JPS5935650Y2 - 地下構造物用蓋の錠揺動防止構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は地下構造物用蓋に設けられる錠の揺動防止構造
に関する。

ここに云う「地下構造物用蓋」とは上下水道等の地下埋
設物及び地下構造施設と地上を通ずる開口部を閉塞する
ための役目を果す大型鉄蓋、取付蓋、マンホール鉄蓋及
び地下施設機器、配線等の保護的役目と開閉役目を果す
鉄蓋、取付蓋類、さらに道路下の埋設下導管及びその附
属機器と地上とを結ぶ開閉側扉としての役目を果す消火
栓蓋、制水弁蓋、仕切弁蓋、空気弁蓋、ガス管用蓋、量
水器蓋等類を総称する。

従来、マンホール等の鉄蓋にはマンホール内の乱流揚圧
水により開蓋や不法投棄を防止するために様々な形態の
錠が開発されているが、その一般的なものは施錠時に錠
が確実に受枠と係合し乱流揚圧や外部からの人為的開蓋
行為に対し開蓋しないように錠を例えばボルト等にて螺
合固着しでいるものがある。

しかしこのような錠の取付方法は鍵自体と蓋及び受枠の
構造が複雑でありかつボルトのゆるみによる事故発生や
開蓋時の解錠も煩雑となる欠点があるので実用上問題が
残っていた。

本考案は上記の問題を解決するために案出されたもので
、その目的は錠の少なくとも一部と係合する揺動防止装
置を蓋本体の上面側から操作できるように取付けて錠の
揺動を防ぐとともに、錠との係合を容易に解くことがで
き解錠及び開蓋が迅速に行なえる錠の揺動防止構造を提
供せんとするものである。

本考案は、蓋本体１に枢着された施錠鉤３によって同蓋
本体１を受枠２に錠止する地下構造物用蓋において、蓋
本体１に貫設された開口１１に昇降及び回転自在に揺動
防止装置４を設け、開錠揺動防止装置４は開口１１の係
合開口部１１ｂに整合嵌合する多角形状の係合部４２を
有して回転することなく下端の押圧部４１により確実に
錠揺動を防止可能となし、かつ係合部４２上面に突設さ
れた握り部４３により昇降回転操作することにより容易
に施錠鉤３の施錠及び解錠が行なえるようにしたもので
ある。

以下添付図図面に示す実施例に基いて具体的に説明すれ
ば、まず第１図に蓋本体１に施錠鉤３と揺動防止装置４
を取付けた状態が示されてお・り図中５は蓋本体１の一
外周縁部に切欠されたバール穴、６は同蓋本体の下面に
一体的に形成され後述する施錠鉤３の枢ピン部を案内枢
支する枢支路７を有するリブで、相対する側に蓋本体１
下面の外周側より若干突出し枢支部８を備えたリブ９が
所要平行間隔にかつ蓋本体１の直径方向より所要の角度
外周側に傾斜して設けられている。

これは施錠鉤３と施錠時に係合する受枠２の係合突起２
ａを最小にして受枠２の開口面積を縮小させなことを目
的としている。

１０は上記リブ６に取付けられ施錠鉤３の脱落を防ぐボ
ルトナツトである。

さらに１１は蓋本体１の所要位置で貫通し揺動防止装置
を遊嵌する開口、１２は蓋本体１下面に突設された揺動
防止装置４の保持リブである。

開口１１は第２図で示すように軸線方向の中途に段部１
１ａを有する異形開開断面をなし、段部１１ａより上位
側には水平断面開口が六角形をなし後述する揺動防止装
置を回動不可状態に係止するための係合開口部１１ｂと
している。

次に施錠鉤３に関し説明すれば第６図はその全体斜視図
が示されてお・す、５１は両側方に伸延する枢ピン、５
２は両部ピン５１を結ぶ肩部５１ａより連結部５３を介
して一体的に形成され第１図で示したように枢ピン５１
を結ぶ直線に対し傾斜角を有してその長手方向が蓋中心
方向っているバール受圧部、５４上記肩部５１ａより下
方向へ、更に第２図に顕著に示されているようにバール
受圧部５２の上面と鈍角をなして外側面が傾斜している
本体部、５５は同本体部の下端にてバール受圧部５２の
傾斜方向側に突出しその上端面を受枠２との係止部とな
す係合部である。

次に本考案の要旨をなす揺動防止装置４を第７図と第８
図を参照して説明すると、同第７図の側面図で示すよう
に同揺動防止装置はＪ型に形成された回動自在な軸杆と
して示されており４１は下端に形成され施錠鉤３の本体
部５４傾斜面上に当接係合する押圧部、４２は上端に一
体的に形成され第８図のように六角形状をなす蓋本体１
の開口１１の係合開口部１１ｂ内に整合嵌合可能な六角
形状をなすとの係合部、４３は同係合部の上面に形成さ
れた握り部である。

」−記横取から戊る錠の揺動防止装置の取扱い及びその
作業について述べると前述の第１図と第２図に蓋本体１
が施錠鉤３を介して受枠２にロックされている状態が示
されており、施錠鉤３の係合部５５が受枠２の係合突起
２ａの下位に位置し、同位置を揺動防止装置４の押圧部
４１の下端面が施錠鉤３の本体部５４の傾斜面を抑圧保
持するとともに、同抑圧によって施錠鉤３の揺動が防止
されている。

