JP5435770B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナー及び該トナーを用いた画像形成方法に関する。
近年の高速化、小型化等の要求に対し、より低温定着可能なトナーが求められている。この要求に応えるために、結着樹脂に結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルを用いるトナーが提案されている。このような結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルを用いたトナーは、低温定着性は向上するが、樹脂強度が低下する傾向がある。その結果、高速化に伴い、機械的または熱的なストレスをより多く受けると、転写ロール、現像ブレードへの固着や感光体へのフィルミング等が発生しやすい。現像ブレードとの摩擦により帯電させる非磁性一成分現像装置に用いる場合や、トナーに離型剤を多く含有させる必要があるオイルレス非磁性一成分現像装置に用いる場合は、特に現像ブレードへの固着や感光体へのフィルミングが大きな問題になっている。これらの問題、例えば、現像ブレードへの固着を抑制するには、現像ブレードによる摩擦力を弱める方法が考えられるが、その結果、帯電量が低下し、ベタ追従性などの画像品質が低下する問題が起こる。
一方、1,6-ヘキサンジオールを70モル%以上含有したアルコール成分と芳香族カルボン酸化合物を70モル%以上含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られる結晶性ポリエステルが、結着樹脂100重量部に対して離型剤を1重量部含む非磁性一成分トナーにおいて、帯電性、力学的強度、耐久性を向上させることが示されている(特許文献1参照)。また、フェノール類とアルデヒド類からの重縮合体を含有する特定の負荷電制御剤が酸価10mg/KOH、水酸基価15mg/KOHのポリエステルを含むトナーやスチレンアクリル共重合体を含むトナーにおいて、帯電立ち上がり性に優れることが示されている(特許文献2参照)。
特開2005−321747公報 特許第3772910号公報
本発明の課題は、非磁性一成分現像装置、特にトナーに離型剤を多く含有させる必要があるオイルレス非磁性一成分現像装置に用いるトナーにおいて、トナーの感光体への耐フィルミング性に優れ、現像ブレードへの固着を防止し、ベタ追従性と定着性に優れたトナー及び該トナーを用いた画像形成方法を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 結着樹脂、着色剤、離型剤及び負帯電性荷電制御剤を含有してなるトナーであって、前記結着樹脂が結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルを含有し、該結晶性ポリエステルが、α,ω−アルカンジオールを90〜100モル%含有するアルコール成分と、芳香族ジカルボン酸化合物を70〜100モル%含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルであり、前記負帯電性荷電制御剤がフェノール類とアルデヒド類との縮重合反応により得られた縮重合体であり、該縮重合体の含有量が結着樹脂100重量部に対して0.3〜5.0重量部である、トナー、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載のトナーを、オイルレス非磁性一成分現像方式の画像形成装置に用いる、画像形成方法
に関する。
本発明のトナーは、非磁性一成分現像装置、特にトナーに離型剤を多く含有させる必要があるオイルレス非磁性一成分現像装置に用いても、感光体へのフィルミングやブレードへの固着を抑制することができ、さらにベタ追従性や低温定着性にも優れた効果を奏するものである。
本発明のトナーは、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルを含む結着樹脂と負帯電性荷電制御剤を含有するトナーであって、該結晶性ポリエステルがα,ω−アルカンジオールを特定量含有するアルコール成分と、芳香族ジカルボン酸化合物を特定量含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルを含有し、該負帯電性荷電制御剤として、フェノール類とアルデヒド類との縮重合反応により得られた縮重合体を含有している点に大きな特徴を有する。
本発明における結晶性ポリエステルと負帯電性荷電制御剤は、その理由は明らかではないが、トナーの感光体へのフィルミングやブレードへの固着を抑制し、さらにトナーの低温定着性を維持しながら帯電性を向上させ、トナーのベタ追従性を向上させるものである。
本発明において、結着樹脂は、トナーの低温定着性と保存安定性の両立の観点から、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルを含有するものであり、ポリエステルを主成分とすることが好ましい。ここで、樹脂の結晶性は、軟化点と示差走査熱量計による吸熱の最高ピーク温度との比、即ち軟化点/吸熱の最高ピーク温度で定義される結晶性指数によって表わされる。結晶性ポリエステルは、結晶性指数が0.6〜1.4、好ましくは0.7〜1.2、より好ましくは0.9〜1.2であり、非晶質ポリエステルは1.4を超えるか、0.6未満である。樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)等により調整することができる。なお、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。最高ピーク温度は、軟化点との差が20℃以内であれば融点とし、軟化点との差が20℃を超える場合はガラス転移点とする。
