JP3763470B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、クランク軸に取り付けられたセンサからのクランク角度位置信号とカム軸に取付けられたセンサからの気筒判別信号とに基づいて気筒判別を行う内燃機関制御装置に関し、特に異常検出手段および異常時のフェールセーフ機能を備えた内燃機関制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用エンジンなどの内燃機関制御装置においては、運転条件に応じて燃料噴射や点火時期などを最適に制御する必要がある。また、内燃機関を制御するためには、気筒毎の基準クランク角度位置を示す基準クランク角度位置信号と、特定気筒を判別するための気筒判別信号とを取得する必要がある。
【0003】
したがって、内燃機関のクランク軸やカム軸などの回転軸には、たとえば電磁センサを含む信号発生手段が設けられており、これらの信号発生手段から生成される基準クランク角度位置信号および気筒判別信号に基づいて、気筒毎の基準クランク角度位置を認識するとともに各気筒を判別し、燃料噴射および点火時期の高精度制御を可能にしている。
【0004】
すなわち、従来の内燃機関制御装置は、クランク軸に取り付けられたクランク角センサと、クランク軸の2回転に対し1回転するカム軸に取り付けられたカム角センサとを備えている。
【0005】
クランク角センサは、クランク軸外周のリングギヤ突起に対応した所定クランク角度毎(たとえば、10°CA毎)に、パルス状のクランク角度位置信号を出力し、カム角センサは、各気筒に対応した気筒判別信号を出力する。
【0006】
また、クランク角度位置信号の一部に欠け歯部分(たとえば、30°CA)を設け、この欠け歯部分に対応した基準クランク角度位置を検出し、気筒判別信号と組み合わせることにより、正確に気筒判別を行う装置も提案されている。
【0007】
クランク角センサに関連した基準クランク角度位置検出手段は、基準クランク角度位置をリアルタイムに検出し、カム角センサに関連した気筒判別信号発生手段は、気筒判別信号をリアルタイムに発生する。
【0008】
また、基準クランク角度位置検出手段および気筒判別信号発生手段に関連した気筒判別手段は、基準クランク角度位置および気筒判別信号に応答して、気筒の判別をリアルタイムに行う。
【0009】
しかしながら、クランク角度位置信号または気筒判別信号のいずれかに異常が発生した場合には、正しいクランク角度位置の検出および各気筒の判別を行うことができない。
【0010】
そこで、クランク角度位置信号または気筒判別信号のいずれかに異常が発生した場合には、異常発生状態を直ちに検出して、内燃機関の誤制御を回避するためのフェールセーフ処理を行う必要がある。
【0011】
このようなフェールセーフ処理機能を備えた内燃機関制御装置として、たとえば特開平7-197843号公報に記載されたものがある。
この公報に記載の従来装置においては、クランク角度位置信号にノイズ重畳や信号欠落が発生した場合でも、欠け歯部分を基準として基準クランク角度位置を再判定するとともに、基準クランク角度位置の再判定時の欠け歯間のクランク角度位置信号のパルス数により気筒番号を再設定することにより、判別された気筒番号がずれることを防止している。
【0012】
また、他の従来装置として、たとえば特開平9-170484号公報に記載された装置においては、気筒判別信号の入力タイミング間におけるクランク角度位置信号のパルス数を計数し、この計数値と所定の判定値と比較することにより、気筒判別信号の異常を判定している。
【0013】
しかしながら、クランク角度位置信号や気筒判別信号に対しては、ノイズ重畳や信号欠落などが、単発的のみならず、連続的または間欠的に発生することも考えられる。
【0014】
たとえば、上記特開平7-197843号公報に記載の方法によれば、クランク角度位置信号にノイズ重畳や信号欠落が単発的に発生した場合には、気筒番号のずれを防止することができる。
【0015】
しかし、特開平7-197843号公報に記載の方法によれば、何らかの原因でノイズ重畳や信号欠落が連続的または間欠的に発生した場合には、誤った気筒に対して(または、誤ったタイミングで)燃料噴射および点火時期を制御するおそれがあり、特に、誤った気筒に対して(または、誤ったタイミングで)点火制御が行われた場合には、バックファイアやエンジン損傷などの原因となり得る。
【0016】
また、他方の特開平9-170484号公報記載の方法においては、クランク角度位置信号が正常であることを前提としているので、クランク角度位置信号または気筒判別信号のどちらに異常が発生したのかを判定する必要があるうえ、異常判定時に必要なフェールセーフ処理についても全く記載されていない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
従来の内燃機関制御装置は以上のように、クランク角度位置信号や気筒判別信号に発生し得る異常(ノイズ重畳や信号欠落など)を高い信頼性で検出することができず、異常発生時のフェールセーフ機能を確保することもできないという問題点があった。
【0018】
すなわち、特開平7-197843号公報に記載の従来装置は、クランク角度位置信号にノイズ重畳や信号欠落が連続的または間欠的に発生した場合には、燃料噴射や点火時期が誤制御されるおそれがあり、特に点火に関して誤制御が行われた場合には、バックファイアやエンジン損傷の原因となるという問題点があった。
【0019】
また、特開平9-170484号公報に記載の従来装置は、クランク角度位置信号または気筒判別信号のどちらが異常かを判定する必要があるうえ、異常判定時に必要なフェールセーフ処理について考慮されておらず、異常発生時のフェールセーフ機能を確保することもできないという問題点があった。
【0020】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、クランク角度位置信号や気筒判別信号に発生する異常状態(ノイズ重畳や信号欠落など)を高い信頼性で検出し、異常発生時のフェールセーフ機能を確保した内燃機関制御装置を得ることを目的とする。
【0021】
また、この発明は、クランク角度位置信号や気筒判別信号に対する上記異常状態が単発的に発生した場合には、クランク角度位置および気筒判別の誤判定を防止してエンジンの運転を継続した内燃機関制御装置を得ることを目的とする。
【0022】
また、この発明は、上記異常状態が連続的に発生した場合(エンジン運転を継続するとバックファイアやエンジン損傷の原因となり得る場合)には、速やかにエンジンを停止させた内燃機関制御装置を得ることを目的とする。
【0023】
さらに、この発明は、上記異常状態が間欠的に発生した場合には、正しく気筒判別が実行された気筒または期間においてのみ燃料噴射制御や点火時期制御を継続し、最低限のリンプホーム性能を確保可能な異常検出手段およびフェールセーフ機能を備えた内燃機関制御装置を得ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る内燃機関制御装置は、内燃機関の複数の気筒を判別して各気筒に対する燃料噴射および点火時期を制御するための内燃機関制御装置であって、内燃機関のクランク軸に設けられて、クランク軸の回転角度位置に対応して複数個のクランク角度位置信号を出力するクランク角度位置信号発生手段と、クランク軸の2回転に1回転の割合で回転するカム軸に設けられて、カム軸の回転角度位置に対応して、各気筒に対応した気筒判別信号を発生する気筒判別信号発生手段と、クランク角度位置信号に含まれる基準クランク角度位置を検出するための基準クランク角度位置検出手段と、気筒判別信号に基づいて各気筒を判別する気筒判別手段と、気筒判別手段による気筒判別結果とクランク角度位置信号のクランク角度位置とに基づいて、少なくとも各気筒に対する燃料噴射信号および点火信号を生成する気筒制御手段と、少なくともクランク角度位置信号の異常を判定する異常判定手段とを備え、異常判定手段は、基準クランク角度位置検出手段により検出された基準クランク角度位置と、学習系列にしたがう基準クランク角度位置とを比較する基準クランク角度位置比較手段を含み、基準クランク角度位置比較手段により各基準クランク角度位置が不一致であると判定された場合に、学習系列の基準クランク角度位置が異常状態であると判定し、気筒判別手段は、クランク角度位置信号の異常が判定された場合に、気筒判別手段による現在の判別内容をリセットする気筒判別リセット手段と、クランク角度位置信号に基づくクランク角度位置と気筒判別手段の気筒判別結果とを順次更新しながら読み込み、第1の気筒系列として記憶する第1の気筒系列記憶手段と、あらかじめ正規のクランク角度位置および気筒系列が第2の気筒系列として記憶されている第2の気筒系列記憶手段と、第1および第2の気筒系列が一致しているか否かを判定する気筒系列比較手段と、気筒系列比較手段により、所定行程間にわたって第1および第2の気筒系列が一致していることが判定された場合に、第2の気筒系列を学習系列として生成する学習系列生成手段と、異常判定手段により学習系列の基準クランク角度位置が異常状態であると判定された場合に、基準クランク角度位置検出手段が次回に検出する基準クランク角度位置を学習系列の基準クランク角度位置として再設定する学習系列再設定手段と、異常判定手段により異常状態であると判定されたときの学習系列の気筒番号を保持し、学習系列の基準クランク角度位置から次回に検出される基準クランク角度位置までの間に検出されるクランク角度位置信号の数が第1の所定数以下のときに、保持された学習系列の気筒番号の通りに制御気筒番号を設定する第1の気筒番号設定手段と、クランク角度位置信号数が第1の所定数よりも大きい第2の所定数以上のときに、保持された学習系列の気筒番号から制御気筒番号を1だけ進める第2の気筒番号設定手段と、クランク角度位置信号の信号数が第1および第2の所定数の間の数であった場合と、学習系列の基準クランク角度位置から、第2の所定数よりも大きい第3の所定数だけ検出されても、検出されるべき基準クランク角度位置が検出されない場合とにおいて、第1および第2の気筒番号設定手段による制御気筒番号の設定が不適切であると判定し、学習系列生成手段および気筒判別手段をリセットする学習系列気筒判別リセット手段とを含み、学習系列が生成された後は、学習系列にしたがってクランク角度位置信号の角度位置および各気筒を決定し、気筒判別リセット手段は、燃料噴射信号および点火信号を停止させる燃料噴射・点火信号停止手段と、異常判定時における前回のクランク角度位置信号よりも以前の気筒判別情報をクリアする気筒判別情報クリア手段とを含み、学習系列気筒判別リセット手段は、第1の気筒系列記憶手段の記憶内容をクリアして学習系列をクリアする学習系列情報クリア手段と、燃料噴射信号および点火信号を停止させる燃料噴射・点火信号停止手段と、学習系列の基準クランク角度位置の異常判定時における前回のクランク角度位置信号よりも以前の気筒判別情報をクリアする気筒判別情報クリア手段とを含むものである。
