JP2000114267A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2000114267A JP10285034A JP28503498A JP2000114267A JP 2000114267 A JP2000114267 A JP 2000114267A JP 10285034 A JP10285034 A JP 10285034A JP 28503498 A JP28503498 A JP 28503498A JP 2000114267 A JP2000114267 A JP 2000114267A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合容量を低減させると共に、高速動作が可
能で、低電力化を製造工程を増加させること無しに実現
出来る半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 基板上に形成されたエミッタ領域部1
4、ベース領域部11及びコレクタ領域部12とから構
成されたバイポーラ型トランジスタを製造する方法に於
いて、当該エミッタ電極部13−a及び当該エミッタ電
極部13−aに近接して配置されるコレクタ電極部13
−bとを同一のマスク6を使用して同時に作り込む半導
体装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関するものであり、特に詳しくは、ポリシリコン
・エミッタを用いる縦型バイポーラ・トランジスタであ
って、接合容量を低減でき、高速動作、低電力化を可能
とするトランジスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、バイポーラトランジスタを高
速化するには、遮断周波数fTを向上するとともに、寄
生容量及び寄生抵抗を低減する必要がある。寄生容量の
代表は、コレクタ・ベース間容量CCBである。つまり、
同一の接合面積当たりで比較するなら、pn接合容量
は、不純物濃度の低い側の濃度でほぼ決定されるため、
コレクタ濃度の設計がこの容量値CCBを決定する。
【0003】従って、容量だけに着目すれば、コレクタ
濃度を出来るだけ低濃度とすることが望ましい。しか
し、他方では、遮断周波数fTを向上出来るコレクタと
は、出来るだけ高濃度であることである。その理由は、
高電流状態でコレクタ・ベース間空乏層内部の電界が弱
まらない様にするためである。つまり従来の技術に於い
ては、相互に矛盾する要求を満たす必要がある。
【0004】この様な要求に対して従来の技術には、次
の問題があった。図20は、第1の従来技術による半導
体装置の縦断面図である。この半導体装置では、外部ベ
ース10の直下のコレクタ濃度も、真性ベース直下領域
のコレクタ濃度と同程度まで高濃度化されている。従っ
てコレクタ・ベース間容量が増加している。
【0005】図21は、第2の従来技術による半導体装
置の縦断面図の別の例である。この半導体装置では、外
部ベース10の直下のコレクタ濃度は、真性ベース直下
領域のコレクタ濃度に比較して低濃度化されている。し
かし、真性ベース11直下の高濃度コレクタ領域とn+
型埋め込み層2−aとの間には、低濃度であるコレクタ
領域3が存在するので遮断周波数fTの低下が発生す
る。
【0006】図22は、第3の従来技術による半導体装
置の縦断面図である。ベース領域は、選択性の無いエピ
タキシャル成長法で形成されている。この構造の場合、
Siコレクタ領域12の上は全て、エピタキシャル成長
された単結晶ベース11となる。外部ベースと呼ぶ領域
はないが、エミッタ14直下部分を真性ベース11とみ
なすと、その周囲部分のベース領域直下のコレクタ12
もやはり高濃度となっている。
【0007】図23は、第4の従来技術による半導体装
置の縦断面図である。当該第4の従来例に於いては、ベ
ース領域は、選択的エピタキシャル成長法で形成されて
いるが、構成的には、図21に示す第2の従来例と同様
の問題を有している。図24は、第5の従来技術による
半導体装置の縦断面図である。
【0008】当該第5の従来例に於いては、図22に示
す第3の従来例と同様の問題を有している。その他、特
開昭63−108774号公報及び特開平2−1656
35号公報には、バイポーラトランジスタに於いて、高
電流領域での遮断周波数の低下を抑制する事を目的とし
て、エミッタ領域下部の部分にベース領域と埋め込み領
域の双方に達する高濃度コレクタ領域を形成する技術が
開示されている。
【0009】然しながら、係る従来例に於いては、エミ
ッタ直下以外のコレクタ・ベース接合容量を充分に低下
させる為にエピタキシャル成長によって極めて厚く形成
されたコレクタ用シリコン層には高濃度領域がなく、然
かも当該コレクタ抵抗の増加を完全に押さえる事が不可
能である他、製造工程数が増加すると言う問題が存在し
ている。
【0010】又、特開平7−153772号公報には、
高速動作を実現させるバイポーラトランジスタに関して
記載されてはいますが、埋め込み領域とベース電極領域
の間に不純物の高濃度領域が形成されていない。更に特
開平1−246874号公報には、コレクタ用の埋め込
み層が設けられておらず、更には、当該埋め込み領域と
ベース電極領域の間に不純物の高濃度領域が形成されて
いない。
【0011】更に、一般的には、コレクタ用エピタキシ
ャルシリコン層4を薄くして行けば、外部ベース領域の
下に燐がイオン注入されずに、真性ベース領域のしただ
けを高濃度にドープして、しかもこの高濃度にドープし
た領域を、n+型埋め込み層2との間に低濃度領域が残
ることもない。たとえば、実効エピ厚0.3μmを例に
トランジスタを作成すれば、リンを200keV程度の
エネルギーでイオン注入すれば、外部ベース2の下に注
入されない。
【0012】然し、図25に示す様に、容量が増加して
しまう。 その理由は、空乏層がn+型埋め込み層に達
して、それ以上広がらないからである。又、別の方法と
して、選択的イオン注入のマスクとなっているベース電
極用ポリシリコン7やその上の絶縁膜8の膜厚を厚くす
ることで、外部ベース直下にリンを注入させない手段で
ある。
【0013】しかし、この方法では、エミッタ電極用ポ
リシリコン13の高さが高くなる。近年のトランジスタ
は微細なエミッタ面積に大電流密度のコレクタ電流を流
すことで高速動作を実現しているので、エミッタ抵抗の
増大は許容出来ず、従って上記の方法は採用出来ない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記した従来技術の欠点を改良し、接合容量を低減
させると共に、高速動作が可能で且つ、低電力化を製造
工程を増加させること無しに実現出来る半導体装置の製
造方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成する為、以下に示す様な基本的な技術構成を採用す
るものである。即ち、本発明に係る当該半導体装置の製
造方法の第1の態様としては、基板上に形成されたエミ
ッタ領域部、ベース領域部及びコレクタ領域部とから構
成されたバイポーラ型トランジスタを製造する方法に於
いて、当該エミッタ電極部及び当該エミッタ電極部に近
接して配置されるコレクタ電極部とを同一のマスクを使
用して同時に作り込む半導体装置の製造方法であり、当
該半導体装置の製造方法の第2の態様としては、上記し
た第1の態様に係る当該は半導体装置の製造方法をより
具体的にしたものであって、基板上に形成されたエミッ
タ電極部、当該エミッタ電極部を囲繞し、且つ当該エミ
ッタ電極部下部の基板内に形成されているベース電極
部、当該ベース電極部の下部に設けられた高濃度不純物
領域を介して当該ベース電極部に接続されている埋め込
み層及び当該埋め込み層に接続されたコレクタ電極部と
を有するバイポーラ型トランジスタを製造する方法に於
