JP3779221B2 - 電子写真用トナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真用トナーに関し、詳しくは環境や安全性に対する配慮がなされ、低温定着性、耐久性等に優れ、高画質、高光沢のフルカラー画像を得ることができ、オイルレス定着システムに対応した電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式を用いた複写機およびプリンタにおいては、トナーの定着システムの進歩が目覚ましい。例えば、モノクロ複写機およびプリンタにおいては、消費電力の低減、印刷の高速化などを目的として、低温定着システムが登場している。
【0003】
また、特にフルカラー印刷用の複写機およびプリンタにおいては、メンテナンスの簡便化、省資源、経費の低減、高画質等を目的として、定着装置に離型オイルを使用しないオイルレス定着システムが登場している。すなわち、一般的に複写機およびプリンタの定着装置においては、定着ロールなどの定着部材にトナーが付着、堆積する、いわゆるオフセットを防ぐために、シリコーンオイルなどの離型性の良いオイルを定着ロールに塗布することが行われている。しかしながら、オイルの塗布には、オイルタンクおよびオイル塗布装置が必要であり、複写機およびプリンタが複雑、大型となる。また、オイルによる定着ロールの劣化を引き起こし、一定期間毎のメンテナンスを必要とする。さらに、コピー用紙、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)用フィルムなどにオイルが付着することが不可避であり、とりわけOHPにおいては付着オイルによる色調の悪化の問題がある。
【0004】
このような新たな定着システムにおいては、トナーの定着時にかなり緻密な温度制御が要求され、当然、トナーにもそれぞれの定着システムに合わせた特性が求められる。
また、写真調の高光沢のフルカラー画像に対するニーズも高く、これを達成するするために、定着後のトナー面が平滑であり、かつ各トナーの透明性が高いフルカラー印刷用のトナーも要求されている。
【0005】
また、複写機およびプリンタから回収されるトナーは、焼却または埋め立てによって廃棄されているのが現状である。また、従来のトナーが定着された複写紙は、脱墨が困難であり、再生紙の原料として利用しにくいという問題もある。近年の環境問題への関心の高まりから、廃棄による環境汚染がなく、脱墨の容易なトナーへの要望が高まっている。また、従来のトナーにおいては、熱定着時に揮発ガスが発生することが問題となっており、揮発ガスの発生のない安全性の高いトナーが求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような多くの要望に応えるために、これまで様々な電子写真用トナーの改良が行われてきている。
まず、電子写真用トナーを低温定着システムに対応させるために、結着樹脂であるスチレンーアクリル系樹脂やポリエステル樹脂の分子量分布を変更し、非オフセット幅を広く確保することが行われている。
しかしながら、さらなる低温定着化を目的に、スチレンーアクリル系樹脂やポリエステル樹脂の設計を行うと、耐融着性、耐久性等が低下してしまい、トナーが十分な性能を発揮できず、疎水性シリカ等に代表される外添剤の添加量および添加方法を工夫せざるを得ないのが現状であった。
【0007】
また、電子写真用トナーをオイルレス定着システムに対応させるために、ワックスのような離型剤をトナー粒子中に多量に添加することや、結着樹脂の溶融弾性率(溶融粘度)を架橋や高分子量成分含有によって高めて、離型オイルの機能を補完する方策が一般に採用されている。
しかしながら、離型剤多量添加タイプトナーを用いたオイルレス定着システムを採用する複写機およびプリンタでは、多数枚のプリント過程で、感光体へのトナーのフィルミングによる黒点(BS:ブラックスポット)の発生や、現像部材あるいは帯電部材(現像ロール、層厚規制部材等)へのトナーの融着の発生による画像特性不良等の問題が生じやすい傾向にあった。
【0008】
一方、トナー粒子中へのワックス類の添加量を制限し、結着樹脂の分子量分布を拡大したり、結着樹脂を架橋させて溶融粘度を上げた場合、定着温度での結着樹脂の溶融が不均一になって画像面の平滑性が下がり、画像の光沢を低下させたり、OHPフィルムにおける画像の光透過度が不足するなど、フルカラー印刷用トナーにとって致命的な問題を生じた。
【0009】
また、高光沢のフルカラー画像を得るためには、定着後のトナー面が平滑であり、かつ各トナーの透明性が高いことがトナーに要求され、そのためには、トナーが定着温度で極低粘度になる必要がある。そして、定着温度におけるトナーの粘度を極めて低くするためには、結着樹脂の分子量を下げる必要がある。
しかしながら、単に結着樹脂の分子量を下げただけでは、現像機内でのトナーの耐久性が低下してしまい、スジ状の画像ムラや地カブリの増加などが早期に発生してしまうとともに、定着部でのオフセット現象が発生しやすくなるといった問題があった。
【0010】
さらに、フルカラー画像には、銀塩写真と同等な高画質が要求され、画像の光沢性および混色性・透明性が必要とされる。そのため、トナー用の結着樹脂としては、比較的低溶融粘度のポリエステル樹脂が使われる。そして、オフセットが発生せず、かつ感光体へのBSや現像部材等への融着が発生しない範囲でワックス類がトナー粒子中に微分散されている。
しかしながら、両問題点を解決する添加量の範囲は狭く、その選択は容易ではなかった。そのため、ワックス類をより多く添加しても微分散が達成されるように、天然ワックスや極性ワックスを使用することが一般的に行われてきた。
しかしながら、ポリエステル樹脂は元来、耐環境特性に劣り、温度や湿度等の環境変化に対して安定な帯電量を得ることが困難となって高温/高湿時に地カブリが悪化したり、低温/低湿時に画像濃度の低下を起こしやすかったが、天然ワックスや極性ワックスを使用することで耐環境特性はより低下する傾向となった。
【0011】
また、環境や安全性に対する配慮がなされた電子写真用トナーとしては、ポリ乳酸系生分解性樹脂を用いた電子写真用トナーが特開平7−120975号公報に開示されている。さらに、低温定着性、耐オフセット性、感光体及び帯電部材などへの耐フィルミング性を改良するものとして、ポリ乳酸系生分解性樹脂とテルペンフェノール共重合体樹脂をメインバインダに使用した電子写真用トナーが、特開2001−166537に提案されている。しかしながら、特開2001−166537に提案されているトナーにおいては、非オフセット幅を広く確保した状態での低温定着性は達成されているものの、オイルレス定着システムへの対応、高光沢のフルカラー画像についての検討は不十分であった。
