JP3765399B2 - 内燃機関の潤滑油供給構造 - Google Patents

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    • F01P2060/18Heater
    • F01P2060/185Heater for alternators or generators

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電コイルを有するステータとクランク軸に結合されたロータとを有する発電機と、軸方向でロータを挟んでステータとは反対側にてクランク軸上に設けられた潤滑対象を備える内燃機関において、該潤滑対象に潤滑油を供給するための構造に関する。ここで、潤滑対象としては、例えばクランク軸に回転自在に設けられたスタータドリブンギヤとクランク軸に結合された発電機のロータとを結合する一方向クラッチがある。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の内燃機関の潤滑油供給構造として、特許第2686595号公報に開示されたものがある。この潤滑油供給構造では、発電機のロータを兼ねたフリーホイールがクランク軸の一端部に結合され、クランク軸に軸受面で回転自在に嵌合されたフリーホイールギヤが、軸方向でフリーホイールを挟んで発電機のステータと反対側に設けられる。フリーホイールギヤは、一方向クラッチを介してフリーホイールに結合され、内燃機関の始動時に、スタータモータの回転力をフリーホイールおよびクランク軸に伝達する。そして、フリーホイールギヤの軸受面を潤滑するために、変速機の入力軸のフリーホイール側の軸受部に、加圧オイルが供給されるオイル溜めと、オイル溜のオイルを該軸受面に向けて噴出させるノズルとが形成され、ノズルから噴射されたオイルにより軸受面が潤滑される。これにより、軸受面を潤滑するためのオイル孔をクランク軸に設ける必要がなく、クランク軸の加工工数の増大によるコストアップや、クランク軸の外径の増大による内燃機関の大型化が防止される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来技術では、ノズルは変速機の入力軸の軸受部に設けられることから、該軸受部とフリーホイールギヤの軸受面とは、ノズルから噴射されるオイルが軸受面に確実に到達する距離に位置すること、および入力軸およびクランク軸の2つの軸間に跨るオイルの噴流の途中に部材が介在しないことを要するため、フリーホイールギヤおよび軸受部のレイアウト、ひいては発電機および変速機のレイアウトが制約を受ける難点がある。また、軸受面において噴射されたオイルが当たる部位は、変速機のレイアウトに依存するため、軸受面において複数の部位に噴流を当てることを含めて、噴流が当たる部位の設定の自由度が小さかった。さらに、発電機において、高温となる発電コイルは、軸方向でフリーホイールを挟んでフリーホイールギヤとは反対側に位置するので、軸受面に供給されるオイルにより発電コイルを冷却することは困難である。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、クランク軸に潤滑油通路を形成することなく、軸方向で発電機のロータのフランジ部を挟んでステータとは反対側にてクランク軸上に設けられた潤滑対象へ潤滑油を噴射することができ、しかも発電機や周辺装置のレイアウトの制約が少なく、発電コイルの冷却も可能で、さらに潤滑対象での潤滑油を当てる部位の設定の自由度が大きな内燃機関の潤滑油供給構造を提供することを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、発電コイルの冷却性を向上させることを目的とし、請求項3記載の発明は、さらに、発電機の大型化を抑制することを目的とし、請求項4記載の発明は、さらに、発電機を収納する収納部材の内側の構造を簡素化したうえで、ノズルの多様な位置設定を容易にし、しかも指向性の高い潤滑油の噴流を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1記載の発明は、発電コイルを有するステータとクランク軸に結合されたロータとを有して収納部材に収納された発電機と、前記クランク軸の軸方向で前記ロータのフランジ部を挟んで前記ステータとは反対側にて前記クランク軸上に設けられた潤滑対象とを備える内燃機関の潤滑油供給構造であって、前記収納部材は、潤滑油通路が設けられたノズル形成部を有し、該ノズル形成部には、前記潤滑油通路に連通して潤滑油を連続的に噴射する第1ノズルが、前記軸方向で前記フランジ部に対して前記ステータ側に、かつ前記フランジ部に前記軸方向で対向して設けられ、前記ロータには、前記第1ノズルからの潤滑油の噴射方向で前記潤滑対象と対向する位置に第1貫通通路が設けられ、潤滑油が前記第1ノズルから前記第1貫通通路を通って前記潤滑対象に噴射される内燃機関の潤滑油供給構造である。
