JP3475153B2 - 状態観測装置 - Google Patents

状態観測装置

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JP3475153B2 JP2000189422A JP2000189422A JP3475153B2 JP 3475153 B2 JP3475153 B2 JP 3475153B2 JP 2000189422 A JP2000189422 A JP 2000189422A JP 2000189422 A JP2000189422 A JP 2000189422A JP 3475153 B2 JP3475153 B2 JP 3475153B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サスペンション系
の状態を観測してそのサスペンション系の制御を行うた
めに利用する。本発明は、サスペンションと機械的に並
列に減衰手段を設け、この減衰手段の減衰力を制御する
ことができるサスペンション系の状態を観測する装置に
関する。本発明は、自動車の乗り心地を改善するために
開発された装置であるが、その他、たとえばロボット装
置のサスペンション系などにも広く利用することができ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車はアクスルとシャシとの
間にエアスプリングや板ばねによるサスペンションを設
け、さらにシャシとキャブ(またはボディー)との間に
サスペンションを設け、これらのサスペンションと並列
にショックアブソーバなどの減衰手段を設けて、衝撃や
振動を減衰させるように構成される。さらにこの減衰手
段のうちの一部については、その減衰量を自動制御系に
より制御するように構成されている。上記アクスルはタ
イヤを介して路面に接するものであり、実質的にタイヤ
もサスペンションとして作用する。
【0003】具体例により説明すると、図1は大型トラ
ックのキャブに係るサスペンション系を説明する図であ
る。大型トラックは、一人の運転者が長時間にわたりそ
の運転を行うように利用されることが多く、近年、運転
者の疲労を少なくし、車酔いの発生を少なくし、ひいて
は事故を少なくするように、その乗り心地を改善するこ
とが強く求められるようになった。
【0004】図1の構造はサスペンション系として3段
階の構成になっている。すなわち、路面に対してタイヤ
は第一のサスペンションであり、これはアクスル1を支
持し、アクスル1とシャシ2との間にはリーフスプリン
グによる第二のサスペンションがあり(これは図1では
省略されている)、シャシ2とキャブ3との間には、4
箇所にエアスプリング5が第三のサスペンションとして
設けられている。そして、第二のサスペンションおよび
第三のサスペンションには、それぞれ機械的に並列にダ
ンパが設けられ、第三のサスペンションに並列に設けた
ダンパ6はその減衰係数が可変に制御されるように構成
されている。
【0005】図4はこの従来例制御系統を説明するため
の図である。図4の左枠内はこのサスペンション系を表
す等価系統図である。上述の3段構成のサスペンション
が設けられ、第二のサスペンションおよび第三のサスペ
ンションには、それぞれ機械的に並列に減衰手段が接続
され、しかも第三のサスペンションに並列に接続された
減衰手段は、その減衰係数が可変に制御できるように構
成されている。
【0006】このようなシャシとキャブとの間にエアス
プリングを設け、このエアスプリングに並列にダンパを
設けるとともに、このダンパの減衰係数を制御する構成
は、特開平9−244710号公報、特開平10−91
2号公報に記載がある。また、このような制御に用いる
ダンパとしては、ショックアブソーバを用い、このショ
ックアブソーバの油路にその開度を調節できる孔を設
け、この開度をモータで制御することにより、減衰力特
性可変形のダンパ手段を得るものなどが知られている
(特開平10−81119号公報)。
【0007】演算制御回路10には、加速度センサとの
インターフェースとなる加速度検出手段12、この加速
度検出出力を受けて状態を演算する状態観測装置11、
状態観測装置11の出力にしたがって制御則を適用して
制御値を演算する制御手段13、およびこの制御手段1
3とダンパに設けられたステップモータとのインターフ
ェースとなる駆動手段14を含む構成になっている。本
発明はこの状態を演算するための状態観測装置11の構
成に係るものである。
【0008】すなわち、従来の状態観測装置は、あらか
じめ車両のモデル演算ロジックをソフトウエアにより設
けておき、加速度検出手段12から与えられるデータに
したがって、あらかじめインストールされているデータ
マップを参照しながら、部分状態量を演算するように構
成されている。このような従来例装置は、たとえばバネ
