JP3753345B2 - 地下構造物用蓋の施錠構造 - Google Patents

地下構造物用蓋の施錠構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下構造物用蓋の施錠構造に関し、詳しくは蓋本体とこの蓋本体を支持する受枠とを施錠可能にする地下構造物用蓋の施錠構造に関する。
尚、本願明細書でいう「地下構造物用蓋」とは、下水道における地下埋設物、地下構造施設等と地上とを通じる開口部を閉塞する大型鉄蓋,マンホール蓋,汚水桝蓋、電力・通信における地下施設機器や地下ケーブル等を保護する開閉可能な共同溝用鉄蓋,送電用鉄蓋,配電用鉄蓋、上水道やガス配管における路面下の埋設導管およびその付属機器と地上とを結ぶ開閉扉としての機能を有する消火栓蓋,制水弁蓋,仕切弁蓋,空気弁蓋,ガス配管用蓋,量水器蓋等を総称する。
【0002】
【従来の技術】
各種の地下構造物用蓋は、地下構造物の上端に設置されて路面等の地上に開口する受枠と、該受枠にテーパ嵌合等によって支持され開口部を覆う蓋本体とを備え、蓋本体を蝶番構造によって受枠に連結し、開蓋するときに該受枠に対して水平面内で旋回、または路面側に反転できるようにし、更に蓋本体と受枠とを施錠するための施錠構造を設けるものが一般的である。
【0003】
受枠と蓋本体とを施錠するための施錠構造としては、例えば、実公平58−3892号公報に記載されているものがある。この施錠構造は、施錠構造とバール孔の閉塞構造とを兼ね備えたもので、蓋本体の裏面に回動可能に枢支されるアームの上端にバール孔閉塞用の弁板を設けると共に、下端には受枠内周面の突起と係合する鉤部および重錘を設けている。
【0004】
施錠状態においてアームは、重錘の自重により施錠方向に回動しており、弁板がバール孔を閉塞し、鉤部が受枠内周面の突起の下面に係合して施錠されている。解錠するときには弁板を押し下げて重錘による押圧力に抗してアームを回動させて鉤部と受枠内周面の突起との係合を解除するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記施錠構造にあっては、バール孔にバール等の棒状の工具を差し込み、弁板を押し下げるだけの簡単な操作で解錠することができるために、誰にでも簡単に蓋本体を開けられてしまい、地下構造物内への不法侵入や、不法投棄等を防ぐことができず、地下構造物の保全に支障を来したり、或いは除雪時に除雪した雪をマンホール内に投棄されて下水処理の負担増となる等の問題がある。
【0006】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、第三者が容易に解錠することができないようにした地下構造物用蓋の施錠構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、受枠の内面に設けた係止部および解錠用係合部と、蓋本体の裏面に該蓋本体の半径方向に回動可能に垂下され、下部には前記係止部に係合可能な係合部および前記解錠用係合部と当接可能な当接部を設けた錠本体とから成り、施錠状態では、前記係合部が前記係止部の下方に位置して施錠され、且つ前記当接部が前記解錠用係合部から離れた施錠位置にあり、解錠のときには、前記蓋本体を前記受枠に対して回動させることにより前記当接部が前記解錠用係合部の下方の解錠位置に移動し、前記蓋本体の引き上げ操作に伴い前記当接部が前記解錠用係合部に当接することにより前記錠本体を解錠方向に回動させて前記係合部と前記係止部との係合を解除することを特徴とする。
【0008】
以上の構成において解錠するときには、作業者が開蓋用冶具挿入孔に開蓋用冶具の先端を挿入し受枠と蓋本体との食い込みを解除した後、蓋本体を受枠に対して回動させて錠本体の当接部を受枠の解錠用係合部の下方の施錠位置に移動させる。次いで、作業者が蓋本体を引き上げると、これに伴い当接部が解錠用係合部と当接して該錠本体を解錠方向に回動させ、該錠本体の係合部と受枠の係止部との係合を解除する。作業者は、そのまま蓋本体を上方に引き上げることで開蓋できる。
【0009】
一方、蓋本体を受枠に対して回動させずに真っ直ぐ引き上げると、錠本体の当接部が受枠の解錠用係合部と当接せず、錠本体が解錠方向に回動することはない。従って、蓋本体を開蓋することができない。