いて、第1の導電性を有する基板上に第1の導電性を有
する埋め込み層を形成すると共に、当該基板と当該埋め
込み層を被覆する第2の導電性を有する基板被覆層を形
成する第1の工程、当該基板被覆層上に第1の絶縁膜を
形成した後、当該埋め込み層の上部の領域内で、且つ、
将来ベース電極が形成される予定の領域及び将来コレク
タ電極が形成される予定の領域にそれぞれ第1の開口部
と第2の開口部を形成する第2の工程、当該第1の開口
部に第1の導電性を有するベース電極部を形成すると共
に当該第2の開口部を介して当該基板被覆層をエッチン
グして当該埋め込み層に到達する溝部を形成する第3の
工程、当該基板の表面全体を第2の絶縁膜で被覆した
後、当該第1の開口部内に於ける将来真性ベース部が形
成される予定の位置に対応する当該ベース電極部内の当
該第2の絶縁膜を除去して第3の開口部を形成すると共
に、当該第3の開口部に対向する当該ベース電極部を除
去し、一方、当該第2の開口部に対応する当該第2の絶
縁膜を除去し、当該第2の開口部に埋め込まれている当
該第2の絶縁膜を除去すると共に、当該第2の開口部に
対向する当該埋め込み層の一部を除去する第4工程、当
該第3の開口部と当該第2の開口部を介して、第2の導
電性を有する不純物をイオン注入し、当該第3の開口部
に対応する当該埋め込み層の表面に高濃度不純物含有コ
レクタ領域を形成する第5の工程、当該ベース電極に含
まれる第1の導電性を有する不純物を当該基板被覆層内
に拡散させ、外部ベース部を形成させる第6の工程、当
該第3の開口部及び当該第2の開口部から別途第1の導
電性を有する不純物を当該基板被覆層及び当該埋め込み
層内にイオン注入し、当該第3の開口部に対向する当該
基板被覆層表面に真性ベース部を形成する第7の工程、
当該第3の開口部の内側及び当該第2の開口部の内側に
側壁部を形成する事によって当該第3の開口部内に第4
の開口部を形成すると共に当該第2の開口部内に第5の
開口部を形成する第8の工程、当該第4の開口部と当該
第5の開口部に電極形成部材を埋め込む第9の工程、と
から構成されている半導体装置の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る当該半導体装置の製
造方法は、上記の様な技術構成を採用しているので、ポ
リシリコン・エミッタを用いる縦型バイポーラ・トラン
ジスタに於て、コレクタ埋め込み層に到達しているコレ
クタ引き出しのプラグとして、エミッタ用ポリシリコン
を使用する場合に、エミッタ電極のプラグとして当該ポ
リシリコンを形成すると同時に当該コレクタ部にも形成
させる場合に、このコレクタ引き出しの溝を形成する際
のマスク材を用いる事を第1の特徴とするものであり、
更に、将来的に、エミッタが形成されるべき領域の内
で、コレクタ埋め込み層に近い領域の不純物濃度を上昇
させるための、イオン注入を行うことを第2の特徴とす
るものである。
【0017】又、本発明に於いては、この段階で、イオ
ン注入を行うことで、電気特性の向上が期待される。す
なわち、コレクタ引き出し用の溝を、形成する際のマス
ク材がイオン注入のマスク材としての働きもかねること
で、所望の領域以外には、イオン注入されない。
【0018】その結果として、接合容量を低減できるの
で、トランジスタの高速動作、低電力化を可能とするも
のである。
【0019】
【実施例】以下に、本発明に係る半導体装置の製造方法
の一具体例を図面を参照しながら詳細に説明する。図1
乃至図10は、本発明に係る半導体装置の製造方法の一
具体例に於ける各工程での半導体装置の構成を示す断面
図であって、特に図中、図1は、本発明に係る当該半導
体装置の製造方法によって形成される半導体装置の構成
の例を示す断面図である。
【0020】即ち、本発明に於いては、基板上に形成さ
れたエミッタ領域部14、ベース領域部11及びコレク
タ領域部12とから構成されたバイポーラ型トランジス
タを製造する方法に於いて、当該エミッタ電極部13−
a及び当該エミッタ電極部13−aに近接して配置され
るコレクタ電極部13−bとを同一のマスク6を使用し
て同時に作り込む事を基本的な技術思想とする半導体装
置の製造方法である。
【0021】本発明に於ける、当該バイポーラ型トラン
ジスタは、基板上に形成されたエミッタ電極部13−
a、当該エミッタ電極部13−aを囲繞し、且つ当該エ
ミッタ電極部下部の基板内特にはエピタキシャル成長し
たコレクタ用シリコン層に形成されているベース電極部
11、当該ベース電極部11の下部に設けられた高濃度
不純物領域12を介して当該ベース電極部11に接続さ
れている埋め込み層2及び当該埋め込み層2に接続され
たコレクタ電極部13−bを有するものである。
【0022】更に、本発明に於ける当該半導体装置の製
造方法に於いては、当該マスク6を介して形成されたエ
ミッタ電極部14が形成される開口部103の内壁及び
当該マスク6を介して形成されたコレクタ電極部13−
bが形成される開口部102の内壁に絶縁膜からなる側
壁部を形成する事が望ましい。又、本発明に係る当該半
導体装置の製造方法に於いては、当該エミッタ電極部1
4が形成される開口部103の底部に単結晶シリコン層
膜が形成される事も望ましい。
【0023】一方、本発明に係る当該半導体装置の製造
方法に於いては、具体的には、例えば以下に示す様な各
工程から構成されるものである事が望ましい。即ち、基
板上に形成されたエミッタ電極部、当該エミッタ電極部
を囲繞し、且つ当該エミッタ電極部下部の基板内に形成
されているベース電極部、当該ベース電極部の下部に設
けられた高濃度不純物領域を介して当該ベース電極部に
接続されている埋め込み層及び当該埋め込み層に接続さ
れたコレクタ電極部とを有するバイポーラ型トランジス
タを製造する方法に於いて、第1の導電性を有する基板
上に第1の導電性を有する埋め込み層を形成すると共
に、当該基板と当該埋め込み層を被覆する第2の導電性
を有する基板被覆層を形成する第1の工程、当該基板被
覆層上に第1の絶縁膜を形成した後、当該埋め込み層の
上部の領域内で、且つ、将来ベース電極が形成される予
定の領域及び将来コレクタ電極が形成される予定の領域
にそれぞれ第1の開口部101と第2の開口部102を
形成する第2の工程、当該第1の開口部101に第1の
導電性を有するベース電極部を形成すると共に当該第2
の開口部102を介して当該基板被覆層をエッチングし
て当該埋め込み層に到達する溝部を形成する第3の工
程、当該基板の表面全体を第2の絶縁膜で被覆した後、
当該第1の開口部内に於ける将来真性ベース部が形成さ
れる予定の位置に対応する当該ベース電極部内の当該第
2の絶縁膜を除去して第3の開口部103を形成すると
共に、当該第3の開口部に対向する当該ベース電極部を
除去し、一方、当該第2の開口部102に対応する当該
第2の絶縁膜を除去し、当該第2の開口部102に埋め
込まれている当該第2の絶縁膜を除去すると共に、当該
第2の開口部102に対向する当該埋め込み層の一部を
除去する第4工程、当該第3の開口部103と当該第2
の開口部102を介して、第2の導電性を有する不純物
をイオン注入し、当該第3の開口部103に対応する当
該埋め込み層の表面に高濃度不純物含有コレクタ領域を
形成する第5の工程、当該ベース電極に含まれる第1の
導電性を有する不純物を当該基板被覆層内に拡散させ、
外部ベース部を形成させる第6の工程、当該第3の開口
部103及び当該第2の開口部102から別途第1の導
電性を有する不純物を当該基板被覆層及び当該埋め込み
層内にイオン注入し、当該第3の開口部103に対向す
る当該基板被覆層表面に真性ベース部を形成する第7の
工程、当該第3の開口部103の内側及び当該第2の開
口部102の内側に側壁部9−a、9−bを形成する事
によって当該第3の開口部103内に第4の開口部10
4を形成すると共に当該第2の開口部102内に第5の
開口部105を形成する第8の工程、当該第4の開口部
104と当該第5の開口部105に電極形成部材を埋め