本発明において、結晶性ポリエステルは、α,ω−アルカンジオールを含有するアルコール成分と、芳香族ジカルボン酸化合物を含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られる。
α,ω−アルカンジオールは、両末端に一級水酸基を持つ化合物である。α,ω−アルカンジオールとしては、感光体へのフィルミング及び現像ブレードへの固着を防止する観点から炭素数2〜8のジオールが好ましく、炭素数4〜6のジオールがより好ましい。また、同様の観点から、直鎖アルカンジオールが好ましい。具体的には、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール等のα,ω−直鎖アルカンジオールや、2-メチル-1,3-プロパンジオールやネオペンチルグリコール等の炭素数4〜6のα,ω-分岐アルカンジオール等が挙げられ、なかでも1,4-ブタンジオール及び1,6-ヘキサンジオールが好ましい。
α,ω−アルカンジオールの含有量は、トナーの感光体へのフィルミングを防止する観点から、アルコール成分中、90〜100モル%であり、好ましくは95〜100モル%である。
アルコール成分に含有され得る、α,ω−アルカンジオール以外の多価アルコール成分としては、1,4-ブテンジオール等の炭素数2〜8の脂肪族不飽和ジオール;1,2-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール等の炭素数2〜8の両末端に水酸基を持たないアルカンジオール;式(I):
Figure 0005435770
(式中、RO及びORはオキシアルキレン基であり、Rはエチレン及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の平均値は1〜16が好ましく、1〜8がより好ましく、1.5〜4がさらに好ましい)
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、1,4-ソルビタン等の3価以上のアルコール等が挙げられる。これらの中では、トナーの感光体へのフィルミング及び現像ブレードへの固着を防止する観点から、脂肪族不飽和ジオール及び両末端に水酸基を持たないアルカンジオールが好ましい。
芳香族ジカルボン酸化合物としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、及びこれらの酸無水物、炭素数1〜12のアルキルエステル等のベンゼン環を有する化合物が挙げられ、これらの中で、トナーのベタ追従性を向上させる観点からテレフタル酸及びイソフタル酸がより好ましく、テレフタル酸がさらに好ましい。なお、芳香族カルボン酸化合物とは、前記の如く、芳香族カルボン酸、その無水物及びその炭素数1〜12のアルキルエステルを指すが、これらの中では、芳香族カルボン酸が好ましい。
芳香族ジカルボン酸化合物の含有量は、トナーのベタ追従性を向上させ、感光体へのフィルミングを抑制させる観点から、カルボン酸成分中、70〜100モル%であり、好ましくは80〜90モル%である。
カルボン酸成分に含有され得る、芳香族ジカルボン酸化合物以外の多価カルボン酸化合物としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸の炭素数2〜30の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸;及びこれらの酸無水物、炭素数1〜12のアルキルエステル等が挙げられる。
さらに、樹脂の分子量調整等の観点から、1価のアルコールや1価のカルボン酸化合物が、アルコール成分及び/又はカルボン酸成分に、本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有されていてもよい。
結晶性ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じて、エステル化触媒、重合禁止剤等の存在下、180〜250℃程度の温度で縮重合させて製造することができる。エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、2-エチルヘキサン酸錫(II)等の錫化合物、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等のエステル化触媒等が挙げられる。エステル化触媒の使用量は、アルコール成分の総量100重量部に対して、0.01〜1重量部が好ましく、0.1〜0.6重量部がより好ましい。
結晶性ポリエステルの軟化点は、トナーの低温定着性の観点から、160℃以下が好ましく、140℃以下がより好ましく、130℃以下がさらに好ましく、120℃以下がよりさらに好ましい。また、トナーの感光体へのフィルミング及び現像ブレードへの固着を防止する観点から、80℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましく、100℃以上がさらに好ましい。すなわち、これらの観点を総合すると、80〜160℃が好ましく、80〜140℃がより好ましく、90〜130℃がさらに好ましく、100〜120℃がよりさらに好ましい。
