JP3766931B2 - 低温保管庫 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する利用分野】
この発明は、悪臭の発生源や細菌などの汚染源となる例えば、使用済の衣類や寝具などをクリーニングまで一時的に保管しておくための低温保管庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
老人ホームや病院などの公共施設では、収容者の大量の洗濯物を処理しなければならない。
【0003】
そのため、洗濯物を一時的に集積するための保管場所を設ける必要があった。
【0004】
ところが、このように集めてきた洗濯物を、そのまま保管場所に放置しておくと悪臭などを放ったり、不潔になる問題があった。
【0005】
すなわち、上記の洗濯物は、例えば、オシメ、下着、寝巻、シーツなど臭気を発する衣類や寝具など雑多なものであるので、それらが複合して悪臭を放つからである。
【0006】
この問題を解決する一つの方法として、集まった洗濯物を保管庫を設けて、その中に入れて脱臭すればよい。
【0007】
このようなものとして、例えば、特許文献1に記載された脱臭装置を設けたロッカーがある。
【0008】
このものは、図7に示すように、ロッカー内面に開口する吸引口8と吹き出し口9を設け、その吸引口8と吹き出し口9とを連通するダクトDに、ファンFとオゾン発生器Oと触媒及び加熱器Hとを設けたものである。そして、吸引口8からダクトD内に吸い込んだロッカー内の悪臭をオゾンにより酸化分解して無臭化し、吹き出し口9より再びロッカー内へ戻すことにより、ロッカー内の脱臭と殺菌を可能にしている。また、その際、使用したオゾンを加熱器Hで加熱処理することにより無害化を図っている。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−239015号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のロッカーでは、庫内の空気をオゾン発生器に循環させて臭気を分解しているので、オゾン発生器の電極には、収容物から発生する悪臭に含まれる窒素成分による硝酸化合物が生成して(付着して)、オゾンの発生が妨げられるため無臭化できなくなる問題がある。
【0011】
また、収容物の量や種類に関係なくオゾン発生器が庫内で発生するオゾン量は単位時間当たり一定なので、収容量が不足であったり、過剰であったりすると、均一なオゾンの効果を期待できない。その結果、いちいち、収容量を調整しなければならないのは煩わしい。
【0012】
また、不要なオゾンを(例えば、収納量が少なくて)無害化するためにだけ使用する加熱器を設けているのは、エネルギー消費の面からも、コストの面からも無駄であるという問題がある。
【0013】
そこで、この発明の課題は、収納物の量や種類に関わらずオゾンによる均一な消臭及び殺菌効果を無駄なくできるようにすることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明では、ドアでもって入出庫できるようにした保管庫の上部に、外気を取り込んでオゾンを生成するオゾン発生手段と冷却手段とを載置し、その載置した冷却手段からの冷気の吹き出し口とオゾン発生手段からのオゾンの吹き出し口とを庫内の天井に設けてオゾンの導入量を調整できるようにするとともに、庫内の空気を入れ替える換気手段を設けて、庫内のオゾン濃度を庫内の収容物に応じて調整できるようにした構成を採用したのである。
【0015】
このような構成を採用することにより、冷却手段で庫内を冷却し、細菌などの増殖を防いで匂いの発生を抑える。
このとき、オゾン発生手段は、外気を使ってオゾンを発生させているので、庫内の悪臭による電極への硝酸化合物の付着はなく、大量のオゾンを連続して発生することができる。このとき庫内には、外気で作ったオゾンを庫内に導入するので、導入量を調節したり、生成量を印加電圧を変えて調節して庫内のオゾンの量を調整することができる。また、併せて、換気手段で庫内の空気を入れ替えることにより、庫内のオゾン濃度を調整すれば、収容物に応じて脱臭効果を最適にすることができる。
