JP3761717B2 - 車両用乗員拘束保護装置 - Google Patents

車両用乗員拘束保護装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両に装備される車両用乗員拘束保護装置に関し、特に、乗員を保護するためのシートベルトの巻き取り及び引き出しを行う電動リトラクタを用いた車両用乗員拘束保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータの駆動力によりリールシャフトを回転させ、シートベルトの引き出し又は巻き取りを行う電動リトラクタを備えた車両用乗員拘束保護装置は、従来より知られている。
【0003】
このような車両用乗員拘束保護装置として、例えば、特開昭59−45240号公報には、シートベルトの巻取方向への変位及び引き出し方向への変位を検出する変位検出装置とシートベルトの装着を検出する装着検出装置との出力に基づいてモータの駆動を制御するように構成されたものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記電動リトラクタでは、モータの駆動を制御するために高価な変位検出装置を必要とするので、製造コストが上昇すると共に電動リトラクタの装置構成を複雑にしていた。
【0005】
本発明は、上記点に着目してなされたものであり、変位検出装置を省略して製造コストを低減させると共に装置構成を簡単にすることができる車両用乗員拘束保護装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の車両用乗員拘束保護装置は、モータの駆動力によりリールシャフトを回転させ、シートベルトの引き出し又は巻き取りを行う電動リトラクタを備えた車両用乗員拘束保護装置において、前記モータの端子間電圧及び前記モータに流れる電流の少なくとも一方の変化量を検出する変化量検出手段と、前記シートベルトの装着を検出するシートベルト装着検出手段と、前記変化量検出手段及び前記シートベルト装着検出手段の検出結果に応じて前記モータの駆動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記シートベルト装着検出手段が前記シートベルトの装着を検出した状態において、前記シートベルトの巻き取りを行うように前記モータの駆動を制御している間に、前記変化量検出手段が前記モータの駆動力による前記シートベルトの巻き取りの限界に応じた変化量を検出した場合は、前記シートベルトの引き出しを行うように前記モータの駆動を制御することを特徴とする。
【0007】
本発明の構成によれば、モータの端子間電圧及びモータに流れる電流の少なくとも一方の変化量検出、シートベルトの装着検出、これらの検出結果に応じてモータの駆動制御るので、モータの駆動を制御するために高価な変位検出装置を必要としなくなり、変位検出装置を省略して製造コストを低減させると共に装置構成を簡単にすることができる。さらに、シートベルトの装着を検出した状態において、シートベルトの巻き取りを行うようにモータの駆動を制御している間に、モータの駆動力によるシートベルトの巻き取りの限界を検出することによって、シートベルトの引き出しを行うようにモータの駆動を制御するので、乗員の状況に応じてシートベルトの引き出し及び巻き取りの制御をより正確に行うことができる。
【0008】
前記制御手段は前記変化量検出手段を備えるように構成してもよい。
【0009】
この構成によれば、前記モータの端子間電圧及び前記モータに流れる電流の少なくとも一方の変化量を直接検出することができるため、モータの制御をより正確に行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態に係る車両用乗員拘束保護装置が備えている電動リトラクタ100の構成を示す図である。
【0012】
電動リトラクタ100はフレーム1を備えている。このフレーム1にはシートベルトを巻き取るリールシャフト3が回転自在に設置され、車両に所定の減速度が作用したとき又はシートベルトが所定の加速度で引き出されたときにシートベルトの引き出しをロックする公知のシートベルトロック機構2が固定されている。
【0013】
次いで、リールシャフト3の中心軸3aはリールシャフト用プーリ5の中心軸に連結されており、このリールシャフト用プーリ5は動力伝達ベルト7を介して直流モータ用プーリ6に連結している。リールシャフト用プーリ5の内部には渦巻きばね等の付勢力付与手段が形成されており、常にシートベルトを巻き取る方向に付勢力が働いている。
【0014】
リールシャフト用プーリ5及び直流モータ用プーリ6の外周にはそれぞれ所定数の外歯が形成され、また動力伝達ベルト7の内周にも所定数の内歯が形成されており、リールシャフト用プーリ5及び直流モータ用プーリ6の外歯と動力伝達ベルト7の内歯とは過不足なくかみ合っている。
【0015】