結晶性ポリエステルの含有量は、トナーの低温定着性及びトナーの感光体へのフィルミング、現像ブレードへの固着を防止する観点から、結着樹脂中、5〜40重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。
非晶質ポリエステルも、結晶性ポリエステルと同様に、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じて、エステル化触媒、重合禁止剤等の存在下、180〜250℃程度の温度で縮重合させて製造することができる。ただし、非晶質ポリエステルとするためには、
(1) 炭素数2〜6の脂肪族ジオール、炭素数2〜8の脂肪族カルボン酸化合物等の樹脂の結晶化を促進するモノマーを用いる場合は、これらのモノマーをそれぞれ2種以上併用して結晶化を抑制すること、即ちアルコール成分及びカルボン酸成分のいずれにおいても、これらのモノマーの1種が各成分中10〜70モル%、好ましくは20〜60モル%を占め、かつこれらのモノマーが2種以上、好ましくは2〜4種用いられていること、又は
(2) 樹脂の非晶質化を促進するモノマー、好ましくはアルコール成分ではビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が、またはカルボン酸成分ではアルキル基もしくはアルケニル基で置換されたコハク酸が、それぞれアルコール成分中又はカルボン酸成分中、少なくとも一方の成分において、好ましくは両成分のそれぞれにおいて、30〜100モル%、好ましくは50〜100モル%、用いられていることが好ましい。
非晶質ポリエステルの酸価は、感光体へのフィルミング及び現像ブレードへの固着を防止する観点から、30mgKOH/g以下が好ましく、20mgKOH/g以下がより好ましく、10mgKOH/g以下がさらに好ましい。
本発明において、アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステル成分を有する非晶質ポリエステルには、ポリエステルのみならず、その変性樹脂も含まれる。
ポリエステルの変性樹脂としては、例えば、ポリエステルがウレタン結合で変性されたウレタン変性ポリエステル、ポリエステルがエポキシ結合で変性されたエポキシ変性ポリエステル、ポリエステル成分とそれ以外の樹脂成分が複合したハイブリッド樹脂等が挙げられる。
非晶質ポリエステルの軟化点は、トナーの低温定着性の観点から180℃以下が好ましく、160℃以下がより好ましい。また、トナーの感光体へのフィルミング及び現像ブレードへの固着を防止する観点から、70℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。即ち、これらの観点を総合すると、70〜180℃が好ましく、100〜160℃がより好ましい。ガラス転移点は、トナーの低温定着性の観点から、80℃以下が好ましく、75℃以下がより好ましい。また、トナーの感光体へのフィルミング及び現像ブレードへの固着を防止する観点から、45℃以上が好ましく、55℃以上がより好ましい。即ち、これらの観点を総合すると、好ましくは45〜80℃、より好ましくは55〜75℃である。なお、ガラス転移点は非晶質樹脂に特有の物性であり、吸熱の最高ピーク温度とは区別される。
非晶質ポリエステルは、低温定着性を向上させる観点と、トナーの感光体へのフィルミング及び現像ブレードへの固着を防止する観点から、軟化点が好ましくは5℃以上、より好ましくは10〜50℃異なる2種のポリエステルからなることが好ましい。低軟化点のポリエステルの軟化点は、低温定着性の観点から、好ましくは80〜125℃、より好ましくは85〜120℃であり、高軟化点のポリエステルの軟化点は、トナーの感光体へのフィルミング及び現像ブレードへの固着を防止する観点から、好ましくは110℃〜150℃、より好ましくは120〜145℃である。高軟化点樹脂の低軟化点樹脂に対する重量比(高軟化点樹脂/低軟化点樹脂)は、10/90〜90/10が好ましく、20/80〜80/20がさらに好ましい。
結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの重量比(結晶性ポリエステル/非晶質ポリエステル)は、トナーの低温定着性及びベタ追従性を向上させる観点と、トナーの感光体へのフィルミング及び現像ブレードへの固着を防止する観点から、5/95〜50/50が好ましく、5/95〜40/60がより好ましく、5/95〜20/80がさらに好ましい。
結着樹脂には、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステル以外の結着樹脂が、本発明の効果を損なわない範囲で含まれていてもよい。結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステル以外の結着樹脂としては、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられる。
本発明における負帯電性荷電制御剤は、フェノール類とアルデヒド類とを縮重合させて得られる縮重合体を含有する。