【0016】
このとき、上記冷気の吹き出し口が冷気を天井と並行に吹き出すものとし、その冷気の吹き出し口の下流にオゾンの吹き出し口を設けた構成を採用することができる。
【0017】
このような構成を採用することにより、オゾンの吹き出し口を、天井と並行に吹き出す冷気の吹き出し口の下流に設けたことにより、吹き出し口から吹き出されたオゾンを冷気に乗せて庫内に拡散させることができるので、均一に散布することができる。
【0018】
また、その際、上記オゾン発生手段が回転式円筒型のオゾナイザである構成を採用することにより、回転式円筒型のオゾナイザは、回転式電極の回転数あるいは印加電圧を変えることによりオゾンの発生量を調整することができるので、収容物の量や種類に合わせてオゾン濃度を調整することができる。
【0019】
また、このとき、上記ドアの開閉でオン・オフするドアスイッチと庫内と庫外に設けた複数のスイッチとで、入庫時に停止したオゾン発生手段を庫内のスイッチとドアスイッチを出庫時に決められた順序で作動させることにより、オゾン発生手段の作動を再開できるようにした構成を採用することができる。
【0020】
このような構成を採用することにより、ドアスイッチと庫内と庫外に設けた複数のスイッチとで、オゾン発生手段を停止して入庫時に庫内のオゾンによる人体への影響を防止したのち、決められた順序でスイッチを作動させないと、オゾン発生手段を作動させることができないので、例えば、庫内のスイッチを退出路に沿って設けておけば、全てのスイッチを作動させて庫外へ出てからでないと、オゾン発生手段を作動することができず、安全を保てる。
【0021】
また、このとき、上記保管庫が組み立て式であるという構成を採用することにより、適当なスペースさえあれば、低温保管庫をどこにでも設置できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1にこの形態の低温保管庫Aを示す。
この低温保管庫Aは、オシメ、下着、寝巻、シーツなど臭気を発する衣類や寝具などを一時保管しておくためのもので、図1に示すように、入出庫用のドア2を備えており、庫内に人が立って作業ができる大きさのものである。この保管庫Aは、上部にオゾン発生手段1と冷却手段3とを載置した構造となっている。
【0023】
ドア2は、周囲にガスケットを設けて密封構造としたもので、ペアガラスによる覗き窓が設けられている。
【0024】
また、この保管庫Aは、ドア2の取り付けられた正面パネル、側面パネル、背面パネル、底面パネル及び上面パネルで構成されており、各パネルには周知のロータリーフックあるいは前記フックを係合するスリットのいずれかが設けられている。そのため、係合するパネル同士の端部を合わせて、ロータリーフックのフックを六角レンチなどで突出させ、スリットに係合させればワンタッチで組み立てられるので、スペースさえ許せば設置場所を選ばない。
【0025】
このとき、背面パネルは二分割できるようになっており、分解して搬送が楽にできるようになっている。また、各パネルは、硬質発泡ポリウレタン層をサンドウイッチした断熱構造となっている。
【0026】
冷却手段3は、コンプレッサとコンデンサ及び冷却器4とで構成される冷凍装置と、その冷凍装置の冷却器4を備えた図2に示すような冷気室5とで構成されている。
【0027】
前記冷気室5は図2に示すように、庫内の天井に設けた開口6に連通している。この開口6には、図2のように、略L型の整流板7を取り付けて、冷却器4の吸引側と排出側とを分離して吸引口8と吹き出し口9とを形成するようになっており、冷却器4の排出側に設けた送風ファンによって吹き出し口9から天井に沿って冷気を吹き出すようになっている。
【0028】
