JP3766766B2 - ドライビングシミュレータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の自動運転状態を再現できるドライビングシミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のドライビングシミュレータとして、オペレータを支持する本体と、そのオペレータによる仮想的な車両運転操作に対応する入力信号、例えば操舵角、駆動力、制動力等に対応する入力信号を生成する入力部と、その入力信号に応じて仮想的な車両運動に対応する制御パラメータ、例えば車両運動の前後方向速度、前後方向加速度、横方向速度、横方向加速度、操舵トルク、ヨーレート等を演算すると共に、その制御パラメータに対応する制御信号を生成する制御装置と、その制御信号により制御されるアクチュエータとを備え、そのアクチュエータにより前記本体が作動されるものが用いられている。そのアクチュエータにより本体を作動させることにより仮想的に車両運動が再現される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のドライビングシミュレータは、ドライバーの操作を必要としない自動運転状態のシミュレーションはできなかった。そこで、その制御装置により仮想走行軌道を記憶し、その仮想走行軌道において一定速度で進行する車両の仮想現在位置を時々刻々演算し、また、その車両進行方向の直交方向における仮想現在位置の仮想走行軌道からの偏差を求め、その偏差をなくすように目標舵角に対応する制御パラメータを演算し、その目標舵角に対応する制御信号を生成することが考えられる。
【0004】
しかし、その車両進行方向の直交方向における仮想現在位置の仮想走行軌道からの偏差を、固定された座標系において求めると、仮想走行軌道が周回軌道のように車両進行方向の反転部分を有する場合に目標舵角方向が本来の方向から反転する。例えば、XY直交座標系においてX軸方向一方に向かい進行する車両がY軸方向一方側に仮想軌道から外れた場合の目標操舵方向を右とすると、車両進行方向がX軸方向他方に向かう場合はY軸方向一方側に仮想軌道から外れた場合、目標操舵方向は左となるべきものが右となってしまう。そのため適正な自動運転状態のシミュレーションができなくなる。そこで、その仮想走行軌道の法線方向の車両発進位置からの偏差を求めることで、車両進行方向が反転したか否かを判断して目標舵角を求めることが考えられるが、制御装置における演算が複雑になるために円滑なシミュレーションが困難になる。また、現実の車両運動においては走行軌道の曲率に応じて車速は変更されるが、仮想走行軌道からの位置偏差にのみ基づき目標舵角を求める場合は舵角変化しかシミュレーションできないため、現実の車両運動を正確に再現するのが困難である。
【0005】
本発明は、上記問題を解決することのできるドライビングシミュレータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、オペレータを支持する本体と、仮想的な車両運動に対応する制御パラメータを演算すると共に、その制御パラメータに対応する制御信号を生成する制御装置と、その制御信号により制御される本体作動用アクチュエータと映像表示部の中の少なくとも一方とを備え、車両の自動運転状態のシミュレーションが可能なドライビングシミュレータであって、予め定められた仮想走行軌道上の予め定められた複数の基準点における軌道接線方向の目標単位ベクトルを記憶する手段と、その仮想走行軌道おける仮想的な車両運動の初期において、その仮想走行軌道を表す座標系における仮想現在位置と仮想速度ベクトル前記制御装置により演算するための初期条件を入力する手段と、前記複数の基準点の中から、その仮想的に運動する車両の進行方向前方側で仮想現在位置に最も近接する最近接基準点を演算する手段とを備え、前記制御装置は、その仮想現在位置での仮想速度ベクトルの単位ベクトルが、その最近接基準点における目標単位ベクトルに一致するように、制御パラメータを演算し、かつ、その仮想現在位置と仮想速度ベクトルを、先に求められた制御パラメータに基づき時々刻々に演算することを特徴とする。
