JP3754406B2 - 可変インダクタおよびそのインダクタンス調整方法 - Google Patents

可変インダクタおよびそのインダクタンス調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変インダクタに関し、特に移動体通信機器などに使用される可変インダクタ素子に関する。さらに、本発明は、可変インダクタのインダクタンス調整方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型化、高周波化が進み、それに伴いインダクタ等の受動素子も小型化、高周波化が要求されている。インダクタは、(1)コイル形状の製作が他の受動素子に比べ困難であるとか、(2)基板との寄生容量により高周波化が困難であるとかといった問題点があった。また、インダクタンスを可変できるインダクタとしては、コイルに設けたトリミング配線をレーザ等で切除(トリミング)することでインダクタンスを調整する構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−26876号公報(第2−4頁、図1−3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示された方法では、トリミング配線をレーザ等で切除することでインダクタンスを調整することから、一旦切除したトリミング配線を復元することができず、インダクタンスを可逆的に調整することはできないという問題があった。また、トリミング配線の切除によるインダクタンスの調整は、段階的なインダクタンスの変更が可能なだけで、インダクタンスを所定の範囲内で連続的に調整することはできない。
【0005】
そこで、本発明の主たる課題は、インダクタンスを可逆的且つ連続的に変化させることができる可変インダクタを提供することにある。
【0006】
本発明の他の課題は、このような可変インダクタにおけるインダクタンスの調整方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記主たる課題を解決するために、本発明の第1の側面によれば、絶縁性基板と、この絶縁性基板上に設けられた、加熱により軟化する渦巻状コイルと、前記コイルの両端に電気的に接続された一対の入出力端子と、を含む可変インダクタが提供される。
【0008】
以上の構成において、加熱により軟化するコイルは、外力を加えることで弾性変形した状態で、材料の軟化する温度まで加熱することで弾性変形により生じた応力が緩和され、冷却後に外力を除去しても、その形状を保持する。従って、コイルの高さを変化させことにより、磁束の状態およびコイル密度が変化し、インダクタンスを変化させることができる。また、コイルは加熱により軟化できるので、一旦インダクタンスを変化させた後も、コイルを再度弾性変形させた上で、加熱軟化させればインダクタンスを再調整することが可能となる。
【0009】
前記コイルは、加熱により軟化する導電性材料、導電性材料のコーティングが施された、加熱により軟化する非導電性材料、および他の導電性材料のコーティングが施された、加熱により軟化する導電性材料(望ましくは、加熱により軟化する導電性材料にそれよりも電気抵抗率の低い他の導電性材料をコーティングしたもの)からなる群より選択されたいずれかの材料で形成することができる。
【0010】
特に、過冷却液体域で軟化する非晶質薄である膜金属ガラスでコイルを形成するのが好ましい。「金属ガラス」は、室温では機械的特性に優れる非晶質の固体であり、温度が上昇するにつれて、半固体状態(粘度が1013〜108Pa・sの液体)である過冷却液体状態(ガラス転移点Tgにて変化)、結晶質の固体状態(結晶化開始温度Txにて変化)、液体状態(融点Tmにて変化)の順で変化する。これら状態変化のうち、非晶質の固体状態と過冷却液体状態との間の変化は可逆的であり、しかも過冷却液体状態を維持する温度範囲(過冷却液体域:ガラス転移点Tgと結晶化開始温度Txとの間)は比較的広く、過冷却液体状態に加熱することは容易に行える。従って、非晶質薄膜金属ガラスで形成されたコイルを弾性変形させた状態で過冷却液体域に加熱すれば、弾性変形で内部に生じた応力を焼き鈍し効果により完全に除去でき、冷却することにより元の非晶質の固体状態に復元することができる。また、この相変化は可逆的であるため、弾性変形と加熱軟化とを繰り返すことにより何度でもコイルの高さを変化させることができ、インダクタンスの再調整も容易に行うことができる。なお、非晶質薄膜金属ガラスとしては、Pd基薄膜金属ガラス(Pd76Cu7Si17)やZr基薄膜金属ガラス(Zr75Cu19Al6)が例示される。
【0011】
可変インダクタの製造方法としては、絶縁基板上に、薄膜金属ガラスなどの加熱により軟化する薄膜材料を用いた平面的コイルをまず作製する。この平面的コイルの所定の部分を、外力により持ち上げることで円錐状または角錐状コイルに弾性変形させ、この状態でコイルを形成する薄膜材料の軟化する温度まで加熱することで、コイル内部の弾性応力を緩和させる。その後、コイルを冷却させれば、目的とする可変インダクタが得られる。コイルの高さ調整には、高さ調整ジグや高さ調整部材を用い、加熱には赤外線照射やレーザ照射など公知の加熱手段を用いることができる。