【0006】
これにより、第1ノズルは、クランク軸と一体に回転するロータを有する発電機を収納する収納部材に設けられるノズル形成部に設けられるので、第1ノズルおよび潤滑対象はいずれもクランク軸を中心として設けられる。また、潤滑油は、フランジ部に対してステータ側に、かつフランジ部に軸方向で対向して設けられた第1ノズルからロータに向けて噴射されるので、そのほぼ全量が確実に発電機に対して噴射される。そして、噴射された潤滑油は、ロータの回転位置に応じて、潤滑油の噴流中に間欠的に位置する第1貫通通路を通って潤滑対象に供給され、また第1貫通通路が噴流中に位置しないときには、ロータに当たって飛散する。その潤滑油の飛沫が、主に発電コイルのフランジ部側の部分にかかる。
【0007】
その結果、この請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、収納部材は、潤滑油通路が設けられたノズル形成部を有し、ノズル形成部には、潤滑油通路に連通して潤滑油を連続的に噴射する第1ノズルが設けられることにより、第1ノズルおよび潤滑対象はいずれもクランク軸を中心に設けられ、潤滑対象への潤滑油の供給は、クランク軸に潤滑油通路を形成することなく、収納部材のノズル形成部のノズルからの潤滑油の噴射により行われるので、ノズルを設けたことによる発電機やクランク軸の周辺にある装置のレイアウトの制約は殆ど生じることがない。
【0008】
また、第1ノズルは、クランク軸の軸方向でフランジ部に対してステータ側に、かつフランジ部に軸方向で対向して設けられ、ロータには、第1ノズルからの潤滑油の噴射方向で潤滑対象と対向する位置に第1貫通通路が設けられることにより、潤滑油は、ステータ側に位置する第1ノズルからロータに向けて噴射されるので、潤滑油は、そのほぼ全量が確実に発電機に対して噴射され、しかもクランク軸と一体に回転するロータの第1貫通通路を通って潤滑対象に噴射される。具体的には、第1ノズルから連続的に噴射された潤滑油は、ロータの回転位置に応じて、潤滑油の噴流中に間欠的に位置する第1貫通通路を通って潤滑対象に供給され、第1貫通通路が噴流中に位置しないときには、ロータに当たって飛散する。そして、その飛沫が主に発電コイルのフランジ部側の部分にかかるので、潤滑対象が第1貫通通路を通ってきた潤滑油により潤滑されると同時に、発電コイルが飛散した潤滑油により冷却されて、発電機の発電効率が向上する。
【0009】
さらに、第1ノズルは収納部材に設けられるノズル形成部に設けられるので、周方向での第1ノズルの位置の設定および第1ノズルの数の設定の自由度が大きくなり、したがって潤滑対象での潤滑油を当てるの部位の設定の自由度が大きくなって、潤滑対象の潤滑性および発電コイルの冷却性の観点から、好適な第1ノズルの位置およびその数を設定することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関の潤滑油供給構造において、前記ノズル形成部には潤滑油を連続的に噴射する第2ノズルが設けられ、潤滑油が、前記発電コイルの、前記軸方向で前記フランジ部側とは反対側の側面に前記第2ノズルから噴射されるものである。
【0011】
これにより、ノズルから噴射されてロータに当たって飛散した潤滑油は、主に発電コイルのフランジ部側の部分にかかり、第2ノズルから噴射された潤滑油は、発電コイルの、軸方向でフランジ部側とは反対側(以下、「反フランジ部側」という。)の側面に当たり、さらに該側面に当たって飛散した潤滑油が、主に、当該発電コイルをはじめ、その周囲の発電コイルの反フランジ部側の部分にかかる。
【0012】
その結果、この請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、発電コイルの反フランジ部側の側面に向けて潤滑油を噴射する第2ノズルが設けられることにより、第2ノズルから噴射された潤滑油に直接当たる発電コイルはもちろん、周囲の発電コイルが飛散した潤滑油により冷却される。そして、第1ノズルから噴射された潤滑油が発電コイルのフランジ部側の部分にかかって、発電コイルが冷却されることと相俟って、発電コイルが軸方向で両側から冷却されて、その冷却性が増大する。しかも、第1ノズルと第2ノズルとから供給される潤滑油の噴射量を別々に設定することができるので、それぞれ噴射される潤滑油の潤滑作用および冷却作用に対応させて、最適な噴射量を設定することができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の内燃機関の潤滑油供給構造において、前記ステータには噴射方向で前記第1貫通通路に対向する第2貫通通路が設けられ、潤滑油が前記第1ノズルから前記第2貫通通路、さらに前記第1貫通通路を通って前記潤滑対象に噴射されるものである。