【0012】
よって、本発明の目的は、環境や安全性に対する配慮がなされ、多数枚の連続プリントにおいても、あらゆる環境下で長期間十分な画像濃度などを維持することができ、実用域の非オフセット幅が確保され、感光体へのBSや現像部材への融着の問題が発生せず、低温定着性、耐久性に優れ、フルカラー画像としての十分な光沢性、および混色性・透明性(銀塩写真ライクな高画質)を発現し、かつOHPフィルムにおいて十分な光透過性を有する画像を形成でき、オイルレス定着システムに対応可能な電子写真用トナーを提供することにある。
ここで、実用域の非オフセット幅とは、定着機の温度制御能力、環境変動を考慮した場合、40℃以上である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子写真用トナーは、樹脂中の全乳酸単位に対してL−乳酸単位またはD−乳酸単位のいずれかの構成モル濃度が、85モル%〜100モル%の範囲であるポリ乳酸系生分解性樹脂と、テルペンフェノール共重合体樹脂と、1種類以上のワックスとを含有し、ワックスの総量がトナー粒子に対して7.0〜20重量%であり、かつワックスの少なくとも1種が、その融点がテルペンフェノール共重合体樹脂の軟化温度以下であることを特徴とする。
【0014】
また、前記テルペンフェノール共重合体樹脂は、(a)環状テルペンとフェノール類を共重合させた環状テルペンフェノール共重合体、(b)環状テルペン化合物1分子に対してフェノール類を2分子の割合で付加させた環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体、(c)前記(b)環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体と、アルデヒド類又はケトン類との縮合反応で得られるポリ環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体、(d)環状テルペン1分子とフェノール類1分子の割合で付加させた環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体と、アルデヒド類又はケトン類との縮合反応で得られるポリ環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体、から選ばれる少なくとも1つからなる組成物であることが望ましい。
【0015】
また、前記ポリ乳酸系生分解性樹脂とテルペンフェノール共重合体樹脂の含有比率は、80:20〜20:80(重量比)であることが望ましい。
また、ワックスの少なくとも1種類は、その成分中にラクチドを含むものであることが望ましい。
また、前記ポリ乳酸系生分解樹脂は、下記式(I)で示される構造を有するものであることが望ましい。
【0016】
【化2】
【0017】
(式中、Rはアルキル基、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を示し、nは10〜20,000の整数を示す。)
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電子写真用トナー(以下、単にトナーとも記す)におけるポリ乳酸系生分解性樹脂は、主に乳酸成分からなるものであり、乳酸ホモポリマーの他に、乳酸コポリマー、およびこれらのブレンドポリマーを含むものである。ポリ乳酸系生分解性樹脂の重量平均分子量は、一般に5万〜50万である。
【0019】
また、ポリ乳酸系生分解性樹脂は、高い定着強度を有し、かつ低い温度域での流動性を有するトナーを得るためには、L−乳酸単位あるいはD−乳酸単位のいずれか一方が主成分であること、すなわち、L−乳酸単位またはD−乳酸単位のいずれかを、全乳酸単位に対して85モル%〜100モル%含むことが必要である。より好ましくは、L−乳酸単位またはD−乳酸単位のいずれかの構成モル濃度は、90モル%〜100モル%の範囲である。かかる構成モル濃度の範囲を下まわる場合、ポリ乳酸系生分解樹脂はアモルファス状態に近づき、得られるトナーの定着強度が低下する傾向がある。
【0020】
また、ポリ乳酸系生分解樹脂は、高温多湿環境下で使用される際の製品安定性(耐加水分解性)の点から、下記式(I)で示される構造を有するものであることが好ましい。
【0021】
【化3】
【0022】
(式中、Rはアルキル基、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を示し、nは10〜20,000の整数を示す。)
【0023】
乳酸コポリマーは、乳酸モノマーまたはラクチドと、これらに共重合可能な他の成分とが共重合したものである。このような他の成分としては、2個以上のエステル結合形成性の官能基を持つジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等、およびこれら種々の構成成分より成る各種ポリエステル、各種ポリエーテル、各種ポリカーボネート等が挙げられる。
【0024】
ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、ビスフェノールにエチレンオキサイドを付加反応させたものなどの芳香族多価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセリン、ソルビタン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族多価アルコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のエーテルグリコール等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、ヒドロキシブチルカルボン酸、その他、特開平6−184417号公報に記載されているもの等が挙げられる。
ラクトンとしては、例えば、グリコリド、ε−カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−ブチロラクトン、β−またはγ−ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクトン等が挙げられる。