【0012】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記コイルの下方に絶縁層を介して前記基板上に駆動用電極がさらに設けられており、この駆動用電極と前記コイルとの間に電圧を印加することにより静電的にコイルを吸引してその高さを変更できるようにしている。この構成によれば、コイルのインダクタンスを動的に変化させることができ、しかも印加した電圧を解除することで、コイルはその弾性で元に戻り、インダクタンスも元に戻る。
【0013】
好ましくは、前記駆動用電極は、前記コイルに対向して複数個設けられており、各駆動用電極ごとに個別に電圧を印加するための接続端子を備えている。これにより、複数ある駆動用電極を適宜選択して電圧を印加することにより、コイルのインダクタンスを比較的広い範囲でステップ制御することができる。
【0014】
好ましくは、前記駆動用電極は、前記コイルの周方向に延びるにしたがって幅が変化する渦巻状のスリットを備えている。これに代えて、前記駆動用電極自体が、前記コイルの周方向に延びるにしたがって幅が変化する先細り渦巻状であってもよい。駆動用電極自体やスリットの形状や場所を適宜選択することにより、コイルの箇所に応じて理想的な静電吸引力を発生させることができ、インダクタンス調整を連続的に行うことができる。
【0015】
本発明の別の実施形態によれば、前記コイルに当接する押圧部材と、この押圧部材を前記コイルの高さ方向に駆動するアクチュエータまたは調整機構と、をさらに備える。この構成によってもコイルのインダクタンスを動的に変化させ、さらに元どおりに復元することができる。
【0016】
前記アクチュエータは、前記コイルの反対側から前記押圧部材を支持してもよいし、前記コイルの同一側から前記押圧部材を支持してもよい。
【0017】
本発明のさらに別の好ましい実施形態によれば、前記コイル上に圧電性薄膜と駆動用電極とを形成するとともに、前記絶縁性基板上に前記駆動用電極に接続された接続端子を設けている。この構成により、圧電性薄膜の変形によって、コイルを直接弾性変形させ、インダクタンスを調整するのである。
【0018】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、可変インダクタは、前記コイルの一端に接続され、当該コイルが高さ減少方向に弾性変形した場合に前記一端以外の一部が接触して前記コイルの実質巻数を減少させ、逆に当該コイルが高さ増加方向に弾性変形した場合には,前記コイルの実質巻数を増加させるための導通板をさらに備えている。このような構成によれば、コイルの高さが変化することと併せて、コイルの実質的な巻数も変化するので、インダクタンスの変化率を大きくすることができる。
【0019】
好ましくは、前記導通板はドーナッツ形状であり、さらに周方向に間隔をあけた複数のスリットを備えていてもよい。これらスリットは、磁束を通り易くする効果がある。
【0020】
本発明の第2の側面によれば、絶縁性基板と、この絶縁性基板上に設けられた、加熱により可逆的に軟化する渦巻状コイルと、前記コイルの両端に電気的に接続された一対の入出力端子と、を含む可変インダクタのインダクタンス調整方法であって、前記コイルを押圧または伸長して高さを変化させるステップと、このように高さが変化した前記コイルを軟化温度まで加熱した後に冷却して、前記コイルの初期高さを設定するステップと、を少なくとも含む可変インダクタのインダクタンス調整方法が提供される。この方法による作用効果は、可変インダクタの構成との関係で述べたのと同様である。
【0021】
また、インダクタンス調整方法は、前記コイルを樹脂で包むことにより当該コイルの設定された初期高さを固定するステップをさらに含んでいてもよい。これにより、適正に調整したインダクタンスが不用意に変化しないようにできる。
【0022】
あるいはこれに代えて、初期高さが設定された前記コイルを静電的または圧電的に押圧または伸長して高さを動的に変化させるステップをさらに含んでいてもよい。
【0023】
本発明の第3の側面によれば、絶縁性基板と、この絶縁性基板上に設けられた渦巻状コイルと、前記コイルの両端に電気的に接続された一対の入出力端子と、を含む可変インダクタのインダクタンス調整方法であって、前記コイルを押圧または伸長して高さを変化させるステップと、このように高さが変化した前記コイルを軟化温度まで加熱した後に冷却して、前記コイルの初期高さを設定するステップと、前記コイルを樹脂で包むことにより当該コイルの設定された初期高さを固定するステップと、を少なくとも含む可変インダクタのインダクタンス調整方法が提供される。
【0024】