【0014】
これにより、ノズルから噴射された潤滑油の噴流は、ステータに設けられた第2貫通通路を通った後、ロータの回転位置に応じて、噴射方向で第2貫通通路と第1貫通通路とが重なる位置にあるときは、第1貫通通路を通って潤滑対象に当たり、噴射方向で第2貫通通路と第1貫通通路とが重ならない位置にあるときは、ロータに当たって飛散して、その飛沫が発電コイルにかかる。
【0015】
その結果、この請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、ステータには噴射方向で第1貫通通路に対向する第2貫通通路が設けられることにより、軸方向で見て、ノズルとステータとを重なる位置に配置することが可能となって、ノズルが設けられることによる発電機の大型化が抑制される。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の内燃機関の潤滑油供給構造において、前記ノズル形成部は前記ステータが固定されるステータ支持部であり、前記第1ノズルは、前記ステータが当接する当接面に開口し、前記第2貫通通路は、前記当接面上で前記第1ノズルと接続される開口部を有する貫通孔からなるものである。
【0017】
これにより、ノズル形成部はステータ支持部を利用して構成され、また第1ノズルから噴射された潤滑油は、噴射直後からロータの回転による気流の影響を殆ど受けない第2貫通通路内を通って第1貫通通路に達する。
【0018】
その結果、この請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、ノズル形成部がステータ支持部であることにより、ステータ支持部を利用してノズル形成部を構成するので、ノズル形成部を別途設ける必要がなくて、収納部材の内側の構造を簡素化することができ、しかも潤滑対象の潤滑性向上の観点、発電コイルの冷却性向上の観点から第1,第2ノズルの位置設定およびそれらノズルの数の設定が容易になる。さらに、貫通孔からなる第2貫通通路は、第1ノズルが開口する当接面上で第1ノズルと接続される開口部を有することにより、第1ノズルから噴射された潤滑油は、噴射された直後からロータの回転により生じる気流の影響を殆ど受けない貫通孔からなる第2貫通通路を通るので、第1ノズルから噴射されて第1貫通通路に達するまでの間で前記気流に曝される距離が短くなるので、噴流の指向性が向上して、潤滑油の油圧がやや低いときにも、潤滑油の噴流がより確実に第1貫通通路を通って潤滑対象に達するようにすることができて、潤滑対象の潤滑性が向上する。
【0019】
なお、この明細書において、「軸方向」、「径方向」、および「周方向」は、特に断らない限り、それぞれ、クランク軸の回転軸線の方向、該回転軸線を中心とした放射方向、および該回転軸線を中心とした周方向を意味するものとする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1〜図3を参照して説明する。
本発明の内燃機関の潤滑油供給構造が適用される内燃機関Eは、4輪の不整地走行車両に、クランク軸4の回転軸線Lが車体の前後方向を指向する配置、いわゆる縦置き配置で搭載される単気筒4サイクル内燃機関である。図1を参照すると、内燃機関Eは、前クランクケース1Fおよび後クランクケース1Rに2分割されるクランクケース1と、該クランクケース1の上方に順次重ねられて、複数の通しボルトによりクランクケース1に締結されるシリンダ2、シリンダヘッド(図示されず)およびヘッドカバー(図示されず)とを備える。
【0021】
中心軸線C(図2参照)が車体の左側にやや傾斜するシリンダ2に摺動自在に嵌合するピストン(図示されず)は、コンロッド3を介してクランク軸4のクランクピン4cに連結され、前記シリンダヘッドと前記ピストンとの間に形成された燃焼室の燃焼圧力により往復動される前記ピストンが、クランクケース1に前後1対の主軸受5,6を介して回転自在に支持されたクランク軸4を回転駆動する。
【0022】
後述する動力伝達装置および出力軸を収納するミッションケース7(図2参照)と一体成形されるクランクケース1は、軸方向で前後の主軸受5,6の外側にそれぞれ設けられたオイルシール8,9により、密閉式のクランク室10を形成する。そして、クランク軸4内に設けられた潤滑油通路11を経て、クランクピン4cとコンロッド3との摺動部、シリンダ2と前記ピストンとの摺動部、さらに前後の主軸受5,6などの潤滑箇所に供給される潤滑油は、それら潤滑箇所の潤滑終了後、クランク室10内から図示されないスカベンジポンにより吸引されてクランク室10から排出される。これにより、クランク軸4がクランク室10内に貯留される潤滑油を攪拌することがないので、内燃機関Eの出力損出が減少する。
【0023】