込む第9の工程、とから構成されている半導体装置の製
造方法である。
【0024】尚、本発明に於ける当該半導体装置の製造
方法の上記具体例に於いては、当該第3の工程は、更
に、ベース電極部に含まれる第1の導電性を有する不純
物を当該基板被覆層に拡散させる処理工程を含んでいる
事が好ましく、又、当該半導体装置の製造方法に於ける
第8の工程に於て、当該第3の開口部の内側に形成され
る側壁部は、当該側壁部の内部端縁部が、当該外部ベー
ス部が、当該第3の開口部より内側に延展する位置より
も更に内側に形成される様な厚さを持つように形成させ
る事が望ましい。
【0025】本発明に係る当該半導体装置の製造方法に
於いては、当該当該基板被覆層4は、基板1がシリコン
基板である場合には、エピタキシャルシリコン層である
事が望ましい。又、本発明に係る当該半導体装置の製造
方法に於て、当該第9の工程に於て、当該開口部には、
電極形成シリコン膜として、第2の導電性を有する不純
物が含まれているポリシリコンを埋め込む事も望まし
い。
【0026】更に、本発明に係る当該半導体装置の製造
方法に於いては、当該第9の工程に於て、当該開口部に
埋め込まれたポリシリコンに熱処理を施して、当該第2
の導電性を有する不純物を真性ベース部に拡散せしめる
事によって、当該真性ベース部を第2の導電性を有する
単結晶エミッタ領域に形成する事も好ましい。以下に本
発明に係る上記した当該半導体装置の製造方法の具体例
を図2乃至図10を参照しながら詳細に説明する。
【0027】以下の具体例に於いては、npn型バイポ
ーラ・トランジスタに関して説明をするが、pnp型バ
イポーラ・トランジスタへも本発明は適用可能である事
は言うまでもない。即ち、図1に、本発明の第1の具体
例に係る半導体装置の縦断面図が示されている。
【0028】本具体例に於ける当該基板1は、結晶面方
位が(100)であり、その抵抗率が10から20Ω・
cmであるp- 型シリコン基板を使用する。このシリコ
ン基板1の表面の数μm厚の領域には、埋め込み層2及
び3に示す様に2種類ある。その詳細は、n+ 型埋め込
み層2と、チャンネルストッパー用で且つ素子分離膜で
もあるp+ 型埋め込み層3とが、相互に分離されて存在
する。
【0029】これらの内、埋め込み層2の表面、及び埋
め込み層2が存在していない領域のシリコン基板1の表
面に、n- 型のコレクタ用エピタキシャル・シリコン層
4がある。当該埋め込み層2は、エピタキシャル成長中
に、成長層へのオートドーピング及び拡散するので、エ
ピタキシャル層4へも若干広がって形成される。不純物
濃度が1×1016cm-3以下の領域の厚さをもって、実
効的なコレクタ用エピタキシャル・シリコン層4の厚さ
を定義するならば、コレクタ用エピタキシャル・シリコ
ン層の厚さは、約0.70μmであった。
【0030】素子分離のために、通常のロコス(LOC
al Oxidation ofSilicon)法に
よって、コレクタ用エピタキシャル・シリコン層4は、
+ 型埋め込み層3に到達する深さまで、形成されたシ
リコン酸化膜5となっている。ここで、素子分離層は、
ロコス法ではなくても良く、例えばトレンチ分離を用い
ても良い。
【0031】コレクタ用エピタキシャル・シリコン層、
ロコス法によるシリコン酸化膜5の表面には、シリコン
酸化膜6が形成されている。シリコン酸化膜6には、ベ
ース形成のために当該シリコンコレクタ層4を露出させ
た、第1の開口101がある。また、シリコン酸化膜6
及びシリコン・コレクタ層4には、n+ 型埋め込み層2
に達した第2の開口102が形成されている。
【0032】第1の開口101周囲に存在するシリコン
酸化膜6の上、及び第1の開口内部のうちで第1の開口
端から一定寸法以内のシリコンコレクタ層4の上には、
+型ベース電極用ポリシリコン膜7が、選択的に形成
されている。一方、ベース電極用ポリシリコン膜7の
上、及び、ベース電極用ポリシリコン膜7によって被覆
されていないシリコン酸化膜6の上には、シリコン酸化
膜8がある。
【0033】このベース電極用ポリシリコン膜7とシリ
コン酸化膜8とで形成された開口を、第3の開口103
と呼ぶ。当該第2、及び第3の開口102,103の側
面には、それぞれシリコン酸化膜9−a、9−bが形成
されている。p+ 型ベース電極用ポリシリコン膜からコ
レクタ用エピタキシャル・シリコン層へ、ボロン拡散に
よって形成された、p+ 型シリコン・外部ベース10が
ある。
【0034】コレクタ用エピタキシャル・シリコン層4
の最上部で、外部ベース10に囲まれた領域には、p型
シリコン・真性ベース11がある。真性ベース領域11
直下のコレクタ用エピタキシャル・シリコン層4の内
で、ベース領域10とn+ 型埋め込み層の間の領域は、
本来のコレクタ用エピタキシャル・シリコン層の不純物
濃度よりも高濃度に不純物が添加された、n型シリコン
からなるコレクタ領域12がある。
【0035】真性ベース11の直上の領域には、n+
エミッタ電極用ポリシリコン13−aがある。また、開
口102内の、n+ 型埋め込み層2の上には、n+ 型コ
レクタ電極用ポリシリコン13−bがある。真性ベース
領域11には、n+ 型エミッタ電極用ポリシリコン13
−aからの不純物拡散によって形成された単結晶シリコ
ンによるn+ 型エミッタ領域14が形成されている。
【0036】これらの領域全ては、シリコン酸化膜15
で被覆されている。アルミニウム系のエミッタ電極16
−a,ベース電極16−b及びコレクタ電極16−c
は、それぞれエミッタ電極用ポリシリコン13−a、ベ
ース電極用ポリシリコン層7及びコレクタ電極用ポリシ
リコン膜13−bにそれぞれ接触している。
【0037】次に、主要な工程における縦断面図を用い
ながら第1の具体例となる半導体装置を製作する工程を
詳細に説明する。図2は、ベース電極用のポリシリコン
7を形成し、その上にフォトレジスト40がパターニン
グがされた段階の断面図を示す。上記した様に、本具体
例に於いては、(100)結晶面をもち、抵抗率が約1
0から20Ω・cmであるp- 型シリコン基板1を用い
る。ここでは、(100)方位の基板で説明するが、他
の面方位でも良い。
【0038】まずシリコン基板1の表面領域にn+ 型埋
め込み層2及びp+ 型埋め込み層3を形成する。その方
法は、シリコン基板1上に、通常のCVD法または熱酸
化法により、シリコン酸化膜(図示せず)を形成する。
その後、5000Å(3000Åから7000Åの厚さ
が適する)厚さのシリコン酸化膜を形成後、通常のフォ
トリソグラフィー方法によって、シリコン酸化膜上にフ
ォトレジストをパターニングする。
【0039】このフォトレジストをマスク材として、通
常のHF系の液を用いたエッチング法により、シリコン
酸化膜を選択的に除去する。当該フォトレジストを除去
した後、次のフォトリソグラフィー工程での位置あわせ
のためにシリコン酸化膜開口内部のシリコン基板表面を
200Å〜500Å酸化した後、砒素のイオン注入によ
りシリコン酸化膜が薄い領域のシリコン基板に砒素を選
択的に導入する。
【0040】係る工程に於ける当該イオン注入の加速エ
ネルギーは、マスク材となるシリコン酸化膜(=ここで
は、5000Å)を突き抜けない程度とする。ここで
は、エネルギー70keV、5×1015 cm-2を用い
た(注入条件としては、例えば、エネルギー50keV
〜120keVで、ドース量5×1015〜2×1016
-2が適当である)。
【0041】次にイオン注入された際の損傷回復、砒素
の活性化、及び押し込みの為に、1000℃〜1150
℃の温度で処理する(ここでは、1100℃、2時間、
窒素雰囲気中の熱処理をした)。この様にしてn+ 型埋
め込み層2が形成される。次いで、HF系の液で500
0Å厚シリコン酸化膜を全て除去し、次に酸化による1
000Å厚のシリコン酸化膜(500Å〜2500Åの
厚さが適当)を形成し、フォトレジストのパターニン
