JP3773559B2 - パチンコ機の回転チャッカーおよびランプ飾り - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、権利発生に伴い遊技者に多大な利益を付与する権利物タイプのパチンコ機であって、特にパチンコ球を所定の時間間隔で入賞させるようにした回転チャッカー及び同じ機能を有するランプ飾りに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の権利物タイプのパチンコ機には、遊技盤面に回転チャッカーが配設される。該回転チャッカーは、モータによって常時一定方向に回転し、周面にはパチンコ球1個分の凹部からなる球保持部が設けられた回転体と、該回転体の周面を囲みかつパチンコ球を回転体の周面で待機させる待機部を上部に設けた環状のガイド枠とからなる構成を有している。
そして、このような回転チャッカーは、前記球保持部が待機部と一致したとき、該待機部で待機しているパチンコ球を球保持部に受け入れて下方に運び、そのパチンコ球を入賞球として処理するようにしている。
【0003】
また、同種のパチンコ機には、前記回転チャッカーの替りに遊技盤面に敷設される内レールの内側に沿って装着されたランプ飾りに前記と同様の回転体及びガイド枠を備えさせて、同じ機能を持たせたものが有る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記回転チャッカーでは、遊技盤面に打ち込まれたパチンコ球が待機部に入り、続いて回動する球保持部に受け入れられるときに、該待機部内であって回転体の回転方向と対向する側面とこれと対向する球保持部内の側面との間で前記パチンコ球が偶然に噛むことが有り、これによって回転体が停止するばかりか、そのモータが焼き切れるなどの故障を生ずるといった課題が有った。また、前記ランプ飾りにおいても同様の課題が有った。
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、待機部に入ったパチンコ球が噛むことなく球保持部に確実に受け入れられるようにしたパチンコ機の回転チャッカーおよびランプ飾りを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明のパチンコ機の回転チャッカーは、モータによって常時一定方向に回転され周面に1個のパチンコ球を受け入れる球保持部が設けられた回転体と、該回転体の周面を囲みかつパチンコ球を回転体の周面で待機させる待機部が上部に設けられた環状のガイド枠とを有し、前記球保持部が待機部と一致したとき、該待機部に待機しているパチンコ球を球保持部に受け入れ、そのパチンコ球を入賞球として処理するようにしたパチンコ機の回転チャッカーにおいて、
前記待機部内であって回転体の回転方向と対向する側面に、弾力性を有した薄い帯板からなりパチンコ球の球圧により後退し得る弾性部材を配設して、待機部に入ったパチンコ球が待機部と球保持部との間で噛まないようにした構成からなる。
【0006】
また、本発明のパチンコ機のランプ飾りにおいても、モータによって常時一定方向に回転され周面に1個のパチンコ球を受け入れる球保持部が設けられた回転体と、該回転体の周面を囲みかつパチンコ球を回転体の周面で待機させる待機部が上部に設けられた環状のガイド枠とを有し、前記球保持部が待機部と一致したとき、該待機部に待機しているパチンコ球を球保持部に受け入れ、そのパチンコ球を入賞球として処理するようにしたパチンコ機のランプ飾りにおいて、
前記待機部内であって回転体の回転方向と対向する側面に、弾力性を有した薄い帯板からなりパチンコ球の球圧により後退し得る弾性部材を配設して、待機部に入ったパチンコ球が待機部と球保持部との間で噛まないようにした構成からなる。
【0007】
【作用】
本発明に係るパチンコ機の回転チャッカーでは、待機部に入ったパチンコ球が回転体の球保持部に受け入れられるときに、待機部と球保持部との間で偶然に噛もうとしても、そのパチンコ球は待機部内であって回転体の回転方向と対向する側面に設けた弾性部材に当り、その球圧によって弾性部材が後退する。これによってその力のバランスが崩れ、パチンコ球が球保持部に確実に受け入れられることとなる。また、ランプ飾りにあっても、同様にしてパチンコ球が噛むことがなく球保持部に確実に受け入れられる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明に係るパチンコ機の回転チャッカーの一実施例を図面と共に説明する。図1は本発明が適用されるパチンコ機の正面図を示し、図中1はパチンコ機本体、2は前面枠であり、その裏側に遊技盤3が装着されている。該遊技盤3の表面には外レール4および内レール5が渦巻き状に敷設されており、これら外レール4及び内レール5により囲まれて遊技部6が形成されている。該遊技部6にはほぼ中央に可変表示器7が設けられ、可変表示器7の下方には始動入賞口としての通過チャッカー8とアタッカーと呼ばれる特定入賞口9が設けられる共に、右側方には回転チャッカー10と権利開始用の始動入賞口11と大入賞口12とが設けられる。なお、13は一般入賞口、14は風車である。