本発明の構成によれば、仮想的に運動する車両の仮想現在位置での仮想速度ベクトルの単位ベクトルが、仮想走行軌道の接線方向の目標単位ベクトルに一致するように制御パラメータを時々刻々演算し、その制御パラメータに対応する制御信号より本体作動用アクチュエータや映像表示部を制御することで、オペレータによる仮想的な車両運転操作を必要としない自動運転状態をシミュレーションできる。また、その仮想速度ベクトルの単位ベクトルを予め定められた接線方向の目標単位ベクトルに一致させることで、仮想走行軌道を表す固定された座標系において目標舵角の方向を求めることができ、車両進行方向が反転した場合でも目標舵角の方向を正確に且つ複雑な演算を要することなく求めることができる。
【0007】
その最近接基準点における目標単位ベクトルからの仮想速度ベクトルの単位ベクトルの偏差を演算する手段と、その偏差における車両の直近の定常進行方向成分に応じて仮想的な車両運動の駆動力および制動力に対応する値を演算する手段と、その偏差における車両の直近の定常進行方向の直交成分に応じて仮想的な車両運動の舵角に対応する値を演算する手段とを備え、その駆動力、制動力、舵角に対応する値に応じて前記制御パラメータが演算されるのが好ましい。
これにより、仮想走行軌道の曲率が大きくなると、目標単位ベクトルからの仮想速度ベクトルの単位ベクトルの偏差における車両の直近の定常進行方向成分は大きくなるので、仮想的な車両運動の駆動力が小さくなると共に制動力が大きくなるように制御パラメータが演算される。また、仮想走行軌道の曲率が大きくなると、その偏差における車両の直近の定常進行方向の直交成分は大きくなるので、仮想的な車両運動の舵角が大きくなるように制御パラメータが演算される。これにより、現実の車両運動の舵角変化だけでなく、走行軌道の曲率に応じた速度変化をシミュレーションできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1、図2に示すドライビングシミュレータ1は、オペレータを支持する本体2、この本体2の作動用アクチュエータ3、ステアリングホイールを模した舵角入力部4、その舵角入力部4への操作反力付加用アクチュエータ5、アクセルペダルを模した駆動力入力部6、ブレーキペダルを模した制動力入力部7、映像表示部9、操作スイッチ10、および制御装置8を備えている。その制御装置8は各アクチュエータ3、5、各入力部4、6、7、映像表示部9、および操作スイッチ10に接続される。その操作スイッチ10の操作により、制御装置8は手動運転モードと自動運転モードとに切り換え可能とされている。
【0009】
その本体2は、支持プレート2aと、この支持プレート2a上に設けられるオペレータシート2bと、その支持プレート2aの周縁部に設けられる柵2cを有する。
【0010】
その本体2の作動用アクチュエータ3は、一端が支持プレート2aにリンク接続され、他端が床上のベース11にリンク接続された複数の電動シリンダにより構成される。各電動シリンダの直線的な伸縮運動により、その本体2は6軸自由度の運動を行い任意方向に変位することが可能とされている。なお、本体作動用アクチュエータ3の構成は、車両挙動のシミュレーションを行うことができるように本体2を作動させることができれば特に限定されない。
【0011】
その舵角入力部4は、その本体2に回転操作可能に取り付けられる操作部4aと、この操作部4aの回転角度を検知する角度センサ4bと、この操作部4aの操作トルクを検知するトルクセンサ4cとを有する。その角度センサ4bは上記制御装置8に接続される。手動運転モードにおいてオペレータが操作部4aを回転操作することにより、仮想的な車両運転操作に対応する入力信号として、その回転操作角度に応じた舵角信号が角度センサ4bにより生成される。その舵角信号は制御装置8に送られる。そのトルクセンサ4cは上記制御装置8に接続され、その本体2上のオペレータによる操作部4aの操作トルクに応じた操舵トルク信号を生成し、その操舵トルク信号は制御装置8に送られる。その操作部4aの操作トルクが操舵反力に対応する。
【0012】
