JPH10254345A - シミュレート装置 - Google Patents

シミュレート装置

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JPH10254345A
JPH10254345A JP6132097A JP6132097A JPH10254345A JP H10254345 A JPH10254345 A JP H10254345A JP 6132097 A JP6132097 A JP 6132097A JP 6132097 A JP6132097 A JP 6132097A JP H10254345 A JPH10254345 A JP H10254345A
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JP
Japan
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control object
control
operator
vehicle
input
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JP6132097A
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Yasuharu Koike
康晴 小池
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御対象物に対して与えた入力に応じて現在
の状況を的確に操作者へ提供する。 【解決手段】 初期データを読み取って目標軌道50を
CRTに表示する(100、102)。制御入力を検出
すると共にその入力値を記憶し(104)、その入力値
を用いて制御対象物の現在位置を演算する(106)。
次に、制御入力がなされてから2秒後の制御対象物の推
定位置を演算する(108)。このようにして求めた現
在位置及び推定位置における制御対象物を、CRTに表
示する(110)。このように、制御入力に応じ制御対
象物の現在位置及び推定位置を同時に提示できるので、
操作者は将来の車両の動きを現時点で予測でき、操作が
滑らかになり、操作者による操作軌道を目標軌道に一致
させることが容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シミュレート装置
にかかり、特に、車両や重機械等の所定の操作により移
動等がなされる制御対象物の挙動を模擬的に提示するシ
ミュレート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】操作者による車両や重機械等の制御対象
物の運動技能の教育に関しては、これまでシステマティ
ックな一般的な方法はなく、コーチ等の教師からの指導
により、その技能を獲得していた。このため、技能を獲
得するためには、多くの努力を必要とし、技能が獲得で
きたとしても、正しく技能を獲得しているか否かは実地
により判断せざるを得なかった。
【0003】例えば、操作者がクレーン車等の重機械の
操作を覚える時は、実際に重機械を動かして、試行錯誤
を繰り返し制御対象物の動力学や運動学を体験的に学ん
でいた。
【0004】重機械は、操作そのものが複雑であること
が多い。例えば、大型の重機械を操作する場合には、大
型であるがため、微妙な動きが大きな動作につながるこ
とがある。初心者による操作のときは、さらに不安要素
を含んでいる。このため、最近では重機械を模擬した模
擬装置(以下、シミュレート装置という)を使用して重
機械の操作を模擬的に体験しながら操作を習得する方法
がなされている。このように、シミュレート装置を用い
ての操作習得は、操作練習の簡易化等を生み、学習の効
率化を計ることができる。
【0005】しかしながら、重機械を模擬したシミュレ
ート装置を使用して重機械の操作を模擬的に体験しなが
ら操作を習得する方法であっても、上記と同様に、コー
チ等の教師からの指導により技能を獲得してるので、正
しく技能を獲得しているか否かの判断が容易ではなかっ
た。
【0006】重機械を模擬したシミュレート装置の一例
として、特開平5−224585号公報には、自動車
(以下、車両という)の運転をシミュレートする運転訓
練シミュレート装置に関する技術が開示されている。こ
の技術では、ドライバにスピード感を実感させる訓練を
行うため、前方に設置した3面のマルチスクリーン上
に、再生速度を変化させて車両を表示させている。これ
によって、車両のスピードを模擬することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両の
