JP2892564B2 - 地下構造物用蓋の孔閉塞機構 - Google Patents
地下構造物用蓋の孔閉塞機構Info
- Publication number
- JP2892564B2 JP2892564B2 JP5010210A JP1021093A JP2892564B2 JP 2892564 B2 JP2892564 B2 JP 2892564B2 JP 5010210 A JP5010210 A JP 5010210A JP 1021093 A JP1021093 A JP 1021093A JP 2892564 B2 JP2892564 B2 JP 2892564B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lid
- closing
- insertion hole
- plug
- hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下構造物用蓋に設け
られる手かぎ孔やバール挿入孔等の開蓋用治具挿入孔を
開閉可能に閉塞する孔閉塞機構に関する。
られる手かぎ孔やバール挿入孔等の開蓋用治具挿入孔を
開閉可能に閉塞する孔閉塞機構に関する。
【0002】なお、本願明細書でいう「地下構造物用
蓋」とは、下水道における地下埋設物,地下構造施設等
と地上とを通じる開口部を閉塞する大型鉄蓋,マンホー
ル蓋,汚水桝蓋、電力・通信における地下施設機器や配
線などを保護する開閉可能な共同溝用鉄蓋,送電用鉄
蓋,配電用鉄蓋、上水道やガス配管における路面下の埋
設導管及びその付属機器と地上とを結ぶ開閉扉としての
機能を有する消火栓蓋,制水弁蓋,仕切弁蓋,空気弁
蓋,ガス配管用蓋,量水器蓋などを総称する。
蓋」とは、下水道における地下埋設物,地下構造施設等
と地上とを通じる開口部を閉塞する大型鉄蓋,マンホー
ル蓋,汚水桝蓋、電力・通信における地下施設機器や配
線などを保護する開閉可能な共同溝用鉄蓋,送電用鉄
蓋,配電用鉄蓋、上水道やガス配管における路面下の埋
設導管及びその付属機器と地上とを結ぶ開閉扉としての
機能を有する消火栓蓋,制水弁蓋,仕切弁蓋,空気弁
蓋,ガス配管用蓋,量水器蓋などを総称する。
【0003】
【従来の技術】従来より上下水道用、電力・通信用及び
ガス用の地下埋設物には、管理用のマンホールや小型の
ピット等が設けられ、これらの上部には鋳鉄製等からな
る地下構造物用蓋が設置されている。
ガス用の地下埋設物には、管理用のマンホールや小型の
ピット等が設けられ、これらの上部には鋳鉄製等からな
る地下構造物用蓋が設置されている。
【0004】この地下構造物用蓋は、通常時においては
路面の一部としての機能を果たし、また、保守管理作業
の場合には蓋本体を開蓋して作業を行う。そのために蓋
本体には、開蓋用として表面から裏面に貫通する手かぎ
孔やバール挿入孔等の開蓋用治具挿入孔が形成されてい
る。
路面の一部としての機能を果たし、また、保守管理作業
の場合には蓋本体を開蓋して作業を行う。そのために蓋
本体には、開蓋用として表面から裏面に貫通する手かぎ
孔やバール挿入孔等の開蓋用治具挿入孔が形成されてい
る。
【0005】ところで、汚水と雨水を区分して流す分流
式の下水道においては、汚水用の管路内に雨水が浸入し
ないようにすることが下水処理場の処理能力の点からも
必要で、このため上記した蓋本体に形成した開蓋用治具
挿入孔からの雨水の浸入を効果的に防止することが要求
される。また、このような雨水の浸入のみならず、蓋本
体の開蓋用治具挿入孔から土砂等が浸入してマンホール
内に堆積したり、開蓋用治具挿入孔そのものを閉塞して
しまう等の問題や、開蓋用治具挿入孔から地下構造物内
の有毒ガス・悪臭が発散し、環境を汚染するといった問
題もある。
式の下水道においては、汚水用の管路内に雨水が浸入し
ないようにすることが下水処理場の処理能力の点からも
