JP3768045B2 - インバータ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ターボ機械を駆動するインバータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ターボ形ポンプ、ターボ形送風機等のターボ機械は、給水量、風量は運転速度に、給水圧、風圧は運転速度の2乗に、これらの出力は運転速度の3乗に比例する。このことは、負荷量の低減に伴い、運転速度も下げられることを示しており、これによって、省エネルギーを図ることができる等のメリットがある。
【0003】
そこで、上記ターボ形ポンプ等のターボ機械をインバータで速度制御して駆動すると、容易に給水量、給水圧、風量及び風圧を負荷変動に応じて制御できる。このため、今後、増々インバータによる速度制御が増えてくるものと考えられる。
【0004】
これらのうち、給水装置にインバータを使用した例を図1〜図4により説明する。図1は給水装置の構成図であり、同給水装置は給水管1,6、ポンプ3、モータ4、圧力タンク7、仕切弁2−1,2−2、急閉式逆止め弁5、圧力センサ8、圧力計9、図3に示す制御装置から構成されている。図2は同給水装置の運転特性図であり、縦軸に圧力Hを、横軸に水量Qをとって示したものである。曲線Aはポンプの運転速度がNAの時のQ−H特性曲線であり、同様に曲線B,Cはそれぞれ運転速度がNB,NCの時のQ−H特性曲線である。実際のポンプの運転速度は無段階であるが、これらの曲線A,B,Cは便宜上、段階的な速度での性能を示したものである。又、HOは最大給水量QAを出した場合に、最高位水栓で十分に水を使用することが可能な必要最低圧力(全揚程)である。
【0005】
同図において、ポンプは使用水量がQA→QB→Oと変化した場合に、本例ではポンプ吐出し圧力をHO一定に保ち、イ(運転速度NA)、ロ(運転速度NB)、ハ(運転速度NC)と運転するものである。図3は前述の給水装置の制御回路図を示し、PWは電源、ELBは漏電しゃ断器、INVはインバータである。CONSはコンソールであり、同インバータの制御定数(例えば加減速時間、V/F特性など)設定部及び表示部である。IMは図1に示すモータ4、SSは起動用スイッチ、STXはリレー、CUは制御ユニットであり、マイクロプロセッサCPU、メモリM、入出力ポートPIO−1,PIO−2,PIO−3、安定化電源AVR、デジタル・アナログ変換器(D/A変換器)D/A、アナログ・デジタル変換器(A/D変換器)A/D、定数設定部SWを備えている。これらの図において、仕切弁2−2のみを閉じて、漏電しゃ断器ELBを投入し、起動用スイッチSSを閉じると、インバータINVの主電源R,S,T端子に電力が供給され、リレーSTXの接点が閉じ、同インバータINVのFW端子とCOM端子が短絡され、また、安定化電源AVRから制御ユニットCUへ電源が供給され運転準備が完了する。この状態から仕切弁2−2を開き、また、末端需要家側で水が使用されていると、給水圧力が低下し圧力センサ8がこれを検出する。圧力センサ8の検出した圧力信号はA/D変換を介して、入出力ポートPIO−2よりマイクロプロセッサCPUのレジスタに読込み、メモリMに格納される。このデータが予め定数設定部SWにより設定されメモリMに格納してある始動圧力より低い場合には、前記マイクロプロセッサCPUは、例えば図2に示す運転速度NCの信号を入出力ポートPIO−1よりD/A変換器を介してインバータINVの速度指令入力端子O,Lに出力する。このためインバータは運転速度NCに対応した周波数及び電圧をモータIMに出力する。こうして、ポンプ3は運転速度NCで運転される。この後、使用水量が変動して、給水圧力が変動すると、前記したように、圧力センサ8がこれを検出し、これと、予め定数設定部SWからメモリMに格納されている吐出し目標圧力HOとを比較し、両者が等しくなるよう、マイクロプロセッサCPUはインバータINVに加減速指令を行い、給水圧力をHOに一定に保って給水を行ってゆくものである。
【0006】
図4は図3に示したターボ形ポン、ターボ形送風機を駆動する従来のターボ機械用インバータをより詳細に示した図であり、R、S、Tは交流電源入力端子、U、V、Wは負荷であるモータ4への接続端子、CNVはコンバータ部であり、交流電源を直流電源に変換する回路モジュールを示す。RSは電源投入時での突入電流抑制抵抗、CBは平滑コンデンサー、SHは負荷状態を検出するシャント抵抗、INVはトランジスタモジュール等からなるインバータであり、点孤回路・電流制御回路Gからの指令により、コンバータCNVからの直流電源を所望の周波数、電圧に変換した上、モータ4に出力するためのものである。MCUはインバータ装置を監視、制御するためのマイクロコンピュータであり、例えばワンチップマイコン等が使用される。AVRは安定な直流制御電源を供給するための安定化電源、FTCはフォトカプラー、R1,R2は抵抗、D1,D2はダイオード、C1はコンデンサ、CONS1は負荷特性を設定したり、インバータINVの加減速時間、V/F特性(インバータINVの出力電圧と周波数の関係比)等を設定するコンソール、CONS2は表示部、FW,COMは起動指令入力端子である。そして、従来のターボ機械用インバータは速度指令入力端子O,Lを備え、速度指令入力端子Oから入力されたアナログ速度指令はA/D変換器によりデジタル速度指令に変換された上、マイクロコンピュータMCUに入力される。なお、これらの公知例としては、特開昭59−54797号公報や特開昭57−113992号公報、特開昭59−65591号公報等が挙げられるものとなっている。
【0007】
来技術で述べたように、ターボ形ポンプ等のターボ機械に汎用インバータを使用する狙いは、圧力や風圧等の制御と省エネルギー化にあり、このため、そのインバータ周辺にはマイコンを使用した高価な制御装置が必要である。特に、同インバータが如何なる速度で運転されるべきかを、外部から、速度指令入力端子O,Lを介し指令しなければならない。このために、負荷状態に応じて、公知例に引用したようなインバータ周辺での速度制御が必要となっている。
【0008】
また、負荷状態を検出する手段として、圧力センサや流量センサを配管に取付けているが、これが高価であり、取付作業工数も製品コストを高めている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、ターボ機械の小形化、装置全体のコストダウンが強く要求されている。そこで、本発明の目的は、インバータ外部の状態量と速度との関係に代えて、インバータ部の状態量とターボ機械の回転速度との関係を記憶する記憶手段をインバータの内部に持ち、インバータ部の状態量に基づいてインバータの内部で速度指令を作成し、これにより外部からの速度指令が不要になるインバータを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明であるインバータ部を有し、圧力制御を行うターボ機械の回転速度を制御するインバータに対し、前記圧力を所定の目標値に制御するための目標圧力と回転速度の関係に対応させて前記インバータ部の目標電流と回転速度の関係を予め記憶した手段と、前記圧力の変化に応じて変化するインバータ部の内部電流の値を検出する手段と、該手段により検出された内部電流の値に応じて前記ターボ機械の回転速度を増加又は減少させる手段とを備えさせることで達成される。
【0011】
上記目的は、インバータ部を有し、圧力制御を行うターボ機械の回転速度を制御するインバータに対し、前記圧力を所定の目標値に制御するための目標圧力と回転速度の関係に対応させてインバータ部の目標内部状態量と回転速度の関係を予め記憶した手段と、前記圧力の変化に応じて変化するインバータ部の内部状態量の値を検出する手段と、該手段により検出された内部状態量の値に応じて前記ターボ機械の回転速度を増加又は減少させる手段とを備えさせることで達成される。
【0012】
更に、上記目的は、インバータ部を有し、ターボ機械の回転速度を制御するインバータに対し、前記ターボ機械の負荷状態を所定の目標状態に制御するための目標負荷状態量と回転速度の関係に対応させてインバータ部の目標電流と回転速度の関係を予め記憶した手段と、前記ターボ機械の負荷状態の変化に関連して変化するインバータ部の内部電流の値を検出する手段と、該手段により検出された内部電流の値に応じて前記ターボ機械の回転速度を増加又は減少させる手段とを備えることを特徴とするインバー
【0013】
また、上記目的は、インバータ部を有し、ターボ機械の回転速度を制御するインバータに対し、前記ターボ機械の負荷状態を所定の目標状態に制御するための目標負荷状態量と回転速度の関係に対応させてインバータ部の目標内部状態量と回転速度の関係を予め記憶した手段と、前記ターボ機械の負荷状態の変化に関連して変化するインバータ部の内部状態量の値を検出する手段と、該手段により検出された内部状態量の値に応じて前記ターボ機械の回転速度を増加又は減少させる手段とを備えさせることで達成される。
圧力制御を行うターボ機械の回転速度を制御するインバータに対し、前記圧力の変化に応じて変化する装置内部電流の値を検出する手段と、該手段により検出された前記装置内部電流の値に応じて前記ターボ機械の回転速度を制御して前記圧力を目標値に制御する手段とを備えさせることで達成される。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図5〜図11を使用して説明する。本発明の実施例である図5はターボ形ポンプ、ターボ形送風機を駆動するターボ機械用インバータを示したものであり、R,S,Tは交流電源入力端子、U,V,Wはモータ4への接続端子、CNVはコンバータ部であり、交流電源を直流電源に変換する回路モジュールを示す。RSは電源投入時の突入電流抑制用抵抗、CBは平滑コンデンサー、SHは負荷状態を検出するシャント抵抗、INVはトランジスタモジュールなどから成るインバータであり、後で述べる点弧回路・電流制御回路Gからの指令により、コンバータCNVからの直流電源を所望の周波数、電圧に変換した上、モータ4に出力するためのものである。MCUはインバータ装置を監視、制御するためのマイクロコンピュータであり、例えばワンチップマイコン等が使用される。AVRは安定な直流制御電源を供給するための安定化電源、FTCはフォトカプラー、R1,R2は抵抗、D1,D2はダイオード、C1はコンデンサ、CONSは負荷特性を設定したり、インバータINVの加減速時間、V/F特性(インバータINVの出力電圧と周波数の関係比)等を設定するコンソール、LCDは表示部、FW,COMは起動指令入力端子である。
【0016】
なお、マイクロコンピュータMCUは信号端子CNO,CNGから入力されるシャント抵抗SHの両端間電圧を読込む。また、運転指令信号は、起動指令入力端子FW,COM間がショートされた時、フォトカプラーFTCがONされ、信号レベルがHからLとなる信号PN5を読込むことで、マイクロコンピュータMCUに取込まれる。更に、マイクロコンピュータMCUから信号SG1を介して点弧回路へインバータ周波数を指令し、更にまた、信号SG2を介して、電流制御回路Gを駆動し、インバータ出力電圧を制御する。尤も、負荷状態を検出する検出手段としては、シャント抵抗SHに代えて、ホール素子などを使用した電流検出器CTも使用可となっている。
【0017】
図6は本発明のインバータ(図5)をターボ形ポンプである給水装置に応用した例であり、運転指令手段としては圧力検出手段のリレーが設けられ、そのリレー接点PSが起動指令入力端子FW,COM間に挿入接続されており、極めて簡単な回路構成となっている。
【0018】
図7は本発明の実施例のポンプ装置の代表的モデルの性能曲線図であり、負荷状態をインバータのシャント抵抗SHの両端間電圧で表したものである。同図において、図2と同一符号で示すものは同じものであるから説明を省く。同図において、Q1は給水系に所望な最大使用水量、同様にHTは給水系に最大水量を流した場合に所望な揚程であり、実揚程Ha,所要末端圧力Hp,配管損失Hfを含んでいる(イ点)。更に、l1はこの給水系に水を流した場合の配管損失曲線(ロード曲線)であり、負荷状態を圧力Hと水量Qで示したものである。使用水量Q3(水量0)の時、配管損失は0であり、座標ハが定まり、使用水量Q2で所望な全揚程はH1(配管損失はH1−(Hp+Ha))であり、座標ロが定まる。これらの座標ハ、ロ、イを結んでロード曲線l1が求まる。また、ポンプは運転速度N1(通常は最高速度)の下で、最大使用水量Q1、全揚程HTを満足するQ−H性能曲線Aを有するものが選定される。
【0019】
ポンプは使用水量(負荷)がQ1→Q2→Q3と変化した場合、ロード曲線l1上をイ(Q1,H0)→ロ(Q2,H1)→ハ(Q3、H2)と運転する。
【0020】
これらの負荷状態の変化に伴い、当然、インバータの負荷状態を表わすシャント抵抗SHの両端間電圧も変化する(インバータ部の内部電流も変化する)。この変化を前記したロード曲線l1と関連付けて示したものが同図のロード曲線l2である。これは、縦軸にシャント抵抗SHの両端間電圧SVをとって示してあり、曲線Dはポンプの運転速度をN1に固定した状態で、使用水量をQ1→Q2→Q3と変化させた場合でのQ−SV曲線を示している。同様に、曲線E,Fはそれぞれポンプの運転速度をN2,N3に固定した状態で、使用水量を同様に変化させた場合でのQ−SV曲線である。
【0021】
なお、前述のロード曲線l2は座標ニ、ホ、ヘを結ぶ曲線により得られる。
【0022】
即ち、ロード曲線l1上の座標イに対して、ロード曲線l2上の座標ニが対応している。同様に、座標ロに対して座標ホが、座標ハに対して座標ヘがそれぞれ対応している。換言すると、使用水量Q1の時、インバータの運転速度がN1の下でシャント抵抗SHの両端間電圧がSV1になっておれば、給水系が所望な圧力HTを満足していることを意味している。同様に、使用水量がQ2の時、インバータ運転速度がN2で、両端間電圧SV2で運転されておれば、給水系が所望な圧力H1を満足しており、使用水量Q3、インバータ速度N3、両端間電圧SV3であれば、給水圧力H2を満足している。このことは、インバータ内マイクロコンピュータMCUのメモリに予めロード曲線l2を、例えばSVとNとの関数、またはテーブル化したものを、コンソールCONSを用い設定記憶しておき、検出したシャント抵抗SHの両端間電圧SVが記憶してある両端間電圧に一致するように、インバータの運転速度Nを制御すれば良い。
【0023】
これらの特性はポンプ特有の性能であり、個々のポンプにより異なるため、予めそれぞれのポンプについて、使用水量に応じた所望圧力との関係(配管抵抗曲線l1)に対応して、その時の運転速度とインバータのシャント抵抗SHの両端間電圧SVとの関係(ロード曲線l2)を決め、このロード曲線l2に基いて、ポンプを如何に運転させるかを決定しておく。
【0024】
以下の表1は、それら結果の例を整理して纏めて示したものである。
【0025】
【表1】
Figure 0003768045
【0026】
実施においては、予めモデルA,B,C…について、前述のように、図5に示すコンソールCONSにより表1に示すデータを設定する。この例では、3点のデータであるが、適正に5点にする等でも良く、3点に限定されるものではない。モデルAを例に採って説明すると、流量Q1,圧力H0の時、速度N1にはNA1,シャント抵抗DHの両端間電圧SV1にはSVA1が記憶される。また、流量Q2,圧力H1のとき、速度N2にはNA2,両端間電圧SV2にはSVA2が記憶される。更に、流量Q3,圧力H3のとき、速度N3にはNA3,両端間電圧SV3にはSVA3が記憶される。
【0027】
図8は制御のアルゴリズムを説明するために、代表的モデルについて、図7に示す性能曲線図を拡大して示したものである。今、便宜上、使用水量Q1、所要圧力H01、運転速度N1で座標1(Q1、H01)にいるものとする。この時、ロード曲線l2上では、当然、インバータの運転速度N1、シャント抵抗DHの両端間電圧SV1で座標6(N1,SV1)で運転しているものとする。この状態で、使用水量がQ1からQ5に減少した場合のアルゴリズムを考える。
【0028】
(1)初期値(図8より)
N1時でのシャント抵抗SHの両端間電圧の目標値はSV1,N2時でのその目標値はSV2,N3時でのその目標値はSV3となるように、N1とSV1,N2とSV2,N3とSV3を対応させて記憶する(表1に相当するテーブルを記憶する)。あるいは負荷ロード曲線l2の関数として、
SV=f(N)………(1)式
を前述したマイクロコンピュータMCUのメモリに格納しておく。
【0029】
(2)使用水量Q1→Q5に変化
運転速度がN1であるから、ポンプ特性曲線A上の座標1は座標2に移動する。これに伴い、シャント抵抗SHの両端間電圧が曲線D上の座標6(N1,SV1)から座標7(N1,SV1’)に移動する。ここで、その両端間電圧SV1’を検出する。
【0030】
(3)目標値であるSV1と検出したSV1’とを比較する。この結果、SV1>SV1’であるから、現在の速度からΔN(速度制御の最小分解能、例えば1bit)だけ減速する。なお、SV1=SV1’であれば、現状速度を維持し、SV1<SV1’であれば、現在の速度からΔNだけ増速すれば良いことは容易に判る。この状態では、運転速度はN4(N1−ΔN→N4)となり、ポンプの性能曲線はA’となり、座標は2から3に移動する。また、Nと両端間電圧との曲線はD’となり、座標は7(N1,SV1’)から8(N4,SV4’)に移動する。N4における目標両端間電圧は前述の(1)式から、SV=f(N4)≡SV4が得られる。併せて、両端間電圧SV4’を検出する。
【0031】
(4)目標値であるSV4と検出したSV4’と比較する。この結果、SV4>SV4’であるから、更に現在の速度から△Nだけ減じる。これにより、運転速度はN5(N4−ΔN→N5)となり、ポンプ性能曲線はA″となり、座標は曲線A″上の4へ移動し、N−SV曲線はD″となり、座標8(N4、SV4’)から座標9(N5、SV5’)ヘ移動する。N4における目標両端間電圧は(1)式から、SV=f(N5)≡SV5が得られる。併せて、両端間SV5’を検出する。
【0032】
(5)再々度、目標値であるSV5と検出したSV5’と比較する。この結果はSV5>SV5’であり、詳細な説明は省くが、前述の要領により、ΔNだけ減速し、配管抵抗曲線l1上の座標5に、負荷ロ−ド曲線l2上の座標10に収束する。この結果、運転速度はN6となり、目標シャント電圧はSV6(=f(N6))となり、検出した両端間電圧SV6’と一致する。よって、SV6’=SV6となり、この使用量Q5の状態では運転速度N6で安定する。
【0033】
図9、図10、図11は前述のアルゴリズムを具現化するためのフロ−チャ−トを示し、これに基づいたプログラムが予めインバータ内マイクロコンピュータMCUに記憶してある。図9において、ステップ100で前述したアルゴリズムの初期設定を実行する。この後、ステップ101で割込み待処理を実行する。
【0034】
割込みがかかると、図10に示す処理を実行する。この割込み処理は、例えばタイマ割込み等で実施する。ステップ201で、コンソールCONSのモード確認を行い、ステップ202〜204で何れの表示モードかを判定し、この判定結果に基いて、例えばステップ205でシャント抵抗SHの両端間電圧表示、ステップ206で電流表示、ステップ207で周波数表示を行う。ステップ202での判定結果、表示モードでなければ、ステップ208へ進み、ここで、定数設定モードか否かを判定し、定数設定モードであればステップ209へ進み、表1に基いて、運転速度とシャント抵抗SHの両端間電圧との関係を、例えばN1=SV1,N3=SV3等の各種データを設定し、関数SV=f(N)((1)式)を求めてメモリに記憶しておく。他の定数として、インバータ運転上、必要なデータとして、最低速度、最高速度、V/F特性、インバータ加速時間、減速時間等を設定する。設定が終了したら、SET=0FFHと設定する。これが終了したらステップ210で割込から復帰され、ステップ101へ戻る。
【0035】
