JP2793510B2 - 遠心圧縮機の容量制御装置 - Google Patents

遠心圧縮機の容量制御装置

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JP2793510B2
JP2793510B2 JP6225200A JP22520094A JP2793510B2 JP 2793510 B2 JP2793510 B2 JP 2793510B2 JP 6225200 A JP6225200 A JP 6225200A JP 22520094 A JP22520094 A JP 22520094A JP 2793510 B2 JP2793510 B2 JP 2793510B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスホルダへのガス圧
送等に用いる遠心圧縮機を、サージングを防止しつつ容
量制御運転を行うための遠心圧縮機の容量制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスホルダへのガス圧送等、
各種の分野において圧縮機を容量制御することが行われ
ており、特に、サージングを防止しつつ応答性良く容量
制御を行い、かつ安価な装置によって行うため各種の手
段が用いられ提案されている。
【0003】その中でも、図5に示す装置が上記要求を
満足し、かつ運転圧力設定値を変更しても容易に対応制
御可能なものとして本出願人により特願平5-137444号で
提案されている。即ち、図5に示す装置においては、遠
心圧縮機31の吸込流路32に、吸込絞り弁等の流量調
節手段(以下、「PCV」という)33が設けてあり、
吐出流路34に、逆止弁35が設けてある。さらに、出
側の吐出流路34の部分、即ち吐出流路34aの部分に
は圧力検出可能に圧力調節計(以下、「PIC」とい
う)37が設けてある。このPIC37は、圧力の下限
設定器を内蔵している。吐出流路34aは、例えば図示
しないガスホルダに至っている。
【0004】この装置では、動力線71から遠心圧縮機
31を駆動する電動機72に供給される電力を、計器用
変流器73および計器用変圧器74を介して電力変換器
75により検出するように形成してある。なお、計器用
変流器73、計器用変圧器74は、電動機72の保護等
のために動力線71に遮断機76とともに設けられるの
が一般的である。
【0005】また、遠心圧縮機31と逆止弁35との間
の吐出流路34の部分から、吐出流路中のガスを大気に
放出させるか、或いは吸込流路32に連通して、この吸
込流路32に戻すための分岐流路38を設け、この分岐
流路38に、吐出流路34内の圧力を調節する圧力調節
用開閉弁(以下、「FCV」という)39が設けてあ
る。
【0006】PIC37からは、a,b,cポートを有
する第1三方電磁弁40を介してPCV33の駆動部に
至る第1計装空気流路41が延びており、FCV39の
駆動部には、d,e,fポートを有する第2三方電磁弁
42を設けた第2計装空気流路43が接続してある。さ
らに、電力変換器75、PIC37による検出圧力を示
す信号を制御部44に入力し、これらの信号に基づき、
後述するように、第1、第2三方電磁弁40,42の流
路切換制御を行うようになっている。
【0007】一方、吐出流路34aの圧力を検出するP
IC37からの圧力信号を加算器77に導き、ここで入
力信号に常数を加算して、この信号から絶対圧力を算出
し、絶対圧力信号を除算器78に入力するとともに、電
力変換器75からの電力信号をこの除算器78に入力し
ている。そして、この除算器78にて電力信号を吐出流
路34aの絶対圧力信号で除した値を示す信号を電力下
限設定器79に入力している。電力下限設定器79で
は、除算器78からの上記信号と、電力下限設定値(W
SL)とを比較し、この信号が設定値以下であればオフ
の接点信号を、設定値よりも大きい場合はオンの接点信
号を発生し、これを制御部44に入力するように形成し
てある。
【0008】なお、本装置では、PIC37と第1三方
電磁弁40との間に電空変換器80を介在させてある。
【0009】図6は、制御部44内のシーケンス回路の
