JP3777478B2 - 雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シート - Google Patents

雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シートに関するものである。さらに詳しく述べるならば、本発明は、中・大型テント、テント倉庫、軒出しテント、トラック用の幌、看板用バックリットなどの産業資材用途に極めて有用な、雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、中・大型テント、テント倉庫、軒出しテント、トラック用の幌、看板用バックリットなどの産業資材用途に用いられるシートとしては、例えば、繊維性基布の片面又は両面に合成ゴムや合成樹脂からなる防水樹脂層を積層したものが広く使用されている。とくに防水樹脂層としてポリ塩化ビニル系樹脂を用いたものは、加工性、経済性、防炎性、柔軟性等のバランスが良く、最も普及している。このような従来のシートは、ほとんどの場合、屋外で使用されているが、使用期間が長くなるにつれて工場や自動車などから排出される排煙や煤煙、花粉、樹液、あるいは鳥や昆虫の糞などの汚染物質によりシートの表面が汚染され、初期の美観が損なわれてしまうという問題が指摘されている。とくにポリ塩化ビニル系樹脂を防水樹脂層としたシートは、組成中に可塑剤や安定剤等を多く含むため、組成について慎重な吟味がなされたとしても、屋外で長期間使用していると、紫外線や雨(酸性雨)の影響により次第に樹脂の分解を来たし、また可塑剤が表面移行して次第に表面が粘着性を帯びるため、塵や埃が付着し易くなってシート表面が汚れてしまうという欠点がある。このようなシートを用いて建造したテント倉庫などの膜構造物では、天井部のシートに付着した汚れの一部が、降雨によって側面部のシートに流れ落ち、側面部に筋状の顕著な汚れ(雨筋汚れ)が発生する。中・大型テントやテント倉庫などのように展張面積が著しく大きい用途においては、汚染がひどくなってもこれを洗浄することは困難であり、このため美観が損なわれた状態のまま使用を続けたり、或は短期間のうちに新しいシートへ張り替えたりしなければならない。このため、当業界においては、長期間に渡ってシート表面が汚れにくいシートの開発が求められている。
【0003】
防汚性を向上させる方法としては、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂の表面に有機溶剤に溶かしたアクリル系樹脂溶液をコーティングし乾燥する方法が一般的であるが、コーティング用樹脂の有機溶剤中に、ポリ塩化ビニル樹脂中の可塑剤が溶け出したり、ポリ塩化ビニル系樹脂に配合される液状可塑剤や液状安定剤がコーティング樹脂層へ移行したりするため効果が十分でない。アクリル系樹脂のかわりにふっ素含有樹脂を表面にコーティングする方法は、アクリル系樹脂をコーティングした場合と比較して可塑剤などの移行を抑える効果が高く、さらに紫外線や雨に対するバリア性も高いという特徴を有しているが、雨筋汚れ防止効果は十分でない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題、すなわちポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層を有するシートの防汚性、とくに雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる上記の問題点について鋭意検討した結果、ポリ塩化ビニル系樹脂層を有するシートにおいて、ふっ素含有樹脂を含む防汚層中にシリカ微粒子を配合することによって雨筋汚れ防止効果が飛躍的に向上するとの知見を見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
本発明の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シートは、少なくとも1層の繊維布帛を含む基布と、この基布の表裏両面上に形成され、ポリ塩化ビニル系樹脂を含む表裏両面防水樹脂層とを含み、
前記表面防水樹脂層上に、ふっ素含有樹脂を含む樹脂成分、及び2.7〜30μmの平均粒子径と、40〜500m 2 /gの比表面積を有するシリカ微粒子を含む分散粒子成分とを含む防汚層がさらに形成されている防汚性防水シートであって、
さらに、前記裏面防水樹脂層上の最外層として、この防水シートがロール状に巻き上げられたとき、前記防汚層に、前記裏面防水樹脂層から移行性成分が移行し付着することを防止する、ふっ素含有樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシアノエチル化エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種を含む、添加剤移行防止層が形成されている
ことを特徴とするものである。
本発明の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シートにおいて、前記防汚層中の樹脂成分が、前記ふっ素含有樹脂とともに、少なくとも1種のアクリル系樹脂をさらに含むことが好ましい。