前側の主軸受5よりも前方に延びて、前クランクケース1Fの前端部に結合される前ケースカバー12Fにより覆われるクランク軸4の前軸端部4aには、前方に向かって、駆動スプロケット13とトルクコンバータ(図示されず)とが順次配置される。そして、駆動スプロケット13は、チェーンを介して、互いに同軸に設けられたオイルポンプ、すなわち内燃機関Eの各潤滑箇所の潤滑用および各種油圧作動機器の作動油用の潤滑油を供給するフィードポンプおよび前記スカベンジポンプを回転駆動する。また、前記トルクコンバータの出力は、該トルクコンバータと共に動力伝達装置を構成する変速クラッチおよび変速機(いずれも図示されず)を介して、車体の前後方向に延びる出力軸に伝達され、さらに該出力軸からその前端部および後端部にぞれぞれ連結された前側駆動軸および後側駆動軸に伝達されて、前輪および後輪が回転駆動される。
【0024】
一方、後側の主軸受6よりも後方に延びて、後クランクケース1Rの後端部に結合される後ケースカバー12Rにより覆われるクランク軸4の後軸端部4bには、後方に向かって前記シリンダヘッドに設けられた吸気弁および排気弁を駆動するカム軸をチェーンを介して回転駆動する駆動スプロケット14、スタータドリブンギヤ15および交流発電機30が順次配置される。
【0025】
図2を併せて参照すると、スタータモータ16のピニオンギヤ17から、減速ギヤ18を介して回転駆動されるスタータドリブンギヤ15は、その円筒状のボス部15aの内周面とクランク軸4の外周面との間に配置されたニードル軸受19からなる軸受部を介して、クランク軸4に回転自在に支持される一方、周知のカム型の一方向クラッチ20および発電機30を介してクランク軸4に一体に結合される。なお、ニードル軸受19は、前後の1対の円環状のサイドプレート23a,23bにより軸方向の移動が規制される。
【0026】
一方向クラッチ20は、円環状のアウタレース21と、径方向で該アウタレース21とボス部15aとの間に配置されたカム面を有する多数のころ状のカム22とを備える。アウタレース21は、発電機30の後述するロータ33のフランジ部34bに当接した状態で、周方向に間隔をおいて複数のボルト24により一体に結合される。そして、一方向クラッチ20と発電機30とが一体に結合された状態で、スタータドリブンギヤ15のギヤ部15bと一方向クラッチ20とフランジ部34bとは、軸方向に隣接して配列され、しかもボス部15aおよびカム22と、フランジ部34bとの間には、軸方向の僅かな間隙25が形成される。また、図3に示されるように、軸方向でボス部15bのロータ33側の端面には、径方向に延びる複数の溝26、この実施例では4つの溝26が、周方向にほぼ等間隔に設けられ、これら溝26によりニードル軸受19への潤滑油の供給路が構成される。
【0027】
再度、図1,図2を参照すると、発電コイル32を有して発電機カバー40に固定されるステータ31と、径方向でステータ31の外方を囲んでクランク軸4に一体に結合される椀状のロータ33とを備える発電機30は、共にクランク軸4の後軸端部4bを囲む後ケースカバー12Rおよび発電機カバー40により構成される収納部材に収納される。発電機カバー40は、その外周縁部41に設けられた挿通孔42に挿通されて、後ケースカバー12Rのネジ孔27に螺合する3本のボルト43により、後ケースカバー12Rの後端部に結合される。
【0028】
さらに、発電機カバー40は、回転軸線Lを中心線とする中心孔44と、中心孔44から外方に延びて、ステータ31が固定される漏斗状のステータ支持部45とを有する。ステータ支持部45の内周縁部45aには、ステータ31が当接する当接面45a1と、3つのネジ孔46が設けられ、ステータ31の挿通孔31aに挿通されてネジ孔46に螺合される3本のボルト47により、ステータ31がステータ支持部45に結合される。
【0029】
ロータ33は、一方向クラッチ20とクランク軸4とを一体に結合する連結部材34と、連結部材34と一体に結合されて永久磁石36が結合される保持部材35とから構成される。連結部材34は、後軸端部4bの後端部のテーパ部4b1の外周に嵌合されるテーパ孔を有して、クランク軸4にキーKにより結合されるボス部34aと、一方向クラッチ20のアウタレース21よりも大径であって、ボルト24によりアウタレース21と結合されるフランジ部34bとからなる。保持部材35は、ボス部34aの外周側に嵌合されて、フランジ部34bとほぼ等しい外径を有すると共に該フランジ部34bにリベットTにより結合されるフランジ部35bと、フランジ部35bの外周に連なり軸方向に延びて、その内周面にステータ31と径方向で対向する永久磁石36が固定される円筒部35aとからなる。
【0030】
それゆえ、両フランジ部34b,35bはロータ33のフランジ部33bを構成する。そして、ボス部34aと円筒部35aとの間に形成される環状の空間に配置される発電コイル32は、軸方向でフランジ部33bに対面するフランジ部33b側の側面32aと、該側面32aとは軸方向で反対側、すなわち反フランジ部33b側の側面32bとを有する。
