JP3210967B2 - 静電マイクロアクチュエータの駆動方法 - Google Patents

静電マイクロアクチュエータの駆動方法

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JP3210967B2
JP3210967B2 JP18364699A JP18364699A JP3210967B2 JP 3210967 B2 JP3210967 B2 JP 3210967B2 JP 18364699 A JP18364699 A JP 18364699A JP 18364699 A JP18364699 A JP 18364699A JP 3210967 B2 JP3210967 B2 JP 3210967B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電マイクロアク
チュエータの駆動方法に関し、さらに詳しくは、MO駆
動装置やDVD駆動装置などにおける各種光ピックアッ
プのマイクロレンズ駆動用アクチュエータ、マイクロス
テージ、及びマイクロ除振台などの各種マイクロ機構用
のアクチュエータにおいて好適に使用することのでき
る、静電マイクロアクチュエータの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロマシン技術の発達にともない、
高性能なマイクロアクチュエータの要求が高まってい
る。特に、上記MO駆動装置などにおいては極めて小型
で制御性に優れる、高性能な静電アクチュエータが求め
られている。かかる観点から、近年、これらの分野にお
いて静電マイクロアクチュエータの需要が高まってい
る。静電マイクロアクチュエータとしては、回転型、櫛
歯型、及び片持ち梁型など多くの種類が存在する。しか
しながら、上記のような分野においては、光ピックアッ
プなどを面内から面外、すなわち、ある一定の面から垂
直方向へ駆動させる必要があることから、主に片持ち梁
型及び両持ち梁型の静電マイクロアクチュエータが用い
られてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、片持ち
梁型の静電マイクロアクチュエータは、駆動力の発生点
が垂直方向への駆動途中において駆動方向の軸より大き
くずれてしまうという問題があった。また、両持ち梁型
の静電アクチュエータは両端が固定されているため、梁
の長さに比してその厚さ方向のストロークが小さい。し
たがって、駆動すべき物体に対して理論上必要とされる
大きさよりも大型の静電マイクロアクチュエータを使用
する必要があった。これは上記MO駆動装置などの大型
化の要因にもなっていた。
【0004】また、このような静電マイクロアクチュエ
ータはオン/オフ的な動作によって駆動されるため、多
段階の駆動を行うことが困難であった。このため、多段
階に駆動されることが要求される微小ステージなどの位
置決めやマイクロレンズの焦点合わせなどの微小光学の
分野においては、上記のような静電マイクロアクチュエ
ータを使用することができないでいた。
【0005】本発明は、垂直方向への大きな駆動が可能
であるとともに駆動力の発生点が駆動中において変化し
ない、新たな静電マイクロアクチュエータの駆動方法を
提供することを目的とする。また、本発明は、垂直方向
への大きな駆動が可能であるとともに駆動力の発生点が
駆動中において変化せず、多段階に駆動することが可能
な新たな静電マイクロアクチュエータの駆動方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の静電マイクロア
クチュエータの駆動方法においては、基板と、基板電極
絶縁層と、基板電極と、駆動電極絶縁層と、過冷却液体
域を有する非晶質合金からなる螺旋状の駆動電極とがこ
の順に積層されてなる静電マイクロアクチュエータを使
用する。そして、前記基板電極と前記駆動電極との間に
所定の電圧を印加することにより、前記駆動電極を前記
基板電極に吸着させて平面形状とする。さらに、前記基
板電極と前記駆動電極との間に印加された前記所定の電
圧を除去することにより、前記駆動電極を前記基板電極
から開放させて立体形状とし、前記静電マイクロアクチ
ュエータを駆動するようにしたことを特徴とする。
【0007】本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意