【0025】
ポリ乳酸系生分解性樹脂は、従来公知の方法で合成させたものである。すなわち、特開平7−33861号公報、特開昭59−96123号公報、高分子討論会予稿集44巻3198−3199頁に記載のような乳酸モノマーからの直接脱水縮合、または乳酸環状二量体ラクチドの開環重合によって合成することができる。
直接脱水縮合を行う場合、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸、またはこれらの混合物のいずれの乳酸を用いてもよい。また、開環重合を行う場合においても、L−ラクチド、D−ラクチド、DL−ラクチド、またはこれらの混合物のいずれのラクチドを用いてもよい。
ラクチドの合成、精製及び重合操作は、例えば米国特許4057537号明細書、公開欧州特許出願第261572号明細書、Polymer Bulletin,14,491−495(1985)、およびMakromol Chem.,187,1611−1628(1986)等の文献に様々に記載されている。
【0026】
この重合反応に用いる触媒としては、特に限定されるものではないが、公知の乳酸重合用触媒を用いることができる。例えば、乳酸スズ、酒石酸スズ、ジカプリル酸スズ、ジラウリル酸スズ、ジパルミチン酸スズ、ジステアリン酸スズ、ジオレイン酸スズ、α−ナフトエ酸スズ、β−ナフトエ酸スズ、オクチル酸スズ等のスズ系化合物;粉末スズ、酸化スズ;亜鉛末、ハロゲン化亜鉛、酸化亜鉛、有機亜鉛系化合物;テトラプロピルチタネート等のチタン系化合物;ジルコニウムイソプロポキシド等のジルコニウム系化合物;三酸化アンチモン等のアンチモン系化合物;酸化ビスマス(III)等のビスマス系化合物;酸化アルミニウム、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウム系化合物等を挙げることができる。これらの中でも、スズまたはスズ系化合物からなる触媒が、活性の点から特に好ましい。これらの触媒の使用量は、例えば開環重合を行う場合、ラクチドに対して0.001〜5重量%程度である。
重合反応は、上記触媒の存在下、触媒種によって異なるが、通常100〜220℃の温度で行うことができる。また、特開平7−247345号公報に記載のような2段階重合を行うことも好ましい。
【0027】
本発明におけるテルペンフェノール共重合体樹脂としては、(a)環状テルペンとフェノール類を共重合させた環状テルペンフェノール共重合体、(b)環状テルペン化合物1分子にフェノール類を2分子の割合で付加させた環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体、(c)この環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体と、アルデヒド類やケトン類との縮合反応で得られたポリ環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体、(d)環状テルペン1分子とフェノール類1分子の割合で付加させた環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体と、アルデヒド類やケトン類との縮合反応で得られたポリ環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体が、ポリ乳酸系生分解性樹脂との相溶性の点で好適に用いられるが、これらの化合物に限定されない。低分子化合物あるいは、オリゴマー、ポリマーのいずれであってもよい。また、融点を有する結晶性の化合物であっても融点の無い非晶性の化合物であってもよい。
【0028】
(a)環状テルペンフェノール共重合体は、環状テルペン化合物とフェノール類をフリーデルクラフツ型触媒の存在下で反応させることにより製造することができる。
また、(b)環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体は、環状テルペン化合物とフェノール類とを酸性触媒の存在下で反応させることにより製造することができる。
また、(c)ポリ環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体は、上記環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体と、アルデヒド類やケトン類を縮合反応させることにより製造することができる。
さらに、(d)ポリ環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体は、環状テルペンとフェノール類を酸性触媒存在下で反応させ環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体とし、得られた1モル/1モル付加体とアルデヒド類やケトン類を縮合反応させることにより製造することができる。
これらのテルペンフェノール共重合体樹脂は、単独で使用することもできるし、2種類以上を併用して使用することもできる。
【0029】
テルペンフェノール共重合体樹脂を製造するための原料であるテルペン化合物は、単環のテルペン化合物であってもよいし、双環のテルペン化合物であってもよい。その具体的な例としては、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、フェランドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、ターピネオール、カンフェン、トリシクレン、パラメンテン−1、パラメンテン−2、パラメンテン−3、パラメンタジエン類、カレン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
また、テルペンフェノール共重合体樹脂を製造するための他方の原料であるフェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6ーキシレノール、3,4ーキシレノール、3,6ーキシレノール、p−フェニルフェノール、p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、ナフトール等の化合物を挙げることができる。これらの化合物は単独もしくは2種以上混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