フェノール類としては、1つのフェノール性水酸基を持ち、その水酸基のオルト位に置換基のないp−アルキルフェノール(a)と、2つのフェノール性水酸基を持ち、各水酸基のオルト位に置換基のないビスフェノール化合物(b)を含有する原料を用いることが好ましい。なお、「置換基のない」とは、水酸基が結合している炭素の両隣の炭素は、水酸基が結合している炭素と共に芳香環を形成している他の炭素と結合する以外は、水素原子とのみ結合していることを示す。フェノール類とアルデヒド類との縮重合反応により、該フェノール類のフェノール性水酸基に隣接する炭素にアルデヒド類が付加し、フェノール類とアルデヒド類が交互に連なった縮重合体を形成すると考えられる。この縮重合体は、電荷保持に優れるフェノールが連なった構造を有しているので、優れた帯電性が得られると推定される。
p−アルキルフェノール(a)としては、式(i):
Figure 0005435770
(式中、X1及びX3は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン、又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、X2は炭素数1〜12、好ましくは4〜8のアルキル基を示す)
で表されるp−アルキルフェノールが含有されていることが好ましい。
式(i)で表されるp−アルキルフェノールとしては、p−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−t−ドデシルフェノール等が挙げられる。
p−アルキルフェノール(a)の含有量は、トナーの帯電性の観点から、フェノール類中、70〜99モル%が好ましく、80〜98モル%がより好ましい。
ビスフェノール化合物(b)としては、式(ii):
Figure 0005435770
(式中、X4、X5、X6及びX7は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン、又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、X8は炭素数1〜5、好ましくは炭素数3のアルキレン基を示す)
で表されるビスフェノール化合物が含有されていることが好ましい。
式(ii)で表されるビスフェノール化合物としては、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAが挙げられる。
ビスフェノール化合物(b)の含有量は、ポリエステル中の分散性の観点から、フェノール類中、1〜30モル%が好ましく、2〜20モル%がより好ましい。
p−アルキルフェノール(a)とビスフェノール化合物(b)のモル比(a/b)は、99/1〜70/30が好ましく、98/2〜80/20がより好ましい。
アルデヒド類としては、パラホルムアルデヒド及びホルムアルデヒドから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
縮重合体におけるフェノール類とアルデヒド類の原料モル比(フェノール類/アルデヒド類)は、2〜0.2が好ましく、1〜0.5がより好ましい。
フェノール類とアルデヒド類の縮重合反応方法としては、例えば、キシレン等の80℃以上の沸点を有する有機溶媒中にフェノール類とアルデヒド類とを添加し、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物等の強塩基化合物の存在下、80℃以上の溶媒の沸点の温度で水を留去しながら3〜20時間反応させ、その後、アルコール等の貧溶媒を用いて再結晶する方法や、前記有機溶媒を減圧乾燥した後、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコールで洗浄する方法が挙げられる。なお、強塩基化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化ルビジウム、水酸化カリウム等が好ましく使用できる。
フェノール類とアルデヒド類との縮重合反応により得られた縮重合体の含有量は、トナーの帯電量、ベタ追従性を向上させ、感光体へのフィルミングを防止する観点から、結着樹脂100重量部に対して、0.3重量部以上であり、0.5重量部以上が好ましく、1.0重量部以上がより好ましい。また、トナーの定着性を向上させる観点から、結着樹脂100重量部に対して、5.0重量部以下であり、4.0重量部以下が好ましく、3.0重量部以下がより好ましい。即ち、これらの観点を総合すると、結着樹脂100重量部に対して、0.3〜5.0重量部であり、0.5〜4.0重量部が好ましく、1.0〜3.0重量部がより好ましい。
本発明におけるトナーには、フェノール類とアルデヒド類との縮重合反応により得られた縮重合体以外に、他の負帯電性荷電制御剤が本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有されていてもよい。他の負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ベンジル酸のホウ素錯体等が挙げられる。フェノール類とアルデヒド類との縮重合反応により得られた縮重合体の含有量は、特に限定されないが、負帯電性荷電制御剤中、50重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましい。