グ、HF系液によるシリコン酸化膜の選択的除去、ボロ
ンのイオン注入(50KeV、1×1014cm-3)、レ
ジストの除去、活性化の熱処理(1000℃、1時間、
窒素雰囲気中)等の各工程が実施され、チャンネルスト
ッパー用p+ 型埋め込み層3が形成される。
【0042】次にシリコン酸化膜を全面除去した後に、
通常の方法によってn- 型シリコンエピタキシャル層4
を形成する。成長温度は、950℃〜1050℃が適当
であり原料ガスは、SiH4 またはSiH2 12を用い
る。ドーピングガスとしてPH3 を用い、5×1015
5×1016cm-3の不純物(=リン)を含有し、厚さが
0.3μm〜1.3μmが適当である。
【0043】ここでは、1×1016cm- 3 以下の濃度
の厚さが、約0.7μmであった。この様にして 埋め
込み層2上に、n- 型シリコンエピタキシャル層4が形
成される。次に素子分離のためのロコス酸化膜5を形成
する手順を述べる。(係る具体例としては、素子分離と
しては、トレンチを用いても良い。)まず、エピタキシ
ャル層4の表面に400Åの熱酸化膜(図示せず。20
0Å〜500Åが適する。)を形成し、1000Åのシ
リコン窒化膜(図示せず。500Å〜1500Åが適す
る。)を形成する。
【0044】引き続きフォトリソグラフィによってフォ
トレジスト(図示せず)をパターニングして、ドライエ
ッチングによりシリコン窒化膜及びシリコン酸化膜を除
去する。引き続き、シリコン・エピタキシャル層4もエ
ッチングして溝を形成する。溝の深さ(=エッチングす
るシリコンの深さ)は、ロコス法で形成される酸化膜厚
の半分程度が適当である。フォトレジストを除去後、素
子領域は、シリコン窒化膜により保護された状態で酸化
することにより素子分離のためのシリコン酸化膜すなわ
ちロコス酸化膜5が形成される。
【0045】ロコス酸化膜5は、チャンネルストッパー
用埋め込み層3に達する厚さが必要であり、たとえば3
000Å〜10000Åである。ここでは、約7000
Åであった。最後に酸化の際のマスク材となったシリコ
ン窒化膜を、熱したリン酸によって取り除く。以上によ
りシリコン基体100が構成される。
【0046】このシリコン基体100の表面は、シリコ
ン酸化膜6で覆われている。その膜厚としては、100
0Å〜3000Åが適当であり、ここでは、2000Å
であった。このシリコン酸化膜6には、通常のフォトリ
ソグラフィーとエッチングによってコレクタ用シリコン
・エピタキシャル層3の表面が露出するように第1の開
口101と第2の開口102を形成する。ここで、第1
の開口は将来ベースを形成する領域に、第2の開口は将
来コレクタ電極を形成する領域に、開口する。
【0047】次に、無添加のポリシリコンを通常のLP
CVD法によって堆積する。ポリシリコンの厚さとして
は、1500Å〜4000Åが適当であり、ここでは2
500Åであった。このポリシリコンには、ボロンをイ
オン注入する。注入エネルギーは、ポリシリコンを突き
抜けないために出来るだけ低いエネルギーが望ましい。
注入ドーズ量は不純物濃度が約1×1020cm-3となる
程度に高濃度になる必要がある。
【0048】ここでは、10KeV、1×1016cm-2
であった。次にフォトレジストをパターニングする。こ
のフォトレジスト40は、開口101を覆い、開口10
2を露出している。この状態が、図2である。図3は、
図2から引き続き異方性ドライエッチをおこなった段階
の断面図である。ドライエッチによって、フォトレジス
トで覆われていない部分のポリシリコンが完全に除去さ
れる。更に、エッチング時間を長くすることで、開口1
02内でシリコン酸化膜で覆われていないエピタキシャ
ル・シリコン層4もエッチングされる。余分なエッチン
グは、n+ 型埋め込み層2に達するくらいが必要であ
る。この状態が、図3である。
【0049】図4は、図3に引き続きウエハー表面をシ
リコン酸化膜8で被覆した段階の縦断面図である。先の
ベース電極用ポリシリコン膜のパターニング、及びエピ
タキシャル・シリコン層4の開口が形成された状態に引
き続き、シリコン酸化膜8をLPCVD法によって堆積
する。堆積させる膜厚は、開口寸法の半分以上が必要で
あるが、一般に開口の奥まった部分ほど堆積膜厚が薄く
なる傾向があるので、実際には、開口寸法の70%から
100%の厚さが必要となる。ここでは、開口寸法が
0.6μmであり、開口寸法の約83%に相当する、約
5000Åとした。(シリコン酸化膜の膜厚は、420
0Å〜6000Åが適当である)。この状態が図4であ
る。
【0050】図5は、フォトリソグラフィーと異方性ド
ライエッチによって、シリコン酸化膜8に選択的に除去
した段階の縦断面図である。まず、通常のフォトリソグ
ラフィによって、開口101内側、すなわちベース電極
用ポリシリコン膜とエピタキシャル・シリコン層とが接
している部分に、フォトレジスト140の開口150を
形成する。この開口150が将来真性ベース11を形成
する部分となる。同時に、開口102に位置合わせをし
てフォトレジストの開口160を形成する。引き続き異
方性ドライエッチングによりシリコン酸化膜を除去す
る。ここで、エピタキシャル・シリコン層4に第2の開
口102が形成される。
【0051】図6は、引き続き、シリコンのドライエッ
チをおこなった段階の断面図である。このとき、ベース
電極用p+ 型ポリシリコン膜7からn- 型エピタキシャ
ル・シリコン層4へ、ボロンが拡散している領域が存在
する場合、その領域もドライエッチによって除去する。
また、将来、コレクタ電極を形成する開口102の底に
相当するシリコン層もエッチングされる。ここで、本発
明の重要な工程であるところの第一のコレクタ領域12
−aを形成する。リンをイオン注入する。
【0052】イオン注入条件は、300KeV、1×1
13cm-2及び400KeV、2.5×1013cm-2
2回を行った。この状態が、図6である。図7は、真性
ベース11が形成され、開口102,103の側面にシ
リコン酸化膜9−a及び9−bが形成されている段階の
縦断面図である。フォトレジスト除去後、注入されたリ
ンの活性化とイオン注入の際の損傷回復のために、90
0℃、60分間、窒素雰囲気中で熱処理する。
【0053】この熱処理の際、ベース電極用ポリシリコ
ン7から、コレクタ用シリコン・エピタキシャル層4
へ、ボロンが拡散し、外部ベース10が形成される。第
3の開口103のシリコン・エピタキシャル層4へ、ボ
ロンをイオン注入して、真性ベース11を形成する。注
入条件の一例は、加速エネルギーが10KeV、ドーズ
量が 5×1013cm-2であった。
【0054】このとき、同時にコレクタ電極13を形成
する開口102の底にもボロンがイオン注入されるが、
開口102の底はn+ 型シリコンなので、ボロン注入に
よって導電型がp型になることはない。更にLPCVD
法によりシリコン酸化膜を500Å〜5000Å堆積す
る。ここでは3000Åであった。ここで、ベース電極
用ポリシリコンからのボロン拡散によって形成された外
部ベースは、第3の開口103の内側へも広がる。
【0055】そこで、ベース電極用ポリシリコンの側面
に形成されるシリコン酸化膜の厚さは、この外部ベース
の広がり分よりも厚くなっている必要がある。ここで
は、約3000Åであった。ここで再び異方性ドライエ
ッチングによって、この開口102,103の底の部分
のシリコン酸化膜を完全に除去し、コレクタ用エピタキ
シャル・シリコン層4とn+ 型埋め込み層2の一部を露
出する。
【0056】次に、図8となる工程までを説明する。L
PCVD法により、n型不純物を成長中に添加したポリ
シリコンを約5000Å堆積させる。この厚さが必要な
理由は、図4に於いて説明した理由と同じである。引き
続き、通常のフォトリソグラフィーによって、エミッタ
電極部13−aとコレクタ電極部13−bに相当する部
分にフォトレジストをパターニングする。