検討を重ねた。その結果、静電マイクロアクチュエータ
を、基板上に基板電極と過冷却液体域を有する非晶質合
金からなる螺旋状の駆動電極とがこの順に形成された構
成とする。そして、これらの電極間に所定の電圧を印加
して所定の電場を発生させると、前記駆動電極が前記基
板電極面に吸着されて平面形状となる。また、前記駆動
電極と前記基板電極との間の前記所定の電圧を除去する
と、前記駆動電極が前記基板電極から開放されて元の立
体形状を呈するようになる。すなわち、前記駆動電極及
び前記基板電極間に対する電圧の有無によって、前記駆
動電極を平面形状と立体形状との間で大きく駆動させる
ことができ、基板面に対して垂直方向に大きく駆動でき
ることを見出した。前記駆動電極の螺旋中心部分に駆動
すべき物体を取り付けた場合においても、かかる物体へ
の駆動力が常に一定となり駆動力の発生点が変化するこ
とはない。このため、静電マイクロアクチュエータの大
きさを小さくすることができ、その結果、上記MO駆動
装置などの小型化を可能とすることができる。
【0008】また、本発明の静電マイクロアクチュエー
タの駆動方法は、上記基板電極が複数に分割された静電
マイクロアクチュエータを使用する。そして、この複数
に分割された基板電極のそれぞれに段階的に電圧を印加
することにより前記駆動電極を前記基板電極に段階的に
吸着させる。さらに、前記複数に分割された基板電極の
それぞれから前記印加した電圧を段階的に除去すること
により前記駆動電極を前記基板電極から段階的に開放さ
せて、前記静電マイクロアクチュエータを多段階に駆動
するようにしたことを特徴とする。
【0009】本発明者らは、上述したような構成の静電
マイクロアクチュエータにおいて、前記基板電極を複数
に分割し、この複数に分割した基板電極のそれぞれに段
階的に電圧を印加あるいは除去することによって、前記
螺旋電極が前記分割された基板電極に対し部分的に吸着
されたり、開放されたりすることを見出した。また、こ
のような吸着や開放は基板電極、すなわち基板面に対し
て垂直方向に出現することをも見出した。したがって、
本発明により駆動力の発生点を変化させることなく、多
段階の駆動が可能な静電マイクロアクチュエータを提供
することができる。このため、上述したような微小ステ
ージなどの位置決めやマイクロレンズの焦点合わせなど
の微小光学などにも静電マイクロアクチュエータを使用
することができる。なお、本発明における「過冷却液体
域」とは、ガラス転移温度(Tg)から結晶化開始温度
(Tx)までの温度領域(ΔTx)をいう。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を発明の実施の形態
に則して詳細に説明する。図1及び2は、本発明の静電
マイクロアクチュエータの駆動方法の一例を説明するた
めの斜視図である。図1は駆動電極が上昇位置にある場
合を示し、図2は駆動電極が下降位置にある場合を示し
ている。
【0011】図1及び2に示す静電マイクロアクチュエ
ータ20は、基板1と、基板電極絶縁層2と、基板電極
3と、駆動電極絶縁層5と、螺旋状の駆動電極8とを具
えている。そして、これらの電極などはこの順に積層さ
れている。基板電極絶縁層2及び駆動電極絶縁層5は、
それぞれ基板1と基板電極3、及び基板電極3と駆動電
極8とを分離絶縁しており、これら電極間に電圧が印加
できるように構成されている。
【0012】基板電極3には基板電極パッド部4が形成
されており、駆動電極8には駆動電極パッド部7が形成
されている。これらのパッド部は、それぞれ基板電極3
及び駆動電極8における端子としての役割を果たし、ス
イッチ11を介して外部電源10に接続されている。ス
イッチ11は端子12及び13の間で切り替えを行うこ
とにより、前記パッド部を通じて基板電極3及び駆動電
極8間に電圧を印加できるようになっている。
【0013】図1に示すように、スイッチ11内で端子
13側が接続されている場合においては、基板電極パッ
ド部4及び駆動電極パッド部7間に電圧が印加されてい
ないため、基板電極3と駆動電極8との間に電場は発生
しない。したがって、駆動電極8が基板電極3に吸着さ
れることはない。このため、駆動電極8は外周部から中
心部にかけて上昇し円錐状の螺旋形状を呈して存在す
る。
【0014】一方、図2に示すように、スイッチ11内
で端子12側に接続されている場合においては、基板電
極パッド部4及び駆動電極パッド部7間に外部電源10