本発明の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シートにおいて、前記防汚層の樹脂成分中のふっ素含有樹脂の含有量が、前記樹脂成分の合計質量に対して30質量%以上であることが好ましい。
本発明の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シートにおいて、前記防水樹脂層と、前記防汚層との間に形成された接着層及び/又は添加剤移行防止層をさらに含むことが好ましい。
本発明の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シートにおいて、前記接着層が、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシアノエチル化エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シートは、ロール状巻き上げ体とされていてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シート(以下これを防汚性シートと記す)の基布に用いられる繊維布帛は、天然繊維、例えば木綿、麻など、無機繊維、例えばガラス繊維、炭素繊維、金属繊維など、再生繊維、例えばビスコースレーヨン、キュプラなど、半合成繊維、例えば、ジ−及びトリアセテート繊維など、及び合成繊維、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)繊維、ポリ乳酸繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維及びポリ塩化ビニル繊維、などから選ばれた少なくとも1種からなるものである。
【0008】
基布中の繊維布帛を形成する繊維は、短繊維紡績糸、長繊維糸条、スプリットヤーン、テープヤーンなど、いずれの形状であってもよい。また基布用繊維布帛の組織は織物、編物、不織布又はこれらの複合体のいずれであってもよい。基布用繊維布帛の編織組織にも格別の制限はないが、例えば少なくともそれぞれ、糸間間隙をおいて平行に配置された経糸及び緯糸を含む糸条により構成された粗目状の編織物、及び非粗目状編織物(糸条間に実質上間隙が形成されていない編織物)を包含する。粗目織物の目付は30〜700g/m2 であることが好ましく、また粗目編織物の透孔面積率は、粗目編織物の全表面面積に対して10〜95%程度であることが好ましい。また繊維基布が非粗目編織物である場合、その組織、目付、厚さなどに制限はないが、使用目的に応じて、平織、綾織、丸編、緯編、及び経編などの編織物を選ぶことができ、またその目付は50〜1000g/m2 程度とすることが好ましい。基布の強度については格別の制限はないが、張力下に固定されるような展張膜材として使用される用途については、392N/3cm(40kgf /3cm)以上の引張強さを有することが好ましい。基布用繊維基布は、予め、ふっ素系化合物やシリコーン系化合物などの撥水剤を用いて撥水処理したり、アミノ変性シリコーン化合物などの柔軟加工剤を用いて柔軟加工されていてもよい。
【0009】
本発明の防汚性防水シートにおいて、基布の表面又は表裏両面に形成されるポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層に用いることができるポリ塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単独重合体、及び塩化ビニルと他のモノマーとの共重合体から選ばれた1種以上のポリ塩化ビニル系樹脂である。塩化ビニルと共重合可能なモノマーとして、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、エチレン、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル類などを用いることができる。ポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層は、これらの塩化ビニル系樹脂に、可塑剤、安定剤、充填剤、着色剤、防炎剤、紫外線吸収剤、光安定剤、防黴剤、帯電防止剤、架橋剤などの添加剤の1種以上を混合したものであってもよい。
【0010】
本発明の防汚性防水シートに用いられるポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層に使用できる可塑剤としては、フタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、フマル酸エステル系可塑剤、マレイン酸エステル系可塑剤、アゼライン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤、りん酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤などの可塑剤を使用することができる。とくに、フタル酸エステル系可塑剤やアジピン酸エステル系可塑剤などの汎用可塑剤はコスト面で有利であり、好適に用いることができる。フタル酸エステル系可塑剤としては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ブチルベンジルなどを使用することができる。アジピン酸エステル系可塑剤としては、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシルなどを使用することができる。