本発明の種々な特徴および利点は、以下に添付図面に基づいて行う実施形態の説明から明らかとなろう。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示された実施例に基づき、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
【実施例1】
図1〜3は、本発明の実施例1に係る可変インダクタを示す。このうち、図1は、インダクタンス調整前の可変インダクタの状態を示す斜視図であり、図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。また、図3は、インダクタンス調整後の可変インダクタの状態を示す斜視図である。
【0027】
図1に示すように、本実施例に係る可変インダクタは、絶縁性基板1上に後述の製造プロセスにより渦巻状コイル2と一対の入出力端子3,4とをパターニング形成した構成を有する。絶縁性基板1としては、石英、ガラスセラミックス、アルミナ、フェライトなどの全体が絶縁性を有する材料を使用することができる。また、全体が絶縁性である材料のほかに、表面に酸化シリコンまたは窒化シリコンを成膜したシリコンなどの半導体材料を基板1の形成材料として使用してもよい。
【0028】
各入出力端子3,4は、例えばPtで構成されており、例えば公知のリフトオフ法によりパターニング形成される。一方の端子3(以下、「第1端子」という)は、外端3aと、この外端3aから基板1の略中央に向かって延びる延出部3bと、基板1の略中央でこの延出部3bに接続された内端3cとを有している。他方の端子4(以下、「第2端子」という)は、外端4aと、この外端4aから渦巻状コイル2の外周に向かって延びる延出部4bとを有している。各端子3,4には、必要に応じて電気抵抗を低減するために、アルミ、金、銅などをメッキ法、スパッタ法、蒸着法などの公知の方法により追加的に成膜してもよい。
【0029】
図2から分かるように、渦巻状コイル2は、その内端2aにて第1端子3に直接電気的に導通接続されている。同様に、渦巻状コイル2の外端2bは、第2端子4に直接電気的に導通接続されている。しかしながら、上記内端2aと外端2b以外の箇所においては、渦巻状コイル2は、基板1から浮遊移動可能となるように若干(例えば、約1μm)分離している。従って、上記内端2aと外端2bとの間に形成された渦巻状コイル2の中間環状部2cを持ち上げることにより、コイル2の高さを変化させてインダクタンスを変化させることができる(具体的方法は後述)。また、電気的導通をとる必要のある外端3a,4aおよび内端3b,4bを除き、各端子3,4は酸化シリコンなどの絶縁膜5(図1および3では図示の便宜のために省略している)により覆われている。これにより、コイル2の一部が自重により垂れ下がっても第1端子3の延出部3bと導通することがないようにしている。
【0030】
渦巻状コイル2は、加熱により軟化するが、軟化後も形状保持可能な導電性材料からなる。本実施例においては、渦巻状コイル2は、Pd基薄膜金属ガラス(Pd76Cu7Si17、添字は原子%)をスパッタ法により例えば5μm厚で成膜し、これをリフトオフ法によりパターニングすることにより形成されている(詳細は後述)。Pd基薄膜金属ガラスは、非晶質であり、過冷却液体域を有し、過冷却液体域に対応する温度まで加熱することにより軟化するが、半固体状態を維持する。従って、Pd基薄膜金属ガラスから形成された渦巻状コイル2は、インダクタンス調整の目的で弾性変形させた後、加熱することにより変形後の形状を保持しつつ、弾性変形により生じた応力を緩和させるとともに、内部に存在するボイドなどの欠陥を消滅させることができるのである。また、Pd基薄膜金属ガラスは、一旦軟化させた後に冷却すると、元の非晶質な固体に可逆的に復帰する。従って、加熱冷却を繰り返すことにより何度でも渦巻状コイル2のインダクタンスを再調整できるのである。コイル2には、必要に応じて電気抵抗を低減するために、アルミ、金、銅などをメッキ法、スパッタ法、蒸着法などの公知の方法により追加的に成膜してもよい。
【0031】
Pd基薄膜金属ガラスに代えて、Zr基薄膜金属ガラス(Zr75Cu19Al6)を用いてもよい。加熱により軟化する導電性材料として、これら非晶質の薄膜金属ガラスのほかに、軟化点を有する限り、導電性高分子材料(例えば、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン等)、金属、導電性ガラス(ITO:Indium Tin Oxide)、導電性材料を蒸着させた絶縁性高分子材料、導電性材料を蒸着させた絶縁性ガラスなどを利用することができる。
【0032】
次に、上記のような構成を有する可変インダクタの製造方法およびインダクタンスの調整方法について、図4〜6に基づき説明する。
【0033】
まず、図4(a)に示すように、絶縁性基板1上に公知のリフトオフ法により例えばPtの薄膜を所定形状(図1参照)にパターニング形成して、入出力端子3,4を形成する。
【0034】