一部を示し、接点76Xは、遮断器76が投入され、電
動機72、及び遠心圧縮機31が起動状態、あるいは運
転状態になると閉路するものである。接点76Xが閉路
することにより、タイマー76XTが作動を開始し、遠
心圧縮機1の起動時間経過後にタイムアップするように
設定されており、タイムアップすると接点76XTが閉
路し、第1、第2三方電磁弁40,42のコイルSV4
0、SV42に通電するようになっている。また、電力
下限設定機79の出力接点WSL、及びPIC37に内
蔵された圧力下限設定器の出力接点PSLを並列に接続
し、コイルSV40、SV42に通電させるように形成
してある。
【0010】次に上記構成からなる装置における容量制
御について説明する。吐出流路34aの圧力がOkgf
/cm2 Gにある状態で、遠心圧縮機31を起動する
と、吐出流路34aの圧力は設定値PSL以下であるか
ら、出力接点PSLはオンの状態であるため、即ち閉路
しているため、起動時間経過後、タイマー接点76XT
が閉路して、第1、第2三方電磁弁40,42のコイル
SV40、SV42に通電される。第2三方電磁弁42
に通電されるとd−eポートが連通状態になる。そし
て、第2計装空気流路43からの所定圧の計装空気によ
りFCV39は全閉状態となる。
【0011】同時に第1三方電磁弁40に通電され、a
−bポートが連通状態になり、PIC37からの圧力信
号が、電空変換器80を介してPCV33の駆動部に送
られる。このとき、PIC37の設定値よりも実際の検
出圧力が低いため、PIC37からの信号はPCV33
を全開させる信号になっており、PCV33は全開状態
になる。したがって、遠心圧縮機31は、100%以上
の風量で、例えば図示しないガスホルダーにガス圧送し
てゆくことになる。
【0012】このガスホルダの圧力が圧力下限設定器の
設定値PSLに達し、その出力接点PSLがオフの状
態、即ち開路するが、電力下限設定器79の出力接点W
SLはオンの状態、即ち閉路しており、第1、第2三方
電磁弁40,42への通電は続けられる。
【0013】そして、圧送ガスの消費量が少ないか、無
い場合は、やがてPIC37における設定値PSまで吐
出圧力が上昇し、PIC37からの出力が低下し、PC
V33は閉側に作動し始めるが、ガスホルダへのガス圧
送は続くため、吐出流路34aの圧力は上昇し続ける。
この圧力の上昇とPCV33の閉じてゆく変化にしたが
って、遠心圧縮機31からの吐出風量、軸動力とも低下
してゆく。そして電動機72への入力電力を吐出流路3
4a圧力で除した値が、電力下限設定器79における設
定値WLS以下となり、電力下限設定器79の出力接点
WSLがオフの状態、即ち開路する。
【0014】既に、上記圧力下限設定器の出力接点PS
Lはオフの状態になっているので、出力接点WSLが開
路することにより、第1、第2三方電磁弁40,42の
コイルSV40、SV42への通電が同時に断たれる。
この通電が断たれることにより、第2三方電磁弁42の
e−fポートが連通状態になり、FCV39の駆動部に
供給されていた計装空気は大気に放出され、FCV39
は全開状態になる。
【0015】同時に第1三方電磁弁40への通電が断た
れることにより、b−cポートが連通状態になり、PC
V33の駆動部に供給されていたPIC37からの信号
圧力空気も大気に放出され、PCV33の開度は、最小
値(θmin)の閉状態になる。
【0016】この結果、逆止弁35の上流側の圧力、即
ち遠心圧縮機31の吐出圧力は、大気圧近くまで低下
し、遠心圧縮機31の消費動力が最小の無負荷運転状態
に移行する。図7は、各種の圧力−流量関係を同一面上
に表したもので、曲線IはFCV39の全開時における
FCV39の抵抗曲線を示し、下端がこの曲線I上にあ
る曲線群IIはPCV33の開度θをθ1 ,…,θmin
と変化させた場合の、各開度における遠心圧縮機Iの吐
出ガス圧力と吐出ガス流量、直線III (サージ線)はサ
ージ圧と吐出ガス流量との関係、直線IVは吐出ガス圧力
PSにおけるサージ防止のための許容限である下限設定
流量(FSL)を示している。また、縦軸上のPSは、
PIC37における定風圧制御の圧力設定値、PSLは
