性ゴムをブレード状にした導電ゴムブレード(帯電ブレード)等も接触帯電部材として好ましく用いられている。
【0007】
接触帯電方式による帯電機構(帯電のメカニズム、帯電原理)にはコロナ帯電系と電荷注入(直接帯電)系の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現われる。
【0008】
コロナ帯電系は接触帯電部材と感光体との微小間隙に生じるコロナ放電現象による放電生成物で感光体表面が帯電する系である。コロナ帯電系は、接触帯電部材と感光体に一定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。又、前述のコロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少ないながら放電生成物を生じる。
【0009】
電荷注入帯電系は、接触帯電部材から感光体に直接に電荷が注入されることで感光体表面が帯電する系である。より詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が感光体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用いないで感光体表面に直接電荷注入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電しきい値以下の印加電圧であっても、印加電圧相当の電位に感光体を帯電させることができる。この電荷注入帯電系はイオンの発生を伴わない。しかし電荷注入帯電であるため、接触帯電部材の感光体への接触性が帯電性に大きく効いてくる。
【0010】
そこで、接触帯電部材は、より密に構成し、又感光体との速度差を多く持ち、より高い頻度で感光体に接触する構成をとる必要がある。この点において、接触帯電部材として、特に、磁気ブラシ帯電器は安定した帯電処理を行うことができる。磁気ブラシ帯電器による電荷注入帯電は、抵抗とコンデンサーの直列回路と等価であると見ることができる。理想的な帯電プロセスでは、感光体表面のある点が磁気ブラシと接触している時間(帯電ニップ×感光体の周速)にコンデンサーが充電され、感光体の表面電位が印加電圧とほぼ同値になる。
【0011】
又、導電性の接触帯電部材に電圧を印加し、感光体の表面にあるトラップ準位に電荷を注入して感光体の帯電処理を行う方法がある。又、感光体として通常の有機感光体上に導電性微粒子を分散させた表層(電荷注入層)を有するものや、アモルファスシリコン感光体などを用いると、接触帯電部材に印加したバイアスのうちの直流成分と略同等の帯電電位を被帯電体表面に得ることが可能である(特許文献1)。
【0012】
注入帯電方式は、環境依存性が少ないだけでなく、放電を用いないため、接触帯電部材に対する印加電圧は感光体の電位と同程度で十分である。又、斯かる方式は、オゾンを発生しない利点があり、完全なオゾンレス且つ低電力消費型帯電が可能となる。
【0013】
(b)クリーナーレスプロセス(トナーリサイクルプロセス)
近年、画像形成装置は小型化が進んできたが、帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニング等の作像プロセスの各手段・機器が夫々小型になるだけでは画像形成装置の全体的な小型化には限界があった。又、転写後の感光体上の転写残トナー(残留現像剤)はクリーニング手段(クリーナー)によって回収されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護等の面からも出ないことが好ましい。
【0014】
そこで、クリーナーを排除し、感光体上の転写残トナーを現像手段によって「現像同時クリーニング」で感光体上から除去し、そして現像手段にて回収・再用するようにした「クリーナレスプロセス」の画像形成装置も出現している。
【0015】
現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に若干残留したトナーを次工程以後の現像時に、かぶり取りバイアス(現像手段に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像手段に回収されて、次工程以降に用いられるため、廃トナーをなくし、メンテナンスに手を煩わせることも少なくすることができる。又、クリーナレスであることでスペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。又、帯電装置が接触帯電方式である場合には、感光体に接触している接触帯電部材に転写残トナーを一旦回収させ、この回収したトナー(以下「回収トナー」という。)を再び感光体上に吐き出させ、この吐き出したトナー(以下「吐き出しトナー」という。)を現像手段で回収させる。
【0016】
しかしながら、上記のような現像同時クリーニング方式の画像形成装置において画像形成を繰り返すと、転写残トナーが現像手段によって回収仕切れないために、先の画像が薄く残る、所謂、ポジゴーストが発生することがあった。このポジゴーストは、感光体上の転写残トナーが帯電位置を通過する際、転写残トナーの下の感光体部分を帯電できないことにより、この部分では現像手段において転写残トナーを回収するためのかぶり取り電位差(Vback)が確保できないために発生する現象である。これは、帯電部材として接触帯電部材を用いる場合、帯電装置が汚染されることにより、より顕著になる。
【0017】
このようなポジゴーストの発生を防止するため、特許文献2等に示されているように、帯電部材として接触帯電部材を用い、転写残トナーを一旦帯電部材に回収し、回収トナーと接触帯電部材との摩擦帯電により、回収トナーを感光体に静電潜像を形成するための感光体の正規帯電極性と同極性に帯電させた後、感光体上にこれを吐き出させ、現像手段により回収するという手法が提案されている。しかし、上記手法を用いても、例えば画像比率の高い画像を連続して形成する、或いは温湿度/紙種等の条件が重なって、極端に転写効率が落ちてしまった場合などは、上記吐き出しトナーの量が極端に増え、そのため吐き出しトナーを現像位置にて完全に回収することができない場合がある。このとき現像位置をすり抜けた吐き出しトナーは、汚れとなって記録材上に表れてしまう。
【0018】
又、特許文献3の記載から類推できるように、回収トナーを感光体上に再び吐き出す際、故意に感光体上の非通紙部に相当する部分に吐き出し、記録材上の汚れの発生を防止することが考えられる。確かにこの手法を用いると、吐き出しトナーを回収しきれなかった場合の画像上の汚れは減少する。
【0019】
しかし、上記のような場合、即ち、例えば画像比率の高い画像を連続して形成する、或いは温湿度/紙種等の条件が重なって、極端に転写効率が落ちてしまった場合、接触帯電部材に一旦回収され、吐き出されたトナーは、現像位置及び転写位置をすり抜け、再び接触帯電部材に回収される。すると、転写後の感光体上のトナー量は増加し、それに伴って接触帯電部材に回収されるトナー量も増加する。この時、接触帯電部材に回収されるトナーの接触帯電部材に対する付着、混入で接触帯電部材の電気抵抗値が大きく変化する。例えば、接触帯電部材が磁気ブラシ帯電器(注入帯電器)であれば、磁気ブラシ部にトナーが混入し、その電気抵抗は大きくなる。そのため、感光体表面の帯電ニップ通過中に充分な電荷の移動が行われず、帯電ニップ通過後の感光体の表面電位は、印加電圧より小さくなってしまう(以下、感光体表面電位と印加電圧との電位差を「ΔV」という。)。電位差ΔVは磁気ブラシ部に混入したトナーの量が多いほど大きくなり、その結果、現像部でのかぶりの発生を引き起こしてしまう。そこで、転写残トナーを、被転写体として、記録材を担持搬送する記録材担持体或いは中間転写体に転写装置にて転写させ、該記録材担持体或いは中間転写体にて回収する提案がなされている。
【0020】
【特許文献1】
特開平6−3921号公報
【特許文献2】
特開平10−31346号公報
【特許文献3】
特開平6−51672号公報
【特許文献4】
特開平9−96949号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような接触帯電方式、クリーナレスプロセスの画像形成装置においては、以下のような不具合が生じることがあった。
【0022】