直流モータ用プーリ6の中心軸は直流モータ10に連結されている。従って、直流モータ10の回転は直流モーター用プーリ6を介してリールシャフト3に伝達される。
【0016】
直流モータ10は、フレーム1に少なくとも2点以上で固定されており、また直流モータ駆動部11を介してMPU(Micro Processing Unit)14に接続されている。直流モータ駆動部11はMPU14からのPWM(パルス幅変調)信号に基づいて直流モータ10の回転を制御する。
【0017】
MPU14は、シートベルトのタングがバックルに装着されたか否かを検出する及びシートベルトのタングがバックルから解除されたか否かを検出するバックル接続有無検出部16に接続されている。また、MPU14は時間を計測するタイマー17、直流モータ10の端子間電圧及び直流モータ10に流れる電流を検出するために使用するA/Dコンバータ18及び直流モータ10に流れる電流を制御するためPWM信号を出力するPWM信号出力部19を備えている。尚、MPU14は直流モータ10の端子間電圧vの極性によりシートベルトが引き出されたか否かを判断し、直流モータ10に流れる電流iからシートベルトの巻き取りが終了したか否かを判断する。
【0018】
バックル接続有無検出部16はシートベルトのタングがバックルに装着されたか否かを検出し又はシートベルトのタングがバックルから解除されたか否かを検出し、それに対応した制御信号をMPU14に出力する。
【0019】
図2は直流モータ駆動部11の回路図である。図2中の端子P1及び端子P2はPWM信号出力部19から出力されるPWM(パルス幅変調)信号の入力端子であり、端子P1及び端子P2には、例えば、20kHzのPWM信号が入力される。端子P3及び端子P4は電流検出用の出力端子であり、端子P5及び端子P6は電圧検出用の出力端子であり、端子P1〜端子P4はそれぞれA/Dコンバータ18に接続されている。また、図2中の電圧Vbは直流モータ10に電源電圧を供給し、複数のトランジスタ及びFET等は、MPU14からのPWM信号により直流モータ10の回転を正転又は反転駆動させるためのものである。
【0020】
図2中の回路C1は、抵抗r1に流れる電流から直流モータ10に流れる電流iを検出する電流検出回路であり、PWM信号の影響による電流の変動を取り除くためのインターフェイス回路(以下、IFという)1及びIF2を備えている。
【0021】
回路C2は直流モータ10にかかる端子間電圧vを測定する電圧測定回路であり、PWM信号の影響による端子間電圧vの変動を取り除くため、IF3及びIF4を備えている。
【0022】
MPU14は、IF1及びIF2からそれぞれ電圧信号を受信し、この電圧信号に基づいて直流モータ10に流れる電流i及びこの電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|を検出する一方、IF3及びIF4からそれぞれ電圧信号を受信し、この電圧信号に基づいて直流モータ10の端子間電圧v及びこの端子間電圧vの時間的変化量の大きさ|Δv|を検出する。そして、MPU14は、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|及び端子間電圧vの時間的変化量の大きさ|Δv|に基づいて直流モータ10に流れる電流iを制御するため、PWM信号出力部19からPWM信号を出力させる。ここで、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|及び端子間電圧vの時間的変化量の大きさ|Δv|を検出するのは、直流モータ10の駆動の状態及びその停止状態を検出できるからである。
【0023】
IF1〜IF4は、例えば抵抗r2、抵抗r2より小さい抵抗値の抵抗r3及びコンデンサc3からなるローパスフィルタ構成となっており、カットオフ周波数を、例えば、20Hzに設定している。これにより、電流検出回路C1及び電圧測定回路C2でMPU14に出力されるPWM信号の影響は、−60dBに低減され、本来電流検出回路C1で検出しようとしている電流iや電圧測定回路C2で測定しようとしている端子間電圧vにほとんど影響を与えなくなる。
【0024】
図3及び図4はMPU14が実行するシートベルト装着時及び非装着時の制御プログラムの一例を示すフローチャートである。
【0025】
まず、シートベルトのタングがバックルに装着されたことをバックル接続有無検出部16により検出されたか否かを判別し(ステップS301)、バックル接続有無検出部16により検出されていない場合、即ちシートベルト非装着状態の場合には、直流モータ10の端子間電圧の大きさ|v|がシートベルトの引き出し側の極性で所定値v0以上、例えば0.3V以上であるか否かを判別する(ステップS302)。
【0026】