必要で、このため上記した蓋本体に形成した開蓋用治具
挿入孔からの雨水の浸入を効果的に防止することが要求
される。また、このような雨水の浸入のみならず、蓋本
体の開蓋用治具挿入孔から土砂等が浸入してマンホール
内に堆積したり、開蓋用治具挿入孔そのものを閉塞して
しまう等の問題や、開蓋用治具挿入孔から地下構造物内
の有毒ガス・悪臭が発散し、環境を汚染するといった問
題もある。
【0006】この対策として、従来より、設置状態にお
いて開蓋用治具挿入孔を閉塞状態とし、必要に応じて貫
通状態とすることが可能な孔閉塞機構が用いられてい
る。この孔閉塞機構は、バールや手かぎを用い閉塞蓋を
下方に押し下げることによって、開蓋用治具挿入孔を貫
通状態とするものである。
いて開蓋用治具挿入孔を閉塞状態とし、必要に応じて貫
通状態とすることが可能な孔閉塞機構が用いられてい
る。この孔閉塞機構は、バールや手かぎを用い閉塞蓋を
下方に押し下げることによって、開蓋用治具挿入孔を貫
通状態とするものである。
【0007】ところで、図5に示すように蓋本体の表面
に閉塞栓aの回転中心である軸Oを設ければ、孔開閉の
際、軸Oから閉塞蓋bの外縁までの長さを半径として閉
塞蓋bが回転するため、閉塞蓋bの外縁が受枠C内面に
当接することはない。しかしながら蓋本体の表面に軸O
を設けると、閉塞栓aが回転する部分の蓋本体を大きく
切欠する必要があり、また軸Oが表面に突出するなどの
問題があり、現実には軸Oを表面に形成することはでき
ない。そのため蓋本体の裏面に形成した支持壁に軸支し
て、孔開閉時に閉塞蓋bが受枠C内面に当接しないよう
に閉塞蓋bと受枠C内面との間に隙間を設けたものや、
蓋本体の裏側で軸Oが移動するものが知られている。
に閉塞栓aの回転中心である軸Oを設ければ、孔開閉の
際、軸Oから閉塞蓋bの外縁までの長さを半径として閉
塞蓋bが回転するため、閉塞蓋bの外縁が受枠C内面に
当接することはない。しかしながら蓋本体の表面に軸O
を設けると、閉塞栓aが回転する部分の蓋本体を大きく
切欠する必要があり、また軸Oが表面に突出するなどの
問題があり、現実には軸Oを表面に形成することはでき
ない。そのため蓋本体の裏面に形成した支持壁に軸支し
て、孔開閉時に閉塞蓋bが受枠C内面に当接しないよう
に閉塞蓋bと受枠C内面との間に隙間を設けたものや、
蓋本体の裏側で軸Oが移動するものが知られている。
【0008】例えば、実公昭58−3888号公報に開
示された孔開閉構造では、バール挿入孔を閉塞する弁板
を備えた復帰機構の回転軸を摺動移動させるため、蓋の
周縁方向に対して降り勾配状に回転軸摺動溝を形成して
いる。
示された孔開閉構造では、バール挿入孔を閉塞する弁板
を備えた復帰機構の回転軸を摺動移動させるため、蓋の
周縁方向に対して降り勾配状に回転軸摺動溝を形成して
いる。
【0009】このような構造により、開蓋用のバールを
弁板の上から押し当てると、弁板の先端が受枠の内周面
に当接しながら押し下げられるため、回転軸を回転軸摺
動溝に沿って移動させることができる。
弁板の上から押し当てると、弁板の先端が受枠の内周面
に当接しながら押し下げられるため、回転軸を回転軸摺
動溝に沿って移動させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記公報に開
示された孔開閉構造では弁板の先端が受枠の内周面に当
接しながら押し下げられるため、回転軸が回転軸摺動溝
内を蓋中心方向に向かって略直線状に移動する。これ
は、バールによる上方からの押圧力が受枠内周面によっ
て水平方向の分力に変換され回転軸の移動力として作用
するためであるが、完全にバール挿入孔を貫通状態とす
るには、蓋の中心方向に押し下げる必要があるため開蓋
作業が行い難いという問題がある。
示された孔開閉構造では弁板の先端が受枠の内周面に当
接しながら押し下げられるため、回転軸が回転軸摺動溝