【0035】
また、この発明に係る内燃機関制御装置の異常判定手段は、基準クランク角度位置比較手段により各基準クランク角度位置が不一致であると判定された場合に、学習系列再設定手段と第1または第2の気筒番号設定手段とにより再設定された学習系列にしたがう基準クランク角度位置の気筒が気筒判別手段による次回の気筒判別結果と一致した場合には、再設定された学習系列が正常であると判定し、再設定された学習系列にしたがう基準クランク角度位置の気筒が気筒判別手段による次回の気筒判別結果と不一致であった場合には、再設定された学習系列が異常であると判定し、学習系列気筒判別リセット手段は、異常判定手段により再設定された学習系列のクランク角度位置が異常であると判定された場合に、学習系列生成手段および気筒判別手段をリセットするものである。
【0036】
また、この発明に係る内燃機関制御装置の学習系列気筒判別リセット手段は、異常判定手段により、学習系列の基準クランク角度位置が正常であると判定され、且つ気筒判別信号の異常が判定された場合には、学習系列生成手段および気筒判別手段をリセットするものである。
【0037】
また、この発明に係る内燃機関制御装置の異常判定手段は、気筒系列比較手段により第1および第2の気筒系列の各クランク角度位置が一致していると判定されたときに、学習系列が所定行程数間以内に生成されない場合には、気筒判別信号を異常と判定するものである。
【0038】
また、この発明に係る内燃機関制御装置の異常判定手段は、学習系列生成手段による学習系列の生成後に、所定行程間にわたって連続して第1および第2の気筒系列が不一致となる場合には、気筒判別信号を異常と判定するものである。
【0039】
また、この発明に係る内燃機関制御装置の異常判定手段は、エラーカウンタおよび学習系列エラーカウンタ設定手段を含み、エラーカウンタは、学習系列生成手段による学習系列の生成後に、第1および第2の気筒系列記が不一致となる場合には、インクリメントされ、学習系列エラーカウンタ設定手段は、カム軸が1回転する間にわたって第1および第2の気筒系列が常に一致した場合には、エラーカウンタをクリアし、異常判定手段は、学習系列エラーカウンタ設定手段によるエラーカウンタのカウンタ値が所定値以上となったときに、気筒判別信号を異常と判定するものである。
【0040】
また、この発明に係る内燃機関制御装置の学習系列気筒判別リセット手段は、異常判定手段により、学習系列生成手段による学習系列の生成後に、気筒判別信号が入力されなくなって気筒判別信号の異常が判定された場合には、学習系列にしたがってクランク角度位置信号のクランク角度位置および各気筒を決定するものである。
【0041】
また、この発明に係る内燃機関制御装置の気筒判別手段は、学習系列再生成手段を含み、学習系列再生成手段は、学習系列の異常判定後、所定行程間にわたって連続して第1および第2の気筒系列が一致したときに、気筒判別信号の異常判定を解除して、学習系列を再生成するものである。
【0042】
また、この発明に係る内燃機関制御装置は、学習系列再生成手段によって学習系列の再生成を判定する所定行程数は、学習系列生成手段によって学習系列の生成を判定する所定行程数よりも大きい値に設定されたものである。
【0043】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による主要部を概略的に示す構成図である。
【0044】
図1において、内燃機関を構成するエンジン10は、カム軸11およびクランク軸12を回転駆動するために、気筒内に移動自在に配置されたピストン13と、気筒に対して吸気および排気を行うバルブ14と、燃焼室内に配置された点火プラグ15とを備えている。
【0045】
点火プラグ15は、燃料噴射弁(図示せず)とともに、コントロールユニット40により制御される。
コントロールユニット40は、入力回路(図示せず)を介して、周知の各種センサ(図示せず)からの検出情報を取り込み、エンジン10の制御パラメータを演算する。
【0046】
コントロールユニット40は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、ここでは図示されないが、CPU、ROM、RAM、タイマ、I/Oポート、I/Oインターフェースなどを備えている。
【0047】
クランク軸12は、ピストン13の上下運動により回転駆動される。
カム軸11は、タイミングベルトなどの機械的伝達手段(図示せず)を介してクランク軸12と連結されており、クランク軸12が2回転する間に1回転する。
【0048】
カム軸11には、気筒判別信号発生手段の信号板21が取付けられており、信号板21には、電磁ピックアップ式などの気筒判別用のセンサ22が対向配置されている。センサ22は、後述するように気筒判別信号を発生する。
【0049】
同様に、クランク軸12には、クランク角度位置信号発生手段の信号板31が取付けられており、信号板31には、電磁ピックアップ式などのクランク角度位置検出用のセンサ32が対向配置されている。センサ32は、後述するようにクランク角度位置信号を発生する。
【0050】
図2は気筒判別信号発生手段の信号板21の外周形状を具体的に示す側面図であり、図3はクランク角度位置信号発生手段の信号板31の外周形状を具体的に示す側面図である。
【0051】
図2において、気筒判別信号発生手段の信号板21には、外周に沿って非対称な突起23が設けられている。
図3において、クランク角度位置信号発生手段の信号板31には、外周に沿って等間隔の突起31a(リングギヤと称される)が設けられている。
【0052】
また、信号板31の外周には、突起31aが欠落している欠け歯部分31bおよび31cが設けられており、各欠け歯部分31bおよび31cの角度は互いに異なっている。
たとえば、後述するように、欠け歯部分31bのクランク角度は20°に設定され、欠け歯部分31cのクランク角度は30°に設定されている。
【0053】
図1〜図3において、エンジン10が回転を開始すると、クランク軸12に取り付けられたクランク角度位置信号発生手段の信号板31が回転し、センサ32が突起31aを検出することにより、クランク角度位置信号が発生する。
また、同時に、気筒判別信号発生手段の信号板21が回転し、センサ22が突起23を検出することにより、気筒判別信号が発生する。
【0054】
図4は図1〜図3内の各センサ22、32から発生する気筒判別信号およびクランク角度位置信号を示すタイミングチャートであり、4気筒エンジンの場合の具体的な信号パターン例を示している。
【0055】
図4において、気筒判別信号およびクランク角度位置信号の連続的なパルス波形は、便宜的に上下に分割して示しており、4つの気筒#1〜#4は、#1→#3→#4→#2の順序で制御されるものとする。
【0056】
また、圧縮上死点(TDC)よりも手前(進角側)のクランク角度位置(BTDC)は「B」で示され、圧縮上死点よりも後(遅角側)のクランク角度位置(ATDC)は「A」で示されている。
【0057】
クランク角度位置信号は、各突起31aに対応した10°CA毎のパルスからなる。また、欠け歯部分31bは、各気筒#1、#4のB95°のクランク角度位置に対応し、欠け歯部分31cは、各気筒#3、#2のB105°およびB95°のクランク角度位置に対応している。
【0058】
次に、図1〜図4を参照しながら、この発明の実施の形態1による基本的動作について説明する。
まず、各センサ22、32からの気筒判別信号およびクランク角度位置信号は、他の各種センサ信号とともに、エンジン10のコントロールユニット40に読み込まれる。
【0059】
コントロールユニット40内のマイクロコンピュータは、クランク角度位置センサ32からクランク角度位置信号が入力される毎に、各気筒に対する燃料噴射および点火時期を制御するための割込み処理を実行する。
【0060】
コントロールユニット40は、上記割込み処理において、クランク角度位置信号の信号パターンを記憶すると同時に、割込み処理が発生する時間間隔を計測することにより、突起31aが欠落している欠け歯部分31b、31cを検出し、基準クランク角度位置を検出する。
【0061】
また、コントロールユニット40内のマイクロコンピュータは、気筒判別センサ22から気筒判別信号が入力される毎に、同様に割込み処理を実行し、気筒判別信号の信号パターンを気筒系列として記憶する。
【0062】
そして、コントロールユニット40は、基準クランク角度位置を基準として、気筒判別クランク角度位置と、判定されたクランク角度位置とにおいて、クランク角度位置信号と、気筒判別信号の気筒判別区間の信号パターンとから、気筒判別処理を実行する。