次に、ステップ102へ進み、ここで、SET=0FFHであるかを判定し、0FFHでなければ、定数設定が終了するまで、ステップ101をループする。このループの実行中に、INVへの割込み処理を実行する。即ち、外部から運転指令信号、例ば始動条件が確立し、図6に示すリレー接点PSが閉路すると、起動指令入力端子FW,COM間が短絡され、フォトカプラーFTCがONされる結果として、信号PN5はそのビット状態が0となる。
【0036】
図11にフローチャートとして示すように、213ステップでは信号PN5のビット状態がチェックされているが、そのチェック結果として0状態にあれば、215ステップへ進み、ここで運転可能状態を示すべく、STARTはSTART=0FFHに設定されるも、そうでなければ、214ステップで運転不可状態を示すべく、STARTはSTART=00Hに設定された上、216ステップでこのループを抜けるものとなっている。
【0037】
次に、103ステップではSTARTが0FFHであるかが判定され、00Hであれば、0FFHとなるまで103〜101ステップを実行する。0FFHとなると、始動条件が確立したものと見なし、104ステップへ進む。ここで、初期速度、例えばN=N1で運転を始め、この時のシャント抵抗SHの目標両端間電圧SVをSV1と設定し、メモリに格納する。次に、105ステップではシャント抵抗SHの両端間電圧を検出した上(この結果をSV’とする)、更に、次の106ステップで目標値であるSVと検出したSV’とを比較する。比較した結果、次の条件ジャンプを実行する。
【0038】
SV>SV’ならば107ステップへジャンプ
SV=SV’ならば111ステップへジャンプ
SV<SV’ならば109ステップへジャンプ
107ステップでは前述したアルゴリズムの通り、現状の速度よりΔN(最小分解能)だけ減じて(N−ΔN→N)減速処理を実行し、108ステップでは変速後の運転速度に基いて、次の目標値となる両端間電圧を演算式((1)式)から求め、新値に更新する。即ち、SV=f(N−ΔN)→新しい両端間電圧SVに更新し、111ステップへ進む。一方、109ステップでの処理では、107ステップでの処理とは逆にΔNだけ増速処理を実行し、110ステップでこの変速後の運転速度からSV=f(N+ΔN)による目標値の更新を行う。111ステップで系の安定に必要な所定時間Δtの待ち時間処理を実行後、112ステップではSTARTが00Hか否かを判定し、00Hならば113ステップで停止処理を実行して、102ステップへ進み、00Hでなければ105ステップへ戻り、これ以降の処理を実行する。以上により、アルゴリズムで説明したように、所定値に収束する。
【0039】
以上説明した実施例によれば次の効果がある。
【0040】
(1)インバータの外部からの速度指令入力端子及び、これの回路を省略したので、周辺の複雑な制御回路が不要となり、低コスト化、小形軽量化が実現でき、回路簡略化により信頼性が向上する。
【0041】
(2)運転負荷状態を予めポンプとインバータ特性の関係に基いてロード曲線を決定しておき、コンソールにより、インバータに直接設定して記憶し、実際の負荷状態はインバータ内のシャント抵抗両端間電圧により検出し、この検出した両端間電圧と前記した設定した負荷状態(ロード曲線)とが一致するよう、制御するので、ターボ機械に最適な運転が可能となる。
【0042】
(3)上記(1),(2)により、簡単な運転指令手段で全自動運転が可能となる。更に、このターボ機械を冷却水用等の補機として使用する際には、主機との連動運転となり、主機から運転指令信号を貰えば、センサレスの極めて簡単な装置となる。
【0043】
本実施例によれば、更に、次のような効果がある。
【0044】
1)インバータ速度指令入力端子O,Lを省略し、複雑な周辺回路を設けなくても、インバータ自身が負荷状態に合った最適な運転を行なえるようにすることができる。
【0045】
2)周辺制御回路をなくし、簡単な回路構成で、小形軽量、低コスト化を図ることができる。
【0046】
3)インバータの起動指令端子FW,COM端子に、外部から運転指令手段を接続するのみで、全自動運転ができるようにすることができる。
【0047】
4)負荷状態の検出と、どのようなパターンで運転するかをインバータ自身で行えるようにすることができる