運転等、重機械の操作は、ドライバ等の操作者の技量に
よって、大幅に異なる。すなわち、車両についていえ
ば、ドライバの技量により危険警告を出すタイミング
や、判断基準が異なる。これは、物理的に、操作不能の
状態で警報を出していては遅いためであり、物理的には
安定な状態であっても警報を出すためには、一般的なド
ライバーの特性を調べ、矛盾しない判断基準を作る必要
があるからである。
【0008】このため、シミュレート装置としては、操
作状況に応じて多面的に、その状況を提示しなければな
らない。
【0009】本発明は、上記事実を考慮して、制御対象
物に対して与えた入力に応じて現在の状況を的確に操作
者へ提供することができるシミュレート装置を得ること
が目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明のシミュレート装置は、所定の
操作により移動または停止する制御対象物が移動または
停止すべき予め定めた軌道を出力する出力手段と、前記
制御対象物を移動または停止させる操作量を入力する入
力手段と、入力された操作量に基づいて、前記制御対象
物の現在状態を演算する演算手段と、入力された操作量
に基づいて、該操作量を前記制御対象物に入力したとき
の所定時間後の前記制御対象物の状態を予測する予測手
段と、前記軌道、前記制御対象物の前記現在状態及び前
記予測手段で予測した前記制御対象物の予測状態を表示
する表示手段と、を備えている。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のシミュレート装置において、前記現在状態及び予測状
態の少なくとも一方の状態は、前記制御対象物の位置、
または前記制御対象物の位置と前記制御対象物の姿勢及
び移動方向の何れか一方とで表されることを特徴とす
る。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載のシミュレート装置において、前記制御対象物
は、該制御対象物の挙動を表す対象モデルであると共
に、前記現在位置演算手段は前記操作量に基づいて前記
対象モデルの現在の挙動を表す現在モデルを演算し、前
記予測手段は前記操作量に基づいて前記対象モデルの所
定時間後の挙動を表す順モデルを演算する、ことを特徴
とする。
【0013】請求項1の発明では、出力手段が、制御対
象物が移動または停止すべき予め定めた軌道を出力す
る。制御対象物には、車両やクレーン等の重機械があ
る。入力手段は、制御対象物を移動または停止させる操
作量を入力するためのものである。この入力された操作
量に基づいて、演算手段は、制御対象物の現在状態を演
算する。例えば、制御対象物が車両の場合、車両の現在
位置や方向、姿勢、及び車速や加速度、操舵角やヨーレ
イト等がある。また、重機械としてクレーンの場合、シ
ョベルの現在位置や方向、移動速度や加速度等がある。
予測手段は、入力された操作量に基づいて、操作量を制
御対象物に入力したときの所定時間後の制御対象物の状
態を予測する。すなわち、制御対象物の現在状態から所
定時間後に予測される制御対象物の状態を予測する。こ
れらの軌道、制御対象物の現在状態及び予測手段で予測
した制御対象物の予測状態を、表示手段によって、表示
する。これによって、表示手段には、制御対象物が移動
すべき軌道と、制御対象物の現在状態及び予測状態とが
同時に表示され、操作者に、操作による制御対象物の挙
動を提示でき、制御対象物の操作が的確か否かを操作者
は容易に判断することができ、さらに軌道から制御対象
物がずれた場合やずれることが予測された場合であって
も、容易に修正することができる。
【0014】前記現在状態及び予測状態の少なくとも一
方の状態は、請求項2にも記載したように、前記制御対
象物の位置、または前記制御対象物の位置と前記制御対
象物の姿勢及び移動方向の何れか一方とで表すことがで
きる。すなわち、制御対象物の状態は少なくとも位置を
含んでおり、制御対象物の姿勢及び移動方向の何れか一
方を含むことで制御対象物の状態の把握がさらに容易と
なる。
【0015】前記制御対象物は、請求項3にも記載した
ように、制御対象物の挙動を表す対象モデルとすること
ができる。この場合、現在位置演算手段は前記操作量に
基づいて前記対象モデルの現在の挙動を表す現在モデル
を演算し、前記予測手段は前記操作量に基づいて前記対
象モデルの所定時間後の挙動を表す順モデルを演算す
る。つまり、制御対象物の運動学、動力学の獲得は、制
御対象物そのものの挙動を把握することであり、その挙
動はモデル化できる。本発明のシミュレート装置では、
制御対象物自体をモデル化して、現在の挙動を現在モデ
ルとして求め、所定時間後の挙動を順モデルとして獲得