【0063】
また、コントロールユニット40は、少なくともクランク角度位置信号の異常を判定する異常判定手段を備えている。
次に、図1〜図4とともに、図5のフローチャートを参照しながら、コントロールユニット40によるクランク角度位置信号の異常判定処理動作について説明する。
【0064】
コントロールユニット40は、クランク角度位置信号のパルス数を計数するためのカウンタCRKCNを含み、図5に示す異常判定ルーチンを実行することにより、クランク角度位置センサ32からのクランク角度位置信号に異常が発生したか否かを判定する。
【0065】
図5の異常判定ルーチンは、前述のクランク角度位置信号の入力タイミングに同期した割込み処理において、以下のように実行される。
図5において、まず、クランク角度位置信号の入力タイミングによる割込み処理が実行されたことを計数し、クランク角度位置信号カウンタCRKCNをインクリメントする(ステップ101)。
【0066】
次に、クランク角度位置信号カウンタCRKCNが所定数K1(所定クランク角度区間に対応:たとえば「17」)以上であって、且つ、所定クランク角度区間にわたって気筒判別信号の入力が無かったか否かを判定する(ステップ102)。
【0067】
ステップ102において、CRKCN≧K1、且つ気筒判別信号の入力が無かった(すなわち、YES)と判定されれば、クランク角度位置信号に異常が発生したものと見なし、クランク角度位置信号異常フラグCRKFAILをセットして(ステップ109)、図5の処理ルーチンを終了する。
【0068】
一方、ステップ102において、CRKCN<K1であるか、または、CRKCN≧K1の区間で気筒判別信号の入力があった(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、たとえばクランク角度位置信号間隔の比に基づいて、欠け歯を検出したか否かを判定する(ステップ103)。
【0069】
ステップ103において、欠け歯を検出した(すなわち、YES)と判定されれば、欠け歯数NTNを記憶し(ステップ104)、欠け歯数NTNと欠け歯数間のクランク角度位置信号カウンタCRKCN値とを、それぞれの所定数と比較し、正常か否かを判定する(ステップ105)。
【0070】
たとえば、図4に示したクランク角度位置信号パターンにおいて、#3気筒のB105°およびB95°の欠け歯位置に注目すれば、前回の欠け歯数NTN=1、前回の欠け歯から今回の欠け歯までのクランク角度位置信号カウンタCRKCN=16、且つ、今回の欠け歯数NTN=2であれば、クランク角度位置信号は正常と判定される。
【0071】
また、#4気筒のB95°の欠け歯位置に注目すれば、前回の欠け歯数NTN=2、前回の欠け歯から今回の欠け歯までのクランク角度位置信号カウンタCRKCN=17、且つ、今回の欠け歯数NTN=1であれば、クランク角度位置信号は正常と判定される。
【0072】
つまり、ステップ105において、欠け歯数NTNおよび欠け歯間の信号数CRKCNが上記正常条件を満たす(すなわち、YES)と判定されれば、次の欠け歯検出までの信号数CRKCNを計数するために、クランク角度位置信号カウンタCRKCNを0クリアして(ステップ106)、図5の処理ルーチンを終了する。
【0073】
一方、ステップ105において、欠け歯数NTNおよび信号数CRKCNが上記正常条件を満たさず、クランク角度位置信号が異常(すなわち、NO)と判定された場合には、前述のステップ109に進み、クランク角度位置信号異常フラグCRKFAILをセットする。
【0074】
また、ステップ103において、今回の割込みタイミングが欠け歯の直後でない(すなわち、NO)と判定された場合には、クランク角度位置信号カウンタCRKCNが所定数K2(たとえば「18」)以上か否かにより、欠け歯が検出されない状態が異常に継続したか否かを判定する(ステップ107)。
【0075】
ステップ107において、CRKCN<K2(すなわち、NO)と判定されれば、図5の処理ルーチンを終了し、CRKCN≧K2(すなわち、YES)と判定されれば、クランク角度位置信号の異常と見なして、ステップ109と同様のステップ108に進み、クランク角度位置信号異常フラグCRKFAILをセットして、図5の処理ルーチンを終了する。
【0076】
なお、ここでは図示していないが、クランク角度位置信号異常フラグCRKFAILは、所定行程数間にわたって正常状態が連続した場合に、自動的にクリアされる。
【0077】
次に、図6のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による異常判定時のフェールセーフ処理動作について説明する。
コントロールユニット40は、図6に示すクランク角度位置信号の異常判定時処理ルーチンを実行することにより、クランク角度位置信号が異常と判定された場合のフェールセーフ処理を実行する。
【0078】
図6に示す異常判定時の処理ルーチンは、クランク角度位置信号の入力タイミングに同期して実行される割込み処理において、前述(図5参照)の異常判定ルーチンに続いて、以下のように実行される。
【0079】
まず、クランク角度位置信号異常フラグCRKFAILが「1」にセットされているか否かを判定し(ステップ201)、CRKFAIL=0(すなわち、NO)と判定されれば、図6の処理ルーチンを終了する。
【0080】
また、ステップ201において、CRKFAIL=1(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、リアルタイムの気筒判別(学習系列が未生成)か否かを判定する(ステップ202)。
【0081】
このとき、学習系列など(後述する)が生成され、学習系列により気筒番号が更新されていて、ステップ202において、リアルタイム気筒判別でない(すなわち、NO)と判定されれば、図6の処理ルーチンを終了する。以下、学習系列生成処理(後述する図11)に進む。
【0082】
一方、ステップ202において、リアルタイムの気筒判別により気筒番号が更新されている(すなわち、YES)と判定されれば、以下の気筒判別リセット処理ルーチンを実行し(ステップ203)、図6の処理ルーチンを終了する。
【0083】
次に、図7のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による気筒判別リセット処理動作(図6内のステップ203)について具体的に説明する。
【0084】
図7において、まず、燃料噴射信号を停止し(ステップ301)、点火信号を停止し(ステップ302)、欠け歯数NTNをクリアする(ステップ303)。続いて、クランク角度位置信号カウンタCRKCNをクリアし(ステップ304)、記憶していた気筒判別信号パターンをクリアして(ステップ305)、欠け歯検出待ち状態として、図7の処理ルーチンを終了する。
【0085】
図8は図5〜図7の処理動作をクランク角度位置信号のパルスタイミングと関連付けて示す説明図であり、各タイミングにおけるフラグCRKFAILのセット状態と、リアルタイム気筒判別処理の実行状態と、噴射・点火処理の実行状態とが示されている。
【0086】
また、図8においては、欠け歯間のクランク角度位置信号のパルス数が正常時よりも多い場合(欠け歯位置よりもB75°が先に検出された場合)と、正常時よりも少ない場合(欠け歯位置がB75°よりも先に検出された場合)とにおける各処理が示されている。
【0087】
この発明の実施の形態1においては、通常は、図4の信号パターンに示すように、欠け歯検出のクランク角度位置に基づいて気筒判別を実行している。
【0088】
一方、図8に示すように、B75°が欠け歯位置と一致せず、欠け歯検出位置が「異常」と判定された場合には、クランク角度位置信号異常フラグCRKFAILがセットされるとともに、気筒判別リセット処理により気筒判別情報がクリアされて、リアルタイム気筒判別処理が実行されず、噴射・点火処理が実行されずに燃料噴射信号停止および点火信号停止の状態となる。
【0089】
そして、次の欠け歯位置において、クランク角度位置が正常であれば、直ちに噴射・点火処理が実行されて、燃料噴射制御および点火時期制御が再開される。
【0090】
このように、リアルタイムで気筒判別を実行している間のクランク角度位置信号の異常発生時には、直ちに燃料噴射信号および点火信号を停止することにより内燃機関を保護し、正常時には直ちに燃料噴射制御および点火時期制御を再開して、エンジンストールを防止する。
【0091】
次に、図9のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による気筒判別信号の異常判定処理動作について説明する。
コントロールユニット40は、気筒判別クランク角度位置で実行される割込み処理において、図9に示す気筒判別信号の異常判定ルーチンを実行する。
【0092】
図9において、まず、コントロールユニット40は、気筒判別信号の位置を確認して、気筒判別信号が所定範囲外にあるか否かを判定する(ステップ401)。
【0093】
ステップ401において、気筒判別信号の位置が所定範囲外にある(すなわち、YES)と判定されれば、気筒判別信号が異常状態であると見なし、気筒判別信号異常フラグDSTFAILを「1」にセットし(ステップ405)、図9の処理ルーチンを終了する。
【0094】
なお、ステップ401の判定基準となる所定範囲は、気筒判別信号発生手段の信号板21および気筒判別センサ22の組付け誤差や、VVTなどにより気筒判別信号位置がシフトされる場合の動作範囲などに応じて決定される。
【0095】
一方、ステップ401において、気筒判別信号が所定範囲内にある(すなわち、NO)と判定された場合は、続いて、気筒判別信号のパルス数を所定数(正常数である「1」または「2」)と比較し、所定範囲内に異常数の気筒判別信号が検出されたか否かを判定する(ステップ402)。