上述のごとく、転写残トナーは帯電装置において正規の極性、即ち、帯電極性と同極性に揃えられて現像手段及び転写装置で回収されるが、わずかながら、ほとんど極性を持たないトナーや正規の極性とは逆極性のままの状態のトナー(以下、これらを「反転トナー」という。)が存在することがある。通常、この反転トナーは極微量であり、仮に現像手段によって回収されずに感光体上をつれまわることがあっても、正規の転写条件においては転写されることなく、又、多くの反転トナーは帯電部材との接触により再び正規の極性を持つことができるため、特に問題にはならない。
【0023】
ところが、使用する記録材の厚み、表面性によっては画像上の白地部にかぶりとして発生してしまうことがある。この理由については明確ではないが、記録材の厚みが厚い場合は、転写部における転写装置が備える転写ブレード、転写ローラ等の転写部材の接触圧が強まることにより、逆極性ながらも圧力で転写されてしまうものと考えられる。又、コート紙のように平滑性の高い記録材においては、記録材と感光体との密着性が高まるために、同時にトナーが記録材に押し付けられることを回避する隙間が存在せず、やはり密着度が高まり、圧力で転写されるものと考えられる。
【0024】
正規の極性とは反対極性のトナーや極性をほとんど持たないトナー(反転トナー)はもともとある比率で存在しうるが、特に高湿下でトナーが正規の帯電極性を持ち難い環境であったり、帯電装置内のトナー量が一時的に増加して接触帯電がされ難い状態であったり、又、長期間転写されずに感光体周りを周回しているうちに外添剤が埋め込まれるなど、劣化したトナーが増加した場合に顕著に発生する。それらの反転トナーは、帯電装置内から吐き出されずに蓄積し、ある一定量蓄積すると、それが徐々に感光体上に漏れだし、現像手段によっては回収されないまま圧力転写されてしまうことがある。
【0025】
又、記録材として、特に、厚紙やコート紙を用いる場合において、定着性を維持するためにプロセススピードを遅くするモードを持つ装置の場合、上記のように感光体上に漏れだしたトナーは、その分転写部において圧力を長時間受けることになるため、上記現象は更に顕著となる。
【0026】
更には、厚紙等を使用する場合に限らず、装置を長期にわたり使用した場合、現像手段によりで回収されず、転写もされない反転トナーは蓄積し、いずれは許容量を超え、帯電部材の汚れによる画像不良、飛散や装置の汚れの原因となり、装置そのものの寿命を決定してしまうこともある。
【0027】
従って、本発明の目的は、クリーナーレスプロセスを採用した画像形成装置において、記録材の種類によらず、又長期に渡る装置の使用によらず、常に、反転トナーによるカブリが発生せずに良質な画像を維持することのできる画像形成装置を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、以下の構成を特徴とする。
【0029】
(1)像担持体と、バイアスが印加される帯電部材により前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記像担持体に現像剤を供給して前記像担持体上に現像剤像を形成する現像手段と、バイアスが印加されて前記像担持体上の現像剤を被転写体上に転写させる転写手段と、を有し、前記現像手段が、前記像担持体上から被転写体上に現像剤像を転写した後に前記像担持体上に残留した現像剤を回収するクリーニング手段を兼ねる画像形成装置において、
所定の期間に、前記転写手段に作像時の正規の極性とは逆のバイアスを印加することを特徴とする画像形成装置。
【0030】
(2)前記所定の期間に、正規の極性とは逆の極性の電荷を帯びた現像剤を、記録材を担持搬送する記録材担持体又は中間転写体に転写させることを特徴とする上記(1)の画像形成装置。
【0031】
(3)前記帯電部材は、前記像担持体に接触する接触帯電部材であることを特徴とする上記(1)又は(2)の画像形成装置。
【0032】
(4)前記接触帯電部材は、磁性粒子と、該磁性粒子を担持する磁性粒子担持体とを備えることを特徴とする上記(3)の画像形成装置。
【0033】
(5)前記接触帯電部材は、導電性繊維ブラシを備えることを特徴とする上記(3)の画像形成装置。
【0034】
(6)前記正規の極性とは逆の極性の電荷を帯びた現像剤は、前記帯電手段に回収又は混入した現像剤であることを特徴とする上記(4)又は(5)の画像形成装置。
【0035】
(7)前記接触帯電部材は、導電性ゴムローラを備えることを特徴とする上記(3)の画像形成装置。
【0036】
(8)前記正規の極性とは逆の極性の電荷を帯びた現像剤は、前記接触帯電部材に付着した現像剤であることを特徴とする上記(7)の画像形成装置。
【0037】
(9)前記像担持体は、表面に電荷注入層を有する感光体であり、前記帯電手段は、前記接触帯電部材にバイアスを印加して該電荷注入層に電荷注入して該感光体を帯電させることを特徴とする上記(3)〜(8)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0038】
(10)前記所定の期間は、非作像時に設けられることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0039】
(11)更に、画像を形成して出力するのに使用する記録材を選択する選択手段と、選択した記録材に応じて前記所定の期間の頻度及び/又は時間を変化させる条件変更手段と、を有することを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0040】
(12)前記所定の期間において、前記帯電部材に印加するバイアスの印加条件を変化させることを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0041】
(13)前記所定の期間において、前記帯電部材に印加するバイアスの交流成分の振幅を大きくすることを特徴とする上記(12)の画像形成装置。
【0042】
(14)前記所定の期間において、前記像担持体へと現像剤を搬送するために前記現像手段が備える現像剤担持体に印加するバイアスを変化させることを特徴とする上記(1)〜(13)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0043】
(15)前記所定の期間において、前記像担持体の帯電電位と前記現像剤担持体に印加するバイアスの電位との差を大きくすることを特徴とする上記(14)の画像形成装置。
【0044】
(16)前記所定の期間において、前記像担持体へと現像剤を搬送するために前記現像手段が備える現像剤担持体を停止させることを特徴とする上記(1)〜(13)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0045】
(17)更に、前記帯電部材による前記像担持体の帯電部よりも前記像担持体の表面移動方向上流側において前記像担持体に当接し、バイアスが印加される補助帯電手段を有することを特徴とする上記(1)〜(16)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0046】
(18)前記所定の期間において、前記補助帯電手段に印加するバイアスを変化させることを特徴とする上記(17)の画像形成装置。
【0047】
(19)前記所定の期間において、前記補助帯電手段に印加するバイアスを小さくすることを特徴とする上記(18)の画像形成装置。
【0048】
(20)前記所定の期間において、前記補助手段に印加するバイアスを作像時の正規極性とは逆極性にすることを特徴とする上記(19)の画像形成装置。
【0049】
(21)少なくとも前記像担持体、前記帯電手段、前記現像手段及び前記転写手段を具備する画像形成部を複数有し、該複数の画像形成部から被転写体上に各々画像を形成し得ることを特徴とする上記(1)〜(20)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0050】
(22)前記所定の期間において前記像担持体から被転写体に現像剤を転写する転写部に流れる転写電流の絶対値が、0μAより大きく20μA以下であることを特徴とする上記(1)〜(21)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0051】
(23)前記所定の期間において前記像担持体から被転写体に現像剤を転写する転写部に流れる転写電流の絶対値が、0μAより大きく5μA以下であることを特徴とする上記(1)〜(22)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0053】
実施例1
(1)画像形成装置の全体構成