【0057】更に、異方性ドライエッチによってn+
ポリシリコン膜13をエッチングする。この様にして、
開口104内部に、エミッタ電極用n+ 型ポリシリコン
膜13−aが形成される。同時に、開口102内部に、
コレクタ電極用n+ 型ポリシリコン膜13−bが形成さ
れる。次いで、熱処理(例えば、1000℃、10秒)
を行い、エミッタ電極用ポリシリコンから、真性ベース
11領域へ砒素が拡散されて、n+ 型単結晶エミッタ領
域14が形成される。
【0058】引き続き、ウエハー全体をシリコン酸化膜
で被覆後、CMP技術による平坦化を行い、約3000
Å厚さのシリコン酸化膜15を形成する。さらに、フォ
トリソグラフィーと異方性ドライエッチによってエミッ
タ電極用ポリシリコン13−a、ベース電極用ポリシリ
コン7、コレクタ電極用ポリシリコン膜13−b,に達
する開口を形成する。フォトレジスト除去後、アルミニ
ウム合金のスパッタ、フォトレジストとドライエッチと
によるパターニングをすれば、図1の半導体装置が形成
される。
【0059】この第1の具体例の変形例を図9に示す。
当該具体例に於ける変更点は、エミッタ電極13−a、
及び、コレクタ電極13−bとして用いるn+ 型ポリシ
リコン膜をエッチングする際に、通常のフォトレジスト
のパターニングをせずに異方性ドライエッチを行ってい
るので、開口内部にn+ 型ポリシリコン膜が埋め込まれ
ている。
【0060】この場合、図1に比べて、平坦でないポリ
シリコンをパターニングする必要がないので、工程的に
好ましい。図10には、図9に於ける具体例に於て、ポ
リシリコンをエッチングして開口に埋設した状態の縦断
面図を示す。次に、本発明に係る当該半導体装置の製造
方法の他の具体例について説明する。
【0061】即ち、本発明に係る半導体装置の製造方法
の第2の具体例としては、例えば、基板上に形成された
エミッタ電極部、当該エミッタ電極部を囲繞し、且つ当
該エミッタ電極部下部の基板内に形成されているベース
電極部、当該ベース電極部の下部に設けられた高濃度不
純物領域を介して当該ベース電極部に接続されている埋
め込み層及び当該埋め込み層に接続されたコレクタ電極
部とを有するバイポーラ型トランジスタを製造する方法
に於いて、第1の導電性を有する基板上に第1の導電性
を有する埋め込み層を形成すると共に、当該基板と当該
埋め込み層を被覆する第2の導電性を有する基板被覆層
を形成する第1の工程、当該基板被覆層上に第1の絶縁
膜を形成した後、当該埋め込み層の上部の領域内で、且
つ、将来ベース電極が形成される予定の領域及び将来コ
レクタ電極が形成される予定の領域にそれぞれ第1の開
口部と第2の開口部を形成する第2の工程、当該第1の
開口部に第1の導電性を有するベース電極部を形成する
と共に当該第2の開口部を介して当該基板被覆層をエッ
チングして当該埋め込み層に到達する溝部を形成する第
3の工程、当該基板の表面全体を第2の絶縁膜で被覆し
た後、当該第1の開口部内に於ける将来真性ベース部が
形成される予定の位置に対応する当該ベース電極部内の
当該第2の絶縁膜を除去して第3の開口部を形成すると
共に、当該第3の開口部に対向する当該ベース電極部を
除去し、一方、当該第2の開口部に対応する当該第2の
絶縁膜を除去し、当該第2の開口部に埋め込まれている
当該第2の絶縁膜を除去すると共に、当該第2の開口部
に対向する当該埋め込み層の一部を除去する第4工程、
当該第3の開口部と当該第2の開口部を介して、第2の
導電性を有する不純物をイオン注入し、当該第3の開口
部に対応する当該埋め込み層の表面に高濃度不純物含有
コレクタ領域を形成する第5の工程、当該第3の開口部
内に当該基板被覆層の表面を選択的エピタキシャル成長
させる事によって真性ベース用の第1の導電性を有する
単結晶組成物層を形成させると同時に、当該第2の開口
部内にも当該埋め込み層の表面を選択的エピタキシャル
成長させる事によって、第1の導電性を有する単結晶組
成物層を形成させる第6の工程、当該ベース電極に含ま
れる第1の導電性を有する不純物を当該基板被覆層内に
拡散させ、外部ベース部を形成させる第7の工程、当該
第3の開口部の内側及び当該第2の開口部の内側に側壁
部を形成する事によって当該第3の開口部内に第4の開
口部を形成すると共に当該第2の開口部内に第5の開口
部を形成する第8の工程、当該第4の開口部と当該第5
の開口部に第2の導電性を有する電極形成部材を埋め込
む第9の工程、当該第4の開口部に埋め込まれた電極形
成部材に含まれる当該第2の導電性を有する不純物を当
該開口部の底部を構成する当該単結晶組成物層内に拡散
させて第2の導電性を有するエミッタ領域を形成すると
共に、当該第5の開口部に埋め込まれた電極形成部材に
含まれる当該第2の導電性を有する不純物を当該開口部
の底部を構成する当該単結晶組成物層内に拡散させて第
2の導電性を有する単結晶組成物層を形成する第10の
工程、とから構成されている半導体装置の製造方法であ
る。
【0062】当該本発明に係る当該第2の具体例に於い
て、当該第6の工程に於いて、当該第3の開口部内に於
いて選択的エピタキシャル成長させた単結晶組成物層
は、その側面が当該ベース電極部形成層の側面と接合す
る様に構成されている事が望ましい。又、本発明の第2
の具体例に於いては、当該第6の工程は、更に、当該埋
め込み層の表面に高濃度不純物含有コレクタ領域を当該
選択的エピタキシャル成長させた単結晶組成物層に迄延
展させる処理を含んでいる事が好ましい。
【0063】以下に、本発明に於ける当該半導体装置の
製造方法の第2の具体例について、詳細に説明する。即
ち、図11は、本発明に係る当該第2の具体例によって
形成された半導体装置の構成例を示す縦断面図である。
本具体例に於ける当該半導体装置の構成に於て、第1の
具体例との違いは、真性ベース11がエピタキシャル成
長によって形成されていることである。
【0064】つまり、本具体例に於いては、当い真性ベ
ース11がエピタキシャル成長法を用いることで、極め
て薄い接合の形成が可能となり高速性が改善される。以
下に本具体例に付いて、前記した第1の具体例との相違
点を中心に説明する。即ち、本具体例に於ける当該第1
の具体例と異なる点としては、真性ベース用p型単結晶
シリコン層21が、コレクタ用エピタキシャル・シリコ
ン層4の上、及び、ベース電極用p+ 型ポリシリコン層
7の側面に形成されていることである。
【0065】又、本具体例に於いては、n+ 型埋め込み
層2に達する溝202が、エピタキシャル・シリコン層
4に形成されており、真性ベース11を選択的エピタキ
シャル法で形成した時、この溝202内部に同時に、p
型単結晶シリコン層22が形成される。当該溝202の
底部分のp型単結晶シリコン層22は、n型不純物の拡
散によって、n+ 型単結晶シリコン層22−aになり、
溝202の側面部分のp型単結晶シリコン層22は、そ
のままp型単結晶シリコン層22−bとして残る。
【0066】一方、開口部203、202内部に於て、
選択的エピタキシャル成長した、シリコン層21、22
は、エミッタ部の側壁シリコン酸化膜23−a、コレク
タ部の側壁シリコン酸化膜23−bによって側面を被覆
されている。又、真性ベース11の中央部分は、エミッ
タ電極用n+ 型ポリシリコン層24−aと接して、n+
型単結晶シリコン・エミッタ25が形成される。
【0067】この時、同時にコレクタ引き出し部分に
は、コレクタ電極用n+ 型ポリシリコン層24−bが形
成されている。次に、本第2の実施例の製造に係る主要
工程における縦断面図を図12乃至図15に示しながら
説明する。図12は、第1の具体例における、図6とほ
ぼ同一である。
【0068】だだし、第2の具体例では、ベース電極用
+ 型ポリシリコン膜7からコレクタ用エピタキシャル
・シリコン層4へのボロン拡散を充分抑制するために、
低温処理を行う必要がある。図13は、選択的エピタキ
シャル成長によって、203の内部に、コレクタ用エピ