から所定の電圧V1が印加されるため、基板電極3と駆
動電極8との間に電場が発生して駆動電極8が基板電極
3に吸着される。このため、駆動電極8は渦巻き状を呈
して存在する。
【0015】前記電場は基板電極3の主面3Aに垂直な
方向において駆動電極8に直接作用する。したがって、
駆動電極8は基板電極3の主面3A、すなわち基板1の
主面1Aに対して垂直に引き付けられ、図2に示すよう
な状態で吸着する。また、前記電場が除去された場合に
おいては前記吸着と逆の過程を辿り、基板電極3の主面
3A、すなわち基板1の主面1Aと垂直に開放される。
このため、駆動電極8の8A部分に駆動すべき物体を取
り付けることによって、この物体は常に基板1の主面1
Aに対して垂直な方向に駆動力を受け、螺旋中心軸A−
A線に沿って上下動する。したがって、静電マイクロア
クチュエータの駆動中において駆動力の発生点が変化す
ることがない。また、上下方向において大きなストロー
クを有するようになる。
【0016】図3〜6は、本発明の静電マイクロアクチ
ュエータの駆動方法の他の例を説明するための斜視図で
ある。図3〜6に示す静電マイクロアクチュエータ40
は、基板21と、基板電極絶縁層22と、分割されてな
る基板電極23−1〜23−4と、駆動電極絶縁層25
と、螺旋状の駆動電極28とを具えている。そして、こ
れらはこの順に積層されてなり、基板電極絶縁層22及
び駆動電極絶縁層25によって、基板21と基板電極2
3−1〜23−4、及び基板電極23−1〜23−4と
駆動電極28とを分離絶縁し、これら電極間に電圧が印
加できるように構成されている。
【0017】基板電極23−1〜23−4のそれぞれに
は基板電極パッド部24−1〜24−4が形成されてお
り、駆動電極28には駆動電極パッド部27が形成され
ている。これらのパッド部は、それぞれ基板電極23−
1〜23−4及び駆動電極28における端子としての役
割を果たし、切替器31を介して外部電源30に接続さ
れている。切替器31は、端子32及び33と端子34
〜37との間で切替を行うことにより、前記パッド部を
通じて基板電極23−1〜23−4のそれぞれと駆動電
極28との間に電圧を印加できるようになっている。
【0018】図3に示すように、切替器31の端子32
及び33と端子34〜37とがいずれも接続されていな
い場合においては、基板電極パッド部24−1〜24−
4と基板電極パッド部27との間に電圧は印加されな
い。したがって、基板電極23−1〜23−4と駆動電
極28との間には電場が発生せず、駆動電極28が基板
電極に引き付けられることはない。このため、駆動電極
28は外周部から中心部にかけて上昇し円錐状の螺旋形
状を呈して存在する。
【0019】次に、図4に示すように切替器31の端子
32と端子34及び37とが接続され、切替器31の端
子33と端子35及び36とが接続されると、第1及び
第2の基板電極パッド部24−1及び24−2と駆動電
極パッド部27との間に外部電源30から電圧V2電圧
が印加される。すると、第1及び第2の基板電極23−
1及び23−2と駆動電極28の第1及び第2の基板電
極23−1及び23−2に位置する部分との間に電場が
発生する。この電場の強さは距離の2乗に反比例するた
め、前記電場は第1及び第2の基板電極23−1及び2
3−2に位置する駆動電極28の内、第1及び第2の基
板電極23−1及び23−2に最も近い駆動電極部分2
8−1及び28−2のみに作用する。したがって、図4
に示すように、この部分のみが第1及び第2の基板電極
23−1及び23−2に吸着する。
【0020】次に、図5に示すように切替器31の端子
32と端子34及び35とが接続され、端子33と端子
36及び37とが接続されると、第2及び第3の基板電
極パッド部24−2及び24−3と駆動電極パッド部2
7との間に電圧が印加される。すると、第2及び第3の
基板電極23−2及び23−3と、駆動電極28のこれ
らの基板電極部分に位置する部分との間に電場が発生す
る。前記同様に、電場の大きさは距離の2乗に反比例す
るため、このような駆動電極の内、第2及び第3の基板
電極23−2及び23−3に最も近い部分28−2及び
28−3のみがこれらの基板電極に吸着する。
【0021】なお、図5においては、切替器31におけ
る端子32と端子37との接続が切られているため、第
1の基板電極23−1と駆動電極部分28−1との間に