【0096】
ステップ402において、気筒判別信号のパルス数が異常である(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ405に進み、気筒判別信号異常フラグDSTFAILをセットする。
【0097】
また、ステップ402において、気筒判別信号のパルス数が正常である(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、クランク角度位置信号のパルス間(10°CA)の気筒判別信号数が所定数M1(たとえば「2」)以上であるか否かを判定する(ステップ403)。
【0098】
図4に示す信号パターンの場合、クランク角度位置信号間の気筒判別信号数の最大値は「1」であり、「2」以上ある場合はノイズと考えることができ、このような場合には異常状態(ノイズ重畳)と判定される。
【0099】
つまり、ステップ403において、クランク角度位置信号間の気筒判別信号数≧M1(すなわち、YES)と判定されれば、異常が発生したものと見なして、ステップ405に進み、気筒判別信号異常フラグDSTFAILをセットする。
【0100】
一方、ステップ403において、クランク角度位置信号間の気筒判別信号数が正常である(すなわち、NO)と判定された場合には、続いて、気筒判別信号を検出した直後のクランク角度位置における欠け歯数NTNを確認し、欠け歯数NTNと気筒判別信号のパルス数とが正規の関係と異なるか否かを判定する(ステップ404)。
【0101】
たとえば、図4の信号パターンの場合、気筒判別信号のパルス数が「2」のときに欠け歯数「2」、続いて、気筒判別信号のパルス数が「2」のときに欠け歯数「1」、気筒判別信号のパルス数が「1」のときに欠け歯数「2」、気筒判別信号のパルス数が「1」のときに欠け歯数「1」、の順序であれば、正規と見なすことができる。
【0102】
ステップ404において、欠け歯数NTNと気筒判別信号数との関係が正規でない(すなわち、YES)と判定されれば、気筒判別信号数が異常であると見なして、前述のステップ405に進み、気筒判別信号異常フラグDSTFAILをセットする。
【0103】
一方、ステップ404において、欠け歯数NTNと気筒判別信号数との関係が正常である(すなわち、NO)と判定された場合には、そのまま図9の処理ルーチンを終了する。
【0104】
次に、図10のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による気筒判別信号の異常判定時(DSTFAILのセット時)におけるフェールセーフ処理動作について具体的に説明する。
【0105】
この場合、コントロールユニット40は、図10に示す気筒判別信号異常判定時処理ルーチンを実行することにより、気筒判別信号が異常と判定された場合のフェールセーフ処理を実行する。
図10において、ステップ502、503は、前述(図6参照)のステップ202、203と同様の処理である。
【0106】
図10の気筒判別信号異常判定時処理ルーチンは、前述の気筒判別クランク角度位置で実行される割込み処理において、図9の気筒判別信号異常判定ルーチンに続いて、以下のように実行される。
【0107】
図10において、まず、コントロールユニット40は、気筒判別信号異常フラグDSTFAILがセットされているか否かを判定し(ステップ501)、気筒判別信号異常フラグDSTFAILがセットされていない(すなわち、NO)と判定されれば、そのまま図10の処理ルーチンを終了する。
【0108】
一方、ステップ501において、気筒判別信号異常フラグDSTFAILがセットされている(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、リアルタイムの気筒判別か否かを判定する(ステップ502)。
【0109】
このとき、学習系列など(後述する)が生成されていて、ステップ502において、リアルタイム気筒判別でない(すなわち、NO)と判定されれば、図10の処理ルーチンを終了する。以下、学習系列生成処理(後述する図11)に進む。
【0110】
一方、ステップ502において、リアルタイムの気筒判別により気筒番号が更新されている状態(すなわち、YES)と判定されれば、前述(図7参照)の気筒判別リセット処理ルーチンを実行し(ステップ503)、図10の処理ルーチンを終了する。
【0111】
このように、気筒判別信号の異常時(DSTFAILのセット時)において、リアルタイム気筒判別中であれば、直ちに気筒判別リセット処理ステップ503(燃料噴射信号停止、点火信号停止、気筒判別情報クリア)が実行される。
また、次の気筒判別クランク角度位置において、気筒判別信号が正常と判定されれば、直ちに燃料噴射制御および点火時期制御が再開される。
【0112】
この結果、リアルタイムで気筒判別を実行している間の気筒判別信号の異常時には、直ちに燃料噴射停止および点火信号停止を実行して内燃機関を保護し、正常復帰時には直ちに燃料噴射制御および点火時期制御を再開して、エンジンストールを防止することができる。
【0113】
次に、図11のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による学習系列の生成処理動作について説明する。
この場合、コントロールユニット40は、学習系列生成用のカウンタLRNCNTを含み、図11に示す学習系列生成処理ルーチンを実行し、リアルタイムの気筒判別が所定期間にわたって正常であると判定された場合に学習系列を生成する。
【0114】
これにより、ノイズの重畳や信号の欠落による異常発生時においても、学習系列を参照して、直ちに正常復帰またはエンジン停止の処理を行うことができる。図11の学習系列生成処理ルーチンは、前述のクランク角度位置信号の入力に同期して実行される割込み処理において、リアルタイムに実行される気筒判別処理に続いて、以下のように実行される。
【0115】
図11において、まず、コントロールユニット40は、初回の気筒判別が完了しているか否かを判定し(ステップ601)、初回の気筒判別が未完了(すなわち、NO)と判定されれば、学習系列生成カウンタLRNCNTをクリアして(ステップ602)、図11の処理ルーチンを終了する。
【0116】
一方、ステップ601において、初回の気筒判別が完了している(すなわち、YES)と判定された場合には、第1の気筒系列記憶手段にクランク角度位置および気筒判別結果を格納する(ステップ603)。
第1の気筒系列記憶手段は、クランク角度位置信号のクランク角度位置と気筒判別手段による気筒判別結果とを順次更新しながら記憶する。
【0117】
続いて、学習系列生成カウンタLRNCNTが「0」であって、且つ今回の割込みタイミングが気筒判別クランク角度位置であるか否かを判定する(ステップ604)。
【0118】
ステップ604において、LRNCNT=0で且つ気筒判別クランク角度位置である(すなわち、YES)と判定されれば、初回の気筒判別を完了した直後なので、図4に示す正規のクランク角度位置信号パターンおよび正規の気筒系列が記憶されている第2の気筒系列記憶手段に対して、今回のクランク角度位置信号および気筒系列の気筒判別結果により、正規信号パターン上での初期位置を設定し(ステップ605)、後述のステップ609に進む。
【0119】
一方、ステップ604において、LRNCNT≧1(すなわち、NO)と判定されれば、第2の気筒系列記憶手段内の正規のクランク角度位置信号パターンおよび気筒系列を、クランク角度位置信号の1パルス分だけインクリメントする(ステップ606)。
【0120】
続いて、第1および第2の気筒系列記憶手段内の気筒系列を比較して、両者が一致するか否かを判定し(ステップ607)、各気筒系列記憶手段の比較結果が一致しない(すなわち、NO)と判定されれば、クランク角度位置信号または気筒判別信号に異常が発生したものと見なし、学習系列生成カウンタLRNCNTを0クリアし(ステップ612)、学習系列生成後の判定処理を実行して(ステップ613)、図11の処理ルーチンを終了する。
【0121】
一方、ステップ607において、各気筒系列記憶手段の比較結果が一致した(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、一致した角度位置が気筒判別クランク角度位置であるか否かを判定する(ステップ608)。
【0122】
ステップ608において、気筒判別クランク角度位置でない(すなわち、NO)と判定されれば図11の処理ルーチンを終了し、気筒判別クランク角度位置である(すなわち、YES)と判定されれば、学習系列生成カウンタLRNCNTをインクリメントする(ステップ609)。
【0123】
続いて、学習系列生成カウンタLRNCNTが所定値(たとえば、気筒数「4」以上の値)以上か否かを判定し(ステップ610)、LRNCNT<所定値(すなわち、NO)と判定されれば、学習系列の生成に必要な所定行程数に達してしていないので、図11の処理ルーチンを終了する。
【0124】
一方、ステップ611において、LRNCNT≧所定値(すなわち、YES)と判定されれば、所定行程間にわたって連続して第1および第2の気筒系列記憶手段が一致しているので、一致した気筒系列(たとえば、第2の気筒系列)を学習系列として生成し(ステップ611)、図11の処理ルーチンを終了する。
【0125】
次に、図12のフローチャートおよび図13の説明図を参照しながら、図11内の判定処理ルーチン(ステップ613)について具体的に説明する。
図12および図13は、第1および第2の気筒系列記憶手段が不一致の場合に実行される学習系列異常判定処理を示している。
【0126】
第1および第2の気筒系列記憶手段の内容が不一致と判定される場合には、クランク角度位置信号が不一致の場合と、気筒判別結果が不一致の場合とが考えられるが、ここでは、各気筒系列記憶手段内のクランク角度位置信号が不一致の場合を例にとって説明する。