(a)環状テルペンフェノール共重合体を製造するための環状テルペンとフェノール類の共重合反応は、環状テルペン1モルに対してフェノール類を0.1〜12モル、好ましくは0.2〜6モル使用し、フリーデルクラフツ型触媒の存在下で0〜120℃の温度で1〜10時間行わせる。そのフリーデルクラフツ型触媒としては塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素もしくはその錯体等が挙げられる。その際、芳香族系炭化水素等の反応溶媒が一般的に用いられる。
市販品としては、ヤスハラケミカル(株)製のYSポリスターT−130、YSポリスターS−145、マイティエースG−150、マイティエースK−125等が挙げられる。
【0032】
(b)環状テルペン化合物1分子とフェノール類2分子との付加反応は、環状テルペン化合物1モルに対してフェノール類を2〜12モル、好ましくは2〜8モル使用し、酸触媒の存在下で20〜150℃の温度で1〜10時間行わせる。その酸性触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、三フッ化硼素もしくはその錯体、陽イオン交換樹脂、活性白土等が挙げられる。反応溶媒は使用しなくてもよいが、芳香族系炭化水素類、アルコール類、エーテル類等の溶媒を使用することもできる。
このようにして製造される環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体の市販品としては、ヤスハラケミカル(株)製のYP−90等が挙げられる。
【0033】
(c)ポリ環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体を製造するための縮合剤として使用するアルデヒド類やケトン類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、フルフラール、アセトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
その縮合反応に際しては、環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体に、他のフェノール類を併用して反応させることができるが、その場合環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体の使用割合は、他のフェノール類との合計量に対して少なくとも20重量%、好ましくは40重量%以上である。環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体の割合が少ないと、満足できるポリ環状テルペン/フェノール1モル/2モル付加体が得られない。
【0034】
その縮合反応における環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体や他のフェノール類とアルデヒド類やケトン類との反応割合は、ポリ環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体や他のフェノール類1モルに対して、アルデヒド類やケトン類が0.1〜2.0モル、好ましくは0.2〜1.2モルであり、酸性触媒の存在下に、40〜200℃の温度で1〜12時間反応させる。アルデヒド類やケトン類が多すぎるとポリ環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体が高分子量化する。
その縮合反応用酸性触媒としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、トルエンスルホン酸等の有機酸を使用することができる。酸性触媒の使用量は環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体や他のフェノール類100重量部に対して0.1〜5重量部である。その縮合反応においては、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類等の不活性溶剤を用いることができる。
【0035】
(d)ポリ環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体の前駆体である環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体を製造するための環状テルペン1分子とフェノール類1分子の付加反応は、環状テルペン1モルに対してフェノール類を0.5〜6モル、好ましくは1〜4モル使用し、酸性触媒の存在下で20〜150℃の温度で1〜10時間行う。その酸性触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、三フッ化ホウ素もしくはその錯体、陽イオン交換樹脂、活性白土等が挙げられる。反応溶媒は使用しなくてもよいが、芳香族系炭化水素類、アルコール類、エーテル類等の溶媒を使用することもできる。
このようにして製造される環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体の市販品としては、ヤスハラケミカル(株)製のYP−90LL等が挙げられる。
【0036】
ポリ環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体を製造するための前記で得られた環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体とアルデヒド類やケトン類の縮合反応は、前記(c)ポリ環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体と同様に行う。
市販品としては、ヤスハラケミカル(株)製のDLN−120,DLN−140等が挙げられる。
【0037】