本発明のトナーは、結着樹脂及び負帯電性荷電制御剤以外に、少なくとも着色剤及び離型剤を含有する。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエロー等が用いることができる。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、2〜10重量部がより好ましい。本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい
離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンポリエチレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス及びそれらの酸化物、カルナウバワックス、モンタンワックス、サゾールワックス及びそれらの脱酸ワックス、脂肪酸エステルワックス等のエステル系ワックス、脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を混合して用いられていてもよい。
離型剤の融点は、トナーの低温定着性と耐オフセット性の観点から、60〜160℃が好ましく、60〜150℃がより好ましい。
離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、感光体へのフィルミング及び現像ブレードへの固着を防止する観点から、10重量部以下が好ましく、8重量部以下がより好ましく、7重量部以下がさらに好ましい。また、オイルレス定着させる観点から、3重量部以上が好ましく、3.5重量部以上がより好ましく、4重量部以上がさらに好ましい。したがって、これらの観点を総合すると、3〜10重量部が好ましく、3.5〜8重量部より好ましく、4〜7重量部がさらに好ましい。
本発明のトナーには、さらに、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されていてもよい。
本発明のトナーは、溶融混練法、乳化転相法、重合法等の従来より公知のいずれの方法により得られたトナーであってもよいが、生産性や着色剤の分散性の観点から、溶融混練法による粉砕トナーが好ましい。具体的には、結着樹脂、着色剤、荷電制御剤、離型剤等の原料をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級してトナーを製造することができる。トナーのブレードへの固着を抑制する観点から、溶融混練後、加熱保持工程を行ってもよい。一方、トナーの小粒径化の観点からは、重合法によるトナーが好ましい。
トナーの体積中位粒径(D50)は、画像品質を向上させる観点から、3.0〜11μmが好ましく、3.5〜9μmがより好ましく、4〜8μmがさらに好ましい。
本発明のトナーは、粉砕、分級工程後、さらに無機微粒子や、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂微粒子等の外添剤と混合する工程を含む方法により得られるものであってもよい。
粉砕物や分級工程後に得られたトナー粒子と外添剤との混合には、回転羽根等の攪拌具を有する攪拌装置を用いることが好ましく、より好適な攪拌装置として、ヘンシェルミキサーが挙げられる。
本発明のトナーは、そのまま一成分現像用トナーとして、又はキャリアと混合して用いられる二成分現像用トナーとして、それぞれ一成分現像方式又は二成分現像方式の画像形成装置に用いることができる。
本発明のトナーは、非磁性一成分現像方式の画像形成装置、さらにオイルレス非磁性一成分現像方式の画像形成装置にも好適に用いることができる。従って、本発明は、本発明のトナーをオイルレス非磁性一成分現像方式の画像形成装置に用いた画像形成方法を提供する。なお、オイルレス定着とは、オイル供給装置を備えていないヒートロール定着装置を有する定着器を用いる方法である。オイル供給装置とは、オイルタンクを有し、定量的にオイルをヒートロール表面に塗布する機構を有する装置の他、オイルを予め含浸させたロールをヒートロールに接触させるような機構を有する装置等を含む。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で-10℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔樹脂の吸熱の最高ピーク温度及び融点〕
示差走査熱量計(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、Q-100)を用いて、室温から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料をそのまま1分間静止させ、その後昇温速度50℃/分で測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とする。最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差であれば融点とし、軟化点との差が20℃を超えるピークはガラス転移に起因するピークとする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更する。
〔離型剤の融点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、融解熱の最大ピーク温度を融点とする。