タキシャル・シリコン層4の上に、真性ベース用p型単
結晶シリコン層21が形成されている。
【0069】この真性ベース領域の内、ベース電極用p
+ 型ポリシリコン層7の側面に接している部分は、ポリ
シリコンが成長する。又、コレクタ電極部が形成される
予定の位置に、エピタキシャル・シリコン層4内に形成
されたn+ 型埋め込み層2に達する溝202内部に、真
性ベース11を選択的エピタキシャル法で形成した時同
時に、p型単結晶シリコン層22が形成される。
【0070】図14は、第1の具体例と同様にエミッタ
電極用n+ 型ポリシリコン24−a、コレクタ電極用n
+ 型ポリシリコン24−bを、溝内部203、202に
プラグ状に形成する。図15は、熱処理によってn型不
純物を拡散した段階の図である。すなわち、図14で形
成されたエミッタ電極用n+ 型ポリシリコン24−a、
からの拡散によって、n+ 型単結晶シリコンからなるエ
ミッタ25が形成された状態を示している。
【0071】同時に、コレクタ電極用n+ 型ポリシリコ
ン24−b、からと、n+ 型埋め込み層2からの拡散に
よって開口202の底に存在するp型シリコン22が、
+型シリコン22−bとなる。引き続き、第1の具体
例と同様の工程を経て、図11の第2実施例の半導体装
置が形成される。
【0072】尚、図16に、本発明に係る第3の具体例
である半導体装置の縦断面図を示す。この具体例では、
ベース電極用p+ 型ポリシリコン膜7が、コレクタ用n
- 型エピタキシャル・シリコン膜4と直接に接続されて
いない点がベース形成前の段階で異なる。
【0073】従って、ベース形成前における工程で、熱
処理を特別に低温化する必要がない。また真性ベース1
1と同時にベース電極用ポリシリコン2に成長するp型
ポリシリコン膜を介して、真性ベース11がベース電極
用ポリシリコン2と接続する様に構成されている。図1
7に、本発明に係る第4の具体例となる半導体装置の縦
断面図を示す。
【0074】この具体例では、第3の具体例に対して、
真性ベース11をSiGe合金とするものである。係る
具体例に於いては、当該真性ベース11がSiGeとな
ることで特性が向上する。一方、図18に、本発明に於
ける第5の具体例となる半導体装置の縦断面図を示す。
【0075】この具体例では、第3の具体例に対して、
真性ベース11が形成される開口を形成するベース電極
用p+ 型ポリシリコン膜7の側面が露出されている状態
で真性ベースが形成される。更に、図19に、本発明に
係る第6の具体例となる半導体装置の縦断面図を示す。
この具体例では、第5の具体例に対して、真性ベース1
1をSiGe合金とすることで性能向上が図られてい
る。
【0076】
【発明の効果】本発明に係る当該半導体装置の製造方法
は、上記した技術構成を採用しているので、コレクタ・
ベース接合間の容量CCBを低減できることである。すな
わち従来の半導体装置では、ベースと接触するコレクタ
の全領域がイオン注入によって濃度が高くなる。たとえ
ば、コレクタ濃度が全て、1×1017cm -3 である。
【0077】これに対して本発明では、エミッタ直下の
コレクタ領域のみが、1×1017cm-3であり、その他
のコレクタ領域は、当初のエピタキシャル成長時の低濃
度のままである。即ち、本発明に係る当該半導体装置の
製造方法に於いては、上記した様に、コレクタ埋め込み
層に到達しているコレクタ引き出しのプラグとして、エ
ミッタ用ポリシリコンを共用させる場合に、このコレク
タ引き出しの溝を形成する際のマスク材を用いて、将来
的に、エミッタが形成されるべき領域の内、コレクタ埋
め込み層に近い領域の不純物濃度を上昇させるための、
イオン注入を行うことが可能となる。
【0078】この段階で、イオン注入を行うことで、電
気特性の向上が期待される。すなわち、コレクタ引き出
し用の溝を、形成する際のマスク材がイオン注入のマス
ク材としての働きもかねることで、所望の領域以外に
は、イオン注入されない。更にその結果として、接合容
量を低減できるので、製造工程数を増加させる事無し
に、トランジスタの高速動作、低電力化を可能とする。
【0079】又、近年のトランジスタは、微細加工技術
の進歩によって、その真性部分の面積は極めて小さくな
っている。例えば、図1を例にとるならば、真性ベース
11/コレクタの接している幅は、約0.3μmであ
り、グラフトベース10/コレクタの接している幅も同
程度で約0.3μmである。
【0080】図26に、本発明と従来技術のトランジス
タについて遮断周波数のコレクタ電流密度依存性を示す
が、図23に示す様な従来のトランジスタでは、n+
埋め込み層2と選択的にリンをイオン注入したn型層と
の間にn- 型エピタキシャル層4が残っていると、遮断
周波数は低電流密度で低下してしまう。これに対して、
本発明のトランジスタでは、62GHzのfrが得られ
ている。
【0081】尚、図24に示す従来技術のトランジスタ
でも、略同様に約60GHzのfrが得られており、そ
の理由は、エミッタ直下のベースとコレクタのプロファ
イルが同じであるからである。他方、外部ベースとコレ
クタとによる接合容量について、本発明と従来技術とを
説明する。
【0082】これらの容量の値を図27に示す。図24
に示す従来技術のトランジスタでは、図26に示した様
に、frは本発明のトランジスタとほぼ近い特性で有っ
たが、容量が著しく増大しており、これに対し本発明に
係るトランジスタでは、当該容量を十分に低減する事が
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る半導体装置の製造方法に
よって形成される半導体装置の構成の一例を示す断面図
である。
【図2】図2は、本発明に係る半導体装置の製造方法の
第1の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半導体
装置の構成例を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る半導体装置の製造方法の
第1の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半導体
装置の構成例を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明に係る半導体装置の製造方法の
第1の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半導体
装置の構成例を示す断面図である。
【図5】図5は、本発明に係る半導体装置の製造方法の
第1の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半導体
装置の構成例を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明に係る半導体装置の製造方法の
第1の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半導体
装置の構成例を示す断面図である。
【図7】図7は、本発明に係る半導体装置の製造方法の
第1の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半導体
装置の構成例を示す断面図である。
【図8】図8は、本発明に係る半導体装置の製造方法の
第1の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半導体
装置の構成例を示す断面図である。
【図9】図9は、本発明に係る半導体装置の製造方法の
第1の具体例に係る変形態様により形成された半導体装
置の構成例を示す断面図である。
【図10】図10は、本発明に係る半導体装置の製造方
法の第1の具体例の変形態様に於ける主要製造工程に於
ける当該半導体装置の構成例を示す断面図である。
【図11】図11は、本発明に係る半導体装置の第2の
