JP3475152B2 - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の乗り心地をよ
くするための制御システムとして利用する。本発明は、
長時間の運転を行う運転者の疲労を少なくするために、
大型自動車のキャブに実施するために開発されたもので
あるが、これ以外の用途にも広く実施することができ
る。本発明は、路面からボディまでの間に3段階のサス
ペンションが設けられ、その3段階のサスペンションの
うちの一部に、減衰力可変ダンパを設け、観測される状
態に応じてこの減衰力可変ダンパを自動制御する装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】シャシ(またはフレーム)とボディ(ま
たはキャブ)との間に設けられたサスペンションと並列
に、ダンパ手段を設けるとともに、このダンパ手段の減
衰力を可変に構成し、この減衰力を自動制御する技術が
知られている(特開平9−244710号公報)。また
この減衰力の制御を行う理論として、あたかも空中の一
点にフックを設けたようにして制御を行うスカイフック
理論を用いる技術が知られている(特開平10−912
号公報、スカイフック制御については、社団法人自動車
技術会編、自動車技術シリーズ2「自動車の制御技
術」、朝倉書店1997.4.10 発行、77頁に説明がある)。
このような制御に用いる減衰力可変のダンパ手段として
は、シリンダおよびピストンを備えたショックアブソー
バを用い、このショックアブソーバの油路オリフィスの
大きさをモータで制御することにより、減衰力特性可変
形のダンパ手段を得る技術が知られている(特開平10
−81119号公報)。
【0003】この従来装置の制御系は、例えば図4に示
すように、サスペンション系を2段構成のモデルとして
把握する。第一のサスペンションは、アクスルとシャシ
(質量mf)との間に設けられたスプリング(リーフスプ
リングまたはエアスプリングを含む、以下同じ)であ
り、そのばね係数はkf である。第二のサスペンション
は、シャシとボディ(質量mc)との間に設けたスプリン
グであり、そのばね係数はkc である。そして、このス
プリングには、それぞれダンパ手段(減衰係数C f,Cc)
が機械的に並列に接続されて、しかもそのダンパ手段の
うちの一つであるシャシとボディとの間に設けられたダ
ンパ手段には、その減衰係数(Cc)が可変に構成され、
これをプログラム演算回路により自動制御することがで
きるものが利用される。
【0004】従来例制御系は、このシャシおよびボディ
に加速度センサを取付けておき、その加速度センサの検
出出力を演算制御回路10に入力として取込み、この演
算制御回路10は、上記減衰係数(Cc)を制御できるダ
ンパ手段に制御出力を送出するように構成される。この
演算制御回路10では、加速度センサの検出出力を状態
観測手段11に与えて車両各部の状態量を出力する。状
態観測手段11にはモデル演算ロジックと、そのモデル
演算ロジックを補償するためのデータマップとを保持し
ていて、各部の状態量として、シャシおよびボディの上
下速度を出力する。この状態量は制御手段13に設定さ
れている制御論理にしたがって、ダンパ手段の減衰係数
を制御する制御量を演算し、これを可変ダンパ駆動手段
14を介して可変減衰ダンパ手段に供給する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】大型トラックは一人の
運転者が長時間にわたり連続的に運転するようにして利
用されることが多く、このためにユーザから、乗員の疲
労が少なく、車酔いの発生を少なくすることができるよ
うに、乗り心地を改善することが強く求められることに
なった。一方、上述のような従来例装置は、主として乗
用車の乗り心地を改善するために開発されたものであ
り、これをそのまま大型車両に適用してもその乗り心地
を十分に改善することができない。本願発明者らが行っ
たさまざまな試験の結果、とくに大型トラックには、従
来例にあるモデル演算ロジックの定数を変更して適用す
ることによっては、乗り心地を十分に改善することがで
きないことがわかった。
【0006】本願発明者らは、上記従来例装置を大型車
両に適用するために試験を行った。その結果、スカイフ
ック適応制御を採り、可変減衰ダンパをそのストローク
速度の大きい領域まで利用しようとすると、可変減衰ダ
ンパが正しく反応しなくなり、車体にいわゆるジャーク
振動が発生することが観測された。
【0007】これをさらに詳しく検討すると、流体通路
の大きさを加減する構造の可変減衰ダンパは、図3に示
すように、ストローク速度が正であるとき減衰力を正に
制御すること(第1象限)、あるいはストローク速度が
負であるとき減衰量を負に制御すること(第3象限)は
可能であるが、ストローク速度が正であるときに減衰力
を負に制御する(第4象限)、またはストローク速度が
正であるときに減衰力を負に制御する(第2象限)よう
に制御信号を与えてもそのように正しく反応しない。正
しく反応しないだけでなく、制御目標値とは異なる位置
に制御されてしまうことがあることがわかった。一方、