その操作反力付加用アクチュエータ5は、その舵角入力部4の一端に接続されるモータにより構成され、その舵角入力部4に操作反力を作用させる。このアクチュエータ5は上記制御装置8に接続される。
【0013】
その駆動力入力部6は、その本体2に踏み込み操作可能に取り付けられるペダル状操作部6aと、この操作部6aの踏み込み量の検知センサ6bとを有し、そのセンサ6bは上記制御装置8に接続される。手動運転モードにおいてオペレータが操作部6aを踏み込み操作することにより、仮想的な車両運転操作に対応する入力信号として、その踏み込み量に応じた駆動信号がセンサ6bにより生成される。その駆動信号は制御装置8に送られる。
【0014】
その制動力入力部7は、その本体2に踏み込み操作可能に取り付けられるペダル状操作部7aと、この操作部7aの踏み込み量の検知センサ7bとを有し、そのセンサ7bは上記制御装置8に接続される。手動運転モードにおいてオペレータが操作部7aを踏み込み操作することにより、仮想的な車両運転操作に対応する入力信号として、その踏み込み量に応じた制動信号がセンサ7bにより生成される。その制動信号は制御装置8に送られる。
【0015】
その制御装置8はコンピュータにより構成され、記憶したプログラムに従い、仮想的な車両運動に対応する制御パラメータを演算する。その制御パラメータとして、仮想的な車両運動における舵角、駆動力、制動力に対応する前後方向速度、前後方向加速度、横方向速度、横方向加速度、操舵トルク、車両重心回りのヨー運動のヨーレートが演算される。また、その制御装置8は、その制御パラメータに対応する制御信号を従来と同様に生成する。
【0016】
手動運転モードにおいては、その制御装置8は各入力部4、6、7からの入力信号に応じて各制御パラメータを演算する。この演算は従来と同様に行うことができ、例えば実際の車両運転操作による車両運動から得られる既存のデータベースに基づき、実際の車両運動を再現できるように演算する。
【0017】
自動運転モードにおいては、上記制御装置8は、予め定められる仮想走行軌道上における仮想的な車両運動に対応する制御パラメータを演算する。
例えば図3に示すように、その仮想走行軌道50はXY直交座標系において表される周回軌道とされる。その仮想走行軌道50上の予め定めた複数の基準点Kにおける軌道接線方向の目標単位ベクトルγが制御装置8により記憶される。その基準点Kの数および位置はシミュレーション精度に応じて適宜定めればよい。
その仮想走行軌道50における仮想的な車両運動の初期において、その仮想走行軌道50を表す座標系における仮想現在位置Pと仮想速度ベクトルVを制御装置8により演算するための初期条件が上記操作スイッチ10により入力される。その初期条件としては、例えば、仮想走行軌道50における車両の発進位置座標と、発進してから予め定めた定常速度になるまでの時間と距離とが入力される。なお、その車両発進位置は、仮想走行軌道50における一定位置に固定すれば入力は不要である。その定常速度として、仮想走行軌道50の直線部や一定曲率部での定常速度が入力される。
上記複数の基準点Kの中から、その仮想的に運動する車両の進行方向前方側で仮想現在位置Pに最も近接する最近接基準点Kが制御装置8により演算される。
そして制御装置8は、その仮想現在位置Pでの仮想速度ベクトルVの単位ベクトルが、その最近接基準点Kにおける目標単位ベクトルγに一致するように、上記制御パラメータを演算する。そのため、先ず最近接基準点Kにおける目標単位ベクトルγからの仮想速度ベクトルVの単位ベクトルの偏差が演算される。例えば、図4に示すように、仮想現在位置Pにある車両の直近の定常速度での進行方向がX軸方向である場合、その仮想速度ベクトルVの単位ベクトルのX軸成分をvx、Y軸成分をvy、その最近接基準点Kにおける目標単位ベクトルγのX軸成分をγx、Y軸成分をγyとして、その偏差のX軸成分(vx−γx)とY軸成分(vy−γy)が演算される。その偏差のX軸成分(vx−γx)、すなわち、その偏差における車両の直近の定常進行方向成分に応じて、仮想的な車両運動の駆動力および制動力に対応する値が演算される。