内を蓋中心方向に向かって略直線状に移動する。これ
は、バールによる上方からの押圧力が受枠内周面によっ
て水平方向の分力に変換され回転軸の移動力として作用
するためであるが、完全にバール挿入孔を貫通状態とす
るには、蓋の中心方向に押し下げる必要があるため開蓋
作業が行い難いという問題がある。
【0011】また、この孔開閉構造においては、回転軸
の過度の移動を防止するため、回転軸摺動溝の奥にはス
トッパとしての凹部を形成している。このため、再度閉
蓋しバール挿通孔からバールを抜き出しても、弁板が元
の状態、すなわち、バール挿入孔を閉塞する状態に自動
的に復帰させるのが困難であり、手作業によって閉塞蓋
を所定位置に位置合わせをしなければならない。
の過度の移動を防止するため、回転軸摺動溝の奥にはス
トッパとしての凹部を形成している。このため、再度閉
蓋しバール挿通孔からバールを抜き出しても、弁板が元
の状態、すなわち、バール挿入孔を閉塞する状態に自動
的に復帰させるのが困難であり、手作業によって閉塞蓋
を所定位置に位置合わせをしなければならない。
【0012】本発明において解決すべき課題は、設置状
態では開蓋用治具挿入孔を確実に閉塞し、開蓋する場合
には、開蓋用治具挿入孔を容易に貫通状態とすることが
でき、かつ閉蓋時には開蓋用治具を開蓋用治具挿入孔か
ら抜くだけでスムーズに開蓋用治具挿入孔を閉塞するこ
とができる地下構造物用蓋の孔閉塞機構を得ることにあ
る。
態では開蓋用治具挿入孔を確実に閉塞し、開蓋する場合
には、開蓋用治具挿入孔を容易に貫通状態とすることが
でき、かつ閉蓋時には開蓋用治具を開蓋用治具挿入孔か
ら抜くだけでスムーズに開蓋用治具挿入孔を閉塞するこ
とができる地下構造物用蓋の孔閉塞機構を得ることにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の地下構造物用蓋の孔閉塞機構は、蓋本体に
形成された開蓋用治具挿入孔を蓋本体の裏面側から開閉
可能に閉塞する閉塞栓を備えた地下構造物用蓋の孔閉塞
機構において、前記閉塞栓は、一端に前記開蓋用治具挿
入孔を閉塞する閉塞蓋と、他端に前記閉塞蓋を閉塞方向
に付勢する重錘と、前記閉塞蓋および重錘を連結し下面
に連続した曲線状のスライド面を形成したアームと、前
記重錘の上部に形成した支持手段とを備え、前記蓋本体
の裏面には前記閉塞栓を支持する一対の支持壁を備えて
なり、同支持壁には前記閉塞栓に設けられた支持手段を
摺動可能に支持する連続した曲線状スライド部を形成
し、更に前記アームのスライド面が摺動可能に当接する
ガイド軸を備えたことを特徴とする。また、アームのス
ライド面と曲線状スライド部とは同心円状に形成するこ
とが好ましい。
に、本発明の地下構造物用蓋の孔閉塞機構は、蓋本体に
形成された開蓋用治具挿入孔を蓋本体の裏面側から開閉
可能に閉塞する閉塞栓を備えた地下構造物用蓋の孔閉塞
機構において、前記閉塞栓は、一端に前記開蓋用治具挿
入孔を閉塞する閉塞蓋と、他端に前記閉塞蓋を閉塞方向
に付勢する重錘と、前記閉塞蓋および重錘を連結し下面
に連続した曲線状のスライド面を形成したアームと、前
記重錘の上部に形成した支持手段とを備え、前記蓋本体
の裏面には前記閉塞栓を支持する一対の支持壁を備えて
なり、同支持壁には前記閉塞栓に設けられた支持手段を
摺動可能に支持する連続した曲線状スライド部を形成
し、更に前記アームのスライド面が摺動可能に当接する
ガイド軸を備えたことを特徴とする。また、アームのス
ライド面と曲線状スライド部とは同心円状に形成するこ
とが好ましい。
【0014】
【作用】本発明においては、開蓋する場合、開蓋用治具
挿入孔に開蓋用治具を挿入して閉塞蓋を押し下げると、
連続した曲線状に形成したアームのスライド面がガイド
軸に当接しているため、蓋本体中心方向へガイドされ、
閉塞栓は曲線状スライド部に沿って移動する。また、閉
蓋後、開蓋用治具を開蓋用治具挿入孔から抜き取るとガ