【0009】
前記可変表示器7は、液晶表示パネル15を有し、該表示パネル15に例えば「0〜9」までの3桁の数字が表示可能に構成された周知のものである。また、前記通過チャッカー8には通過したパチンコ球を検出する打球検出器16が設けられている。また、前記特定入賞口9は、取付板17に形成した球入口18の前面に前後方向へ開閉自在な開閉扉19が設けられると共に、その内側にV入賞口と一般入賞口(共に図示せず。)が設けられている。また、V入賞口の上部には開閉扉19が開いているとき、入賞球をV入賞口に入賞させることなく保留する球受板(図示せず。)が設けられており、開閉扉19が閉じたとき保留される入賞球をV入賞口に入賞させるようにしている。
【0010】
前記回転チャッカー10は、図2,図3に示すよう遊技盤3面に取り付けられる取付基板20の前面にモータ21によって常時一定方向(図3の矢視方向)に回転される回転体22が装着される。また取付基板20の前面に回転体22を覆い、かつ内側に前記回転体22の周面を囲む環状のガイド枠23を形成した合成樹脂製のカバー部材24が装着されている。前記回転体22の周面にはほぼパチンコ球1個分の凹部からなる球保持部25が設けられる。回転体22は例えば通常の遊技状態のときには10秒で1回転するようにその回転速度が設定されている。また、前記ガイド枠23の上部には上面が開口し、パチンコ球を回転体22の周面で待機させる待機部26が設けられている。そして、球保持部25がガイド枠23の上部に設けた待機部26と一致したとき、その待機部26に待機しているパチンコ球を球保持部25に受け入れて下方まで運び、ガイド枠23の下部に開設した落下口27から権利開始用の始動入賞口11に入賞させるようになっている。
【0011】
しかして、本発明では図3に示すように前記待機部26内であって回転体22の回転方向と対向する側面に、球圧によって後退し得る弾性部材28が配設されている。該弾性部材28は帯板状の薄い弾力性を有する金属板からなり、その基端部28aがカバー部材24の裏面に突設されるネジ止め用の突起29に嵌着されると共に、ガイド枠23の一側上端から待機部26内に臨む先端部28bは下方に垂設されている。弾性部材28は金属製以外に合成樹脂製など弾力性を有するものであれば材質を限定されない。
なお、前記始動入賞口11には入賞球検出器30が設けられている。また、前記大入賞口12は取付板31前面のチャッカー32内の一対の可動翼片33,33を開閉自在に設けた周知構造のものである。
【0012】
そこで、上記のような構成からなるパチンコ機では、遊技盤3の遊技部6に打ち込まれたパチンコ球が通過チャッカー8を通過して打球検出器16で検出されると、その検出信号によって可変表示器7の液晶表示パネル15に表示される数字が上から下へ流れて表示される、数字変動を所定時間行い、所定時間終了ののちその変動を停止する。そして、その停止時の表示があらかじめ設定された表示(例えば「5,5,5」,「7,7,7」等のぞろ目)に揃うと開閉扉19を一定時間(例えば約6秒)又は一定個数(例えば6個)のパチンコ球が入賞するまで開成する。
【0013】
一方、開閉扉19が開成されているとき、V入賞口は球受板によって閉じられている。このため、球入口18内に入ったパチンコ球はV入賞口に入賞することなく一般入賞口に入賞するか或いは運よく球受板上に保留されることになる。そして、一定時間経過後又は一定個数のパチンコ球が入賞すると開閉扉19を閉成する。また開閉扉19が閉成すると、球受板がV入賞口を開け、球受板上にパチンコ球が保留されていると該球はV入賞口に入賞し、これによって「大当り」としての権利発生となる。
【0014】
また、この権利発生の状態において、回転チャッカー10の回転体22の球保持部25にパチンコ球が受け入れられて下方に運ばれ、該パチンコ球が落下口27から始動入賞口11に入賞して入賞球検出器30で検出されると「大当り」の権利が確定となり、同時に大入賞口12の可動翼片33,33が一定時間(例えば約10秒)経過する迄の間、または所定個数(例えば10個)のパチンコ球が入賞する迄開かれる。このように権利発生状態になるとパチンコ球が回転チャッカー10の回転体22の球保持部25に受け入れられて下方に運ばれ始動入賞口11に入賞し入賞球検出器30で検出されることを条件に大入賞口12の可動翼片33,33の開成動作が所定サイクル(例えば16回)約束される。これによって、遊技者は多くの景品球を得ることが可能となる。