オゾン発生手段1は、この形態では、回転式円筒型のものを使用している。この回転式円筒型のオゾン発生手段1は、図3に示すように、円筒形の外部放電電極OPの内部に円筒形の内部放電電極IPを設けた二重構造で、内部放電電極IPを回転させながら外部放電電極OPと内部放電電極IP間に高電圧を印加して連続放電ができるようにしたものである。こうすることで、円筒の周面を利用して放電を点から線に、線から面へと広げることによる大きな電極面積と電極IPを回転させたことによる硝酸化合物の付着防止作用とからオゾンの発生量を向上させたものである。さらに、このとき電極間へ印加する電圧及び電極IPの回転数を調整することにより、オゾンの発生量もコントロールできるというものである。
【0029】
そのため、ここでは、オゾン発生手段1の円筒電極間に外気を導入するようにするとともに、生成されたオゾンを図2に示すように、冷気室5の下流側に設けたオゾン発生室10にパイプでもって導出し、導出したオゾンを天井に連通させた吹き出し口11から庫内へ流入させるようにしてある。こうすることで、吹き出し口11から庫内へ流入したオゾンは、吹き出し口9から吹き出した冷気によって庫内に拡散し、収容物に均一に散布することができる。
【0030】
また、その際、オゾンの量の調整は、正面パネルの上方に設けたコントロールパネル15で行うようにしてある。
【0031】
この保管庫Aには、側面パネルに換気手段12として換気扇を設けてある。換気扇は、この形態の場合、シャッタ付のもので、シャッターを閉じれば庫内を密閉状態に保てるようになっており、正面パネルのドア2横に設けたスイッチボックスBox4 によってオン・オフの他、タイマ制御もできるようになっている。
【0032】
一方、この保管庫Aの内部は、図4に示すように、表面にノンスリップ加工を施した樹脂製のスノコを敷いて、庫内に収容物を置いた際にも風通しが良くなるようにするとともに、搬入時に滑らないように安全対策も施してある。
【0033】
また一方、この保管庫Aには、図4に示すように、ドア2の開閉でオン・オフするドアスイッチLSと庫内と庫外に設けた複数のスイッチBox1-3 とで構成した順序回路からなる安全回路が設けられている。
【0034】
前記スイッチボックスBox1 とBox2 は、入出庫ドア2から離れた庫内正面の背面パネルの右と左に取り付けてある。一方、スイッチボックスBox3 は、正面パネルの庫内側、すなわち、入出庫ドア2の開閉側の横に取り付けてある。また、スイッチボックスBox4 は、正面パネルの庫外側、すなわち、入出庫ドア2の開閉側の横に取り付けてある。
【0035】
各スイッチボックスBox1-4 は、図5に示すように、例えば、自己復帰型のプッシュスイッチPBb1-4 、保持リレーRL1-3,5 、表示ランプPLr、PLg、緊急停止スイッチPBa1-3 (Box4 は除く)とで構成されており、これらのスイッチボックスBox1-4 は直列に接続されている。
【0036】
具体的には、各スイッチボックスBox1-4 は、自己復帰型のプッシュスイッチPBb1-4 と保持リレーRL1-3,5 とを直列に接続し、保持リレーRL1-3,5 のa接点を前記スイッチPBb1-4 と並列に接続して保持回路を形成している。また、保持リレーRL1-3,5 と並列に赤色の表示ランプPLrが接続してあり、前記ランプPLrは保持リレーRL1-3,5 が作動してスイッチボックスBox1-4 が有効になったときに点灯するようにしてある。さらに、プッシュスイッチPBb1-4 と保持リレーRL1-3,5 の直列回路と並列にグリーンの表示ランプPLgを接続してある。通常、このグリーンの表示ランプPLgは通電中に点灯し、保持リレーRL1-3,5 が作動すると電位差が無くなって消灯するようになっている。
【0037】
また、緊急停止スイッチPBa1-3 は、プッシュスイッチPBb1-4 と直列に設けて、緊急時に回路をオープンにできるようにしてある。
【0038】