図1は画像形成装置の概略構成を示す。本実施例の画像形成装置100は、転写式電子写真プロセスを利用し、電荷注入帯電方式(接触帯電方式)、クリーナレスプロセスを採用したレーザービームプリンタである。
【0054】
画像形成装置100は、像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)1を有する。本実施例では、感光ドラム1は負帯電性・電荷注入帯電性のOPC感光体(有機光導電性感光体)であり、図中矢印aにて示す時計方向に150mm/secのプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
【0055】
感光ドラム1の周面に対向して、感光ドラム1の面を所定の極性・電位に一様に帯電処理する帯電手段としての接触帯電装置2が設けられている。本実施例では、接触帯電装置2は磁気ブラシ帯電装置であり、回転する感光ドラム1の面はこの磁気ブラシ帯電装置2により、ほぼ−700vに電荷注入帯電方式で一様に帯電処理される。
【0056】
又、画像情報露光手段(露光装置)として、本実施例ではレーザービームスキャナー3が設けられている。このレーザービームスキャナー3は、半導体レーザー、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有して成り、CCD等の光電変換素子を有する原稿読み取り装置、電気計算機、ワードプロセッサー等のホスト装置(図示せず)から入力する、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザー光Lを出射して、回転する感光ドラム1の一様帯電処理面をレーザー光走査露光する。このレーザー光走査露光により回転する感光ドラム1の周面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0057】
そして、上記静電潜像を現像する現像手段として、現像装置4が設けられている。本実施例では、重合法で作成した、転写残トナーの発生量少ない高離型性球形トナーと、磁性粒子(現像キャリア)とを主に混合した現像剤による、2成分接触現像方式の現像装置を用いた。そして、回転する感光ドラム1の表面の静電潜像を、感光ドラム1の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性のトナーにより、トナー像として反転現像する。
【0058】
感光ドラム1の図中下側には、転写装置5が配置されており、本実施例ではこの転写装置5は転写ベルトタイプのものである。即ち、無端状の転写ベルト(例えば、膜厚75μmのポリイミドのベルト)5aが、駆動ローラ5bと従動ローラ5cとの間に懸回張設されており、感光ドラム1の回転方向に順方向に感光ドラム1の回転速度とほぼ同じ周速度で回動される。そして、転写ベルト5aの内側に、転写部材たる導電性ブレード5dが配設されており、転写ベルト5aの上行側ベルト部分を感光ドラム1の下面部分に加圧して転写部位としての転写ニップ部Tを形成させている。
【0059】
又、記録材収容手段たる給紙カセット6には、紙、OHPシート等の記録材Pを積載収納させてある。記録材搬送手段として、給紙ローラ7の駆動により給紙カセット6内に積載収納された記録材Pが1枚毎に分離給紙され、又搬送ローラ8等を含むシートパス9を通って、所定の制御タイミングにて、回転する感光ドラム1と転写装置5の転写ベルト5aとの間の転写ニップ部Tに給送される。
【0060】
転写ニップ部Tに給送された記録材Pは、回転する感光ドラム1と転写ベルト5aとの間を挟持搬送され、その間、導電性ブレード5dに転写バイアス印加手段としての転写バイアス印加電源E5から所定の転写バイアスが印加されて、記録材Pの裏面からトナーと逆極性の帯電処理がなされる。これにより、転写ニップ部Tを通る記録材Pの表面側に、回転する感光ドラム1の表面側のトナー像が順次に静電転写されていく。
【0061】
転写ニップ部Tを通ってトナー像の転写を受けた記録材Pは、回転する感光ドラム1の表面から順次に分離されてシートパス10を通って定着装置(例えば熱ローラ定着装置)11に導入され、ここでトナー像の定着処理を受けて装置外に出力される。
【0062】
本実施例の画像形成装置100はクリーナレスプロセスを採用しており、転写ニップ部Tで記録材Pに転写されずに感光ドラム1の表面に残ったトナーを除去する専用のクリーナーは配置していない。転写残トナーは、後述するように、引き続く感光ドラム1の回転で磁気ブラシ帯電装置2の位置に至り、感光ドラム1に接触している接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cに一時的に回収され、その回収トナーが再び感光ドラム1面に吐き出されて、最終的に現像装置4に回収され、感光ドラム1は繰り返して作像に供される。
【0063】
又、転写装置5と磁気ブラシ帯電装置2との間において、感光ドラム1に当接させて、導電性ブラシから成る補助帯電ブラシ12が配設されている。補助帯電ブラシ12には、補助帯電バイアス印加手段たる補助帯電バイアス印加電源E6から、ACバイアス、感光ドラム1の帯電極性とは逆極性のDCバイアス、又はACバイアスを重畳した感光ドラム1の帯電極性とは逆極性のDCバイアス(補助帯電バイアス)が印加される。補助帯電ブラシ12は、磁気ブラシ帯電装置2による帯電処理の直前の感光ドラム1の表面電位をならす(感光体上の画像の履歴を消す)と同時に、転写残トナーを除電、若しくは感光ドラム1の帯電極性とは逆極性に帯電させて、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cでの回収を容易にする。
【0064】
(2)クリーナーレスプロセス
記録材Pに対しトナー像を転写した後に感光ドラム1に残留したトナー(転写残トナー)は、感光ドラム1の帯電ニップ部Nに持ち運ばれて、磁気ブラシ帯電装置2の磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cに混入して、一時的に回収される。感光ドラム1上の転写残トナーは、転写時の剥離放電などにより、極性が正のものと負のものが混在していることが多い。この極性が混在した転写残トナーが磁気ブラシ帯電器2Aに至って磁気ブラシ部2c内に混入して一時的に回収される。この転写残トナーの磁気ブラシ部2cへの取り込みは、磁気ブラシ帯電器2AにAC成分(交流成分)電圧を印加することで、磁気ブラシ帯電器2Aと感光ドラム1との間の振動電界効果によってより効果的に行わせることができる。
【0065】
そして、磁気ブラシ部2c内に取り込まれた転写残トナーは、原則的に極性がすべて負に帯電されて感光ドラム1上に吐き出される。極性が揃えられて感光ドラム1上に吐き出された転写残トナーは現像部mに至って、現像装置4の現像剤担持体4b(後述)により現像時のかぶり取り電界によって現像同時クリーニングで回収される。この転写残トナーの現像同時クリーニングは、感光ドラム1の回転方向の画像領域が、感光ドラム1の周長よりも長い場合には、その他の帯電、露光、現像、転写といった画像形成工程と同時進行で行われる。
【0066】
これにより、転写残トナーは現像装置4内に回収されて次工程以後も用いられる。このため、廃トナーをなくすことができ、又、スペースの面での利点も大きく、画像形成装置の大幅な小型化が可能となる。
【0067】
現像剤のトナーとして重合法で作成した高離型性球形トナーを用いることで、転写残トナーの発生量を少なくすることができるし、又、磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させることができる。又、2成分接触現像方式の現像装置4を用いることでも磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出されたトナーの現像装置4への回収性を向上させることができる。
【0068】
通常、トナーは電気抵抗が比較的高いため、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cにそのようなトナー粒子が混入することは、磁気ブラシ部2cの電気抵抗を上昇させて帯電能を低下させる因子となる。そこで、このような混入したトナー量が比較的多い場合は、非作像時(非画像形成時)に大量のトナーを吐き出すことで、良好な帯電を維持することができる。
【0069】