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、インバータ外部の状態量と速度との関係に代えて、インバータ部の状態量とターボ機械の回転速度との関係を記憶する記憶手段をインバータの内部に持ち、インバータ部の状態量に基づいてインバータの内部で速度指令が作成されるので、これによりインバータの外部からの速度指令が不要になる
【図面の簡単な説明】
【図1】給水装置の構成図である。
【図2】給水装置の運転特性図である。
【図3】従来の給水装置の制御回路図である。
【図4】従来の汎用インバータの概念図である。
【図5】本発明のターボ機械用インバータの概念図である。
【図6】本発明のターボ機械用インバータを給水装置に応用した場合の回路図である。
【図7】本発明のターボ機械用インバータでポンプを駆動した場合の特性曲線図である。
【図8】本発明実施例のアルゴリズムに従って同ポンプを運転した際の負荷ロード曲線を示した特性図である。
【図9】本発明実施例のアルゴリズム及び運転のプログラムを示すフローチャートである。
【図10】本発明実施例のアルゴリズム及び運転のプログラムを示すフローチャートである。
【図11】本発明実施例のアルゴリズム及び運転のプログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,6…給水管、2−1,2−2…仕切弁、3…ポンプ、4…モータ、5…急閉式逆止め弁、7…圧力タンク、8…圧力センサ、G…点弧回路・電流制御回路、ELB…漏電しゃ断器、INV…インバータ、AVR…安定化電源、CNV…コンバータ、SH…シャント抵抗、CPU…マイクロプロセッサ、MCU…マイクロコンピュータ、CONS…コンソール、LCD…表示回路、FTC…フォトカプラー。

Claims (4)

  1. インバータ部を有し、圧力制御を行うターボ機械の回転速度を制御するインバータにおいて、
    前記圧力を所定の目標値に制御するための目標圧力と回転速度の関係に対応させて前記インバータ部の目標電流と回転速度の関係を予め記憶した手段と、前記圧力の変化に応じて変化するインバータ部の内部電流の値を検出する手段と、該手段により検出された内部電流の値に応じて前記ターボ機械の回転速度を増加又は減少させる手段とを備えることを特徴とするインバー
  2. インバータ部を有し、圧力制御を行うターボ機械の回転速度を制御するインバータにおいて、
    前記圧力を所定の目標値に制御するための目標圧力と回転速度の関係に対応させてインバータ部の目標内部状態量と回転速度の関係を予め記憶した手段と、前記圧力の変化に応じて変化するインバータ部の内部状態量の値を検出する手段と、該手段により検出された内部状態量の値に応じて前記ターボ機械の回転速度を増加又は減少させる手段とを備えることを特徴とするインバー
  3. インバータ部を有し、ターボ機械の回転速度を制御するインバータにおいて、
    前記ターボ機械の負荷状態を所定の目標状態に制御するための目標負荷状態量と回転速度の関係に対応させてインバータ部の目標電流と回転速度の関係を予め記憶した手段と、前記ターボ機械の負荷状態の変化に関連して変化するインバータの内部電流の値を検出する手段と、該手段により検出された内部電流のに応じて前記ターボ機械の回転速度を増加又は減少させる手段とを備えることを特徴とするインバー
  4. インバータ部を有し、ターボ機械の回転速度を制御するインバータにおいて、
    前記ターボ機械の負荷状態を所定の目標状態に制御するための目標負荷状態量と回転速度の関係に対応させてインバータ部の目標内部状態量と回転速度の関係を予め記憶した手段と、前記ターボ機械の負荷状態の変化に関連して変化するインバータ部の内部状態量の値を検出する手段と、該手段により検出された内部状 態量の値に応じて前記ターボ機械の回転速度を増加又は減少させる手段とを備えることを特徴とするインバー
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