また、上記可塑剤のほか、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−一酸化炭素三元共重合体、エステル系ウレタン重合体、ポリエステル系可塑剤などの高分子可塑剤を用いてもよい。これらの可塑剤は、単独に、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
【0011】
本発明の防汚性防水シートにおいて、ポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層の厚さは、基布の目付け、及び用途に応じて適宜に設定することができるが、この厚さを、得られる防汚性防水シートに所望の防水性や機械的強度を与えるのに十分な厚さ、例えば、0.01〜2.0mmに調整することが好ましく、0.05〜1.5mmに調整することがより好ましい。また、ポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層は、基布上に、同一組成からなる1層以上、あるいは、異なる組成からなる2層以上から構成されていてもよく、基布の表裏に異なる組成のポリ塩化ビニル樹脂含有防水樹脂層が形成されていてもよい。
【0012】
本発明の防汚性防水シートにおいて、その防水樹脂層は、上記ポリ塩化ビニル系樹脂を含むフィルム、溶液、エマルジョン、ペーストゾルなどを用い、公知の方法、例えば、トッピング、カレンダリング、コーティング、ディッピングなどの方法によって、基布上に形成することができる。
【0013】
本発明の防汚性防水シートにおいて、防水樹脂層上に形成される防汚層に用いられるふっ素含有樹脂としては、例えばテトラフルオロエチレン重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロオレフィン共重合体(例えばテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン重合体、ビニリデンフルオライド重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体などから選ばれた少なくとも1種を用いることができる。とくに、また、ビニリデンフルオライド系重合体として、ビニリデンフルオライドと共重合可能な単量体、例えば、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、フルオロエチレン、及び、(メタ)アクリル酸エステル類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類などから選ばれる1種以上のモノマーとを共重合させて得られる共重合体が用いることが好ましい。これらの共重合体はランダム共重合体に限定されるものではなく、グラフト共重合体であってもよい。本発明の防汚性防水シートの防汚層に用いられるふっ素含有樹脂は、防汚層中の樹脂成分の総質量に対して30質量%以上含まれていることが好ましい。
【0014】
本発明の防汚性防水シートの防汚層に用いられるシリカ微粒子としては、結晶シリカ(天然シリカ)、溶融シリカ(非晶質シリカ)、合成シリカ(合成非晶質シリカ)から選ばれた1種以上のシリカの微粒子を用いることができる。合成シリカとしては、乾式法、湿式法、エアロゲル法のいずれの製造方法によって得られたものであってもよい。シリカ微粒子を防汚層に添加することによって防汚層表面にシリカ微粒子の表面が露出し、これにより防汚層に親水性が付与され、シートの防汚性と雨筋汚れ防止性が向上する。本発明の防汚性防水シートにおいて、シリカ微粒子粉体としての平均粒子径は、2.7〜30μmである。シリカ微粒子の平均粒子径が30μmを超えると、防汚層の被膜強度が低下したり、溶液を用いて防汚層を形成する場合に、シリカ微粒子が沈降し易くなったりする。本発明の防汚性防水シートにおいて、シリカ微粒子のBET比表面積が40〜500m2 /gであ、40〜400m2 /gであることが好ましい。とくに、前記BET比表面積範囲を有し、かつ乾式法又は湿式法により製造されたシリカ微粒子を用いることが好ましい。BET比表面積が40m2 /g未満のシリカ微粒子、または500m2 /gを超えるシリカ微粒子は、防汚層に親水性を付与する効果が低い。防汚層に用いられるシリカ微粒子の添加量は、防汚層の総質量の5〜70質量%であることが好ましく、10〜60質量%であることがより好ましい。5質量%未満では、十分な防汚性が得られず、70質量%を超えると防汚層の被膜強度低下が著しく、防汚層が傷つき易くなることがある。
【0015】
本発明の防汚性防水シートにおいて、防汚層に、ふっ素含有樹脂と相溶性を有する他の樹脂を混用して含有させてもよい。例えば、ビニリデンフルオライド重合体に対して相溶性の良好な樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シアノエチル化エチレン−ビニルアルコール共重合体などを用いることができる。これらの樹脂を加えると、防汚層とポリ塩化ビニル系樹脂層の密着性が向上する。とくにアクリル系樹脂が好適である。