蓋本体を閉蓋する場合には、錠本体の係合部が受枠の係止部に係合し、且つ当接部が解錠用係合部から離れた施錠位置に合わせて蓋本体を受枠内に落とし込む。蓋本体が受枠に落ち込み、係合部が係止部を越えると錠本体が自重より施錠方向に回動して、係合部が受枠の係止部の下方に位置して施錠される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明においては、解錠用係合部は、受枠内面に設けられた突起であり、当接部は、前記突起に当接する上面を蓋本体の半径方向外方に向けて下向きに傾斜させる構成としている。
このような構成とすることで、受枠に対して蓋本体を回動させると錠本体の当接部が突起の下側に入り込み、その上面が突起の下面に当接する。当接部の上面は蓋本体の半径方向外方に向けて下向きの傾斜面とされており、蓋本体が引き上げられると、これに伴い錠本体が蓋本体の半径方向内方即ち、解錠方向に円滑に回動されて係合部と係止部との係合が解除される。
【0011】
また、本発明においては、解錠用係合部は、受枠内面に該受枠の半径方向外方に向けて下向きに傾斜して設けられた段差面であり、当接部は、その上面が前記段差面に当接する構成としている。
このような構成においても、受枠に対して蓋本体を回動させると錠本体の当接部が受枠の段差面の下側に入り込み、その上面が段差面に当接する。段差面は、受枠の半径方向外方に向けて下向きの傾斜面とされており、蓋本体が引き上げられると、これに伴い錠本体が解錠方向に円滑に回動されて係合部と係止部との係合が解除される。
【0012】
本発明においては、受枠内面には、当接部が解錠用係合部の下方の解錠位置に移動するのを抑制する弾性部材を設けた構成としている。
弾性部材は、当接部が解錠位置に移動しようとするとき、これを阻止しようとする押圧力を作用させるので、施錠状態が安定して維持される。
本発明においては、錠本体と蓋本体との間に、錠本体を施錠方向に付勢する付勢部材を設けた構成としている。
【0013】
このような構成とすることで、蓋本体を傾斜地に設置した場合でも、この傾斜に関係なく錠本体が常に付勢部材によって蓋本体の半径方向外方、即ち施錠方向に付勢されるので、施錠状態を安定して維持できる。また、錠本体に重錘部を設ける必要がないので錠本体をコンパクトなものにすることができる。
更に、本発明においては、蓋本体には、該蓋本体の表面側のみが開放した袋状の開蓋用冶具挿入孔を設けた構成としている。
開蓋用冶具挿入孔を袋状にすると、内部の錠本体が全く見えなくなるので第三者には解錠方法が分かりにくく、無用に開蓋されることを防止できる。
【0014】
(実施例1)
図1は、本発明に係る地下構造物用蓋の施錠構造の断面図を示す。図2は、図1の矢線II−IIに沿う断面図である。図1において地下構造物用蓋1は、受枠2と蓋本体3とにより構成された平面視円形としており、その上面が地上面(GL)と面一をなして設置されている。受枠2は、支持部2aの内周上面をテーパ状とした蓋本体3との嵌合面2bを形成し、蓋本体3は、縁巻3aの外周面をテーパ状に縮径して嵌合面2bに当接させている。この蓋本体3は、蝶番構造(図示せず)により受枠2に開閉可能に連結されており、受枠2に対して蓋本体3を持ち上げながら手前側に斜め上方に持ち上げ、水平旋回または垂直反転させることで、開蓋可能としている。そして、受枠2と蓋本体3との間には、前記蝶番構造と反対側の位置に受枠2側に設けた係止部6と、該係止部6に係合させる蓋本体3側に設けた錠本体11が設けられている。
【0015】
尚、上述した蝶番構造は、例えば、受枠2の内周に環状の蝶番座を突出して設け、その中に蓋本体3の裏面に回動可能に取り付けた蝶番金物を差し込んだ構造の地下構造物用蓋では周知のものが採用できる。この蝶番構造は、蝶番金物が蝶番座に差し込まれた状態において該蝶番座に対して半径方向および周方向にある程度の自由度を持つものであり、本実施例においてもこのような蝶番構造を備えることで、蓋本体3を受枠2に対してその周方向に少し回動させることが可能とされると共に、開蓋時には蓋本体3を手前側に斜め上方に引き上げることが可能となっている。また、蓋本体3は、地下構造物内部の乱流揚圧を受けたときには蝶番金物の長さ分だけ真っ直ぐに押し上げられる。
