JP3778122B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板上に横型バイポーラトランジスタを搭載した半導体装置の構造及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体基板上に横型バイポーラトランジスタを搭載した半導体装置に関する提案が数多くみられ、例えば特許第2654536号公報に記載されたものがある。以下、この従来例について図面を参照しながら説明する。図8(a)〜図9(b)は、第1の従来例の横型PNPバイポーラトランジスタの製造工程を示す断面図である。なお、レジスト膜の除去工程については説明を省略している。また、従来例においては、横型PNPバイポーラトランジスタと縦型NPNバイポーラトランジスタを同時に形成するが、縦型NPNバイポーラトランジスタについては説明を省略している。
【0003】
まず、図8(a)に示すように、半導体基板400上のバイポーラトランジスタ形成領域に砒素を注入し、熱処理を行い、N型埋め込み層401を形成する。さらに、ベース層となるN型エピタキシャル層402を形成する。その後、図8(b)に示すように、フィールド酸化膜403を形成後、フォトリソグラフィーを行い、イオン注入法により選択的にベースコンタクト層404を形成する。
【0004】
次に、図9(a)に示すように、フォトリソグラフィーを行い、イオン注入法により選択的にエミッタ層405及びコレクタ層406を形成する。最後に、図9(b)に示すように、アニール後、層間絶縁膜407及び金属電極408を形成するとこの半導体装置は完成する。
【0005】
また、従来例として、特開2000−58664号に記載されたものがある。以下、この従来例について図面を参照しながら説明する。図10は、第2の従来例の横型PNPバイポーラトランジスタを示す断面図である。ここでも、横型PNPバイポーラトランジスタについてのみ説明する。
【0006】
図10に示すように、横型PNPバイポーラトランジスタのエミッタ層409、コレクタ層410及びベース層411は、それぞれSOI基板の埋め込み酸化膜412上に形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来例では高いhFEと低いベース抵抗を両立させることが難しいという課題があった。
【0008】
まず、第1の従来例においては、エミッタ層の側面からベース層に注入されたキャリアはコレクタ層に到達するが、エミッタ層の下面よりベース層に注入されたキャリアの一部はコレクタ層に到達せず、ベース層の中で再結合する。従って、ベース輸送効率が低下し、高いhFEを得ることができないという問題があった。
【0009】
また、第2の従来例においては、エミッタ層の下面が絶縁膜に接しているためエミッタ層の下面よりキャリアがベース層に注入されることはないが、ベースコンタクトをとることが難しいという問題がある。ベースコンタクト層はベース層の電位をとるものであるが、ベース層の下面及びコレクタ層の下面は絶縁膜に接しているため、第1の従来例の如くコレクタ層の下部を経由してベースコンタクトをとることができない。従って、半導体基板上面からみたレイアウトは、コレクタ層をリング状とせず、一部を切って「C」の字状とする必要がある。この場合、コレクタ層の切れた部分に対応するエミッタ層の側面から注入されたキャリアはコレクタ層に到達することができず、ベース輸送効率が低下してしまう。すなわち、高いhFEを得ることはできないという問題がある。これを防ぐためにコレクタ層のカット部分を縮めていくと、ベースコンタクト層までの寄生抵抗が高くなる。すなわち、ベース抵抗が高くなってしまうという問題があった。
【0010】
以上のように、従来の横型PNPバイポーラトランジスタでは、高いhFEと低いベース抵抗を両立させることが難しいという問題があった。また、一般的にSOI基板は高価であり、半導体装置の製造コストが高くなるという問題もある。
【0011】
本発明は上記の課題を解決するもので、半導体基板上に横型バイポーラトランジスタを搭載した半導体装置において、高いhFEと低いベース抵抗を両立させることができるような優れた半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体装置は、半導体基板上に横型バイポーラトランジスタを有する半導体装置において、前記横型バイポーラトランジスタのエミッタ層の下面とベース層との間に絶縁膜が存在し、かつコレクタ層の下面とベース層との間に前記絶縁膜が存在せず、直接に接することを特徴とする。