【0127】
図13は、前述の図8と同様に、図12の処理動作をクランク角度位置信号のパルスタイミングと関連付けて示している。
図13においては、各タイミングにおける基準クランク角度位置検出待ちフラグJDPOSWAITのセット状態と、学習系列クランク角度位置の正否状態と、リアルタイム気筒判別処理の実行状態と、噴射・点火処理の実行状態とが示されている。
【0128】
また、図13においては、前述と同様に、欠け歯間のクランク角度位置信号のパルス数が正常時よりも多い場合と、正常時よりも少ない場合とにおける各処理が示されている。
【0129】
図12において、ステップ718および719は同様の処理ルーチンである。まず、欠け歯検出に基づく基準クランク角度位置と、学習系列により更新される基準クランク角度位置とを比較して、両者が一致するか否かを判定する(ステップ701)。
【0130】
ステップ701において、各基準クランク角度位置が一致する(すなわち、YES)と判定されれば、基準クランク角度位置検出待ちフラグJDPOSWAITをクリアし(ステップ702)、気筒判別信号異常判定処理を実行して(ステップ703)、図12の処理ルーチンを終了する。
なお、学習系列の気筒判別信号異常判定処理(ステップ703)については、図15を参照して後述する。
【0131】
一方、ステップ701において、各基準クランク角度位置が不一致である(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、基準クランク角度位置リセットフラグRSTPOSがセットされているか否かを判定する(ステップ704)。
【0132】
ここでは、各基準クランク角度位置が不一致となる一例として、図13に示す欠け歯間のクランク角度位置信号数が正常時より多い(欠け歯位置よりも学習系列の基準クランク角度位置B75°が先に来た)状態が、学習系列の生成後に初めて現れた場合を例にとって説明する。
【0133】
基準クランク角度位置リセットフラグRSTPOSは、学習系列の基準クランク角度位置を再設定した場合にセットされるフラグ(後述する)であり、基準クランク角度位置の不一致が初めて現れた時点では、0クリアされている。
【0134】
したがって、上記例の場合、ステップ704において、RSTPOS=0(すなわち、NO)と判定され、続いて、現在のクランク角度位置が、欠け歯によって検出される基準クランク角度位置の検出位置であるか否かが判定される(ステップ705)。
【0135】
この場合、学習系列による基準クランク角度位置が先に現れるので、ステップ705において、基準クランク角度位置の検出位置でない(すなわち、NO)と判定され、続いて、基準クランク角度位置検出待ちフラグJDPOSWAITがセットされているか否かが判定される(ステップ709)。
【0136】
基準クランク角度位置検出待ちフラグJDPOSWAITは、学習系列の基準クランク角度位置を再設定するために、欠け歯検出を待つ状態になった場合にセットされるフラグ(後述する)であり、基準クランク角度位置の不一致が初めて現れた時点では、0クリアされている。
【0137】
したがって、上記例の場合、ステップ709において、JDPOSWAIT=0(すなわち、NO)と判定され、続いて、学習系列の基準クランク角度位置か否かが判定される(ステップ710)。
【0138】
この場合、ステップ710において、学習系列の基準クランク角度位置である(すなわち、YES)と判定されるので、学習系列の基準クランク角度位置で割込み処理を実行して(ステップ711)、ステップ708に進む。
【0139】
ステップ711の割込み処理は、この発明の実施の形態1においては、B75°(BTDC75°CA)の割込み処理に相当し、燃料噴射制御処理および点火時期制御処理などが実行される。
【0140】
続いて、基準クランク角度位置検出待ちフラグJDPOSWAITが「1」にセットされ(ステップ708)、図12の処理ルーチンを終了する。
ステップ708において、フラグJDPOSWAITがセットされると、欠け歯による基準クランク角度位置検出の待ち状態となる。
【0141】
この待ち状態により、次回の欠け歯による基準クランク角度位置が検出されるまでは、クランク角度位置の割込み処理のたびに、上記ステップ701、704および705の順で、処理が実行される。
【0142】
また、ステップ705において、欠け歯位置(基準クランク角度位置)が検出されなければ、上記ステップ709に進み、ここで、基準クランク角度位置検出待ちフラグJDPOSWAITがセットされていれば、JDPOSWAIT=1(すなわち、YES)と判定され、ステップ717に進む。
【0143】
ステップ717においては、学習系列による基準クランク角度位置から、実際の欠け歯検出による基準クランク角度位置までの、クランク角度位置信号のパルス数(基準クランク角度位置間数)NPが第3の所定数N3(後述する第2の所定数N2よりも大きい)よりも大きいか否かを判定する。
【0144】
ステップ717において、NP≦N3(すなわち、NO)と判定されれば、図12の処理ルーチンを終了し、NP>N3(すなわち、YES)と判定されれば、第3の所定数N3まで待っても、検出されるべき欠け歯が検出されなかった場合に相当するので、学習系列気筒判別リセット処理を実行して(ステップ718)、図12の処理ルーチンを終了する。
【0145】
一方、ステップ705において、欠け歯位置(基準クランク角度位置)が検出された(すなわち、YES)と判定された場合には、基準クランク角度位置検出待ちフラグJDPOSWAITがセットされているか否かを判定する(ステップ706)。
【0146】
この場合、JDPOSWAIT=1(すなわち、YES)と判定されるので、続いて、基準クランク角度位置間数NPが第1の所定数N1よりも小さいか否かを判定する(ステップ712)。
【0147】
ステップ712において、NP<N1(すなわち、YES)と判定されれば、欠け歯位置を基準クランク角度位置にリセットし(ステップ715)、基準クランク角度位置リセット済みフラグRSTPOSを「1」にセットして(ステップ716)、図12の処理ルーチンを終了する。
【0148】
次に、図13に示す欠け歯間のクランク角度位置信号数が正常時よりも少ない(学習系列の基準クランク角度位置よりも欠け歯位置が先に来た)状態が、学習系列生成後に初めて現れた場合を例にとって説明する。
【0149】
上述したように、まず、図12内のステップ701、704および705の順で処理が実行される。
この場合、欠け歯検出位置が先に来ることから、ステップ705において、欠け歯位置(基準クランク角度位置)が検出された(すなわち、YES)と判定され、ステップ706に進む。
【0150】
続いて、ステップ706においては、JDPOSWAIT=0(すなわち、NO)と判定されるので、ステップ707に進む。
このとき、学習系列の基準クランク角度位置が検出されていないので、今回の欠け歯位置を無視し(ステップ707)、続いて、基準クランク角度位置検出待ちフラグJDPOSWAITをセットして(ステップ708)、図12の処理ルーチンを終了する。
【0151】
学習系列の生成後は、学習系列の基準クランク角度位置を基準に制御が行われるので、上記のように処理される。
この状態で、次回の欠け歯(基準クランク角度位置)が検出されるまでは、クランク角度位置の割込み処理のたびに、上記ステップ701、704、705および706の順で、処理が実行される。
【0152】
このとき、上記ステップ708において、基準クランク角度位置検出待ちフラグJDPOSWAITがセットされているので、ステップ706において、JDPOSWAIT=1(すなわち、YES)と判定され、ステップ712に進む。
【0153】
ステップ712において、基準クランク角度位置間数NP≧第1の所定数N1(すなわち、YES)と判定されれば、基準クランク角度位置間数NPが第2の所定数N2(>N1)よりも大きいか否かを判定する(ステップ713)。
【0154】
ステップ713において、NP≦N2(すなわち、NO)と判定されれば、検出された欠け歯位置が、本来の欠け歯位置から大きく離れていると見なされるので、学習系列気筒判別リセット処理を実行して(ステップ719)、図12の処理ルーチンを終了する。
【0155】
一方、ステップ713において、NP>N2(すなわち、YES)と判定されれば、検出された欠け歯位置は次の気筒の欠け歯位置であると見なされ、気筒番号をインクリメントして(ステップ714)、上記ステップ715に進む。
【0156】
以下、ステップ715において、欠け歯位置を基準クランク角度位置にリセットし、続いて、ステップ716において、基準クランク角度位置リセット済みフラグRSTPOSをセットし、図12の処理ルーチンを終了する。
【0157】
以上のように、各基準クランク角度位置が不一致の場合において、学習系列の基準クランク角度位置が再設定される。
さらに、基準クランク角度位置リセット済みフラグRSTPOSがセットされた状態で、ステップ701において、再度基準クランク角度位置の不一致が判定されると、ステップ701および704の順で処理が実行され、ステップ719に進み、気筒判別リセット処理が実行される。
【0158】
また、ここでは図示しないが、所定行程間にわたって、欠け歯位置による基準クランク角度位置と学習系列による基準クランク角度位置とが一致した場合は、基準クランク角度位置リセット済みフラグRSTPOSを0クリアしてもよい。
【0159】
次に、図14のフローチャートを参照しながら、図12内の学習系列気筒判別リセット処理(ステップ718、719)について具体的に説明する。
図14において、各ステップ802〜806は、前述(図7参照)のステップ301〜305と同様の処理である。
【0160】