【0016】
図3に示すように受枠2は、支持部2aの内周面上部に蓋本体3を嵌合支持するテーパ状の嵌合面2bが形成され、嵌合面2bの下端に棚部2cが階段状に形成され、この棚部2cより下方の内周面2dが嵌合面2bよりも僅かに小径円筒形状とされている。受枠2の内周面2dには半径方向内方に開口する凹部5が形成されており、この凹部5の開口部の上縁に周方向に沿って係止部6が形成されている。凹部5の一方の側面5aには開口部の上部近傍に解錠用係合部である突起7が形成されている。また、この側面5aには突起7の長さよりも僅かに厚みのある弾性部材8が貼設されている。この弾性部材8は、例えば、スポンジゴムで、厚み方向(突起7の長手方向)に圧縮可能とされている。
【0017】
図4は、蓋本体3の要部および錠本体11の分解斜視図で、蓋本体3の周縁部には、施錠状態において受枠2の内周面2dに形成した凹部5の略中央に位置するように袋状バール孔3cが設けられている。この袋状バール孔3cは、蓋本体3の表面3bの周縁部に開口し、裏面下方に袋部3dが膨出している。
錠本体11は、下部が重錘部12とされ、この重錘部12の左右両側にはそれぞれ側部13、13が上方に垂直に延出され、その上端外側面に水平方向外方に延びる丸棒状のアーム14、14が形成されている。重錘部12の前面には受枠2の係止部6と係合可能な係合部15が形成されている。そして、図2の施錠状態においてこの係合部15が前記受枠2に設けられた凹部5の側面5aと対向する側の側面15aには、当接部16が一体に形成されている。この当接部16の上面は、図4に示すように基端から先端に向かって斜め下方に傾斜する傾斜面16aとされている。また、当接部16の幅は、図2に示すように凹部5の側面5aに設けられた突起7の長さと略同じ長さとされている。
【0018】
錠本体11は、図2に示すように係合部15の側面15bから当接部16の側面16bまでの幅が凹部5の側面5a側の突起7の先端面と側面5bとの間隔よりも幅狭とされている。そして、錠本体11は、当接部16の側面16bが凹部5の側面5aに当接した位置、係合部15の側面15bが凹部5の側面5bに当接した位置においても、係合部15が係止部6と係合可能に対向する。
【0019】
蓋本体3の裏面には、図5に示すように袋状バール孔3cの袋部3dの左右両側にブラケット3e、3eが設けられている。これらのブラケット3e、3eは、略L形をなしており、各垂直部の上端が蓋本体3の裏面に連設され、各水平部の自由端が袋状バール孔3cの袋部3dの両側面と所定の間隔を存して対向しており、垂直部にはボルト孔3f、3fが水平方向に穿設されている。
【0020】
そして、錠本体11は、図1に示すように重錘部12の上方の両側部13、13が蓋本体3の袋状バール孔3cの袋部3dとブラケット3e、3eとの間に僅かな間隙を存して収納され、アーム14、14がこれらのブラケット3e、3eの水平部に支持される。袋部3dは、錠本体11の重錘部12の上面と両側部13、13との間の空間に収納される。更に、図1および図5に示すようにブラケット3e、3eのボルト孔3f、3fにボルト17、17が螺合されてアーム14、14の逸脱が防止される。これにより錠本体11は、アーム14、14を回転軸として蓋本体3の半径方向に回動可能とされ、且つ周方向には移動不能とされる。尚、錠本体11の重錘部12の上面は、蓋本体3の袋部3dの下面と離隔しており、該錠本体11が回動する際に袋部3dと当接することはない。
【0021】
次に、図1、図2、図6および図7により施錠・解錠動作を説明する。
図1および図2は、蓋本体3が受枠2に嵌合支持されている施錠状態を示す。錠本体11は、重錘部12の自重により略垂直な状態にあり、係合部15と当接部16の先端部が受枠2の凹部5内の略中央に入り込んでいる。係合部15は、係止部6の僅か下方に位置して係止部6と対向しており、当接部16の側面16bが凹部5の側面5aに貼着されている弾性部材8に当接、または僅かに離隔している。そして、当接部16は、突起7の側方に離隔しており、且つその上面16aの先端部が突起7の下面よりも僅かに低い位置に位置している。
【0022】