具体例に係る製造方法によって形成される半導体装置の
構成の一例を示す断面図である。
【図12】図12は、本発明に係る半導体装置の製造方
法の第2の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半
導体装置の構成例を示す断面図である。
【図13】図13は、本発明に係る半導体装置の製造方
法の第2の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半
導体装置の構成例を示す断面図である。
【図14】図14は、本発明に係る半導体装置の製造方
法の第2の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半
導体装置の構成例を示す断面図である。
【図15】図15は、本発明に係る半導体装置の製造方
法の第2の具体例に於ける主要製造工程に於ける当該半
導体装置の構成例を示す断面図である。
【図16】図16は、本発明に係る半導体装置の製造方
法の第3の具体例に於て形成された半導体装置の構成の
一例を示す断面図である。
【図17】図17は、本発明に係る半導体装置の製造方
法の第4の具体例に於て形成された半導体装置の構成の
一例を示す断面図である。
【図18】図18は、本発明に係る半導体装置の製造方
法の第5の具体例に於て形成された半導体装置の構成の
一例を示す断面図である。
【図19】図19は、本発明に係る半導体装置の製造方
法の第6の具体例に於て形成された半導体装置の構成の
一例を示す断面図である。
【図20】図20は、従来に係る半導体装置の製造方法
に於て形成された半導体装置の構成の一例を示す断面図
である。
【図21】図21は、従来に係る半導体装置の製造方法
に於て形成された半導体装置の構成の一例を示す断面図
である。
【図22】図22は、従来に係る半導体装置の製造方法
に於て形成された半導体装置の構成の一例を示す断面図
である。
【図23】図23は、従来に係る半導体装置の製造方法
に於て形成された半導体装置の構成の一例を示す断面図
である。
【図24】図24は、従来に係る半導体装置の製造方法
に於て形成された半導体装置の構成の一例を示す断面図
である。
【図25】図25は、従来に係る半導体装置に於けるコ
レクタ用エピタキシャル層厚と容量との関係を示すグラ
フである。
【図26】図26は、従来に係る半導体装置と本発明に
係る半導体装置とのコレクタ電流密度と遮断周波数との
関係を示すグラフである。
【図27】図27は、従来に係る半導体装置と本発明に
係る半導体装置との外部ベース接合容量と電圧との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1…p- 型シリコン基板 2…サブコレクタ用n+ 型埋め込み層 3…チャネルストッパー用p+ 型埋め込み層 4…コレクタ用n- 型エピタキシャル・シリコン層 5…ロコス法からなるシリコン酸化膜 6…シリコン酸化膜 7…ベース電極用p+ 型ポリシリコン膜 8…シリコン酸化膜 9−a…第3の開口側壁に形成されたシリコン酸化膜 9−b…第2の開口側壁に形成されたシリコン酸化膜 10…p+ 型シリコン外部ベース 11…p型シリコン真性ベース 12…n型シリコン・コレクタ領域 13−a…エミッタ電極用n+ 型ポリシリコン膜 13−b…コレクタ電極用n+ 型ポリシリコン膜 14…n+ 型単結晶シリコン・エミッタ領域 15…シリコン酸化膜 16−a…エミッタ用アルミニウム合金電極 16−b…ベース用アルミニウム合金電極 16−c…コレクタ用アルミニウム合金電極 21…真性ベース用p型単結晶シリコン層 22…p型単結晶シリコン層 22−a…n+ 型単結晶シリコン層 22−b…p型単結晶シリコン層 23−a…エミッタ部の側壁シリコン酸化膜 23−b…コレクタ部の側壁シリコン酸化膜 24…n+ 型ポリシリコン層 24−a…エミッタ電極用n+ 型ポリシリコン層 24−b…コレクタ電極用n+ 型ポリシリコン層 25…n+ 型単結晶シリコン・エミッタ 101、201…第1の開口 102、202…第2の開口 103、203…第3の開口 104…第4の開口

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成されたエミッタ領域部、ベ
    ース領域部及びコレクタ領域部とから構成されたバイポ
    ーラ型トランジスタを製造する方法に於いて、当該エミ
    ッタ電極部及び当該エミッタ電極部に近接して配置され
    るコレクタ電極部とを同一のマスクを使用して同時に作
    り込む事を特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 当該バイポーラ型トランジスタは、基板
    上に形成されたエミッタ電極部、当該エミッタ電極部を
    囲繞し、且つ当該エミッタ電極部下部の基板内に形成さ
    れているベース電極部、当該ベース電極部の下部に設け
    られた高濃度不純物領域を介して当該ベース電極部に接
    続されている埋め込み層及び当該埋め込み層に接続され
    たコレクタ電極部を有するものである事を特徴とする請
    求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 当該マスクを介して形成されたエミッタ
    電極部が形成される開口部内壁及び当該マスクを介して
    形成されたコレクタ電極部が形成される開口部内壁に絶
    縁膜を形成する事を特徴とする請求項1又は2に記載の
    半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 当該エミッタ電極部が形成される開口部
    底部に単結晶シリコン層膜が形成される事を特徴とする
    請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上に形成されたエミッタ電極部、当
    該エミッタ電極部を囲繞し、且つ当該エミッタ電極部下
    部の基板内に形成されているベース電極部、当該ベース
    電極部の下部に設けられた高濃度不純物領域を介して当
    該ベース電極部に接続されている埋め込み層及び当該埋
    め込み層に接続されたコレクタ電極部とを有するバイポ
    ーラ型トランジスタを製造する方法に於いて、 第1の導電性を有する基板上に第1の導電性を有する埋
    め込み層を形成すると共に、当該基板と当該埋め込み層
    を被覆する第2の導電性を有する基板被覆層を形成する
    第1の工程、 当該基板被覆層上に第1の絶縁膜を形成した後、当該埋
    め込み層の上部の領域内で、且つ、将来ベース電極が形
    成される予定の領域及び将来コレクタ電極が形成される
    予定の領域にそれぞれ第1の開口部と第2の開口部を形
    成する第2の工程、 当該第1の開口部に第1の導電性を有するベース電極部
    を形成すると共に当該第2の開口部を介して当該基板被
    覆層をエッチングして当該埋め込み層に到達する溝部を
    形成する第3の工程、 当該基板の表面全体を第2の絶縁膜で被覆した後、当該
    第1の開口部内に於ける将来真性ベース部が形成される
    予定の位置に対応する当該ベース電極部内の当該第2の
    絶縁膜を除去して第3の開口部を形成すると共に、当該
    第3の開口部に対向する当該ベース電極部を除去し、一
    方、当該第2の開口部に対応する当該第2の絶縁膜を除
    去し、当該第2の開口部に埋め込まれている当該第2の
    絶縁膜を除去すると共に、当該第2の開口部に対向する
    当該埋め込み層の一部を除去する第4工程、 当該第3の開口部と当該第2の開口部を介して、第2の
    導電性を有する不純物をイオン注入し、当該第3の開口
    部に対応する当該埋め込み層の表面に高濃度不純物含有