本発明の電子写真用トナーは、結着樹脂成分として、ポリ乳酸系生分解性樹脂とテルペンフェノール共重合体樹脂のブレンド品を含有して構成されているものである。ポリ乳酸系生分解性樹脂とテルペンフェノール共重合体樹脂の含有比率(ブレンド比率)は、重量比で80:20から20:80の間で変更が可能である。ポリ乳酸系生分解性樹脂の含有量がこの範囲より増えると、混練物が強靭になり過ぎるため、粉砕分級が困難になるおそれがある。さらに、ポリ乳酸系生分解性樹脂の結晶が残存するため、その融点までの流動性が低減し、低温定着特性が不十分となるおそれがある。一方、テルペンフェノール共重合体樹脂の含有量が上記範囲より増えると製品のトナーが脆くなり過ぎるため、耐久性を含めた現像特性に問題を生じるおそれがあり、また、トナーの生分解性が低下する。生産性と製品品質を両立させるために、望ましいブレンド比率は、ポリ乳酸系生分解性樹脂:テルペンフェノール共重合体樹脂が50:50から30:70までの間である。
【0038】
ポリ乳酸系生分解性樹脂にテルペンフェノール共重合体樹脂を配合する方法は、特に制限されるものではなく、従来公知の方法によって行うことができる。例えば、ミルロール、バンバリーミキサー、スーパーミキサー、単軸あるいは二軸押出機等を用いて混練すればよい。この混合混練は、通常120〜220℃程度の温度で行われる。なお、上記以外の従来からトナー用として使われてきた樹脂を、本発明の電子写真用トナーの特徴を損なわない範囲で必要に応じて使用してもよい。
【0039】
離型剤であるワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィン系ワックス;フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックス;パラフィンワックス、マイクロワックスなどの石油系ワックス;カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、硬化ひまし油などが挙げられる。また、樹脂中でのワックスの微分散を制御する目的で変性ワックスを使用することもできる。
【0040】
本発明のトナーにおいては、1種以上のワックスを、少なくとも総量でトナー粒子重量に対して7.0〜20.0重量%含有することが必要である。添加されるワックスは、単独であっても複数種であってもかまわないが、少なくとも1種類は、その成分中にラクチドを含むものであることが好ましい。ワックスによるフィルミング等の悪影響を防止するためには、ワックスが結着樹脂樹脂中に微分散していることが望ましい。この点でラクチドを成分中に含有するワックスは、乳酸樹脂中への分散に好適である。ラクチドを成分中に含有するワックスとしてはカルナウバワックス等が挙げられる。低温定着を目的としたシャープメルトタイプの結着樹脂を用いたトナーにおいては、ワックスの総量が7.0重量%未満では離型作用が不足して実用域の非オフセット幅の確保が難しくなり、20.0重量%を超えると、ワックスによるフィルミングが発生し易くなる。
【0041】
また、ワックスの少なくとも1種は、融点(Mp、DSC測定による吸熱ピーク)が、テルペンフェノール共重合体樹脂の軟化温度(Tm)以下であることが必要である。すべてのワックスの融点がテルペンフェノール共重合体樹脂の軟化温度を超えると、低温オフセット防止効果が低下し、低温定着性が悪化する。
また、本発明に使用されるワックスの少なくとも一種は、融点70〜100℃、針入度1以下であることが好ましい。融点が70℃未満では、トナーの保存性が劣り、100℃を超えると低温定着性が十分に発揮されない。また、2種以上のワックスを組み合わせることが好ましく、低温定着性と非オフセット幅拡大の両立を容易にさせる効果とワックス成分の分散性をコントロールする効果を発揮することができる。
【0042】
本発明の電子写真用トナーには、通常、着色剤が含有される。また、必要に応じて、トナーには、帯電制御剤などが添加されていてもよく、流動化剤などの外添剤が付着していてもよい。
着色剤としては、以下のものが挙げられる。
ブラック用顔料としては、例えば、カーボンブラック、活性炭、低磁力磁性体が挙げられる。
マゼンタ用顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50,51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレット1、2,10、13、15、23、29、35等が挙げられる。
【0043】
シアン用顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45等が挙げられる。
イエロー用顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、83、97、155、180が挙げられる。
これら着色剤は、単独もしくは2種以上を混合して用いられる。着色剤は、十分な濃度の可視像が形成されるに十分な含有量が必要であり、例えば、結着樹脂100重量部に対して1〜15重量部程度の割合で含有される。
【0044】
帯電制御剤は、極性を付与するために添加され、正帯電トナー用と負帯電トナー用とに分けられる。
正帯電トナー用としては、例えば、ニグロシン染料、第4級アンモニウム塩、樹脂変性タイプ帯電制御剤、ピリジニウム塩およびアジン等が用いられる。
負帯電トナー用としては、例えば、アゾ系含金属錯体やサリチル酸系金属錯体、ホウ素系錯体、樹脂変性タイプ帯電制御剤が用いられる。
帯電制御剤の好ましい添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部である。カラートナー用としては、亜鉛錯体、クロム錯体、ホウ素錯体、第4級アンモニウム塩、樹脂変性タイプ帯電制御剤等の白色あるいは淡色のものが好適である。なお、これらは、単独または混合して使用される。
【0045】
その他必要に応じて含有させる添加剤としては、磁性粉等が挙げられる。
磁性粉としては、フェライト粉、マグネタイト粉、鉄粉等の微粒子が挙げられる。フェライト粉としてはMeO−Fe2O3の混合焼結体が使用される。この場合のMeとはMn、Zn、Ni、Ba、Co、Cu、Li、Mg、Cr、Ca、V等であり、そのいずれか1種または2種以上が用いられる。また、マグネタイト粉としては、FeO−Fe2O3の混合焼結体が使用される。磁性粉は、0.05〜3μmのものが好ましく、トナーに対する割合は70重量%以下が好ましい。
【0046】
本発明の電子写真用トナーには、必要に応じて疎水性シリカ微粒子が添加(付着)されていてもよい。また、疎水性シリカの他に、トナーの流動性、帯電性、クリーニング性、および保存性等の制御のため、磁性粉、アルミナ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、または各種の樹脂微粒子等のシリカ微粒子以外の外添剤が付着されていてもよい。