最適化制御論理では、その制御精度を高くするための改
良を加えると、その制御出力からは、ストローク速度が
正のときに減衰力を負に制御する制御出力が発生してい
ることがわかった。
【0008】これはジャーク振動の原因となる。すなわ
ち被制御対象が制御目標と異なる位置に移動してしまう
ことになり、これは自動制御系の制御誤差を急に拡大す
ることになって、その制御誤差を通常の負帰還制御によ
り補償するために複雑な振動が長時間にわたり残ること
になる。結果として、これは乗員の車酔いの原因とな
る。一方、これを解決するために、上で説明した第2象
限または第4象限で有効に反応動作する実用的な減衰力
可変ダンパ手段を得ることは困難である。
【0009】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、自動車の乗り心地を改善することを目的とす
る。本発明は、大型自動車、とくに大型トラックの乗り
心地を改善することを目的とする。本発明は、乗員の車
酔いを少なくし、乗員の疲労を少なくすることを目的と
する。本発明は、運転者の疲労を少なくし、運転操作の
誤りによる交通事故を少なくすることを目的とする。本
発明は、ジャーク振動が発生することがない制御装置を
提供することを目的とする。本発明は、現実的に工業的
に利用できる可変減衰ダンパ手段を用い、このような可
変減衰ダンパ手段が追従できる制御出力を発生する制御
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の特徴は、
サスペンション系のモデルに路面とアクスル(1)との
間に設けられるサスペンションとなるタイヤ(4)を取
り入れ、全体のサスペンション系を3段構成のモデルと
して認識することにある。そして第二の特徴は、可変減
衰力ダンパ手段に与える制御出力を制限して、その可変
減衰力ダンパ手段が応答できない出力を含むことがない
ように構成することにある。
【0011】すなわち本発明のサスペンション装置は、
路面とアクスル(1)との間に設けられた第一のサスペ
ンション(ばね係数kt)と、アクスル(1)とシャシ
(2)との間に設けられた第二のサスペンション(ばね
係数kf)と、シャシ(2)とボディ(3)との間に設け
られた第三のサスペンション(ばね係数kc)とを備え、
前記第二のサスペンションおよび前記第三のサスペンシ
ョンにはそれぞれ並列にダンパ手段 (減衰係数Cf,Cc)
が設けられた車両のサスペンション装置であって、前記
アクスル(1)および前記キャブ(3)にはそれぞれ加
速度センサ(8、9)が設けられ、前記第三のサスペン
ションに並列に設けられたダンパ手段(6、減衰係数C
c)は可変減衰力ダンパであり、前記二つの加速度センサ
(8、9)の出力を取込み、前記アクスル(質量mt)、
前記シャシ(質量mf)および前記キャブ (質量mc)につ
いてそれぞれの変位(zt,zf,zc)および速度(dzt,
dz f,dzc)を推定演算する状態観測手段(11)と、
この変位および速度を入力とし前記可変減衰力ダンパ手
段の特性範囲に応じて非線形減衰の制御出力(c(t))を
演算する演算制御回路(10)と、この制御出力(c
(t))により前記可変減衰力ダンパを駆動する可変ダンパ
駆動手段(14)とを備えたことを特徴とする。
【0012】上記括弧内の数字または記号は、後から説
明する実施例装置図面の参照数字または記号である。こ
れは本発明の構成を理解しやすいように付したものであ
って、本発明の構成を実施例装置に限定して理解するた
めのものではない(以下同じ)。
【0013】本発明の装置では、タイヤを第一のサスペ
ンション(ばね係数kt)として認識する。そしてこの第
一のサスペンションにより支持されたアクスル(1)に
加速度センサ(8)を装着し、この加速度センサ(8)
の出力を演算制御回路(10)に取込み利用する。これ
により、サスペンション系を二段の系として認識して制
御を行っていた従来例装置に比べると、現状把握が正確
になり、正しい制御を行うことができる。すなわち、こ
れは大型車両ではタイヤのサスペンション効果を無視し
て制御系を構成することは不十分であるとの考察に基づ
くものであり、このようにサスペンション系を3段構成
として認識しても、車載可能な演算回路は十分に高速で
あり、リアルタイムに追従することができる制御回路を
得られることが確かめられた。
【0014】つぎに本発明の装置では、演算制御回路
(10)は可変減衰力ダンパ手段の特性範囲に応じて非
線形減衰の制御出力(c(t))を演算する演算制御回路を
用いる。さらに具体的には、この演算制御回路(10)
の出力には、上で説明した第2象限および第4象限の制
御出力が発生することがない演算制御回路を利用する。
これは可変減衰力ダンパ手段が適正に応答できない第2
象限および第4象限の制御出力を与えると、ジャーク振
動が発生する現象がみられるとの実験結果から得られた
構成である。
【0015】このための構成の一例として、演算結果に
第2象限および第4象限の制御出力が発生したときに、
これを制御出力として送出することを一時的に禁止する
とともに、可変減衰力ダンパ手段の制御信号をその直前
の信号に固定する制御手段(ソフトウエア)を設けるこ