この施錠状態において図6(a)、(b)に示すように蓋本体3を開蓋すべく引き上げると、錠本体11の係合部15が受枠2の係止部6に係合して施錠され、蓋本体3を開蓋することができない。同様に地下構造物内部で発生したガス圧、或いは乱流揚圧により蓋本体3が押し上げられた場合でも、錠本体11により施錠されて該蓋本体3が開蓋したり、飛散することが防止される。
【0023】
蓋本体3を開けるときには、蓋本体3の袋状バール孔3c(図4)に専用のバール(図示せず)の先端を差し込み、受枠と蓋本体との食い込みを解除した後、図7(a)、(b)に示すようにそのまま蓋本体3を受枠2に対して矢印B方向に回動させる。この回動操作によって、錠本体11は、蓋本体3と共に矢印B方向に移動し、当接部16の側面16bが弾性部材8を圧縮して突起7の下側に入り込み、傾斜面16aが突起7の下方の解錠位置に移動する。このとき、受枠2の凹部5に入り込んでいる当接部16の側面16bが弾性部材8を挟んで凹部5の側壁5aに突き当たり、これ以上蓋本体3は回動できないので、前記のように当接部16が突起7の下方の解錠位置に確実に位置決めされる。
【0024】
次いで、図7(c)に示すように蓋本体3を斜め上方(矢印C方向)に引き上げると、当接部16の傾斜面16aが突起7の外周面に当接することにより、錠本体11が解錠方向(蓋本体3の半径方向内方)に回動される。蓋本体3が更に引き上げられると、図7(d)の状態を経て図7(e)に示すように係合部15の先端が受枠2の係止部6から外れて解錠される。以後、蓋本体3の引き上げに伴い錠本体11は、係合部15の先端が受枠2の嵌合面2bに当接して解錠方向に回動された状態で引き上げられる。
【0025】
このように、解錠するためには、蓋本体3を受枠2に対して回動させるという特別な操作が必要であるので、施錠構造を知らない第三者が容易に解錠することを防止することができる。尚、本実施例1においては、錠本体11は、図6(b)からわかるように係合部15の側面15bが凹部5の側面5bに当接した位置においても係合部15が係止部6と係合可能とされている。従って、蓋本体3を受枠2に対して図6(b)の矢印A方向に回動させたとしても、錠本体11を解錠することはできず、蓋本体3を開蓋することはできない。
【0026】
また、本実施例1においては、蓋本体3のバール孔を袋状バール孔3cとしたことにより、錠本体11が全く見えないため第三者には解錠方法が一層分かりにくく、しかもバール孔から棒材等を挿入されて直接錠本体11を回動操作され、解錠される虞もない。更に、袋状バール孔3cとすることで、雨水や土砂が内部に浸入することが防止され、錠本体11の円滑な作動が確保される。
【0027】
また、凹部5の側面5aに弾性部材8を貼着したことにより、錠本体11の当接部16が突起7の下方の解錠位置に移動しようとするとき、弾性部材8がこれを阻止しようとする押圧力を作用させるので、蓋本体3が地下構造物内部で発生した乱流揚圧により浮上したとき等に蓋本体3が簡単に回動し解錠してしまうことが防止され、施錠状態を安定して維持できる。
【0028】
一方、蓋本体3を閉蓋する場合には、作業者が蓋本体3を持ち上げ、係合部15が受枠2の係止部6に係合し、且つ当接部16が突起7から離れた施錠位置に合わせて、蓋本体3を受枠2内に落とし込む。錠本体11は、係合部15の先端が受枠2の嵌合面2bに当接することにより解錠方向に回動された状態で下降し、係合部15の先端が係止部6の下方に通り抜けると、重錘部12の自重により施錠方向(蓋本体3の半径方向外方)に回動し、係合部15が係止部6の僅か下方に位置して図1および図2に示すに施錠状態に復帰する。
【0029】
尚、実施例1においては、受枠2側の解錠用係合部として凹部5の一側面5aに突起7を形成し、蓋本体3側の錠本体11の係合部15の一側面15aに当接部16を形成したが、これに限るものではなく、受枠2の凹部5の対向する両側面5a、5bに夫々突起7を形成し、錠本体11の係合部15の両側面15a、15bに夫々当接部16を形成しても良い。この場合錠本体11は、蓋本体3を受枠2に対して何れの方向に回動させても解錠可能とされ、地下構造物用蓋の設置状況(設置場所)に応じて、蓋本体3を何れか一方に回動させることにより解錠することができ、解錠操作性の向上が図られる。
また、弾性部材8は、実施例のようにスポンジゴムに限るものではなく、例えば、バネ、ゴム等の弾性体を用いても良い。