トナー粒子に上記微粒子を付着させるためには、タービン型攪拌機、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の一般的な攪拌機により混合して攪拌する等の方法が挙げられる。
【0047】
さらに、本発明の電子写真用トナーには、必要に応じて、従来公知の可塑剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、各種フィラー、帯電防止剤、香料、滑剤、難燃剤、発泡剤、充填剤、抗菌・抗カビ剤、他の核形成剤等の各種添加剤が添加されていてもよい。
【0048】
本発明の電子写真用トナーは、上記材料を所定の配合で混合し、この混合物を溶融混練、粉砕、分級することによって製造される。また、結着樹脂を合成する際に、樹脂の原料に、結着樹脂以外の材料をあらかじめ添加しておき、樹脂の合成と同時にトナーの原料となる混合物を得てもよいし、重合法にてトナー粒子を作製してもよい。
本発明の電子写真用トナーは、二成分現像方法、磁性一成分現像方法、および非磁性一成分現像方法など全ての現像方式に適用可能である。
【0049】
本発明の電子写真用トナーにあっては、ポリ乳酸系生分解性樹脂を結着樹脂として使用しているので、埋め立てによって廃棄しても環境を汚染することがないし、複写紙の脱墨が容易であり、再生紙の原料として利用しやすい。また、本発明の電子写真用トナーは、ポリ乳酸系生分解性樹脂の強靭さを利用することにより、樹脂強度は低いが低温定着性に関しては有効であるテルペンフェノール共重合体樹脂を導入することが可能になり、耐久性を損なうことなく、良好な低温定着性が達成される。また、ポリ乳酸系生分解性樹脂およびテルペンフェノール共重合体樹脂は、熱定着時に揮発性ガスを生じさせることもない。
【0050】
また、ポリ乳酸系生分解性樹脂およびテルペンフェノール共重合体樹脂は、通常のポリエステルよりも透明性が高く、高い透過性を要求されるフルカラー印刷用のトナーへの適応性も十分にある。
また、ポリ乳酸系生分解性樹脂は、L−乳酸単位またはD−乳酸単位のいずれかを、全乳酸単位に対して85モル%〜100モル%含むものであるので、得られるトナーの定着強度が高い。また、このようなポリ乳酸系生分解性樹脂は、低い温度域での流動性がよく、この樹脂を用いたトナーから得られる画像は、平滑となり、高光沢である。
【0051】
また、本発明の電子写真用トナーにあっては、結着樹脂としてポリ乳酸系生分解性樹脂およびテルペンフェノール共重合体樹脂を使用しているので、トナーにワックスを多量に添加してもフィルミングが発生しにくい。これにより、トナーに対して7.0重量%以上のワックスを添加することが可能となり、実用域の非オフセット幅を確保し、感光体へのBSや現像部材への融着を抑えつつ、オイルレス定着システムへの対応が可能となっている。また、ワックスの少なくとも1種が、その融点がテルペンフェノール共重合体樹脂の軟化温度以下であるので、低温オフセット防止効果に優れている。
また、本発明の電子写真用トナーは、ワックスの分散が良好であるため、フィルミングが発生しにくく、帯電性も安定することから、多数枚の連続プリントにおいても、あらゆる環境下で長期間十分な画像濃度などを維持することができる。
【0052】
【実施例】
以下、実施例に基づき、本発明を説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、下記のようなトナーA〜Nを作製した。
【0053】
[実施例1]〈トナーAの作製〉
・ポリ乳酸系生分解性樹脂A …32.4重量%
分子量:Mw=125,000、Mn=57,000、Tg:53.2℃、Ti/Tm:153/170℃、L/D構成モル比:L(モル%)/D(モル%)=91.8(モル%)/8.2(モル%)
・テルペンフェノール共重合体樹脂A …48.6重量%
(環状テルペンフェノール共重合体、ヤスハラケミカル(株)製、商品名:マイティエースK−125)
分子量:Mw=600、Tg:69.5℃、融点(Mp):82℃、Ti/Tm:92/111℃
(ポリ乳酸系生分解性樹脂A:テルペンフェノール共重合体樹脂A=40:60)
【0054】
・カーボンブラック …7.0重量%
(三菱化学社製、商品名:MA−100)
・天然ワックス …10.0重量%
(加藤洋行社製、商品名:カルナウバ1号粉末)
融点(Mp):82℃、針入度:1以下
・鉄含金属染料 …2.0重量%
(保土谷化学社製、商品名:T−77)
【0055】
ここで、Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量、Tgはガラス転移温度、Ti/Tmは流動開始温度/軟化温度、MpはDSC測定による吸熱ピークを表す。軟化温度は、島津製作所社製の商品名:高化式フローテスターCFT−500を用い、プランジャー:1cm2 、ダイの直径:1mm、ダイの長さ:1mm、荷重:20kgf、余熱温度:50〜80℃、余熱時間:300sec、昇温速度:6℃/分の測定条件において、プランジャーの降下開始から終了までの移動距離の1/2の位置の温度を測定した値である。軟化温度は、フロー軟化点ともいう。
【0056】
上記の配合比からなる原料をスーパーミキサーで混合し、二軸のエクストルーダーにて熱溶融混練後、ジェットミルにて粉砕し、その後乾式気流分級機で分級して、体積平均粒径が9μmのトナー粒子を得た。
そして、該トナー粒子に対して疎水性シリカ(日本アエロジル社製、商品名:TS−530、体積平均粒子径:約0.007μm)を1.0重量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて周速40m/sec、4分間混合し、トナーAを得た。
【0057】
[実施例2]〈トナーBの作製〉
ポリ乳酸系生分解性樹脂Aの配合量を28.4重量%、テルペンフェノール共重合体樹脂Aの配合量を42.6重量%、カルナウバワックスの配合量を20重量%に変更した以外は実施例1と同様にして、トナーBを得た。
【0058】
[実施例3]〈トナーCの作製〉
ポリ乳酸系生分解性樹脂Aとテルペンフェノール共重合体樹脂Aの含有比率を重量比で30:70(ポリ乳酸系生分解性樹脂A=24.3重量%、テルペンフェノール共重合体A=56.7重量%)に変更した以外は実施例1と同様にして、トナーCを得た。