このスイッチボックスBox1-4 は、各ボックスBox1-4 の保持リレーRL1-3,5 の残りのa接点を介して前段と現ボックスの緊急停止スイッチPBa1-3 (Box4 では、緊急停止スイッチPBa1-3 の代わりに後述するドア出力リレーRL6 のa接点)とを接続するようになっており、前段のスイッチボックスBox1-4 を介して電源VDDと接続されている。したがって、前段のスイッチボックスBox1-4 が作動しないと、後段のスイッチボックスBox1-4 が作動しないようになっており、こうすることで順序回路を形成している。
【0039】
こうして接続された終段のスイッチボックスBox4 には、保持リレーRL5 と並列に接続した出力リレーRL4 が設けてあり、前記リレーRL4 のa接点を電源VDDとオゾン発生手段1との間に設けて、順序回路出力でオゾン発生手段1をオン・オフする。
【0040】
また、前記出力リレーRL4 をオフするために、図5に示すように、ドア出力用のリレーRL6 を設けて、ドアスイッチLSと直列に接続し、そのリレーRL6 のa接点をスイッチボックスBox4 の緊急停止スイッチに代えて設けてある。
【0041】
このとき、この形態では、ドアスイッチLSを入出庫用ドアに2個取り付け(LS1 、LS2 )、その2個のスイッチLS1 、LS2 を直列に接続することで、例えば、一方のドアスイッチLS1 またはLS2 が故障を起こし、閉じた状態になってもドア2を開けると他方のスイッチが開放してリレーRL6 をオフにできるようにしてあり、安全性を高めてある。
【0042】
したがって、入出庫ドア2を閉じた状態でドアスイッチLSがオンの場合は、リレーRL6 が作動してスイッチボックスBox4 が有効となり、出力リレーRL4 を作動できるようになる。逆に、ドア2が開けられると、ドアスイッチLSがオフとなり、リレーRL6 がオフとなって出力リレーRL4 もオフとなるようになっている。
【0043】
さらに、この回路には、リレーRL7 を設けて、リレーRL7 をドア用出力リレーRL6 のb接点とスイッチボックスBox4 の保持リレーRL5 のa接点と直列に接続し、その直列に接続したリレーRL7 のb接点をスイッチボックスBox1 と電源VDD間に接続してリセット回路RSを形成している。
【0044】
このリセット回路RSは、通常、リレーRL7 はオンであり、リレーRL7 のb接点が閉じて順序回路は電源VDDと接続されて通電されているが、例えば、スイッチボックスBox4 (庫外)を作動させないで入出庫ドア2を開けると、保持リレーRL5 のa接点は「閉」、ドア用出力リレーRL6 のb接点は「閉」となってリレーRL7 はオフとなる。そのため、リレーRL7 のb接点は「開」となって順序回路をリセットし、オゾン発生手段1はオフとなって庫内にオゾンが放出されないようにしてある。
【0045】
また、この回路には、警報用のブザー回路Bが設けられている。警報用のブザー回路Bは、終段のスイッチボックスBox4 の保持リレーRL5 のb接点とドア出力用リレーRL6 のa接点と直列に接続され、この直列回路をスイッチボックスBox3 の保持リレーRL5 の出力に接続してある。
【0046】
そのため、入出庫ドア2が閉められたときに、スイッチボックスBox4 (庫外)を作動していないと、リレーRL6 のa接点は「閉」、保持リレーRL5 のb接点は「閉」となり、ブザーBzが鳴って入出庫ドア2が閉じたことを報知できるようになっている。このとき、入出庫ドア2が閉じて警報が鳴っても外のスイッチボックスBox4 を作動させない限り、オゾン発生手段1は作動しないので安全である。因みに、入出庫ドア2を開ければ警報は止まる。
【0047】
この回路には、メインスイッチMSが設けられており、このスイッチMSを操作することで、回路全体を初期の設定に戻すことができるようになっている。
【0048】
なお、図中AVRは、回路を安定に動作させるための定電圧電源である。
【0049】
この形態は、上記のように構成されており、この保管庫Aでは、冷却手段3で生成した冷気を吹き出し口9から吹き出し、庫内を循環させて一定に冷却し、細菌の増殖を防止して悪臭の発生を防ぐとともに、庫内の吹き出し口9の下流に設けた吹き出し口11から吹き出すオゾンを冷気に乗せて庫内に拡散させており、拡散したオゾンを庫内の収容物に均一に散布して消臭と殺菌を行うことで、収容物からの悪臭の発生を防止しつつ保管する。