する。この順モデルとは、制御対象物に入力を与えた時
に結果を予測するモデルである。順モデルを獲得するこ
とで、操作者が与えた入力により制御対象物がどのよう
に動くかを予測することができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を詳細に説明する。本実施の形態は、車
両の運転を模擬するシミュレート装置に本発明を適用し
たものである。
【0017】図1に示すように、本実施の形態のシミュ
レート装置10は、シミュレータ本体12(図2)、C
RT26、及び制御入力装置24から構成されている。
制御入力装置24には、車両に備えられたステアリング
に相当するステアリング28の回転による操舵角や角速
度の操舵状態信号30が入力されると共に、ブレーキペ
ダルやアクセルペダルの踏み込みまたは踏み戻し量32
が入力される。これらの操舵状態信号30及び車両状態
量信号32から車両のスリップ角やヨーレイトを求める
ことができる。また、シミュレート装置12には、車両
の重量やホイルベース等のデータが予め記憶されてい
る。
【0018】図2に示すように、シミュレータ本体12
は、CPU14、RAM16、ROM18、入出力装置
(I/O装置)20を備えたマイクロコンピュータで構
成されており、これらはバス22によってコマンドやデ
ータを授受できるように接続されている。なお、ROM
18には、車両が走行すべき軌道を提示するための軌道
データ及び後述する処理ルーチンが予め記憶されてい
る。I/O装置20にはCRT26及び制御入力装置2
4が接続されている。
【0019】ここで、本発明者は、制御対象物の運動学
や動力学上の挙動を獲得する過程で、制御対象物の順モ
デルを獲得、提示することによって、初心者の操作学習
に対する最適な表示が可能であるという知見を得た。順
モデルとは、制御対象物に入力を与えた時に結果を予測
するモデルである。この順モデルを獲得することで、操
作者が与えた入力により制御対象物がどのように動くか
を予測することができるようになる。
【0020】一般に、シミュレート装置の場合、制御対
象物の現在の動きのみが表示されるため、現在の状態か
ら何秒か時間が経過した後に制御対象物がどのように動
くのか、初心者が予測することは難しい。従って、初心
者は、或る操作を行って、目的の動作と異なった結果が
生まれて初めて、それまでに行った操作を誤りと認知す
る。このとき、予め現在の操作を続けるとどのような位
置や姿勢になるのかを提示することができれば、操作者
は操作の結果を予め知ることができると共に、間違って
操作すると、その操作が誤った操作であることを知り、
正しい操作に訂正することができる。
【0021】そこで、本実施の形態では、制御入力から
制御対象物の運動を推定する順モデルを作成し、これを
元に、現在の制御入力よって制御対象物がどこに移動す
るかのを推定し提示する。例えば、生体系のようにフィ
ードバックの遅れが大きくゲインが小さい場合、制御対
象物の順モデルや逆モデルが存在してはじめて、滑らか
な動作が行なえる。従って、制御対象物の順モデルを用
いて、制御対象物の運動を提示することによって、操作
の学習を迅速に進めることが期待できる。
【0022】図3には、シミュレート装置における動作
原理の概念メカニズムをブロック図として示した。車両
等の制御対象物は、操作者が移動や旋回等の指令を与え
るとその指令に応じて運動する。この運動について、制
御対象物を模擬するための制御対象物のモデル(以下、
対象物モデル)40により、制御対象物の軌道を計算
し、軌道提示部42において、操作者に結果すなわち計
算した制御対象物の軌道を提示する。但し、対象物モデ
ル40は、制御対象物を運動学及び動力学的に扱うこと
が可能なように解析して、予め獲得しておく。
【0023】操作者は、制御対象物の操作を学習する過
程で、制御対象物に入力を与えた時に結果を予測するた
めの順モデルとして、操作者がイメージする制御対象物
のモデル(以下、操作者モデルという)44を獲得す
る。上記指令による運動については、操作者モデル44
により、制御対象物の軌道を計算し、操作者の予測部4
6において、操作者が予測した制御対象物の軌道を提示
する。
【0024】初心者が制御対象物を操作するときには、
これらの対象物モデル40と操作者モデル44が異なる
ため、対象物モデル40による実際の軌道と操作者が予
測した軌道とが異なることになる。操作者は提示された
実際の軌道及び操作者が予測した軌道を目視することに
よって、軌道の誤差の有無を認知する。この軌道誤差の
認知を誤差認知部48として、誤差認知部48による誤
差から操作者は操作者モデル44を変更し、操作者がイ