【0059】
[実施例4]〈トナーDの作製〉
ワックス成分を、カルナウバワックス5重量%、ポリプロピレンワックス5重量%(三洋化成社製:ビスコール660P、Mp:135℃)に変更した以外は実施例1と同様にして、トナーDを得た。
【0060】
[実施例5]〈トナーEの作製〉
・ポリ乳酸系生分解性樹脂A …30.0重量%
・テルペンフェノール共重合体A(環状テルペンフェノール共重合体、ヤスハラケミカル(株)製、マイティエースK−125) …44.7重量%
(ポリ乳酸系生分解性樹脂A:テルペンフェノール共重合体樹脂A=40:60)
・マゼンタ顔料マスタ−バッチ …13.3重量%
(樹脂:ポリ乳酸系生分解性樹脂A、顔料:クラリアントジャパン社製、商品名:Toner Magenta E02)
マスタ−バッチは、ポリ乳酸系生分解性樹脂A70重量%とToner Magenta E02 30重量%を2本ロール分散機により加熱分散させることにより作製した。
・天然ワックス …10.0重量%
(加藤洋行社、商品名:カルナウバ1号粉末)
・ホウ素錯体塩 …2.0重量%
(日本カーリット社製、商品名:LR−147)
上記の配合比で実施例1と同様の工程でトナーEを得た。
【0061】
[実施例6]〈トナーFの作製〉
ポリ乳酸系生分解性樹脂Aの配合量を25.9重量%、テルペンフェノール共重合体樹脂Aの配合量を38.8重量%、カルナウバワックスの添加量を20重量%に変更した以外は実施例5と同様にして、トナーFを得た。
【0062】
[実施例7]〈トナーGの作製〉
ポリ乳酸系生分解性樹脂Aとテルペンフェノール共重合体樹脂Aの含有比率を重量比で30:70(ポリ乳酸系生分解性樹脂A=22.4重量%、テルペンフェノール共重合体樹脂A=52.3重量%)に変更した以外は実施例5と同様にして、トナーGを得た。
【0063】
[比較例1]〈トナーHの作製〉
・スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂A …81.0重量%
(モノマー組成:スチレン/ブチルアクリレート)
分子量:Mw=226,000、Mn=3,680、Tg:60.4℃、Ti/Tm:115/141℃
・カーボンブラック …7.0重量%
(三菱化学社製、商品名:MA−100)
・鉄含金属染料 …2.0重量%
(保土谷化学工業社製、商品名:T−77)
・天然ワックス …10.0重量%
(加藤洋行社、商品名:カルナウバ1号粉末)
上記原料から実施例1と同様にして、比較用のトナーHを得た。
【0064】
[比較例2]〈トナーIの作製〉
・ポリエステル樹脂A …81.0重量%
(モノマー組成:テレフタル酸/トリメリット酸/エチレングリコール/ビスフェノールA(EO)/ビスフェノールA(PO))
分子量:Mw=71,100、Mn=3,430、Tg:60.8℃、Ti/Tm:124/161℃
・カーボンブラック …7.0重量%
(三菱化学社製、商品名:MA−100)
・鉄含金属染料 …2.0重量%
(保土谷化学工業社製、商品名;T−77)
・天然ワックス …10.0重量%
(加藤洋行社、商品名:カルナウバ1号粉末)
上記原料から実施例1と同様にして、比較用のトナーIを得た。
【0065】
[比較例3]〈トナーJの作製〉
・ポリ乳酸系生分解性樹脂A …81.0重量%
・カーボンブラック …7.0重量%
(三菱化学社製、商品名:MA−100)
・鉄含金属染料 …2.0重量%
(保土谷化学工業社製 商品名:T−77)
・天然ワックス …10.0重量%
(加藤洋行社、商品名:カルナウバ1号粉末)
上記原料から実施例1と同様にして、比較用のトナーを得ようとしたが、粉砕できずに断念した。
【0066】
[比較例4]〈トナーKの作製〉
ポリ乳酸系生分解性樹脂Aの配合量を34.4重量%、テルペンフェノール共重合体樹脂Aの配合量を51.6重量%、カルナウバワックスの配合量を5重量%に変更した以外は実施例1と同様にして、トナーKを得た。
【0067】
[比較例5]〈トナーLの作製〉
ポリ乳酸系生分解性樹脂Aの配合量を26.4重量%、テルペンフェノール共重合体樹脂Aの配合量を39.6重量%、カルナウバワックスの配合量を25重量%に変更した以外は実施例1と同様にして、トナーLを得た。
【0068】
[比較例6]〈トナーMの作製〉
・ポリエステル樹脂B …74.7重量%
(モノマー組成:テレフタル酸/トリメリット酸/エチレングリコール/ビスフェノールA(EO)/ビスフェノールA(PO))
分子量:Mw=9,800、Mn=3,230、Tg:61.8℃、Ti/Tm:93/110℃
・マゼンタマスターバッチ …13.3重量%
(樹脂:ポリエステル樹脂B、70重量%、顔料:クラリアントジャパン社製、商品名:Toner Magenta E02、30重量%、製造方法は実施例5に同じである。)
・天然ワックス …10.0重量%
(加藤洋行社製、商品名:カルナウバ1号粉末)
・ホウ素錯体塩 …2.0重量%
(日本カーリット社製 商品名:LR−147)
上記原料から実施例1と同様にして、比較用のトナーMを得た。
【0069】
[比較例7]〈トナーNの作製〉
天然ワックス(加藤洋行社、商品名:カルナウバ1号粉末)を、ポリプロピレンワックス(三洋化成社製、商品名:ビスコール550P、Mp:139℃、針入度:1以下)に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較用のトナーNを得た。
【0070】
[トナーの評価]
次に、得られたトナーについて、以下の評価を行った。トナーの評価については、実施例1〜7、比較例1、2、4〜7の各トナーについて行った。評価結果を表1に示す。
【0071】
1.非オフセット幅:定着機を外した2成分複写機により未定着画像をとり、沖電気社のフルカラープリンタMICROLINE3020Cの定着部を外部定着機に用い、熱ロール温度を130〜210℃の範囲で5℃ずつ変化させ、プロセススピード200mm/secで未定着画像を定着させた場合のオフセット性について目視確認を行った。
2.定着強度:沖電気社のフルカラ−プリンタMICROLINE3020Cの熱定着ロールの温度を165℃に設定してベタ画像を転写紙に複写した。複写されたベタ画像を谷折りにした後、元の状態に戻し、単位面積当たりの荷重25g/cm2 、底面積20cm2 のおもりにガーゼを巻いたものでベタ画像を3往復擦り、谷折りにする前のIDに対する処理後IDの比率から残存率を求めた。試験回数は3回とし、平均値を算出した。熱定着ロールの温度が175℃、185℃に設定された場合についても、同様の試験を行った。