ここで、正規の極性に帯電しているトナー吐き出しについて簡単に説明する。磁気ブラシ部2cにトナーが混入した場合、それの電気抵抗は次第に大きくなっていくため、感光ドラム1の帯電ニップの通過中に充分な電荷の移動が行われず、帯電ニップNの通過後の感光ドラム1の表面電位は、磁気ブラシ帯電器2Aへの印加電圧より小さくなり、感光ドラム1の表面電位と磁気ブラシ帯電器2Aへの印加電圧との電位差ΔVが生じてしまう。磁気ブラシ帯電器2Aに取り込まれたトナーが磁気ブラシ部2c中の磁性粒子(帯電キャリア)2dとの接触により感光ドラム1の表面電位と同極性の電荷を付与されている場合、電位差ΔVによって発生する電界により、磁気ブラシ部2cに混入したトナーは磁気ブラシ部2c中から感光ドラム1の表面に吐き出される。
【0070】
特許文献4などに開示されるように、この現象を利用して、非作像時に帯電バイアスのAC成分の振幅Vppを減少させたり、AC成分の印加を停止させることで、電位差ΔVを大きくし、積極的にトナーを吐き出させて磁気ブラシ部2cの電気抵抗上昇を抑える方法が知られている。
【0071】
上述の非作像時の吐き出し動作を、紙間や作像動作終了後の後回転などで行うことで、長期の使用において磁気ブラシ中の混入トナー量を一定以下に保つことが可能となる。
【0072】
又、磁気ブラシ部2cから感光ドラム1へ吐き出されたトナーはきわめて均一な散布状態にあり、又、その量も少量であるため、次の像露光過程に実質的に悪影響を及ぼすことはない。又、転写残トナーパターンに起因するゴースト像の発生もない。
【0073】
(3)装置動作
次に、図2を参照して、本実施例の画像形成装置100の動作シーケンスを説明する。
【0074】
(a)前多回転工程:前多回転工程は、プリンタの始動動作期間(起動動作期間、ウォーミング期間)である。メイン電源スイッチ−オンにより、装置のメインモータを駆動させて感光ドラム1を回転駆動させ、所定のプロセス機器の準備動作を実行させる。
【0075】
(b)前回転工程:前回転工程は、プリント前動作を実行させる期間である。この前回転工程は、前多回転工程中にプリント信号が入力したときには前多回転工程に引き続いて実行される。プリント信号の入力がないときには前多回転工程の終了後にメインモータの駆動が一旦停止されて感光ドラム1の回転駆動が停止され、画像形成装置100はプリント信号が入力されるまでスタンバイ(待機)状態に保たれる。プリント信号が入力すると、前回転工程が実行される。
【0076】
(c)印字工程(画像形成工程、作像工程):所定の前回転工程が終了すると、引き続いて感光ドラム1に対する作像プロセスが実行され、感光ドラム1の表面に形成されたトナー像の記録材Pへの転写、定着手段によるトナー像の定着処理がなされて画像形成物がプリントアウトされる。連続印字(連続プリント)モードの場合は上記の印字工程が所定の設定プリント枚数分繰り返して実行される。
【0077】
(d)紙間工程:紙間工程は、連続印字モードにおいて一の記録材Pの後端部が転写ニップ部Tを通過した後、次の記録材Pの先端部が転写ニップ部Tに到達するまでの間の、転写ニップ部Tにおける記録材Pの非通紙状態期間である。上述のように、従来、この期間に転写ニップTを通過する感光ドラム1上の領域がその前に帯電ニップ部Nを通過する間は、帯電バイアスのAC成分の振幅Vppを小さくし、磁気ブラシ帯電器2Aで一時的に回収した転写残トナー(正規の極性に帯電したトナー)を感光ドラム1の表面に吐き出す。
【0078】
(e)後回転工程:後回転工程は、最後の記録材Pの印字工程が終了した後もしばらくの間メインモータの駆動を継続させて感光ドラム1を回転駆動させ、所定の後動作を実行させる期間である。従来、この期間においても紙間工程と同様に帯電バイアスのAC成分の振幅を小さくすることで、磁気ブラシ帯電器2Aで一時的に回収した転写残トナー(正規の極性に帯電したトナー)を感光ドラム1の表面に吐き出す。
【0079】
(f)スタンバイ:所定の後回転工程が終了すると、メインモータの駆動が停止され感光ドラム1の回転駆動が停止され、画像形成装置100は次のプリントスタート信号が入力するまでスタンバイ状態に保たれる。
【0080】
1枚だけのプリントの場合は、そのプリント終了後、プリンタは後回転工程を経てスタンバイ状態になる。スタンバイ状態においてプリントスタート信号が入力すると、プリンタは前回転工程に移行する。
【0081】
ここで、上記(c)の印字工程時が作像時(画像形成時)であり、上記(a)の前多回転工程、(b)の前回転工程、(d)の紙間工程、(e)の後回転工程が非作像時(非画像形成時)になる。
【0082】
以下、画像形成装置100の各要素について更に詳しく説明する。
【0083】
(4)感光ドラム
図3は、本実施例の感光ドラム1の層構成を模式的に示す。本実施例の感光ドラム1は、前述したように負帯電性・電荷注入性のOPC感光体であり、φ30mmのアルミニウム製のドラム基体1a上に第1、第2、第3、第4、第5の機能層を下から順に設けたものである。
【0084】
第1層:第1層は下引き層1bであり、アルミニウムドラム基体の欠陥などをならすため、又レーザー露光の反射によるモアレの発生を防止するために設けられている厚さ約20μmの導電層である。
【0085】
第2層:第2層は正電荷注入防止層1cであり、アルミニウムドラム基体1aから注入された正電荷が、感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって体積抵抗率10Ω・cm程度に、抵抗調整された厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0086】
第3層:第3層は電荷発生層1dであり、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レーザー露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0087】
第4層:第4層は電荷輸送層1eであり、ポリカーボネイト樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生層1dで発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0088】
第5層:第5層は電荷注入層1fであり、バインダーとしての光硬化性のアクリル樹脂に、光透過性の導電フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵抗化(導電化)した粒径0.03μmの酸化錫SnOの超微粒子を、樹脂に対して70重量パーセント分散した材料の約3μmの塗工層である。この電荷注入層1fの電気抵抗値は、充分な帯電性と画像流れを起こさない条件である体積抵抗率1×1010〜1×1014Ω・cmである必要がある。本実施例では、表面の体積抵抗率が1×1011Ω・cmの感光体を用いた。
【0089】
(5)現像装置
静電潜像の現像方法としては、一般に次のa〜dの4種類に大別される。
【0090】
(a)現像剤担持体としての現像スリーブ上に、非磁性トナーについてはブレード等でコーティングし、磁性トナーは磁気力によってコーティングして搬送し、感光体に対して非接触状態で現像する方法(1成分非接触現像)。
【0091】
(b)上記のようにしてコーティングしたトナーを感光体に対して接触状態で現像する方法(1成分接触現像)。
【0092】
(c)トナー粒子に対して磁性粒子(現像キャリア)を混合したものを現像剤として用いて、磁気力によって搬送し、感光体に対して接触状態で現像する方法(2成分接触現像)。
【0093】
(d)上記の2成分現像剤を感光体に対して非接触状態にして現像する方法(2成分非接触現像)。
【0094】
この中で、画像の高画質化や高安定性の面から、(c)の2成分接触現像法が多く用いられている。
【0095】
本実施例における現像装置4は、図7に示すように、重合法で作成した高離型性球形非磁性トナーと磁性粒子(現像用磁性粒子、現像キャリア)を主に混合したものを現像剤として用い、この現像剤を現像剤担持体(現像部材、現像器)に磁気力によって磁気ブラシ層(現像剤磁気ブラシ層)4f’とし保持させて現像部mに搬送し、感光ドラム1の表面に接触させて静電潜像をトナー像として現像する2成分磁気ブラシ接触現像方式の反転現像装置である。
【0096】
現像装置4は、現像容器4a、現像剤担持体としての現像スリーブ4b、この現像スリーブ4b内に固定配置された磁界発生手段としての磁石(マグネットロール)4c、現像スリーブ4bの表面に現像剤の薄層を形成するための現像剤層厚規制部材たる現像剤層厚規制ブレード4d、現像剤攪拌搬送スクリュー4eを備えて成り、現像容器4a内には2成分現像剤2fを収容している。2成分現像剤は、上記のように主に非磁性トナーtと現像キャリアcとを混合したものである。
