JP4900817B2 - 内燃機関の気筒判別装置 - Google Patents
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Description
また、エンジン制御装置には、スタータオン直後に発生するノイズに起因する信号及び逆転現象に起因する信号をマスクすることによりキャンセルし、正確な気筒判別信号及びクランク角信号を得てエンジンの早期始動を図るものがある。
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。
図7において、1は車両に搭載される内燃機関、2はこの内燃機関1の気筒判別装置である。内燃機関1には、カムシャフト3と、クランクシャフト4と、燃料噴射するインジェクタ5と、点火するイグナイタ6と、カム角センサ7と、クランク角センサ8とを備えている。
カムシャフト3は、図7、図8に示すように、円板状の第1のシグナル部材9を有している。
クランクシャフト4は、図7、図9に示すように、円板状の第2のシグナル部材10を有している。
前記欠歯部13は、第一欠歯部13Aと第二欠歯部13Bとから構成されている。この第一欠歯部13A及び第二欠歯部13Bは、夫々予め設定されたクランク角の基準位置となるものである。
また、クランクシャフト4の回転方向に沿って発生する角度信号の数は、第一欠歯部13Aから第二欠歯部13Bまでに検出される数と第二欠歯部13Bから第一欠歯部13Aまでに検出される数とが異なるように設定されている。
図1の気筒判別禁止タイマ22をセットするフローチャートにおいて、プログラムがスタートすると(ステップA01)、イグニションスイッチ15のオン後、一度も完爆していないか否かを判断し(ステップA02)、このステップA02がYESで、イグニションスイッチ15のオン後、一度も完爆していないと判定した場合に、学習崩れで気筒判別をリセットしたか否かを判断し(ステップA03)、このステップA03がYESで、内燃機関1が逆回転と判定した場合に、気筒判別禁止タイマ22に一定時間をセットする(ステップA04)。この気筒判別禁止タイマ22は、一定周期毎に、「0」になるまでカウントダウンする。
このステップA04の処理後又は前記ステップA02、前記ステップ03がNOの場合には、プログラムをエンドとする(ステップA05)。
そして、気筒判別禁止タイマ22が「0」か否かを判断し(ステップB04)、このステップB04がYESの場合に、気筒判別を実施し(ステップB05)、一方、このステップB04がNOの場合には、気筒判別を禁止する(ステップB06)。
前記ステップB05又は前記ステップB06の処理後は、プログラムをエンドとする(ステップB07)。
前記ステップC03又は前記ステップC04の処理後は、プログラムをエンドとする(ステップC05)。
前記ステップD03又は前記ステップD04の処理後は、プログラムをエンドとする(ステップD05)。
図5に示す気筒判別禁止タイマ22のセット後で一定時間だけ気筒判別を禁止するタイムチャートにおいて、内燃機関1が完爆しない短い始動(ちょんがけ)を行うと(時間t1)、その後、内燃機関1が停止する直前に逆回転する(時間t2)。この内燃機関1の逆回転により気筒判別の学習系列が崩れ、気筒判別リセットとなり、気筒判別禁止タイマ22がセットされ、時間t2から時間t3までの一定時間は、気筒判別と燃料噴射・点火時期の制御とを禁止する。そして、時間t3以降は、気筒判別と燃料噴射・点火時期の制御とを許可する。
そして、気筒判別中に、再度スタータ16が駆動(内燃機関1の正回転)された場合に、気筒判別禁止タイマ22をクリアし、気筒判別と燃料噴射・点火時期の制御とを許可するため、気筒判別禁止タイマ22の終了を待つことなく、円滑に内燃機関1の始動を開始させることができる。
先ず、請求項1に係る発明において、制御手段14は、第2のシグナル部材10に予め設定された基準位置間に発生する角度信号の数とカム角信号の数とから気筒を判別する気筒判別手段19と、気筒を判別するために用いられるデータと予め記憶された正規のデータとを比較して学習する学習制御手段20と、イグニションオン信号出力後、内燃機関1の回転数が一度も完爆判定回転数を超えない状態で、学習制御手段20による気筒判別制御が異常であると判定された場合には、内燃機関1が逆回転していると判定し、気筒判別を一定時間禁止する気筒判別禁止手段21とを備えている。
これにより、内燃機関1が逆回転している状態での気筒判別を行わないので、不正確なクランク角情報に基づく燃料噴射・点火時期の制御が実施されることはなく、不正確なクランク角情報を要因としたバックファイアの発生を回避させ、内燃機関1がダメージを受けることを防止する。
これにより、内燃機関1が正回転する、スタータ16が駆動した場合には、直ちに気筒判別を開始できるので、円滑な内燃機関1の始動が可能である。
2 気筒判別装置
3 カムシャフト
4 クランクシャフト
5 インジェクタ
6 イグナイタ
7 カム角センサ
8 クランク角センサ
9 第1のシグナル部材
10 第2のシグナル部材
11 カム角信号発生部
12 クランク角信号発生部
13 欠歯部
13A 第一欠歯部
13B 第二欠歯部
14 制御手段
15 イグニションスイッチ
16 スタータ
17 バッテリ
18 デジタル入力手段
19 気筒判別手段
20 学習制御手段
21 気筒判別禁止手段
22 気筒判別禁止タイマ
23 燃料噴射制御手段
24 点火時期制御手段
Claims (2)
- 第1のシグナル部材を有したカムシャフトと、カム角センサと、第2のシグナル部材を有したクランクシャフトと、クランク角センサと、前記カム角センサ及び前記クランク角センサに連絡した制御手段とを備えた内燃機関の気筒判別装置において、前記第1のシグナル部材には、前記カム角センサにて検出可能で且つ少なくとも気筒判別信号を含む複数のカム角信号を発生するカム角信号発生部を備え、前記第2のシグナル部材には、前記クランク角センサにて検出可能で且つ前記クランクシャフトの回転に同期して複数の所定角度範囲を除いて第一の所定角度毎に角度信号を発生するクランク角信号発生部と前記第一の所定角度以上に渡って角度信号が発生しない欠歯部とを備え、前記欠歯部は、第一欠歯部と第二欠歯部とから構成され、前記クランクシャフトの回転方向に沿って発生する角度信号の数は、前記第一欠歯部から前記第二欠歯部までに検出される数と前記第二欠歯部から前記第一欠歯部までに検出される数とが異なるように設定され、前記制御手段は、前記第2のシグナル部材に予め設定された基準位置間に発生する角度信号の数とカム角信号の数とから気筒を判別する気筒判別手段と、気筒を判別するために用いられるデータと予め記憶された正規のデータとを比較して学習する学習制御手段と、イグニションオン信号出力後、内燃機関の回転数が一度も完爆判定回転数を超えない状態で、前記学習制御手段による気筒判別制御が異常であると判定された場合には、前記内燃機関が逆回転していると判定し、前記気筒判別手段による気筒判別を一定時間禁止する気筒判別禁止手段とを備え、前記気筒判別禁止手段用に用いられるタイマが作動した後、燃料噴射制御と点火制御を禁止することを特徴とする内燃機関の気筒判別装置。
- 前記制御手段は、前記気筒判別禁止手段により気筒判別が禁止された状態で、スタータ信号が入力されたときには、気筒判別の禁止を解除し、気筒判別を許可することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の気筒判別装置。
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