次に、図4(b)に示すように、外端3a,4a,3c,4bを除き、入出力端子3,4を覆うように絶縁膜5を公知の方法によりパターニング形成する。例えば、酸化シリコンをスパッタ法により基板1の全面に成膜し、形成された酸化シリコン膜を所定形状にエッチングすればよい。
【0035】
次に、図4(c)に示すように、渦巻状コイル2を基板1から浮遊分離させるべき箇所に犠牲層6をパターニング形成する。具体的には、犠牲層6の材料としての例えばクロム(Cr)をスパッタ法により基板1の全面に成膜し、形成されたクロム膜を所定形状にエッチングすればよい。
【0036】
次に、図4(d)に示すように、渦巻状コイル2をリフトオフ法により形成するためのマスクパターン7を形成する。具体的には、例えばポリイミド樹脂を基板1の全面に成膜し、これを例えば反応性イオンエッチング(RIE: Reactive Ion Etching)によりパターニングする。
【0037】
次に、図5(a)に示すように、マスクパターン7を介して渦巻状コイル2を形成すべき材料をスパッタ法により蒸着させる。具体的には、Pd基薄膜金属ガラス(Pd76Cu7Si17)をスパッタ法により例えば5μm厚で成膜する。この結果、Pd基薄膜金属ガラスは、入出力端子3,4および犠牲層5の露出部分のみならず、マスクパターン7上にも付着する。
【0038】
次に、図5(b)に示すように、マスクパターン7をエッチング液により除去する。この結果、マスクパターン7のみならず、その上に残存していたPd基薄膜金属ガラスも除去される。この際のエッチング液としては、例えばTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)や水酸化カリウムが用いられる。
【0039】
次に、図5(c)に示すように、集光した赤外線IRを形成された渦巻状コイル2に照射して加熱する。具体的には、所定の真空度(例えば、10-4Pa)まで減圧された真空加熱炉に基板1を入れ、赤外線照射によりPd基薄膜金属ガラスが軟化する温度(例えば、639K)にて所定時間(例えば30秒)加熱する。この結果、Pd基薄膜金属ガラスをスパッタ法にて形成する際に渦巻状コイル2の内部に蓄積した応力が加熱軟化の焼き鈍し作用により緩和される。なお、加熱は、赤外線IRの照射に代えて、レーザ光を照射して行ってもよい。
【0040】
次に、図5(d)に示すように、クロムからなる犠牲層6をエッチング液により除去する。この結果、渦巻状コイル2の内端2aおよび外端2bを除く部分が基板1から浮遊分離される。この際のエッチング液としては、例えば硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸の混合液が用いられる。なお、図5(d)に示す構成は、図2と全く同じである。
【0041】
以上のように作製された可変インダクタにおけるインダクタンスの調整は、次のように行う。すなわち、図6(a)に示すように、ガラスプレート9と基板1(渦巻状コイル2側)との間に例えば感光性ポリイミド樹脂10を充填し、ガラスプレート9側から渦巻状コイル2の環状中間部2cに選択的に紫外線UVを照射する。この結果、充填された感光性ポリイミド樹脂10のうちの渦巻状コイル2の環状中間部2cに対応する部分のみが硬化される。
【0042】
次に、図6(b)に示すように、エッチング液により感光性ポリイミド樹脂10の未硬化部分を除去する。この結果、感光性ポリイミド樹脂10の硬化部分が接着層10aとして残り、ガラスプレート9を渦巻状コイル2の環状中間部2cに接合させた状態となる。未硬化の感光性ポリイミド樹脂10を除去するためのエッチング液としては、例えばTMAHが用いられる。
【0043】
次に、図6(c)に示すように、ガラスプレート9を上昇移動させ、渦巻状コイル2を引き延ばして円錐状に弾性変形させる。コイル2の高さは、ガラスプレート9で持ち上げる高さをジグ(図示せず)などで調整することにより容易に設定することができる。また、製作できるコイル2の高さは、巻き数や使用材料にも依存するが、本実施例で用いたPd基薄膜金属ガラスは弾性に優れており、概ねコイル外径の半分程度まで可能である。本実施例においては、コイル2が略円形渦巻き状であるので、弾性変形により円錐状になるが、矩形渦巻き状のコイルを弾性変形させた場合には角錐状になる。但し、本発明においては、コイルとして作用できる限り、その具体的形状は問わない。
【0044】
次に、同じく図6(c)に示すように、集光した赤外線IRを弾性変形された渦巻状コイル2に照射して加熱する。具体的には、所定の真空度(例えば、10-4Pa)まで減圧された真空加熱炉に基板1を入れ、赤外線照射によりPd基薄膜金属ガラスが軟化する温度(例えば、639K)にて所定時間(例えば30秒)加熱する。この結果、弾性変形により渦巻状コイル2の内部に発生した応力が加熱軟化の焼き鈍し作用により緩和される。なお、加熱は、赤外線IRの照射に代えて、レーザ光を照射して行ってもよい。
【0045】