また揺動防止装置４上部の係合部４２は蓋本体１の開口
１１の一部を形成する段部１１ａ上位側の係合開口部１
１ｂが同係合部４２の六角形と略整合する形状であるた
め揺動防止装置４は第１図の位置から回動することがな
く常に施錠時において施錠鉤３を抑圧的に支持すること
ができる。

次に開蓋方法について述べると、第３図に揺動装置４と
施錠鉤３との係合を解く原理が示されており、以下同図
について述べるとまず第３ａ図の位置にある揺動防止装
置４の握り部４３を指先につまみ、第３ｂ図のように上
方に引きあげると、前述のように施錠鉤３の本体部５４
は施錠時においては蓋本体１上面に対し傾斜しているた
め本体部５４と揺動防止装置４の押圧部４１との当接が
解かれ両者間に間隙を生ずる。

さらに揺動防止装置４の上端の蓋六角穴との係合部は蓋
本体１上面より上位に位置することになるので蓋本体１
の開口１１部六角形状にて係合部４２の回動を抑止され
ることなく回転することができる。

従って握り部４３を時計方向に回せば第３ｃ図のように
押圧部４１が９０度回動して第４図に示すような位置に
至る。

この動作によって施錠鉤３は解錠方向に移動可能となる
のでバール穴等をバール受圧面５２に押圧して第５図の
矢印方向に示すように枢ピン５１を中心として回動させ
れば受枠２の係合突起２ａど施錠鉤３の係合部５５との
係合が解かれることとなり、同第５図の状態で蓋本体１
を上方に引き上げることによって開蓋できるものである
。

さらに閉蓋するには上記と逆の操作を行なえばよく同第
５図の状態より蓋本体１を受枠２に閉蓋すれば施錠鉤３
の重心位置が開胸の下端付近になるように横取している
ため自動的に枢ピン５１を中心として同図にお・いて時
計方向に回動し係合部５５が受枠２の係合突起２ａの下
位に至り係合状態となって施錠される。

そして揺動防止装置４の握り部４３を介して反時計方向
に回動させ係合部４２を蓋本体１の開口１１と整合状態
になせば揺動防止装置４下端の押圧部４１が施錠鉤３の
本体部５４の傾斜面を抑圧固定し、施錠鉤３の揺動を確
実に防止することができる。

また上記係止状態にては突起部４４が蓋裏と係止するの
で車両通行によっても揺動防止装置４は蓋外に抜は出す
ことはない。

揺動防止装置４を取出すには時計方向に９０度回動させ
れば可能となるものである。

さらに上述したように揺動防止装置４の六角形状の係合
部４２は蓋本体１の開口１１の同係合部４２を回動不可
状態に整合嵌合可能な六角形状開口断面の係合開口部１
１ｂに嵌入されるので同揺動防止装置４は同１に確実に
保持される。

以上述べたように本考案に係る錠の揺動防止装置は下記
の効果を奏することができる。

（１）錠の揺動を完全に防止するために乱流揚圧水流第
に対しても常に施錠状態が保たれ蓋が開蓋することがな
い。

（２）施錠時においで押圧部が施錠鉤を押圧保持する時
、揺動防止装置の係合部と開口の係合間口部との機械的
係合によって揺動防止装置は変位することなく固定され
るので、乱流揚圧水等に対しても確実に施錠状態を保つ
ことができる。

ことなく固定されるので、乱流揚圧水等に対しても確実
に施錠状態を保つことができる。

（３）握り部を設けているので、何らの器具を要するこ
となく解錠及び施錠時の取り扱いを容易に行なうことが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は施錠状態を示す一部切欠平面図、第２図は同側
１祈面図、第３図は施錠鉤と揺動防止装置の解離方法を
示す原理図、第４図は解錠状態を示す一部切欠平面図、
第５図は同側断面図、第６図は施錠鉤の全体斜視図、第
７図は揺動防止装置の側面図、第８図は同平面図、第９
図は蓋本体の平面図である。 １・・・・・・蓋本体、２・・・・・・受枠、３・・・
・・・施錠鉤、４・・・・・・揺動防止装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蓋本体１周縁の下面に枢着され同蓋本体１を受枠２に錠
   止する施錠鉤３を有し同施錠鉤３をその施錠時に定位置
   に保持するための錠揺動防止構造であって、上記蓋本体
   １は軸線方向中途に段部１１ａを有し同段部１１ａより
   上位側が多角形断面の係合開口部１１ｂを形成した開口
   １１を貫設するとともに揺動防止装置４を昇降及び回転
   自在に装着してなり、同揺動防止装置４は略Ｊ字状型の
   軸杆として形成されその下端に施錠鉤３を施錠方向に押
   圧する押圧部列を及び上端側に前記開口１１の係合開口
   部１１ｂに嵌合整合可能な多角形断面の鍔状係合部４２
   をそれぞれ形成してなりかつ同係合部４２の上面には握
   り合図３を突設させてなることを特徴とする地下構造物
   用蓋の錠揺動防止構造。