〔トナーの体積中位粒径(D50)〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5重量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させる。
分散条件:前記分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記電解液100mlに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
〔結晶性ポリエステルの製造例1〕
表1に示す量の1,6-ヘキサンジオール、テレフタル酸、及び2-エチルヘキサン酸錫(II)30gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、180℃で4時間かけて反応させ、さらに210℃に昇温して3時間反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた。続いて、180℃まで冷却し、表1に示す量のアジピン酸を加えて、180℃で2時間反応させた後、200℃に昇温して、さらに2時間反応させた。最後に8.3kPaにて所望の軟化点の樹脂が得られるまで反応させて、結晶性ポリエステル(樹脂A〜C)を得た。樹脂A〜Cの軟化点、吸熱の最高ピーク温度及び軟化点/吸熱の最高ピーク温度比の樹脂物性を表1に示す。
〔結晶性ポリエステルの製造例2〕
アジピン酸の代わりにステアリン酸を使用し、1,6-へキサンジオール、テレフタル酸及びステアリン酸を表1に示す量で用いた以外は、結晶性ポリエステルの製造例1と同様の方法により、結晶性ポリエステル(樹脂D)を得た。樹脂Dの樹脂物性を表1に示す。
〔結晶性ポリエステルの製造例3〕
表1に示す量の1,6-ヘキサンジオール、1,4-ブタンジオール、テレフタル酸、及び2-エチルヘキサン酸錫(II)30gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、180℃で4時間かけて反応させ、さらに210℃に昇温して3時間反応させた後、8.3kPaにて所望の軟化点の樹脂が得られるまで反応させて、結晶性ポリエステル(樹脂E)を得た。樹脂Eの樹脂物性を表1に示す。
〔結晶性ポリエステルの製造例4〕
1,4-ブタンジオールの代わりにネオペンチルグリコールを使用し、1,6-へキサンジール、ネオペンチルグリコール及びテレフタル酸を表1に示す量で用いた以外は、結晶性ポリエステルの製造例3と同様の方法により、結晶性ポリエステル(樹脂F)を得た。樹脂Fの軟化点、吸熱の最高ピーク温度及び軟化点/吸熱の最高ピーク温度比を表1に示す。
〔結晶性ポリエステルの製造例5〕
表1に示す量の、1,6-ヘキサンジオール、フマル酸、2-エチルヘキサン酸錫(II)、及びターシャルブチルカテコール5.5gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、180℃で5時間かけて反応させ、さらに200℃に昇温して5時間反応させた後、8.3kPaにて所望の軟化点の樹脂が得られるまで反応させて、結晶性ポリエステル(樹脂G)を得た。樹脂Gの樹脂物性を表1に示す。
〔結晶性ポリエステルの製造例6〕
1,4-ブタンジオールの代わりにポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンを使用し、1,6-へキサンジール、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン及びテレフタル酸を表1に示す量で用いた以外は、結晶性ポリエステルの製造例3と同様の方法により、結晶性ポリエステル(樹脂H、I)を得た。樹脂H、Iの樹脂物性を表1に示す。
Figure 0005435770
[非晶質ポリエステルの製造例1]
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン1286g、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン2218g、テレフタル酸1603g、及び2-エチルヘキサン酸錫(II)10gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて所望の軟化点に達するまで反応を行い、非晶質ポリエステル(樹脂a)を得た。樹脂aの軟化点は111.4℃、吸熱の最高ピーク温度は71.0℃、軟化点/吸熱の最高ピーク温度は1.6、ガラス転移点は68.5℃、酸価は3.2mgKOH/gであった。なお、反応率とは、生成反応水量/理論生成水量×100の値をいう。
[非晶質ポリエステルの製造例2]
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン3486g、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン3240g、テレフタル酸1881g、テトラプロペニル無水コハク酸269g、及び2-エチルヘキサン酸錫(II)30gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた。次に、無水トリメリット酸789gを投入し、220℃にて所望の軟化点に達するまで反応を行い、非晶質ポリエステル(樹脂b)を得た。樹脂bの軟化点は122.2℃、吸熱の最高ピーク温度は65.22℃、軟化点/吸熱の最高ピーク温度は1.9、ガラス転移点は63.7℃、酸価は18.9mgKOH/gであった。