最後に、図6(d)に示すように、残存する接着層10aをエッチング液により溶解させて、ガラスプレート9を取り外す。この結果、図3に示すような可変インダクタ(インダクタンス調整済みのもの)が得られる。本実施例に従って実際に作製した可変インダクタにおける渦巻状コイル2の直径は、855μmであった。
【0046】
図7は、以上のように製作した可変インダクタの高さを変化させた場合のインダクタンスの変化を示すグラフである。同グラフから分かるように、渦巻状コイル2の高さを50μmから150μmへ変化させることにより、インダクタンスを最大値の約3%変化させることができる。
【0047】
図6(c)および(d)に示す工程において、可変インダクタのインダクタンスが既に目標値である場合には、そのインダクタンスが変化することのないように、端子3,4の外端3a,4aを避けて、ガラスプレート9に対して固着しない樹脂(例えば、エポキシやポリウレタン)を基板1とガラスプレート9との間に充填してもよい(図6(c)および(d)において仮想線11を参照)。そして、その樹脂11の硬化後(または固化後)にガラスプレート9を取り外すのである。
【0048】
一方、一度調整したインダクタンスを再調整する場合には、図8に示すように、可変インダクタにおける渦巻状コイル2をガラスプレート9で押圧して弾性変形させる。そして、この状態で真空中または不活性ガス雰囲気中(例えば、希ガスや窒素ガス)において集光した赤外線IRを渦巻状コイル2に照射してPd基薄膜金属ガラスが軟化する温度(例えば、639K)にて所定時間(例えば30秒)加熱する。この結果、可変インダクタのインダクタンスを渦巻状コイル2の弾性変形により再調整できるとともに、弾性変形により渦巻状コイル2の内部に発生した応力が加熱軟化の焼き鈍し作用により緩和される。インダクタンスの再調整後にガラスプレート9に接着しない樹脂で可変インダクタの周りを充填し、硬化させた後にガラスプレート9を外して、再調整後の渦巻状コイル2を固定してもよい。
【0049】
【実施例2】
図9は、本発明の実施例2に係る可変インダクタを示す概略斜視図である。
【0050】
本実施例の可変インダクタは、例えば厚さ300μmで結晶方位100面の単結晶シリコン表面に厚さ1μmの熱酸化膜(図示せず)を有するウエハを基板21とし、その上にリフトオフ用のマスクパターンを形成した後にPtをスパッタ法により厚さ2μmに成膜し、マスクパターンを除去して略ドーナッツ状の駆動用電極25を形成した。駆動用電極25は、接続端子25aにつながっている。
【0051】
駆動用電極25のうちの接続端子25aを除く部分には、CVD法により例えば1μmの酸化シリコンを絶縁層(図示せず)として成膜してある。この絶縁層ないし基板21の表面に、実施例1と同様のプロセス(図4および5参照)により、Pd基薄膜金属ガラスからなる渦巻状コイル22と入出力端子23,24とが形成されている。また、コイル22は、実施例1と同様のプロセス(図6参照)により、円錐状に持ち上げられインダクタンスが調整されている。
【0052】
駆動用電極25に、コイル22の信号電圧より高い電圧を印加すると、コイル22と駆動用電極25間に静電力が作用し、コイル22が基板21側に吸着されて高さが変化し、インダクタンスが変化する。しかも、駆動用電極25に印加する電圧により高さ変化の程度を変更できるので、インダクタンスを動的(dynamically)且つ連続的に調整することができる。動的変化の基準となる初期インダクタンス(コイルに吸着力をかけない状態におけるインダクタンス)は、実施例1で説明したように、適宜設定でき、しかも再調整が可能である。
【0053】
【実施例3】
図10は、本発明の実施例3に係る可変インダクタの要部を示す概略平面図である。同図において、図9に示されたものと同一または類似の要素については同一の符号を付している。また、図10において、渦巻状コイル22と入出力端子23,24は、破線にて示している。なお、これらの事項は、後述する図11および12についても同様である。
【0054】
本実施例に係る可変インダクタは、実施例2に係る可変インダクタ(図9)と基本構成は同じであり、複数の分割された駆動用電極25を有し、それぞれが接続端子25aにつながっている点で実施例2のものと異なる。
【0055】
図9に示す実施例2の可変インダクタでは、駆動用電極25の全体にわたってほぼ均一な電位が印加されるため、静電的な吸引力は場所によって変化させることができない。このような構成では、所定の吸着閾値(例えば、160V)までは駆動用電極25に印加される電位を高くするほど渦巻状コイル22の高さが連続的に減少するものの、その閾値を超えると急に渦巻状コイル22全体が駆動用電極25側に完全に吸着してしまい、次に所定の解除閾値(例えば、70V)に電圧を減少させるまでは、完全吸着状態を維持することが分かっている。その結果、インダクタンスの動的な調整幅を大きくする場合には、不都合である。
【0056】