【0015】
そこで、回転チャッカー10の待機部26に入ったパチンコ球が、続き回転体22の球保持部25に受け入れられるとき、図3実線に示すように待機部26内であって回転体22の回転方向と対向する側面の弾性部材28の先端部28bとこれと対向する球保持部25内の側面25aとの間で偶然にパチンコ球が噛もうとしても、同図鎖線に示すように、弾性部材28の先端部28bが球圧に押されて後退するので、パチンコ球の力のバランスが崩れ球保持部25内に確実に受け入れられることとなる。また、先端部28bはその後元の位置に弾性復帰する。
【0016】
図4は他の実施例に係る回転チャッカー101の斜視図、図5は同正面断面図である。該回転チャッカー101では、弾性部材281がカバー部材24と一体に形成されている。すなわち、該弾性部材281はガイド枠23を兼ねて回転体22の一側を囲うよう弧状に形成され、基端部281aがカバー部材24に一体に設けられ、上方に起立した先端部281bは待機部26内であって回転体22の回転方向と対向する側面に位置している。この構成であっても前記と同様にパチンコ球が噛むといった事態はなくなる。このように、弾性部材281をカバー部材24と一体に形成するようにすれば、弾性部材28を別部材として造る必要もなく、しかも組み立て作業上余分な手間が不要となる。なお、弾性部材281はカバー部材24側に一体に設けたが、取付基板20側に設けても良い。
【0017】
次に、同じ権利物タイプのパチンコ機であって、装飾効果を高めるために、遊技盤3面に敷設された内レール5の内側に沿って装着され、しかも入賞口としての機能をも有するランプ飾り34について説明する。但し、このランプ飾り34が使用される場合は、図1の遊技盤3面の構成のうち、前記回転チャッカー10及び始動入賞口11は不要となる。
【0018】
図6はランプ飾り34の斜視図、図7は同分解斜視図を示す。図中、35は遊技盤3面に取り付けられる取付基板であり、その前面にモータ21によって常時一定方向に回転される回転体22が装着される。また、取付基板35の前面に回転体22を覆い、かつ内側に前記回転体22の周面を囲む略環状のガイド枠23を形成した透光性合成樹脂製のレンズ部材36が装着されている。前記回転体22の周面には球保持部25が設けられ、ガイド枠23の上部には上面が開口する待機部26が設けられる。そして、前記待機部26内であって回転体22の回転方向と対向する側面に弾性部材37が配置される。該弾性部材37も帯板状の薄い弾力性を有する金属板からなり、その基端部37aはレンズ部材36の裏面に突設されるネジ止め用の突起38に嵌着されると共に、ガイド枠23の一側上端から待機部26内に臨む先端部37bは下方に垂設されている。
【0019】
そして、球保持部25がガイド枠23の上部に設けた待機部26と一致したとき、その待機部26に位置するパチンコ球を球保持部25に受け入れて下方迄運ぶ。39は前記回転体22の下方に位置して設けられ、回転体22の球保持部25から排出されるパチンコ球を通過させて、検出するための入賞球検出器であり、40はそのパチンコ球を受けて排出口41に送り出すための球通路である。取付基板35の下方にはレンズ部材36の内部に臨ませるランプ42が装着されている。
【0020】
図8は他の実施例に係るランプ飾り341の斜視図,図9は同レンズ部材36の裏面斜視図を示す。この場合は弾性部材371がレンズ部材36と一体に形成されている。即ち、該弾性部材371はガイド枠23をかねて回転体22の一側を囲うよう弧状に形成され、基端部371aはレンズ部材36に一体に設けられ、また上方に起立した先端部371bは待機部26の一側面、回転体22の回転方向と対向する側面、に位置している。なお、この場合も弾性部材371はその基端部371aを取付基板35側に一体に設けるようにしても良い。
【0021】
上記両ランプ飾り34,341についてもパチンコ球が噛んでしまうといった事態が生ずることはなく、待機部26に入ったパチンコ球は確実に球保持部25に受け入れられる。また、これにより遊技者は安心して遊技が楽しめ、偶発的に生ずる事故によりゲームが途中で中断して損失を受けるといったことも無くなる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るパチンコ機の回転チャッカーおよびランプ飾りは、ガイド枠上部の待機部内であって回転体の回転方向と対向する側面に、球圧によって後退し得る弾性部材を配設したので、待機部に入ったパチンコ球が回転体の待機部とガイド枠の球保持部との間で噛むようなことがなくなり、常に球保持部へ確実に受け入れられる。これにより、モータが焼き切れるなどの故障をなくすことができ、引いてはゲームが途中で中断され遊技客に損失を与えるといった事態の発生も防止されるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るパチンコ機の回転チャッカーが適用されるパチンコ機の正面図。