【0030】
(実施例2)
図8および図9は、本発明の施錠構造の第2実施例を示す。図8に示すように受枠2の凹部5の側面5aに凸条20を形成することにより、その下面を凹部5の開口端の上部近傍から内方に向かって斜め下方に傾斜する段差面20aとし、更に、図9に示すように錠本体11の係合部15の側面15aに上面21aが水平面をなす当接部21を形成したものである。蓋本体3を開蓋するときには、前述した解錠操作と同様に蓋本体3を回動させて図10(a)に示すように当接部21を段差面20aの下方に入り込ませた後、該蓋本体3を斜め上方(矢印C方向)に引き上げると図10(b)に示すように錠本体11は、当接部21の先端が段差面20aに当接することにより解錠方向に回動されて解錠される。尚、凹部5の側面5aには前述と同様に弾性部材が貼着される。
【0031】
(実施例3)
図11および図12は、本発明の施錠構造の第3実施例を示す。図11に示すように受枠2の凹部5の側面5aに傾斜溝23を形成することにより、その上面を凹部5の開口端の上部近傍から内方に向かって斜め下方に傾斜する段差面23aとし、更に、図12に示すように錠本体11の係合部15の側面15aに丸棒状をなして水平に延び段差面23aに当接可能な当接部24を形成したものである。蓋本体3を開蓋するときには、蓋本体3を回動させて図13(a)に示すように当接部24を傾斜溝23内に入り込ませた後、該蓋本体3を斜め上方(矢印C方向)に引き上げると、錠本体11は、図13(b)に示すように当接部24が傾斜溝23の上面の段差面23aに当接することにより解錠方向に回動されて解錠される。尚、凹部5の側面5aには前述と同様に弾性部材が貼着される。
【0032】
また、以上の実施例においては、錠本体11の下部を重錘部12としこの重錘部12の自重によって錠本体11を施錠方向に付勢するようにしたが、これに代えて、錠本体の背面と蓋本体の裏面との間に、バネ、ゴム等の弾性体を付勢部材として設け、錠本体を施錠方向に付勢するようにしてもよい。このような付勢部材を設けることによって、蓋本体を傾斜地に設置した場合でも、この傾斜に関係なく錠本体が常に施錠方向に付勢されるので、施錠状態を安定して維持できる。また、錠本体に重錘部を設ける必要がないので錠本体をコンパクトなものにすることができる。無論、重錘部と付勢部材の両方を設けるようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明の地下構造物用蓋の施錠構造では、解錠するためには蓋本体を受枠に対して回動させる必要があり、単に開蓋用冶具を差し込むだけでは解錠することができないので、第三者に容易に解錠されることを防止することができる。
更に、閉蓋操作時には、蓋本体を受枠内に落とし込むだけで錠本体が解錠方向に回動しながら下降し、閉蓋されると錠本体の係合部が受枠の係止部の下方に位置して施錠され、施錠操作が容易である。
【0034】
また、解錠用係合部を突起とし、当接部は突起の下面に当接する上面を蓋本体の半径方向外方に向けて下向きに傾斜させたことで、解錠のとき蓋本体の引き上げ操作に伴い当接部の上面が突起と当接し錠本体を解錠方向に円滑に回動させることができるので、解錠の操作性が向上する。
また、解錠用係合部を受枠内面に該受枠の半径方向外方に向けて下向きに傾斜して設けられた段差面とすることによっても、解錠のとき蓋本体の引き上げ操作に伴い錠本体を解錠方向に円滑に回動させることができるので、解錠の操作性が向上する。
【0035】
更に、受枠内面に、当接部が解錠用係合部の下方の解錠位置に移動するのを弾性的に抑制する弾性部材を設けたことにより、当接部が解錠位置に移動しようとするとき、弾性部材がこれを阻止しようとする押圧力を作用させるので、蓋本体が地下構造物内部で発生した乱流揚圧により浮上したとき等に、蓋本体が簡単に回動し解錠してしまうことが防止され、施錠状態を安定して維持できる。
【0036】
更に、錠本体と蓋本体との間に、錠本体を施錠方向に付勢する付勢部材を設けたことにより、蓋本体を傾斜地に設置した場合でも、この傾斜に関係なく錠本体が常に施錠方向に付勢されるので、施錠状態を安定して維持できる。また、錠本体に重錘部を設ける必要がないので錠本体をコンパクトなものにすることができる。