本実施例では、図10に示すように、分割された複数の駆動用電極25を適宜選択して、電圧を印加することでステップ状に渦巻状コイル22の高さ(インダクタンス)を変化させることができる。例えば、1個または2個または3個の駆動用電極25を種々な組合せで選択して電圧を印加するのである。これにより、渦巻状コイル22の駆動用電極25側への完全吸着を起こり難くして、インダクタンスの動的な調整幅を大きくできるようにしている。
【0057】
【実施例4】
図11は、本発明の実施例4に係る可変インダクタの要部を示す概略平面図である。
【0058】
本実施例に係る可変インダクタは、実施例2に係る可変インダクタ(図9)と基本構成は同じであり、駆動用電極25が幅が徐々に細くなる渦巻状スリット27を備えている点で実施例2のものと異なる。このような構成により駆動用電極25と渦巻状コイル22との間に生じる静電力を場所により変化させ、コイル22の全体が駆動用電極25側に完全に吸着され難くしている。その結果、インダクタンスの動的且つ連続的な調整幅を大きくできるようにしている。
【0059】
【実施例5】
図12は、本発明の実施例5に係る可変インダクタの要部を示す概略平面図である。
【0060】
本実施例に係る可変インダクタも、実施例2に係る可変インダクタ(図9)と基本構成は同じであり、駆動用電極25自体の幅が徐々に細くなる渦巻状に形成されている点で実施例2のものと異なる。このような構成により駆動用電極25と渦巻状コイル22との間に生じる静電力を場所により変化させ、コイル22の全体が駆動用電極25側に完全に吸着され難くしている。その結果、インダクタンスの動的且つ連続的な調整幅を大きくできるようにしている。
【0061】
【実施例6】
図13および14は、本発明の実施例6に係る可変インダクタを示す。
【0062】
本実施例においては、例えば厚さ150μmの石英基板31上に、実施例1と同様のプロセスにより、渦巻状コイル32をそれに電気的に接続される入出力端子(図13には表れていない)とともに製作する。このコイル32の上面に絶縁性の押圧部材33を当接させ、この押圧部材33を圧電アクチュータ34と支持部材35を介して基板31上に取り付ける。押圧部材33は、例えば誘電率が1に近いポリテトラフルオロエチレンからなる。
【0063】
圧電アクチュータ34は、例えば図14に示すような構成を有している。具体的には、圧電アクチュータ34は、櫛歯状の第1電極34aと同じく櫛歯状の第2電極34bとの間に圧電体34cを介在させた構成である。本実施例においては、第1電極34aが支持部材35に固定されており、第2電極34bが押圧部材33に固定されている。両電極34a,34bにおける櫛歯間の間隔は例えば25〜100μmであり、圧電体34cの層数は例えば100層である。
【0064】
以上の構成の可変インダクタにおいて、圧電アクチュエータ34の両電極34a,34b間に電圧を印加すると圧電体34cが変形して、押圧部材33を介してコイル32を基板31側に押圧することになる。この結果、コイル32の高さが変化することによりインダクタンスが変化する。
【0065】
なお、圧電アクチュエータ34とコイル32との絶縁に問題が無く、且つ圧電アクチュエータ34の誘電率により、コイル32のインダクタンス変化に悪影響を与えないのであれば、押圧部材33は省略してもよい。また、圧電アクチュエータ34の代わりに、公知の静電アクチュエータも使用することができる。さらに、このようなアクチュエータの代わりに、送りネジ機構によりコイル32を押圧するなど、手動でコイル32の高さを調整してもよい。
【0066】
【実施例7】
図15は、本発明の実施例7に係る可変インダクタを示す。同図において、図13および14に示されるものと同一または類似の要素については同一の符号を付している。
【0067】
本実施例に係る可変インダクタは、動作原理において、実施例6に係るものと同じであるが、複数の圧電アクチュエータ34が基板31と押圧部材33との間に介在されている点でそれとは異なる。また、各圧電アクチュエータ34の構成は、図14に示されたようなものである。しかしながら、実施例7においては、印加される電圧の極性は実施例6の場合と逆になり、圧電アクチュエータ34が収縮するように駆動する。
【0068】
【実施例8】
図16は、本発明の実施例8に係る可変インダクタを概略的に示す斜視図である。
【0069】
図16に示すように、実施例2と同様に、例えば厚さ300μmで結晶方位100面の単結晶シリコン表面に厚さ1μmの熱酸化膜(図示せず)を有するウエハを基板51とし、この上に実施例1と同様のプロセスにより、Pd基薄膜金属ガラスからなる渦巻状コイル52と入出力端子53,54を形成する。さらに、コイル52を円錐形となるように持ち上げる前に、コイル52の内端部から最高部なるべき部分に圧電薄膜(PZT)55と補助電極(Pt)56を公知のスパッタリングとエッチングとによりパターニングして積層した。補助電極56には駆動用端子56aが接続されている。
【0070】
本実施例では、駆動用端子56aから補助電極56にコイル52の信号電圧より高い電圧を印加すると、コイル52と補助電極56間に挟まれた圧電薄膜55が横圧電効果により収縮し、圧電薄膜55のある部分が基板51より持ち上がる方向へ変位し、コイル52の高さが変化する。この結果、コイル52のインダクタンスを動的に変化させ得る。