イド軸及び連続した曲線状スライド部にガイドされなが
ら、重錘の作用による自動復帰で閉塞蓋が開蓋用治具挿
入孔を確実に閉塞する。
挿入孔に開蓋用治具を挿入して閉塞蓋を押し下げると、
連続した曲線状に形成したアームのスライド面がガイド
軸に当接しているため、蓋本体中心方向へガイドされ、
閉塞栓は曲線状スライド部に沿って移動する。また、閉
蓋後、開蓋用治具を開蓋用治具挿入孔から抜き取るとガ
イド軸及び連続した曲線状スライド部にガイドされなが
ら、重錘の作用による自動復帰で閉塞蓋が開蓋用治具挿
入孔を確実に閉塞する。
【0015】
【実施例】以下図面に示す実施例により本発明の特徴を
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0016】図1(a)は本発明の一実施例である地下
構造物用蓋の孔閉塞機構を示す縦断面図、図1(b)は
図1(a)の受枠を除いたA矢視図である。また、図2
は図1の孔閉塞機構に示す閉塞栓で、(a)は側面図、
(b)は図2(a)のB矢視図、(c)は平面図であ
る。更に図3は蓋本体の支持壁を示す図で、(a)は縦
断面図、(b)は図3(a)のC矢視図、(c)は底面
図である。
構造物用蓋の孔閉塞機構を示す縦断面図、図1(b)は
図1(a)の受枠を除いたA矢視図である。また、図2
は図1の孔閉塞機構に示す閉塞栓で、(a)は側面図、
(b)は図2(a)のB矢視図、(c)は平面図であ
る。更に図3は蓋本体の支持壁を示す図で、(a)は縦
断面図、(b)は図3(a)のC矢視図、(c)は底面
図である。
【0017】図1において、1は内周上部にテーパ嵌合
面1aを有する受枠、2はこの受枠1に開閉可能に取り
付けられた蓋本体で、蓋本体2の外周縁には蓋本体2の
表面から裏面に貫通したバールを差し込むバール挿入孔
3が形成されている。
面1aを有する受枠、2はこの受枠1に開閉可能に取り
付けられた蓋本体で、蓋本体2の外周縁には蓋本体2の
表面から裏面に貫通したバールを差し込むバール挿入孔
3が形成されている。
【0018】このバール挿入孔3には、設置状態ではバ
ール挿入孔3を蓋本体2の裏面側から閉塞して雨水や土
砂等の浸入を防ぎ、開蓋時、すなわちバール挿入時には
下降してバール挿入孔3を貫通状態とする孔閉塞機構が
設けられている。
ール挿入孔3を蓋本体2の裏面側から閉塞して雨水や土
砂等の浸入を防ぎ、開蓋時、すなわちバール挿入時には
下降してバール挿入孔3を貫通状態とする孔閉塞機構が
設けられている。
【0019】孔閉塞機構は主として、バール挿入孔3を
蓋本体2の裏面側から閉塞する閉塞栓4と、この閉塞栓
4を支持する支持壁5及びガイド軸6で構成されてい
る。なお、ガイド軸6は閉塞栓4の抜けを防止するスト
ッパでもある。
蓋本体2の裏面側から閉塞する閉塞栓4と、この閉塞栓
4を支持する支持壁5及びガイド軸6で構成されてい
る。なお、ガイド軸6は閉塞栓4の抜けを防止するスト
ッパでもある。
【0020】閉塞栓4は、図2に示すように、一端にバ
ール挿入孔3を略密閉する大きさのほぼ平面四角形状の
閉塞蓋7を有し、他端にはこの閉塞蓋7を閉塞方向に付
勢する重錘9を設けている。8は閉塞蓋7の下面と重錘
9の上部とを連結するアームで、その下面には略円弧状
のスライド面8aを形成している。また上方に向かって
断面が小さくなる重錘9の上端には、左右に突出する取
り付け軸9a、及び段部9bが設けられている。
ール挿入孔3を略密閉する大きさのほぼ平面四角形状の
閉塞蓋7を有し、他端にはこの閉塞蓋7を閉塞方向に付
勢する重錘9を設けている。8は閉塞蓋7の下面と重錘
9の上部とを連結するアームで、その下面には略円弧状
のスライド面8aを形成している。また上方に向かって
断面が小さくなる重錘9の上端には、左右に突出する取
り付け軸9a、及び段部9bが設けられている。
【0021】図3を参照して、支持壁5は、蓋本体2の
