JP3780043B2 - シリンダ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、搬送ライン間に設けられ、ワークを所定距離変位させるシリンダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、従来から、工場において、複数の搬送コンベアまたは搬送ローラ等を連結してワークの搬送システムが構築されている。前記搬送システムは、複数の搬送ラインによって構成され、前記複数の搬送ライン中、例えば、相互に直交する第1搬送ラインと第2搬送ラインとの連結部位には、第1搬送ラインから搬送されるワークを持ち上げて第2搬送ラインへと移送する移送手段が配設される。
【0003】
そこで、本出願人は、前記移送手段として用いられ、高さ方向の寸法を抑制して省スペース化を図ることが可能なシリンダ装置を提案している(特開平8−193604号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の提案に関連してなされたものであり、ワークを変位させる際のシリンダ出力を増大させることが可能なシリンダ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、ワークを所定距離変位させるためのシリンダ装置であって、
台板と、
前記台板に固設され、一組の流体圧出入ポートが形成されたケーシングと、
前記台板に対し略直交する方向に固着されたピストンと、
前記ピストンのピストンヘッド側とピストンロッド側との間で第1〜第3シリンダ室を形成し、前記ケーシングの貫通孔に沿って往復動作するシリンダ本体と、
前記シリンダ本体に固着され、該シリンダ本体と一体的に変位する天板と、
前記天板と前記シリンダ本体との結合部位に設けられる大小異径の一組のリング状の第1シール手段と、
前記台板と前記ケーシングとの結合部位に設けられるリング状の第2シール手段と、
前記シリンダ本体と前記ケーシングとの摺動部位に設けられ、環状溝を介して前記ケーシングの内壁面に装着されるリング状の第3シール手段と、
を備え、
前記第1シリンダ室は、前記天板と前記シリンダ本体と前記ピストンの拡径したピストンヘッド側とによって囲繞された空間からなり、前記第2シリンダ室は、前記シリンダ本体に連結されたロッドカバーと前記シリンダ本体と前記ピストンとによって囲繞された空間からなり、前記第3シリンダ室は、前記ロッドカバーと前記シリンダ本体と前記台板とによって囲繞された空間からなり、
前記一方の流体圧出入ポートと前記第1シリンダ室とは、前記台板に形成された第1通路と、前記第1通路に接続され前記ピストンに形成された第2通路とによって連通するように設けられ、
前記他方の流体圧出入ポートと前記第2シリンダ室とは、前記台板に形成された第3通路と、前記第3通路に接続され前記ピストンに形成された第4通路とによって連通するように設けられ、
前記一方の流体圧出入ポートと前記第3シリンダ室とは、前記台板に形成された前記第1通路から分岐する連通路を介して連通するように設けられ、
前記第1通路、前記第2通路、および前記連通路を介して前記第1シリンダ室および前記第3シリンダ室に略同時に圧力流体を導入し、または前記第3通路および前記第4通路を介して前記第2シリンダ室に圧力流体を導入することにより、固定されている前記ピストンに対して前記シリンダ本体並びに前記天板を往復動作させてワークを所定距離移送することを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、一方の流体圧出入ポートに連通し、台板に形成された第1通路、ピストンに形成された第2通路、および前記第1通路から分岐する連通路を介して第1シリンダ室および第3シリンダ室に略同時に圧力流体を導入する。前記第1シリンダ室および第3シリンダ室に導入された圧力流体によってシリンダ本体および前記シリンダ本体に固着された天板が押圧され、前記天板は、シリンダ本体と一体的に変位する。
【0007】
この場合、第1シリンダ室の受圧面積と第3シリンダ室の受圧面積とが加算された受圧面積に圧力流体が作用し、天板を変位させる力、すなわち、シリンダ出力が増大する。
【0008】
他方の流体圧出入ポートに連通し、台板に形成された第3通路およびピストンに形成された第4通路を介して第2シリンダ室に圧力流体を導入することにより、前記とは反対方向に天板が変位する。
【0009】
このようにしてシリンダ本体並びに天板は、台板に固定されているピストンに対して往復動作する。従って、前記シリンダ本体並びに天板の往復動作を介して、天板に当接するワークを所定距離移送することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係るシリンダ装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0011】