【0071】
本実施例では、圧電薄膜55はコイル52の内端から最高部に至る部分まで形成したが、コイル52の外周部から最高部に至る部分、またはコイル52の全面に成膜してもよい。
【0072】
【実施例9】
図17は、本発明の実施例9に係る可変インダクタを概略的に示している。図17(a)は、同可変インダクタの平面図であり、図17(b)は可変インダクタの側面図である。
【0073】
図17に示すように、実施例2と同様に、例えば厚さ300μmで結晶方位100面の単結晶シリコン表面に厚さ1μmの熱酸化膜(図示せず)を有するウエハを基板41とし、その上にリフトオフ用のマスクパターンを形成した後にPtをスパッタ法により厚さ2μmに成膜し、マスクパターンを除去して接続端子45aにつながる先細り渦巻状の駆動用電極45を形成した。駆動用電極45のうちの接続端子45aを除く部分には、CVD法により例えば1μmの酸化シリコンを絶縁層46として成膜してある。絶縁層46上にドーナッツ形状の導通板47をPtにより形成する。次に、実施例1と同様のプロセスにより、Pd基薄膜金属ガラスからなる渦巻状コイル42と入出力用端子43,44を形成した上で、所定の初期インダクタンスとなるように調整を行う。また、導通板45とコイル42とは、図17中のA部にて電気的に接続されている。なお、図17においても、渦巻状コイル42と入出力端子43,44を破線にて図示してしいる。
【0074】
本実施例では、駆動用電極45に、コイル42の信号電圧より高い電圧を印加すると、コイル42と駆動用電極45間に静電力が作用し、コイル42が基板41側に吸着されてコイル42の高さが弾性的に変化する。駆動用電極41が先細り渦巻状であることから、電界強度は一様ではないために、コイル42は一度に吸着することなく印加する電圧に略比例して高さが変化する。コイル42の外周部が基板41側に吸着されるにしたがって、コイル42の中心部から順次基板41側に近づいて導通板47に接触する。導通板45はA部にてコイル42と電気的に接続されているため、接触した長さだけ実質的にコイル42の巻数が減少したことになり、コイル42の高さの変化と合わせて、先の実施例に比べ、より大きくインダクタンスを変化させることができる。なお、コイル42の外周部は、導通板47の外側にありそれに対向していないため、基板41側に吸着されても導通板47に接触することはない。
【0075】
本実施例では、駆動用電極45の形態を実施例5(図12)と同様に先細り渦巻状としたが、実施例3(図10)または実施例4(図11)と同様の形態であってもよい。また、駆動用電極45を用いた静電引力を利用することは必須ではなく、実施例6(図13および14)または実施例7(図15)または,実施例8(図16)のように圧電アクチュエータ34,または圧電薄膜55を利用した駆動方式に導通板47を採用してもよい。また、本実施例では、コイル42が基板41方向に変形(吸着または押圧)されて、導通板47に接触し、コイル42の実質巻数が減少することでインダクタンスを変化させているが,逆に初期状態において、コイル42が導通板47に接触しており、基板41の面外方向に変形(伸長)することで、導通板47から離れていくことで,実質巻数を増加させインダクタンスを変化させることもできる。
【0076】
【実施例10】
図18は、本発明の実施例10に係る可変インダクタを概略的に示している。同図において、図17に示されるものと同一または類似の要素については同一の符号を付している。
【0077】
本実施例の可変インダクタは、基本的構造ににおいて実施例9の可変インダクタと同様であるが、導通板47が周方向に間隔をあけた複数のスリット47aを備えている点でそれとは相違している。この構成により、磁束がコイル42を通り易くなり、損失が少なくなる。
【0078】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、インダクタンスを半固定あるいは能動的に変化させることができ、移動体通信装置などに適用可能な小型な可変インダクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例1に係るインダクタンス調整前の可変インダクタを示す斜視図である。
【図2】図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図3は、インダクタンス調整後の上記可変インダクタを示す斜視図である。
【図4】図4(a)〜(d)は、図1に示される可変インダクタを製造するための順次の工程を示す図2と同様の断面図である。
【図5】図5(a)〜(d)は、図4に示される工程に続く可変インダクタ製造工程を示す断面図である。
【図6】図6(a)〜(d)は、実施例1において可変インダクタにおけるインダクタンス調整工程を示す断面図である。
【図7】図7は、実施例1においてインダクタンスとコイル高さの関係を示すグラフである。