メージする操作者モデル44を対象物モデル40と同様
のモデルに近づくように獲得(操作者モデル44を修
正)していく。このように、制御対象物に対する指令に
よる実際の軌道を提示することで操作者の予測に対する
教師信号を与えることになり、制御対象物の操作の学習
が早く進行する。
【0025】次に、制御入力を与えてから制御対象物が
どのように動いたかを表す外部座標を求めるまでの過程
を説明する。
【0026】一般には、対象物モデル40は、次の
(1)式として与えられる。式中、xは現在の状態を表
し、uは制御入力を表している。
【0027】 dx=f(u,x) ・・・(1) 上記(1)式から理解されるように、制御対象物を制御
するためには、制御入力だけでなく、現在の制御対象物
の状態を知る必要がある。外部座標系では、制御入力u
が与えられると、動力学により内部座標θが定まり、そ
の内部座標θによって運動学により外部座標Xが定まる
(図4参照)。そして、以下のようにして順モデルであ
る対象モデル40を作成する。
【0028】まず、制御対象物に対して、任意の制御入
力uを与えたときに、その制御対象物がどのように動作
したかを外部座標Xを測定して求める。これによって、
制御入力uと外部座標Xとの間の写像関係を獲得するこ
とができる。この写像関係である写像fのパラメータ
は、神経回路モデルや、任意の最適アルゴリズムによっ
て決定することができる。
【0029】次に、n秒後の制御対象物の位置は、以下
のように求めることができる。まず、任意の時刻tにお
いて制御入力uを与え続けた時の、所定時間を経過した
時刻(t+Δt)における制御対象物の位置は次の
(2)式で表すことができ、さらに所定時間を経過した
時刻(t+2・Δt)の位置は、次の(3)式で表すこ
とができる。
【0030】 x(t+Δt)=x(t)+dx(t)・Δt −−(2) x(t+2・Δt)=x(t+Δt)+dx(t+Δt)・Δt −−(3) 従って、制御入力uを固定し、位置だけを変化させて順
次計算することによって、(t+n)秒後の位置x(t
+n)は次の(4)式で表すことができる。
【0031】 x(t+n)=x(t+n−Δt)+dx(t+n−Δt)・Δt −(4)
【0032】本実施の形態では、制御対象物の一例とし
て、図5に示す前輪操舵車両モデルを用いて、その前輪
操舵車両の運動方程式である次の(5)式で対象物モデ
ル40を表すことにする。
【0033】
【数1】 但し、図5及び上記式において、βは車体のスリップ
角、γはヨーレイト、Mは車両重量、Vは車速、Iz
車両ヨーイング慣性モーメント、lf (lr )は前
(後)輪−重心間距離、cf (cr )は前(後)輪コー
ナリングパワー、δは前輸実舵角を表している。
【0034】次に、本実施の形態の作用を説明する。本
シミュレート装置10は、電源が投入されると、図7の
処理ルーチンが実行され、ステップ100において、初
期データが読み取られる。初期データには、制御入力で
は得ることができない、車両重量、車両ヨーイング慣性
モーメント、前(後)輪−重心間距離がある。また、本
シミュレート装置10には操作者に模擬させる目標軌道
50が予めデータとして記憶されており、この目標軌道
50も初期データとして読み取られる。次のステップ1
02では、読み取った目標軌道50をCRT26の表示
画面56上に表示する。本実施の形態では、操作者に定
常円旋回を行わせる場合の車両の軌道を目標軌道50と
し、その目標軌道50がCRT26の表示画面56上に
表示される。
【0035】次に、ステップ104では、制御入力装置
24からの入力を検出すると共に、その入力値を記憶す
る。なお、この制御入力装置24からの入力値は、ステ
アリングによる操舵状態信号30やブレーキやアクセル
による踏み込み量32であるが、これらの入力値から車
両の車速、スリップ角、ヨーレイト等を求め、求めた計
算値を制御入力として記憶するようにしてもよい。
【0036】次のステップ106では、上記で説明した
運動方程式を用いて、現在位置を演算する。なお、本シ
ミュレータの起動当初は、予め記憶された初期位置を起
点58とし、その起点58からの移動に伴って、その軌
跡を求めることになる。また、操作者には、目標に沿っ
た運動を行うように指示するものとする。次のステップ
108では、制御入力がなされてから所定時間後(本実
施の形態では、2秒後)の制御対象物の推定位置を演算
する(図8)。
【0037】このようにして求めた現在位置及び推定位
置における制御対象物を、次のステップ110におい
て、CRT26の表示画面56上に現在位置54及び推
定位置52として表示する。次のステップ112では、
終了指示がなされたか否かを判断し、終了指示がなされ