【0013】
この構成により、エミッタ層の下面が絶縁膜に接しているため、エミッタ層の下面よりキャリアがベース層に注入されることはない。従って、ベース輸送効率が低下せず、高いhFEを得ることができる。しかも、コレクタ層の下面とベース層の間には絶縁膜が存在せず、直接に接しているため、ベース抵抗が上昇することはない。従って、高いhFEと低いベース抵抗を両立させることができる。
【0014】
また、本発明に係る第1の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に横型バイポーラトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、第1導電型の半導体基板のトランジスタ形成領域に第2導電型の埋め込み層を形成する工程と、前記半導体基板上に第2導電型のエピタキシャル層を形成する工程と、エミッタ形成領域に選択的に酸素イオンを注入し、その後熱処理を行って前記エミッタ形成領域の下面に酸化膜を形成する工程と、前記エミッタ形成領域に第1導電型の不純物を導入し、前記酸化膜に接するエミッタ層を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
【0015】
この構成により、エミッタ層の下面に酸素イオン注入により選択的に酸化膜を形成し、その酸化膜によりエミッタ層の下面とベース層を遮断している。このため、エミッタ層の下面よりキャリアがベース層に注入されることはない。従って、ベース輸送効率が低下せず、高いhFEを得ることができる。しかも、コレクタ層の下面には酸化膜が存在しないため、コレクタ層の下面とベース層は直接に接するので、ベース抵抗が上昇することはない。従って、高いhFEと低いベース抵抗を両立させることができる。
【0016】
また、本発明に係る第2の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に横型バイポーラトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、第1導電型の半導体基板のトランジスタ形成領域に第2導電型の埋め込み層を形成する工程と、前記半導体基板上に第2導電型の第1のエピタキシャル層を形成する工程と、前記第1のエピタキシャル層上に絶縁膜を形成し、エミッタ形成領域に選択的に前記絶縁膜を残す工程と、前記絶縁膜上を覆うように第1のエピタキシャル層上に第2導電型の第2のエピタキシャル層を形成する工程と、前記エミッタ形成領域に第1導電型の不純物を導入し、前記絶縁膜に接するエミッタ層を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
【0017】
この構成により、エミッタ形成領域に絶縁膜を形成し、その上にエピタキシャル成長によりエミッタ層を形成することで、この絶縁膜によりエミッタ層の下面とベース層を遮断している。このため、エミッタ層の下面よりキャリアがベース層に注入されることはない。従って、ベース輸送効率が低下せず、高いhFEを得ることができる。しかも、コレクタ層の下面には絶縁膜が存在しないため、コレクタ層の下面とベース層は直接に接するので、ベース抵抗が上昇することはない。従って、高いhFEと低いベース抵抗を両立させることができる。
【0018】
また、本発明に係る第3の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に横型バイポーラトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、第1導電型の半導体基板のトランジスタ形成領域に第2導電型の埋め込み層を形成する工程と、前記半導体基板上に第2導電型の第1のエピタキシャル層を形成する工程と、前記半導体基板のエミッタ形成領域に選択的にトレンチを開口し、前記トレンチの下面に第2導電型の不純物を導入する工程と、前記半導体基板を熱酸化し、前記トレンチの下面に導入した前記第2導電型不純物の増速酸化により前記トレンチの側面よりも前記トレンチの下面のほうが厚くなる酸化膜を形成する工程と、前記酸化膜をウェットエッチングし、前記トレンチの下面の前記酸化膜を残し、かつ前記トレンチの側面の前記酸化膜を除去する工程と、前記トレンチの側面から横方向にエピタキシャル成長を行い、前記酸化膜上に第2導電型の第2のエピタキシャル層を形成する工程と、前記第2のエピタキシャル層に第1導電型の不純物を導入し、前記酸化膜に接するエミッタ層を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