〔負帯電性荷電制御剤の製造例1〕
p-t-ブチルフェノール0.225mol、p-t-オクチルフェノール0.225mol、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン0.032mol、パラホルムアルデヒド18.5g(ホルムアルデヒドとして0.6mol)及び5N水酸化カリウム水溶液3gを用い、300mLのキシレン中で120℃で水を留去しながら還流反応を8時間行った。反応溶液を、メタノールを用いて再結晶を行い、ろ過し、ろ過物をさらにメタノールで洗浄し得られた固体を乾燥して負帯電性荷電制御剤αを得た。なお、p−アルキルフェノール(a)[p-t-ブチルフェノール及びp-t-オクチルフェノール]及びビスフェノール化合物(b)[2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン]のフェノール類における含有量はそれぞれ93モル%及び7モル%(モル比で93/7)、縮重合体における原料モル比(フェノール類とアルデヒド類)は1/1.2である。
[実施例1〜9及び比較例1〜7](実施例2、4、5、9は参考例である)
樹脂a 60重量部、樹脂b 30重量部、表2に示す結晶性ポリエステル10重量部、負帯電性荷電制御剤、パラフィンワックス「HNP-9」(日本精鑞社製、融点:75℃)4重量部及び着色剤「ECB-301」(大日精化社製、フタロシアニンブルー(P.B.15:3))4.5重量部を、ヘンシェルミキサーを用いて1分間混合後、以下に示す条件で溶融混練した。
連続式二本オープンロール型混練機「ニーデックス」(三井鉱山社製、ロール外径:14cm、有効ロール長:80cm)を使用した。連続式二本オープンロール型混練機の運転条件は、高回転側ロール(フロントロール)周速度9m/min、低回転側ロール(バックロール)周速度6m/min、混練物供給口側端部のロール間隙0.1mmであった。ロール内の加熱媒体温度及び冷却媒体温度は、高回転側ロールの原料投入側が135℃及び混練物排出側が90℃であり、低回転側ロールの原料投入側が35℃及び混練物排出側が35℃であった。また、原料混合物の供給速度は4kg/時間、平均滞留時間は約10分間であった。
得られた溶融混練物を冷却ロールで圧延しながら20℃以下に冷却し、得られた溶融混練物を65℃に設定した恒温槽に6時間放置し熱処理を行った。熱処理された溶融混練物をロートプレックス(東亜機械社製)で3mmに粗粉砕し、その後、その粗砕物100重量部と3種の疎水性シリカ「R972」(日本アエロジル社製)5.0重量部、「HVK2150」(ワッカーケミカルズ社製)0.3重量部及び「HDK H13TX」(ワッカーケミカルズ社製)1.2重量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)にて1500r/minで1分間混合し、流動槽式ジェットミル「AFG-400」(アルピネ社製)で粉砕し、ローター式分級機「TTSP」(アルピネ社製)で分級して、体積中位粒径(D50)が5.5μmのトナー母粒子を得た。そのトナー母粒子100重量部に疎水性シリカ「RY50」(日本アエロジル社製)0.9重量部、疎水性シリカ「RX50」(日本アエロジル社製)0.8重量部、メラミンホルムアルデヒド樹脂微粒子「エポスターS」(日本触媒社製)0.3重量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)にて1500r/minで1分間混合し、トナーを得た。
試験例1[感光体の耐フィルミング性]
非磁性一成分現像装置「MicroLine 710」(沖データ社製)を線速240mm/sec(A4縦40枚/分相当)に改造し、各実施例及び各比較例のトナーを実装し、印字率0.3%になるパターンで12万枚印字した後、感光体ユニットをプリンターから取り出し、感光体フィルミングの有無を目視にて確認し、以下の評価基準に従って、感光体の耐フィルミング性を評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
A:感光体の画像部及び非画像部にフィルミングが発生していない。
B:感光体の非画像部に若干フィルミング発生しているが画像部にはフィルミングが発生していない。
C:感光体の画像部と非画像部にフィルミングが発生している。
試験例2[現像ブレードへの固着]
非磁性一成分現像装置「MicroLine 710」(沖データ社製)を線速240mm/sec(A4縦40枚/分相当)に改造し、各実施例及び各比較例のトナーを実装し、印字率0.3%になるパターンで12万枚印字した後、全面黒ベタを2枚印字した。印字サンプルのスジを目視にて確認し、以下の評価基準に従って、現像ブレードへのトナーの固着を評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
A:スジなし
B:スジあり
試験例3[ベタ追従性]