【0031】
発電機カバー40の後方には、プーリ51を有するリコイルスタータ50が配置され、クランク軸4よりも後方に延びるボス部34aに、中心孔44に挿通されたプーリ51のボス部51aが結合される。すなわち、ボス部51aの前端面に設けられた径方向の突条51a1が、ボス部34aの後端面に設けられた径方向の溝34a1に嵌合されて、プーリ51が、ロータ33と一体に回転するように結合される。そして、両端面が当接した状態で、該ボス部51aに挿通されたボルト55が、後軸端部4bのテーパ部4b1にクランク軸4の後端面から軸方向に設けられたネジ孔4cに螺合される。なお、プーリ51のボス部51aの外周面と径方向で対向するステータ支持部45の内周面との間にはオイルシール48が装着される。
【0032】
これにより、いずれもクランク軸4上に設けられる部材であるスタータドリブンギヤ15と一方向クラッチ20と発電機30とが一体化された装置は、その前方の位置が、ボス部15aの前端面に当接するサイドプレート23aがクランク軸4の外周面から突出する突出部28に当接することにより規定されて、テーパ部4b1にロータ33が嵌合された状態で、クランク軸4に対して軸方向に固定される。このとき、スタータドリブンギヤ15および一方向クラッチ20は、軸方向でロータ33のフランジ部33bを挟んでステータ31とは反対側に位置する。
【0033】
そして、スタータモータ16による始動の際には、スタータモータ16の回転が、ピニオンギヤ17から減速ギヤ18を介してスタータドリブンギヤ15に伝達され、さらに一方向クラッチ20およびロータ33を介してクランク軸4に伝達されて、クランク軸4が回転駆動される。その後、内燃機関Eが自力回転を始めて、クランク軸4の回転数がスタータドリブンギヤ15の回転数を上回るようになると、クランク軸4からスタータドリブンギヤ15への回転の伝達は、一方向クラッチ20により遮断される。
【0034】
また、リコイルスタータ50による始動の際には、リール52に巻き付けられているリコイルロープ53に結合されたスタータノブを引くことにより、リール52の回転が、一方向クラッチ54を介してプーリ51に伝達され、さらにロータ33を介してクランク軸4に伝達される。
【0035】
ところで、軸方向でロータ33のフランジ部33bに対してステータ31側に位置するステータ支持部45には、内周縁部45aから左斜め上方に径方向に延びる突条45bが設けられ、該突条45bには、発電機カバー40に設けられると共に該突条45bにおいては径方向に直線状に延びる潤滑油通路60が設けられ、該潤滑油通路60は、後ケースカバー12Rに設けられた潤滑油通路61と後クランクケース1R、シリンダ2、前クランクケース1Fおよび前ケースカバー12Fにそれぞれ設けられた潤滑油通路(図示されず)とからなる潤滑油通路系統を介して、前記フィードポンプの吐出口に連通する。
【0036】
そして、突条45bには、それぞれ噴射される潤滑油の流量を規定するオリフィス64,65を有すると共に、潤滑油通路60に連通する第1ノズル62および第2ノズル63が、フランジ部33bに軸方向で対向する位置に設けられる。これにより、前記フィードポンプが作動すると、該フィードポンプの吐出口から吐出される加圧された潤滑油が、オイルフィルタおよび前記潤滑油通路系統を順次通って潤滑油通路60に供給され、オリフィス64,65で計量された潤滑油が、第1,第2ノズル62,63から連続的に噴射される。
【0037】
第1ノズル62は、ステータ31の当接面45a1に開口すると共に、図2に示されるように、ロータ33の後述する両貫通孔37,38が占める最上位置よりも、ロータ33の回転方向Aで後側に所定の鋭角を形成して位置する。第1ノズル62よりも径方向で外方に位置する第2ノズル63は、発電コイル32の反フランジ部33b側の側面32bに軸方向で対向する位置に開口する。そして、第1,第2ノズル62,63は、それぞれの噴射方向F1,F2が軸方向とほぼ平行となるように設けられる。それゆえ、ステータ支持部45はノズル形成部を構成している。
【0038】
一方、ロータ33のフランジ部33bを構成する両フランジ部34b,35bには、ロータ33の回転位置に応じて、第1ノズル62からの潤滑油の噴射方向F1で一方向クラッチ20のカム22と対向する位置に、周方向にほぼ等間隔で3つの貫通孔37,38が設けられる。ここで、各貫通孔37は間隙25に開放している。そして、各貫通孔37,38は第1貫通通路を構成する。ここで、一方向クラッチ20は、第1ノズル62から噴射された潤滑油により潤滑される部分であり、したがって潤滑対象である。
【0039】