【0019】
この構成により、エミッタ形成領域のトレンチの下面にのみ酸化膜を形成し、その上にエピタキシャル成長によりトレンチ内にエミッタ層を形成することで、この酸化膜によりエミッタ層の下面とベース層を遮断している。このため、エミッタ層の下面よりキャリアがベース層に注入されることはない。従って、ベース輸送効率が低下せず、高いhFEを得ることができる。また、コレクタ層の下面には絶縁膜が存在しないため、コレクタ層の下面とベース層は直接に接するので、ベース抵抗が上昇することはない。従って、高いhFEと低いベース抵抗を両立させることができる。
【0020】
上記の第1、第2及び第3の半導体装置の製造方法において、前記半導体基板は単結晶基板であって、SOI基板でないことが好ましい。
【0021】
この構成により、高価なSOI基板は使用しないので半導体装置の製造コストを抑えることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。図1(a)〜図2(b)は、第1の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、レジスト膜の除去工程については特に断らない限り説明を省略している。
【0024】
図1(a)に示すように、比抵抗が例えば10〜15Ω・cmの(100)面を主面とするシリコン単結晶からなるP型半導体基板100にレジスト膜(図示せず)を形成し、これを用いてP型半導体基板100のバイポーラトランジスタ形成領域にN型埋め込み層101を形成し、熱処理を行ったのち、全面にベース層となるN型エピタキシャル層102を形成する。その後、図1(b)に示すように、全面に第1の酸化膜103を形成後、レジスト膜(図示せず)を形成し、これを用いて第1の酸化膜103の一部を除去する。この部分はエミッタ形成領域であって、後にエミッタ層が形成される。
【0025】
次に、図1(c)に示すように、第1の酸化膜103をマスクとして酸素イオンを注入し、さらに熱処理を行う。これにより第1の酸化膜103の存在しない領域の下部に第2の酸化膜104が形成される。その後、図2(a)に示すように、第1の酸化膜103を除去後、レジスト膜(図示せず)を形成し、これをマスクとしてP型不純物のイオン注入を行い、トランジスタのエミッタ層105及びコレクタ層106を形成する。こうすると、エミッタ層105は第2の酸化膜104に接する。さらにレジスト膜(図示せず)を形成し、これをマスクとしてN型不純物のイオン注入を行い、トランジスタのベースコンタクト層107を形成する。さらに、熱処理を行い、不純物を活性化させる。
【0026】
最後に、図2(b)に示すように層間絶縁膜として第3の酸化膜108を形成し、さらに、レジスト膜(図示せず)をマスクとして、第3の酸化膜108の一部をエッチングし、コンタクト窓を形成する。次に、例えば金属配線として、スパッタリング法などによりAl膜を形成し、その後、レジスト膜(図示せず)をマスクとしてAl膜をエッチングして、Al配線109を形成すればこの半導体装置が完成する。
【0027】
以上のように、本実施形態によれば、エミッタ層の下面に酸素イオン注入により選択的に酸化膜を形成し、その酸化膜によりエミッタ層の下面とベース層を遮断している。このため、エミッタ層の下面よりキャリアがベース層に注入されることはない。従って、ベース輸送効率が低下せず、高いhFEを得ることができる。しかも、コレクタ層の下面には酸化膜が存在しないため、コレクタ層の下面とベース層は直接に接する。従って、コレクタ層の下を経由してベースコンタクト層を設けることができ、エミッタ層周囲のすべてのベース層がベースコンタクト層につながる。そのため、ベース抵抗が上昇することはない。従って、高いhFEと低いベース抵抗を両立させることができる。
【0028】
また、本実施形態によれば、一般的に高価なSOI基板を使用せず、選択的に埋め込み酸化膜を形成するので、半導体装置の製造コストを抑えることができる。
【0029】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図3(a)〜図4(b)は、第2の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、レジスト膜の除去工程については特に断らない限り説明を省略している。
【0030】