上下速度推定装置として知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】車両の乗り心地を良く
するために、ダンパの減衰係数を制御するならば車両の
その瞬時の状態を正確に観測することが必要であるとこ
ろ、上記従来例装置では、この車両の各部の状態は定常
システムの動特性として取り扱うように構成されてい
た。これは車両の各部について、制御により生じる固有
値の変化を無視するものであるから、必然的に状態推定
の精度が悪くなる。この結果、上記従来例装置では、ダ
ンパが適正に制御されないことがあり、揺れに対して振
動が残る、あるいは揺れが急激に減衰して十分なばね効
果が得られないなどの現象が発生する原因となることが
あった。
【0010】これを補うために、あらかじめ各部の応答
特性をデータマップとして用意しておき、これを参照す
る方法が用いられた。しかし、このデータマップを作成
するには、多大の工数の試行試験が必要である。しかも
このデータマップは一つの車両に固有のものであって原
則的に汎用性がないし、積み荷や搭乗者の状態などによ
り相応に変化するものである。つまり、乗り心地を改善
するためにダンパの減衰係数の制御精度を向上しようと
すると、こまかい車種設計区分にしたがって、さまざま
な積み荷や搭乗者の状態に対応して、大量のデータをと
り、これをデータマップとして保持しておくことが必要
であった。
【0011】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、複数のサスペンションがカスケードに連結され
たサスペンション系の中で、そのサスペンションに並列
に接続されたダンパの減衰定数の制御を合理的に行うこ
とができる状態観測装置を提供することを目的とする。
本発明は、自動車の乗り心地を改善することを目的とす
る。本発明は乗員の車酔いの発生を少なくし、乗員の疲
労を少なくすることができるサスペンション制御系を提
供することを目的とする。本発明は、運転者の疲労を少
なくし、運転操作の誤りによる交通事故を少なくするこ
とを目的とする。本発明は、サスペンションに並列に設
けたダンパの減衰係数を制御する制御系において、その
制御精度を向上することを目的とする。本発明は、車両
各部の応答特性について、あらかじめデータマップを作
成する必要がない状態観測装置(オブザーバ)を提供す
ることを目的とする。本発明は、一つの設計で多数の車
種に適用することができるとともに、積み荷の状態や搭
乗者の状態に対応して、常に正しい現状を観測すること
ができる状態観測装置を提供することを目的とする。本
発明は、制御装置の設計工数をいちじるしく逓減するこ
とができる状態観測装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両の各部の
変化、とくにサスペンション系の変位(ストローク)お
よびその速度について、その固有値の変化をリアルタイ
ムに把握しながら演算を実行できる状態観測装置を提供
するものである。
【0013】すなわち本発明の第一の観点は状態観測装
置であって、固定面(路面)と第一の物体(アクスル
1、質量mt)との間に設けられた第一のサスペンション
(タイヤ4、ばね係数kt)と、この第一の物体(アクス
ル1)と第二の物体(シャシ2、質量mf)との間に設け
られた第二のサスペンション(板ばねおよびエアサスペ
ンションなど、ばね係数kf)と、この第二の物体(シャ
シ2)と第三の物体(キャブ3)との間に設けられた第
三のサスペンション(エアスプリング5、ばね係数kc)
とを備え、前記第二のサスペンションおよび前記第三の
サスペンションにはそれぞれ並列にダンパ手段 (減衰係
数Cf,Cc)が設けられ、前記第三のサスペンションに並
列に設けられたダンパ手段(減衰係数Cc)は可変減衰力
ダンパであり、前記第一の物体(アクスル1)に第一の
加速度センサが設けられ、前記第三の物体(キャブ3)
に第二の加速度センサが設けられた系から前記第一およ
び第二の加速度センサの出力(y,u)を取込み、前記
第一の物体(アクスル1、質量mt)、前記第二の物体
(シャシ2、質量mf)および前記第三の物体 (キャブ
3、質量mc)についてそれぞれの変位(zt,zf,zc)お
よび速度(dzt,dzf,dzc)を推定演算する状態観測
装置であって、
【0014】そのパラメタが可変に設定され前記可変減
衰力ダンパの制御信号(c(t))に対して前記変位(zt,
f,zc)および速度(dzt,dzf,dzc)を出力する前
記系のモデル(22)と、このモデルの出力として得ら
れる前記キャブの加速度(y 0 )と前記第二の加速度セ
ンサの出力(y)との差分を演算する手段(23)と、
この差分および前記制御信号(c(t))を入力しこの差分
が小さくなるように前記系のモデルのパラメタの変更す