すなわち、その偏差のX軸成分(vx−γx)が大きい程に駆動力に対応する値が小さく、制動力に対応する値が大きくされる。その偏差のY軸成分(vy−γy)、すなわち、その偏差における車両の直近の定常進行方向の直交成分に応じて、仮想的な車両運動の舵角に対応する値が演算される。すなわち、その偏差のY軸成分(vy−γy)が大きい程に舵角に対応する値が大きくされる。その駆動力、制動力、舵角に対応する値に応じて上記制御パラメータが制御装置8により演算される。その駆動力、制動力、舵角は、手動運転モードにおける駆動力入力部6、制動力入力部7、舵角入力部4からの入力に対応するので、その手動運転モードにおけると同様にして各制御パラメータが演算される。
制御装置8は、その仮想現在位置Pと仮想速度ベクトルVを、先に求められた制御パラメータに基づき時々刻々に演算する。
【0018】
制御装置8は、その演算した制御パラメータに対応する制御信号を従来同様に生成し、その制御信号により上記アクチュエータ3、5と映像表示部9を制御する。その制御信号により制御される本体作動用アクチュエータ3の直線運動により本体2が作動されることで、車両運動がシミュレーションされる。すなわち、その本体2の前後方向移動速度は、その仮想的な車両前後方向速度に対応し、その本体2の横方向移動速度は、その仮想的な横方向速度に対応する。その本体2に作用する前後方向加速度に基づく慣性力は、その仮想的なヨー運動により作用する加速度に基づく慣性力の前後方向成分と、駆動力および制動力による前後方向加速度に基づく慣性力との和に対応する。その本体2に作用する横方向加速度は、その仮想的なヨー運動により車両運転席に作用する加速度に基づく慣性力の横方向成分と、駆動力および制動力による横方向加速度に基づく慣性力との和に対応する。また、その制御信号により駆動される操作反力付加用アクチュエータ5の回転運動により舵角入力部4に操作反力が作用されることで、路面からステアリングホイールを介するドライバーへの操舵反力の伝達がシミュレーションされる。その舵角入力部4の操作反力は仮想的な車両の操舵トルクに対応する。この際、トルクセンサ4cからの検出値に応じた操作反力が付与されるように操作反力付加用アクチュエータ5はフィードバック制御される。その映像表示部9は、制御装置8から送られる制御信号に応じた画像を表示する公知の表示器により構成される。すなわち、その制御装置8は、仮想の風景を生成するための画像信号を制御信号として出力することで映像表示部9を制御し、その制御パラメータに応じて求めた車速、走行距離、走行方向等に応じて仮想風景を変化させる。
【0019】
図5のフローチャートを参照して自動運転モードにおける制御手順を説明する。まず、操作スイッチ10から初期条件を入力し(ステップ1)、次いでシミュレーションを開始する(ステップ2)。このシミュレーションの開始信号は、例えば操作スイッチ10の操作により制御装置8に入力する。次に、制御装置8は仮想現在位置Pと仮想速度ベクトルVを演算し(ステップ3)、その車両の進行方向前方側で仮想現在位置Pに最も近接する最近接基準点Kを演算し(ステップ4)、その仮想速度ベクトルVの単位ベクトルが、その最近接基準点Kにおける目標単位ベクトルに一致するように、制御パラメータを演算し(ステップ5)、その制御パラメータに対応する制御信号を本体作動用アクチュエータ3、操作反力付加用アクチュエータ5、映像表示部9に出力することでシミュレーションを行う(ステップ6)。次に、制御装置8は制御を終了するか否を判断し(ステップ7)、終了しない場合はステップ3に戻る。例えば、仮想走行軌道50が周回軌道である場合は設定周回数の走行により制御を終了したり、操作スイッチ10の操作により制御装置8に終了信号が入力されることで制御を終了する。
【0020】