図3(a)に示すように、比抵抗が例えば10〜15Ω・cmの(100)面を主面とするシリコン単結晶からなるP型半導体基板200にレジストマスク(図示せず)を形成し、これを用いてP型半導体基板200のバイポーラトランジスタ形成領域にN型埋め込み層201を形成し、熱処理を行ったのち、第1のエピタキシャル成長を行い、全面にベース層となるN型エピタキシャル層202を形成する。その後、図3(b)に示すように、全面に第1の酸化膜203を形成後、レジスト膜(図示せず)を形成し、これを用いて第1の酸化膜203の一部を残し、残りは除去する。この第1の酸化膜203が残された部分はエミッタ形成領域であって、後にエミッタ層が形成される。
【0031】
次に、図3(c)に示すように、第2のエピタキシャル成長を行い、第1の酸化膜203上を含む半導体基板全面にN型の第2のエピタキシャル層204を形成する。ここで、エピタキシャル成長時、第1の酸化膜203上には直接第2のエピタキシャル層204は形成されないが、周辺部がエピタキシャル成長するにつれ、横方向にも成長がおこり、第1の酸化膜203上にもエピタキシャル層がせり出してくる。最終的に、第1の酸化膜203上を覆うように第2のエピタキシャル層204が形成される。
【0032】
次に、図4(a)に示すように、レジスト膜(図示せず)を形成し、これをマスクとしてP型不純物のイオン注入を行い、トランジスタのエミッタ層205及びコレクタ層206を形成する。こうすると、エミッタ層205は第1の酸化膜203に接する。さらにレジスト膜(図示せず)を形成し、これをマスクとしてN型不純物のイオン注入を行い、トランジスタのベースコンタクト層207を形成する。さらに、熱処理を行い、不純物を活性化させる。
【0033】
最後に、図4(b)に示すように、層間絶縁膜として第2の酸化膜208を形成し、さらにレジスト膜(図示せず)をマスクとして、第2の酸化膜208の一部をエッチングし、コンタクト窓を形成する。次に、例えば金属配線として、スパッタリング法などによりAl膜を形成し、その後、レジスト膜(図示せず)をマスクとしてAl膜をエッチングして、Al配線209を形成すればこの半導体装置が完成する。
【0034】
以上のように、本実施形態によれば、エミッタ形成領域に選択的に第1の酸化膜を形成し、この酸化膜の上に第2のエピタキシャル成長を行うことによりエミッタ層を形成している。従って、酸化膜によりエミッタ層の下面とベース層を遮断している。このため、エミッタ層の下面よりキャリアがベース層に注入されることはない。従って、ベース輸送効率が低下せず、高いhFEを得ることができる。しかも、コレクタ層の下面には酸化膜が存在しないため、コレクタ層の下面とベース層は直接に接する。従って、コレクタ層の下を経由してベースコンタクト層を設けることができ、エミッタ層周囲のすべてのベース層がベースコンタクト層につながる。そのため、ベース抵抗が上昇することはない。従って、高いhFEと低いベース抵抗を両立させることができる。
【0035】
また、本実施形態によれば、一般的に高価なSOI基板を使用せず、選択的に埋め込み酸化膜を形成するので、半導体装置の製造コストを抑えることができる。さらに、本実施形態によれば、第1の実施形態で必要であった酸素イオン注入の必要がない。酸素イオン注入装置は大ドーズの注入を行うため、専用のイオン注入装置が必要となる。このため、半導体装置の製造コストが上昇する恐れがあるが、本実施形態では酸素イオン注入の必要がないため、半導体装置の製造コストを抑えることができるというさらなるメリットを有する。
【0036】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図5(a)〜図7は、第3の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、レジスト膜の除去工程については特に断らない限り説明を省略している。
【0037】
図5(a)に示すように、比抵抗が例えば10〜15Ω・cmの(100)面を主面とするシリコン単結晶からなるP型半導体基板300にレジストマスク(図示せず)を形成し、これを用いて、P型半導体基板300のバイポーラトランジスタ形成領域にN型埋め込み層301を形成し、熱処理を行ったのち、第1のエピタキシャル成長を行い、全面にベース層となるN型エピタキシャル層302を形成する。
【0038】
次に、図5(b)に示すように、全面に第1の酸化膜303を形成後、レジスト膜304を形成し、これをマスクとして第1の酸化膜303及びN型エピタキシャル層302の一部のエッチングを行い、トレンチ305を形成する。このトレンチ305はエミッタ形成領域であって、後にエミッタ層が形成される。さらに、レジスト膜304をマスクとしてN型不純物のイオン注入を行い、トレンチ305の下部にN型層306を形成する。