とにより実現することができる。この構成により、ダン
パ手段の制御応答が乱れて、制御誤差が長時間にわたり
残るようなジャーク振動を抑圧することができる。
【0016】上述の制御出力を一時的に禁止する構成の
ほか、この演算制御回路として、被制御対象に対する不
合理な制御出力を抑止するとともに、高速フィードバッ
ク制御により被制御対象が応答できるその時点での最適
な出力を送出する装置を設計することができる。そのよ
うな具体的な一例として、非線形H∞状態フィードバッ
ク制御回路を利用することができる。非線形H∞状態フ
ィードバック制御回路では、上記説明の第2象限および
第4象限の制御出力がフィードバック論理の中で自動的
に抑圧され、そのような制御出力が発生することがな
い。
【0017】非線形H∞状態フィードバック制御回路は
すでに知られた制御論理であり、車両のサスペンション
系の制御に利用することは理解されているが、この制御
論理を3段のサスペンション系に実施された例はない。
なお、非線形H∞状態フィードバック制御回路について
は、JSAE(Society of Automorive Engineers of Japan)
Review No20(1999)pp447-452 に詳しい説明がある。
【0018】
【発明の実施の形態】図面を用いて本発明実施例装置に
ついて説明する。この実施例は大型トラックの運転席を
収容するキャブに実施した例である。図1は本発明実施
例装置の全体構成図である。図2は本発明実施例制御系
の構成図である。
【0019】図1を参照して、路面にはタイヤ4が接
し、アクスル1はタイヤの弾力性によるサスペンション
により支持され、アクスル1とシャシ2との間にリーフ
スプリングによるサスペンションが設けられ(図1では
図が複雑になるので省略)、そのリーフスプリングと機
械的に並列にショックアブソーバが設けられる(これも
図1では省略)。そしてシャシ2とキャブ3との間に
は、前後左右に合計4個のエアスプリング5によるサス
ペンションが配置され、このエアスプリングと機械的に
並列に、同じく前後左右に合計4個のダンパ手段6が設
けられる。上で説明したアクスルはこの実施例において
はフロントアクスルであり、同じくボディはそのフロン
トアクスルのほぼ真上に配置されたキャブである。
【0020】図1の下部楕円枠の中に、このダンパ手段
6の一つを拡大表示する。このダンパ手段6は、ステッ
プモータ7を備え、このステップモータ7により、流体
の出入りするオリフィスの大きさが変更されて、その減
衰係数が可変に制御できるように構成されている。アク
スル1には加速度センサ8が取付けられ、ボディ3には
加速度センサ9が取付けられ、この二つの加速度センサ
8および9の出力を入力とし、前記ステップモータ7に
制御出力を送出する演算制御回路10が設けられてい
る。
【0021】図2に上記のような構造の制御系統を示
す。すなわち、この図2の左枠内は上で説明したサスペ
ンション系の系統図である。これは従来例装置図4で示
したものと同等の表示であるが、本発明ではサスペンシ
ョン系が3段構成になっているところに特徴がある。す
なわち、タイヤは車両重量の分担分に相当する重力加速
度Wを路面から抗力として受ける。タイヤ(ここでは一
軸分の両輪)のサスペンションとしてのばね係数はkt
であり、タイヤおよびアクスルの質量はmt であり、タ
イヤの鉛直方向の変位をzとする。アクスルとシャシ
との間に設けられたリーフスプリングのばね係数はkf
であり、そのリーフスプリングと並列に設けられたショ
ックアブソーバの減衰係数はCf であり、シャシの質量
はmf であり、シャシの鉛直方向の変位をzf とする。
さらに、シャシとボディとの間に設けられたエアスプリ
ングのばね係数はkc であり、そのエアスプリングと並
列に設けられたダンパ手段の減衰係数はCc であり、キ
ャブの質量はmc であり、その鉛直方向の変位をzf
する。そして上で説明したようにこのダンパ手段の減衰
係数は制御可能に構成されている。この系には、状態を
観測するためのセンサとして、シャシおよびキャブに加
速度センサが取付けられている。そのセンサ出力は演算
制御回路10に取込まれる。
【0022】演算制御回路10には、加速度センサとの
インターフェースとなる加速度検出手段12、この加速
度検出出力を受けて状態を演算する状態観測手段11、
状態観測手段11の出力にしたがって制御論理を適用し
て制御値を演算する制御手段13、およびこの制御手段
13とダンパ手段に設けられたステップモータとのイン
ターフェースとなる駆動手段14を含む構成になってい
る。
【0023】本発明の説明においては、この状態観測手
段は図4において説明した従来例装置のものと同等のも
のと理解してよい。図4に説明した状態観測手段により
本発明について相応の効果を得ることができる。しか
し、実用装置ではこの状態観測手段についても改良を加
えた。この改良についてはこの出願とは別の特許出願の
中でその内容を詳しく説明するので、ここでは簡単に説
明しておくと、状態観測手段が制御が行われた状態で
も、常に現在の状態を正しく認識し、その状態観測の精
度が向上するように、ダンパ手段に供給する制御信号を