べき値を演算する手段(24)とを備え、前記系のモデ
ル(22)はこの変更すべき値を取込みその可変に設定
されたパラメタをリアルタイムに変更する手段を含むこ
とを特徴とする。
【0015】前記系のモデルの変更すべき値を演算する
手段は、前記パラメタは線形に変化するものとし、ゲイ
ン行列の線形行列不等式の解として前記変更すべき値を
得るポリトープオブザーバであり、前記制御信号(c
(t))によりこのゲイン行列を調節する手段を含む構成と
することができる。
【0016】前記括弧内の例示および数字は、あとから
説明する実施例およびその図面符号であり、これは本発
明の構成を理解しやすいように付すものであって、本発
明を実施例に限定して理解するためのものではない。以
下同じ。
【0017】本発明の第二の観点は上記ポリトープオブ
ザーバの設計方法であって、 1)線形動的システムの伝達関数を dx=Ax+Bu dy=Cx+Du (ただしdxはxの時間微分、uは入力)と表すとき、
A,B,C,Dを制御信号(c(t))の関数として設定す
ることによりポリトープ状態空間をモデル化する第一の
ステップと、 2) α1(t)+α2(t)=1の条件で前記制御信号は、 c(t) =α1(t)cmin+α2(t)cmax (ただしcmin、cmaxは凸頂点の最小最大減衰係数) と
して減衰係数の凸分解を求める第二のステップと、 3) A(c(t))=α1 A(cmin)+α2 A(cmax) B(c(t))=α1 B(cmin)+α2 B(cmax) C(c(t))=α1 C(cmin)+α2 C(cmax) D(c(t))=α1 D(cmin)+α2 D(cmax)として系
の凸分解を求める第三のステップと、 4) 凸頂点の最小最大減衰係数cmin、cmaxにおけるオ
ブザーバKcminおよびKcmaxの設計を行う第四のステ
ップと、 5) ゲイン行列を K(c(t))=α1 (t) Kcmin +α1(t) Kcmax として構築する第五のステップとを含むことを特徴とす
る。
【0018】この設計方法により、上で説明したモデル
(22)の演算出力である第三の物体の加速度と、第三
の物体に設けた加速度センサからの実測加速度との差分
をすみやかに零に収束させることができるポリトープ・
オブザーバを設計することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】大型トラックの運転室であるキャ
ブの衝撃および振動を少なくするために実施した本発明
実施例を説明する。
【0020】図1は本発明実施例装置の全体構成図であ
る。図2は本発明実施例制御系の構成図である。本発明
はこの演算制御回路10の内部に設けられる状態観測装
置21に係るものであり、図3にこの状態観測装置21
のブロック構成図を示す。
【0021】図1を参照して、路面にはタイヤ4が接
し、アクスル1はタイヤの弾力性によるサスペンション
により支持され、アクスル1とシャシ2との間にリーフ
スプリングによるサスペンションが設けられ(図1では
図が複雑になるので省略)、そのリーフスプリングと機
械的に並列にショックアブソーバが設けられる(これも
図1では省略)。そしてシャシ2とキャブ3との間には
前後左右に合計4個のエアスプリング5によるサスペン
ションが配置され、このエアスプリングと機械的に並列
に、同じく前後左右に合計4個のダンパ6が設けられ
る。
【0022】図1の下部楕円枠の中に、このダンパ6の
一つを拡大表示する。このダンパ6はステップモータ7
を備え、このステップモータ7により、流体の出入通路
の大きさが変更されてその減衰係数が可変に制御できる
ように構成されている。アクスル1には加速度センサ8
が取付けられ、キャブ3には加速度センサ9が取付けら
れ、この二つの加速度センサ8および9の出力を入力と
し、前記ステップモータに制御出力を送出する演算制御
回路10が設けられている。
【0023】図2に上記のような構造の制御系統を示
す。すなわち、この図2の左側枠内は上で説明したサス
ペンション系の系統図である。これは従来例装置として
図4で説明したものと同等のものである。タイヤは車両
重量の分担分に相当する重力加速度Wを路面から抗力と
して受ける。タイヤのサスペンションとしてのばね係数
はkt であり、タイヤおよびアクスルの質量はmt であ
り、タイヤの鉛直方向の変位をzt とする。アクスルと
シャシとの間に設けられたリーフスプリングのばね係数
はkf であり、そのリーフスプリングと並列に設けられ
たショックアブソーバの減衰係数はCf であり、シャシ
の質量はmf であり、シャシの鉛直方向の変位をzf
する。さらに、シャシとキャブとの間に設けられたエア
スプリングのばね係数はkc であり、そのエアスプリン
グと並列に設けられたダンパの減衰係数はCc であり、
キャブの質量はmc であり、その鉛直方向の変位をzf