図1において、参照数字10は、本発明の第1の実施の形態に係るシリンダ装置を示す。このシリンダ装置10は、基本的には、略正方形状の台板12と、前記台板12上に形成された段部に4個のねじ部材14(図3参照)を介して螺着され、断面略円形状の貫通孔16(図4および図5参照)内に上昇または下降自在なシリンダ本体18が設けられたケーシング20と、前記台板12と略同一形状に形成され、前記シリンダ本体18に固定された天板22とから構成される。
【0012】
なお、前記天板22とシリンダ本体18との接合部位には、図4並びに図5に示されるように、大小異径の一組のリング状の第1ガスケット(第1シール手段)24a、24bが装着され、また、前記台板12とケーシング20との接合部位には、リング状の第2ガスケット(第2シール手段)26が装着され、さらに、シリンダ本体18とケーシング20との摺動部位には、環状溝を介してリング状の第3ガスケット(第3シール手段)28が装着される。
【0013】
前記台板12および天板22の四隅角部には、夫々、ねじ溝が刻設された4個の取付用孔部30a〜30dおよび32a〜32dが形成され、例えば、台板12の4個の取付用孔部30a〜30dに図示しないねじ部材を螺入してシリンダ装置10を他の部材に固定することができる。前記取付用孔部30a〜30dに近接するケーシング20の四つの隅角部の外壁面は、該取付用孔部30a〜30dが外部に露呈するように曲面34の形状に形成される。
【0014】
また、前記ケーシング20の外周側の三側面には、夫々、断面が変形した略T字状の一組の取付溝36a〜36cが形成され(図3参照)、これらの取付溝36a〜36cは矢印X方向に沿って延在するように形成される。所定間隔離間する一組の取付溝36a〜36cの中間部位には、矢印X方向に沿って略平行な一組のセンサ取付用溝38a〜38cが形成される。
【0015】
この場合、頭部が膨出して前記取付溝36a〜36cの溝形状に対応する形状を有する図示しない係合部材をこれらの取付溝36a〜36cに夫々嵌合することにより、シリンダ装置10を横方向から支持することができる。取付溝36a〜36cは矢印X方向に沿って貫通して形成されているために、図示しない係合部材の取付位置の高さを調節することができる。
【0016】
前記取付溝36a〜36c等が形成された三側面を除く残りのケーシング20の一側面には、一組の流体圧出入ポート40a、40bが形成される。一方の流体圧出入ポート40aは、台板12に形成された第1通路42および前記第1通路42から屈曲する第2通路44を介して後述する第1シリンダ室46aおよび第3シリンダ室46cに夫々連通するように形成される。また、他方の流体圧出入ポート40bは、台板12に形成された第3通路47および前記第3通路47から屈曲する第4通路48を介して後述する第2シリンダ室46bに連通するように形成されている。前記ケーシング20の内部には断面略円形状の貫通孔16が形成され、前記貫通孔16の内壁面には、例えば、合成樹脂等の材料で形成される円筒状のブッシュ(案内部材)50が同軸状に嵌挿される。
【0018】
台板12の略中央部分、すなわち、前記ケーシング20の中心部には、一組のねじ部材52a、52bを介して該台板12に固定されたピストン54が設けられる。前記ピストン54は、矢印X方向に延在する大径な孔部が形成されたシリンダ本体18内に収装され、該ピストン54の拡径部には、環状溝を介してシールリング56が装着されている。略円筒状のシリンダ本体18は、前記ブッシュ50の案内作用下に貫通孔16に沿って摺動自在に設けられ、大径な孔部は、前記シールリング56によって第1シリンダ室46a並びに第2シリンダ室46bに区分される。
【0019】
前記第1シリンダ室46aは、台板12に形成された第1通路42およびピストン54の軸線方向に沿って形成された第2通路44を介して一方の流体圧出入ポート40aに連通し、第2シリンダ室46bは、台板12に形成された第3通路47およびピストン54の軸線方向に沿って形成された第4通路48を介して他方の流体圧出入ポート40bに連通するように形成される。
【0020】
前記シリンダ本体18の下端部には、ピストン54の外周面を囲繞するとともに該シリンダ本体18と一体的に変位するロッドカバー58がかしめ止めされる。前記ロッドカバー58とピストン54との摺動部位には、環状溝を介してOリング60が嵌挿される。前記ロッドカバー58の下方側には、シリンダ本体18、ロッドカバー58、ピストン54および台板12によって囲繞される第3シリンダ室46cが形成され、前記第3シリンダ室46cは、台板12に形成された第1通路42から分岐する連通路62を介して一方の流体圧出入ポート40aに連通している。
【0021】
従って、一方の流体圧出入ポート40aは、第1通路42、第2通路44および連通路62を介して第1シリンダ室46aおよび第3シリンダ室46cにそれぞれ連通し、他方の流体圧出入ポート40bは、第3通路47および第4通路48を介して第2シリンダ室46bに連通するように形成される。なお、第1〜第3ガスケット24a、24b、26、28、シールリング56、並びにOリング60は、それぞれ、第1〜第3シリンダ室46a〜46cの気密性を保持するシール手段として機能するものである。
【0022】
前記シリンダ本体18は、高さ(H)よりも大なる幅(W)を有し(図4参照)、第1シリンダ室46a並びに第3シリンダ室46c、または第2シリンダ室46bに交互に導入される圧力流体により、ブッシュ50の案内作用下に矢印X1 方向に上昇し、または矢印X2 方向に下降する。
【0023】
前記ピストン54には、一組のリング状のダンパ部材64a、64bが所定間隔離間して装着され、前記シリンダ本体18が上昇または下降する際、ロッドカバー58が前記ダンパ部材64a、64bに当接することにより、該シリンダ本体18の変位終端における衝撃が緩和されるとともに、衝撃音の発生を防止する機能が営まれる。また、前記ロッドカバー58は、ピストン54の拡径部に当接することにより、シリンダ本体18の上昇端におけるストッパとして機能するものである。
【0024】
なお、前記ピストン54、ロッドカバー58、シリンダ本体18は、略正方形状に形成された台板12の対角線が交差する点Oを中心として夫々同一軸心状に形成されることは、図3を参照すれば容易に諒解されるであろう。
【0025】
前記シリンダ本体18にはケーシング20に形成された夫々のセンサ取付用溝38a〜38cに近接して磁石66(図3〜図5参照)が設けられ、前記センサ取付用溝38cの所定部位に保持されたセンサ68(図1および図2参照)によってシリンダ本体18の位置を検出することができる。さらに、シリンダ本体18には点Oから所定距離偏位してガイド穴70が形成され(図3および図4参照)、前記ガイド穴70には台板12に固設されたガイドロッド(回り止め手段)72が挿通される。前記ガイドロッド72は、前記シリンダ本体18の回り止めの機能並びに案内機能を営む。なお、前記シリンダ本体18の外周面およびケーシング20の内周面の形状を角形とすることにより、ガイドロッド72を省略することが可能である。
【0026】
第1の実施の形態に係るシリンダ装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
【0027】
先ず、図6に示されるように、複数の搬送ローラ74a〜74fが略並列に配設され、図示しない駆動源の駆動作用下に各搬送ローラ74a〜74fが回動する第1搬送ライン76と、複数の搬送ローラ78a〜78cが略並列に配設され、図示しない駆動源の駆動作用下に前記第1搬送ライン76の搬送方向と略直交する方向にワークを搬送する第2搬送ライン80が配設されているものとする。
【0028】
この場合、取付用孔部30a〜30dを介してシリンダ装置10が基台82上に固定される。さらに、シリンダ装置10の天板22上には、一組のガイドローラ84a、84bに懸架され、図示しない駆動源の駆動作用下に矢印方向に循環して回動する略平行な一組の搬送ベルト86a、86bを有する搬送手段88が搭載される(図7参照)。その際、前記一組の搬送ベルト86a、86bは、搬送ローラ74a〜74fと略平行となり、且つ隣接する搬送ローラ74bと搬送ローラ74cとの間、搬送ローラ74dと搬送ローラ74eとの間にそれぞれ位置決めされる。この場合、前記シリンダ装置10の一組の流体圧出入ポート40a、40bを、予め、チューブ等を介して図示しない流体圧供給源に接続しておく。
【0029】
以上のような準備作業を経た後、第1搬送ライン76によってワークWが矢印A方向に沿って搬送される過程において、前記ワークWが搬送ベルト86a、86b上の所定位置に到達したことを図示しない検知手段によって検知し、前記検知手段から出力される検知信号に基づいて、シリンダ装置10の一方の流体圧出入ポート40aに圧縮空気を供給する。なお、他方の流体圧出入ポート40bは、図示しない切換弁の切換作用下に大気開放状態にしておく。
【0030】
図4に示す状態において、シリンダ装置10の一方の流体圧出入ポート40aに供給された圧力流体は、それぞれ連通する台板12の第1通路42およびピストン54の第2通路44を介して第1シリンダ室46aに導入され、前記第1シリンダ室46aに導入された圧力流体の作用下に天板22が矢印X1 方向に押圧される。さらに、一方の流体圧出入ポート40aに供給された圧力流体は、第1通路42から分岐する連通路62を介して第3シリンダ室46cに略同時に導入され、前記第3シリンダ室46cに供給された圧力流体の作用下にシリンダ本体18が矢印X1 方向に押圧される。
【0031】
このように、一方の流体圧出入ポート40aから供給された圧力流体は、第1シリンダ室46aのみならず第3シリンダ室46cにも略同時に導入されることから、第1シリンダ室46aの受圧面積の他に第3シリンダ室46cの受圧面積が加算され、圧力流体が作用する全受圧面積が増大する。従って、第3シリンダ室46cの受圧面積が加算されるだけ、天板22を上昇させる力、すなわち、シリンダ出力を増大させることが可能となる。
【0032】
増大したシリンダ出力の作用下に前記天板22は、ガイドロッド72の案内作用下にシリンダ本体18と一体的に矢印X1 方向に上昇し、ロッドカバー58がピストン54の拡径部に当接することにより図5に示す変位終端位置に至る。この場合、ロッドカバー58がダンパ部材64aに当接して衝撃を緩和するとともに、衝撃音が発生することもない。
【0033】
搬送手段88は、シリンダ装置10の天板22と一体的に矢印X1 方向に上昇し、前記搬送手段88を構成する搬送ベルト86a、86bは、隣接する搬送ローラ74bと搬送ローラ74cとの間、並びに搬送ローラ74dと搬送ローラ74eとの間から上方に突出することにより(図7の二点鎖線参照)、ワークWが搬送ローラ74a〜74fから所定距離だけ離間し且つ搬送ベルト86a、86bによって支持される。そして、前記搬送ベルト86a、86bの回転駆動作用下にワークWが第1搬送ライン76に直交する第2搬送ライン80側に移送され、該第2搬送ライン80によって該ワークWは所望の位置に搬送される。
【0034】
前記ワークWを移送した後、他方の流体圧出入ポート40bに圧力流体を供給し、第3通路47および第4通路48を介して第2シリンダ室46bに圧力流体を導入することにより、天板22はシリンダ本体18と一体的に矢印X2 方向に変位して原位置に復帰する。この場合、図示しない切換弁の切換作用下に一方の流体圧出入ポート40aは、大気開放状態にある。
【0035】
本実施の形態では、一方の流体圧出入ポート40aから供給された圧力流体が第1シリンダ室46aのみならず第3シリンダ室46cにも略同時に導入され、第1シリンダ室46aの受圧面積と第3シリンダ室46cの受圧面積とが加算された受圧面積に対して圧力流体が作用するように構成されている。従って、第3シリンダ室46cの受圧面積が加算される分だけ、天板22を上昇させる力(シリンダ出力)が増大し、重量物からなるワークWを変位させることが可能となる。このようにシリンダ出力を増大させることにより性能の向上を図り、適用されるワークWの対象を拡大することができる。
【0036】
また、本実施の形態では、シリンダ本体18の幅(W)方向に対して高さ(H)方向の寸法を抑制することができるため、高さ方向におけるスペースの有効利用を図ることにより、自由度を増大させるという利点がある。
【0037】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るシリンダ装置90を図8〜図10に示す。なお、以下の説明においては、上記した第1の実施の形態と異なる構成要素についてのみ説明し、同一の構成要素には同一の参照数字を付し、その詳細な説明を省略する。
【0038】
このシリンダ装置90は、図8に示されるように、ピストン54の中心点を点Oから偏心した位置に設けるとともに、シリンダ本体92の回り止めの機能を営むガイドロッド72を不要とする点で第1の実施の形態と相違するが、第3シリンダ室46cを設けてシリンダ出力の増大を図っている点等、その他の作用効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0039】
なお、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、台板12に固定されたピストン54に対しシリンダ本体18(92)を上下方向に変位させて説明しているがこれに限定されるものではなく、例えば、台板12を横設してシリンダ本体18(92)を横方向に変位させるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0041】
すなわち、一方の流体圧出入ポートから供給された圧力流体が第1シリンダ室のみならず第3シリンダ室にも略同時に導入され、第1シリンダ室の受圧面積と第3シリンダ室の受圧面積とが加算された受圧面積に対して圧力流体が作用するように構成されている。
【0042】
従って、第3シリンダ室の受圧面積が加算される分だけ、天板を上昇させる力(シリンダ出力)が増大し、重量物からなるワークを変位させることが可能となる。このようにシリンダ出力を増大させることにより、性能の向上が図られ、適用されるワークの対象を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシリンダ装置の斜視図である。
【図2】図1において、シリンダ装置を構成する天板を上昇させた状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示すシリンダ装置の底面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿った縦断面図である。
【図5】図4において、シリンダ装置を構成する天板を上昇させた状態を示す縦断面図である。
【図6】図1に示すシリンダ装置を第1搬送ラインと第2搬送ラインの接合点に配設した搬送システムの平面図である。
【図7】図6に示す搬送システムに組み込まれたシリンダ装置の正面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るシリンダ装置の底面図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿った縦断面図である。
【図10】図9において、シリンダ装置を構成する天板を上昇させた状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10、90…シリンダ装置 12…台板
16…貫通孔 18、92…シリンダ本体
20…ケーシング 22…天板
24a、24b、26、28…ガスケット
30a〜30d、32a〜32d…取付用孔部
36a〜36c…取付溝 40a、40b…流体圧出入ポート
42、44、47、48…通路 50…ブッシュ
54…ピストン 58…ロッドカバー
62…連通路 64a、64b…ダンパ部材
70…ガイド穴 72…ガイドロッド

Claims (7)

  1. ワークを所定距離変位させるためのシリンダ装置であって、
    台板と、
    前記台板に固設され、一組の流体圧出入ポートが形成されたケーシングと、
    前記台板に対し略直交する方向に固着されたピストンと、
    前記ピストンのピストンヘッド側とピストンロッド側との間で第1〜第3シリンダ室を形成し、前記ケーシングの貫通孔に沿って往復動作するシリンダ本体と、
    前記シリンダ本体に固着され、該シリンダ本体と一体的に変位する天板と、
    前記天板と前記シリンダ本体との結合部位に設けられる大小異径の一組のリング状の第1シール手段と、
    前記台板と前記ケーシングとの結合部位に設けられるリング状の第2シール手段と、
    前記シリンダ本体と前記ケーシングとの摺動部位に設けられ、環状溝を介して前記ケーシングの内壁面に装着されるリング状の第3シール手段と、
    を備え、
    前記第1シリンダ室は、前記天板と前記シリンダ本体と前記ピストンの拡径したピストンヘッド側とによって囲繞された空間からなり、前記第2シリンダ室は、前記シリンダ本体に連結されたロッドカバーと前記シリンダ本体と前記ピストンとによって囲繞された空間からなり、前記第3シリンダ室は、前記ロッドカバーと前記シリンダ本体と前記台板とによって囲繞された空間からなり、
    前記一方の流体圧出入ポートと前記第1シリンダ室とは、前記台板に形成された第1通路と、前記第1通路に接続され前記ピストンに形成された第2通路とによって連通するように設けられ、
    前記他方の流体圧出入ポートと前記第2シリンダ室とは、前記台板に形成された第3通路と、前記第3通路に接続され前記ピストンに形成された第4通路とによって連通するように設けられ、
    前記一方の流体圧出入ポートと前記第3シリンダ室とは、前記台板に形成された前記第1通路から分岐する連通路を介して連通するように設けられ、
    前記第1通路、前記第2通路、および前記連通路を介して前記第1シリンダ室および前記第3シリンダ室に略同時に圧力流体を導入し、または前記第3通路および前記第4通路を介して前記第2シリンダ室に圧力流体を導入することにより、固定されている前記ピストンに対して前記シリンダ本体並びに前記天板を往復動作させてワークを所定距離移送することを特徴とするシリンダ装置。
  2. 請求項1記載の装置において、シリンダ本体の外周壁に摺接し、該シリンダ本体の往復動作を案内する案内部材を設けることを特徴とするシリンダ装置。
  3. 請求項1記載の装置において、シリンダ本体には、ピストンの軸線方向に沿ってシリンダ本体が往復動作する際、該シリンダ本体の回り止めの機能を営む回り止め手段が設けられることを特徴とするシリンダ装置。
  4. 請求項記載の装置において、回り止め手段は、台板に固着されたガイドロッドと、シリンダ本体に形成され前記ガイドロッドが挿通される孔部とからなることを特徴とするシリンダ装置。
  5. 請求項記載の装置において、回り止め手段は、シリンダ本体に対し偏心して台板に固着されたピストンからなることを特徴とするシリンダ装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置において、シリンダ本体に連結されたロッドカバーがピストンと当接する面、および前記ロッドカバーが台板と当接する面にそれぞれダンパ部材を設けることを特徴とするシリンダ装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置において、シリンダ本体の外周面または前記外周面の近接部位に磁石を設け、さらに、ケーシングの外周面の少なくとも一側面に形成されるセンサ取付用の長溝と、前記長溝の所定部位に装着されるセンサとを有し、前記センサによってシリンダ本体と一体的に変位する磁石の磁界を検知し、該センサから導出される検出信号によってシリンダ本体の位置を検出することを特徴とするシリンダ装置。
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