【0097】
現像スリーブ4bは、少なくとも現像時においては、感光ドラム1に対し最近接距離(隙間)が約500μmになるように配置され、現像スリーブ4bの外面に担持させた現像剤磁気ブラシ薄層4f’が感光ドラム1の面に接触するように設定されている。この現像剤磁気ブラシ薄層4f’と感光ドラム1の接触ニップ部mが現像領域(現像部)である。
【0098】
現像スリーブ4bは内部の固定磁石4cの外回りを図中矢印にて示す反時計方向に所定の回転速度で駆動され、現像容器4a内において現像スリーブ4bの外面に固定磁石4cの磁力により現像剤4f(t+c)の磁気ブラシが形成される。その現像剤磁気ブラシは現像スリーブ4bの回転とともに搬送され、現像剤層厚規制ブレード4dにより層厚規制を受けて、所定層厚の現像剤磁気ブラシ薄層4f’として現像容器4aの外に持ち出される。そして、この現像剤磁気ブラシ層4f’は、現像部mへ搬送されて感光ドラム1の表面に接触し、引き続く現像スリーブ4bの回転で再び現像容器4a内に戻し搬送される。
【0099】
現像スリーブ4bには現像バイアス印加手段としての現像バイアス印加電源E4によりDC成分(直流成分)とAC成分とを重畳した所定の現像バイアスが印加される。本実施例での現像特性は、感光ドラム1の帯電電位と現像バイアスのDC成分値の差が200V以下であるとかぶりが生じ、350V以上であると現像キャリアcの感光ドラム1への付着が生じというものであった。
【0100】
現像容器4a内の現像剤4f(t+c)のトナー濃度(現像キャリアcに対するトナーtの混合割合)は、トナー分が静電潜像の現像に消費されて逐次消費されるために減少していく。そこで、現像容器4a内の現像剤4fのトナー濃度を検知手段(図示せず)により検知し、所定の許容下限濃度まで低下するとトナー補給部4gから現像容器4a内の現像剤4fにトナーtの補給がなされる。これにより、現像容器4a内の現像剤4fのトナー濃度を常に所定の許容範囲内に保つようにトナー補給制御される。
【0101】
(6)磁気ブラシ帯電装置
図4は、磁気ブラシ帯電装置2の拡大横断面模型図である。本実施例の磁気ブラシ帯電装置2は、大きく分けて、磁気ブラシ帯電部材たる磁気ブラシ帯電器2A、該磁気ブラシ帯電器2Aと導電性磁性粒子(帯電キャリア)14を収容する容器(ハウジング)2B、磁気ブラシ帯電器2Aに対して電圧を印加する帯電バイアス印加手段としての帯電バイアス印加電源E4等を有する。
【0102】
先ず、磁気ブラシ帯電装置2の構成について更に説明する。
【0103】
本実施例の磁気ブラシ帯電器2Aはスリーブ回転タイプであり、磁界発生手段としての磁石(マグネットロール)2aと、このマグネットロール2aに外嵌させた磁性粒子担持体たる非磁性ステンレス製スリーブ(電極スリーブ、導電スリーブ、帯電スリーブ)2bと、帯電スリーブ2bの外周面にマグネットロール2aの磁気力で磁気拘束させて形成保持させた磁性粒子2dの磁気ブラシ部2cを具備して成る。マグネットロール2aは、非回転の固定部材である。帯電スリーブ2aは、駆動系(図示せず)により、このマグネットロール2bの外回りを図中矢印bの方向に所定の周速度、本実施例では225mm/secの周速で回転駆動される。
【0104】
帯電スリーブ2bは、感光ドラム1に対して離間手段としてのスペーサーコロで500μm程度の隙間を保たせて配設してある。又、容器2Bには、非磁性ステンレス製の磁気ブラシ層厚規制ブレード2eが取り付けられており、帯電スリーブ2bの表面とのギャップが900μmになるように配置されている。
【0105】
容器2B内の磁性粒子2dはその一部が帯電スリーブ2bの外周面にマグネットロール2aの磁気力で磁気拘束されて磁気ブラシ部2cとして保持される。磁気ブラシ部2cは帯電スリーブ2bの回転駆動に伴い、帯電スリーブ2bと一緒に同方向に回転する。このとき磁気ブラシ部2cの層厚は、磁気ブラシ層厚規制ブレード2eにより均一の厚さに規制される。そして、その磁気ブラシ部2cの規制層厚は、帯電スリーブ2bと感光ドラム1との対向部における間隔より大きいため、磁気ブラシ部2cは帯電スリーブ2bと感光ドラム1との対向部において感光ドラム1に対して所定幅のニップ部を形成して接触する。この接触ニップ部が帯電ニップ部Nである。
【0106】
従って、感光ドラム1は、帯電ニップ部Nにおいて磁気ブラシ帯電器2Aの帯電スリーブ2bの回転に伴い回転する磁気ブラシ部2cで摺擦される。本実施例では、帯電ニップ部Nにおいて感光ドラム1の移動方向と磁気ブラシ部2cの移動方向は逆方向となり、相対移動速度は速くなる。
【0107】
帯電スリーブ2b及び磁気ブラシ層厚規制ブレード2eには、帯電バイアス印加電源E4から、所定の帯電バイアスが印加される。而して、感光ドラム1が回転駆動され、磁気ブラシ帯電器2Aの帯電スリーブ2bが回転駆動され、又帯電バイアス印加電源E2から所定の帯電バイアスが印加されることで、感光ドラム1の周面が、本実施例では注入帯電方式で所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。
【0108】
帯電スリーブ2b内に固定配置されているマグネットロール2aの主極N1は、帯電スリーブ2bと感光ドラム1との最近接位置cとの角度θを感光ドラム1の回転方向上流側20°から下流側10°の範囲に入るようにすることが望ましく、上流側15°〜0°であれば更によい。それより下流だと主極N1の位置に磁性粒子2dが引きつけられ、帯電ニップ部Nの感光ドラム1の回転方向下流側に磁性粒子2dの滞留が発生し易くなり、又上流すぎると、帯電ニップNを通過した磁性粒子2dの搬送性が悪くなり、滞留が発生し易くなる。又、帯電ニップ部Nに磁極がない場合は、磁性粒子2dに働く帯電スリーブ2bへの拘束力が弱くなり、磁性粒子2dが感光ドラム1に付着し易くなるのは明らかである。ここでいう帯電ニップ部Nは、帯電時に磁気ブラシ部2cの磁性粒子2dが感光ドラム1と接触している領域を示す。本実施例では、上記角度θが感光ドラム1の回転方向上流側10°となる位置に、約900Gの磁極を配置した。尚、図中N1、N2は磁石のN極、S1、S2は磁石のS極を示す。
【0109】
磁気ブラシ部2cを構成する磁性粒子2dは、本実施例では、焼結した強磁性体(フェライト)を還元処理をしたものを用いたが、他に樹脂と強磁性体粉を混練して粒子状に成形したもの、若しくはこれに抵抗値調節のために導電性カーボン等を混ぜたものや、表面処理を行ったものも同様に用いることができる。磁気ブラシ部2cの磁性粒子2dは感光ドラム1の表面のトラップ準位に電荷を良好に注入する役割と、感光ドラム1上に生じたピンホールなどの欠陥に帯電電流が集中してしまうことに起因して生じる磁気ブラシ帯電器2A及び感光ドラム1の通電破壊を防止する役割を兼ね備えていなければならない。従って、磁気ブラシ帯電器2Aの電気抵抗値は1×10Ω〜1×10Ωであることが好ましく、特に、1×10Ω〜1×10Ωであることが好ましい。磁気ブラシ帯電器2Aの電気抵抗値が1×10Ω未満ではピンホールリークが生じやすくなる傾向があり、1×10Ωを超えると良好な電荷の注入がしにくくなる傾向にある。又、抵抗値を上記範囲内に制御するためには、磁性粒子2dの体積抵抗値は1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであることが望ましく、特に、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであることがより好ましい。
【0110】
本実施例で用いた磁気ブラシ帯電器2Aの電気抵抗値は、1×10Ω・cmであり、帯電バイアスのDC成分として−700Vを印加することで、感光ドラム1の表面電位も、−700Vとなった。
【0111】
ここで磁性粒子2dの体積抵抗値は、図6に略図を示す装置で測定した。即ち、セルAに磁性体粒子2dを充填し、この充填した磁性体粒子2dに接するように主電極17及び上部電極18を配し、これら電極17、18間に定電圧電源22から電圧を印加し、そのとき流れる電流を電流計20で測定することにより体積抵抗値を求めた。この他、測定系は、絶縁物19、電圧計21、ガイドリング24を備えていた。その測定条件は、23℃、65%の環境で充填磁性粒子2dのセルAとの接触面積S=2cm、厚みd=1mm、上部電極18の荷重10kg、印加電圧100Vである。
【0112】