【0050】
このとき、オゾン発生手段1は、取り入れた外気でオゾンを作って庫内へ導入しているので、オゾン発生手段1の電極には、収容物の悪臭成分による硝酸化合物は生成されない。その結果、生成した化合物によりオゾンの発生が妨げられないので、強力な脱臭力を持続することができる。
【0051】
また、このとき、前記オゾンの庫内への導入量を調節したり、オゾン発生手段1への電極OP、IPへの印加電圧及び回転数(この形態は回転式なので、電極IPの回転数を調整でも可)を調整することにより、庫内のオゾン濃度を収容量に応じて変更して、最適な脱臭効果を得ることができる。
【0052】
さらに、換気手段12によって庫内の空気を定期的、かつ、強制的に入れ替えることにより、庫内をリフレッシュして新たに新鮮なオゾンを導入し、脱臭効果を向上させることもできる。
【0053】
ところで、このように脱臭状態の庫内へ、収容物の搬入や搬出作業のために入る際には、オゾン濃度が高いと危険な場合もあるので、まず、スイッチボックスBox4 で前記換気手段12を作動して庫内のオゾンを排出する。
【0054】
次に、この保管庫Aでは、通常、順序回路はセットされた状態(保持リレーRL1-3,5 を作動させた状態)で保持されている。
【0055】
そのため、庫内に人が入る際には、先ず、メインスイッチMSを切り、一旦、庫外のスイッチボックスBox4 (庫外:入出庫ドア2横)の表示ランプPLgが消灯していることを確認したのち、入出庫ドア2を開けて中に入る。このとき、回路の全リレーRL1-7 はリセットされているため、オゾン発生手段1は停止している。また、庫内はスイッチボックスBox1 のグリーンの通電表示ランプPLgのみが点灯するはずである。したがって、これを確認して中へ入る。
【0056】
その際、メインスイッチMSを切り忘れて入出庫ドア2を開けた場合(初期設定に戻すのを忘れた場合)は、ドアスイッチLSがオフになり、ドア出力用リレーRL6 もオフになる。このとき、スイッチボックスBox4 がオンであったとしても、保持用リレーRL5 もオンとなるので、リセット回路RSに使われているドア出力用リレーRL6 のb接点は「閉」となり、同時に、スイッチボックスBox4 の保持リレーRL5 のa接点も「閉」となる。その結果、リセット回路RSのリレーRL7 はオンとなり、リレーRL7 のb接点は開放される。そのため、このb接点を介して電源VDDと接続されている順序回路のスイッチボックスBox1-4 は瞬時に保持が解除され、オゾン発生手段1もオフとなって庫内にオゾンが放出されなくなる。そして、このように、スイッチボックスBox4 の保持リレーRL5 がオフになると、保持リレーRL5 のa接点が開放されるため、リセット回路RSのリレーRL7 もオフとなり、同リレーRL7 のb接点が「閉」じて、順序回路は電源VDDと接続される。したがって、庫内のスイッチボックスBox1-3 のうち、上流のスイッチボックスBox1 のグリーンの通電表示ランプPLgのみが点灯することになり、これを確認して入庫する。
【0057】
一方、入庫中に誤って入出庫ドア2を閉じた場合は、ドア出力用リレーRL6 がオンとなり、ブザー回路Bに設けたドア出力用リレーRL6 のa接点が「閉」じるため、ブザー回路Bが鳴って報知する。このとき、ブザーBzが鳴っても外のスイッチボックスBox4 (プッシュスイッチPBb4 )を作動させない限りオゾン発生手段1は作動しないので安全であるが、手近のスイッチボックスBox1-3 の緊急停止ボタンPBa1-3 を作動させると、保持リレーRL5 がオフとなり、保持リレーRL5 のa接点でもって電源VDDが供給されている下流のスイッチボックスBox1-4 をオフにできる。このため、万一、入庫中にスイッチボックスBox1-4 を全てオンにしていた場合でも、緊急停止ボタンPBa1-3 を作動させれば、出力リレーRL6 をオフにしてオゾン発生手段1をオフにできるので安全である。また、緊急停止ボタンPBa1-3 を作動するのと同時に、中に居ることを喚起して知らせることもできる。
【0058】
なお、ブザーBzは、メインスイッチMSを一旦オフにするか、所定の手順で庫内から出るようにすれば、止めることができる。
【0059】
この庫内から出る際の所定の手順は、スイッチボックスBox1 →Box2 →Box3 と順に作動させる。最後に入出庫ドア2を閉じ、スイッチボックスBox4 を作動すると、出力リレーRL4 が作動してオゾン発生手段1がオンになり、庫内にオゾンを放出することができるようになる。
【0060】
このように、入出庫ドア2から離れたスイッチボックスBox1 から順に作動しなければならないようにすることで、例えば、庫内に複数の作業者がいる場合でも、庫内のスイッチボックスを順に作動させて行く間に安全を確認しながら出庫できる。
【0061】
なお、この形態では、スイッチボックスが4個の場合を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、保管庫Aの大きさに合わせて図6のように(図ではスイッチボックスを▲1▼、▲2▼・・・のように符号で示している)、個数と配置とを変えることができる。
【0062】
このように、外気を用いてオゾンを発生させるようにしているので、大量のオゾンを連続して庫内に導入して高い消臭効果を得ることができる。その際、庫内のオゾン濃度を収容物の量や種類に合わせて調整することができるので、高い消臭効果を得るようにできる。また、換気手段で庫内の排気を行って消臭効率を向上させることもできる。さらに、オゾンを強制的に排気して、ヒーターを使わなくして安全を確保したので省エネ効果もある。また、安全回路を設けたので、搬入時や搬出時の安全も確保できる。
【0063】
【発明の効果】
この発明は、上記のように構成したことにより、収納物の量や種類に関わらず、均一で高い消臭効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の正面図
【図2】実施例の断面図
【図3】実施例の作用説明図
【図4】実施例の断面図
【図5】実施例の回路図
【図6】他の態様を示す表
【図7】従来例の断面図
【符号の説明】
1 オゾン発生手段
2 入出庫ドア
3 冷却手段
4 冷却器
5 冷気室
6 開口
7 整流板
8 吸引口
9 吹き出し口
10 オゾン発生室
11 吹き出し口
A 低温保管庫
Box1-4 スイッチボックス
LS ドアスイッチ

Claims (4)

  1. ドアでもって入出庫できるようにした保管庫の上部に、外気を取り込んでオゾンを生成するオゾン発生手段と冷却手段とを載置し、その載置した冷却手段からの冷気の吹き出し口とオゾン発生手段からのオゾンの吹き出し口とを庫内の天井に設けてオゾンの導入量を調整できるようにするとともに、前記冷気の吹き出し口が冷気を天井と並行に吹き出すものとし、その冷気の吹き出し口の下流に前記オゾンの吹き出し口を配置し、かつ、庫内の空気を入れ替える換気手段を設けて、庫内のオゾン濃度を庫内の収容物に応じて調整できるようにした低温保管庫。
  2. 上記オゾン発生手段が回転式円筒型のオゾナイザであることを特徴とする請求項1に記載の低温保管庫。
  3. 上記ドアの開閉でオン・オフするドアスイッチと庫内と庫外に設けた複数のスイッチとで、入庫時に停止したオゾン発生手段を庫内のスイッチとドアスイッチを出庫時に決められた順序で作動させることにより、オゾン発生手段の作動を再開できるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の低温保管庫。
  4. 上記保管庫が組み立て式であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の低温保管庫。
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