本発明の防汚性防水シートの防汚層において混用樹脂として用いることができるアクリル系樹脂は、アクリル酸もしくはメタクリル酸のC1 〜C4 アルコールのエステルを主構成モノマーとする重合体もしくは共重合体を主成分とする樹脂から選ばれることが好ましい。このようなアクリル系樹脂の主構成モノマーとしては、具体的には、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート及びブチルメタクリレートを用いることができ、とくにメチルアクリレート及びメチルメタクリレートが好ましい。また、これらの主構成モノマーと共重合させるモノマーとしては、例えば、アクリル酸もしくはメタクリル酸、及びアクリル酸もしくはメタクリル酸のC1 〜C12アルコールのエステル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、メチルビニルエーテル、ビニルエトキシシラン、α−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ブタジエンなどのモノマーを挙げることができる。これらの共重合体は、ランダム共重合体に限定されるものではなく、グラフト共重合体であってもよい。例えば、メチルメタクリレート重合体にフッ化ビニリデンを添加後、これをグラフト重合させた重合体などを使用することもできる。また、エチレンイミン残基、アルキレンジアミン残基などを含むアクリル系樹脂を用いることもできる。
【0016】
本発明の防汚性防水シートの防汚層において、混用樹脂として用いることができるウレタン系樹脂としては、高分子ポリオールとポリイソシアネート、及び必要により鎖延長剤を反応させて得られた樹脂を用いることができる。このようなウレタン系樹脂に用いられる高分子ポリオールとしては、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエステルアミドポリオール、あるいはアクリレート系ポリオールなどを用いることができる。ポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、及びイソホロンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、及び脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネートを用いることができる。鎖延長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールなどの低分子ポリオール、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族ポリアミン、ピペラジン、1,4−ジアミノピペラジン、1,3−シクロヘキシレンジアミンなどの脂環式ポリアミン、ジフェニルメタンジアミン、トリレンジアミン、フェニレンジアミンなどの芳香族ポリアミン、エタノールアミン、プロパノールアミンなどのアルカノールアミンなどを用いることができる。とくにポリイソシアネート成分として脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネートを用いたウレタン系樹脂は、紫外線曝露によって黄変することがなく耐候性が良好なので好適である。
【0017】
また、防汚層中には、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、防黴剤、着色剤、充填剤などの添加剤を含有させていてもよく、エポキシ系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、シランカップリング剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤などの各種硬化剤を添加していてもよい。とくに、紫外線吸収剤を添加する場合は、ベンゾトリアゾール系化合物及びベンゾフェノン系化合物などの紫外線吸収性モノマーを含む共重合体から選ばれた1種以上を用いることが好ましい。充填剤としては、無機系充填剤もしくは有機系充填剤のいずれを用いてもよく、無機系充填剤としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、けいそう土、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどを用いることができ、有機系充填剤としては、例えば、スチレン系ビーズ、アクリル系ビーズ、キトサン系ビーズ、セルロース系ビーズ、ナイロン系ビーズ、尿素樹脂系ビーズなどの多孔質樹脂微粒子を用いることができる。これらの充填剤は、単独に、あるいは混合して用いてもよい。着色剤としては、有機系着色剤及び無機系着色剤のいずれを用いてもよい。
【0018】