磁性粒子2dの平均粒径及び粒度分布測定におけるピークは5〜100μmの範囲にあることが、粒子表面の汚染による帯電劣化防止、及び、磁性粒子2dの感光ドラム1の表面への付着防止の観点から好ましい。磁性粒子2dの平均粒径は、水平方向最大弦長で示し、測定法は顕微鏡法により磁性粒子300個以上をランダムに選び、その径を実測して算術平均をとる。
【0113】
次に、磁気ブラシ帯電器2Aに印加する帯電バイアスについて更に説明する。
【0114】
帯電バイアスは、上述のように帯電バイアス印加電源E2によって帯電スリーブ2b及び磁気ブラシ層厚規制ブレード2eに印加される。本実施例では、DC成分とAC成分とを重畳した帯電バイアスを用いた。
【0115】
帯電ニップ部Nにおける、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cによる感光ドラム1の表面の摺擦と、磁気ブラシ帯電器2Aへの帯電バイアスの印加により、磁気ブラシ部2cを構成している帯電用磁性粒子2dから電荷が感光ドラム1上に与えられ、感光ドラム1の表面が所定の極性・電位に一様に接触帯電される。本実施例では、前述したように、感光ドラム1はその表面に電荷注入層を具備させたものであるから、電荷注入帯電により感光ドラム1の帯電処理がなされる。即ち、感光ドラム1面が帯電バイアスのDC成分に対応した電位に帯電される。帯電スリーブ2bは回転速度が速いほど帯電均一性が良好になる傾向にある。
【0116】
磁気ブラシ帯電器2Aによる感光ドラム1の電荷注入帯電は、図5の等価回路に示すような、抵抗RとコンデンサーCの直列回路とみなすことができる。このような回路の場合、抵抗値をr、感光ドラム1の静電容量をCp、印加電圧をV0、帯電時間(感光ドラム1の表面のある点が帯電ニップ部Nを通過する時間)をT0とすると、感光ドラム1の表面電位Vdは次式(1)で表わされる。
Vd = V0 (1−exp(T0/(Cp・r))) ・・・式(1)
帯電バイアスにおいて、DC成分は必要とされる感光ドラム1の表面電位と同値、本実施例では−700Vとした。
【0117】
作像時における帯電バイアスのAC成分は、そのピーク間電圧Vppが小さい場合には帯電均一性、電位の立ち上がり向上の効果が薄く、大き過ぎる場合には磁性粒子2dの滞留や感光ドラム1への付着レベルが悪化する。又、そのVppの上下限は、通紙耐久継続時には、転写残トナーの混入量や、磁性粒子2dの劣化状態、或いは外部の環境次第で変化する。即ち、トナー混入量が多い場合、長期にわたる通紙耐久により磁性粒子2dにトナーや外添剤が付着して劣化した場合、或いは外部環境が低湿度である場合には、磁性粒子2dの抵抗値が上昇しているため、適正な帯電を行うためにはこのVppを大きくし、電流量を増やすことが必要となる。
【0118】
しかしながら、このVppを大きくした場合の弊害として考えられる磁性粒子2dの感光ドラム1への付着レベルは逆に抵抗値が大きいほど減少する傾向にある。これは、磁性粒子2dに注入される電荷量が大きいほど印加バイアスと感光ドラム1との電位差の影響を受け易く、より付着され易くなるためである。
【0119】
つまり、電流量に依存して、適正なACバイアス振幅は上下限ともに同じ方向へシフトする。したがって、逆に抵抗値が低い場合は磁性粒子2dの付着は増加する傾向にあるが、その分Vppを小さめに設定しても帯電には十分な電流量が得られる。
【0120】
又、この帯電バイアスのAC成分の周波数は、100Hz以上5000Hz以下、特に、500Hz以上2000Hz以下が好ましい。それ以下では、磁性粒子2dの感光ドラム1への付着悪化や、帯電均一性、電位の立ち上がり性向上の効果が薄くなり、それ以上でも帯電均一性、電位の立ち上がり性向上の効果が得られ難くなる。AC成分の波形は矩形波、三角波、sin波などがよい。
【0121】
ここで、作像時、非作像時に磁気ブラシ帯電器2Aに印加するバイアスの特性について述べる。DC電界のみを磁気ブラシ帯電器2Aに印加した場合、磁気ブラシ帯電器2Aの中に混入したトナーの感光ドラム1への吐き出し性は向上し、磁性粒子2dを劣化させず長時間維持することができる。しかし、AC電界を印加した場合に比べて、わずかの磁性粒子2dの劣化に対しても帯電性は落ちる。例えば、帯電電位の目標が700Vであるのに対し、初期、700Vを印加しても、690V程度にしか感光ドラム1上を帯電させられない。磁気ブラシ部2cが耐久劣化してくると更に電位が低下し、AC電界を印加した場合との差が次第に広がってゆく。従って、非画像部において現像バイアスのDC値に対して、必要な感光ドラム1上の逆電位が維持されず、かぶりが生じてしまうことになる。
【0122】
又、初期の設定電位に対し、電位低下が或る値を超えると、感光ドラム1上の露光部電位の変動により出力画像の初期に対する濃度変化が許容レベルを超えてしまうことになる。通常、かぶりが生じ始める電位低下レベルよりも、一定の濃度変化を引き起こす電位低下のレベルの方が条件としては厳しい。つまり、かぶりが生じないまでも帯電電位低下により現像コントラストが変化して出力画像の濃度及び色見が許容レベルを超えてしまうことがある。
【0123】
又、特にべた画像のような画像比率の高い画像が連続で出力された場合、一時的に磁気ブラシ帯電器2A中のトナー濃度が上がって帯電能力が低下し、画像部ではゴーストが発生したり、感光ドラム1上の必要な逆電位が維持されなくなることも考えられる。そのため、少なくとも記録材Pが通過する通紙部はACバイアスを適正な振幅で印加し続けることが望ましい。
【0124】
そして、磁気ブラシ帯電器2Aに一旦回収したトナーの吐き出しは、紙間、前回転、後回転等の非作像時中に行うことが望ましい。非作像時においてもかぶりが生じてしまうと紙間、非作像時の転写残トナーが発生し、磁気ブラシ帯電器2Aに混入するトナーの増加につながるため、かぶりの発生しない帯電レベルを維持することは必要である。
【0125】
しかしながら、上述のように通常かぶりが生じ始める電位低下レベルよりも、非作像時においては無関係な濃度変化のレベルの方が条件としては厳しく、又、特にべた画像のような画像比率の高い画像が連続で出力された場合、一時的に磁気ブラシ帯電器2A中のトナー濃度が上がって帯電能力が低下し、画像部ではゴーストが発生したり、感光ドラム1上の必要な逆電位が維持されなくなるようなことも考えられる。このため、作像時(画像形成時)は少なくとも安定したAC帯電を維持し、吐き出し動作時の帯電バイアス(以下「吐き出しバイアス」という。)は非作像時に印加することが望ましい。その際、環境による帯電性、吐き出し性を考慮してバイアス設定をすることが望まれる。上述のように、従来はこの非作像時に帯電バイアスのAC成分の振幅Vppを小さくしていた。
【0126】
(7)非作像時のトナー吐き出し動作
しかしながら、先述のごとくに感光ドラム1上、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2c内、或いは現像装置4内に極性をほとんど持たないトナーや正規の極性とは反対極性のトナー(反転トナー)が存在し、それが転写ニップ部Tに至った場合、厚紙やコート紙に圧力転写されてしまうという不具合がある。
【0127】
更に説明すると、磁気ブラシ帯電器2Aから感光ドラム1上に吐き出されるトナーには、この反転トナーと正規極性のトナーとが共に存在する。作像時に感光ドラム1上に吐き出された正規極性トナーは、非画像領域においては現像部mで回収されるため、画像に影響を与えることは少ない。又、正規極性のトナーは、非作像時の吐き出しバイアスにより常に磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出され、その後現像装置4にて回収されて処理されている。
【0128】
一方、感光ドラム1上に存在する反転トナーは、通常、転写バイアスや現像バイアスの作用により除去される機会が少ないため、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cの内部に蓄積することが多い。そして、反転トナーが作像時に吐き出された場合には、現像部mで回収されないため、厚紙やコート紙ではかぶりが発生してしまう。これは、極微量の反転トナーが存在するだけでも発生してしまうことが分かった。そのため、厚紙やコート紙を使用する場合においては、反転トナーについても処理する機構を設ける必要がある。
【0129】