生じていた電場は消滅している。しかしながら、駆動電
極部分28−2及び28−3が第2及び第3の基板電極
23−2及び23−3と静電的に吸着しているため、駆
動電極部分28−1は第1の基板電極23−1に接触し
た状態を維持する。
【0022】次に、図6に示すように、切替器31の端
子32と端子35及び36とを接続し、端子33と端子
34及び37とを接続すると、第3及び第4の基板電極
パッド部24−3及び24−4と駆動電極パッド部27
との間に外部電源30から電圧V2が印加される。する
と、前記のようにして、第3及び第4の基板電極23−
3及び23−4に位置する駆動電極部分28−3及び2
8−4のみがこれらの基板電極に吸着される。なお、前
記同様の理由から駆動電極部分28−1及び28−2は
それぞれ第1及び第2の基板電極23−1及び23−2
に接触して存在する。
【0023】以降、切替器31内の端子の接続を切替る
ことによって、再度第1及び第2のの基板電極23−1
及び23−2と駆動電極28のかかる基板電極部分に位
置する部分との間に電場を発生させ、駆動電極部分28
−5及び28−6などを第1及び第2の基板電極23−
1及び23−2などに吸着させることができる。したが
って、静電マイクロアクチュエータを極めて多段階に駆
動させることができる。
【0024】また、駆動電極部分の基板電極との吸着を
開放させる場合には、上述した操作と逆の操作を行い、
上述した過程と逆の過程を辿ることによって行うことが
できる。
【0025】駆動電極部分の基板電極への吸着及び開放
は、これらの間に発生した電場によって行われるため、
基板電極面すなわち基板21の主面21Aに対して垂直
に行われる。したがって、図1及び2の場合と同様の理
由から、駆動すべき物体を駆動電極28の中心部分28
Aに取り付けることによって、前記物体は基板21の主
面21Aに垂直な螺旋中心軸B−B線に沿って駆動す
る。したがって、静電マイクロアクチュエータの駆動中
に駆動力の発生点が変化することもない。また、上下方
向のストロークも大きくなる。
【0026】図7は、上記のような駆動電極の吸着過程
における、基板電極23−1〜23−4に対する電圧印
加のプロファイルを示す図である。図7から明らかなよ
うに、図3〜6に示す過程においては、隣接する基板電
極同士を組とし、この組を構成する基板電極に同じ電圧
を印加している。そして、このような電圧印加が隣接す
る基板電極間で連続するようにしている。すなわち、最
初に、隣接する第1の基板電極及び第2の基板電極を組
とし、これらの基板電極に電圧V2を印加する。次い
で、隣接する第2の基板電極及び第3の基板電極を組と
し、これらの基板電極に電圧V2を印加する。次いで、
隣接する第3に基板電極と第4の基板電極とを組とし
て、これら基板電極に電圧V2を印加するというように
している。
【0027】分割した基板電極と駆動電極との間の電圧
印加を、図7に示すようにプロファイルにしたがって行
うことにより、駆動電極の駆動方向が基板の主面に対し
てより垂直な方向に近付く。このため、静電マイクロア
クチュエータを駆動させた場合における駆動力の発生点
の変化をより小さくすることができる。
【0028】図3〜6に示すように多段階の駆動を行う
に当たっては、基板電極の分割数は、駆動電極の重複数
の3倍以上であることが好ましく、さらには3〜60倍
であることが好ましい。特に2重または3重の螺旋構造
を持った駆動電極を用い、その重複数の3倍以上の数に
分割された基板電極を用いる。そして、駆動電極のそれ
ぞれの基部付近の基板電極から順次、電圧を印加するこ
とによって、多段階に駆動させる際の駆動方向と駆動す
べき物体を取り付ける部分の駆動方向とがより精密に一
致するため、駆動力の発生点をより一定に保つことがで
きる。さらには、多重ばねにすることで、ばねとしての
反発力を増すことができるため、アクチュエータとして
の出力が増加するという効果を得ることもできる。
【0029】本発明の静電マイクロアクチュエータの駆
動電極は過冷却液体域を有する非晶質合金からなること
が必要である。このような非晶質合金から駆動電極を構
成し、この駆動電極を過冷却液体にまで加熱することに
より、図1〜6に示すように上下方向に大きく駆動する
ことができる螺旋状の駆動電極を形成することができ
る。このような非晶質材料としてはZr−Cu−Al、
Pd−Cu−Si、Pd−Ni−P及びAu−Siを例
示することができる。