【図2】 回転チャッカーの斜視図。
【図3】 同作用を示す正面断面図。
【図4】 他の実施例に係る回転チャッカーの斜視図。
【図5】 同正面断面図。
【図6】 本発明に係るパチンコ機のランプ飾りの斜視図。
【図7】 同分解斜視図。
【図8】 他の実施例に係るランプ飾りの斜視図。
【図9】 同レンズ部材の裏面斜視図。
【符号の説明】
10,101 回転チャッカー
20 取付基板
21 モータ
22 回転体
23 ガイド枠
24 カバー部材
25 球保持部
26 待機部
28,281 弾性部材
34,341 ランプ飾り
35 取付基板
36 レンズ部材
37,371 弾性部材
Claims (4)
- モータによって常時一定方向に回転され周面に1個のパチンコ球を受け入れる球保持部が設けられた回転体と、前記回転体の周面を囲みかつパチンコ球を該回転体の周面で待機させる待機部が上部に設けられた環状のガイド枠とを有し、前記球保持部が前記待機部と一致したとき、前記待機部に待機しているパチンコ球を前記球保持部に受け入れ、そのパチンコ球を入賞球として処理するようにしたパチンコ機の回転チャッカーにおいて、
前記待機部内であって前記回転体の回転方向と対向する側面に、弾力性を有した薄い帯板からなりパチンコ球の球圧により後退し得る弾性部材を配設して、前記待機部に入ったパチンコ球が該待機部と前記球保持部との間で噛まないようにしたことを特徴とするパチンコ機の回転チャッカー。 - 遊技盤面に取り付けられる取付基板と、前記取付基板の前面に装着されると共にモータによって常時一定方向に回転され周面に1個のパチンコ球を受け入れる球保持部が設けられた回転体と、前記取付基板の前面に装着されるカバー部材と、前記カバー部材の内側に形成され前記回転体の周面を囲みかつパチンコ球を該回転体の周面で待機させる待機部が上部に設けられた環状のガイド枠とを有し、前記球保持部が前記待機部と一致したとき、前記待機部に待機しているパチンコ球を前記球保持部に受け入れ、そのパチンコ球を入賞球として処理するようにしたパチンコ機の回転チャッカーにおいて、
前記待機部内であって前記回転体の回転方向と対向する側面に、前記カバー部材又は前記取付基板と一体に形成され前記パチンコ球の球圧により後退し得る弾性部材を配設して、前記待機部に入ったパチンコ球が該待機部と前記球保持部との間で噛まないようにしたことを特徴とするパチンコ機の回転チャッカー。 - モータによって常時一定方向に回転され周面に1個のパチンコ球を受け入れる球保持部が設けられた回転体と、前記回転体の周面を囲みかつパチンコ球を該回転体の周面で待機させる待機部が上部に設けられた環状のガイド枠とを有し、前記球保持部が前記待機部と一致したとき、前記待機部に待機しているパチンコ球を前記球保持部に受け入れ、そのパチンコ球を入賞球として処理するようにしたパチンコ機のランプ飾りにおいて、
前記待機部内であって前記回転体の回転方向と対向する側面に、弾力性を有した薄い帯板からなりパチンコ球の球圧により後退し得る弾性部材を配設して、前記待機部に入ったパチンコ球が該待機部と前記球保持部との間で噛まないようにしたことを特徴とするパチンコ機のランプ飾り。 - 遊技盤面に取り付けられる取付基板と、前記取付基板の前面に装着されると共にモータによって常時一定方向に回転され周面に1個のパチンコ球を受け入れる球保持部が設けられた回転体と、前記取付基板の前面に装着されるレンズ部材と、前記レンズ部材の内側に形成され前記回転体の周面を囲みかつパチンコ球を該回転体の周面で待機させる待機部が上部に設けられた環状のガイド枠とを有し、前記球保持部が前記待機部と一致したとき、前記待機部に待機しているパチンコ球を前記球保持部に受け入れ、そのパチンコ球を入賞球として処理するようにしたパチンコ機のランプ飾りにおいて、
前記待機部内であって前記回転体の回転方向と対向する側面に、前記レンズ部材又は前記取付基板に一体に形成され前記パチンコ球の球圧により後退し得る弾性部材を配設して、前記待機部に入ったパチンコ球が該待機部と前記球保持部との間で噛まないようにしたことを特徴とするパチンコ機のランプ飾り。
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