まず、第1の気筒系列記憶手段の記憶内容(第1の気筒系列)をクリアする(ステップ801)。このとき、学習系列生成カウンタLRNCNTの0クリアなどにより、学習系列をクリアする。
【0161】
続いて、燃料噴射信号を停止し(ステップ802)、点火信号を停止し(ステップ803)、欠け歯数NTNをクリアし(ステップ804)、クランク角度位置信号カウンタCRKCNをクリアし(ステップ805)、記憶していた気筒判別信号パターンをクリアする(ステップ806)。こうして、欠け歯検出待ち状態として、図14の処理ルーチンを終了する。
【0162】
このように、図14の学習系列気筒判別リセット処理が実行されると、次回のクランク角度位置からリアルタイムによる気筒判別が再開される。
【0163】
このように、学習系列を用いたクランク角度位置信号の異常判定により、クランク角度位置信号にノイズ重畳や信号欠落などが単発的に発生した場合には、クランク角度位置の誤判定を防止して、エンジン10の運転を継続することができる。
【0164】
また、ノイズ重畳や信号欠落などが連続的に発生して、クランク角度位置に大きな誤差が発生するおそれのある場合には、直ちにエンジン10を停止し、エンジン10の運転継続に起因するバックファイアやエンジン損傷などを未然に防止することができる。
【0165】
さらに、ノイズ重畳や信号欠落などが間欠的に発生した場合にも、正しくクランク角度位置が検出された気筒(または、期間)においてのみ、燃料噴射制御および点火時期制御を継続して最低限のリンプホーム性を確保することができる。
【0166】
次に、図15のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による学習系列の生成中および生成後の気筒判別信号の異常判定処理について説明する。
【0167】
この場合、コントロールユニット40は、気筒判別信号異常カウンタDSTCNTおよび学習系列気筒判別信号異常フラグLRNDSTCNTを備え、図15の処理ルーチンを実行する。
【0168】
図15において、ステップ906および910は同様の処理ルーチンである。まず、現在のクランク角度位置が気筒判別クランク角度位置であるか否かを判定し(ステップ901)、気筒判別クランク角度位置でない(すなわち、NO)と判定されれば、気筒判別信号が正常であるか異常であるかの判定が不可能なので、直ちに図15の処理ルーチンを終了する。
【0169】
また、ステップ901において、現在のクランク角度位置が気筒判別クランク角度位置である(すなわち、YES)と判定されれば、気筒判別信号異常カウンタDSTCNTをインクリメントする(ステップ902)。
【0170】
気筒判別信号異常カウンタDSTCNTは、気筒判別結果と学習系列とが不一致である場合にインクリメントされるカウンタであり、図示されないが、所定行程間にわたって気筒判別結果と学習系列とが一致する場合には0クリアされる。
【0171】
次に、気筒判別信号の有無を判定し(ステップ903)、気筒判別信号が無入力(すなわち、NO)と判定されれば、気筒判別信号の異常と見なされるので、学習系列気筒判別信号異常フラグLRNDSTCNTをセットし(ステップ904)、続いて、学習系列が生成済みか否かを判定する(ステップ905)。
【0172】
ステップ905において、学習系列が生成済み(すなわち、YES)と判定されれば、図15の処理ルーチンを終了する。
このとき、異常判定フラグがセットされた状態で、学習系列により気筒を更新することにより、制御を継続することができる。
【0173】
また、ステップ905において、学習系列が未生成(すなわち、NO)と判定されれば、前述(図12参照)のステップ718および719と同様の学習系列気筒判別リセット処理を実行して(ステップ906)、図15の処理ルーチンを終了する。
【0174】
一方、ステップ903において、気筒判別信号の入力があった(すなわち、YES)と判定されれば、気筒判別開始後の行程数Zが所定数Z1以上か否かを判定する(ステップ907)。
【0175】
気筒判別開始後の行程数Zは、始動直後の気筒判別の開始時、および、気筒判別のリセット処理が実行された後の気筒判別処理の再開時から、カウントアップされるカウンタにより計数される。
【0176】
ステップ907において、Z<Z1(すなわち、NO)と判定されれば、学習系列が生成されるまでの行程であると判定し、直ちに図15の処理ルーチンを終了する。
また、ステップ907において、Z≧Z1(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、学習系列が生成済みであるか否かを判定する(ステップ908)。
【0177】
ステップ908において、学習系列が未生成(すなわち、NO)と判定されれば、気筒判別信号に異常があると見なされるので、学習系列気筒判別信号異常フラグLRNDSTCNTをセットし(ステップ909)、学習系列気筒判別リセット処理を実行して(ステップ910)、図15の処理ルーチンを終了する。
【0178】
一方、ステップ908において、学習系列が生成済み(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、気筒判別結果と学習系列の気筒系列とが所定行程数間以上にわたって連続して不一致か否かを判定する(ステップ911)。
【0179】
ステップ911において、各気筒系列が所定行程数間以上にわたって連続して不一致(すなわち、YES)と判定されれば、気筒判別信号に異常があると見なされるので、前述のステップ909、910が実行される。
【0180】
また、ステップ911において、各気筒系列の不一致が所定行程数間以内である(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、気筒判別信号異常カウンタDSTCNTが所定値以上か否かを判定する(ステップ912)。
【0181】
ステップ912において、DSTCNT<所定値(すなわち、NO)と判定されれば、図15の処理ルーチンを終了し、DSTCNT≧所定値(すなわち、YES)と判定されれば、気筒判別信号に異常があると見なされるので、前述のステップ909、910が実行される。
【0182】
このように、学習系列を用いた気筒判別信号の異常判定により、気筒判別信号にノイズ重畳や信号欠落が単発的に発生した場合には、気筒番号の誤判定を防止して、エンジン10の運転を継続することができる。
【0183】
また、学習系列異常状態判定手段により、学習系列の基準クランク角度位置が正常と判定された場合に、学習系列の生成後に気筒判別信号の入力がなくなって気筒判別信号が異常と判定された場合には、学習系列により気筒を更新することができる。
【0184】
また、ノイズ重畳や信号欠落が連続的に発生して、気筒番号にずれが発生するおそれのある場合には、直ちにエンジンを停止して、エンジンの運転継続に起因するバックファイアやエンジン損傷を未然に防止することができる。
【0185】
また、ノイズ重畳や信号欠落が間欠的に発生した場合にも、正しく気筒判別を実行された気筒(または、期間)においてのみ、燃料噴射制御および点火時期制御を継続して最低限のリンプホーム性を確保することができる。
【0186】
また、ここでは図示しないが、学習系列気筒判別リセット処理の実行後に再度学習系列を生成するように構成すれば、学習系列の信頼性をさらに向上させることができる。
【0187】
また、気筒判別手段内の学習系列再生成手段は、学習系列の異常判定後に、所定行程間にわたって連続して第1および第2の気筒系列が一致したときに、気筒判別信号の異常判定を解除して学習系列を再生成し、学習系列の再生成時の生成条件を通常の学習系列の生成条件よりも厳しくすることにより、学習系列の信頼性をさらに向上させることができる。
【0188】
さらに、学習系列再生成を判定する所定行程数を、学習系列生成を判定する所定行程数よりも大きい値に設定し、学習系列の再生成時の生成条件を通常の学習系列の生成条件よりも厳しくすることにより、学習系列の信頼性をさらに向上させることができる。
【0189】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、内燃機関の複数の気筒を判別して各気筒に対する燃料噴射および点火時期を制御するための内燃機関制御装置であって、内燃機関のクランク軸に設けられて、クランク軸の回転角度位置に対応して複数個のクランク角度位置信号を出力するクランク角度位置信号発生手段と、クランク軸の2回転に1回転の割合で回転するカム軸に設けられて、カム軸の回転角度位置に対応して、各気筒に対応した気筒判別信号を発生する気筒判別信号発生手段と、クランク角度位置信号に含まれる基準クランク角度位置を検出するための基準クランク角度位置検出手段と、気筒判別信号に基づいて各気筒を判別する気筒判別手段と、気筒判別手段による気筒判別結果とクランク角度位置信号のクランク角度位置とに基づいて、少なくとも各気筒に対する燃料噴射信号および点火信号を生成する気筒制御手段と、少なくともクランク角度位置信号の異常を判定する異常判定手段とを備え、異常判定手段は、基準クランク角度位置検出手段により検出された基準クランク角度位置と、学習系列にしたがう基準クランク角度位置とを比較する基準クランク角度位置比較手段を含み、基準クランク角度位置比較手段により各基準クランク角度位置が不一致であると判定された場合に、学習系列の基準クランク角度位置が異常状態であると判定し、気筒判別手段は、クランク角度位置信号の異常が判定された場合に、気筒判別手段による現在の判別内容をリセットする気筒判別リセット手段と、クランク角度位置信号に基づくクランク角度位置と気筒判別手段の気筒判別結果とを順次更新しながら読み込み、第1の気筒系列として記憶する第1の気筒系列記憶手段と、あらかじめ正規のクランク角度位置および気筒系列が第2の気筒系