さらに、ステータ31には、噴射方向F1で第1ノズル62と対向する位置であって、ステータ支持部45の当接面45a1上で第1ノズル62に接続される開口部39aを有する1つの貫通孔39が設けられる。この貫通孔39は第2貫通通路を構成し、両貫通孔37,38は、ロータ33の回転位置に応じて、噴射方向F1で貫通孔39と対向する位置を占める。
【0040】
これにより、内燃機関Eの運転中、フィードポンプから吐出された潤滑油は、前記潤滑油通路系統を経て潤滑油通路60に供給され、それぞれオリフィス64,65で計量されたのち、第1,第2ノズル62,63から連続して噴射される。そして、第1ノズル62から噴射された潤滑油は、貫通孔39を通過した後、ロータ33の回転位置に応じて、噴射方向F1で貫通孔39が両貫通孔37,38と対向する位置を占めるとき、潤滑油の噴流が両貫通孔37,38を通過して一方向クラッチ20のカム22に当たり、その供給された潤滑油により一方向クラッチ20が潤滑される。そして、一方向クラッチ20に供給された潤滑油の一部は、ボス部15aの各溝26を流下してニードル軸受19に供給され、ニードル軸受19が潤滑される。
【0041】
また、ロータ33の回転位置に応じて、噴射方向F1で貫通孔39が両貫通孔37,38と対向する位置を占めないときは、第1ノズル62から噴射された潤滑油は、貫通孔39を通過した後、フランジ部35bに当たって飛散し、飛散した潤滑油が、主に発電コイル32のフランジ部33b側の部分にかかるため、それら発電コイル32が冷却される。
【0042】
一方、第2ノズル63から噴射された潤滑油は、噴射方向F2で該第2ノズル63と対向する発電コイル32の反フランジ部33b側の側面32bに当たって飛散する。そのため、潤滑油の噴流が当たる発電コイル32はもちろん、飛散した潤滑油が周囲の他の発電コイル32にかかり、それら発電コイル32が冷却される。
【0043】
次に、前述のように構成された例の作用および効果について説明する。
スタータドリブンギヤ15と一方向クラッチ20と発電機30とがクランク軸4上で所定の位置に設けられた状態で、スタータドリブンギヤ15および一方向クラッチ20は、軸方向でロータ33のフランジ部33bを挟んでステータ31とは反対側に位置する。そして、前記潤滑油通路系統および発電機カバー40に設けられた潤滑油通路60に供給された潤滑油を噴射する第1,第2ノズル62,63は、クランク軸4と一体に回転するロータ33を有する発電機カバー40のステータ支持部45に設けられるので、第1,第2ノズル62,63および一方向クラッチ20はいずれもクランク軸4を中心として設けられる。
【0044】
その結果、発電機カバー40のステータ支持部45に設けられた潤滑油通路60に供給された潤滑油を噴射する第1ノズル62が、ステータ支持部45に設けられることにより、第1ノズル62および一方向クラッチ20はいずれもクランク軸4を中心に設けられ、一方向クラッチ20への潤滑油の供給は、クランク軸4に潤滑油通路を設けることなく、ステータ支持部45の第1ノズル62からの潤滑油の噴射により行われるので、第1ノズル62を設けたことによる発電機30やクランク軸4の周辺にある装置のレイアウトの制約は殆ど生じることがない。しかも、第1ノズル62は、後側の主軸受6からの潤滑油の飛沫による一方向クラッチ20およびニードル軸受19の潤滑が期待できない密閉式のクランク室10を備える内燃機関Eにおいて、極めて有効な潤滑油供給手段である。
【0045】
また、第1ノズル62は、クランク軸4の軸方向でフランジ部33bに対してステータ31側に、かつフランジ部33bに軸方向で対向して設けられ、ロータ33のフランジ部33bには、第1ノズル62からの潤滑油の噴射方向F1で一方向クラッチ20と対向する位置に貫通孔37,38が設けられることにより、潤滑油は、ステータ31側に位置する第1ノズル62からロータ33に向けて噴射されるので、潤滑油は、そのほぼ全量が確実に発電機30に対して噴射され、しかもクランク軸4と一体に回転するロータ33において潤滑油の噴射方向F1で一方向クラッチ20と対向する位置に設けられた貫通孔37,38を通って一方向クラッチ20に噴射される。具体的には、第1ノズル62から連続的に噴射された潤滑油は、ロータ33の回転位置に応じて、潤滑油の噴流中に間欠的に位置する貫通孔37,38を通って一方向クラッチ20に供給され、貫通孔37,38が噴流中に位置しないときには、ロータ33に当たって飛散し、その飛沫が主に発電コイル32のフランジ部33b側の部分にかかるので、一方向クラッチ20が貫通孔37,38を通ってきた潤滑油により潤滑されると同時に、発電コイル32が飛散した潤滑油により冷却されて、発電機30の発電効率が向上する。
【0046】
ステータ支持部45には潤滑油を連続的に噴射する第2ノズル63が設けられ、潤滑油が第2ノズル63から発電コイル32の反フランジ部33b側の側面32bに噴射されることにより、第1ノズル62から噴射されてロータ33のフランジ部35bに当たって飛散した潤滑油は、主に発電コイル32のフランジ部33b側の部分にかかり、第2ノズル63から噴射された潤滑油は、発電コイル32の側面32bに当たり、さらに側面32bに当たって飛散した潤滑油が、主に、当該発電コイル32をはじめ、周囲の発電コイル32の反フランジ部33b側の部分にかかる。