【0037】
更に、開蓋用冶具挿入孔を袋状とすることで、外からは蓋本体の裏側に取り付けられている錠本体が見えないので、施錠構造を熟知した者でなければ、解錠することができず、第三者による無用の解錠を防止するという点から、より一層効果的である。また、土砂や雨水等が内部に浸入することがなく、雨水や土砂等の影響によって錠本体が作動しなくなるという虞がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地下構造物用蓋の施錠構造の実施例1の断面図である。
【図2】図1の矢線II-IIに沿う断面図である。
【図3】図1の受枠内面に形成された凹部、係止部および解錠用係合部の斜視図である。
【図4】図1の蓋本体の一部および錠本体の外側斜め上方から見た分解斜視図である。
【図5】図4の蓋本体を裏側斜め下方から見た斜視図である。
【図6】図1の施錠構造の施錠動作を示す説明図である。
【図7】図1に示す施錠構造の開蓋時における解錠動作を示す説明図である。
【図8】本発明の実施例2における受枠内面に形成された凹部、係止部および解錠用係合部の斜視図である。
【図9】本発明の実施例2における錠本体の斜視図である。
【図10】図8に示す受枠と図9に示す錠本体を適用した施錠構造の解錠動作を示す説明図である。
【図11】本発明の実施例3における受枠内面に形成された凹部、係止部および解錠用係合部の斜視図である。
【図12】本発明の実施例3における錠本体の斜視図である。
【図13】図11に示す受枠と図12に示す錠本体を適用した施錠構造の解錠動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 地下構造物用蓋
2 受枠
2a 支持部
2b 嵌合面
3 蓋本体
3a 縁巻
3c 袋状バール孔(開蓋用冶具挿入孔)
3d 袋部
3e ブラケット
3f ねじ穴
5 凹部
6 係止部
7 突起(解錠用係合部)
8 弾性部材
12 重錘部
13 側部
14 アーム
15 係合部
16、21、24 当接部
16a 傾斜面
20 凸条
20a、23a 段差面(解錠用係合部)
23 傾斜溝

Claims (6)

  1. 受枠の内面に設けた係止部および解錠用係合部と、蓋本体の裏面に該蓋本体の半径方向に回動可能に垂下され、下部には前記係止部に係合可能な係合部および前記解錠用係合部と当接可能な当接部を設けた錠本体とから成り、施錠状態では、前記係合部が前記係止部の下方に位置して施錠され、且つ前記当接部が前記解錠用係合部から離れた施錠位置にあり、解錠のときには、前記蓋本体を前記受枠に対して回動させることにより前記当接部が前記解錠用係合部の下方の解錠位置に移動し、前記蓋本体の引き上げ操作に伴い前記当接部が前記解錠用係合部に当接することにより前記錠本体を解錠方向に回動させて前記係合部と前記係止部との係合を解除することを特徴とする地下構造物用蓋の施錠構造。
  2. 解錠用係合部は、受枠内面に設けられた突起であり、当接部は、前記突起に当接する上面を蓋本体の半径方向外方に向けて下向きに傾斜させたことを特徴とする請求項1に記載の地下構造物用蓋の施錠構造。
  3. 解錠用係合部は、受枠内面に該受枠の半径方向外方に向けて下向きに傾斜して設けられた段差面であり、解錠のとき当接部は、その上面が前記段差面に当接することを特徴とする請求項1に記載の地下構造物用蓋の施錠構造。
  4. 受枠内面には、当接部が解錠用係合部の下方の解錠位置に移動するのを抑制する弾性部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の地下構造物用蓋の施錠構造。
  5. 錠本体と蓋本体との間に、錠本体を施錠方向に付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の地下構造物用蓋の施錠構造。
  6. 蓋本体には、該蓋本体の表面側のみが開放した袋状の開蓋用冶具挿入孔を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の地下構造物用蓋の施錠構造。
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