ていないときは否定され、ステップ104へ戻り、上記
処理を繰り返し実行する。一方、終了指示がなされたと
きにはステップ112で肯定され、本ルーチンを終了す
る。
【0038】このように、本実施の形態では、制御入力
に応じた制御対象物の現在位置及び推定位置を同時に提
示することができるので、制御入力による制御対象物の
動きを予測提示でき、操作者は将来の車両の動きを現時
点で予測できるため、操作が滑らかになり、操作者によ
る操作軌道を目標軌道に一致させることが容易となる。
【0039】次に、図7のステップ108の推定位置演
算の詳細を説明する。推定位置演算の処理は、図8の処
理ルーチンが実行され、ステップ120において、写像
関数が読み取られ、記憶されている制御入力の値を次の
ステップ122で読み取る。次のステップ124では、
以下のようにして所定時間(2秒)後の位置を演算す
る。
【0040】上記(5)式は次の(6)、(7)式に展
開することができ、上記(2)式を用いて任意の時刻t
において制御入力uを与え続けた時の、所定時間を経過
した時刻(t+Δt)における制御対象物の位置を次の
(8)、(9)式で表すことができる。
【0041】 dβ(t)=a11β(t)+a12γ(t)+b11δ(t) −−−(6) dγ(t)=a21β(t)+a22γ(t)+b21δ(t) −−−(7) β(t+△t)=β(t)+dβ(t)・△t −−−(8) γ(t+△t)=γ(t)+dγ(t)・△t −−−(9)
【0042】また、車両の重心回りの回転は、次の(1
0)式で表すことができ、制御対象物すなわち車両の位
置(x,y)は、次の(11)、(12)式で表すこと
ができる。
【0043】 φ(t+△t)=φ(t)+γ(t)・△t+β(t) −−−(10) x(t+△t)=x(t)+Vcos(φ) −−−(11) y(t+△t)=y(t)+Vsin(φ) −−−(12)
【0044】従って、△t=0.5秒とすると、n=2
秒、すなわち(t+4△t)が2秒後の車両の位置とな
る(図9参照)。
【0045】2秒後の車両の位置が求まると、次のステ
ップ126においてその車両の位置を位置データとして
記憶し、本ルーチンを終了する。
【0046】図10には、車両の推定位置を提示したと
きと未提示で定常円旋回させたときの車両の軌道(軌
跡)を実験結果として示した。図10(1)、(2)
は、自己の車両、すなわち現在位置の車両52だけを表
示して操作させた場合の結果(2回実験)を示し、図1
0(3)、(4)は、自己の車両と2秒後の車両の位置
を表示、すなわち現在位置及び推定位置における制御対
象物を現在位置54及び推定位置52として表示させて
操作させた場合の結果(2回実験)を示している。図1
0(1)、(2)の実験結果から理解されるように、制
御対象物の動きが予測できない場合は、軌道が蛇行して
しまい、目標軌道を追従するのが難しくなる傾向にある
結果が得られた。一方、図10(3)、(4)から理解
されるように、本実施の形態のシミュレート装置では、
2秒後の位置を表示しているので、将来の車両の挙動が
予測できるため、操作が滑らかになり、軌道も目標軌道
に略一致されており、目標軌道を容易に追従することが
可能であるという結果が得られた。
【0047】従って、予測位置提示の所定時間としての
2秒後を、1秒後、0.5秒後と徐々に短くして、目標
軌道に操作軌道が一致するように学習させることによっ
て、最終的には、将来の自車の位置を表示しなくても目
標に追従できるように学習がなされたことになる。
【0048】このように、本実施の形態のシミュレート
装置は、まず、制御対象物のモデルを作成する。このモ
デルを元に、制御対象物の軌道を推定する。この推定さ
れた軌道を、目標軌道に合わせるように操作者は操作す
ることで、制御対象物を操作する技能を獲得することが
できる。
【0049】上記実施の形態では、車両の操作を模擬す
るシミュレート装置を説明したが、本発明は、これに限
定されるものではなく、さまざまな運動学習や、クレー
ン車など操作の難しいロポットなどの制御対象物を操作
する技能を獲得する装置に用いて好適である。
【0050】また、制御対象物が自動運転と手動運転と
の間で切り替え制御を行う装置に用いることができる。
この場合、切り替り時点で操作者が滑らかに操作を引き
継ぐためには、現在の制御対象物の状態と制御入力に対
する制御対象物の挙動が分かっていなければ、不適切な
操作を行う可能性があるため、操作者に知らせる必要が
ある。本シミュレート装置によれば、操作者は現在の状
態を正しく認識することができ、正しい制御入力を出力
できる。すなわち、任意の操作を行ない将来どのように
制御対象物が動くかを予め提示されることで、制御対象