そこで、本実施例では、非作像時の所定タイミングとしてA4サイズの記録材Pの通紙10枚毎に、非作像時における転写バイアス他、諸バイアス設定を、反転トナーを転写装置5により回収する設定に変更する機会を設けた。ここでいう非作像時とは、紙間又は後回転時である。従って、A4サイズの記録材Pに対する連続画像形成時の途中に10枚目がある場合は、紙間のみに諸バイアスを変更した。又、この諸バイアスを変更する時間は、本実施例では、感光ドラム1の1周分とした。以下に詳細を説明する。
【0130】
(a)帯電バイアス(吐き出しバイアス)
非作像時における反転トナーの吐き出し動作(以下「反転トナー吐き出し回収モード」という。)における帯電バイアスのAC成分の振幅は、作像時(700V)より高い750Vとした。これは、反転トナーは、印加する帯電バイアスのDC成分と感光ドラム1の帯電電位との電位差ΔVが小さければ小さいほどよく、AC成分の振幅を大きくすることにより感光ドラム1の帯電電位の収束性をより高めたものである。この設定によって、磁気ブラシ帯電器2Aに蓄積されていた反転トナーが吐き出される。
【0131】
(b)現像バイアス
現像装置4においては、現像バイアスのDC成分と感光ドラム1の帯電電位との差を大きくすることにより、極力、磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出されたトナーが現像装置4に取り込まれることがないように設定した。
【0132】
具体的には、感光ドラム1の帯電電位が−700であり、通常設定(作像時)では現像バイアスのDC成分は−500Vであるのに対し、反転トナー吐き出し回収モードでは−450Vに設定する。
【0133】
これにより、磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出された反転トナーを現像装置4に取り込むことなく、転写ニップ部Tへ送ることができる。
【0134】
ここで、現像バイアスのDC成分を変更するのと同じタイミングで現像スリーブを停止させることも、上記同様現像装置4に吐き出しトナーを取り込まないようにするために効果的であり、上記現像バイアスの変更に替えて、若しくは加えて本方法を採用してもよい。
【0135】
(c)補助帯電バイアス
更に、本実施例では、感光ドラム1の回転方向において磁気ブラシ帯電装置2の上流に配置した補助帯電ブラシ12に印加するバイアスをも同時に制御することにより、反転トナーの吐き出し性を向上させた。
【0136】
前述のごとく、本実施例の画像形成装置100には、図1に示すように、導電性ブラシから成る補助帯電ブラシ12が配設されており、この補助帯電ブラシ12には、補助帯電バイアス印加電源E6から、補助帯電バイアスが印加される。補助帯電ブラシ12は、磁気ブラシ帯電装置2による帯電処理の直前の感光ドラム1の表面電位をならすと同時に、転写残トナーを除電、若しくは感光ドラム1の帯電極性とは逆極性に帯電させて、磁気ブラシ帯電器2Aの磁気ブラシ部2cでの回収を容易にする。
【0137】
本実施例では、常温常湿環境下では、通常、作像時にプラス500V程度(感光ドラム1の帯電極性とは逆極性)のDCバイアスを印加し、環境によりその値を制御する構成をとっている。
【0138】
ここで、磁気ブラシ帯電器2Aに混入した反転トナーは、上述のように、帯電バイアスのAC成分の振幅Vppを大きくし、電位差ΔVを小さくすることで、磁気ブラシ帯電器2Aから吐き出すことが可能である。
【0139】
しかし、補助帯電ブラシ12に、常時、感光ドラム1の帯電極性とは逆極性のバイアスを印加すると、磁気ブラシ帯電器2Aによる帯電後においても、先に補助帯電ブラシ12のブラシの毛先を通過した部分など、逆電荷が特に注入された微小領域で帯電不良部が残ってしまうことがある。つまり、その領域で感光ドラム1の表面電位と磁気ブラシ帯電器2Aへの印加電圧との電位差ΔVがある値を持つことを意味し、この領域では、反転トナーが吐き出されにくい状態であるといえる。
【0140】
そこで、本実施例では、反転トナー吐き出し回収モードにおいて、補助帯電ブラシ12にマイナス1000VのDCバイアスを印加した。
【0141】
このとき、補助帯電ブラシ12の通過後の感光ドラム1の表面電位は−800V程度まで帯電し、本来の磁気ブラシ帯電器2Aに印加する帯電バイアスのDC成分よりも、感光ドラム1の帯電極性側に高い値となる。しかし、この帯電電位は、磁気ブラシ帯電器2Aの通過後は磁気ブラシ帯電器2Aに印加するACバイアスにより−700Vに収束するため、感光ドラム1の帯電電位の制御に何ら支障はない。反転トナーの吐き出し性は、ΔVが残らず、むしろ感光ドラム1の表面電位がマイナスになる部分が生じるために向上する。
【0142】
(d)転写バイアス
次に、反転トナー吐き出し回収モードにおける転写バイアスについて説明する。転写バイアスは、通常(作像時)、環境や記録材Pに応じたプラス5〜50μAの定電流制御を行っている。この条件であると、正規の極性と反対極性のトナーや電荷をもたないトナー(反転トナー)は、厚紙以外ではほとんど転写されない。
【0143】
しかしながら、本発明者の鋭意研究の結果、例えば、マイナス2μA程度といった低い転写電流を与えるバイアスであっても、作像時とは逆極性(即ち、作像時に転写装置5に印加する正規の極性とは逆極性)のバイアスを転写装置5に印加することで、反転トナーはほとんど感光ドラム1上から被転写体上に転写されることが判明した。
【0144】
これは、反転トナーとはいっても、本来正規の極性(本実施例では負極性)に帯電する性質を有するため、非常に低い電荷量しか帯びることがなく、感光ドラム1への付着力が小さいためであると考えられる。
【0145】
より詳細には、本発明者の鋭意検討により、反転トナー吐き出し回収モードにおいて、作像時とは逆極性とする転写バイアスは、転写ニップ部Tに流れる電流値の絶対値が、0μAより大きく20μA以下となるように印加すれば、本発明の目的を達成し得る。より好ましくは、0μAより大きく5μA以下である。この値を上記範囲より大きくすると、反転トナーが逆に正極性に電荷を帯びて転写されない虞がある。又、作像時とは逆極性の電流が極わずかでも流れていれば、限りなく0に近い値でも、反転トナーを転写装置5に回収することができる。但し、一部大きな電荷を帯びたトナーを考えると、この値は2μA以上であることがより好ましい。
【0146】
本実施例では、反転トナー吐き出し回収モードにおいて、転写電流が−2μAとなるように転写バイアスを定電流制御した。
【0147】
転写装置5に回収した反転トナーは、図1に示すように、クリーニング手段たるクリーニングブレード5eを転写ベルト5aに当接させて有するクリーニング装置を用いて除去、清掃すればよい。
【0148】
図8は、本実施例に従う反転トナー吐き出し回収モードの手順概略を示す。図示する通り、作像時に画像形成装置100が備える制御手段(制御回路)50(図1)は、記憶部に格納されたプログラム、データに従って、同モードを実施する機会を監視する(ステップ1、ステップ2)。そして、所定のタイミングで、転写バイアス、帯電バイアス、現像バイアス及び補助帯電バイアスを、予め記憶部に記憶された同モード時のバイアスに変更するよう、各種電源E2、E4、E5、E6に制御信号を発信する(ステップ3)。そして、所定時間同モードを実施した後(ステップ4)、上記各バイアスを作像時の設定に戻す(ステップ5)。
【0149】
ここで、上記では、A4サイズの記録材Pの10枚毎に、紙間又は後回転時にて、所定時間トナー吐き出し回収モードを実施するとした。しかし、本発明はこれに限定するものではなく、個々の装置に最適な、同モードを実施する機会、時間を適宜選択可能である。斯かる変更は全て本発明の単なる設計変更の範囲内にある。
【0150】
又、例えば、所定の指標に応じて、反転トナー吐き出し回収モードを実施する機会、時間を可変としてもよい。例えば、図1に示すように、画像を形成して出力するのに用いる記録材Pを選択する選択手段として、装置本体又は装置本体と通信可能に接続されたホスト装置が備える入力手段51から操作者が選択した記録材Pの種類に応じて、条件変更手段として機能する制御手段(制御回路)50が本モードを実施する機会(頻度)及び/又は時間を選択・決定し、決定した条件に応じて各種電源E2、E4、E5、E6に制御信号を発信するようにしてもよい。
【0151】
この場合、予め制御手段50が備える記憶部に、例えば、普通紙、厚紙、コート紙といった記録材Pの種類と、同モードを実施する機会、時間とを関係付けて複数組記憶させておけばよい。そして、例えば、厚紙、コート紙といった反転トナーの圧力転写が顕著に発生する記録材Pに対しては、反転トナー吐き出し回収モードを実施する機会を増し、又その実施する時間を延長するなどの設定とすることができる。これにより、特定の記録材Pの使用時に、より有効に本発明の効果を発揮するさせることができる。