直流モータ10の端子間電圧の大きさ|v|が所定値v0より小さい場合には、ステップS301に戻る一方、直流モータ10の端子間電圧の大きさ|v|が所定値v0以上である場合には、シートベルトを引き出しやすくするため、直流モータ10に電流iを流すようにPWM信号出力部19よりPWM信号を出力させる(ステップS303)。ここで、ステップS303で流される電流iは、あくまでシートベルトを引き出しやすくするため、即ち、シートベルトの引き出し補助のためのものであり、この電流iのみでリールシャフト3を回転させることはできない。リールシャフト3は、電流iによるシートベルトの引き出し補助及び乗員によるシートベルトの引き出し動作によって回転する。尚、後述するステップS316のPWM信号の出力もシートベルトを引き出しやすくするためのものである。
【0027】
次に、直流モータ10に流れる電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0、例えば5A/sより小さく、かつ、この状態が所定時間t1、例えば3s以上継続しているか否かを判別する(ステップS304)。このステップS304により、乗員が継続してシートベルトの引き出しを行っているか又は乗員が一旦シートベルトを引き出したが、その後シートベルトの引き出しを中止したかが判別できる。
【0028】
上記ステップS304で、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0以上の場合又は電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0より小さいが、この状態が所定時間t1以上継続しない場合には(ステップS304でNO)、シートベルトのタングがバックルに装着されたことをバックル接続有無検出部16により検出されたか否かを判別し(ステップS305)、バックル接続有無検出部16により検出されていない場合、即ちシートベルト非装着状態の場合には、ステップS303に戻る一方、バックル接続有無検出部16により検出された場合、即ちシートベルト装着状態の場合には、後述するステップS309に進む。
【0029】
上記ステップS304で、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0より小さく、かつ、この状態が所定時間t1以上継続している場合には(ステップS304でYES)、引き出されたシートベルトを格納すべく直流モータ10をシートベルトの巻き取り側に回転させるため、直流モータ10に電流iを流すようにPWM信号出力部19よりPWM信号を出力させる(ステップS306)。
【0030】
次に、直流モータ10に流れる電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0、例えば5A/sより小さく、かつ、この状態が所定時間t2、例えば2s以上継続しているか否かを判別し(ステップS307)、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0以上の場合又は電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0より小さいが、この状態が所定時間t2以上継続しない場合には(ステップS307でNO)、ステップS306に戻る一方、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0より小さく、かつ、この状態が所定時間t2以上継続している場合には(ステップS307でYES)、シートベルトの巻き取り限界になったと判断し、直流モータ10に電流iを流さないようにPWM信号出力部19よりPWM信号を出力させ、直流モータ10の駆動を停止させて(ステップS308)、ステップS301に戻る。
【0031】
上記ステップS301で、シートベルトのタングがバックルに装着されたことをバックル接続有無検出部16により検出された場合、即ちシートベルト装着状態の場合には、直流モータ10をシートベルトの巻き取り側に回転させるため、直流モータ10に電流iを流すようにPWM信号出力部19よりPWM信号を出力させる(ステップS309)。
【0032】
次に、直流モータ10に流れる電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0、例えば5A/sより小さく、かつ、この状態が所定時間t3、例えば0.1S以上継続しているか否かを判別し(ステップS310)、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0以上の場合又は電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0より小さいが、この状態が所定時間t3以上継続しない場合には(ステップS310でNO)、ステップS309に戻る一方、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0より小さく、かつ、この状態が所定時間t3以上継続している場合には(ステップS310でYES)、シートベルトが乗員にフィットし、巻き取り限界になったと判断し、次に乗員に所定の弛みを与えるべく直流モータ10をシートベルトの引き出し側に回転させるため、直流モータ10に電流iを流すようにPWM信号出力部19よりPWM信号を出力させる(ステップS311)。ここで流す電流iは、これのみでリールシャフト3を回転させることができる。