列として記憶されている第2の気筒系列記憶手段と、第1および第2の気筒系列が一致しているか否かを判定する気筒系列比較手段と、気筒系列比較手段により、所定行程間にわたって第1および第2の気筒系列が一致していることが判定された場合に、第2の気筒系列を学習系列として生成する学習系列生成手段と、異常判定手段により学習系列の基準クランク角度位置が異常状態であると判定された場合に、基準クランク角度位置検出手段が次回に検出する基準クランク角度位置を学習系列の基準クランク角度位置として再設定する学習系列再設定手段と、異常判定手段により異常状態であると判定されたときの学習系列の気筒番号を保持し、学習系列の基準クランク角度位置から次回に検出される基準クランク角度位置までの間に検出されるクランク角度位置信号の数が第1の所定数以下のときに、保持された学習系列の気筒番号の通りに制御気筒番号を設定する第1の気筒番号設定手段と、クランク角度位置信号数が第1の所定数よりも大きい第2の所定数以上のときに、保持された学習系列の気筒番号から制御気筒番号を1だけ進める第2の気筒番号設定手段と、クランク角度位置信号の信号数が第1および第2の所定数の間の数であった場合と、学習系列の基準クランク角度位置から、第2の所定数よりも大きい第3の所定数だけ検出されても、検出されるべき基準クランク角度位置が検出されない場合とにおいて、第1および第2の気筒番号設定手段による制御気筒番号の設定が不適切であると判定し、学習系列生成手段および気筒判別手段をリセットする学習系列気筒判別リセット手段とを含み、学習系列が生成された後は、学習系列にしたがってクランク角度位置信号の角度位置および各気筒を決定し、気筒判別リセット手段は、燃料噴射信号および点火信号を停止させる燃料噴射・点火信号停止手段と、異常判定時における前回のクランク角度位置信号よりも以前の気筒判別情報をクリアする気筒判別情報クリア手段とを含み、学習系列気筒判別リセット手段は、第1の気筒系列記憶手段の記憶内容をクリアして学習系列をクリアする学習系列情報クリア手段と、燃料噴射信号および点火信号を停止させる燃料噴射・点火信号停止手段と、学習系列の基準クランク角度位置の異常判定時における前回のクランク角度位置信号よりも以前の気筒判別情報をクリアする気筒判別情報クリア手段とを含むので、クランク角度位置信号に発生する異常状態(ノイズ重畳や信号欠落など)を高い信頼性で検出し、異常発生時のフェールセーフ機能を確保した内燃機関制御装置が得られる効果がある。
また、異常状態が単発的に発生した場合にはクランク角度位置および気筒判別の誤判定を防止して運転を継続し、異常状態が連続的に発生した場合には速やかに運転を停止させ 、また、間欠的に発生した場合には、正しく気筒判別された気筒または期間のみで燃料噴射制御および点火時期制御を継続し、最低限のリンプホーム性能を確保した内燃機関制御装置が得られる効果がある。
さらに、異常状態の発生状況に応じたフェールセーフ機能を確保した内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0200】
また、この発明の請求項2によれば、異常判定手段は、基準クランク角度位置比較手段により各基準クランク角度位置が不一致であると判定された場合に、学習系列再設定手段と第1または第2の気筒番号設定手段とにより再設定された学習系列にしたがう基準クランク角度位置の気筒が気筒判別手段による次回の気筒判別結果と一致した場合には、再設定された学習系列が正常であると判定し、再設定された学習系列にしたがう基準クランク角度位置の気筒が気筒判別手段による次回の気筒判別結果と不一致であった場合には、再設定された学習系列が異常であると判定し、学習系列気筒判別リセット手段は、異常判定手段により再設定された学習系列のクランク角度位置が異常であると判定された場合に、学習系列生成手段および気筒判別手段をリセットするので、異常状態の発生状況に応じたフェールセーフ機能を確保した内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0201】
また、この発明の請求項3によれば、学習系列気筒判別リセット手段は、異常判定手段により、学習系列の基準クランク角度位置が正常であると判定され、且つ気筒判別信号の異常が判定された場合には、学習系列生成手段および気筒判別手段をリセットするので、学習系列を用いた気筒判別信号の異常判定に基づき、異常が単発的に発生した場合には気筒番号の誤判定を防止してエンジンの運転を継続し、異常が連続的に発生した場合には直ちにエンジンを停止し、また、異常が間欠的に発生した場合には、正しく気筒判別された気筒または期間のみで燃料噴射制御および点火時期制御を継続し、最低限のリンプホーム性を確保した内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0202】
また、この発明の請求項4によれば、異常判定手段は、気筒系列比較手段により第1および第2の気筒系列の各クランク角度位置が一致していると判定されたときに、学習系列が所定行程数間以内に生成されない場合には、気筒判別信号を異常と判定するので、学習系列を用いた気筒判別信号の異常判定に基づき、異常状態の発生状況に応じたフェールセーフ機能を確保した内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0203】
また、この発明の請求項5によれば、異常判定手段は、学習系列生成手段による学習系列の生成後に、所定行程間にわたって連続して第1および第2の気筒系列が不一致となる場合には、気筒判別信号を異常と判定するので、学習系列を用いた気筒判別信号の異常判定に基づき、異常状態の発生状況に応じたフェールセーフ機能を確保した内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0204】
また、この発明の請求項6によれば、異常判定手段は、エラーカウンタおよび学習系列エラーカウンタ設定手段を含み、エラーカウンタは、学習系列生成手段による学習系列の生成後に、第1および第2の気筒系列記が不一致となる場合には、インクリメントされ、学習系列エラーカウンタ設定手段は、カム軸が1回転する間にわたって第1および第2の気筒系列が常に一致した場合には、エラーカウンタをクリアし、異常判定手段は、学習系列エラーカウンタ設定手段によるエラーカウンタのカウンタ値が所定値以上となったときに、気筒判別信号を異常と判定するので、学習系列を用いた気筒判別信号の異常判定に基づき、異常状態の発生状況に応じたフェールセーフ機能を確保した内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0205】
また、この発明の請求項7によれば、学習系列気筒判別リセット手段は、異常判定手段により、学習系列生成手段による学習系列の生成後に、気筒判別信号が入力されなくなって気筒判別信号の異常が判定された場合には、学習系列にしたがってクランク角度位置信号のクランク角度位置および各気筒を決定するので、学習系列を用いた気筒判別信号の異常判定に基づき、異常状態の発生状況に応じたフェールセーフ機能を確保した内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0206】
また、この発明の請求項8によれば、気筒判別手段は、学習系列再生成手段を含み、学習系列再生成手段は、学習系列の異常判定後、所定行程間にわたって連続して第1および第2の気筒系列が一致したときに、気筒判別信号の異常判定を解除して、学習系列を再生成するので、学習系列の再生成時の生成条件を通常の学習系列の生成条件よりも厳しくすることができ、学習系列の信頼性をさらに向上させた内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0207】
また、この発明の請求項9によれば、学習系列再生成手段によって学習系列の再生成を判定する所定行程数は、学習系列生成手段によって学習系列の生成を判定する所定行程数よりも大きい値に設定されたので、学習系列の再生成時の生成条件を通常の学習系列の生成条件よりも厳しくすることができ、学習系列の信頼性をさらに向上させた内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による内燃機関およびその制御部を示す構成図である。
【図2】 図1内のカム軸に取付けられた気筒判別信号発生手段の信号板形状を示す側面図である。
【図3】 図1内のクランク軸に取付けられたクランク角度位置信号発生手段の信号板形状を示す側面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1により生成されるクランク角度位置信号および気筒判別信号を4気筒内燃機関のパルスパターンで示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1によるクランク角度位置信号異常判定ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態1によるクランク角度位置信号異常判定時処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態1による気筒判別リセット処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態1によるリアルタイムのクランク角度位置信号異常時の処理内容をタイミングチャートと関連させて示す説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態1による気筒判別信号異常判定ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態1による気筒判別信号異常判定時処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】 この発明の実施の形態1による学習系列生成処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】 この発明の実施の形態1による第1および第2の気筒系列記憶手段が不一致の場合に実行される学習系列異常判定処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】 この発明の実施の形態1による学習系列のクランク角度位置信号異常時の処理内容をタイミングチャートと関連させて示す説明図である。