【0047】
その結果、第2ノズル63から噴射された潤滑油に直接当たる発電コイル32はもちろん、その周囲の発電コイル32が飛散した潤滑油により冷却される。そして、第1ノズル62から噴射された潤滑油が発電コイル32のフランジ部33b側の部分にかかって、発電コイル32が冷却されることと相俟って、発電コイル32が軸方向で両側から冷却されて、その冷却性が増大する。しかも、第1ノズル62と第2ノズル63とから供給される潤滑油の噴射量を、オリフィス64,65により別々に設定することができるので、それぞれ噴射される潤滑油の潤滑作用および冷却作用に対応させて、最適な噴射量を設定することができる。
【0048】
ステータ31には噴射方向F1で貫通孔39に対向する貫通孔37,38が設けられ、潤滑油が第1ノズル62から貫通孔39、さらに貫通孔37,38を通って一方向クラッチ20に噴射されることにより、第1ノズル62から噴射された潤滑油の噴流は、ステータ31に設けられた貫通孔39を通った後、ロータ33の回転位置に応じて、噴射方向F1で貫通孔39と貫通孔37,38とが重なる位置にあるときは、貫通孔37,38を通って一方向クラッチ20に当たり、噴射方向F1で貫通孔39と貫通孔37,38とが重ならない位置にあるときは、ロータ33に当たって飛散して、その飛沫が発電コイル32にかかる。
【0049】
その結果、軸方向で見て、第1ノズル62とステータ31とを重なる位置に配置することが可能となって、第1ノズル62が設けられることによる発電機30の大型化が抑制される。
【0050】
第1,第2ノズル62,63がステータ支持部45に設けられ、第1ノズル62は、ステータ31が当接する当接面45a1に開口し、貫通孔39が、当接面45a1上で第1ノズル62と接続される開口部39aを有することにより、第1,第2ノズル62,63を設けるためにステータ支持部45が利用され、また第1ノズル62から噴射された潤滑油は、噴射直後からロータ33の回転による気流の影響を殆ど受けない貫通孔39内を通って貫通孔37,38に達する。
【0051】
その結果、第1,第2ノズル62,63がステータ支持部45を利用して設けられるので、ノズル形成部を別途設ける必要がなくて、後ケースカバー12Rおよび発電機カバー40の内側の構造を簡素化することができ、しかも、周方向での第1,第2ノズル62,63の位置の設定自由度が大きくなり、したがって一方向クラッチ20での潤滑油を当てる部位の設定の自由度が大きくなって、一方向クラッチ20の潤滑性および発電コイル32の冷却性向上の観点から好適なノズル位置の設定が容易になる。
【0052】
さらに、貫通孔39は、第1ノズル62が開口する当接面45a1上で第1ノズル62と接続される開口部39aを有することにより、第1ノズル62から噴射された潤滑油は、噴射された直後からロータ33の回転により生じる気流の影響を殆ど受けない貫通孔39内を通るので、第1ノズル62から噴射されて貫通孔37,38に達するまでの間で前記気流に曝される距離が短くなるので、噴流の指向性が向上して、潤滑油の油圧がやや低いときにも、潤滑油の噴流がより確実に貫通孔37,38を通って一方向クラッチ20に達するようにすることができて、一方向クラッチ20の潤滑性が向上する。
【0053】
そして、第1ノズル62は、ロータ33の両貫通孔37,38が占める最上位置よりも、ロータ33の回転方向Aで後側に所定の鋭角を形成して位置することにより、第1ノズル62から噴射された潤滑油がフランジ部35bに当たって生じる潤滑油の飛沫の一部は、ロータ33の回転により生じる気流に乗って、第1ノズル62よりも回転方向Aで前側に位置する広範囲の発電コイル32にかかり、残りの一部が重力によって落下するときに、第1ノズル62よりも回転方向Aで後側に位置する発電コイル32にかかる。その結果、発電コイル32がより均一に冷却される。
【0054】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
前記実施例では、ステータ支持部45には、第1,第2ノズル62,63がそれぞれ1つずつ設けられたが、一方向クラッチ20のより均一な潤滑を行うために、または発電コイル32のより均一な冷却を行うために、第1ノズル62および第2ノズル63は、それぞれ複数設けられてもよく、その場合は各ノズルは異なる位置に設けられる。また、第1ノズル62および第2ノズル63は異なる噴射方向を持つようにされてもよいし、複数の第1ノズルまたは複数の第2ノズルが異なる噴射方向を持つようにされてもよい。さらに、前記実施例では、第1,第2ノズル62,63は、潤滑油通路60の直線状の部分に設けられた結果、同一の周方向位置に設けられたが、異なる周方向位置に設けられてもよい。