本発明の防汚性防水シートにおいて、防汚層を形成する方法としては、ふっ素含有樹脂及びシリカ微粒子を含む、フィルム、溶液、エマルジョンなどを用い、公知の方法、例えば、トッピング、ラミネーティング、コーティングなどの方法によって、シート上に形成することができる。とくに、ふっ素含有樹脂及びシリカ微粒子を含む溶液及び/又はディスパージョンを用いたコーティング加工によって形成することが好ましい。この場合、防汚層中のシリカ微粒子の配合比率が少なくても良好な防汚性が得られる。防水樹脂層上に防汚層を形成するにあたっては、その前処理として、ポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層の表面にコロナ放電処理やプラズマ処理を施してから防汚層を形成してもよい。防汚層がフィルム状に成形されたものである場合、防汚層用フィルムをコロナ放電処理やプラズマ処理したのちに、その処理面を貼り合わせてもよい。防汚層の厚さは、0.3〜50μmとすることが好ましく、1〜30μmとすることがより好ましい。0.3μm未満では防汚性が不十分になることがあり、またそれが30μmを超えても効果は飽和し、効果の向上はなくなる。
【0019】
本発明の防汚性防水シートにおいて、前記防汚層と防水樹脂層との間には、接着層が形成されていてもよい。接着層を形成することによって、防汚層の防水樹脂層に対する接着性を向上させることができる。接着層に用いることができる樹脂としては、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、シアノエチル化エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、シリコーン系樹脂、ふっ素含有樹脂、ふっ素変性樹脂などの合成樹脂から選ばれた少なくとも1種以上の重合体を使用することができる。紫外線硬化性を有する組成物を用いて接着層を形成してもよい。接着層には、エポキシ系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、シランカップリング剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤などの各種硬化剤を添加していてもよい。接着層には、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シアノエチル化エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種が接着層に含まれていることが好ましい。
また、接着層には、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、防黴剤、着色剤、充填剤などの添加剤を含有させていてもよい。
【0020】
本発明の防汚性防水シートにおいて、接着層を形成する方法としては、上記の接着層用重合体を含むフィルム、溶液、エマルジョンなどを用い、公知の方法、例えば、トッピング、ラミネーティング、コーティングなどの方法によって、シート上に形成することができる。接着層の厚さには特に制限はないが、例えば、0.3〜200μmにすることが好ましい。接着層の厚さを0.3μm未満とするには、特殊な加工機が必要になるなど、製造上の困難を伴うことがある。また厚さが200μmを超える場合、得られる防汚性シートの風合いが硬くなるなど弊害を生ずることがある。
【0021】
本発明の防汚性防水シートにおいて、防汚層はふっ素含有樹脂を含む樹脂成分と、2.7〜30μmの平均粒子径と、40〜500m 2 /gの比表面積とを有するシリカ微粒子を含む分散粒子成分とを含むものであり、また防水樹脂層と防汚層との間に、前記接着層の代りに、又は前記接着層とともに、添加剤移行防止層を形成してもよい。また、本発明の防汚性防水シートにおいて、基布の両面に表裏ポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層が形成され、その表面にのみに防汚層が形成され、その裏面側最外層として添加剤移行防止層が形成されている。裏面側最外層として添加剤移行防止層を形成することによって、シートがロール状に巻かれて保管されている状態において、表面の防汚層に裏面のポリ塩化ビニル系樹脂層中に含まれる可塑剤や安定剤などの移行性成分が付着することを防止することができる。こうすることによって、シートが実際に使用されたときに、防汚層が有する本来の防汚性を発揮することができる。本発明の防汚性防水シートのように親水化された防汚層を有する場合、可塑剤や安定剤などの添加剤が付着したことによって起こる防汚性低下は、親水化されていない防汚層よりも顕著であるため、防汚層表面とポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層表面とが直接接触しないような積層構造とするか、ポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層に高分子可塑剤を使用するなどの配合上の配慮が必要である。
本発明の防汚性防水シートをロール状巻き上げ体とするにあたり、巻き上げ方法に格別の制限はないが、例えば、防汚層が片面にのみ形成されている防汚性防水シートを巻き上げる際には、防汚層を内側にして巻き上げることが好しい。このようにすると、ロール状巻き上げ体の最外周にシートの裏面が露出する形態になり、ロール状巻き上げ体の移動作業等に伴う防汚層への汚れ付着や傷つきを未然に防ぐことができる。
【0023】
本発明の防汚性防水シートにおいて、添加剤移行防止層を形成する方法としては、上記の添加剤移行防止層用重合体を含むフィルム、溶液、エマルジョンなどを用い、公知の方法、例えば、トッピング、ラミネーティング、コーティングなどの方法によって、シート上に形成することができる。添加剤移行防止層の厚さは、0.3〜200μmであることが好ましく、1〜100μmとすることがより好ましい。その厚さが0.3μm未満では、ポリ塩化ビニル系樹脂含有防水樹脂層からの添加剤の移行を防止する効果が不十分になることがあり、また、それが200μmを超えても効果に変わりはなく、却って風合いが硬くなるなどの弊害を生ずることがある。