【0030】また、基板を構成する半導体材料について
も、シリコンやガリウムなどの半導体材料、パイレック
スや酸化シリコンなどのガラス材料、ポリイミドやベー
クライトなどの高分子材料、及び銅、アルミニウムなど
の金属材料を使用することができる。同様に基板電極に
ついてもクロム、ニッケル、及びアルミニウムなど、公
知の導電性材料から構成することができる。基板電極絶
縁層及び駆動電極絶縁層についても酸化シリコン、窒化
シリコン、及びポリイミドなど、公知の絶縁材料から構
成することができる。なお、基板材料がガラス材料、高
分子材料など絶縁物質である場合は、基板電極は必ずし
も必要ではない。
【0031】以上、具体例を挙げながら、本発明の発明
の実施に形態に則して説明してきたが、本発明は上記内
容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しな
い限りにおいて、あらゆる変形や変更可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明の静電マイクロアクチュエータの
駆動方法によれば、駆動電極を基板面に対して垂直な方
向に駆動させることができ、駆動電極と駆動すべき物体
の駆動方向を一致させることができる。したがって、静
電マイクロアクチュエータの駆動中において駆動力の発
生点が変化することがない。このため、静電マイクロア
クチュエータの大きさ自体を小さくすることができ、こ
の静電マイクロアクチュエータを搭載するMO駆動装置
などの小型化が可能となる。さらに、基板電極を複数に
分割することにより多段階の駆動を可能としているの
で、微小ステージなどの位置決めや、マイクロレンズの
焦点合わせなどの微小光学の分野などへの応用も可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の静電マイクロアクチュエータの駆動
方法の一例を説明するための斜視図である。
【図2】 同じく、本発明の静電マイクロアクチュエー
タの駆動方法の一例を説明するための斜視図である。
【図3】 本発明の静電マイクロアクチュエータの駆動
方法の他の例を説明するための斜視図である。
【図4】 同じく、本発明の静電マイクロアクチュエー
タの駆動方法の他の例を説明するための斜視図である。
【図5】 同じく、本発明の静電マイクロアクチュエー
タの駆動方法の他の例を説明するための斜視図である。
【図6】 同じく、本発明の静電マイクロアクチュエー
タの駆動方法の他の例を説明するための斜視図である。
【図7】 本発明の静電マイクロアクチュエータの駆動
方法における、電圧印加プロファイルを示す図である。
【符号の説明】
1、21 基板 2、22 基板電極絶縁層 3 基板電極 4 基板電極パッド部 5、25 駆動電極絶縁層 7、27 駆動電極パッド部 8、28 駆動電極 8A、28A 駆動すべき物体の取り付け位置 10、30 外部電源 11 スイッチ 12、13、32、33、34、35、36、37 端
子 20、40 静電マイクロアクチュエータ 23−1 第1の基板電極 23−2 第2の基板電極 23−3 第3の基板電極 23−4 第4の基板電極 24−1 第1の基板電極パッド部 24−2 第2の基板電極パッド部 24−3 第3の基板電極パッド部 24−4 第4の基板電極パッド部 28−1、28−5 第1の基板電極に位置する駆動電
極部分 28−2、28−6 第2の基板電極に位置する駆動電
極部分 28−3 第3の基板電極に位置する駆動電極部分 28−4 第4の基板電極に位置する駆動電極部分 31 切替器 A−A線、B−B線 駆動電極の螺旋中心軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−339284(JP,A) 特開 平5−318012(JP,A) 特開 平7−240033(JP,A) 特開 平9−126833(JP,A) 特開 平9−237906(JP,A) 特開 平8−129875(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B81B 3/00 B66F 1/00 B81C 1/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電マイクロアクチュエータの駆動方法
    であって、前記静電マイクロアクチュエータは、基板