吐出流路34aでの圧力下限設定値を示す。
【0017】曲線IVは、電力下限設定器79の設定線
で、遠心圧縮機31のサージ圧とガス流量との関係を示
す直線III と原点付近で交差する直線に近いものとなる
ので、遠心圧縮機1の定格圧力付近では、直線III とほ
ぼ平行になる。
【0018】曲線I´は、ガスホルダにおける圧力をD
点から、ガス消費が無い状態で、ガス圧送する吐出流路
系の抵抗曲線を示している。一点鎖線による曲線VIは、
上述したガス消費が無いときのガスホルダ初期充圧時に
おける遠心圧縮機31からの吐出風量、吐出圧力の推移
を示している。即ち、遠心圧縮機31は、起動後、吐出
圧力はD点で運転されているが、タイマー76XT(図
6)のタイムアップと同時に、PCV33は全開、FC
V39は全閉となり遠心圧縮機31の吐出圧力は、D点
よりA″点に移行し、定格風量、定格動力以上の運転で
A´点、A点まで充圧する。PIC37の設定値PSで
あるA点まで充圧するとPIC37は、PCV33を閉
じ始めるが、ガス消費が無いため、吐出ガス流量、遠心
圧縮機31の消費動力は減少しつつも、吐出流路34a
の圧力はC点まで上昇する。
【0019】C点に至ると、電力下限設定器79が動作
し、第1、第2三方電磁弁40,42が同時に非通電状
態となり、FCV39は全開、PCV33は閉状態にな
って、遠心圧縮機31の吐出ガス流量、吐出ガス圧力
は、一点鎖線による曲線VIに沿って、C点からD点に移
行し、遠心圧縮機31は無負荷運転状態になるが、ガス
ホルダの圧力はC点で示される充圧された状態を保つ。
【0020】次に、ガスの消費が始まり、ガスホルダの
圧力がPIC37における圧力下限設定値PSLに達す
ると第1、第2三方電磁弁40,42が同時に通電され
る。これにより、FCV39が全開、PCV33が全開
状態になり、遠心圧縮機1は負荷運転状態になる。即
ち、遠心圧縮機1の吐出ガス流量、吐出ガス圧力は、図
7におけるD点からA´点に移行する。また、ガス消費
量が、図7におけるA点からB点までの量である場合
は、遠心圧縮機31の吐出ガス圧力がA点まで昇圧され
た後、PIC37による定風圧制御が働き、吐出流路3
4aの圧力(≒吐出ガス圧力)は、PIC37の設定値
PSに保たれる。
【0021】その後、ガス消費量が減少し、図7におけ
るB点の量以下になると、電力下限設定器79が作動
し、第1、第2三方電磁弁40,42が同時に非通電状
態となる。これによって、FCV39は全開、PCV3
3は閉状態になり、遠心圧縮機31は無負荷状態にな
る。その後、ガス消費量に見合って、上述した制御が繰
り返される。
【0022】以上のように、遠心圧縮機31を駆動する
電動機72への入力電力を検出し、この検出値を吐出流
路34aの圧力で除した値が一定値以下になったときに
遠心圧縮機31を無負荷運転させ、吐出流路34aの圧
力が一定値以下になれば負荷運転させることにより、遠
心圧縮機31のサージングを防止しつつ、定圧制御と負
荷/無負荷運転制御を行うことができるようになってい
る。
【0023】上記装置においては、上記のように構成し
たので、遠心圧縮機を駆動するモータの電力(または電
流)を検出し、この値を遠心圧縮機の吐出絶対圧力で除
した値が設定値以下になった時、吸込管に設けた流量調
整手段を閉とするとともに同じく吐出管に設けた圧力調
整用開閉手段を開として無負荷運転を行い、吐出母管の
圧力を検出し、この圧力が下限設定値以下になった時、
前記流量調整手段を開とする制御部を設けることによ
り、流量検出手段がなくても、サージング防止が可能と
なり、遠心圧縮機の吐出管あるいは吸込配管をコンパク
トにし、遠心圧縮機のパッケージもコンパクトにできる
という効果を奏する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上記の装置において
は、サージ点においてモータの電力を吐出圧力で除した
値W/Pが流量に関係なく一定になるという遠心圧縮機
の特性に基づいて、サージ点におけるW/Pに余裕をみ
たものをサージ定数としてただ一つ用い、このサージ定
数と時々刻々のモータの電力を吐出圧力で除した値を比
較してサージング防止をしているものである。即ち、図