【0033】
次いで、タイマー17によりステップS311でPWM信号を出力させてから所定時間t4、例えば1s経過したか否かを判別させ(ステップS312)、所定時間t4経過していない場合には、ステップS311に戻る一方、所定時間t4経過した場合には、乗員に所定の弛みが与えられたため、渦巻きばね等の付勢力付与手段によって与えられるシートベルトの巻き取り側の付勢力によるシートベルトの巻き取りを停止させるべく直流モータ10にシートベルトの引き出し側の電流iを流すため、PWM信号出力部19よりPWM信号を出力させる(ステップS313)。
【0034】
その後、シートベルトのタングがバックルに装着されたことをバックル接続有無検出部16により検出されたか否かを判別し(ステップS314)、バックル接続有無検出部16により検出されていない場合、即ちシートベルト非装着状態の場合には、ステップS306に戻る一方、バックル接続有無検出部16により検出された場合、即ちシートベルト装着状態の場合には、直流モータ10の端子間電圧vの時間的変化量の大きさ|Δv|が所定値Δv1、例えば10V/s以上であるか否かを判別する(ステップS315)。
【0035】
直流モータ10の端子間電圧vの時間的変化量の大きさ|Δv|が所定値Δv1以上でない場合には、ステップS314に戻る一方、直流モータ10の端子間電圧vの時間的変化量の大きさ|Δv|が所定値Δv1以上である場合には、シートベルト装着後の乗員によるシートベルトの引き出しが行われたと判断し、シートベルトの引き出しを行いやすくするため、直流モータ10に電流iを流すようにPWM信号出力部19よりPWM信号を出力させる(ステップS316)。
【0036】
次いで、直流モータ10に流れる電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0、例えば5A/sより小さく、かつ、この状態が所定時間t5、例えば0.3S以上継続しているか否かを判別し(ステップS317)、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0以上の場合又は電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0より小さいが、この状態が所定時間t5以上継続しない場合には(ステップS317でNO)、ステップS316に戻る一方、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|が所定値Δi0より小さく、かつ、この状態が所定時間t5以上継続している場合には(ステップS317でYES)、シートベルト装着後の乗員によるシートベルトの引き出しが行われなくなったと判断し、直流モータ10に電流iを流さないようにPWM信号出力部19よりPWM信号を出力させ、直流モータ10の駆動を停止させる(ステップS318)。
【0037】
その後、直流モータ10の端子間電圧の大きさ|v|がシートベルトの引き出し側の極性で所定値v2以上、例えば0.3V以上であるか否かを判別する(ステップS319)。直流モータ10の端子間電圧の大きさ|v|がシートベルトの引き出し側の極性で所定値v2以上である場合には、再び乗員によるシートベルトの引き出しが行われたと判断し、引き出しの補助を行うため、ステップS316に戻る一方、直流モータ10の端子間電圧の大きさ|v|がシートベルトの引き出し側の極性で所定値v2以上でない場合には、渦巻きばね等の付勢力付与手段によるシートベルトの巻き取り側の付勢力によりシートベルトが巻き取られるかどうか、即ち、直流モータ10の端子間電圧の大きさ|v|がシートベルトの巻き取り側の極性で所定値v3以上、例えば0.1V以上であるか否かを判別する(ステップS320)。
【0038】
直流モータ10の端子間電圧の大きさ|v|がシートベルトの巻き取り側の極性で所定値v3以上である場合には、ステップS309に戻る一方、直流モータ10の端子間電圧の大きさ|v|がシートベルトの巻き取り側の極性で所定値v3以上でない場合には、タイマー17によりステップS318で直流モータ10の駆動を停止させてから所定時間t6、例えば1s経過したか否かを判別させ(ステップS321)、所定時間t6経過していない場合には、ステップS319に戻る一方、所定時間t6経過している場合には、ステップS309に戻る。
【0039】