上記構成によれば、仮想的に運動する車両の仮想現在位置Pでの仮想速度ベクトルVの単位ベクトルが、仮想走行軌道50の接線方向の目標単位ベクトルγに一致するように制御パラメータを時々刻々演算し、その制御パラメータに対応する制御信号より本体作動用アクチュエータ3、操作反力付加用アクチュエータ5、映像表示部9を制御することで、オペレータによる仮想的な車両運転操作を必要としない自動運転状態をシミュレーションできる。また、その仮想速度ベクトルVの単位ベクトルを予め定められた目標単位ベクトルγに一致させることで目標舵角の方向を求めることができ、仮想走行軌道50を表す固定されたXY直交座標系において、車両進行方向が反転した場合でも目標舵角の方向を正確に且つ複雑な演算を要することなく求めることができる。また、仮想走行軌道50の曲率が大きくなると、目標単位ベクトルγからの仮想速度ベクトルVの単位ベクトルの偏差における車両の直近の定常進行方向成分は大きくなるので、仮想的な車両運動の駆動力が小さくなると共に制動力が大きくなるように制御パラメータが演算される。また、仮想走行軌道50の曲率が大きくなると、その偏差における車両の直近の定常進行方向の直交成分は大きくなるので、仮想的な車両運動の舵角が大きくなるように制御パラメータが演算される。これにより、現実の車両運動の舵角変化だけでなく、走行軌道の曲率に応じた速度変化をシミュレーションできる。
【0021】
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、仮想走行軌道は周回軌道に限定されず、任意の軌道とすることができる。その仮想走行軌道を表す座標系は直交座標系に限定されない。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、自動運転時における現実の車両運動を円滑かつ正確に再現できるドライビングシミュレータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のドライビングシミュレータの斜視図
【図2】本発明の実施形態のドライビングシミュレータの構成説明図
【図3】本発明の実施形態のドライビングシミュレータの仮想走行軌道を示す図
【図4】本発明の実施形態のドライビングシミュレータの作用説明図
【図5】本発明の実施形態のドライビングシミュレータの制御手順を示すフローチャート
【符号の説明】
1 ドライビングシミュレータ
2 本体
3 アクチュエータ
8 制御装置
9 映像表示部
10 操作スイッチ

Claims (2)

  1. オペレータを支持する本体と、
    仮想的な車両運動に対応する制御パラメータを演算すると共に、その制御パラメータに対応する制御信号を生成する制御装置と、
    その制御信号により制御される本体作動用アクチュエータと映像表示部の中の少なくとも一方とを備え、
    車両の自動運転状態のシミュレーションが可能なドライビングシミュレータであって、
    予め定められた仮想走行軌道上の予め定められた複数の基準点における軌道接線方向の目標単位ベクトルを記憶する手段と、
    その仮想走行軌道おける仮想的な車両運動の初期において、その仮想走行軌道を表す座標系における仮想現在位置と仮想速度ベクトル前記制御装置により演算するための初期条件を入力する手段と、
    前記複数の基準点の中から、その仮想的に運動する車両の進行方向前方側で仮想現在位置に最も近接する最近接基準点を演算する手段とを備え、
    前記制御装置は、その仮想現在位置での仮想速度ベクトルの単位ベクトルが、その最近接基準点における目標単位ベクトルに一致するように、制御パラメータを演算し、且つ、その仮想現在位置と仮想速度ベクトルを、先に求められた制御パラメータに基づき時々刻々に演算することを特徴とするドライビングシミュレータ。
  2. その最近接基準点における目標単位ベクトルからの仮想速度ベクトルの単位ベクトルの偏差を演算する手段と、
    その偏差における車両の直近の定常進行方向成分に応じて仮想的な車両運動の駆動力および制動力に対応する値を演算する手段と、
    その偏差における車両の直近の定常進行方向の直交成分に応じて仮想的な車両運動の舵角に対応する値を演算する手段とを備え、
    その駆動力、制動力、舵角に対応する値に応じて前記制御パラメータが演算される請求項1に記載のドライビングシミュレータ。
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