裏面にバール挿入孔3を跨ぐように、所定間隔を隔て対
向配置され、それぞれの支持壁5対向面には、閉塞栓4
の取り付け軸9aが取り付け可能な蓋本体2表面に近い
O点を中心とする円弧状のスライド溝5aを形成してい
る。5bは、両支持壁5の下部に形成され、図1に示す
ガイド軸6挿通用の孔である。
裏面にバール挿入孔3を跨ぐように、所定間隔を隔て対
向配置され、それぞれの支持壁5対向面には、閉塞栓4
の取り付け軸9aが取り付け可能な蓋本体2表面に近い
O点を中心とする円弧状のスライド溝5aを形成してい
る。5bは、両支持壁5の下部に形成され、図1に示す
ガイド軸6挿通用の孔である。
【0022】図1に戻って、閉塞栓4を支持壁5に取り
付けた状態では、閉塞栓4は、アーム8下面のスライド
面8aが摺動可能に当接するガイド軸6、及び支持壁5
のスライド溝5aによって支持される。その際、スライ
ド面8aとスライド溝5aの下面は、共にO点を中心と
する同心円状に形成されており、スライド面8aとガイ
ド軸6、スライド溝5a下面と取り付け軸9a、支持壁
5下面と段部9bとはそれぞれ当接状態で摺動する。本
実施例においてガイド軸6は、ボルト6a及びこれに螺
合可能なナット6bを用いている。
付けた状態では、閉塞栓4は、アーム8下面のスライド
面8aが摺動可能に当接するガイド軸6、及び支持壁5
のスライド溝5aによって支持される。その際、スライ
ド面8aとスライド溝5aの下面は、共にO点を中心と
する同心円状に形成されており、スライド面8aとガイ
ド軸6、スライド溝5a下面と取り付け軸9a、支持壁
5下面と段部9bとはそれぞれ当接状態で摺動する。本
実施例においてガイド軸6は、ボルト6a及びこれに螺
合可能なナット6bを用いている。
【0023】図4はこの地下構造物用蓋の孔閉塞機構の
作動状態を示す説明図で、設置状態においては、重錘9
の作用によって重錘9の上部がガイド軸6に当接するま
で移動し、閉塞蓋7がバール挿入孔3を略密閉状態に閉
塞する。これによって、地下構造物内部への雨水の浸入
や、また土砂の浸入を防止することができる。
作動状態を示す説明図で、設置状態においては、重錘9
の作用によって重錘9の上部がガイド軸6に当接するま
で移動し、閉塞蓋7がバール挿入孔3を略密閉状態に閉
塞する。これによって、地下構造物内部への雨水の浸入
や、また土砂の浸入を防止することができる。
【0024】開蓋時に閉塞蓋7をバールBによって押し
下げると、閉塞栓4がガイド軸6及びスライド溝5aに
ガイドされながら、図4のX方向に円弧状の軌跡を描い
て回転移動する。これによって、バール挿入孔3が貫通
状態となり、バールBによって開蓋することができる。
その際、閉塞栓4の円弧状スライド面8aがガイド軸6
に沿って移動するため、バールBによって下方に押し下
げるだけで閉塞栓4の移動をスムーズに行うことがで
き、容易に貫通状態とすることができる。
下げると、閉塞栓4がガイド軸6及びスライド溝5aに
ガイドされながら、図4のX方向に円弧状の軌跡を描い
て回転移動する。これによって、バール挿入孔3が貫通
状態となり、バールBによって開蓋することができる。
その際、閉塞栓4の円弧状スライド面8aがガイド軸6
に沿って移動するため、バールBによって下方に押し下
げるだけで閉塞栓4の移動をスムーズに行うことがで
き、容易に貫通状態とすることができる。
【0025】また、閉蓋する際には、前述のように取り
付け軸9aが摺動するスライド溝5aと、ガイド軸6が
摺動するスライド面8aとがO点を中心とする同心円状
であるため、閉塞栓4がスムーズに自動復帰することが
でき、位置ずれを生じることなくバール挿入孔3の閉塞
を確実に行うことができる。
付け軸9aが摺動するスライド溝5aと、ガイド軸6が
摺動するスライド面8aとがO点を中心とする同心円状
であるため、閉塞栓4がスムーズに自動復帰することが
でき、位置ずれを生じることなくバール挿入孔3の閉塞