【0072】
3.光沢度:マゼンタトナーについて、定着部を外した2成分複写機により付着量約1.0mg/cm2 に調整したベタ画像を転写紙に複写した。ついで、熱定着ロールの温度を165℃に設定したオイルレス定着の外部定着機によりベタ画像を定着させ、ベタ画像の光沢度を、日本電色工業社製GLOSS METER(VGS−SENSOR)で測定した。なお、光沢度は75゜鏡面光沢を測定した。また、試験回数は3回とし、平均値を算出した。熱定着ロールの温度が175℃、185℃に設定された場合についても、同様の試験を行った。
【0073】
また、得られたトナーを沖電気社のフルカラ−プリンタMICROLINE3020Cの現像機に投入し、画像比率が5%のA4原稿をA4の転写紙に10000枚まで複写し、複写初期と10000枚複写後について以下の評価を行った。評価は常温常湿(N/N:20℃、58%RH)の各環境下で実施した。評価結果を表1に示す。
【0074】
4.画像濃度(ID):ベタ画像部のIDをマクベス反射濃度計RD−914で測定した。
5.カブリ(BG):日本電色工業社製のカラーメーターZE2000で非画像部の白色度を測定し、複写前後の白色度の差で示した。
6.融着・BS(ブラックスポット):目視により、感光体および現像ロール・層規制ブレードを確認した。○はBSおよび融着とも発生していないもの、△は現像ロール上に筋が確認されたもの、もしくは感光体上に軽微なBSが確認されたもの、×は画像上に融着もしくはBSによる画像欠陥が確認されたものである。
【0075】
【表1】
【0076】
表1から明らかなように、実施例1〜7の本発明のトナーでは、初期と10000枚後の画像濃度は1.60以上であり、カブリは0.47以下で実用上問題ない範囲で複写でき、かつオフセットおよび感光体へのBS、現像部材への融着がなく帯電性、定着性および耐久性に問題がなく、高光沢画像が得られることが確認された。また、イエロー、シアントナーにおいても同様の結果が得られ、フルカラー用トナーに好適であることも確認された。
これに対し比較例1〜7の比較用トナーでは、画像濃度、カブリ、オフセット、感光体へのBSの発生、現像部材への融着の発生など帯電性、定着性、及び耐久性などの種々の問題が確認された。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電子写真用トナーは、樹脂中の全乳酸単位に対してL−乳酸単位またはD−乳酸単位のいずれかの構成モル濃度が、85モル%〜100モル%の範囲であるポリ乳酸系生分解性樹脂と、テルペンフェノール共重合体樹脂と、1種類以上のワックスとを含有し、ワックスの総量がトナー粒子に対して7.0〜20重量%であり、かつワックスの少なくとも1種が、その融点がテルペンフェノール共重合体樹脂の軟化温度以下であるので、環境問題を起こさず、安全性が高く、多数枚の連続プリントにおいても、あらゆる環境下で長期間十分な画像濃度などを維持することができ、実用域の非オフセット幅が確保され、感光体へのBSや現像部材への融着の問題が発生せず、低温定着性、耐久性に優れ、フルカラー画像としての十分な光沢性、および混色性・透明性を発現し、OHPフィルムにおいて十分な光透過性を有する画像を形成でき、しかもオイルレス定着システムに対応可能であるという画期的効果を奏する。
【0078】
また、前記ポリ乳酸系生分解性樹脂とテルペンフェノール共重合体樹脂の含有比率が、80:20〜20:80(重量比)であれば、トナーの生産性および生分解性に問題を生じさせることなく、低温定着性および耐久性を両立させることができる。
また、ワックスの少なくとも1種類は、その成分中にラクチドを含むものであれば、ワックスによるフィルミングを抑えることができる。
Claims (6)
- 樹脂中の全乳酸単位に対してL−乳酸単位またはD−乳酸単位のいずれかの構成モル濃度が、85モル%〜100モル%の範囲であるポリ乳酸系生分解性樹脂と、
テルペンフェノール共重合体樹脂と、
1種類以上のワックスとを含有し、
ワックスの総量が、トナー粒子に対して7.0〜20重量%であり、かつワックスの少なくとも1種が、その融点がテルペンフェノール共重合体樹脂の軟化温度以下であることを特徴とする電子写真用トナー。 - 前記テルペンフェノール共重合体樹脂が、(a)環状テルペンとフェノール類を共重合させた環状テルペンフェノール共重合体、(b)環状テルペン化合物1分子に対してフェノール類を2分子の割合で付加させた環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体、(c)前記(b)環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体と、アルデヒド類又はケトン類との縮合反応で得られるポリ環状テルペン/フェノール類1モル/2モル付加体、(d)環状テルペン1分子とフェノール類1分子の割合で付加させた環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体と、アルデヒド類又はケトン類との縮合反応で得られるポリ環状テルペン/フェノール類1モル/1モル付加体、から選ばれる少なくとも1つからなる組成物であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用トナー。
- 前記ポリ乳酸系生分解性樹脂とテルペンフェノール共重合体樹脂の含有比率が、80:20〜20:80(重量比)であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子写真用トナー。
- ワックスの少なくとも1種類が、その成分中にラクチドを含むものであることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項に記載の電子写真用トナー。
- オイルレス定着システムに対応したフルカラー印刷用のトナーであることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項に記載の電子写真トナー。
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