上述したように、本実施の形態によれば、MPU14は、バックル接続有無検出部16からの検出結果と電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|及び端子間電圧vの時間的変化量の大きさ|Δv|とに基づいて直流モータ10に流れる電流iを制御するため、直流モータ10の駆動を制御するために高価な変位検出装置を必要としなくなり、変位検出装置を省略して製造コストを低減させると共に装置構成を簡単にすることができる。
【0040】
また、MPU14は、電流iの時間的変化量の大きさ|Δi|及び端子間電圧vの時間的変化量の大きさ|Δv|を直接検出することができるため、モータの制御をより正確に行うことができる。
【0041】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1の車両用乗員拘束保護装置によれば、モータの端子間電圧及びモータに流れる電流の少なくとも一方の変化量検出、シートベルトの装着検出、これらの検出結果に応じてモータの駆動制御るので、モータの駆動を制御するために高価な変位検出装置を必要としなくなり、変位検出装置を省略して製造コストを低減させると共に装置構成を簡単にすることができる。さらに、シートベルトの装着を検出した状態において、シートベルトの巻き取りを行うようにモータの駆動を制御している間に、モータの駆動力によるシートベルトの巻き取りの限界を検出することによって、シートベルトの引き出しを行うようにモータの駆動を制御するので、乗員の状況に応じてシートベルトの引き出し及び巻き取りの制御をより正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る車両用乗員拘束保護装置が備えている電動リトラクタ100の構成を示す図である。
【図2】直流モータ駆動部11の回路図である。
【図3】MPU14が実行するシートベルト装着時及び非装着時の制御プログラムの一例を示すフローチャートである。
【図4】MPU14が実行するシートベルト装着時及び非装着時の制御プログラムの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 フレーム
2 シートベルトロック機構
3 リールシャフト
5 リールシャフト用プーリ
6 直流モータ用プーリ
7 動力伝達ベルト
10 直流モータ
11 直流モータ駆動部
14 MPU(変化量検出手段、制御手段)
16 バックル接続有無検出部(シートベルト装着検出手段)
100 電動リトラクタ

Claims (5)

  1. モータの駆動力によりリールシャフトを回転させ、シートベルトの引き出し又は巻き取りを行う電動リトラクタを備えた車両用乗員拘束保護装置において、
    前記モータの端子間電圧及び前記モータに流れる電流の少なくとも一方の変化量を検出する変化量検出手段と、前記シートベルトの装着を検出するシートベルト装着検出手段と、前記変化量検出手段及び前記シートベルト装着検出手段の検出結果に応じて前記モータの駆動を制御する制御手段とを備え
    前記制御手段は、前記シートベルト装着検出手段が前記シートベルトの装着を検出した状態において、前記シートベルトの巻き取りを行うように前記モータの駆動を制御している間に、前記変化量検出手段が前記モータの駆動力による前記シートベルトの巻き取りの限界に応じた変化量を検出した場合は、前記シートベルトの引き出しを行うように前記モータの駆動を制御することを特徴とする車両用乗員拘束保護装置。
  2. 前記制御手段は、前記シートベルト装着検出手段が前記シートベルトの装着を検出しない状態において、前記シートベルトの巻き取りを行うように前記モータの駆動を制御している間に、前記変化量検出手段が前記モータの駆動力による前記シートベルトの巻き取りの限界に応じた変化量を検出した場合は、前記モータの駆動を停止させるように制御することを特徴とする請求項1記載の車両用乗員拘束保護装置。
  3. 前記制御手段は、前記変化量検出手段によって検出された前記モータの端子間電圧及び前記モータに流れる電流の少なくとも一方の変化量に基づいて、前記シートベルトが引き出されているか又は巻き取られているかを判断することを特徴とする請求項1又は2記載の車両用乗員拘束保護装置。
  4. 前記制御手段は、前記シートベルトが引き出されていることを判断したときは、前記シートベルトの引き出しを行うように前記モータの駆動を制御することを特徴とする請求項3記載の車両用乗員拘束保護装置。
  5. 前記制御手段は、前記シートベルト装着検出手段が前記シートベルトの装着を検出した状態において、前記モータの駆動の停止制御中に、前記シートベルトの巻き取りを判断したときに、前記シートベルトの巻き取りを行うように前記モータの駆動を制御することを特徴とする請求項3又は4記載の車両用乗員拘束保護装置。
JP16442598A 1997-12-16 1998-05-29 車両用乗員拘束保護装置 Expired - Lifetime JP3761717B2 (ja)

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