を確実に行うことができる。
【0026】以上、本発明の地下構造物用蓋の孔閉塞機
構の実施例について説明したが、本発明は上述した実施
例に限定されるものではなく、例えば、本実施例の支持
壁と閉塞栓との支持構造については、閉塞栓に形成した
取り付け軸(支持手段)と支持壁に形成した円弧状のス
ライド溝(曲線状スライド部)とがそれぞれ逆の構成で
あっても同様の効果が得られるものである。すなわち、
閉塞栓に円弧状の溝(支持手段)を形成し、支持壁に円
弧状の突条(曲線状スライド部)を形成してもよい。
構の実施例について説明したが、本発明は上述した実施
例に限定されるものではなく、例えば、本実施例の支持
壁と閉塞栓との支持構造については、閉塞栓に形成した
取り付け軸(支持手段)と支持壁に形成した円弧状のス
ライド溝(曲線状スライド部)とがそれぞれ逆の構成で
あっても同様の効果が得られるものである。すなわち、
閉塞栓に円弧状の溝(支持手段)を形成し、支持壁に円
弧状の突条(曲線状スライド部)を形成してもよい。
【0027】また、蓋本体の裏面にバール挿入孔の中央
から蓋本体の中心方向に1条の支持壁を突設し、その両
側面に円弧状のスライド溝(曲線状スライド部)を形成
し、該支持壁を両側から挟持するように閉塞栓の上方に
腕を延出し、該腕から取り付け軸(支持手段)を対向突
出させて、前記支持壁のスライド溝に吊架してもよい。
から蓋本体の中心方向に1条の支持壁を突設し、その両
側面に円弧状のスライド溝(曲線状スライド部)を形成
し、該支持壁を両側から挟持するように閉塞栓の上方に
腕を延出し、該腕から取り付け軸(支持手段)を対向突
出させて、前記支持壁のスライド溝に吊架してもよい。
【0028】さらに、1条突設した支持壁の両面側に円
弧状の突条(曲線状スライド部)を形成し、該突条に摺
動可能に支持される溝(支持手段)を閉塞栓の上方に延
出した腕の対向面に形成してもよい。
弧状の突条(曲線状スライド部)を形成し、該突条に摺
動可能に支持される溝(支持手段)を閉塞栓の上方に延
出した腕の対向面に形成してもよい。
【0029】なお、支持壁に形成した円弧状のスライド
溝及び突条(曲線状スライド部)の半径中心となるO点
は、閉塞蓋と受枠との隙間やスライド溝等の半径などに
より多少位置をずらしてもよいが、図5に基づいて説明
したように蓋本体の表面にあるのが好ましい。
溝及び突条(曲線状スライド部)の半径中心となるO点
は、閉塞蓋と受枠との隙間やスライド溝等の半径などに
より多少位置をずらしてもよいが、図5に基づいて説明
したように蓋本体の表面にあるのが好ましい。
【0030】
【発明の効果】本発明の地下構造物用蓋の孔閉塞機構に
よって以下の効果を奏することができる。
よって以下の効果を奏することができる。
【0031】(1)開蓋の際は、閉塞蓋上方からの押圧
力によって、閉塞栓は曲線状に形成したアームのスライ
ド面がガイド軸に当接しているため、蓋本体の中心方向
へスムーズにガイドされるとともに、曲線状スライド部
に沿って移動し、容易に開蓋用治具挿入孔を貫通状態と
することができる。
力によって、閉塞栓は曲線状に形成したアームのスライ
ド面がガイド軸に当接しているため、蓋本体の中心方向
へスムーズにガイドされるとともに、曲線状スライド部
に沿って移動し、容易に開蓋用治具挿入孔を貫通状態と
することができる。
【0032】(2)閉蓋の際は、ガイド軸及び連続した
曲線状スライド部にガイドされながら、重錘の作用によ
る自動復帰によって閉塞蓋が開蓋用治具挿入孔を閉塞す
る方向に移動するため、従来のように位置ずれを生じさ
せることなく、より確実に開蓋 用治具挿入孔を閉塞状態
とすることができる。(3)アームのスライド面と曲線
状スライド部とを同心円状に形成しているため、閉塞栓
がスムーズに自動復帰することができ、開蓋用治具挿入
孔の閉塞をより一層確実に行うことができる。
曲線状スライド部にガイドされながら、重錘の作用によ