とする。そして、ダンパの減衰係数は上で説明したよう
に制御可能に構成されている。この系には、状態を観測
するためのセンサとして、シャシおよびキャブに加速度
センサが取付けられている。そのセンサ出力は、演算制
御回路10に取込まれる。
【0024】演算制御回路10には、加速度センサとの
インターフェースとなる加速度検出手段12、この加速
度検出出力を受けて状態を演算する状態観測装置21、
状態観測装置21の出力にしたがって制御則を適用して
制御値を演算する制御手段13、およびこの制御手段1
3とダンパに設けられたステップモータとのインターフ
ェースとなる駆動手段14を含む構成になっている。本
発明はこの状態を演算するための状態観測装置21の構
成に係るものである。
【0025】すなわち、本発明の状態観測装置21は、
その内部にこの系のモデル22を備える。この系のモデ
ル22はそのパラメタが可変に設定されるように構成さ
れている。この系のモデル22には第一の物体であるア
クスル1に設けた加速度センサの出力信号およびダンパ
の減衰力制御信号(c(t))が入力し、第一の物体(アク
スル1)、第二の物体(シャシ2)および第三の物体
(キャブ3)の垂直方向の変位(zt,zf,zc)およびそ
の時間微分値である速度(dzt,dzf,dzc)を演算し
て、全状態量の推定値として出力する。そしてこの出力
の一つである第三の物体(キャブ3)の速度をさらに時
間微分した第三の物体の加速度y0 を出力するように構
成されている。この第三の物体(キャブ3)の加速度は
物理的に加速度センサ9により計測されているから(実
測値y)、この系のモデル22が出力する第三の物体の
加速度と実測された第三の物体の加速度の差分 w=y−y0 を演算する。この差分wが零であれば、モデル22は現
実と一致していることになる。この差分wが零になって
いないならば、それはモデル22が現実と一致していな
いからであるとして、この差分wを制御信号(c(t))と
ともに系のモデルの変更すべき値を演算する手段24に
与えて、モデル22の修正すべきパラメタの値を演算し
てこれをモデル22に帰還する。モデルはこの修正すべ
きパラメタの値にしたがって自分の設定パラメタを変更
する。
【0026】この動作により、モデル22が出力する第
三の物体(キャブ3)の加速度y0は実測されている第
三の物体の加速度yと等しくなるように、すなわちその
差分wが実質的に零になるように収束する。このときモ
デル22に設定されたパラメタは現実と一致してするパ
ラメタとなる。
【0027】変更すべきパラメタの値を演算する手段2
4は、モデルの出力と実測値との間に差分があるとき、
つねにこれが小さくなる方向にモデル22のパラメタを
修正する方向に構成されているから、この帰還系は負帰
還回路となり自ずからその差分は零に収束する。
【0028】この差分を速やかに零に収束させることが
できるゲイン行列(ポリトープオブザーバ)についてさ
らに詳しく説明する。
【0029】変更すべきパラメタの値を演算する手段2
4は、モデルの出力と実測値との間に差分があるとき、
つねにこれが小さくなる方向にモデル22のパラメタを
修正する方向に構成されているから、この帰還系は負帰
還回路となり自ずからその差分は零に収束する。すなわ
ち、このゲイン行列(ポリトープオブザーバ)は、よく
知られたカルマンフィルタと同等の論理構成であるが、
カルマンフィルタの定数Kに代えて現在の状態を表す変
数c(t)を利用するものである。したがって、カルマ
ンフィルタより収束が早くかつ正確になる利点がある。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
制御手段に保持される制御対象のモデルが、負帰還制御
によりつねに現実と一致することになるから、衝撃およ
び振動の緩和についてきわめて精度の高い制御を行うこ
とができる。本発明では、制御対象のモデルが自動的に
現実の変化に追従するから、はじめのモデルは共通に設
計することができる。また、自動車に利用した場合に、
車種ごとあるいは積み荷の状態ごとに別のモデルを採用
するなどの必要がなく、その設計およびインストールの
工数を小さくすることができる。
【0031】本発明を実施した自動車は、その乗り心地
が合理的に改善され、乗員の車酔いが少なく、疲労が少
なく、ひいては運転操作の誤りによる交通事故を少なく
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例装置の全体構成図。
【図2】本発明実施例装置のブロック構成図。
【図3】本発明実施例装置の要部ブロック構成図。
【図4】従来例装置のブロック構成図。
【符号の説明】
1 アクスル(第一の物体) 2 シャシ(第二の物体) 3 キャブ(第三の物体) 4 タイヤ 5 エアスプリング 6 ダンパ 7 ステップモータ 8 加速度センサ 9 加速度センサ 10 演算制御回路 11 状態観測装置(従来例) 12 加速度検出手段 13 制御手段 14 駆動手段 21 状態観測装置(本発明実施例) 22 モデル 23 演算手段 24 ゲイン行列を利用しパラメタを変更する手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−244710(JP,A) 特開 平10−912(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 24/02 B62D 33/067 G01P 15/00 F16F 9/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定面と第一の物体(質量mt )との間に
    設けられた第一のサスペンション(ばね係数kt )と、
    この第一の物体と第二の物体(質量mf )との間に設け
    られた第二のサスペンション(ばね係数kf )と、この
    第二の物体と第三の物体との間に設けられた第三のサス
    ペンション(ばね係数kc )とを備え、前記第二のサス
    ペンションおよび前記第三のサスペンションにはそれぞ
    れ並列にダンパ手段(減衰係数Cf ,Cc )が設けられ、
    前記第三のサスペンションに並列に設けられたダンパ手
    段(減衰係数Cc )は可変減衰力ダンパであり、前記第
    一の物体に第一の加速度センサが設けられ、前記キャブ
    に第二の加速度センサが設けられた系から、前記第一お
    よび第二の加速度センサの出力を取込み、前記第一の物
    体(質量mt )、前記第二の物体(質量mf )および前記
    第三の物体 (質量mc)についてそれぞれの変位(zt ,
    f ,zc )および速度(dzt ,dzf ,dzc)を推定演
    算する状態観測装置であって、 そのパラメタが可変に設定され前記可変減衰力ダンパの
    制御信号(c(t))に対し前記変位(zt ,zf ,zc )お
    よび速度(dzt ,dzf ,dzc )を出力する前記系の
    モデルと、このモデルの出力として得られる前記第三の
    物体の加速度(y0)と前記第二の加速度センサの出力
    (y)との差分を演算する手段と、この差分および前記
    制御信号(c(t))を入力しこの差分が小さくなるように
    前記系のモデルのパラメタの変更すべき値を演算する手
    段とを備え、 前記系のモデルはこの変更すべき値を取込みその可変に
    設定されたパラメタをリアルタイムに変更する手段を
    み、 前記系のモデルの変更すべき値を演算する手段は、前記
    パラメタは線形に変化するものとしゲイン行列の線形行
    列不等式の解として前記変更すべき値を得るポリトープ
    オブザーバであり、前記制御信号(c(t))によりこのゲ
    イン行列を調節する手段を含む ことを特徴とする状態観
    測装置。
  2. 【請求項2】前記固定面は路面であり、前記第一の物体
    は車両のアクスルであり、前記第二の物体は車両のシャ
    シであり、前記第三の物体は車両のキャブである請求項
    1記載の状態観測装置。
  3. 【請求項3】前記系のモデルの変更すべき値を演算する
    手段は、 1) 線形動的システムの伝達関数を dx=Ax+Bu dy=Cx+Du (ただしdxはxの時間微分、uは入力と表すとき、
    A,B,C,Dを制御信号(c(t))の関数として設定す
    ることによりポリトープ状態空間をモデル化する第一の
    手段と、 2) α 1 (t)+α 2 (t)=1の条件で前記制御信号は、 c(t)=α 1 (t)c min +α 2 (t)c max (ただしc min 、c max は凸頂点の最小最大減衰係数)と
    して減衰係数の凸分解を求める第二の手段と、 3) A(c(t))=α 1 A(c min )+α 2 A(c max ) B(c(t))=α 1 B(c min )+α 2 B(c max ) C(c(t))=α 1 C(c min )+α 2 C(c max ) D(c(t))=α 1 D(c min )+α 2 D(c max ) として系の凸分解を求める第三の手段と、 4) 凸頂点の最小最大減衰係数c min 、c max におけるオ
    ブザーバKc min およびKc max を設定する第四の手段
    と、 5) ゲイン行列を K(c(t))=α 1 (t) Kc min +α 1 (t) Kc max として設定する第五の手段とを含む ことを特徴とする
    求項1記載の状態観測装置。
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