【0152】
例えば、図9に示すように、制御手段50は、操作者の入力により選択された記録材Pの種類に応じて、同モードを実施する機会(n枚毎)、時間(t)を設定し(ステップ1)、これら条件に応じて、同モードを実施する機会を監視し(ステップ2)、所定のタイミングで、転写バイアス、帯電バイアス、現像バイアス及び補助帯電バイアスを変更し(ステップ4)、所定時間tの間同モードを実施した後(ステップ6)、上記各バイアスを作像時の設定に戻す(ステップ6)。
【0153】
又、上記のような条件変更は操作者の入力に応じてなされるものに限定されない。例えば、選択手段としてセンサによって紙厚等を検知して紙種を判断し、その結果に応じて条件選択手段たる制御手段50が同モードの条件を変更してもよい。
【0154】
(試験例)
本実施例の反転トナー吐き出し回収モードの効果を評価すべく、画像形成装置100を用いて耐久試験を行った。耐久試験は、次のようにして行った。即ち、坪量160g/m厚紙(A4サイズ)を通紙して、装置から出力された同厚紙の印字面の反射率を測定して、その値をかぶり反射率としてを求めた。結果を図10に示す。
【0155】
尚、試験は、従来の如くに転写バイアスを反転させる構成をとらない場合(図中プロットa)、本実施例に従い10枚に1枚毎に反転トナー吐き出し回収モードを実施し、上記の如くバイアス設定を変更した場合(図中プロットb)、より吐き出しタイミングを増やし、5枚に1回毎の場合(図中プロットc)について行った。
【0156】
図10に示されるように、反転トナーを吐き出して、転写装置5で回収するモードを設けることにより、反転トナーによるかぶりの発生を減らし得ることが分かる。つまり、通紙初期から実用上十分な性能とは思われない従来例(図中プロットa)に比べ、本実施例の反転トナー吐き出し回収モードを設けた場合(図中プロットb)では、反対極性トナーの影響が著しく減少している。
【0157】
又、本実施例の反転トナー吐き出し回収モードを設けることによって、装置を長期にわたり使用しても、反転トナーが磁気ブラシ帯電器2Aが許容量以上蓄積することはない。
【0158】
以上、本実施例によれば、厚紙やコート紙を使用する場合でも、反転トナーによるかぶりを長期にわたり効果的に防止することができる。又、反転トナーが帯電装置内に混入している影響である帯電装置からのトナー飛散や、帯電不良の発生をより長期に渡り防止することができる。
【0159】
尚、本発明は、所謂、タンデム式の画像形成装置においても有効に作用する。タンデム方式の画像形成装置には、例えば、図11に示すような中間転写方式のものがある。この画像形成装置は、各々像担持体たる感光ドラム1を具備し、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する像形成手段(画像形成部)PY、PM、PC、PKを、被転写体として中間転写体(例えばベルト状:中間転写ベルト)61の表面移動方向に沿って複数並置して有する。そして、各画像形成部PY〜PKにおいて、目的画像の情報に応じて感光ドラム1上に各色のトナー像を形成し、これを各一次転写部T1において中間転写体61上に順次重ねて転写する。こうして中間転写体61上に形成したトナー像を、二次転写部T2において記録材Pに一括して二次転写して、その後定着して記録画像を得る。各画像形成部PY〜PKにおける画像形成動作は、図1を参照して説明した上記実施例のものと同じとし得る。図中上記実施例と同様若しくは相当する構成、作用を有する要素には同一の符号を付している。
【0160】
又、タンデム方式の画像形成装置として、上記中間転写方式における中間転写体に替えて、被転写体として記録材Pを担持して搬送する記録材担持体(例えばベルト状:記録材担持ベルト)を有するものがある。斯かる画像形成装置では、例えば上記同様に4色用の各画像形成部PY〜PKにおいて、記録材担持体に担持された記録材P上に順次トナー像を重ねて転写し、この記録材Pを記録材担持体から分離した後定着して記録画像を得る。
【0161】
このようなタンデム方式の画像形成装置において、上記実施例と同様に、反転トナー吐き出し回収モードを設けることにより、被転写体として中間転写体又は記録材担持体に反転トナーを転写して回収する。これによって、上記同様、厚紙やコート紙を使用する場合でも、反転トナーによるかぶりを長期にわたり効果的に防止することができる。又、反転トナーが磁気ブラシ帯電器2Aに蓄積することがなく、帯電装置からのトナーの飛散や、帯電不良の発生を長期にわたり防止することができる。
【0162】
又、タンデム方式の画像形成装置においては、各色の画像形成部で同じタイミングで上記反転トナー吐き出し回収モードを実施して、実質的に同時に転写バイアスを反転させることにより、異なる色のトナーが他の色の画像形成装置に混入することなく、本発明は有効に機能する。
【0163】
又、上記では、特に、本発明を磁気ブラシ注入帯電装置を用いる画像形成装置に適用した場合を例に説明したが、その他の各種帯電装置にも適用でき、又高圧条件も、DC成分や、周波数、波形など、あらゆる代替が可能であることは明白である。反転トナーの蓄積により、上記磁気ブラシ帯電装置と同様の問題が発生する他の接触帯電装置としては、前述したような、帯電部材が導電性ブラシから成るもの、帯電部材が導電性ゴムローラから成るものなどが挙げられる。
【0164】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、クリーナーレスプロセスを採用した画像形成装置において、転写バイアスに正規の極性とは反対極性のバイアスを印加する機会を設けることにより、記録材の種類によらず、又長期に渡る装置の使用によらず、常に、反転トナーによるカブリが発生せずに良質な画像を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構成図である。
【図2】画像形成動作のシーケンス制御を説明するための行程説明図である。
【図3】図1の画像形成装置にて用い得る感光体の層構成図である。
【図4】図1の画像形成装置にて用い得る帯電装置の概略構成図である。
【図5】帯電回路を説明するための等価回路図である。
【図6】磁性粒子(帯電キャリア)の電気抵抗値(体積抵抗値)の測定要領を説明するための説明図である。
【図7】図1の画像形成装置にて用い得る現像装置の概略構成図である。
【図8】本発明に従う反転トナー吐き出し回収モードの一例の制御手順概略を示すフローチャート図である。
【図9】本発明に従う反転トナー吐き出し回収モードの他の例の制御手順概略を示すフローチャート図である。
【図10】通紙耐久時における紙上かぶり反射率の推移を示すグラフ図である。
【図11】本発明を適用し得る画像形成装置の他の例の概略構成図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(感光体、像担持体)
2 磁気ブラシ帯電装置(接触帯電装置、帯電手段)
2A 磁気ブラシ帯電器(磁気ブラシ帯電部材、接触帯電部材)
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
5a 転写ベルト(被転写体)
11 定着装置
12 補助帯電装置
50 制御手段
51 入力手段
E2、E4、E5、E6 電源(バイアス印加手段)

Claims (1)

  1. 像担持体と、バイアスが印加される帯電部材により前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記像担持体に現像剤を供給して前記像担持体上に現像剤像を形成する現像手段と、バイアスが印加されて前記像担持体上の現像剤を被転写体上に転写させる転写手段と、を有し、前記現像手段が、前記像担持体上から被転写体上に現像剤像を転写した後に前記像担持体上に残留した現像剤を回収するクリーニング手段を兼ねる画像形成装置において、
    所定の期間に、前記転写手段に作像時の正規の極性とは逆のバイアスを印加することを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015087451A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 ブラザー工業株式会社 画像形成装置

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