る自動復帰によって閉塞蓋が開蓋用治具挿入孔を閉塞す
る方向に移動するため、従来のように位置ずれを生じさ
せることなく、より確実に開蓋 用治具挿入孔を閉塞状態
とすることができる。(3)アームのスライド面と曲線
状スライド部とを同心円状に形成しているため、閉塞栓
がスムーズに自動復帰することができ、開蓋用治具挿入
孔の閉塞をより一層確実に行うことができる。
【図1】(a)は本発明の一実施例である地下構造物用
蓋の孔閉塞機構を示す縦断面図、(b)は図1(a)の
A矢視図である。
蓋の孔閉塞機構を示す縦断面図、(b)は図1(a)の
A矢視図である。
【図2】図1の孔閉塞機構に示す閉塞栓で、(a)は側
面図、(b)は図2(a)のB矢視図、(c)は平面図
である。
面図、(b)は図2(a)のB矢視図、(c)は平面図
である。
【図3】蓋本体の支持壁を示す図で、(a)は縦断面
図、(b)は図3(a)のC矢視図、(c)は底面図で
ある。
図、(b)は図3(a)のC矢視図、(c)は底面図で
ある。
【図4】図1に示す地下構造物用蓋の孔閉塞機構の作動
状態を示す説明図である。
状態を示す説明図である。
【図5】閉塞栓の回転状況を示す説明図である。
1 受枠 1a テーパ嵌合面 2 蓋本体 3 バール挿入孔(開蓋用治具挿入孔) 4 閉塞栓 5 支持壁 5a スライド溝(曲線状スライド部) 6 ガイド軸 7 閉塞蓋 8 アーム 8a スライド面 9 重錘 9a 取り付け軸(支持手段) 9b 段部B バール(開蓋用治具)
Claims (2)
- 【請求項1】 蓋本体に形成された開蓋用治具挿入孔を
蓋本体の裏面側から開閉可能に閉塞する閉塞栓を備えた
地下構造物用蓋の孔閉塞機構において、前記閉塞栓は、
一端に前記開蓋用治具挿入孔を閉塞する閉塞蓋と、他端
に前記閉塞蓋を閉塞方向に付勢する重錘と、前記閉塞蓋
および重錘を連結し下面に連続した曲線状のスライド面
を形成したアームと、前記重錘の上部に形成した支持手
段とを備え、前記蓋本体の裏面には前記閉塞栓を支持す
る支持壁を備えてなり、同支持壁には前記閉塞栓に設け
られた支持手段を摺動可能に支持する連続した曲線状ス
ライド部を形成し、更に前記アームのスライド面が摺動
可能に当接するガイド軸備えたことを特徴とする地下構
造物用蓋の孔閉塞機構。 - 【請求項2】 アームのスライド面と曲線状スライド部
とは同心円状に形成されていることを特徴とする請求項
1記載の地下構造物用蓋の孔閉塞機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5010210A JP2892564B2 (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 地下構造物用蓋の孔閉塞機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5010210A JP2892564B2 (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 地下構造物用蓋の孔閉塞機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06220877A JPH06220877A (ja) | 1994-08-09 |
JP2892564B2 true JP2892564B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=11743915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5010210A Expired - Lifetime JP2892564B2 (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 地下構造物用蓋の孔閉塞機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2892564B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4524036B2 (ja) * | 2000-12-15 | 2010-08-11 | 旭テック環境ソリューション株式会社 | 地下構造物用蓋 |