フィードバックするとともに、状態観測手段から演算に
より得られるキャブの加速度と、加速度センサ9から得
られる実測による加速度とが一致するように、状態観測
手段の内部に設けられたモデル演算ロジックを追従変更
させるものである。
【0024】減衰力可変ダンパ手段6については、すで
に広く知られた技術であるが、簡単に説明すると、ショ
ックアブソーバのピストンをバイパスする粘液が通過す
るオリフィスの開度をモータで制御することができるよ
うに構成されている。この開度は原理的には連続量とし
て制御することができるが、実用的にはステップモータ
により制御するのでその制御量は段階的になる。
【0025】非線形H∞状態フィードバック制御論理を
用いることにより、非線形の形態を設計により任意に設
定できるから、制御出力として、第2象限および第4象
限の制御信号が発生しないように設計することが可能で
ある。
【0026】可変ダンパ駆動手段14は、制御手段13
と可変ダンパ手段とのインターフェース回路であって、
制御手段13が発生する制御信号からステップモータの
駆動電流を発生するための回路である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
サスペンション系を3段構成として認識することによ
り、状態把握の精度が向上する。そして、減衰力可変ダ
ンパ手段が応答できないような制御出力が抑圧されるの
で、制御が円滑化され大きい制御誤差が発生することが
ない。本発明の装置では、ジャーク振動がなくなること
により、乗員が車酔いをするような揺れがきわめて小さ
くなった。これにより大型車両における乗り心地を大き
く改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例装置の全体構成図。
【図2】本発明実施例装置の制御系統図。
【図3】減衰力可変ダンパ手段の制御を説明する図。
【図4】従来例装置の制御系統図。
【符号の説明】
1 アクスル 2 シャシ 3 ボディ(大型トラックの場合はキャブ) 4 タイヤ 5 エアスプリング 6 減衰力可変ダンパ手段 7 ステップモータ 8、9 加速度センサ(鉛直方向の加速度を検出する) 10 演算制御回路 11 状態観測手段 12 加速度検出手段 13 制御手段 14 可変ダンパ駆動手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62D 33/06 Y (56)参考文献 特開 平9−244710(JP,A) 特開 平10−81119(JP,A) JSAE(Society of A utomorive Engineer s of Japan)Revi,日 本,No20,第447〜452頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 24/02 B62D 33/067 F16F 15/02 G05B 13/02 B60G 17/015

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】路面とアクスルとの間に設けられた第一の
    サスペンション(ばね係数kt )と、アクスルとシャシ
    との間に設けられた第二のサスペンション(ばね係数k
    f )と、シャシとボディとの間に設けられた第三のサス
    ペンション(ばね係数kc )とを備え、前記第二のサス
    ペンションおよび前記第三のサスペンションにはそれぞ
    れ並列にダンパ手段 (減衰係数Cf ,Cc )が設けられた
    車両のサスペンション装置であって、前記アクスルはフロントアクスルであり、前記ボディは
    そのフロントアクスルのほぼ真上に配置されたキャブで
    あり、 前記フロントアクスルおよび前記キャブにはそれぞれ加
    速度センサが設けられ、 前記第三のサスペンションに並列に設けられたダンパ手
    段(減衰係数Cc )は可変減衰力ダンパであり、 前記二つの加速度センサの出力を取込み、前記フロント
    アクスル(質量mt )、前記キャブ(質量mf )および前
    記ボディ (質量mc )についてそれぞれの変位(zt ,z
    f ,zc )および速度(dzt ,dzf ,dzc )を推定演
    算する状態観測手段と、 この変位および速度を入力とし前記可変減衰力ダンパ手
    段の特性範囲に応じて非線形減衰の制御出力(c(t))を
    演算する演算制御手段と、 この制御出力(c(t))により前記可変減衰力ダンパを駆
    動する可変ダンパ駆動手段とを備えたことを特徴とする
    車両のサスペンション装置。
  2. 【請求項2】前記演算制御手段は、非線形H∞状態フィ
    ードバック制御回路を含む請求項1記載の車両のサスペ
    ンション装置。
  3. 【請求項3】前記第三のサスペンションおよびそのサス
    ペンションに並列に設けられたダンパ手段は、前記キャ
    ブの4箇所に配置された請求項記載の車両のサスペン
    ション装置。
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