物の状態を容易に把握することができ、操作者は安心し
て手動運転に切り替わった後も制御を続けることができ
る。
【0051】さらに、本発明は、警報装置に適用するこ
とができる。すなわち、現在の操作を続けると何秒後か
後に至る位置を視覚的に表示することができるため、道
路から逸脱量が多ければ、反対方向に操作を行なわなけ
ればならないことを報知したり、操作量が足らなけれ
ば、操作量の増加を指示したりする警報を出力すること
で、操作者に対して的確な指示を与えることができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
発明によれば、制御対象物を移動または停止させる操作
量に基づいて演算手段が制御対象物の現在状態を演算
し、予測手段が所定時間後の制御対象物の状態を予測し
て、表示手段に表示することができるので、操作者に、
操作による制御対象物の挙動を提示でき、制御対象物の
操作が的確か否かを操作者は容易に判断することができ
る、という効果がある。
【0053】請求項2に記載した発明によれば、現在状
態及び予測状態の少なくとも一方の状態を、制御対象物
の位置、または前記制御対象物の位置と前記制御対象物
の姿勢及び移動方向の何れか一方とで表すことができる
ので、制御対象物の状態の把握がさらに容易となる、と
いう効果がある。
【0054】請求項3に記載した発明によれば、前記制
御対象物を制御対象物の挙動を表す対象モデルとし、現
在位置演算手段が操作量に基づいて対象モデルの現在の
挙動を表す現在モデルを演算しかつ予測手段が操作量に
基づいて対象モデルの所定時間後の挙動を表す順モデル
を演算するので、所定時間後の挙動を順モデルを獲得す
ることができ、操作者が与えた入力により制御対象物が
どのように動くかの予測が容易になる、という効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のシミュレート装置の概略構成を
示すブロック図である。
【図2】本実施の形態のシミュレート装置の内部構成を
示すブロック図である。
【図3】本実施の形態のシミュレート装置における動作
原理の概念メカニズムを示したブロック図である。
【図4】制御入力を与えてから制御対象物が至る位置を
表す外部座標を求めるまでの過程を示す概念図である。
【図5】制御対象物である前輪操舵車両モデルの構成を
示す線図である。
【図6】CRTの表示画面を示すイメージ図である。
【図7】本実施の形態のシミュレート装置で実行される
処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図8】推定位置演算の処理の流れを示すフローチャー
トである。
【図9】車両の推定位置を求めるときの座標系を示す線
図である。
【図10】車両の推定位置を提示したときと未提示のと
きの操作実験結果(車両の軌跡)を示す線図である。
【符号の説明】
10 シミュレート装置 12 シミュレータ本体 24 制御入力装置 26 CRT

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の操作により移動または停止する制
    御対象物が移動または停止すべき予め定めた軌道を出力
    する出力手段と、 前記制御対象物を移動または停止させる操作量を入力す
    る入力手段と、 入力された操作量に基づいて、前記制御対象物の現在状
    態を演算する演算手段と、 入力された操作量に基づいて、該操作量を前記制御対象
    物に入力したときの所定時間後の前記制御対象物の状態
    を予測する予測手段と、 前記軌道、前記制御対象物の前記現在状態及び前記予測
    手段で予測した前記制御対象物の予測状態を表示する表
    示手段と、 を備えたシミュレート装置。
  2. 【請求項2】 前記現在状態及び予測状態の少なくとも
    一方の状態は、前記制御対象物の位置、または前記制御
    対象物の位置と前記制御対象物の姿勢及び移動方向の何
    れか一方とで表されることを特徴とする請求項1に記載
    のシミュレート装置。
  3. 【請求項3】 前記制御対象物は、該制御対象物の挙動
    を表す対象モデルであると共に、前記現在位置演算手段
    は前記操作量に基づいて前記対象モデルの現在の挙動を
    表す現在モデルを演算し、前記予測手段は前記操作量に
    基づいて前記対象モデルの所定時間後の挙動を表す順モ
    デルを演算する、ことを特徴とする請求項1または2に
    記載のシミュレート装置。
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