【0039】
次に、図5(c)に示すように、レジスト膜304を除去後、熱酸化を行い、トレンチ305の側面及び下面に第2の酸化膜307を形成する。ここで、トレンチ305の下面にはN型層306が存在しているため、増速酸化現象により側面よりも膜厚の厚い酸化膜が形成される。
【0040】
次に、図6(a)に示すように、ウェットエッチによりトレンチ305の側面の第2の酸化膜307を除去する。このとき、トレンチ305の下面の第2の酸化膜307は側面の第2の酸化膜307よりも膜厚が厚いため、除去されずに残る。結果としてトレンチ305の下面のみに第2の酸化膜307が残る。なお、第1の酸化膜303の膜厚は十分厚いので、ウェットエッチ後も第1の酸化膜303は残っている。
【0041】
次に、図6(b)に示すように、第2のエピタキシャル成長を行い、第2の酸化膜307上にP型の第2のエピタキシャル層308を形成する。ここで、エピタキシャル成長時、第1の酸化膜303及び第2の酸化膜307上には直接第2のエピタキシャル層308は形成されないが、トレンチ305の側面はシリコンが露出しており、ここから横方向にエピタキシャル成長が行われ、第2の酸化膜307上にもエピタキシャル層がせり出してくる。最終的に、第2の酸化膜307上に第2のエピタキシャル層308が形成される。
【0042】
次に、図6(c)に示すように、第1の酸化膜303を除去後、レジスト膜(図示せず)を形成し、これをマスクとしてP型不純物のイオン注入を行い、トランジスタのエミッタ層309及びコレクタ層310を形成する。こうすると、エミッタ層309は第2の酸化膜307に接する。さらにレジスト膜(図示せず)を形成し、これをマスクとしてN型不純物のイオン注入を行い、トランジスタのベースコンタクト層311を形成する。さらに、熱処理を行い、不純物を活性化させる。
【0043】
最後に、図7に示すように層間絶縁膜として第3の酸化膜312を形成し、さらに、レジスト膜(図示せず)をマスクとして、第3の酸化膜312の一部をエッチングし、コンタクト窓を形成する。次に、例えば金属配線として、スパッタリング法などによりAl膜を形成し、その後、レジスト膜(図示せず)をマスクとしてAl膜をエッチングして、Al配線313を形成すればこの半導体装置が完成する。
【0044】
以上のように、本実施形態によれば、エミッタ形成領域のトレンチの側面には酸化膜が残らず、下面にのみ酸化膜が残る。その後、第2のエピタキシャル成長を行うことによりトレンチ内を埋め込んでエミッタ層を形成している。従って、酸化膜によりエミッタ層の下面とベース層を遮断している。このため、エミッタ層の下面よりキャリアがベース層に注入されることはない。従って、ベース輸送効率が低下せず、高いhFEを得ることができる。また、コレクタ層の下面には酸化膜が存在しないため、コレクタ層の下面とベース層は直接に接する。従って、コレクタ層の下を経由してベースコンタクト層を設けることができ、エミッタ層周囲のすべてのベース層がベースコンタクト層につながる。そのため、ベース抵抗が上昇することはない。従って、高いhFEと低いベース抵抗を両立させることができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、一般的に高価なSOI基板を使用せず、選択的に埋め込み酸化膜を形成するので、半導体装置の製造コストを抑えることができる。さらに、本実施形態によれば、第1の実施形態で必要であった酸素イオン注入の必要がない。酸素イオン注入装置は大ドーズの注入を行うため、専用のイオン注入装置が必要となる。このため、半導体装置の製造コストが上昇する恐れがあるが、本実施形態では酸素イオン注入の必要がないため、半導体装置の製造コストを抑えることができるというさらなるメリットを有する。
【0046】
さらに、本実施形態によれば、P型半導体基板300をコレクタ層とする寄生PNPトランジスタのhFEを低下させることができる。寄生PNPトランジスタのベース層は本来のPNPトランジスタのベース層と同じであるが、電流は縦方向に流れる。ここで、本実施形態においてはベース層にN型層306が存在しているため、ここを経由して流れるキャリアは再結合をして消滅し、コレクタ層には到達しにくくなる。すなわち、寄生PNPトランジスタのhFEを低下させることができるというさらなるメリットを有する。
【0047】
(その他の実施形態)
なお、第1、第2及び第3の実施形態において、バイポーラトランジスタのうち、特に横型PNPバイポーラトランジスタを例にとって説明したが、これは横型NPNバイポーラトランジスタでも良い。