【0024】
【実施例】
本発明を下記実施例により更に説明する。
【0025】
[評価方法]
本発明の防汚性防水シートの性能を下記の試験方法によって測定し、評価した。
1.汚染性評価
供試シートを南向きに、傾斜角30度及び垂直に設置して屋外曝露試験を行い、供試シートの防汚性と雨筋汚れの発生状態を評価した。
(イ)防汚性
傾斜角30度に設置したシートについて、曝露前の試料を基準として曝露後1年間のサンプル表面の明度差(ΔL)を測定した。明度差測定には、ミノルタ社製カラーリーダーCR−10(測定径8mm)を使用し、サンプリング時期に降雨があった日の翌日に測定を行った。評価は、下記の基準に基づいて行った。
○:ΔL=−5以上(汚れが少ない)
△:ΔL=−10以上−5未満(汚れている)
×:ΔL=−10未満(顕著に汚れている)
(ロ)雨筋汚れ防止効果
垂直に設置したシートについて、雨筋汚れの発生状態を目視により観察し下記の基準に基づいて評価した。
○:雨筋汚れがほとんど認められない。
△:薄い雨筋汚れが認められる。
×:濃い雨筋汚れが認められる。
【0026】
2.密着性評価
供試シートについて、JIS L−1096−1984に記載された摩耗強さ試験のB法(スコット形式)によって、防汚層とシート基体との密着耐久性を評価した。試験は、揉み荷重1.0kgf で500回と1000回行い、防汚層の付着状態を目視により判定した。
○:異常なし
△:防汚層の一部(1/3未満)がシート基体から脱落している。
×:防汚層の1/3以上がシート基体から脱落している。
【0055】
本発明の防汚性防水シートは、良好な接合部耐久性を有しており、中・大型テント、テント倉庫などの大面積展張膜材用途にも十分使用可能なものであった。
【0056】
【発明の効果】
本発明の防汚性防水シートは、ふっ素含有樹脂とシリカ微粒子を含む防汚層を形成したことによって優れた防汚性を有しており、とくに雨筋汚れ防止効果が良好であり、これをロール状に巻き上げたとき表面側の防汚層に裏面防水樹脂から移行物質が移行することがない。本発明の防汚性防水シートは、中・大型テント、テント倉庫、軒出しテント、トラック用の幌、看板用バックリットなどの産業資材用途に使用しても長期間に渡って雨筋汚れのない美麗な外観を維持できるので、実用上極めて有用なものである。

Claims (6)

  1. 少なくとも1層の繊維布帛を含む基布と、この基布の表裏両面上に形成され、ポリ塩化ビニル系樹脂を含む表裏両面防水樹脂層とを含み、
    前記表面防水樹脂層上に、ふっ素含有樹脂を含む樹脂成分、及び2.7〜30μmの平均粒子径と、40〜500m 2 /gの比表面積とを有するシリカ微粒子を含む分散粒子成分を含む防汚層がさらに形成されている防汚性防水シートであって、
    さらに、前記基布の裏面防水樹脂層上の最外層として、この防水シートがロール状に巻き上げられたとき、前記防汚層に、前記裏面防水樹脂層から移行性成分が移行し付着することを防止する、ふっ素含有樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシアノエチル化エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種を含む、添加剤移行防止層が形成されている
    ことを特徴とする雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シート。
  2. 前記防汚層中の樹脂成分が、前記ふっ素含有樹脂とともに、少なくとも1種のアクリル系樹脂をさらに含む、請求項1に記載の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シート。
  3. 前記防汚層の樹脂成分中のふっ素含有樹脂の含有量が、前記樹脂成分の合計質量に対して30質量%以上である、請求項1又は2に記載の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シート。
  4. 前記防水樹脂層と、前記防汚層との間に形成された接着層及び/又は添加剤移行防止層をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シート。
  5. 前記接着層が、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシアノエチル化エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種を含む、請求項4に記載の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シート。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の雨筋汚れ防止効果に優れた防汚性防水シートのロール状巻き上げ体。
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