【図14】 この発明の実施の形態1による学習系列気筒判別リセット処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図15】 この発明の実施の形態1による学習系列生成中および生成後の気筒判別信号の異常判定処理ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 エンジン、11 カム軸、12 クランク軸、13 ピストン、14 吸気および排気バルブ、15 点火プラグ、22、32 センサ、23、31a突起、31b、31c 欠け歯部分、40 コントロールユニット。
Claims (9)
- 内燃機関の複数の気筒を判別して前記各気筒に対する燃料噴射および点火時期を制御するための内燃機関制御装置であって、
前記内燃機関のクランク軸に設けられて、前記クランク軸の回転角度位置に対応して複数個のクランク角度位置信号を出力するクランク角度位置信号発生手段と、
前記クランク軸の2回転に1回転の割合で回転するカム軸に設けられて、前記カム軸の回転角度位置に対応して、前記各気筒に対応した気筒判別信号を発生する気筒判別信号発生手段と、
前記クランク角度位置信号に含まれる基準クランク角度位置を検出するための基準クランク角度位置検出手段と、
前記気筒判別信号に基づいて前記各気筒を判別する気筒判別手段と、
前記気筒判別手段による気筒判別結果と前記クランク角度位置信号のクランク角度位置とに基づいて、少なくとも前記各気筒に対する燃料噴射信号および点火信号を生成する気筒制御手段と、
少なくとも前記クランク角度位置信号の異常を判定する異常判定手段とを備え、
前記異常判定手段は、
前記基準クランク角度位置検出手段により検出された基準クランク角度位置と、前記学習系列にしたがう基準クランク角度位置とを比較する基準クランク角度位置比較手段を含み、
前記基準クランク角度位置比較手段により前記各基準クランク角度位置が不一致であると判定された場合に、前記学習系列の基準クランク角度位置が異常状態であると判定し、
前記気筒判別手段は、
前記クランク角度位置信号の異常が判定された場合に、前記気筒判別手段による現在の判別内容をリセットする気筒判別リセット手段と、
前記クランク角度位置信号に基づくクランク角度位置と前記気筒判別手段の気筒判別結果とを順次更新しながら読み込み、第1の気筒系列として記憶する第1の気筒系列記憶手段と、
あらかじめ正規のクランク角度位置および気筒系列が第2の気筒系列として記憶されている第2の気筒系列記憶手段と、
前記第1および第2の気筒系列が一致しているか否かを判定する気筒系列比較手段と、
前記気筒系列比較手段により、所定行程間にわたって前記第1および第2の気筒系列が一致していることが判定された場合に、前記第2の気筒系列を学習系列として生成する学習系列生成手段と、
前記異常判定手段により前記学習系列の基準クランク角度位置が異常状態であると判定された場合に、前記基準クランク角度位置検出手段が次回に検出する基準クランク角度位置を前記学習系列の基準クランク角度位置として再設定する学習系列再設定手段と、
前記異常判定手段により異常状態であると判定されたときの前記学習系列の気筒番号を保持し、前記学習系列の基準クランク角度位置から前記次回に検出される基準クランク角度位置までの間に検出されるクランク角度位置信号の数が第1の所定数以下のときに、前記保持された学習系列の気筒番号の通りに制御気筒番号を設定する第1の気筒番号設定手段と、
前記クランク角度位置信号数が前記第1の所定数よりも大きい第2の所定数以上のときに、前記保持された学習系列の気筒番号から前記制御気筒番号を1だけ進める第2の気筒番号設定手段と、
前記クランク角度位置信号の信号数が前記第1および第2の所定数の間の数であった場合と、前記学習系列の基準クランク角度位置から、前記第2の所定数よりも大きい第3の所定数だけ検出されても、検出されるべき基準クランク角度位置が検出されない場合とにおいて、前記第1および第2の気筒番号設定手段による制御気筒番号の設定が不適切であると判定し、前記学習系列生成手段および前記気筒判別手段をリセットする学習系列気筒判別リセット手段とを含み、
前記学習系列が生成された後は、前記学習系列にしたがって前記クランク角度位置信号の角度位置および前記各気筒を決定し、
前記気筒判別リセット手段は、
前記燃料噴射信号および前記点火信号を停止させる燃料噴射・点火信号停止手段と、
異常判定時における前回のクランク角度位置信号よりも以前の気筒判別情報をクリアする気筒判別情報クリア手段とを含み、
前記学習系列気筒判別リセット手段は、
前記第1の気筒系列記憶手段の記憶内容をクリアして前記学習系列をクリアする学習系列情報クリア手段と、
前記燃料噴射信号および前記点火信号を停止させる燃料噴射・点火信号停止手段と、
前記学習系列の基準クランク角度位置の異常判定時における前回のクランク角度位置信号よりも以前の気筒判別情報をクリアする気筒判別情報クリア手段と
を含むことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 前記異常判定手段は、
前記基準クランク角度位置比較手段により前記各基準クランク角度位置が不一致であると判定された場合に、
前記学習系列再設定手段と前記第1または第2の気筒番号設定手段とにより再設定された学習系列にしたがう基準クランク角度位置の気筒が前記気筒判別手段による次回の気筒判別結果と一致した場合には、前記再設定された学習系列が正常であると判定し、
前記再設定された学習系列にしたがう基準クランク角度位置の気筒が前記気筒判別手段による次回の気筒判別結果と不一致であった場合には、前記再設定された学習系列が異常であると判定し、
前記学習系列気筒判別リセット手段は、前記異常判定手段により前記再設定された学習系列のクランク角度位置が異常であると判定された場合に、前記学習系列生成手段および前記気筒判別手段をリセットすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関制御装置。 - 前記学習系列気筒判別リセット手段は、
前記異常判定手段により、前記学習系列の基準クランク角度位置が正常であると判定され、且つ前記気筒判別信号の異常が判定された場合には、
前記学習系列生成手段および前記気筒判別手段をリセットすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関制御装置。 - 前記異常判定手段は、前記気筒系列比較手段により前記第1および第2の気筒系列の各クランク角度位置が一致していると判定されたときに、前記学習系列が所定行程数間以内に生成されない場合には、前記気筒判別信号を異常と判定することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関制御装置。
- 前記異常判定手段は、前記学習系列生成手段による前記学習系列の生成後に、所定行程間にわたって連続して前記第1および第2の気筒系列が不一致となる場合には、前記気筒判別信号を異常と判定することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関制御装置。
- 前記異常判定手段は、エラーカウンタおよび学習系列エラーカウンタ設定手段を含み、
前記エラーカウンタは、前記学習系列生成手段による前記学習系列の生成後に、前記第1および第2の気筒系列記が不一致となる場合には、インクリメントされ、
前記学習系列エラーカウンタ設定手段は、前記カム軸が1回転する間にわたって前記第1および第2の気筒系列が常に一致した場合には、前記エラーカウンタをクリアし、
前記異常判定手段は、前記学習系列エラーカウンタ設定手段による前記エラーカウンタのカウンタ値が所定値以上となったときに、前記気筒判別信号を異常と判定することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関制御装置。 - 前記学習系列気筒判別リセット手段は、
前記異常判定手段により、前記学習系列生成手段による前記学習系列の生成後に、前記気筒判別信号が入力されなくなって前記気筒判別信号の異常が判定された場合には、
前記学習系列にしたがって前記クランク角度位置信号のクランク角度位置および前記各気筒を決定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関制御装置。 - 前記気筒判別手段は、学習系列再生成手段を含み、
前記学習系列再生成手段は、
前記学習系列の異常判定後、所定行程間にわたって連続して前記第1および第2の気筒系列が一致したときに、前記気筒判別信号の異常判定を解除して、前記学習系列を再生成することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の内燃機関制御装置。 - 前記学習系列再生成手段によって前記学習系列の再生成を判定する所定行程数は、前記学習系列生成手段によって前記学習系列の生成を判定する所定行程数よりも大きい値に設定されたことを特徴とする請求項8に記載の内燃機関制御装置。
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