    コレクタ領域を形成する第5の工程、 当該ベース電極に含まれる第1の導電性を有する不純物
    を当該基板被覆層内に拡散させ、外部ベース部を形成さ
    せる第6の工程、 当該第3の開口部及び当該第2の開口部から別途第1の
    導電性を有する不純物を当該基板被覆層及び当該埋め込
    み層内にイオン注入し、当該第3の開口部に対向する当
    該基板被覆層表面に真性ベース部を形成する第7の工
    程、 当該第3の開口部の内側及び当該第2の開口部の内側に
    側壁部を形成する事によって当該第3の開口部内に第4
    の開口部を形成すると共に当該第2の開口部内に第5の
    開口部を形成する第8の工程、 当該第4の開口部と当該第5の開口部に電極形成部材を
    埋め込む第9の工程、 とから構成されている事を特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 当該第3の工程は、更に、ベース電極部
    に含まれる第1の導電性を有する不純物を当該基板被覆
    層に拡散させる処理を含んでいる事を特徴とする請求項
    5記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 当該第8の工程に於て、当該第3の開口
    部の内側に形成される側壁部は、当該側壁部の内部端縁
    部が、当該外部ベース部が、当該第3の開口部より内側
    に延展する位置よりも更に内側に形成される様な厚さを
    持つように形成させる事を特徴とする請求項5記載の半
    導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 当該基板被覆層は、基板がシリコン基板
    である場合には、エピタキシャルシリコン層である事を
    特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の半導体装置
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 当該第9の工程に於て、当該開口部に
    は、電極形成シリコン膜として、第2の導電性を有する
    不純物が含まれているポリシリコンを埋め込む事を特徴
    とする請求項5乃至8に何れかに記載の半導体装置の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 当該第9の工程に於て、当該開口部に
    埋め込まれたポリシリコンに熱処理を施して、当該第2
    の導電性を有する不純物を真性ベース部に拡散せしめる
    事によって、当該真性ベース部を第2の導電性を有する
    単結晶エミッタ領域に形成する事を特徴とする請求項9
    記載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 基板上に形成されたエミッタ電極部、
    当該エミッタ電極部を囲繞し、且つ当該エミッタ電極部
    下部の基板内に形成されているベース電極部、当該ベー
    ス電極部の下部に設けられた高濃度不純物領域を介して
    当該ベース電極部に接続されている埋め込み層及び当該
    埋め込み層に接続されたコレクタ電極部とを有するバイ
    ポーラ型トランジスタを製造する方法に於いて、 第1の導電性を有する基板上に第1の導電性を有する埋
    め込み層を形成すると共に、当該基板と当該埋め込み層
    を被覆する第2の導電性を有する基板被覆層を形成する
    第1の工程、 当該基板被覆層上に第1の絶縁膜を形成した後、当該埋
    め込み層の上部の領域内で、且つ、将来ベース電極が形
    成される予定の領域及び将来コレクタ電極が形成される
    予定の領域にそれぞれ第1の開口部と第2の開口部を形
    成する第2の工程、 当該第1の開口部に第1の導電性を有するベース電極部
    を形成すると共に当該第2の開口部を介して当該基板被
    覆層をエッチングして当該埋め込み層に到達する溝部を
    形成する第3の工程、 当該基板の表面全体を第2の絶縁膜で被覆した後、当該
    第1の開口部内に於ける将来真性ベース部が形成される
    予定の位置に対応する当該ベース電極部内の当該第2の
    絶縁膜を除去して第3の開口部を形成すると共に、当該
    第3の開口部に対向する当該ベース電極部を除去し、一
    方、当該第2の開口部に対応する当該第2の絶縁膜を除
    去し、当該第2の開口部に埋め込まれている当該第2の
    絶縁膜を除去すると共に、当該第2の開口部に対向する
    当該埋め込み層の一部を除去する第4工程、 当該第3の開口部と当該第2の開口部を介して、第2の
    導電性を有する不純物をイオン注入し、当該第3の開口
    部に対応する当該埋め込み層の表面に高濃度不純物含有
    コレクタ領域を形成する第5の工程、 当該第3の開口部内に当該基板被覆層の表面を選択的エ
    ピタキシャル成長させる事によって真性ベース用の第1
    の導電性を有する単結晶組成物層を形成させると同時
    に、当該第2の開口部内にも当該埋め込み層の表面を選
    択的エピタキシャル成長させる事によって、第1の導電
    性を有する単結晶組成物層を形成させる第6の工程、 当該ベース電極に含まれる第1の導電性を有する不純物
    を当該基板被覆層内に拡散させ、外部ベース部を形成さ
    せる第7の工程、 当該第3の開口部の内側及び当該第2の開口部の内側に
    側壁部を形成する事によって当該第3の開口部内に第4
    の開口部を形成すると共に当該第2の開口部内に第5の
    開口部を形成する第8の工程、 当該第4の開口部と当該第5の開口部に第2の導電性を
    有する電極形成部材を埋め込む第9の工程、 当該第4の開口部に埋め込まれた電極形成部材に含まれ
    る当該第2の導電性を有する不純物を当該開口部の底部
    を構成する当該単結晶組成物層内に拡散させて第2の導
    電性を有するエミッタ領域を形成すると共に、当該第5
    の開口部に埋め込まれた電極形成部材に含まれる当該第
    2の導電性を有する不純物を当該開口部の底部を構成す
    る当該単結晶組成物層内に拡散させて第2の導電性を有
    する単結晶組成物層を形成する第10の工程、 とから構成されている事を特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 当該第6の工程に於いて、当該第3の
    開口部内に於いて選択的エピタキシャル成長させた単結
    晶組成物層は、その側面が当該ベース電極部形成層の側
    面と接合する様に構成されている事を特徴とする請求項
    11記載の半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 当該第6の工程は、更に、当該埋め込
    み層の表面に高濃度不純物含有コレクタ領域を当該選択
    的エピタキシャル成長させた単結晶組成物層に迄延展さ
    せる処理を含んでいる事を特徴とする請求項11記載の
    半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6436781B2 (en) * 1998-04-07 2002-08-20 Nec Corporation High speed and low parasitic capacitance semiconductor device and method for fabricating the same
JP2006339771A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ドライバ回路

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