【0048】
また、第2の実施形態において、第1の酸化膜203は、窒化膜などの絶縁膜であれば他の材料でも良い。
【0049】
また、第3の実施形態において、第2のエピタキシャル成長を行い、P型の第2のエピタキシャル層を形成したが、これはN型の第2のエピタキシャル層でも良い。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、エミッタ層の下面が絶縁膜に接しているため、エミッタ層の下面よりキャリアがベース層に注入されることはない。従って、ベース輸送効率が低下せず、高いhFEを得ることができる。しかも、コレクタ層の下面とベース層の間には絶縁膜が存在せず、直接に接しているため、コレクタ層の下面を経由してベースコンタクト層を設けることができる。このようにして、エミッタ層周囲のすべてのベース層がベースコンタクト層につながるため、ベース抵抗が上昇することはない。従って、高いhFEと低いベース抵抗を両立させることができるような優れた半導体装置を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図
【図2】本発明の第1の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図
【図3】本発明の第2の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図
【図4】本発明の第2の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図
【図5】本発明の第3の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図
【図6】本発明の第3の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図
【図7】本発明の第3の実施形態における半導体装置の製造工程を示す断面図
【図8】第1の従来例の半導体装置の製造工程を示す断面図
【図9】第1の従来例の半導体装置の製造工程を示す断面図
【図10】第2の従来例の半導体装置の断面図
【符号の説明】
100、200、300、400 P型半導体基板
101、201、301、401 N型埋め込み層
102、202、302、402 N型エピタキシャル層
103、203、303 第1の酸化膜
104、208、307 第2の酸化膜
105、205、309、405、409 エミッタ層
106、206、310、406、410 コレクタ層
107、207、311、404 ベースコンタクト層
108、312 第3の酸化膜
109、209、313 Al配線
204 第2のエピタキシャル層
304 レジスト膜
305 トレンチ
306 N型層
308 第2のエピタキシャル層
403 フィールド酸化膜
407 層間絶縁膜
408 金属電極
411 ベース層
412 埋め込み酸化膜

Claims (2)

  1. 半導体基板上に横型バイポーラトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、
    第1導電型の半導体基板のトランジスタ形成領域に第2導電型の埋め込み層を形成する工程と、
    前記半導体基板上に第2導電型の第1のエピタキシャル層を形成する工程と、
    前記第1のエピタキシャル層のエミッタ形成領域に選択的にトレンチを開口し、前記トレンチの下面に第2導電型の不純物を導入する工程と、
    前記半導体基板を熱酸化し、前記トレンチの下面に導入した前記第2導電型不純物の増速酸化により前記トレンチの側面よりも前記トレンチの下面のほうが厚くなる酸化膜を形成する工程と、
    前記酸化膜をウェットエッチングし、前記トレンチの下面の前記酸化膜を残し、かつ前記トレンチの側面の前記酸化膜を除去する工程と、
    前記トレンチの側面から横方向にエピタキシャル成長を行い、前記酸化膜上に第2導電型の第2のエピタキシャル層を形成する工程と、
    前記第2のエピタキシャル層に第1導電型の不純物を導入し、前記酸化膜に接するエミッタ層を形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記半導体基板は単結晶基板であって、SOI基板でないことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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