【0055】
潤滑対象は、前記実施例では一方向クラッチ20であったが、クランク軸4上に設けられる軸受部など、潤滑を必要とする部材または部位であればよい。また、前記実施例では、ノズル形成部はステータ支持部45であったが、後ケースカバー12Rまたは発電機カバー40に、径方向で内側に延びる柱状の部材によりノズル形成部を構成することもできる。
【0056】
前記実施例では、第2貫通通路は貫通孔39から構成されたが、溝または切欠きであってもよい。また、貫通孔37,38の数は3以外の数でもよい。また、前記実施例では貫通孔39が設けられたが、貫通孔39を設けることなく、ロータ33とステータ31との径方向での間隙を通じて、第1ノズル62から貫通孔37,38に向けて潤滑油を噴射するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示し、本発明の内燃機関の潤滑油供給構造が適用される内燃機関の、クランク軸の回転軸線を含む断面での断面図であり、スタータドリブンギヤ、一方向クラッチおよび発電機が設けられる部分については図2のI−I線での断面図である。
【図2】発電機カバーの正面図であり、図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1のIII部分の拡大図である。
【符号の説明】
1…クランクケース、2…シリンダ、3…コンロッド、4…クランク軸、5,6…主軸受、7…ミッションケース、8,9…オイルシール、10…クランク室、11…潤滑油通路、12F…前ケースカバー、12R…後ケースカバー、13,14…駆動スプロケット、15…スタータドリブンギヤ、16…スタータモータ、17…ピニオンギヤ、18…減速ギヤ、19…ニードル軸受、20…一方向クラッチ、21…アウタレース、22…カム、23a,23b…サイドプレート、24…ボルト、25…間隙、26…溝、27…ネジ孔、28…突出部、
30…発電機、31…ステータ、32…発電コイル、33…ロータ、33b…フランジ部、34…連結部材、35…保持部材、36…永久磁石、37,38,39…貫通孔、39a…開口部、
40…発電機カバー、41…外周縁部、42…挿通孔、43…ボルト、44…中心孔、45…ステータ支持部、45a1…当接面、46…ネジ孔、47…ボルト、48…オイルシール、
50…リコイルスタータ、51…プーリ、52…リール、53…リコイルロープ、54…一方向クラッチ、55…ボルト、
60,61…潤滑油通路、62,63…ノズル、64,65…オリフィス、
E…内燃機関、L…回転軸線、C…中心軸線、K…キー、T…リベット、A…回転方向、F1,F2…噴射方向。

Claims (4)

  1. 発電コイルを有するステータとクランク軸に結合されたロータとを有して収納部材に収納された発電機と、前記クランク軸の軸方向で前記ロータのフランジ部を挟んで前記ステータとは反対側にて前記クランク軸上に設けられた潤滑対象とを備える内燃機関の潤滑油供給構造であって、
    前記収納部材は、潤滑油通路が設けられたノズル形成部を有し、該ノズル形成部には、前記潤滑油通路に連通して潤滑油を連続的に噴射する第1ノズルが、前記軸方向で前記フランジ部に対して前記ステータ側に、かつ前記フランジ部に前記軸方向で対向して設けられ、前記ロータには、前記第1ノズルからの潤滑油の噴射方向で前記潤滑対象と対向する位置に第1貫通通路が設けられ、潤滑油が前記第1ノズルから前記第1貫通通路を通って前記潤滑対象に噴射されることを特徴とする内燃機関の潤滑油供給構造。
  2. 前記ノズル形成部には潤滑油を連続的に噴射する第2ノズルが設けられ、潤滑油が、前記発電コイルの、前記軸方向で前記フランジ部側とは反対側の側面に前記第2ノズルから噴射されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の潤滑油供給構造。
  3. 前記ステータには噴射方向で前記第1貫通通路に対向する第2貫通通路が設けられ、潤滑油が前記第1ノズルから前記第2貫通通路、さらに前記第1貫通通路を通って前記潤滑対象に噴射されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関の潤滑油供給構造。
  4. 前記ノズル形成部は前記ステータが固定されるステータ支持部であり、前記第1ノズルは、前記ステータが当接する当接面に開口し、前記第2貫通通路は、前記当接面上で前記第1ノズルと接続される開口部を有する貫通孔からなることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の潤滑油供給構造。
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