    と、基板電極絶縁層と、基板電極と、駆動電極絶縁層
    と、過冷却液体域を有する非晶質合金からなる螺旋状の
    駆動電極とがこの順に積層されてなり、前記基板電極と
    前記駆動電極との間に所定の電圧を印加することにより
    前記駆動電極を前記基板電極に吸着させて平面形状と
    し、前記基板電極と前記駆動電極との間の前記印加した
    所定の電圧を除去することにより前記駆動電極を前記基
    板電極から開放させて立体形状とし、前記静電マイクロ
    アクチュエータを駆動するようにしたことを特徴とす
    る、静電マイクロアクチュエータの駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記基板電極は複数に分割されてなり、
    この複数に分割された基板電極のそれぞれに段階的に電
    圧を印加することによって前記駆動電極を前記基板電極
    に段階的に吸着させ、前記複数に分割された基板電極の
    それぞれから前記印加した電圧を段階的に除去すること
    によって前記駆動電極を前記基板電極から段階的に開放
    させて、前記静電マイクロアクチュエータを多段階に駆
    動するようにしたことを特徴とする、請求項1に記載の
    静電マイクロアクチュエータの駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記複数に分割された基板電極への段階
    的な電圧印加は、前記複数の分割された基板電極のそれ
    ぞれに対して段階的に行うとともに、互いに隣接する前
    記分割された基板電極間において連続するようにして行
    うことを特徴とする、請求項2に記載の静電マイクロア
    クチュエータの駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記複数に分割された基板電極への段階
    的な電圧印加は、互いに隣接する前記分割された基板電
    極同士を組として、前記分割された基板電極からなる前
    記組に対して段階的に行うとともに、互いに隣接する前
    記分割された基板電極間において連続するようにして行
    うことを特徴とする、請求項3に記載の静電マイクロア
    クチュエータの駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記複数に分割された基板電極からの段
    階的な電圧除去は、前記複数の分割された基板電極のそ
    れぞれに対して段階的に行うとともに、互いに隣接する
    前記分割された基板電極間において連続するようにして
    行うことを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一に記
    載の静電マイクロアクチュエータの駆動方法。
  6. 【請求項6】 前記複数に分割された基板電極からの段
    階的な電圧除去は、互いに隣接する前記分割された基板
    電極同士を組として、前記分割された基板電極からなる
    前記組に対して段階的に行うとともに、互いに隣接する
    前記分割された基板電極間において連続するようにして
    行うことを特徴とする、請求項5に記載の静電マイクロ
    アクチュエータの駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記基板電極の分割数は、前記駆動電極
    の重複数の3倍以上であることを特徴とする、請求項2
    〜6のいずれか一に記載の静電マイクロアクチュエータ
    の駆動方法。
  8. 【請求項8】 前記基板電極の分割数は、前記駆動電極
    の重複数の3〜60倍であることを特徴とする、請求項
    7に記載の静電マイクロアクチュエータの駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記非晶質合金は、Zr−Cu−Al、
    Pd−Cu−Si、Pd−Ni−P及びAu−Siから
    選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求
    項1〜8のいずれか一に記載の静電マイクロアクチュエ
    ータの駆動方法。
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