【図8】図8は、実施例1においてインダクタンスの再調整の方法を示す斜視図である。
【図9】図9は、実施例2に係る可変インダクタを示す概略斜視図である。
【図10】図10は、実施例3に係る可変インダクタの要部を示す概略平面図である。
【図11】図11は、実施例4に係る可変インダクタの要部を示す概略平面図である。
【図12】図12は、実施例5に係る可変インダクタの要部を示す概略平面図である。
【図13】図13は、実施例6に係る可変インダクタの要部を示す概略正面図である。
【図14】図14は、実施例6の可変インダクタに用いられる圧電アクチュエータの構成例を示す図である。
【図15】図15は、実施例7に係る可変インダクタの要部を示す概略正面図である。
【図16】図16は、実施例8に係る可変インダクタを示す概略斜視図である。
【図17】図17は、実施例9に係る可変インダクタを示しており、(a)は概略平面図であり、(b)は正面図である。
【図18】図18は、実施例10に係る可変インダクタを示す概略平面図である。
【符号の説明】
1,21,31,41,51 絶縁性基板
2,22,32,42,52 渦巻状コイル
3,23,43,53 第1接続端子
4,24,44,54 第2接続端子
5 絶縁層
6 犠牲層
7 リフトオフ用マスクパターン
9 ガラスプレート
10 感光性ポリイミド樹脂
11 樹脂
25,45,56 駆動用電極
26 スリット
33 押圧部材
34 圧電アクチュエータ
35 支持部材
46 絶縁層
47 導通板
55 圧電性材料

Claims (14)

  1. 基板と、この基板上に設けられた、加熱により軟化する渦巻状コイルと、前記コイルの両端に電気的に接続された一対の入出力端子と、前記コイルの下方に絶縁層を介して前記基板上に設けられた駆動用電極と、を含み、前記駆動用電極と前記コイルとの間に電圧を印加することにより静電的に前記コイルの高さを変更できるようにした、可変インダクタ。
  2. 前記コイルは、導電性材料、導電性材料のコーティングが施された非導電性材料、および他の導電性材料のコーティングが施された導電性材料からなる群より選択された少なくとも1つの材料で形成されている、請求項1に記載の可変インダクタ。
  3. 前記コイルは、過冷却液体域で軟化する非晶質薄膜金属ガラスからなる、請求項2に記載の可変インダクタ。
  4. 前記駆動用電極は、前記コイルに対向して複数個設けられており、各駆動用電極ごとに個別に電圧を印加するための接続端子を備えている、請求項1〜3のいずれか1つに記載の可変インダクタ。
  5. 前記駆動用電極は、前記コイルの周方向に延びる渦巻状のスリットを備えている、請求項1〜3のいずれか1つに記載の可変インダクタ。
  6. 前記駆動用電極は、前記コイルの周方向に延びるにしたがって幅が変化する渦巻状である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の可変インダクタ。
  7. 基板と、この基板上に設けられた、加熱により軟化する渦巻状コイルと、前記コイルの両端に電気的に接続された一対の入出力端子と、を含み、前記コイル上に圧電性薄膜と駆動用電極とを形成するとともに、前記絶縁性基板上に前記駆動用電極に接続された接続端子を設けている、可変インダクタ。
  8. 前記コイルの一端に接続され、当該コイルが高さ減少方向に弾性変形した場合に前記一端以外の一部が接触して前記コイルの実質巻数を減少させ、逆に当該コイルが高さ増加方向に弾性変形した場合には,前記コイルの実質巻数を増加させるための導通板をさらに備えている、請求項1〜のいずれか1つに記載の可変インダクタ。
  9. 前記導通板はドーナッツ形状である、請求項8に記載の可変インダクタ。
  10. 前記導通板は周方向に間隔をあけた複数のスリットを備えている、請求項に記載の可変インダクタ。
  11. 絶縁性基板と、この絶縁性基板上に設けられた、加熱により軟化する渦巻状コイルと、前記コイルの両端に電気的に接続された一対の入出力端子と、を含む可変インダクタのインダクタンス調整方法であって、
    前記コイルを押圧または伸長して高さを変化させるステップと、
    このように高さが変化した前記コイルを軟化温度まで加熱した後に冷却して、前記コイルの初期高さを設定するステップと、
    を少なくとも含む可変インダクタのインダクタンス調整方法
  12. 前記コイルを樹脂で包むことにより当該コイルの設定された初期高さを固定するステップをさらに含む、請求項11に記載のインダクタンス調整方法
  13. 初期高さが設定された前記コイルを静電的または圧電的に押圧または伸長して高さを動的に変化させるステップをさらに含む、請求項11に記載のインダクタンス調整方法
  14. 前記コイルは、過冷却液体域で軟化する非晶質薄膜金属ガラスからなる、請求項11〜13のいずれか1つに記載のインダクタンス調整方法
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