非磁性一成分現像装置「MicroLine 710」(沖データ社製)を線速240mm/sec(A4縦40枚/分相当)に改造し、各実施例及び各比較例のトナーを実装し、印字率0.3%になるパターンで12万枚印字した後、全面黒ベタを2枚印字した。印字1枚目の上部から10cmの中央部分の画像濃度(ID1)と2枚目の下部から10cmの中央部分の画像濃度(ID2)を反射濃度計「RD-915」(マクベス社製)を用いて測定し、両者の画像濃度の差により、以下の評価基準に従って、ベタ追従性を評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
A:ID1とID2の差が0.1未満
B:ID1とID2の差が0.1以上、0.3未満
C:ID1とID2の差が0.3以上、0.5未満
D:ID1とID2が0.5以上
試験例4[低温定着性]
定着機を取り除いた非磁性一成分現像装置「MicroLine 710」(沖データ社製)に各実施例及び各比較例のトナーを実装し、トナー付着量を0.50mg/cm2に調整して、3cm×8cmのベタ画像をXerox L紙(A4)に印字し未定着画像を得た。得られた未定着画像を「MicroLine 3050」(沖データ社製)の定着機を改造した外部定着機にて、定着ロールの温度を130℃に設定し、240mm/secの定着速度で定着させた。その後、定着ロール温度を135℃に設定し、同様の操作を行った。これを195℃まで5℃ずつ上昇させながら行った。各温度で定着させた画像に「ユニセフセロハン」(三菱鉛筆社製、幅:18mm、JISZ-1522)を貼り付け、30℃に設定した上記定着機の定着ロールに通過させた後、テープを剥がし、テープ剥離後の画像の光学反射密度を反射濃度計「RD-915」(マクベス社製)を用いて測定した。予めテープを貼る前の画像についても光学反射密度を測定しておき、その値との比(テープ剥離後/テープ貼付前)が最初に90%を超える定着ロールの温度を最低定着温度とし、以下の評価基準に従って、低温定着性を評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
A:最低定着温度が160℃未満である。
B:最低定着温度が160℃以上180℃未満である。
C:最低定着温度が180℃以上である。
Figure 0005435770
以上の結果から、実施例1〜9のトナーは、ベタ追従性及び低温定着性に優れ、感光体フィルミング及び現像ブレードへの固着の防止効果も良好であることが分かる。これに対し、所定の負帯電性荷電制御剤を用いていない比較例1、2のトナーは感光体フィルミングの発生が顕著であり、比較例2のトナーにおいてはベタ追従性も劣っている。また、カルボン酸成分中の芳香族ジカルボン酸化合物の含有量が所望の範囲外である結晶性ポリエステルを用いた比較例3のトナーは、ベタ追従性の低下と感光体フィルミングの発生が顕著である。一方、カルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸化合物を用いていない比較例4のトナーでは、ベタ追従性が低下し、感光体フィルミング及び現像ブレードへの固着も発生している。また、所定の負帯電性荷電制御剤を使用していても、その含有量が少なすぎる比較例5のトナーでは、ベタ追従性の低下と感光体フィルミングの発生が顕著であり、含有量が多すぎる比較例6のトナーでは、低温定着性が悪化している。α,ω−アルカンジオールの含有量が所定量よりも少ない比較例7のトナーでは、感光体フィルミングが顕著である。
本発明のトナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられる。

Claims (4)

  1. 結着樹脂、着色剤、離型剤及び負帯電性荷電制御剤を含有してなるトナーであって、前記結着樹脂が結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルを含有し、該結晶性ポリエステルが、α,ω−アルカンジオールを90〜100モル%含有するアルコール成分と、芳香族ジカルボン酸化合物を80〜90モル%含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルであり、該非晶質ポリエステルが、軟化点が5℃以上異なる2種のポリエステルを、高軟化点樹脂の低軟化点樹脂に対する重量比(高軟化点樹脂/低軟化点樹脂)が10/90〜30/60で含有してなり、高軟化点のポリエステルの軟化点が120〜145℃であり、前記負帯電性荷電制御剤がフェノール類とアルデヒド類との縮重合反応により得られた縮重合体であり、該縮重合体の含有量が結着樹脂100重量部に対して0.3〜5.0重量部である、トナー。
  2. フェノール類とアルデヒド類との縮重合反応により得られた縮重合体において、該フェノール類が、1つのフェノール性水酸基を有し、その水酸基のオルト位には置換基のないp−アルキルフェノール(a)と、2つのフェノール性水酸基を持ち、各水酸基のオルト位には置換基のないビスフェノール化合物(b)とを含有し、該ビスフェノール化合物(b)の前記フェノール類における含有量が1〜30モル%であり、前記アルデヒド類が、パラホルムアルデヒド及びホルムアルデヒドから選ばれる少なくとも1種である、請求項1記載のトナー。
  3. 離型剤の含有量が、結着樹脂100重量部に対して3〜10重量部である、請求項1又は2記載のトナー。
  4. 請求項1〜3いずれか記載のトナーを、オイルレス非磁性一成分現像方式の画像形成装置に用いる、画像形成方法。
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