3に示す吐出圧力及びモータの電力とガス流量との関係
図から明らかなように、 a=P1 / Q1 , b=W1 /Q1 から、 P2 =(P1 /Q1 )×Q2, W2 =(W1 /Q1 )×
2 したがって、電力が吐出圧力で除した値は、 W2 /P2 =(W1 /Q1 )×Q2 /(P1 /Q1 )×
2 =W1 /P1 =一定 という遠心圧縮機の特性に基づいてサージング防止を行
っている。
【0025】しかしながら、例えば2段式遠心圧縮機に
おいては、吸込圧力、吸込温度、インタークーラー出口
温度としての中間温度等の各種の運転状態の要素が全て
一定であれば、サージ点は一定であり、図3に示すよう
に、流量に関係なくモータの電力を吐出圧力で除した値
であるW/Pは一定値となるものの、これらの運転状態
の各種要素が変化すると、例えば図4に示すようにサー
ジ点がずれ、それによりW/Pも変化してしまう。その
対策として、サージング防止の為のサージ定数を安全側
に設定する必要があるが、その場合には、各種の運転状
態の要素によってはサージ点に対する余裕が大きくなり
過ぎ、本来は流量を絞って負荷運転できるにもかかわら
ず無負荷運転してしまい、負荷運転できる範囲を狭めて
しまうこととなる。
【0026】したがって、本発明は、吸込圧力、吐出圧
力、吸込温度、中間温度等の各種の運転状態の要素の変
化によってサージ点が変化しても、常に最適なサージ防
止の為のサージ定数を自動的に制御装置によって設定
し、可能な限りの流量制御範囲を広く確保することを目
的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、遠心圧縮機の吸込流路に設けた流量調節弁
と、吐出流路に設けた逆止弁の上流側にて吐出流路から
分岐し大気または吸込流路に通ずる分岐流路に設けた開
閉弁と、吐出管路に設けた吐出圧力検出手段と、遠心圧
縮機駆動モータに関連して設けた電力検出手段と、遠心
圧縮機の吐出圧力以外の他の運転状態としての吸込圧
力、吸込温度、インタークーラ出口の中間温度の少なく
ともいずれか1つを検出する運転状態検出器と、前記遠
心圧縮機を運転制御する制御手段とを備え、この制御手
段が、遠心圧縮機運転時におけるモータ電力を吐出圧力
で除した値について遠心圧縮機の前記他の運転状態の値
に対応した補正を必要とすることに基づき予め設定され
たサージ定数補正値がデータとして格納されてなるメモ
リと、前記メモリのデータ中から現運転時の上記運転状
態検出器の出力値に直近の低値及び直近の高値に対応す
るサージ定数補正値を読み込み、かつ内插による補間計
算を行うことによって得られるサージ定数補正値と、予
め設定されてなる余裕代Xとを、所定運転条件下におけ
るモータ電力を吐出圧力で除した基準値に加算すること
によって、現運転時の上記運転状態検出器の出力値に対
応するサージ定数を求めるサージ定数演算手段と、この
サージ定数演算手段により得たサージ定数が現運転時に
おけるモータ電力を吐出圧力で除した値より小さい時、
流量調節弁を開き、開閉弁を閉じて遠心圧縮機を負荷運
転し、サージ定数が前記値以上の時、流量調節弁を絞
り、開閉弁を開放して遠心圧縮機を無負荷運転する圧縮
機負荷制御手段とを含むことにより遠心圧縮機の容量制
御装置を構成したものである。
【0028】
【0029】
【作用】本発明は上記のように構成したので、予め所定
運転条件におけるモータ電力を吐出圧力で除した値を求
めておき、遠心圧縮機の制御に際しては、現運転時の運
転状態検出器の出力値に基づき所定の補正値を得、この
補正値により予め求めておいた上記値を補正してサージ
定数を得る。この運転時におけるモータ電力を吐出圧力
で除した値とこのサージ定数と比較し、サージ定数が小
さい時は、遠心圧縮機の吸込流路に設けた流量調節弁を
開き、吐出流路に設けた逆止弁の上流側にて吐出流路か
ら分岐し、大気または吸込通路に通ずる分岐流路に設け
た開閉弁を閉じて遠心圧縮機を負荷運転し、サージ定数
が大きい時は、流量調節弁を絞り、開閉弁を開放して無
負荷運転を行う。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1に沿って