CN109026136A (zh) * | 2018-09-14 | 2018-12-18 | 宁波合力伟业消防科技有限公司 | 隧道逃生井盖安装结构及隧道逃生井 |
JP7144269B2 (ja) * | 2018-10-05 | 2022-09-29 | 株式会社日立製作所 | 無線通信装置および無線通信システム |
-
1993
- 1993-01-25 JP JP5010210A patent/JP2892564B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06220877A (ja) | 1994-08-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2008253587B2 (en) | A pit cover | |
JP2892564B2 (ja) | 地下構造物用蓋の孔閉塞機構 | |
JP3886037B2 (ja) | 地下構造物用丸型蓋 | |
JP2672755B2 (ja) | 地下構造物用蓋の孔閉塞機構 | |
JP2879724B2 (ja) | 地下構造物用蓋の孔開閉構造 | |
JP3322590B2 (ja) | 地下構造物用蓋の施錠構造 | |
JP3616920B2 (ja) | 地下構造物用蓋の施錠構造 | |
JP3753345B2 (ja) | 地下構造物用蓋の施錠構造 | |
JPH08113955A (ja) | 地下構造物用蓋 | |
KR101707671B1 (ko) | 하수관과 연결되는 맨홀의 역류방지구조 | |
JPH0246506Y2 (ja) | ||
JPH0439912Y2 (ja) | ||
JPS5935650Y2 (ja) | 地下構造物用蓋の錠揺動防止構造 | |
JP2507014Y2 (ja) | 地下構造物用蓋の施錠装置 | |
JP3758798B2 (ja) | 地下構造物用蓋の施錠構造 | |
JPS6024761Y2 (ja) | 地下構造物用蓋 | |
KR200292716Y1 (ko) | 맨홀뚜껑 잠금장치 | |
JP2006144263A (ja) | 地下構造物用蓋 | |
KR200201534Y1 (ko) | 맨홀용 뚜껑 어셈블리 | |
JP3620947B2 (ja) | 地下構造物用蓋の施錠構造 | |
JPH0723044U (ja) | 地下構造物用蓋の蝶番構造 | |
KR200416609Y1 (ko) | 맨홀장치 | |
JPH0718691A (ja) | 地下構造物用蓋の蝶番構造 | |
JPH10266249A (ja) | 地下構造物用蓋の排水構造 | |
JP3427994B2 (ja) | 地下構造物用の排圧システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090226 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100226 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110226 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226 Year of fee payment: 14 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |