JP3760911B2 - モデル作成方法、モデル作成プログラム及びシミュレーション装置 - Google Patents
モデル作成方法、モデル作成プログラム及びシミュレーション装置 Download PDFInfo
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- G05B17/02—Systems involving the use of models or simulators of said systems electric
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象の状態を推定するモデルを作成するモデル作成方法、モデル作成プログラム及びシミュレーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
対象の物理的なモデルを正確に得ることができれば、ある目的に適合するように所要の操作を加えて対象を精密に制御することが可能である。しかし、実際の対象は、各種の要素が相互に複雑に関係しており、正確な物理モデルを構築することは困難であることが多い。そこで、対象の入力出力特性を計測して得た計測データに基づいて、指数関数近似法を用いて入出力特性を示す関数を近似的に導出する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、予め物理的なモデルを用意し、モデルから得られる出力と実際の対象から得られる出力との差分を無くすようにモデルのパラメータを調整する技術も知られている(例えば、特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−321174号公報(請求項1及び段落番号0009)
【0005】
【特許文献2】
特開平9−142280号公報(図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されている技術は、指数関数近似法といった統計的手法を用いて入出力特性を近似している。ここで、計測データは離散的にサンプリングされたものであるため、ある計測点と次の計測点との間の対象の挙動はモデルに反映されない。従って、正確なモデルを構築することが困難である。また、モデルの精度を上げるために計測点数を増やすと計測工数が増加するといった不都合がある。
【0007】
また、特許文献2に記載された技術では、物理的なモデルのパラメータを調整する必要があるが、各種の要素が複雑に関係する対象をモデル化した場合、パラメータの制御則、即ち、どのパラメータをどの程度変更するかを定めることは容易ではない。また、パラメータの制御則が得られたとしても、正確な物理モデルを得るためには、多くの計測点について実測して膨大な計算を実行する必要がある。従って、特許文献2に記載された技術には、計測データを取得するのに長期間を要し、計算負荷が大きいといった問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、計測工数を減らした簡易な方法によって、対象の挙動を示すモデルを作成できるモデル作成方法、モデル作成プログラム、及びこれらを用いたシミュレーション装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るモデル作成方法は、所定の制御条件の下で対象の状態を推定するモデルを作成するものであって、入力データに対する前記対象の状態を計測して得られた実測データと前記対象の物理的な性質を考慮した物理モデルに前記入力データを入力して得られたシミュレーションデータとの差を示す誤差データを算出するステップと、前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、前記シミュレーションデータを補正して前記実測データに近付ける修正関数を導出するステップと、前記物理モデルと前記修正関数とを組み合わせて前記対象の最終モデルを生成するステップとを備え、前記修正関数を導出するステップは、前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を決定するステップと、前記数式に前記シミュレーションデータを入力して得られる修正データが前記実測データに近づくように前記パラメータの値を決定するステップと、を備える(請求項1)。
【0010】
この発明によれば、最終モデルを作成するためのベースとなるのは、物理モデルである。物理モデルには対象の物理的な性質が考慮されているので、実測データとシミュレーションデータとが完全に一致しなくても、対象の挙動の傾向は概略一致する。そして、入力データに対する誤差データの変化は、誤差の傾向を表しているから、これに基づいてシミュレーションデータを適切に補正する修正関数を導出することができる。これにより、最終モデルを得るために対象を実際に計測する工数を大幅に削減することが可能となる。この結果、対象が大規模で複雑なものであっても、そのモデルを短期間で作成することができる。本発明は制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を決定し、その後、パラメータの値を決定する。パラメータの値は、最小二乗法等の統計的処理によって決定することが好ましい。
【0011】
ここで、対象には、機械的なもの、電気的なもの、及び化学的なものが含まれる。対象は、例えば、車両の駆動源であるエンジンや化学プラント等が該当する。また、制御条件とは制御対象の入力のことであり、例えば、対象がエンジンであればエンジンの運転条件が該当する。なお、上述したモデル作成方法では、何等かの方法で対象の物理モデルが得られていることを前提としたが、対象の物理モデルを設定するステップを有するものであってもよい。
【0012】
次に、本発明に係るシミュレーション装置は、所定の制御条件の下で対象の状態を推定するモデルを作成するシミュレーション装置において、入力データに対する前記対象の状態を計測して得られた実測データと前記対象の物理的な性質を考慮した物理モデルに前記入力データを入力して得られるシミュレーションデータとの差を示す誤差データを算出する誤差データ生成手段と、前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、前記シミュレーションデータを補正して前記実測データに近付ける修正関数を生成する修正関数生成手段と、前記物理モデルと前記修正関数とを組み合わせて前記対象の最終モデルを生成する最終モデル生成手段とを備え、前記修正関数生成手段は、利用者に対して前記入力データに対する前記誤差データの変化を提示して、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式の入力を促す提示手段と、前記利用者の操作に応じた出力信号を出力する入力手段と、前記出力信号に基づいて前記数式を特定し、前記数式に前記シミュレーションデータを入力して得られる修正データが前記実測データに近づくように前記パラメータの値を決定するパラメータ決定手段と、を備えたことを特徴とする(請求項2)。
【0013】
この発明によれば、物理モデルをベースとして、これに修正関数を組み合わせて最終モデルを生成する。物理モデルには対象の物理的な性質が考慮されているので、計測点数が少なくても適切な修正関数を導出することができる。従って、最終モデルを得るために対象を実際に計測する工数を大幅に削減することが可能となる。この結果、対象が大規模で複雑なものであっても、そのモデルを短期間で作成することができる。また、この発明では、利用者に対して誤差データの変化が提示されるから、利用者に制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を決定するために有用な情報を提供することができる。
【0014】
また、本発明に係る他のシミュレーション装置は、所定の制御条件の下で対象の状態を推定するモデルを作成するシミュレーション装置において、入力データに対する前記対象の状態を計測して得られた実測データと前記対象の物理的な性質を考慮した物理モデルに前記入力データを入力して得られるシミュレーションデータとの差を示す誤差データを算出する誤差データ生成手段と、前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、前記シミュレーションデータを補正して前記実測データに近付ける修正関数を生成する修正関数生成手段と、前記物理モデルと前記修正関数とを組み合わせて前記対象の最終モデルを生成する最終モデル生成手段とを備え、前記修正関数生成手段は、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を記憶しており、前記数式に前記シミュレーションデータを入力して得られる修正データが前記実測データに近づくように前記パラメータの値を決定することを特徴とする(請求項3)。
【0015】
この発明によれば、上述した発明と同様に、物理モデルをベースとして、これに修正関数を組み合わせて最終モデルを生成する。物理モデルには対象の物理的な性質が考慮されているので、計測点数が少なくても適切な修正関数を導出することができる。従って、最終モデルを得るために対象を実際に計測する工数を大幅に削減することが可能となる。この結果、対象が大規模で複雑なものであっても、そのモデルを短期間で作成することができる。また、この発明では、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式が予め定められているから、自動的に最終モデルを作成することができる。このシミュレーション装置は、類似の対象について上記数式が既に得られている場合に有用である。
【0016】
本発明に係る更なる他のシミュレーション装置は、所定の制御条件の下で対象の状態を推定するモデルを作成するシミュレーション装置において、入力データに対する前記対象の状態を計測して得られた実測データと前記対象の物理的な性質を考慮した物理モデルに前記入力データを入力して得られるシミュレーションデータとの差を示す誤差データを算出する誤差データ生成手段と、前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、前記シミュレーションデータを補正して前記実測データに近付ける修正関数を生成する修正関数生成手段と、前記物理モデルと前記修正関数とを組み合わせて前記対象の最終モデルを生成する最終モデル生成手段とを備え、前記修正関数生成手段は、前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を所定の演算によって決定し、前記数式に前記シミュレーションデータを入力して得られる修正データが前記実測データに近づくように前記パラメータの値を決定することを特徴とする(請求項4)。
【0017】
この発明によれば、上述した発明と同様に、物理モデルをベースとして、これに修正関数を組み合わせて最終モデルを生成する。物理モデルには対象の物理的な性質が考慮されているので、計測点数が少なくても適切な修正関数を導出することができる。従って、最終モデルを得るために対象を実際に計測する工数を大幅に削減することが可能となる。この結果、対象が大規模で複雑なものであっても、そのモデルを短期間で作成することができる。また、この発明では、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を誤差データの変化に基づいて自動的に決定することができる。なお、所定の演算は、誤差の傾向を解析して上記数式を定めるものであればどのようなものであってもよい。例えば、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる複数の変数を特定し、各変数と誤差データとの相関値が予め定められた基準値よりも高いものを選択し、選択された各変数と各パラメータとの積からなる各項を含む多項式を上記数式とすればよい。
【0018】
また、上述したシミュレーション装置は、前記最終モデルに前記対象の制御条件を入力し、前記対象の状態を示す適合データを生成する適合データ生成手段を備えることが望ましい(請求項5)。この適合データをマップとして用いることによって、対象を制御することが可能となる。ここで、前記適合データ生成手段によって生成される前記適合データの数は、前記実測データを計測した計測点数よりも多いことが好ましい(請求項6)。最終モデルは、物理モデルをベースとしてこれに修正を施したものであるから、計測点間の対象の挙動を精度よく推定することができる。従って、実際に制御に用いる適合データの数が最終モデルを生成するために用いる計測データの数よりも多くても問題はなく、対象を計測する工数を大幅に削減することが可能となる。
【0019】
また、上述したシミュレーション装置において、前記対象は燃料を燃焼させる内燃機関であって、前記制御条件は前記内燃機関の運転条件であることが好ましい(請求項7)。この場合、最終モデルは所定の運転条件の下で内燃機関の挙動を予測するモデルとなる。なお、シミュレーション装置は、車両のエンジンを制御するエンジン制御装置(ECU)の一部であってもよいことは勿論である。
【0020】
次に、本発明に係るモデル作成プログラムは、所定の制御条件の下で対象の状態を推定するモデルを作成するモデル作成プログラムにおいて、コンピュータに、入力データに対する前記対象の状態を計測して得られた実測データと前記対象の物理的な性質を考慮した物理モデルに前記入力データを入力して得られたシミュレーションデータとの差を示す誤差データを算出するステップと、前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、前記シミュレーションデータを補正して前記実測データに近付ける修正関数を導出するステップと、前記物理モデルと前記修正関数とを組み合わせて前記対象の最終モデルを生成するステップとを実行させ、前記修正関数を導出するステップは、前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を決定するステップと、前記数式に前記シミュレーションデータを入力して得られる修正データが前記実測データに近づくように前記パラメータの値を決定するステップと、含むことを特徴とする(請求項8)。この発明によれば、最終モデルを得るために対象を実際に計測する工数を大幅に削減することが可能となる。この結果、対象が大規模で複雑なものであっても、そのモデルを短期間で作成することができる。また、モデル作成プログラムは情報記録媒体に記録されていてもよい。情報記録媒体としては、CD−ROMの他、半導体素子としてのROM等が該当する。
【0021】
【発明の実施の形態】
車両に搭載される内燃機関としてのエンジンを制御するためには、所定の運転条件の下でエンジンの挙動を知る必要がある。このため、エンジンにおける燃料の燃焼を制御する制御装置は、エンジンの状態を示すマップMを各種の運転条件毎に予め記憶しており、マップMを参照して制御量を定めるのが一般的である。制御対象であるエンジンの実際の挙動にマップMに記憶するデータの値を合わせこむことを適合という。また、マップMに記憶されるデータ値を適合値という。本実施形態は、本発明に係るシミュレーション装置を適用してマップMを作成するマップ作成システムに関するものである。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係るシミュレーション装置を用いたマップ作成システムのブロック図である。このマップ作成システムは、コンピュータ1、計測装置2、及び制御対象たるエンジン3を備える。エンジン3には、温度センサ、トルクセンサ、及び吸気センサ等の各種のセンサが取り付けられている。各センサの出力信号は計測装置2に取り込まれる。また、計測装置2は、エンジン3の吸気バルブ及び排気バルブの動作タイミングやリフト量や、燃料噴射弁の開度等を制御できる。コンピュータ1と計測装置2とは接続されており、計測装置2は、コンピュータ1からの指令に従って、所定の運転条件の下でエンジン3を運転する。エンジン3の状態は各種センサによって計測される。計測装置2はそれらセンサの出力信号に基づいて計測データを生成し、これをコンピュータ1に送信する。
【0023】
コンピュータ1は、CPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク13、入力装置14、ディスプレイ15及びインターフェース16を備え、これらの構成はバスを介して接続されている。CPU10は、コンピュータ1の制御中枢として機能し、マップ作成プログラム等の各種のプログラムを実行する。ROM11には起動時に実行されるブートプログラムが記憶されている。RAM12は、CPU10の作業領域として機能し、そこには処理途中のデータ等が記憶される。ハードディスク13には、シュミレーションモデルが記憶されている。シュミレーションモデルはCPU10によってRAM12にロードされるようになっている。
【0024】
入力装置14は、オペレータが指示を入力するための入力手段として機能し、オペレータの操作に応じた信号を出力する。入力装置14には、例えば、キーボードやマウスが含まれる。インターフェース16は、外部機器との間で通信を行う機能を有する。CPU10は、インターフェース16を介して計測装置2へ指令を送信したり、計測装置2から計測データを取得することができる。なお、既に計測済みの計測データを、他のコンピュータからインターフェース16を介して取り込むことも可能である。
【0025】
図2にマップ作成システムにおける最終モデルを導出する手順の概略を示す。第1に、コンピュータ1によりシミュレーションモデルが生成される。このシミュレーションモデルは、対象の物理的な性質を考慮した物理モデルとして与えられる。
【0026】
第2に、所定の運転条件の下で実機を計測する。この計測では、マップMとして記憶する総ての運転条件について計測するのではなく、粗く計測点を設定する。例えば、エンジンの負荷(N・m)として20、40、60、80、及び100、エンジンの回転数(rpm)として800、1600、2400、3200、及び4000の各組み合わせが運転条件となっている場合を想定する。この場合には、25通りの運転条件があるが、実際に計測するのは、図2に濃く示した13通りの運転条件で計測する。
【0027】
第3に、シミュレーションモデルによって得られたシミュレーションデータを実測データに近付ける修正関数を、シミュレーションデータと実測データとの差分に基づいて導出する。第4に、シミュレーションモデルで算出したシミュレーションデータを修正関数で修正して最終的な適合値とする。即ち、最初に設定したシミュレーションモデルと修正関数とを組み合わせて最終モデルを生成する。
【0028】
図3に、最終モデルの挙動を説明するための概念図を示す。図3(A)に示す実線は最終モデルに基づく制御対象の入出力特性を示す。黒く塗り潰した点は実際に計測した計測点であり、斜線の点はマップMを作成するに当たり内挿する必要がある点である。また、点線は計測点のデータに最小二乗法等の統計的処理を施して得られる曲線である。この例では、実際の計測点が3個で、計測点間に2個の点を内挿する。統計的処理による曲線(点線)では、計測点間の脈動による特異的変化を予測することができないが、本実施形態の最終モデルには計測点間の脈動が反映されている。これは、最初に設定されるシミュレーションモデルが物理モデルであることに起因する。
【0029】
物理モデルには制御対象の物理的な性質が考慮されているので、実験値と計算値が完全に一致しなくても、挙動の傾向は概略一致する。具体的には、図3(B)に示すように実験値曲線の山及び谷に対応する入力値は、シミュレーションモデル曲線(計算1及び計算2)の山及び谷に対応する入力値と略一致する。逆に、計算3のように、それらの曲線の山及び谷が大幅にずれる場合には、そのシミュレーションモデルに制御対象の物理的な性質が充分考慮されていない。
【0030】
上述した手法によれば、最終モデルのベースとなるシミュレーションモデルに制御対象の物理的な性質を考慮した物理モデルを採用するので、計測点間の脈動を予測することが可能となる。従って、マップMに記憶する総ての適合値について実機で計測することなく、その一部について実機で計測することにより、最終モデルを作成し、総ての適合値を得ることができる。この結果、実測工数を大幅に削減することができ、大規模で複雑な制御システムを短期間で開発することが可能となる。
【0031】
次に、マップ作成システムの動作について具体的に説明する。以下の説明では、吸気管圧力と充填効率との関係を定めるマップMを作成する場合を一例として取り挙げる。図4は、マップ作成システムの動作を示すフローチャートである。オペレータが入力装置14を操作してマップ作成プログラムを起動すると、CPU10はシミュレーションモデルの作成処理を実行する(ステップS1)。この処理では、エンジン3の吸排気系についてシミュレーションモデルが作成される。シミュレーションモデルの作成処理は、対象の物理的な性質(例えば、形状や熱伝導率等)を考慮した物理モデルを作成するものであって、単に、実測データの計測点を統計的手法により円滑な曲線によって結ぶ処理とは異なる。
【0032】
より具体的には、シリンダ数やマニホールドの長さといったエンジン設計上の各パラメータをオペレータが入力することによりシミュレーションモデルが作成される。あるいは、既に設計されているエンジンの各要素をCPU10が読み出して自動的にシミュレーションモデルが作成される。また、各要素の構造を予め指定するブロックをライブラリとして複数登録しておき、これらをディスプレイ15の画面上で適宜組み合わせることによって、シミュレーションモデルを作成してもよい。
【0033】
次に、ステップS2の処理では、適合範囲の指定が行われる。適合範囲は、作成しようとするマップMに記述される適合値の範囲のことである。次に、ステップS3の処理では、実機における計測点の特定が行われる。この際、マップMを作成するのに必要な総ての計測点を特定するのではなく、計測点を間引いて一部について特定する。
【0034】
次に、ステップS4の処理では、実機であるエンジン3の計測が実行される。この場合、コンピュータ1からステップS3で特定された計測点を指示する指令が計測装置2に送信される。計測装置2は指令に従ってエンジン3を運転して計測データを取得し、これをコンピュータ1へ返信する。上述したように計測点は、マップMに記述される適合値の数より少ないので、計測時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0035】
次に、ステップS5の処理では、計測データとシミュレーションデータとの誤差を解析して修正関数を導出する。修正関数は多項式等の数式で表される。多項式以外の数式としては、例えば、Err=X/(1+eX)等がある。修正関数が多項式で与えられる場合、定数を除く各項は制御条件を示す変数又は対象の状態を示す変数と係数との積で与えられる。修正関数の型、即ち、多項式に含まれる項は、オペレータによって入力される。この例では、修正関数を例えば、以下に示す式1で与えられる。
Err=a+bNE+cIN+dEX+eIN/PM+gIN/NE+hEX/NE+iPM/KL…式1
【0036】
a、b、c、d、e、f、g、h、iは係数でありパラメータとして機能する。NEは回転数、INは吸気バルブの位相、EXは排気バルブの位相、PMは吸気管圧力、KLは充填効率である。
【0037】
オペレータが修正関数を入力するに当たり、コンピュータ1はディスプレイ15に誤差の傾向を示すグラフを表示させる。図5は、ステップS5の処理において表示される画面を示す概念図である。この例では、まず、回転数NEが大きくなる程、修正量は小さくなる傾向がある。従って、式1の第2項「bNE」が修正に役立つことが分かる。また、排気バルブの位相EXが大きくなる程、修正量が大きくなる傾向がある。従って、式1の第2項「dEX」が修正に役立つことが分かる。さらに吸気管圧力PMが大きくなる程、修正量が小さくなる傾向がある。従って、式1の第5項「eIN/PM」のようにPMで割る項が修正に役立つことが分かる。このように、様々な運転条件における入出力特性を示すグラフを表示させることにより、オペレータは誤差の傾向を把握して、修正関数の型を決定することが可能となる。
【0038】
なお、CPU10が誤差の傾向を解析して修正関数Errの型を決定してもよい。この場合には、第1に、修正関数Errを構成する各項の要素となる変数が設定される。変数は運転条件(制御条件)の各因子及びそれらの組合せとすればよい。変数としては、例えば、「NE」、「IN」、及び「EX」等の因子、「IN/PM」、「IN/NE」、「EX/NE」、及び「PM/KL」等の因子の組合せが該当する。第2に、各変数と誤差データとの相関値を算出する。第3に、相関値が予め定められた基準値よりも高い変数を修正関数Errの要素として採用する。第4に、選択された各変数と各パラメータとの積からなる各項を含む多項式を修正関数の型とすればよい。例えば、「NE」、「EX」、及び「PM/KL」について相関性が高いと判定された場合には、修正関数として、Err=bNE+dEX+iPM/KLを採用する。この場合、「b」、「d」及び「i」がパラメータとなる。
【0039】
また、修正関数Errの型を予め定めておいてもよい。既存のエンジンについて修正関数Errが既に知られており、モデル作成の対象となるエンジンが既存のエンジンの一部を変更したに過ぎない場合には、既存のエンジンのモデル作成に用いた修正関数Errの型を採用してもよい。
【0040】
次に、ステップS6の処理においては、修正関数Errが導出される。具体的には、CPU10は、ステップS5で決定した修正関数Errのパラメータである係数を決定する。この際、最小二乗法等の統計処理の手法を用いてパラメータを計算することが可能である。
【0041】
次に、ステップS7では、修正関数Errを用いてシミュレーションモデルを修正して最終モデルとする。即ち、シミュレーションモデルを表す関数をfs(x)とし修正関数をErr(x)とすると、最終モデルを示す関数はfs(x)とErr(x)との積又は和で与えられる。このようにして得られた最終モデルにマップMの作成に必要な吸気管圧力PMの各データ値を代入して充填効率KLを算出する。そして、所定の運転条件における吸気管圧力PMのデータ値と充填効率KLのデータ値とを対応付けることによってマップMを作成する。このようにして生成されたマップMは、車両のエンジン制御装置(ECU)を構成するROMに書き込まれ、エンジン3の吸気バルブ及び排気バルブの開閉時期やそれらのリフト量、あるいは燃料噴射量を決定するために用いられる。
【0042】
上述した実施形態では、マップMを予めECUのROMに書き込んだが、本発明はこれに限定されるものではなく、ECU自体でマップMを生成・更新してもよいことは勿論である。図6は、そのようなECUと周辺構成とを示すブロック図である。このECU100は、シミュレーションモデル110を記憶しており、シミュレーションモデル110を利用して運転条件に応じたシミュレーションデータDSを出力するようになっている。また、ECU100は、エンジン3に取り付けられたセンサ30から出力信号に基づいて実際の計測データDMを取得し、減算器120によって計測データDMとシミュレーションデータDSとの差分を演算して誤差データDEを生成する。そして、誤差データDEに基づいて修正関数130のパラメータを調整するようになっている。ここで、修正関数130は、例えば、多項式で表され、その型については予め決定されており、パラメータを変更できるようになっている。誤差データDEに統計的処理を施すことによってパラメータの生成・更新が実行される。そして、ECU100はシミュレーションモデル110と修正関数130とを用いてマップMの適合値を生成・更新する。
【0043】
この応用例では、車両自体にシミュレーションモデル110と修正関数130とを搭載して、走行しながら修正関数130が生成・更新されるから、個々の車両の個体差や経年変化をマップMに反映させることができる。この結果、より一層精度のよい制御を実現でき、運転性及び燃費の向上やエミションを削減することが可能となる。なお、シミュレーションモデル110は制御対象の物理的な性質を考慮して得られたものであればよいから、物理モデルに基づくマップであってもよい。この場合には、ECU100の演算負荷を軽減することが可能となり、その演算能力を修正関数130のパラメータの調整に振り向けることができる。
【0044】
さらに、上述した応用例において、マップMを省略してもよい。即ち、ECU100に、物理モデルとして機能するシミュレーションモデル110と修正関数130とを予め記憶しておく。そして、運転条件をシミュレーションモデル110に入力してシミュレーションデータを算出し、さらにシュミレーションデータを修正関数130に入力することによって適合値を算出する。これにより、マップMに記憶するデータをリアルタイムで算出することができる。
【0045】
以上、車両のエンジンを制御対象とするモデル作成システム及びモデルを用いたエンジン制御装置を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、制御の対象はどのようなものであってもよく、最終モデルによって対象の挙動を推定することが可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のモデル作成方法によれば、物理モデルをベースとして、これに修正関数を組み合わせて最終モデルを生成するから、実機の計測点数が少なくても精度の高い最終モデルを作成することができる。従って、最終モデルを得るために対象を実際に計測する工数を大幅に削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシミュレーション装置を用いたマップ作成システムのブロック図である。
【図2】マップ作成システムにおける最終モデルを導出する手順の概略を示す概念図である。
【図3】最終モデルの挙動を説明するための概念図である。
【図4】マップ作成システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】図4に示すステップS5の処理において表示される画面を示す概念図である。
【図6】ECUと周辺構成とを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ
2 計測装置
3 エンジン
110 シミュレーションモデル
130 修正関数
M マップ
Claims (8)
- 所定の制御条件の下で対象の状態を推定するモデルを作成するモデル作成方法において、
入力データに対する前記対象の状態を計測して得られた実測データと前記対象の物理的な性質を考慮した物理モデルに前記入力データを入力して得られたシミュレーションデータとの差を示す誤差データを算出するステップと、
前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、前記シミュレーションデータを補正して前記実測データに近付ける修正関数を導出するステップと、
前記物理モデルと前記修正関数とを組み合わせて前記対象の最終モデルを生成するステップとを備え、
前記修正関数を導出するステップは、
前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を決定するステップと、
前記数式に前記シミュレーションデータを入力して得られる修正データが前記実測データに近づくように前記パラメータの値を決定するステップと、を備えることを特徴とするモデル作成方法。 - 所定の制御条件の下で対象の状態を推定するモデルを作成するシミュレーション装置において、
入力データに対する前記対象の状態を計測して得られた実測データと前記対象の物理的な性質を考慮した物理モデルに前記入力データを入力して得られるシミュレーションデータとの差を示す誤差データを算出する誤差データ生成手段と、
前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、前記シミュレーションデータを補正して前記実測データに近付ける修正関数を生成する修正関数生成手段と、
前記物理モデルと前記修正関数とを組み合わせて前記対象の最終モデルを生成する最終モデル生成手段と
を備え、
前記修正関数生成手段は、
利用者に対して前記入力データに対する前記誤差データの変化を提示して、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式の入力を促す提示手段と、
前記利用者の操作に応じた出力信号を出力する入力手段と、
前記出力信号に基づいて前記数式を特定し、前記数式に前記シミュレーションデータを入力して得られる修正データが前記実測データに近づくように前記パラメータの値を決定するパラメータ決定手段と、
を備えたことを特徴とするシミュレーション装置。 - 所定の制御条件の下で対象の状態を推定するモデルを作成するシミュレーション装置において、
入力データに対する前記対象の状態を計測して得られた実測データと前記対象の物理的な性質を考慮した物理モデルに前記入力データを入力して得られるシミュレーションデータとの差を示す誤差データを算出する誤差データ生成手段と、
前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、前記シミュレーションデータを補正して前記実測データに近付ける修正関数を生成する修正関数生成手段と、
前記物理モデルと前記修正関数とを組み合わせて前記対象の最終モデルを生成する最終モデル生成手段と
を備え、
前記修正関数生成手段は、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を記憶しており、前記数式に前記シミュレーションデータを入力して得られる修正データが前記実測データに近づくように前記パラメータの値を決定することを特徴とするシミュレーション装置。 - 所定の制御条件の下で対象の状態を推定するモデルを作成するシミュレーション装置において、
入力データに対する前記対象の状態を計測して得られた実測データと前記対象の物理的な性質を考慮した物理モデルに前記入力データを入力して得られるシミュレーションデータとの差を示す誤差データを算出する誤差データ生成手段と、
前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、前記シミュレーションデータを補正して前記実測データに近付ける修正関数を生成する修正関数生成手段と、
前記物理モデルと前記修正関数とを組み合わせて前記対象の最終モデルを生成する最終モデル生成手段と
を備え、
前記修正関数生成手段は、前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を所定の演算によって決定し、前記数式に前記シミュレーションデータを入力して得られる修正データが前記実測データに近づくように前記パラメータの値を決定することを特徴とするシミュレーション装置。 - 前記最終モデルに前記対象の制御条件を入力し、前記対象の状態を示す適合データを生成する適合データ生成手段を備えることを特徴とする請求項2乃至4のうちのいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
- 前記適合データ生成手段によって生成される前記適合データの数は、前記実測データを計測した計測点数よりも多いことを特徴とする請求項5に記載のシミュレーション装置。
- 前記対象は燃料を燃焼させる内燃機関であって、
前記制御条件は前記内燃機関の運転条件であることを特徴とする請求項5又は6に記載のシミュレーション装置。 - 所定の制御条件の下で対象の状態を推定するモデルを作成するモデル作成プログラムにおいて、
コンピュータに、
入力データに対する前記対象の状態を計測して得られた実測データと前記対象の物理的な性質を考慮した物理モデルに前記入力データを入力して得られたシミュレーションデータとの差を示す誤差データを算出するステップと、
前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、前記シミュレーションデータを補正して前記実測データに近付ける修正関数を導出するステップと、
前記物理モデルと前記修正関数とを組み合わせて前記対象の最終モデルを生成するステップとを
実行させ、
前記修正関数を導出するステップは、
前記入力データに対する前記誤差データの変化に基づいて、制御条件の各因子及びそれらの組合せからなる変数とパラメータを含む数式を決定するステップと、
前記数式に前記シミュレーションデータを入力して得られる修正データが前記実測データに近づくように前記パラメータの値を決定するステップと、含む
ことを特徴とするモデル作成プログラム。
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