説明する。図1には2段圧縮機に本発明を適用した実施
例を示し、第1段遠心圧縮機4には流量調弁1を介し
てガスが吸入され、その吐出ガスはインタークーラー5
で冷却された後、第2段遠心圧縮機7に入り、その吐出
ガスは逆止弁8を介してアフタークーラー9に入り、冷
却された後、ガスホルダ等に送られる。
【0031】第1段遠心圧縮機4及び第2段遠心圧縮機
7は、起動盤17から動力線16を介して供給される電
力によって作動するモータ15によって駆動される。逆
止弁8の上流の吐出管路からは分岐流路11が分岐し、
圧力調整用開閉弁12及びサイレンサ13を介して大気
に開放している。
【0032】第1段遠心圧縮機4の吸込路には吸込圧力
検出器2及び吸込温度検出器3が設置され、インターク
ーラー5から第2段遠心圧縮機7への管路には中間温度
検出器6が設置され、更に、アフタークーラー9からの
吐出路には吐出圧力検出器10が設置されており、各検
出器の信号及び起動盤17で検出されるモータ15への
電力信号は、コントローラ14に入力19として入力さ
れる。このコントローラ14においては、上記入力に基
づき、流量調弁1及び圧力調整用開閉弁12の作動の
制御を行う。
【0033】上記装置の作動を図2に示す処理フローに
基づいて説明すると、ステップ101において、吸込圧
力検出器2から吸込圧力Ps を、吸込温度検出器3から
吸込温度T1 を、中間温度検出器6から中間温度T2
測定する。次いでステップ102において、吸込圧力P
s に直近の低値及び直近の高値の圧力に対応するW/P
補正値A′を、制御装置内に予め格納されているメモリ
における後記の表1のデータから読み込み、かつ内插に
よる補間計算をおこなってAを求め、同様に吸込温度T
1 に対応するW/P補正値B′を後記の表2のデータか
ら読み込み補間計算をおこなってBを求め、中間温度T
2 に対応するW/P補正値C′を後記の表3のデータか
ら読み込み補間計算をおこなってCを求め、更に、予め
計算しておいた、吸込圧力が−0.02kgf/cm2
G、吸込温度が35℃、中間温度が50℃の遠心圧縮機
の運転条件下におけるサージ時のモータ電力をW1 (k
w)とし、同条件下におけるサージ時の吐出圧力をP1
(kgf/cm2 G)とした時の、W1 /P1 の値と、
予め設定しておいた従来のものよりも充分に小さな値に
設定された余裕代Xの値に基づいて、 K=W1 /P1 +A+B+C+X の計算式で計算を行う。尚、Ps ,T1 ,T2 がA′,
B′,C′のデータ範囲外になった場合は、外計算
(近いデータから比例計算)によってA,B,Cを求め
る。また、測定したPs ,T 1 ,T 2 と等値のものに対
応するW/P補正値A′,B′,C′がデータ中に存在
する場合は、当然、補間計算が省略される。
【0034】以降は、ステップ103において、起動盤
17からの現在のモータ電力Wと、吐出圧力検出器10
からの現在の吐出圧力Pを測定し、ステップ104にお
いてW/Pの値を計算する。次いでステップ105にお
いて、このW/Pが、前に計算したサージ定数Kよりも
小さいか否かを判別し、小さい時は、ステップ106で
無負荷運転として図7中の点Dにおける運転を行い、大
きい時は、ステップ107でそれ以外の負荷運転を行
う。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】 ○補間計算例(吸込温度30℃の場合): B(30 ℃) ={B'(35 ℃)-B'(25 ℃) }÷(35-25) ×(30
-25) +B'(25 ℃) ={-0.00+0.07}÷10×5 -0.07 = -0.035
【0037】
【表3】
【0038】上記実施例においては、2段遠心圧縮機に
本発明を適用した例を示したが、1段の遠心圧縮機に適
用可能であることは当然であり、その際には、中間温度
検出器及びそれに基づく補正は不要となる。
【0039】また、補正値としては、上記実施例に示し
たものの任意のものを適用できるほか、他の運転状態を
検出する検出器を用い、それに基づく補正を行っても良
い。
【0040】また、補正値をメモリ内の表のデータから
読み込む代りに、各表の値に近似する計算式を用いるこ
とができる。その際には例えば、 A=−0.72(Ps+0.02) B=−0.00079(T1 −35)2 C=0.080(T2 −50) 等の式を予め設定しておくと、メモリ容量を減少するこ
とができる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成し作用する
ので、流量検出器を用いることなくサージング防止がで
き、遠心圧縮機の吐出管あるいは吸込配管をコンパクト
にし、遠心圧縮機のパッケージもコンパクトにできるほ
か、吸込圧力、吸込温度、中間温度等各種の運転状態が
変化しサージ点が変化しても、常に最適なサージ防止の
為の定数を自動的に制御装置にて設定し、無負荷運転の
範囲を最小限とし、広い運転範囲で負荷運転を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成図である。
【図2】図1の装置の制御フロー図である。
【図3】同装置の所定運転条件時のサージ特性を示すグ
ラフである。
【図4】同装置の運転状態変更時のサージ特性の変化を
示すグラフである。
【図5】先行技術の全体構成図である。
【図6】図5に示す装置のシーケンス回路図である。
【図7】同装置における遠心圧縮機の運転特性図であ
る。
【符号の説明】
1…流量調弁、 2…吸込圧力検出器、 3
…吸込温度検出器、 4…第1段遠心圧縮機、 5…インタークーラー、 6
…中間温度検出器、 7…第2段遠心圧縮機、 8…逆止弁、 9
…アフタークーラー 10…吐出圧力検出器、 11…分岐流路、 1
2…圧力調整用開閉弁 13…サイレンサ、 14…コントローラ、 1
5…モータ、 16…動力線、 17…起動盤、 1
8…電力信号線、 19…入力、 20…出力、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−31292(JP,U) 特公 昭58−12477(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04D 27/02 F04D 27/00 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心圧縮機の吸込流路に設けた流量調節
    弁と、吐出流路に設けた逆止弁の上流側にて吐出流路か
    ら分岐し大気または吸込流路に通ずる分岐流路に設けた
    開閉弁と、吐出管路に設けた吐出圧力検出手段と、遠心
    圧縮機駆動モータに関連して設けた電力検出手段と、遠
    心圧縮機の吐出圧力以外の他の運転状態としての吸込圧
    力、吸込温度、インタークーラ出口の中間温度の少なく
    ともいずれか1つを検出する運転状態検出器と、前記遠
    心圧縮機を運転制御する制御手段とを備え、この制御手
    段が、遠心圧縮機運転時におけるモータ電力を吐出圧力
    で除した値について遠心圧縮機の前記他の運転状態の値
    に対応した補正を必要とすることに基づき予め設定され
    たサージ定数補正値がデータとして格納されてなるメモ
    リと、前記メモリのデータ中から現運転時の上記運転状
    態検出器の出力値に直近の低値及び直近の高値に対応す
    るサージ定数補正値を読み込み、かつ内插による補間計
    算を行うことによって得られるサージ定数補正値と、予
    め設定されてなる余裕代Xとを、所定運転条件下におけ
    るモータ電力を吐出圧力で除した基準値に加算すること
    によって、現運転時の上記運転状態検出器の出力値に対
    応するサージ定数を求めるサージ定数演算手段と、この
    サージ定数演算手段により得たサージ定数が現運転時に
    おけるモータ電力を吐出圧力で除した値より小さい時、
    流量調節弁を開き、開閉弁を閉じて遠心圧縮機を負荷運
    転し、サージ定数が前記値以上の時、流量調節弁を絞
    り、開閉弁を開放して遠心圧縮機を無負荷運転する圧縮
    機負荷制御手段とを含むことを特徴とする遠心圧縮機の
    容量制御装置。
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